(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御回路は、さらに、読出コマンドに応答して前記メモリーセルの状態を与え、プログラムコマンドまたは消去コマンドに応答して前記メモリーセルの状態を有効化するように構成される請求項9から16のいずれか1つに記載のメモリ。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明において、関連の教示の完全な理解を実現するために例示を目的として数多くの具体的な詳細を述べる。ただし、本教示がそのような詳細がなくても実行可能であることは、当業者にとって明らかであろう。他の例では、本概念の態様を不必要に不明瞭となることを避けるために、周知の方法、手順、および構成要素を詳細になることなく比較的高いレベルで説明した。本開示の様々な実施形態を説明する際に、数多くの記述的な用語や句が使用されている。そのような記述的な用語や句は、本明細書において異なる定義が与えられない限り、当業者にとって一般的に同意される意味を伝えるために使用される。添付図面に図示して説明した例について以下に詳細に説明する。
【0008】
図1Aは、メモリ100の一実施形態のブロック図である。メモリ100は、ビットライン110および追加のビットライン120などの様々な導体を含んでもよい。「ビットライン」なる用語は当業者によって一般的に理解されているが、一部の技術においては別の名称を使用する場合がある。本明細書および特許請求の範囲で使用されるように、「ビットライン」なる用語は、ラインに対して接続されるメモリーセルのうちの1つの状態を検知するために使用可能な2つ以上のメモリーセルに対して接続される何らかの導体を指す。ビットライン110、120は、メモリアレイの一部でもよい。ビットライン110、120は、ビットライン110に対して接続されるメモリーセル111〜118などの2つ以上のメモリーセルに対してそれぞれ接続されてもよい。いくつかの実施形態において、メモリーセル111〜118はビットライン110に対してそれぞれ接続されてもよいが、別の実施形態によれば、NANDアーキテクチャにおいて複数のメモリーセルをストリングとして構成し、そのストリングを、ストリングの一端部においてビットラインに対して接続してもよい。メモリーセル111〜118はビットライン110に沿って分散されることによって、一部のメモリーセル111〜118が他と比較してセンスノード151に近くなってもよい。上記の例において、メモリーセル111はセンスノード151に対して最も近く、メモリーセル118はセンスノード151から最も遠い。メモリーセル111〜118は接地されてもよく、導通状態および非導通状態を有してもよく、それによってメモリーセルが導通状態にある場合に、ビットライン110上の電荷がメモリーセルを介してグランドに排出されてもよい。メモリーセルがNANDストリングに構成される場合、NANDストリングの一端部はグランドに対して接続されてもよい。ここで、ストリングの全メモリーセルが導電性の場合、ストリングは導電性である。ワードライン141などの追加のメモリ制御ラインを設けて、ビットライン110に対して接続されるメモリーセル111〜118からメモリーセルを選択するようにしてもよい。
【0009】
基準ビットライン130が含まれてもよい。基準ビットライン130は、他のビットライン110、120と実質的に同様の電気特性を有してもよい。いくつかの実施形態において、基準ビットライン130の長さは、他のビットラインと実質的に等しくてもよい。いくつかの実施形態において、基準ビットライン130の長さ、抵抗、および容量は、それぞれビットライン110などのビットラインの少なくとも1つの長さ、抵抗、および容量の約10%以内でよい。ビットライン110の抵抗および容量が様々な実施形態によって大幅に異なってもよいが、いくつかの実施形態において、ビットライン110の全抵抗は約1メガオーム(MΩ)と約5MΩとの間でもよく、ビットライン110の集中容量は約1ピコファラッド(pF)と約2pFとの間でもよい。ビットライン110の長さは実施形態によって大幅に異なってもよいが、少なくともいくつかの実施形態において、ビットライン110の長さは約1ミリメートル(mm)と約3mmの間の長さでよい。ビットライン110および基準ビットライン130は伝送ラインの役割を果たすことによって、電気波形が、ビットライン110または基準ビットライン130に沿った電圧が計測される場所に応じて変化してもよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、基準ビットライン130はメモリアレイに含まれてもよいが、他の実施形態においてメモリアレイ領域の外部に基準ビットライン130を含んでもよい。基準ビットライン130はそれに対してメモリーセルが接続されても接続されなくてもよいが、メモリーセルの容量をシミュレーションするための構造を含む場合がある。いくつかの実施形態において、基準ビットライン130は、同時にアクセスされない使用可能なメモリーセル、またはビットライン110に対して接続されるメモリーセル111〜118に対して接続されてもよい。基準ビットライン130は、基準ビットライン130に沿って分散した異なる電圧検出場所を設けるために2つ以上のタップを含んでもよい。ビットライン110に対して接続されるメモリーセルの数よりも少ない数のタップを基準ビットライン130上に設ける実施形態も可能であるが、様々な実施形態においてあらゆる数のタップを設けてもよい。いくつかの実施形態において、数千のメモリーセルがビットライン110に対して接続される場合であっても、256個以下などの少数のタップを設けてもよい。少なくとも一実施形態において4個のタップという少ないタップを基準ビットライン130上に設けてもよく、他の実施形態では8個、16個、または32個のタップを設けてもよい。タップは、パストランジスタ131〜134によって、制御回路150に対して接続される電圧監視ライン139に対して接続されてもよい。パストランジスタ131〜134の制御ゲートはタップ選択ライン142によって駆動されて、制御回路150がパストランジスタ131〜134のうちの1つを選択的にオン状態にしてタップを選択することも可能である。
【0011】
メモリ100は、制御回路150を含んでもよい。制御回路150は、パストランジスタ154によってビットライン110に対して接続されるセンスノード151を含んでもよい。いくつかの実施形態において、パストランジスタ154はクランプトランジスタと呼ばれる。いくつかの実施形態において、マルチプレクサを使用して、いくつかのビットラインのうちの1つをパストランジスタ154に対して接続できるようにしてもよい。バッファ158などのセンスゲートはセンスノード151に対して接続されて、以下で詳述するように、ビットライン110の電圧レベルに基づいてアドレス指定されたメモリーセルの状態を検出してもよい。バッファ158の出力107は、アドレス指定されたメモリーセルの状態を与えてもよく、実施形態によっては状態の反転を与えてもよい。
【0012】
制御回路150はアドレスを受信し、および/またはメモリ100にアクセスする外部ソースに対して接続されることが可能なコマンドライン105を受けてもよい。制御回路150は、ライン105上で受信された、読出コマンド、書込コマンド、消去コマンド、および/またはプログラムコマンドなどの特定のコマンドに対して応答可能である。いくつかの実施形態において、制御回路は読出コマンドに応答してバッファ158の出力107で示すようなアドレス指定されたメモリーセルの状態を与えてもよく、および/または書込コマンド、プログラムコマンド、消去コマンドに応答してアドレス指定されたメモリーセルの状態を有効としてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において充電用トランジスタと呼ばれることがあるパストランジスタ152が、センスノードを供給電圧V
CCなどの電荷源に対して接続してもよい。パストランジスタ156は、供給電圧V
CCなどの電荷源に対して基準ビットライン130を接続するために含まれてもよい。パストランジスタ152、154、156の制御ゲートはビットライン管理回路160から駆動されてもよく、その実施形態を
図1Bに詳細に示す。ビットライン管理回路160は、メモリコマンドに応答して少なくとも3つの異なる期間、すなわちプリチャージ期間、発生期間、および検出期間を開始してもよい。これについて以下に詳述する。いくつかの実施形態において、メモリ100の複数ビットに対して、複数のビットラインを使用して同時にアクセスしてもよい。そのような実施形態において、個々のセンスノード151、バッファ158、およびパストランジスタ152、154は各ビットラインに対して設けられてもよい。
【0014】
図1Bは、メモリ100に対するビットライン管理回路160を含む制御回路の一実施形態のブロック図である。メモリコマンドに応答して、ビットライン管理回路160はプリチャージ期間を開始してもよい。プリチャージ期間において、選択されたビットライン110のメモリーセル111〜118は非選択かつ非導通状態の場合がある。いくつかの実施形態において、メモリーセル111〜118はメモリーセル111〜118に対してそれぞれ接続されるワードライン141をディアサートすることによって選択解除が行われてもよい。ただし、他の実施形態において、メモリーセル111〜118を非導通状態にする代替の機構が設けられてもよい。プリチャージ期間の開始時、基準ビットライン130は非充電状態にあり、その長さ全体において約0ボルト(V)の電圧を有してもよい。タップ選択ライン142のうちの1つをアサートすることによって、タップが選択できる。タップは、アドレス指定されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいて選択されてもよい。アドレス指定されたメモリーセルからセンスノード151までの距離に少なくとも部分的に基づいて、アドレスはタップに対して対応付けられる。したがって、メモリーセル111が、アドレス指定されたメモリの所在にあり、それがセンスノード151に近い場合、パストランジスタ131の制御ゲートをハイに駆動することによって最初のタップを選択可能である。メモリーセル118が、アドレス指定されたメモリの所在にあり、それがセンスノード151から遠い場合、パストランジスタ134の制御ゲートをハイに駆動することによって最後のタップを選択可能である。タップを選択することによって、電圧監視ライン139が基準ビットライン130の特定点に対して接続される。
【0015】
プリチャージ期間において、時間制御回路170は、供給電圧V
CCをセンスノード151に接続するようにパストランジスタ152を有効にすることによって、センスノード151を論理ハイレベルまでチャージできる。本実施形態において供給電圧V
CCの電圧レベルは変動してもよいが、いくつかの実施形態において、パストランジスタ154およびパストランジスタ156の制御ゲートに対して与えられる様々な電圧よりも大きく約3Vでもよい。プリチャージ期間において、時間制御回路170は、パストランジスタ165がオペアンプ166の非反転入力に対して電圧V1を与える一方、パストランジスタ164を禁止できるようにしてもよい。パストランジスタ164およびパストランジスタ165を使用して、1つのパストランジスタのみを有効にすることによって2:1の多重化を実行するようにしてもよい。時間制御回路170は、イネーブルライン176を使用してオペアンプ166をイネーブルとしてもよい。オペアンプ166は、イネーブルライン176がハイの場合はオペアンプとして機能してもよいが、イネーブルライン176がローの場合はその出力をほぼ接地レベルに駆動してもよい。トランジスタ167は、そのソースおよび制御ゲートがオペアンプ166の出力に対して接続され、そのドレインがオペアンプ166および抵抗器168の反転入力に対して接続されて、トランジスタ167を流れる電流に対して設けられる。いくつかの実施形態において、イネーブルライン176によって制御されるパストランジスタなど、アイドル期間に抵抗器168を流れる電流をなくすことによって電力を削減するような回路が設けられてもよい。図示した構成は、回路中の他のトランジスタによって表わすことが可能な、電圧V1にトランジスタ167の電圧閾値V
tを加えたものにほぼ等しい充電電圧をクランプライン169上で実現できるものである。クランプライン169は、ビットライン110をセンスノード151に対して接続するパストランジスタ154の制御ゲートに対して接続されてもよい。この構成によって、プリチャージ期間において、電荷がV
CCからパストランジスタ152を介してセンスノード151に供給され、センスノード151からパストランジスタ154を介してビットライン110に供給されることが可能である。
【0016】
時間制御装置170は、クランプライン169をパストランジスタ156に接続するパストランジスタ172を有効にすることによって基準ビットライン130に対して電荷を与え、それによって供給電圧V
CCからの電荷が基準ビットライン130に対して流れることが可能となる。基準ビットライン130の電圧は、電圧監視ライン139を介して選択されたタップにて監視されてもよい。比較器161は、電圧監視ライン139を基準電圧V
REFと比較して、電圧監視ライン139が基準電圧V
REFに達したかを示してもよい。いくつかの実施形態において、この基準電圧V
REFはアクセスされているメモリーセルのアドレスに応じて変えてもよく、またはアドレス指定されたメモリーセルからセンスノード151までの距離に応じて変えてもよい。少なくとも一実施形態において、基準電圧V
REFはセンスノード151から遠いメモリーセルに対してより低くなっていてもよい。選択されたタップにおける基準ビットライン130の電圧が基準電圧V
REFに達すると、時間制御回路はプリチャージ期間を終了してもよい。
【0017】
時間制御回路170は、プリチャージ期間終了時にいくつかの動作を行ってもよい。時間制御回路は、イネーブルライン176をディアサートすることによってオペアンプ166をディスエーブルとして、クランプライン169をローとし、ビットライン110に対する電荷供給を停止してもよい。したがって、プリチャージ期間と呼ばれる、ビットライン110に対して電荷が供給される時間は、基準ビットライン130の電圧が基準電圧V
REFとなった時間に基づいてもよい。また、時間制御回路170は、プルダウントランジスタ173をオンに、パストランジスタ172をオフにすることによって、パストランジスタ156をオフにして基準ビットライン130に対する電荷供給を停止してもよい。時間制御回路170は、パストランジスタ152をオフにしてセンスノード151の充電を停止してもよい。ただし、他の実施形態において、後の時間までパストランジスタ152をオフにするのを遅らせてもよい。
【0018】
基準ビットライン130は、ビットライン110と実質的に同様の電気特性を有している場合があるため、プリチャージ期間において、ビットライン110の電圧は基準ビットライン130の電圧と実質的に同様である。したがって、クランプライン169が基準電圧V
REFより大幅に高い電圧となる場合でも、ビットライン110の電圧は大幅に基準電圧V
REFを超えることがないと考えられる。プリチャージ期間において高い充電電圧がクランプライン169上に与えられた場合、ビットライン110および基準ビットライン130は、パストランジスタ154、156の制御ゲートとドレインの大きな差および抵抗−容量(RC)の充電効果に起因してより速く充電することができる。したがって、充電電圧が基準電圧V
REFよりも高くてもよい。いくつかの実施形態において、充電電圧が基準電圧V
REFよりも少なくとも200ミリボルト(mV)高い。いくつかの実施形態において、基準電圧約300mVから約600mVまでの範囲内であり、充電電圧は約500mVから約1.0Vまでの範囲内である。
【0019】
プリチャージ期間の終了後、ビットライン110に対して接続されたアドレス指定されたメモリーセルを選択してもよい。メモリーセルを選択することによって、メモリーセルは、削除状態または「0」状態などの第1の状態であれば導通状態となり、「1」状態が設定された状態などの他の状態であれば非導通状態となってもよい。いくつかの実施形態において、単一のメモリーセルは、複数ビットの情報を単一メモリーセルに格納可能な2つよりも多い状態を有することが可能であるが、セルの状態がセルを流れる電流によって検出可能な限り、メモリーセルは選択されるとみなされてもよい。いくつかの実施形態において、メモリーセルは、そのメモリーセルに対して接続されるワードラインをアサートすることによって選択されてもよい。NANDアーキテクチャを用いた実施形態において、NANDストリングのうちのアドレス指定されていないセルは、それらの状態に関係なく導通されることが可能であり、そのアドレス指定されたセルが選択される。アドレス指定されたメモリーセルが選択されると、時間制御回路170はビットライン110に蓄積された電荷に対して発生期間を与えて選択されたセルを安定化し、アドレス指定されたセルが導通状態であれば電荷を排出できるようにしてもよい。ビットライン110における伝送ラインの影響に起因してプリチャージ期間の終了後からビットライン110の安定化までは時間が必要な場合もあり、さらに/または、ビットライン110全体において電荷を分散させる時間が必要な場合もある。
【0020】
その長さ全体に容量および抵抗が分散した基準ビットライン130の長さのため、選択されたタップにおける基準ビットライン130の電圧は、電荷がそれ以上供給されなくても、プリチャージ期間終了後に変化する場合がある。電荷が基準ビットライン130の一端部に対して供給されている場合は、基準ビットライン130のその端部において他端部よりも多くの電荷が存在し、したがって電圧が高くなる。発生期間において、電荷は基準ビットライン130全体に分散してもよい。パストランジスタ131を有効にすることによって近くのタップが選択されて、基準電圧Vと比較すると、発生期間後、タップの電圧は基準電圧V
REFよりも低くなる場合がある。パストランジスタ134を有効にすることによって遠くのタップが選択されると、発生期間後、タップの電圧は基準電圧V
REFよりも高くなる場合がある。
【0021】
発生期間後、時間制御回路170は検出期間を開始してもよい。検出期間の開始時、パストランジスタ152はこれまでオフ状態とされていなければオフ状態にされ、センスノード151が供給電圧V
CCから切り離されてもよい。パストランジスタ156はオフ状態のままとして、基準ビットライン130が安定化された電圧レベルで浮遊を継続できるようにしてもよく、クランプ電圧が少なくとも部分的に基準ビットライン130の電圧に基づいて設定されてもよい。電圧監視ライン139は、単一利得増幅器として構成されるオペアンプ162の非反転入力に対して接続されてもよい。いくつかの実施形態において、分圧器163は、マージン電圧を選択可能とするために設けられてもよい。分圧器163は、固定分圧器、実装段階または試験段階において固定されるか動作中に選択されることが可能な複数の選択可能タップを有するはしご形抵抗回路、ダイオードまたはトランジスタおよび抵抗器によってグランドまたは供給電圧に設定された固定電圧降下装置、またはマージン電圧が基準ビットライン139の電圧から差し引かれることを可能とする他の回路のいずれかでもよい。少なくとも一実施形態において、マージン電圧は約50mVから約200mVまでの範囲内で可変でもよい。上記の2:1多重化は、パストランジスタ164をオン状態としパストランジスタ165をオフ状態とすることによって分圧器163の出力が与えられるように制御されてもよく、それによって基準ビットライン130の電圧からマージン電圧を差し引いた電圧にほぼ等しいクランプ電圧がオペアンプ166の非反転入力に対して与えられる。オペアンプ166は、イネーブルライン176をアサートすることによって検出期間中はイネーブルとなってもよく、それによってクランプ電圧に閾値電圧V
tを加算した電圧に等しい制御電圧がクランプライン169上に与えられ、検出期間においてパストランジスタ154の制御ゲートに対して与えられる。
【0022】
クランプ電圧に閾値電圧V
tを加算した電圧と等しい電圧レベルのクランプライン169によって、他の端子の少なくとも1つがクランプ電圧よりも小さい場合、パストランジスタ154は導通状態となる。したがって、選択されたメモリーセルが非導通状態の場合、ビットライン110は基準ビットライン130の電圧にほぼ等しい電圧となり、センスノードは供給電圧V
CCとなる。クランプ電圧がマージン電圧の分だけ基準ビットライン130の電圧よりも低く、基準ビットライン130の電圧がそれを充電するために使用された供給電圧V
CCよりも低いため、パストランジスタ154は検出期間中に導通状態でなくてもよい。パストランジスタ154が導通状態でない場合、センスノード151の電荷は排出されなくてもよく、センスノード151の電圧は検出期間中に論理ハイレベルを保つ。選択されたメモリーセルが導通状態にある場合、発生期間中においてビットライン110は選択されたメモリーセルを介して放電された可能性があり、したがってビットライン110は基準電圧V
REFよりも低い電圧となり、0Vに近い場合もある。ビットライン110がクランプ電圧よりも低い電圧を有する場合、検出期間においてセンスノード151からの電荷はビットライン110に排出される。ビットライン110の容量がセンスノード151の容量よりも大幅に大きいため、さらに選択されたメモリーセルがビットライン110からグランドに電荷を排出し続ける場合があるため、センスノード151の電圧はほぼ0Vのビットライン110の電圧に近くなる場合があり、検出期間中に論理ローレベルとして検出可能である。したがって、アドレス指定されたメモリーセルの状態は、ビットライン110の電圧レベルに基づいて決定できる。いくつかの実施形態において、センスライン上の論理ローレベルは消去された「0」状態に対応し、論理ハイレベルは設定された「1」状態に対応してもよい。他の実施形態においてその対応は逆となってもよく、さらに他の実施形態において複数の電圧レベルを用いて複数のビットを表わしてもよい。検出期間の終了後、基準ビットラインは、トランジスタ171をオン状態にすることによって約0ボルトに放電されてもよい。いくつかの実施形態において、トランジスタ171がオン状態となって基準ビットライン130がその長さ全体において約0Vに戻る速度を上げるようにする一方、複数のパストランジスタ131〜134がオン状態とされてもよい。
【0023】
なお、制御回路150の一実施形態のみを本明細書において説明したが、当業者は所望のふるまいの記載を用いて同様のふるまいを実行する回路の他の多くの実施形態を設計可能である。使用される回路技術に応じて、異なる回路トポロジの方が、
図1Aおよび1Bに示した回路よりも高効率の場合や低効率の場合がある。
【0024】
図2Aおよび2Bは、
図1Aおよび1Bに示すものなど、メモリ100の一実施形態における様々なラインのタイミング図である。
図2Aは、メモリーセル111など、センスノード151に近いメモリーセルのアクセスを示し、
図2Bは、メモリーセル118など、センスノード151から遠いメモリーセルのアクセスを示す。
図2Aにおいて、アクセスタイミングインジケータ201Aは、メモリ100のアクセスを実行するかもしれない4つの異なる期間を示す。プリチャージ期間210Aは、ビットライン110および基準ビットライン130が充電される時間として特徴づけられてもよい。発生期間220Aは、メモリーセルが選択されてビットライン110が選択されたメモリーセルの状態に依存する電圧に安定化されることが可能な時間として特徴づけられてもよい。検出期間230Aは、センスノード151が選択されたメモリーセルの状態を示す時間として特徴づけられてもよく、データバッファリング期間240Aは、メモリから読み出されたデータがラッチされ、読出データとして返され、認証され、もしくは使用される期間として特徴づけられてもよい。
【0025】
基準ビットライン130の電圧波形202Aは、センスノード151に近いメモリーセル111のアクセスを示す。メモリーセル111がセンスノード151に近いため、パストランジスタ131を有効にして他のタップ上の他のパストランジスタ132〜134をディスエーブルとすることによって、基準ビットライン130から離された最初のタップが選択されてもよい。2つの異なるアクセスを
図2Aに示す。波形204Aおよび205Aによって示す一方のアクセスは、選択されたメモリーセル111が非導通「1」状態である。また、波形206Aおよび207Aによって示す他方のアクセスは、選択されたメモリーセル111が導通「0」状態にある。波形202Aおよび203Aは両方のアクセスに適用される。
【0026】
プリチャージ期間210Aにおいて、パストランジスタ152はオン状態とされてもよく、それによって、センスノード「1」波形204Aおよびセンスノード「0」波形206Aによって示すように、センスノード151は供給電圧V
CCに近いレベルまで上昇する。クランプライン波形203Aは、ビットライン110に対して接続されるパストランジスタ154の制御ゲートにおける電圧を示す。また、プリチャージ期間210Aにおいて、パストランジスタ156の制御ゲートは同様の電圧で駆動されてもよい。プリチャージ期間210Aにおいて、クランプ波形203Aは電圧V1よりもわずかに高い電圧を示す。波形202Aおよび波形205Aおよび207Aに示すように、プリチャージ期間210Aにおいて、それぞれパストランジスタ154およびパストランジスタ156を介してビットライン110および基準ビットライン130に対して電荷が供給されてもよい。
【0027】
基準ビットライン130が点211Aにおいて基準電圧V
REFに達すると、波形203Aで示すように、パストランジスタ152およびパストランジスタ156の制御ゲートとともにクランプラインを駆動させることによって、プリチャージ期間210Aが終了されてもよい。そのあとの発生期間220Aにおいて、基準ビットライン130の電圧は波形202Aに示すように安定化してもよい。選択されたタップが基準ビットライン130の開始に近いため、基準ビットライン130の安定化された電圧は、電荷が基準ビットライン130全体にわたって分散するにつれて、基準電圧V
REFよりも多少低くなる場合がある。
【0028】
発生期間220Aにおいて、アドレス指定されたメモリーセルが選択されてもよい。選択されたメモリーセル111が非導通「1」状態にある場合に、センスノード151を示す波形204Aおよびビットライン110を示す波形205Aという2つの例を示す。選択されたメモリーセル111が導通「0」状態にある場合、波形206Aはセンスノード151を示し、波形207Aはビットライン110を示す。波形204Aおよび波形206Aの両方はセンスノード151を示す。パストランジスタ154がオフ状態にある場合、発生期間220Aにおいて、センスノード151はその電荷を保持する。選択されたメモリーセル111が非導通状態にある場合、波形205Aは、ビットライン110が基準ビットライン130と同様の電圧に安定化できることを示す。選択されたメモリーセル111が導通状態にある場合、波形207Aは、発生期間220Aにおいてビットライン110がプルダウンされ、発生期間220A終了までにグランドに近い低電圧となる場合があることを示す。
【0029】
したがって、検出期間230において、クランプ電圧V
CLAMP_Aは、上述した通り基準ビットライン130の電圧212Aに少なくとも部分的に基づいて設定されてもよい。クランプ電圧V
CLAMP_Aは、分圧器163によって決定されてもよいマージン電圧の分だけ基準ビットライン130の電圧212Aよりも低くてもよい。クランプライン169は、センスノード151をビットライン110に対して接続するパストランジスタ154のゲートに対して接続されてもよい。したがって、波形204Aにおいて示されるようなセンスノード151と波形205Aにおいて示されるようなビットライン110の両方がクランプ電圧V
CLAMP_Aよりも高い場合、パストランジスタ154は非導通状態を保ってもよく、センスノード151は論理ハイレベルを保ってもよく、それはバッファ158によって検出されて選択されたメモリーセル111が非導通「1」状態にあることを示してもよい。しかしながら、ビットライン110が波形207Aで示すようにクランプ電圧V
CLAMP_Aよりも低い場合、パストランジスタ154は導通状態となることが可能で、センスノード151が論理ローレベルにされることが可能であり、それがバッファ158によって検出され、選択されたメモリーセル111が導通「0」状態にあることを示してもよい。センスノード151とビットライン110との間で電荷を共有することが可能である一方、ほとんどの実施形態においてビットライン110がセンスノードよりも大幅に高い容量を有することが可能で、選択されたメモリーセル111が2つのノードをアクティブローにすることが可能であるため、2つのノードの最終的な電圧レベルはビットライン110のほぼ電圧レベルにおいて安定化することが可能である。
【0030】
いくつかの実施形態は、選択されたメモリーセル111のデータが検出され、バッファに格納され、もしくは使用された後に、データバッファリング期間240Aを含む。データバッファリング期間240Aにおいて、基準ビットライン130がトランジスタ171によってロー状態にされることによって、基準ビットライン130は放電され、データバッファリング期間240A後の新たなアクセスが可能となる。しかしながら、いくつかの実施形態は検出期間の開始時に少なくとも部分的に基準ビットライン130の電圧に基づいてクランプ電圧V
CLAMP_Aの値を設定し、検出期間230Aにおいてそのクランプ電圧V
CLAMP_Aを保持する一方、検出期間230Aにおいてトランジスタ171をオン状態にして基準ビットラインを放電してもよい。そのような実施形態において、データバッファリング期間240Aは非常に短い、もしくは削除されることもある。
【0031】
図2Bは、メモリーセル118など、
図2Bに示すアクセスよりもセンスノード151から遠いメモリーセルのアクセスに対する波形を示す。メモリーセル118はセンスノード151から遠いため、パストランジスタ134など、パストランジスタ156から遠い基準ビットライン130のタップは、それぞれのタップ選択ライン142をハイ状態にすることによって選択されてもよい。したがって、
図2Aに示すプリチャージ期間210Aと同様に、アクセスタイミングインジケータ201Bに示されるプリチャージ期間210Bにおいて、パストランジスタ152およびパストランジスタ156を有効にするとともに、クランプライン169が、波形203Bで示すように電圧V1より少し高い電圧レベルに駆動される。しかしながら、選択されたタップパストランジスタ134が、基準ビットライン130に電荷を供給するパストランジスタ156から遠いため、より近いタップが選択された場合と比べて波形202Bはゆっくりと上昇する場合がある。したがって、基準ビットライン130が点211Bにおいて基準電圧V
REFに達するためには時間がより長くかかり、それによってプリチャージ期間210Bはプリチャージ期間210Aよりも長くなる。しかしながら、波形206Aおよび206Bで示すように、センスノード151はほぼ同じ速度で充電することができる。
【0032】
発生期間220Bにおいて、伝送ラインの影響および/または基準ビットライン130に沿って分散する電荷が遠くの端部に到達するのにかかる時間に起因して、基準ビットライン130が基準電圧V
REFよりも高い電圧で安定化する場合がある。
図2Bに示すアクセスにおいて、選択されたメモリーセル118が導通「0」状態にあることによって、波形207Bは、発生期間220Bにおいて選択されたメモリーセル118によってロー状態とされたビットライン110を示してもよい。検出期間230Bにおいて、クランプ電圧V
CLAMP_Bは、少なくとも部分的に基準ビットライン130の電圧212Bに基づいて設定されてもよい。基準電圧V
REFが
図2Aと
図2Bで同じ場合、基準ビットライン130の電圧212Bは電圧212Aよりも高くなる場合があり、それによってセンスノード151から遠いメモリーセル118のアクセスに対するクランプ電圧V
CLAMP_Bは、センスノード151に近いメモリーセル111のアクセスに対するクランプ電圧V
CLAMP_Aよりも高くなる場合がある。いくつかの実施形態において、基準電圧V
REFは、センスノード151から選択されたメモリーセルまでの距離に応じて変化してもよい。一実施形態において、アドレス指定されたメモリーセルがセンスノード151から遠い場合に、基準電圧V
REFはより低い電圧に設定されてもよく、それによって基準ビットライン130の安定化された電圧は、アドレス指定されたメモリーセルからセンスノード151までの距離に関係なく、ほぼ同じ電圧となることができる。
【0033】
検出期間230Bにおいて、波形203Bに示すようにクランプ電圧V
CLAMP_Bよりも少し高い電圧をクランプライン169にかけてもよい。ビットライン110は波形207Bに示すようにクランプ電圧V
CLAMP_Bよりも低い電圧のため、パストランジスタ154が導通して、センスノード151がビットライン110に放電できるようにしてもよい。これによってセンスノード151が論理ローレベルとなることができるため、バッファ158は、センスノード151の電圧レベルに基づいて選択されたメモリーセル118の状態が「0」となったことを検出できる。データバッファリング期間240Bにおいて、基準ビットライン202Bはロー状態にされるため、メモリ100は次のアクセスに対応可能な状態となる。
【0034】
図3は、メモリにアクセスする方法の一実施形態のフローチャート300である。ブロック301において、読出コマンドが受信されてもよい。いくつかの実施形態において、本方法を使用して、書込コマンド、プログラムコマンド、または消去コマンド後にデータを認証してもよい。ブロック303において、センスノードが論理ハイ電圧レベルまで充電されてもよい。ブロック305において、ビットラインおよび基準ビットラインに対して電荷が供給されてもよい。ブロック307において、基準ビットラインが基準電圧と比較されてもよい。基準ビットラインが基準電圧に達している場合、フローチャート300においてブロック313に進み、プリチャージ期間を終了する。それによって、プリチャージ期間は基準ビットラインの電圧が基準電圧に達する時間に基づくことができる。いくつかの実施形態において、基準ビットラインはいくつかのタップを有してもよく、基準ビットラインの電圧は基準ビットラインから離されたタップで検出されてもよい。選択されたメモリーセルのアドレスおよび/またはセンスノードから選択されたメモリーセルまでの距離に基づいて、特定のタップが選択されてもよい。
【0035】
基準ビットラインが基準電圧にまだ達していない場合、ブロック309において、基準ビットラインの充電にかかった時間が最大時間と比較されてもよい。最大制限時間に達している場合、フローチャートはブロック313に進み、基準ビットラインが基準電圧にまで充電していない場合、所定の時間の経過後プリチャージ期間を終了する。いくつかの実施形態において、最大時間に達したという事実を使用して、発生期間および/または検出期間の延長など、そのアクセスの他の期間を延長することができる。最大時間に達していない場合、ブロック311においてさらに何らかの時間を経過させた後、ブロック307において基準ビットライン電圧が基準電圧と再度比較されてもよい。ただし、いくつかの実施形態において、基準ビットライン電圧と基準電圧の比較を継続してもよい。いくつかの実施形態において、基準電圧は、少なくとも部分的に、選択されたメモリーセルのアドレスに基づいて決定されてもよい。アドレスは特定の物理メモリーセルを識別してもよく、それによって選択されたメモリーセルからセンスノードまでの距離に基づいた決定をなすことができる。いくつかの実施形態において、選択されたメモリーセルからセンスノードまでの距離が大きい場合、基準電圧はより低い電圧に調節されてもよい。
【0036】
プリチャージ期間において、部分的に、基準電圧よりも大きい充電電圧を与えることによって、電荷が供給されてもよい。少なくとも一実施形態において、充電電圧は、ビットラインを供給電圧に接続するパストランジスタの制御ゲートに対して与えられてもよい。相対的な電圧レベルは変化してもよいが、少なくとも一実施形態において、充電電圧は基準電圧よりも少なくとも約200mV大きくてもよい。いくつかの実施形態において、充電電圧はさらに高くてもよい。例えば、一実施形態において、基準電圧は約300mVから約600mVまでの範囲内でもよく、充電電圧は約500mVから約1.0Vまでの範囲内でもよい。
【0037】
プリチャージ期間の終了時、ブロック313において、ビットラインおよび基準ビットラインの充電を停止してもよく、ブロック315において、ビットラインに対して接続されているアドレス指定されたセルはプリチャージ期間後に選択されてもよい。発生期間において、ブロック317にて、選択されたメモリーセルの状態に基づいて、発生および安定化する時間がビットラインに与えられてもよい。発生期間の後に検出期間が続き、ブロック319において、基準ビットラインの電圧に少なくとも部分的に基づいてクランプ電圧が生成されてもよく、選択されたタップを介して検出されてもよい。いくつかの実施形態において、クランプ電圧をマージン電圧の分だけ減らすことによって、クランプ電圧が、基準ビットラインの電圧からマージン電圧を差し引いたものに少なくとも部分的に基づく。この場合のマージン電圧は選択可能であり、実施形態によって変更してもよいが、少なくとも一実施形態において、マージン電圧は約50mVから約200mVまでの範囲内で可変でもよい。
【0038】
ブロック321において、ビットラインの電圧は検出期間中のクランプ電圧に対してチェックされてもよく、ビットラインの電圧がクランプ電圧よりも小さい場合、ブロック323においてセンスノードから電荷が排出されてもよい。ブロック325において、検出期間の終了付近のセンスノードの電圧レベルに基づいて、メモリーセルの状態が判断されてもよい。少なくとも一実施形態において、電圧レベルが論理ハイレベルであれば、メモリーセルの状態は論理「1」であると判断されてもよく、電圧レベルが論理ローレベルであれば、メモリーセルの状態は論理「0」であると判断されてもよい。ブロック327において、読出コマンドに応答して、メモリーセルの状態は返されてもよい。いくつかの実施形態において、メモリーセルの状態を使用して、書込コマンド、プログラムコマンドまたは消去コマンドに応答してメモリーセルの状態を有効化してもよい。フローチャート300のブロック329において、次のメモリアクセスを待つ。
【0039】
図4は、電子システム400の一実施形態のブロック図で、メモリ410は基準ビットライン416を含む。監視回路401は、制御/アドレスライン403およびデータライン404によって、メモリ素子410に対して接続される。いくつかの実施形態において、データおよび制御は同一のラインを使用してもよい。監視回路401は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、有限状態機械、または他の種類の制御回路でもよい。いくつかの実施形態において、監視回路401は、プログラムの命令を実行してもよい。いくつかの実施形態において、監視回路401はメモリ素子410と同一のパッケージ内で一体化していてもよく、または同じチップ上にあってもよい。いくつかの実施形態において、監視回路401は制御回路411と一体化していてもよく、それによって同じ回路のいくつかは両方の機能を使用できるようになる。監視回路401は、プログラムおよび中間データの格納のために使用されるランダムアクセスメモリ(RAM)および読込専用メモリ(ROM)などの外部メモリを有してもよく、または内部RAMまたはROMを有してもよい。いくつかの実施形態において、監視回路401はプログラムまたはデータの格納のためにメモリ素子410を使用してもよい。監視回路401上で動作するプログラムは、オペレーティングシステム、ファイルシステム、メモリブロックの再マッピング、およびエラー管理を含むがそれに限定されない多くの異なる機能を実現可能である。
【0040】
いくつかの実施形態において、外部接続402が設けられる。外部接続402は入力/出力(入出力)回路405に対して接続され、それがさらに監視回路401に対して接続されてもよく、それによって監視回路401は外部装置と通信できるようになる。いくつかの実施形態において、入出力回路405は監視回路401と一体化していてもよく、それによって外部接続402は監視回路401に対して直接接続される。電子システム400が格納システムである場合、外部接続402は外部装置に不揮発性ストレージを提供するために使用されてもよい。電子システム400は、ソリッドステートドライブ(SSD)、USBサムドライブ、セキュアデジタルカード(SDカード)、またはその他の種類のストレージシステムでもよい。外部接続402は、標準的または独自の通信プロトコルを用いた携帯電話またはデジタルカメラなど、コンピュータまたは他のインテリジェント装置に対して接続するために使用されてもよい。外部接続402が準拠するコンピュータ通信プロトコルの例には、ユニバーサルシリアルバス(USB)、シリアルATA(SATA)、スモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)、ファイバーチャネル、パラレルATA(PATA)、Integrated Drive Electronics(IDE)、イーサネット(登録商標)、IEEE−1394、セキュアデジタルカードインタフェース(SDカード)、コンパクトフラッシュ(登録商標)インタフェース、メモリスティックインタフェース、Peripheral Component Interconnect(PCI)またはPCI Express(PCI−e)などのプロトコルのいずれかのバージョンを含むが、それに限らない。
【0041】
電子システム400が携帯電話、タブレット、ノート型パソコン、セットトップボックスなどのコンピューティングシステムまたは他の種類のコンピューティングシステムの場合、外部接続402は、Institute of Electrical and Electronic Engineers(IEEE)802.3、IEEE 802.11、Data Over Cable Service Interface Specification(DOCSIS)、Digital Video Broadcasting(DVB)−Terrestrial、DVB−Cable、およびAdvanced Television Committee Standard(ATSC)などのデジタルテレビ標準、およびGlobal System for Mobile Communication(GSM(登録商標))などの携帯電話通信プロトコル、CDMA2000およびLong Term Evolution(LTE)などの符号分割多元接続(CDMA)に基づくプロトコルなどのプロトコルのあらゆるバージョンのネットワーク接続でもよいが、それに限らない。
【0042】
メモリ素子410は、メモリーセルのアレイ417を含んでもよい。メモリーセルは、アーキテクチャを用いて構成されてもよく、あらゆる種類のメモリ技術を用いてもよい。メモリアレイ417は、ビットラインおよび/またはワードラインなどの様々なラインを含んでもよい。ビットラインはメモリアレイ417の2つ以上のメモリーセルに対してそれぞれ接続されてもよい。制御回路に対して接続されてもよい基準ビットライン416は上述のように含まれて使用されてもよい。アドレスラインおよび制御ライン403は制御回路411、入出力回路413およびアドレス回路412によって受信され、復号化され、ワードラインドライバ414および/またはセンス回路415を介してメモリアレイ417を制御してもよい。入出力回路413はデータライン404に対して接続してもよく、それによって監視回路401とデータの送受信が可能となる。メモリアレイ417から読出したデータは、読込バッファ419に一時的に格納されてもよい。
【0043】
図4に示すシステムは、そのシステムの特徴の基本的な理解を容易にするために単純化されている。複数のメモリ素子410を制御して記憶領域を増やすために単一の監視回路401を使用することを含む、多くの異なる実施形態が可能である。いくつかの実施形態において、ディスプレイを駆動するビデオグラフィックスコントローラなどの追加の機能と、人間指向入出力のための他の装置とが含まれてもよい。
【0044】
図面におけるフローチャートおよび/またはブロック図は、様々な実施形態のシステム、方法およびコンピュータプログラムプロダクトの考えられる実装のアーキテクチャ、機能性、および動作を例示するのを助けるものである。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、特定の論理的な機能を実現するための1つ以上の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメントまたは一部を表わす。なお、いくつかの代替の実現において、ブロックに記載された機能は、各図に記載の順番とは関係なく現れる。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際にはほぼ同時に実行される場合があり、もしくは時々逆の順番で実行される場合もあり、関係する機能によって決定される。なお、ブロック図の各ブロック、フローチャート図、ブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、専用のハードウェアおよびコンピュータの命令の特定の機能または動作、または組み合わせを実行する専用のハードウェアに基づくシステムによって実現可能である。
【0045】
様々な実施形態の例を以下の段落において説明する。
【0046】
メモリにアクセスする例示の方法は、センスノードを論理ハイの電圧レベルまで充電し、基準ビットラインの電圧が基準電圧に達する時間に少なくとも部分的に基づくプリチャージ期間において、ビットラインおよび基準ビットラインに対して電荷を供給することを含む。この例示の方法は、続いて、プリチャージ期間後にビットラインに対して接続されるメモリーセルを選択し、基準ビットラインの電圧に少なくとも部分的に基づいてクランプ電圧を設定し、検出期間においてビットラインの電圧レベルがクランプ電圧レベルよりも低くなると、センスノードから電荷を排出し、検出期間の終了付近におけるセンスノードの電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、メモリーセルの状態を決定してもよい。いくつかの例示の方法において、クランプ電圧レベルはマージン電圧の分だけ減らされる。いくつかの例示の方法において、マージン電圧は約50mVから約200mVまでの範囲内で可変である。いくつかの例示の方法において、電荷の供給は、基準電圧よりも大きい充電電圧を供給することを含む。いくつかの例示の方法において、充電電圧は基準電圧よりも少なくとも約200mV大きい。いくつかの例示の方法は、選択されたメモリーセルからセンスノードまでの距離が大きくなるにつれて、基準電圧が小さくなるように調節することを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいて基準電圧を決定することを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、センスノードから選択されたメモリーセルまでの距離に少なくとも部分的に基づいて基準ビットラインから離れたタップを選択し、選択されたタップを介して基準ビットラインの電圧を検出することを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいて、基準ビットラインから離れたタップを選択し、選択されたタップを介して基準ビットラインの電圧を検出することを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、基準ビットラインが基準電圧まで充電されない場合、所定の時間の経過後にプリチャージ期間を終了することを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、さらに、読出コマンドに応答してメモリーセルの状態を与えることを含んでもよい。いくつかの例示の方法は、プログラムコマンドまたは消去コマンドに応答してメモリーセルの状態を有効化することを含んでもよい。本段落の例のあらゆる組み合わせは、実施形態において使用されてもよい。
【0047】
例示のメモリは、2つ以上のメモリーセルに対してそれぞれ接続されるビットラインと、基準ビットラインと、センスノードを含む制御回路とを含んでもよい。制御回路は、基準ビットラインの電圧が基準電圧に達する時間に少なくとも部分的に基づくプリチャージ期間において、ビットラインおよび基準ビットラインに対して電荷を供給し、センスノードを論理ハイレベルまで充電し、プリチャージ期間後にビットラインに対して接続されるメモリーセルを選択し、基準ビットラインの電圧に少なくとも部分的に基づいてクランプ電圧を設定し、検出期間においてビットラインの電圧レベルがクランプ電圧レベルよりも低くなるとセンスノードから電荷を排出し、ビットラインの電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、メモリーセルの状態を検出するように構成されてもよい。いくつかの例示のメモリにおいて、基準ビットラインは、基準ビットラインから離れた異なる電圧検出箇所を提供するために2つ以上のタップを含む。
【0048】
いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、センスノードから選択されたメモリーセルまでの距離に少なくとも部分的に基づいてタップを選択するように構成される。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいてタップを選択するように構成される。いくつかの例示のメモリにおいて、基準ビットラインはビットラインの長さ、抵抗、および容量のそれぞれ約10%以内の長さ、抵抗、および容量を有する。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、ビットラインとセンスノードとの間に接続されるパストランジスタを含んでもよい。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、プリチャージ期間において、供給電圧をセンスノードに対して接続し、充電電圧をパストランジスタの制御ゲートにかけてパストランジスタを介してビットラインに対して電荷を供給し、検出期間において、パストランジスタの制御ゲートに対して制御電圧をかけて、センスノードから電荷を排出してもよい。いくつかの例示のメモリにおいて、制御電圧はパストランジスタのほぼ電圧閾値の分だけクランプ電圧よりも高く、充電電圧は基準電圧よりも大きく、供給電圧は充電電圧よりも大きい。いくつかの例示のメモリにおいて、充電電圧は基準電圧よりも少なくとも約200mV大きい。いくつかの例示のメモリにおいて、クランプ電圧レベルはマージン電圧の分だけ減らされる。いくつかの例示のメモリにおいて、マージン電圧は、約50mVから約200mVまでの範囲内で可変である。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、選択されたメモリーセルからセンスノードまでの距離が大きくなるにつれて、基準電圧が小さくなるように調節するように構成される。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいて基準電圧を決定するように構成される。いくつかの例示のメモリにおいて、メモリーセルはワードラインで選択される。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、基準ビットラインが基準電圧まで充電されない場合、所定の時間の経過後にプリチャージ期間を終了するように構成される。いくつかの例示のメモリにおいて、制御回路は、さらに、読出コマンドに応答してメモリーセルの状態を与え、プログラムコマンドまたは消去コマンドに応答してメモリーセルの状態を有効化するように構成される。本段落の例のあらゆる組み合わせは、実施形態において使用されてもよい。
【0049】
例示の電子システムは、メモリアクセスを行う監視回路と、監視回路に対して接続される少なくとも1つのメモリとを含んでもよい。メモリは、前述の段落の例のあらゆる組み合わせによって説明でき、2つ以上のメモリーセルに対して接続されるビットラインを含むメモリアレイと、基準ビットラインと、センスノードを含む制御回路とを含んでもよい。例示の電子システムにおいて、制御回路は、電荷がビットラインおよび基準ビットラインに対して流れることを可能とし、基準ビットラインの電圧レベルを監視し、基準ビットラインの電圧が基準電圧に達していれば電荷がビットラインおよび基準ビットラインに流れるのを中止し、センスノードを論理ハイレベルまで充電し、電荷がビットラインに流れなくなった後にビットラインに対して接続するメモリーセルを選択し、ビットラインの電圧レベルが少なくともマージン電圧の分だけ基準ビットラインの電圧よりも小さい場合センスノードから電荷を排出させ、センスノードの電圧レベルに少なくとも部分的に基づいてメモリーセルの状態を検出するように構成されてもよい。いくつかの例示の電子システムにおいて、基準ビットラインは、基準ビットラインから離れた異なる電圧監視場所を提供するために2つ以上のタップを含んでもよく、制御回路は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいてタップを選択するように構成されてもよい。いくつかの例示の電子システムにおいて、制御回路は、さらに、ビットラインとセンスノードとの間に接続されるパストランジスタを含んでもよい。制御回路は、さらに、供給電圧をセンスノードに対して接続し、パストランジスタの制御ゲートに充電電圧をかけて、電荷がパストランジスタを介してビットラインに流れることを可能とし、パストランジスタの制御ゲートに制御電圧をかけて、センスノードから電荷を排出させるように構成されてもよい。いくつかの例示の電子システムにおいて、制御電圧は基準ビットラインの電圧に少なくとも部分的に基づいてもよく、充電電圧は基準電圧よりも大きくてもよく、供給電圧は充電電圧より大きくてもよい。いくつかの例示の電子システムにおいて、マージン電圧は約50mVから約200mVまでの範囲内でもよい。いくつかの例示の電子システムにおいて、制御回路は、さらに、選択されたメモリーセルのアドレスに少なくとも部分的に基づいて基準電圧を決定するように構成されてもよい。いくつかの例示の電子システムは、さらに、外部装置と通信するために、監視回路に対して接続される入出力回路を含んでもよい。いくつかの例示の電子システムはソリッドステートドライブでもよい。本段落および上記段落の例のあらゆる組み合わせは、実施形態において使用されてもよい。
【0050】
特記しない限り、本明細書および特許請求の範囲で用いられる要素の量、光特性などを表わすすべての数は、すべての例において「約」なる用語を用いて修正されると理解されるべきものである。終点を用いた数字上の範囲の記載は、その終点を含む範囲内に含まれるすべての数を含む。
【0051】
英文明細書および添付の特許請求の範囲で用いられるように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、その内容が明らかに他の場合を示していない限り、複数の対象物を含む。さらに、本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられるように、その内容が明らかに他の場合を示していない限り、「または」なる用語は、通常、「および/または」を含む意味において使用されている。本明細書で使用されるように、「接続」なる用語は、直接的および間接的な接続を含む。さらに、第1の装置および第2の装置が接続される場合、アクティブな装置を含む介在装置がその間に配置されてよい。
【0052】
上記の様々な実施形態の説明は例示的なものであり、本開示、用途、または使用法を限定する意図はない。したがって、本明細書で説明される以外の様々な変形は、実施形態の範囲内にあることが意図される。そのような変形は、本開示の意図される範囲からの逸脱とみなされるべきではない。したがって、本開示の扱う領域の広さおよび範囲は上述した実施例によって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲等によってのみ定義されるべきである。