【実施例】
【0048】
(磁気ディスク用ガラス基板の製造方法)
本実施の形態における例1〜9における磁気ディスク用ガラス基板として、外径が65mm、内径が20mm、板厚が0.64mmの磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について説明する。本願においては、例1〜7は実施例であり、例8、9は比較例である。
【0049】
フロート法で成形されたSiO
2を主成分とするガラス素板をドーナツ状円形ガラス基板(中央部に円孔を有する円盤形状ガラス基板、以下、単にガラス基板と記載する場合がある)に加工する、円形(ドーナツ形状)加工を行った。
【0050】
次に、このドーナツ状円形ガラス基板の内周側面と外周側面を、面取り幅0.15mm、面取り角度45°の磁気ディスク用ガラス基板が得られるように面取り加工した。
【0051】
次に、アルミナ砥粒を用いて、ガラス基板の上下における主表面をラッピングし、砥粒を洗浄除去した。研磨具として鋳鉄定盤と、アルミナ砥粒を含有する研削液を用いて、両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM−16B−5PV−4MH)により、ガラス基板の上下における主表面を1次研削した。
【0052】
次に、外周側面と外周面取り部を、研磨ブラシと酸化セリウム砥粒を用いて研磨し、外周側面と外周面取り部のキズを除去し、鏡面となるように外周端面を研磨加工した。この後、外周端面研磨後のガラス基板は、砥粒を洗浄除去した。
【0053】
次に、ガラス基板の内周側面と内周面取り部を研磨ブラシと酸化セリウム砥粒を用いて研磨し、内周側面と内周面取り部のキズを除去し、鏡面となるように内周端面を研磨加工し、砥粒を洗浄除去した。
【0054】
次に、研磨具として固定砥粒工具(平均粒径4μmのダイヤモンド粒子を含有)と界面活性剤を含有する研削液を用いて、両面研削装置(スピードファム社製、製品名:DSM−16B−5PV−4MH)により上下の主表面を2次研削(固定砥粒による研削)し、2次研削後のガラス基板を洗浄し、研削液その他の汚れを除去した。
【0055】
この後、このガラス基板の主表面を研磨することにより、外径が65mm、内径が20mm、板厚が0.64mmの実施例及び比較例となる磁気ディスク用ガラス基板を作製した。
【0056】
主表面研磨工程では、最初に1次研磨を行った。具体的には、研磨具として軟質ウレタン製の研磨パッド(スエード系研磨パッド)と酸化セリウム砥粒を含有する研磨液(平均粒子直径(以下、平均粒径と略す)約1.0μmの酸化セリウムを主成分した研磨液組成物)を用いて、16B型両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM16B−5PV−4MH)により、ガラス基板の上下の主表面を1次研磨した。1次研磨は、メインの研磨加工圧力は120g/cm
2、下定盤回転数は30rpm、上定盤回転数は下定盤と逆方向に10rpm、研磨キャリア公転数10rpm、自転数3rpmで、上下両主平面を板厚方向で合計30μm研磨し、研磨後のガラス基板において、酸化セリウムを洗浄除去した。
【0057】
次に、2次研磨(仕上研磨)を行った。具体的には、研磨具として軟質ウレタン製の研磨パッドと、平均粒径が20nmのコロイダルシリカ砥粒を含有する研磨液を用いて、16B型両面研磨装置(スピードファム社製、製品名:DSM16B−5PV−4MH)により、1次研磨後のガラス基板の上下の主表面を2次研磨した。2次研磨は、後述する研磨圧力、上下定盤の回転数および研磨キャリアの自転、公転数を途中で切り替える2段階の条件を適用した。
【0058】
次に、研磨後洗浄を行った。具体的には、研磨後のガラス基板において、研磨剤を洗浄除去した。
【0059】
次に、最終洗浄を行った。具体的には、2次研磨及び研磨後洗浄を行ったガラス基板を、アルカリ性洗剤によるスクラブ洗浄、アルカリ性洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄、純水に浸漬した状態での超音波洗浄、を順次行い、イソプロピルアルコール蒸気により乾燥させた。
【0060】
(磁気ディスク用ガラス基板の評価方法)
磁気ディスク用ガラス基板の評価として、AFMを用いて磁気ディスク用ガラス基板の主表面における算術平均粗さRaを測定した。また、前述の角度方向算術平均粗さRa_degの算出方法に基づき、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_max、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minを得て、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値を算出した。
【0061】
AFM装置は、PARK Systems社製、XE−HDMを使用した。測定領域は1μm□、サンプリング点は256点×256点である。AFMの測定は、磁気ディスク用ガラス基板の主平面の中央部で実施し、本実施の形態においては、磁気ディスク用ガラス基板の中心から21mmの領域で実施した。
【0062】
尚、前述したように、測定データについては傾斜補正を行っており、傾斜補正のなされた測定データに40nmのハイパスフィルタをかけた後、角度方向算術平均粗さRa_degを算出した。
【0063】
(磁気ディスクの製造方法)
例1〜9における磁気ディスク用ガラス基板を用いて磁気ディスクを製造する製造方法について説明する。
【0064】
具体的には、例1〜9における磁気ディスク用ガラス基板を精密洗浄して表面のパーティクルを除去した後、インライン型スパッタリング装置により、密着層を、Crターゲットとして、10nmの膜厚で成膜した。密着層の上には、軟磁性下地層を、Co−Fe−Zr−Ta合金をターゲットとして、30nmの膜厚で形成した。次に、シード層を、NiW合金をターゲットとして、10nmの膜厚で形成した。シード層の上には、配向制御層を、Ruをターゲットとして、10nmの膜厚で形成した。配向制御層の上には、垂直磁性層としてCoCrPt−SiO
2のグラニュラ構造層を10nmの膜厚で形成し、非磁性中間層としてRu膜を0.6nmの膜厚で形成し、更に磁性層としてCoCrPt−SiO
2のグラニュラ構造層を6nmの膜厚で形成した。上記の各層が積層された磁気ディスク用ガラス基板をインライン型スパッタリング装置から取り出し、CVD法により保護層としてカーボン膜を3nmの膜厚で形成した。この後、ディップ法により、保護層の上に、パーフルオロポリエーテルの潤滑層を2nmの膜厚で形成した。
【0065】
(磁気ディスク評価)
次に、作製した磁気ディスクについて、ミッシングビットによる磁気ディスク評価を行った。この結果を表1に示す。ミッシングビットは、線記録密度1600kBPI、トラック密度500kTPI(面記録密度800Gbit/inch
2)の条件で記録し、再生した際の信号強度を測定して評価した。再生した時に得られる出力が、合格の閾値(第一の閾値)以下であるものをミッシングビットとし、第一の閾値以下だが修正可能な第二の閾値(第一の閾値の80%)以上のものをコレクダブル・ミッシングビット(Correctable Missing Bit)、修正不可能なもの(第一の閾値の80%未満)をアンコレクタブル・ミッシングビット(Uncorrectable Missing Bit)として、各条件500枚の磁気ディスクについて測定し、1面当たりの個数として算出した。
【0066】
表1においては、磁気ディスクの評価は、このように測定されたコレクダブル・ミッシングビット、アンコレクタブル・ミッシングビットに基づき、A、B、C、Dのランクで示した。具体的には、表2に示されるように、コレクダブル・ミッシングビットが0.3(個/面)未満、アンコレクタブル・ミッシングビットが0.1(個/面)未満のものをランクAとした。また、コレクダブル・ミッシングビットが0.3〜0.4(個/面)、アンコレクタブル・ミッシングビットが0.1〜0.2(個/面)のものをランクBとした。また、コレクダブル・ミッシングビットが0.4〜0.7(個/面)、アンコレクタブル・ミッシングビットが0.2〜0.3(個/面)のものをランクCとした。また、コレクダブル・ミッシングビットが0.7(個/面)を超え、アンコレクタブル・ミッシングビットが0.3(個/面)を超えるものをランクDとした。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
以下、例1〜9について詳細に説明する。
【0069】
(例1)
例1における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2.5rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、40g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が1.1rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0070】
この条件で作製された例1における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.08nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.031nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.016nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.0であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.015nmであった。また、例1における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクAであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0071】
(例2)
例2における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2.5rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が1.5rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0072】
この条件で作製された例2における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.07nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.030nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.016nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は1.9であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.015nmであった。また、例2における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクAであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0073】
(例3)
例3における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2.5rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、60g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が1.1rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0074】
この条件で作製された例3における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.11nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.037nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.018nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.1であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.020nmであった。また、例3における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクBであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0075】
(例4)
例4における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が0.6rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0076】
この条件で作製された例4における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.12nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.033nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.015nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.2であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.018nmであった。また、例4における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクBであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0077】
(例5)
例5における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が0.5rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0078】
この条件で作製された例5における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.10nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.033nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.014nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.3であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.019nmであった。また、例5における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクCであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0079】
(例6)
例6における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−7rpm、下定盤回転数が21rpm、研磨キャリア公転数が7rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−3rpm、下定盤回転数が9rpm、研磨キャリア公転数が3rpm、研磨キャリア自転数が0.3rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0080】
この条件で作製された例6における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.12nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.036nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.015nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.5であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.021nmであった。また、例6における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクCであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクBであった。
【0081】
(例7)
例7における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−15rpm、下定盤回転数が15rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−5rpm、下定盤回転数が5rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が0.7rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0082】
この条件で作製された例7における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.09nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.033nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.016nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.1であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.017nmであった。また、例7における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクAであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクAであった。
【0083】
(例8)
例8における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−15rpm、下定盤回転数が15rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、50g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−5rpm、下定盤回転数が5rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が0rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0084】
この条件で作製された例8における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.12nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.038nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.013nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.9であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.025nmであった。また、例8における磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクDであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクDであった。
【0085】
(例9)
例9における磁気ディスク用ガラス基板は、2次研磨の第1段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−15rpm、下定盤回転数が15rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が2rpm、研磨時間が20分の条件で行った。また、2次研磨の第2段階は、100g/cm
2の圧力で、上定盤回転数が−5rpm、下定盤回転数が5rpm、研磨キャリア公転数が0rpm、研磨キャリア自転数が0.3rpm、研磨時間が0.5分の条件で行った。
【0086】
この条件で作製された例9における磁気ディスク用ガラス基板において、AFMにより得られた算術平均粗さRaは0.11nmであり、角度方向算術平均粗さ最大値Ra_deg_maxは0.040nmであり、角度方向算術平均粗さ最小値Ra_deg_minは0.015nmであり、(Ra_deg_max)/(Ra_deg_min)の値は2.8であり、(Ra_deg_max)−(Ra_deg_min)の値は0.026nmであった。また、例9におけ磁気ディスク用ガラス基板に垂直磁性層を成膜して得られた磁気ディスクの磁気ディスク評価の結果は、コレクダブル・ミッシングビットはランクDであり、アンコレクタブル・ミッシングビットはランクCであった。
【0087】
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。