特許第5929837号(P5929837)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5929837シリル基で保護された含窒素環状化合物及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5929837
(24)【登録日】2016年5月13日
(45)【発行日】2016年6月8日
(54)【発明の名称】シリル基で保護された含窒素環状化合物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07F 7/10 20060101AFI20160526BHJP
【FI】
   C07F7/10 T
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-113846(P2013-113846)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2014-231502(P2014-231502A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2015年5月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079304
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100114513
【弁理士】
【氏名又は名称】重松 沙織
(74)【代理人】
【識別番号】100120721
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 克成
(74)【代理人】
【識別番号】100124590
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100157831
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 克彦
(72)【発明者】
【氏名】殿村 洋一
(72)【発明者】
【氏名】久保田 透
【審査官】 黒川 美陶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−058480(JP,A)
【文献】 特開平08−134083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】
[式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基、R6、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかであり、aは0又は1である。]
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物。
【請求項2】
4、R5がいずれもエチレン基である請求項1記載のシリル基で保護された含窒素環状化合物。
【請求項3】
下記一般式(2)
【化2】
(式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基である。)
で示される化合物と下記一般式(3)
【化3】
[式中、R10は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかである。]
で示される化合物を反応させることを特徴とする下記一般式(1a)
【化4】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R10、Aは上記の通りである。)
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の製造方法。
【請求項4】
下記一般式(4)
【化5】
[式中、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基、R6、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかであり、aは0又は1である。]
で示される含窒素環状化合物を、R123Si−基(R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基)を有するシリル化剤を用いてシリル化することを特徴とする下記一般式(1)
【化6】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、aは上記の通りである。)
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用なシリル基で保護された含窒素環状化合物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピペラジン等の含窒素環状化合物は、特許文献1及び2に記載のようにエポキシ樹脂硬化剤等の樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤として有用である。また、ピペラジンは2級アミン構造を有しており、エポキシ樹脂等の硬化剤として用いた場合、ピペラジンの2級アミン部分とエポキシ基との反応によるエポキシ樹脂へのピペラジン環の導入が可能であり、ピペラジン環構造が有する剛直性、高い機械的強度、紫外線領域を含んだ透明性を付与することができる。
【0003】
しかしながら、特許文献1及び2(特開昭50−69200号公報、米国特許第4800222号明細書)記載のピペラジンは、窒素原子上に活性水素を有しているため、エポキシ樹脂等の硬化剤として用いる場合、予め添加しておくと経時的に増粘、ゲル化するため一液型硬化性組成物とすることができず、使用時に正確な秤量、混合等の煩雑な操作を必要とする二液型組成物とせざるを得なかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭50−69200号公報
【特許文献2】米国特許第4800222号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ポリウレタン、ポリエステル及びポリカーボネート等の樹脂に添加した時にも、剛直性、高い機械的強度、紫外線領域及び可視光領域を含んだ領域で透明性を付与でき、且つ一液型硬化性組成物とすることができる化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。即ち、上述したように、特許文献1,2に記載のピペラジンは、エポキシ樹脂等の硬化剤として用いる場合、一液型硬化性組成物とし得ないものであった。この問題を解決する方法として、ピペラジンの窒素原子上の活性水素をトリメチルシリル基等のシリル基で保護することが考えられる。このようなシリル基で保護されたピペラジンは予めエポキシ樹脂等に添加することができ、水分を遮断した系では反応性を示さず安定な組成物であるが、水分と接触することにより加水分解による脱保護が起こり、アミノ基が再生し硬化剤として働く一液型硬化性組成物とすることができる。しかしながら、上記シリル基で保護されたピペラジン化合物は官能基がアミノ基のみであり、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等に添加する場合は剛直性、高い機械的強度、紫外線領域を含んだ透明性を付与する効果が大きいものの、ポリウレタン、ポリエステルやポリカーボネート等のアミノ基との相互作用が比較的少ない樹脂へ添加した場合は、添加効果が充分でない場合が認められた。
このため、本発明者らは、更に検討を行った結果、エステル基やシアノ基を有するシリル基で保護された含窒素環状化合物が、ポリウレタン、ポリエステル及びポリカーボネート等の樹脂に添加した場合においても、剛直性、高い機械的強度、紫外線領域及び可視光領域を含んだ領域で透明性を付与することができ、且つ一液型硬化性組成物とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
従って、本発明は、下記に示すシリル基で保護された含窒素環状化合物及びその製造方法を提供する。
[1] 下記一般式(1)
【化1】
[式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基、R6、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかであり、aは0又は1である。]
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物。
[2] R4、R5がいずれもエチレン基である[1]記載のシリル基で保護された含窒素環状化合物。
[3] 下記一般式(2)
【化2】
(式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基である。)
で示される化合物と下記一般式(3)
【化3】
[式中、R10は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかである。]
で示される化合物を反応させることを特徴とする下記一般式(1a)
【化4】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R10、Aは上記の通りである。)
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の製造方法。
[4] 下記一般式(4)
【化5】
[式中、R4、R5は炭素数1〜10のアルキレン基、R6、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかであり、aは0又は1である。]
で示される含窒素環状化合物を、R123Si−基(R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基)を有するシリル化剤を用いてシリル化することを特徴とする下記一般式(1)
【化6】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、aは上記の通りである。)
で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により提供されるシリル基で保護された含窒素環状化合物は、ポリウレタン、ポリエステル及びポリカーボネート等の樹脂に添加した場合、剛直性、高い機械的強度、紫外線領域及び可視光領域を含んだ領域で透明性を付与することができ、且つ一液型硬化性組成物とすることができるため、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1で得られた1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンの1H−NMRスペクトルである。
図2】実施例1で得られた1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンのIRスペクトルである。
図3】実施例2で得られた1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンの1H−NMRスペクトルである。
図4】実施例2で得られた1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンのIRスペクトルである。
図5】実施例3で得られた1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンの1H−NMRスペクトルである。
図6】実施例3で得られた1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンのIRスペクトルである。
図7】実施例4で得られた1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンの1H−NMRスペクトルである。
図8】実施例4で得られた1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンのIRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のシリル基で保護された含窒素環状化合物は、下記一般式(1)で示される化合物である。
【化7】
[式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基、R4、R5は炭素数1〜10の2価炭化水素基、R6、R7、R8は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは−C(O)OR9(式中、R9は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基である。)又は−C≡Nのいずれかであり、aは0又は1である。]
【0011】
ここで、R1、R2、R3、R9は、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、テキシル基、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基などが例示され、特にメチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換されていてもよく、該置換基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;シアノ基;アミノ基;フェニル基、トリル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数2〜10のアシル基、それぞれ各アルキル基、各アルコキシ基が炭素数1〜5であるトリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基、ジアルキルモノアルコキシシリル基もしくはモノアルキルジアルコキシシリル基が挙げられ、更にエステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)等が介在していてもよく、これらを組み合わせて用いることもできる。
【0012】
4、R5は炭素数1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3の2価炭化水素基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、イソブチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、メチレンフェニレン基、メチレンフェニレンメチレン基等のアラルキレン基が例示される。
【0013】
特に、R4及びR5を含む環状構造としては、イミダゾリジン構造、ピペラジン構造、ヘキサヒドロピリミジン構造が好ましく、その中でも上記一般式(1)中におけるR4及びR5がいずれもエチレン基である化合物、即ち、
【化8】
で示される環状構造であるピペラジン構造が、樹脂添加時に高い機械的強度を与えることができる点で好ましい。
【0014】
6、R7、R8は、水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、具体的には、上記R1、R2、R3で例示した置換基と同様の基が挙げられ、特にメチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。
【0015】
上記一般式(1)で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物としては、具体的には、1−トリメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリエチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、
1−トリエチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−トリメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリエチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリエチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリメチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリエチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、
1−トリメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリエチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−トリメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、
1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−デシルジメチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリエチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソブチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−テキシルジメチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロペンチルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−4−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−トリメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン
、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン
、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリメチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリル−3−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン等が例示される。
【0016】
本発明における上記一般式(1)で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の製造方法は、例えば、下記一般式(2)
【化9】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5は上記と同様である。)
で示される化合物と下記一般式(3)
【化10】
(式中、R10は水素原子又は炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、Aは上記と同様である。)
で示される化合物を反応させる方法が例示される。
【0017】
この場合、得られる化合物は、下記一般式(1a)で示される。
【化11】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R10、Aは上記の通りである。)
【0018】
ここで、R10が炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基の場合、上記R1、R2、R3、R9と同様の基が挙げられる。
【0019】
上記一般式(2)で示される化合物としては、具体的には1−トリメチルシリルイミダゾリジン、1−ヘキシルジメチルシリルイミダゾリジン、1−デシルジメチルシリルイミダゾリジン、1−トリエチルシリルイミダゾリジン、1−トリイソブチルシリルイミダゾリジン、1−t−ブチルジメチルシリルイミダゾリジン、1−t−ブチルジフェニルシリルイミダゾリジン、1−テキシルジメチルシリルイミダゾリジン、1−トリイソプロピルシリルイミダゾリジン、1−トリ(sec−ブチル)シリルイミダゾリジン、1−トリシクロペンチルシリルイミダゾリジン、1−トリシクロヘキシリルシリルイミダゾリジン、1−トリメチルシリルピペラジン、1−ヘキシルジメチルシリルピペラジン、1−デシルジメチルシリルピペラジン、1−トリエチルシリルピペラジン、1−トリイソブチルシリルピペラジン、1−t−ブチルジメチルシリルピペラジン、1−t−ブチルジフェニルシリルピペラジン、1−テキシルジメチルシリルピペラジン、1−トリイソプロピルシリルピペラジン、1−トリ(sec−ブチル)シリルピペラジン、1−トリシクロペンチルシリルピペラジン、1−トリシクロヘキシリルシリルピペラジン、1−トリメチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−ヘキシルジメチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−デシルジメチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリエチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソブチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジメチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−t−ブチルジフェニルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−テキシルジメチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリイソプロピルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリ(sec−ブチル)シリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロペンチルシリルヘキサヒドロピリミジン、1−トリシクロヘキシリルシリルヘキサヒドロピリミジン等が例示される。
【0020】
上記一般式(3)で示される化合物としては、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が例示される。
【0021】
上記一般式(2)で示される化合物と上記一般式(3)で示される化合物の配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(2)で示される化合物1モルに対し一般式(3)で示される化合物を0.1〜4モル、特に0.2〜2モルの範囲が好ましい。
【0022】
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃、特に20〜150℃が好ましい。また、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。反応雰囲気は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
【0023】
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
【0024】
また、本発明における上記一般式(1)で示されるシリル基で保護された含窒素環状化合物の別な製造方法として、例えば、下記一般式(4)
【化12】
(式中、R4、R5、R6、R7、R8、A、aは上記と同様である。)
で示される含窒素環状化合物を、
123Si−基
(R1、R2、R3は上記と同様である。)
を有するシリル化剤を用いてシリル化する方法も例示される。
【0025】
上記一般式(4)におけるR4、R5、R6、R7、R8、Aは、上述したものが例示でき、上記一般式(4)で示される化合物としては、具体的には1−(2−メトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−(2−エトキシカルボニルエチル)イミダゾリジン、1−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−(2−シアノエチル)イミダゾリジン、1−(2−シアノ−2−メチルエチル)イミダゾリジン、1−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−(2−エトキシカルボニルエチル)ピペラジン、1−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ピペラジン、1−(2−シアノエチル)ピペラジン、1−(2−シアノ−2−メチルエチル)ピペラジン、1−(2−メトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−(2−エトキシカルボニルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−(2−エトキシカルボニル−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−(2−シアノエチル)ヘキサヒドロピリミジン、1−(2−シアノ−2−メチルエチル)ヘキサヒドロピリミジン等が例示される。
【0026】
上記シリル化反応で用いられるR123Si−基を有するシリル化剤としては、トリメチルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、トリメチルヨードシラン、トリエチルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン等のR123SiX(R1、R2、R3は上記の通りであり、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子である。)で表されるトリオルガノハロシラン化合物;ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等の(R123Si)2NH(R1、R2、R3は上記の通りである。)で表されるシラザン化合物;ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリエチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド等のCR3C(−OSiR123)=NSiR123(Rは水素原子又はフッ素原子であり、R1、R2、R3は上記の通りである。)で表されるシリルアミド化合物;メタンスルホン酸トリメチルシリル、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル等のCR3SO3SiR123(Rは水素原子又はフッ素原子であり、R1、R2、R3は上記の通りである。)で表されるスルホン酸シリルエステル化合物が例示される。
【0027】
上記一般式(4)で示される化合物と、シリル化剤との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(4)で示される化合物1モルに対し、シリル化剤を、シリル基のモル数で1〜4モル、特に1〜2モルの範囲が好ましい。
【0028】
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃、特に20〜150℃が好ましく、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。
【0029】
上記反応は、無触媒でも進行するが、触媒を用いることもできる。用いられる触媒としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩や、硫酸、スルホン酸といった酸とその誘導体やその無機塩等の塩基性又は酸性化合物が例示される。
【0030】
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒などが例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
【実施例】
【0031】
以下、合成例及び実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0032】
[合成例1]1−t−ブチルジメチルシリルピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、ピペラジン1076.3g(12.5モル)、キシレン500mlを仕込み、110℃に加熱した。内温が安定した後、50質量%t−ブチルジメチルクロロシランのトルエン溶液1507.0g(5.0モル)を3時間かけて滴下し、その温度で2時間撹拌した。室温まで冷却後、10質量%水酸化ナトリウム水溶液2500gを加え、有機層を分液、蒸留した。1−t−ブチルジメチルシリルピペラジンを沸点70−71℃/0.2kPaの留分として646.6g得た。
【0033】
[実施例1]1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、合成例1で得られた1−t−ブチルジメチルシリルピペラジン160.3g(0.8モル)を仕込み、70℃に加熱した。内温が安定した後、アクリル酸メチル75.8g(0.88モル)を2時間かけて滴下し、その温度で4時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点135−137℃/0.4kPaの留分を219.9g得た。
【0034】
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 286,229,187,89,73,59
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図1にチャートで示す。
IRスペクトル
図2にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンであることが確認された。
【0035】
[実施例2]1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、合成例1で得られた1−t−ブチルジメチルシリルピペラジン160.3g(0.8モル)を仕込み、70℃に加熱した。内温が安定した後、アクリロニトリル46.7g(0.88モル)を2時間かけて滴下し、その温度で4時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点145−147℃/0.4kPaの留分を194.1g得た。
【0036】
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 253,238,196,155,73,59
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図3にチャートで示す。
IRスペクトル
図4にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は1−t−ブチルジメチルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンであることが確認された。
【0037】
[合成例2]1−トリイソプロピルシリルピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、ピペラジン189.4g(2.2モル)、キシレン200ml、メタンスルホン酸1.0g(0.01モル)を仕込み、130℃に加熱した。内温が安定した後、トリイソプロピルクロロシラン192.8g(1.0モル)を2時間かけて滴下し、その温度で10時間撹拌した。室温まで冷却後、10質量%水酸化ナトリウム水溶液500gを加え、有機層を分液、蒸留した。1−トリイソプロピルシリルピペラジンを沸点109−111℃/0.4kPaの留分として132.6g得た。
【0038】
[実施例3]1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、合成例2で得られた1−トリイソプロピルシリルピペラジン194.0g(0.8モル)を仕込み、70℃に加熱した。内温が安定した後、アクリル酸メチル75.8g(0.88モル)を2時間かけて滴下し、その温度で4時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点163−164℃/0.4kPaの留分を250.0g得た。
【0039】
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 328,285,243,198,97,59
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図5にチャートで示す。
IRスペクトル
図6にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は1−トリイソプロピルシリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペラジンであることが確認された。
【0040】
[実施例4]1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジン
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、合成例2で得られた1−トリイソプロピルシリルピペラジン194.0g(0.8モル)を仕込み、70℃に加熱した。内温が安定した後、アクリロニトリル46.7g(0.88モル)を2時間かけて滴下し、その温度で4時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点179−180℃/0.4kPaの留分を224.8g得た。
【0041】
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 295,252,211,169,97,59
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図7にチャートで示す。
IRスペクトル
図8にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は1−トリイソプロピルシリル−4−(2−シアノエチル)ピペラジンであることが確認された。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8