(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
腫瘍、腫瘍転移、メサンギウム細胞の増殖性疾患、血管腫、増殖性網膜症、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化血管新生、乾癬、眼の血管新生、骨粗しょう症、糖尿病および肥満症、リンパ性白血病、リンパ腫、マラリア、前立腺肥大の処置用の使用のための、請求項1または2に記載の式Iで表される化合物、ならびにこれらの薬学的に使用可能な塩、互変異性体および立体異性体、または、全ての比率でのこれらの混合物。
腫瘍疾患が、扁平上皮の、膀胱の、胃の、腎臓の、頭頸部の、食道の、子宮頸部の、甲状腺の、腸の、肝臓の、脳の、前立腺の、尿生殖路の、リンパ系の、胃の、喉頭の、肺の、皮膚のもの、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌腫、膵臓癌、神経膠芽腫、乳癌腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫の群から選択される、
請求項7に記載の式Iで表される化合物。
治療的有効量の式Iで表される化合物を、1)エストロゲン受容体モジュレーター、2)アンドロゲン受容体モジュレーター、3)レチノイド受容体モジュレーター、4)細胞毒性剤、5)抗増殖剤、6)プレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、7)HMG−CoA還元酵素阻害剤、8)HIVプロテアーゼ阻害剤、9)逆転写酵素阻害剤および10)さらなる血管新生阻害剤、の群からの化合物と組み合わせて投与する、腫瘍の処置用の使用のための、請求項1または2に記載の式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩または溶媒和物。
治療的有効量の式Iで表される化合物を、放射線療法および、1)エストロゲン受容体モジュレーター、2)アンドロゲン受容体モジュレーター、3)レチノイド受容体モジュレーター、4)細胞毒性剤、5)抗増殖剤、6)プレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、7)HMG−CoA還元酵素阻害剤、8)HIVプロテアーゼ阻害剤、9)逆転写酵素阻害剤および10)さらなる血管新生阻害剤、の群からの化合物と組み合わせて投与する、腫瘍の処置用の使用のための、請求項1または2に記載の式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【発明の概要】
【0008】
特に、それらは、金属プロテアーゼに対し、好ましくは、メチオニンアミノペプチターゼ(MetAP)に対し、特には、サブタイプMetAP−2に対し、調節的(regulatory)、調整的(modulatory)および/または阻害作用を示す。
それらを、癌に対する医薬として使用することができるが、また脂質代謝に正の影響を与える医薬としても使用することができるが、また炎症に対する医薬としても使用することができる。
本発明の化合物のSエナンチオマーが、MetAP−2に対し、鏡像(Rエナンチオマー)より、著しく活性であることが見出された。
【0009】
他のヒドロキシル置換ピロリジノンは:
Zeitschrift fuer Naturforschung, B: Chemical Sciences (1994), 49(11), 1586-95;
Analytica Chimica Acta (1987), 202, 167-74;
Journal of Electroanalytical Chemistry and Interfacial Electrochemistry (1988), 239(1-2), 161-73;
Zeitschrift fuer Naturfor.Part B: Anorg. Chem. Org. Chem (1978), 33B(12), 1540-6;
J. Chem. Soc. (1965), (Oct.), 5556-62;
J. Chem. Soc. (1965), (Oct.), 5551-6
から既知である。
【0010】
WO 01/79157は、MetAP−2阻害活性を有し、血管新生に、特に疾患の処置、例えば、進行が血管新生に依存する癌などに使用できる、置換ヒドラジンおよびN−アルコキシアミドを記載する。
WO 02/081415は、癌、血管腫、増殖性網膜症、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化血管新生、乾癬、眼の血管新生および肥満の処置に使用できる、MetAP−2阻害剤を記載する。
WO 2008/011114は、リンパ性白血病およびリンパ腫の処置に使用できる、血管新生阻害剤およびMetAP−2阻害剤としての化合物を記載する。
【0011】
癌に対する本発明の化合物の作用は、特に、血管新生に対するそれらの作用にある。血管新生阻害は、70よりも多い疾患、例えば、卵巣癌(F. Spinella et al. J. Cardiovasc. Pharmacol. 2004, 44, S140)、乳癌(A. Morabito et al. Crit. Rev. Oncol./Hematol. 2004, 49, 91)、前立腺癌(B. Nicholson et al. Cancer Metastas. Rev. 2001, 20, 297)、糖尿病失明、乾癬および黄斑変性症(E. Ng et al. Can. J. Ophthalmol. 2005, 23, 3706)などに役立つことが証明されてきた。
【0012】
プロテアーゼは、多くの異なる細胞プロセスを、特にペプチドおよびタンパク質の調整、特にタンパク質変換(protein conversion)、タンパク質熟成およびシグナルペプチドプロセシング(signal peptide processing)、異常タンパク質の分解および調節タンパク質の不活性化/活性化を調節する。特に、新生ポリペプチドのアミノ末端修飾は、最も頻繁な調整を示す。アミノプロテアーゼは、翻訳と同時にまたは翻訳後に(in either a co- or post-translatory manner)行われ得る、ペプチドまたはタンパク質の保護されていないN末端からアミノ酸を切断するメタロプロテアーゼである。
メチオニンアミノペプチターゼ(MetAP)は、特に、最後から2番目のアミノ酸が、小さく、非電荷である(例えば、Gly、Ala、Ser、Thr、Val、ProまたはCys)場合には、新生ペプチドの末端メチオニンを切断する。
【0013】
多くの疾患プロセスにおいて、血管新生は、原因として疾患の中心であるか、または疾患の発達に悪化させる効果を有するかのいずれかである。癌イベントにおいて、例えば、血管新生は、腫瘍のサイズの増大および他の器官への侵入可能をもたらす。血管新生が重要な役割を果たす他の疾患は、乾癬、関節症、動脈硬化症および眼疾患、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症誘発、ルベオーシス虹彩または血管新生緑内障など、さらに炎症である。本発明が基づく式Iで表される化合物、これらの化合物を含む組成物、および記載するプロセスは、このように、これらの疾患の処置に用いることができる。
【0014】
したがって、本発明の化合物またはこれらの薬学的に許容可能な塩を、固形癌腫、例えば、(肺、膵臓、甲状腺、膀胱または結腸の)癌腫などを含む癌、骨髄疾患(例えば、骨髄性白血病)または線種(例えば、絨毛結腸線種)の処置に投与する。
腫瘍にはさらに、単球性白血病、脳の、泌尿生殖器の、リンパ系の、胃の、喉頭の、および肺の癌腫が含まれ、肺腺癌腫および小細胞肺癌種、膵臓および/または乳癌腫が含まれる。
【0015】
したがって、本発明は、医薬および/または医薬活性化合物としての、該疾患の処置および/または予防における、本発明の化合物に、ならびに該疾患の処置および/または予防のための、薬剤の調製のための本発明の化合物の使用に、ならびに、投与を必要とする患者への、1種または2種以上の本発明の化合物のかかる投与を含む該疾患の処置のためのプロセスに関する。
【0016】
本発明の化合物が、抗発癌作用を有することを示すことができる。本発明の化合物を、疾患を有する患者に投与し、例えば、腫瘍成長を阻害し、リンパ増殖性疾患に関連する炎症を低減し、組織修復による移植拒絶反応および神経学的損傷を阻害する。本発明の化合物は、予防または治療目的に好適である。本明細書において使用されるように、用語「処置」は、疾患の防止および先在状態の処置を指して使用される。増殖/活力の防止を、例えば、腫瘍成長を防止するために、顕性疾患の進行より前に、本発明の化合物の投与により達成する。代替的に、化合物を、患者の臨床症状を安定化させるかまたは改善することにより、持続する疾患の処置に使用する。
【0017】
宿主または患者は、あらゆる哺乳動物種、例えば、霊長類、特にヒト;げっ歯類、マウス、ラット、ハムスターを含み;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどに属し得る。動物モデルは、実験的調査について関心のあるものであり、ヒト疾患の処置のためのモデルを提供する。
【0018】
本発明の化合物による処置に対する特定の細胞の感受性を、in vitro試験によって決定することができる。典型的には、種々の濃度で、活性剤に細胞死を誘発させるかまたは細胞増殖、細胞活力もしくは遊走を阻害させるのに十分な一定期間、通常1時間〜1週間の間、細胞の培養物を本発明の化合物と共にインキュベートする。in vitro試験を、生検標本からの培養細胞を使用して実施することができる。処置後に残存する細胞量を、次に決定する。
【0019】
用量は、使用する特定の化合物、特定の疾患、患者の状態などに応じて変化する。治療用量は、典型的には、標的組織における所望されない細胞集団を大幅に低減させるために十分であり、一方患者の生存能力は維持される。処置を通常、大幅な低減が生じるまで、例えば細胞負荷が少なくとも50%低減するまで継続し、所望されない細胞が体内で本質的に検出されなくなるまで継続してもよい。
【0020】
本発明の化合物により、MetAP−2の特定の阻害を生じることが見出された。本発明の化合物は、好ましくは、例えば、本明細書において記載する試験において検知され得る有利な生物学的活性を示す。かかる試験において、本発明の化合物は、通常、好適な範囲の、好ましくは、マイクロモル範囲の、およびより好ましくは、ナノモル範囲のIC
50値により記録される、阻害効果を示し、阻害効果を生じる。
さらに、本発明の化合物を、特定の既存の癌の化学療法または放射線療法における癌相加または相乗効果を達成するために、および/または特定の既存の癌の化学療法または放射線療法の有効性を回復させるために使用することができる。
【0021】
本発明の化合物をまた、肥満の処置に使用することができる。Henri R. Lijnen et al. in Obesity, Vol.18 no.12, 2241-2246 (2010)には、フマギリン、Met−AP2阻害剤の、脂肪組織の低減における使用が記載されている。
肥満の処置のためのMet−AP2阻害剤(フマギリンタイプの化合物)の使用はまた、WO 2011/085201 A1に記載されている。
【0022】
本発明の化合物をまた、マラリアの処置に使用することができる。X. Chem et al. in Chemistry & Biology, Vol.16, 193-202 (2009)には、フマギリン、Met−AP2阻害剤の、マラリアの処置における使用が記載されている。
本発明の化合物をまた、良性前立腺肥大の処置に使用することができる。
良性前立腺肥大の処置のためのMet−AP2阻害剤(フマギリンタイプの化合物)の使用は、WO 2011/085198 A1に記載されている。
【0023】
式Iで表される化合物はまた、これらの化合物の水和物および溶媒和物、さらに、薬学的に使用可能な誘導体を意味するものと解される。
本発明はまた、光学活性形態(立体異性体)、塩、エナンチオマー、ラセミ体、ジアステレオマーならびにこれらの化合物の水和物および溶媒和物に関する。用語「化合物の溶媒和物」は、それらの相互引力により形成する、不活性溶媒分子の化合物上への付加物を意味するものと解される。溶媒和物には、例えば、一もしくは二水和物またはアルコキシドが含まれる。
【0024】
用語「薬学的に使用可能な誘導体」は、例えば、本発明の化合物の塩およびまた、いわゆるプロドラッグ化合物を意味するものと解される。
用語「プロドラッグ誘導体」は、例えば、アルキルもしくはアシル基、糖またはオリゴペプチドにより修飾された式Iで表される化合物であって、生体内で迅速に切断されて本発明の有効な化合物を形成した前記化合物を意味するものと解される。
これらにはまた、例えばInt. J. Pharm. 115, 61-67 (1995)に記載されるように、本発明の生分解性ポリマー誘導体が含まれる。
【0025】
表現「有効量」は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者または医師により模索されるかまたは所望される、生物学的または医学的応答を生じる、医薬または薬学的活性成分の量を示す。
さらに、表現「治療的有効量」は、この量を受け取っていない対応する対象と比較して、以下の結果:
改善された処置、治癒、症候群、状態、愁訴、障害、疾患または副作用の防止あるいはまた、疾患、状態または障害に先立った軽減、を有する量を示す。
表現「治療的有効量」には、正常な生理的機能の増大に有効である量が包含される。
【0026】
本発明はまた、例えば、2種のジアステレオマーの混合物で、例えば、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比である、式Iで表される化合物の混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは、立体異性化合物の混合物である。
【0027】
本発明は、式Iで表される化合物およびこれらの塩に、ならびに式Iで表される化合物、およびこれらの薬学的に使用可能な塩、互変異性体および立体異性体の製造方法に関し、
【0028】
a)式II
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R
1およびR
3は、請求項1に示した意味を有し、
およびLは、Cl、Br、Iまたは遊離のもしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
で表される化合物を、
【0029】
式III
R
2−NHR
4 III
式中、
R
2およびR
4は、請求項1に示した意味を有する、
で表される化合物と反応させること、
または
【0030】
b)R
3がOHを示す式Iで表される化合物の調製のために、
式IV
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R
1、R
2およびR
4は、請求項1に示した意味を有する、
で表される化合物を酸化すること、
または
【0031】
c)ラジカルR
3を、OH基をハロゲン原子で置き換えることにより、またはハロゲン原子をN
3で置き換えることにより、
他のラジカルR
3に変換すること、
および/または、式Iで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換すること、
を特徴とする。
【0032】
上記および下記において、ラジカルR
1、R
2およびR
3は、特に明示的に示さない限り、式Iについて示した意味を有する。
Aは、アルキルを示し、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、さらに、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまた、ペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えば、トリフルオロメチルを示す。
【0033】
Aは、好ましくは、1〜6個のC原子を有する、非分枝状のまたは分枝状のアルキルを示し、ここで、1〜7個のH原子は、F、Cl、Brおよび/またはOHにより置き換えられていてもよく、
あるいは、Cycを示す。
さらに、Aは、好ましくは、1〜10個のC原子を有する、非分枝状のまたは分枝状のアルキルを示し、ここで、1〜7個のH原子は、F、Cl、Br、OH、CHO、COA、COOA、CN、CONA
2、CONHAおよび/またはCONH
2により置き換えられていてもよく、
および/または、ここで、1個または2個の隣接しないCHおよび/またはCH
2基は、O、Nおよび/またはNR
4により置き換えられていてもよく、
あるいは、Cycを示す。
【0034】
Aは、極めて特に好ましくは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキルを、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
環状アルキルは、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル
【0035】
R
1は、好ましくは、フェニル、ベンジル、ナフチルまたはビフェニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、NHCOA、NHSO
2A、SO
2Aおよび/またはCONH
2により、一、二、三、四もしくは五置換されており;
Aまたは(CH
2)
nHetを示す。
R
2は、好ましくは、[C(R
4)
2]
nAr
2、(CH
2)
nCyc、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
、
CH(C≡CH)フェニル、Aまたは(CH
2)
nHetを示す。
R
3は、好ましくは、OH、N
3、NH
2またはFを示す。
R
4は、好ましくは、H、メチル、エチルまたはプロピルを示す。
【0036】
Ar
1は、例えば、フェニル、o−、m−またはp−トリル、o−、m−またはp−エチルフェニル、o−、m−またはp−プロピルフェニル、o−、m−またはp−イソプロピルフェニル、o−、m−またはp−tert−ブチルフェニル、o−、m−またはp−トリフルオロメチルフェニル、o−、m−またはp−フルオロフェニル、o−、m−またはp−ブロモフェニル、o−、m−またはp−クロロフェニル、o−、m−またはp−ヒドロキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシフェニル、o−、m−またはp−メチルスルホニルフェニル、o−、m−またはp−ニトロフェニル、o−、m−またはp−アミノフェニル、o−、m−またはp−メチルアミノフェニル、o−、m−またはp−ジメチルアミノフェニル、o−、m−またはp−アミノスルホニルフェニル、o−、m−またはp−アミノカルボニルフェニル、o−、m−またはp−カルボキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−アセチルフェニル、o−、m−またはp−ホルミルフェニル、o−、m−またはp−シアノフェニル、
【0037】
さらに好ましくは、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジブロモフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−または3,4,5−トリクロロフェニル、p−ヨードフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニルまたは2,5−ジメチル−4−クロロフェニル;さらに、ナフチルまたはビフェニルを示す。
Ar
1は、さらに好ましくは、フェニル、ナフチルまたはビフェニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHalにより、一、二、三、四もしくは五置換されている。
【0038】
Ar
2は、例えば、フェニル、o−、m−またはp−トリル、o−、m−またはp−エチルフェニル、o−、m−またはp−プロピルフェニル、o−、m−またはp−イソプロピルフェニル、o−、m−またはp−tert−ブチルフェニル、o−、m−またはp−トリフルオロメチルフェニル、o−、m−またはp−フルオロフェニル、o−、m−またはp−ブロモフェニル、o−、m−またはp−クロロフェニル、o−、m−またはp−ヒドロキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシフェニル、o−、m−またはp−メチルスルホニルフェニル、o−、m−またはp−ニトロフェニル、o−、m−またはp−アミノフェニル、o−、m−またはp−メチルアミノフェニル、o−、m−またはp−ジメチルアミノフェニル、o−、m−またはp−アミノスルホニルフェニル、o−、m−またはp−アミノカルボニルフェニル、o−、m−またはp−カルボキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−アセチルフェニル、o−、m−またはp−ホルミルフェニル、o−、m−またはp−シアノフェニル、
【0039】
さらに好ましくは、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジブロモフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−または3,4,5−トリクロロフェニル、p−ヨードフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニルまたは2,5−ジメチル−4−クロロフェニル;さらに、ナフチルまたはビフェニルを示す。
【0040】
Ar
2は、さらに好ましくは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはA、Hal、CN、OHおよび/またはOAにより、一、二、三、四もしくは五置換されている。
さらなる置換とは関係なく、Hetは、例えば、2−または3−フリル、2−または3−チエニル、1−、2−または3−ピロリル、1−、2−、4−または5−イミダゾリル、1−、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−、5−または6−ピリミジニル、さらに好ましくは、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−または−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−または−5−イル、1−または5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−または−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−または−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−または−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−または−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−または5−イル、
【0041】
3−または4−ピリダジニル、ピラジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、4−または5−イソインドリル、1−、2−、4−または5−ベンゾイミダゾリル、1−、2−、3−、4−、5−、6−または7−インダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾイソオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイソチアゾリル、4−、5−、6−または7−ベンゾ−2,1,3−オキサジアゾリル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリル、3−、4−、5−、6−、7−または8−シンノリニル、2−、4−、5−、6−、7−または8−キナゾリニル、5−または6−キノキサリニル、2−、3−、5−、6−、7−または8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−または−5−イルまたは2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルを示す。
【0042】
複素環式ラジカルはまた、部分的にまたは完全に水素化されていてもよい。
よって、非置換のHetはまた、2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または5−フリル、テトラヒドロ−2−または−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−または−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、1−、2−または3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−または−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−または−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−または−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−ピリジル、1−、2−、3−または4−ピペリジニル、2−、3−または4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、−3−または−4−ピラニル、
【0043】
1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、−4−または−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−または4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−または−5−ピリミジニル、1−、2−または3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−または8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、2,3−メチレンジオキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−エチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、3,4−(ジフルオロメチレンジオキシ)フェニル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−または6−イル、2,3−(2−オキソメチレンジオキシ)フェニル、あるいはまた、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−または−7−イル、さらに好ましくは、2,3−ジヒドロベンゾフラニルまたは2,3−ジヒドロ−2−オキソフラニルを示し得る。
【0044】
Hetは、さらに好ましくは、ピリダジニル、ピラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリジル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、インドリル、ジヒドロインドリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ−1,4−ジオキシニル、クロマニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、キノリニル、イソキノリニル、イソインドリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、プリニル、ナフチリジニル、ピリミジニル、インダゾリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ベンゾチアゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、1,3−ベンゾ−ジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはA、OA、COOA、COA、CHO、(CH
2)
nCONH
2、SO
2A、NHSO
2A、=Oおよび/またはHetにより、一、二もしくは三置換されている。
【0045】
Hetは、特に好ましくは、ジヒドロインドリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル、クロマニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、フラニル、テトラヒドロピラニル、ピラゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル、キノリル、イソキノリルまたはピロリジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはA、COOA、COA、CHO、(CH
2)
nCONH
2、(CH
2)
nCONHA、(CH
2)
nCONA
2、SO
2A、NHSO
2A、=Oおよび/またはピロリジニルにより、一もしくは二置換されている。
【0046】
さらなる置換とは関係なく、Het
1は、例えば、2−または3−フリル、2−または3−チエニル、1−、2−または3−ピロリル、1−、2−、4−または5−イミダゾリル、1−、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−、5−または6−ピリミジニル、さらに好ましくは、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−または−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−または−5−イル、1−または5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−または−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−または−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−または−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−または−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−または5−イル、3−または4−ピリダジニルあるいはピラジニルを示す。
【0047】
複素環式ラジカルはまた、部分的にまたは完全に水素化されていてもよい。
よって、非置換のHet
1はまた、2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−または5−フリル、テトラヒドロ−2−または−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−または−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピロリル、1−、2−または3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−または−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−または−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−または−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−ピリジル、1−、2−、3−または4−ピペリジニル、2−、3−または4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、−3−または−4−ピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、−4−または−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−または4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−または−5−ピリミジニルあるいは1−、2−または3−ピペラジニルを示し得る。
【0048】
Het
1は、さらに好ましくは、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピリミジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロピラニル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはAおよび/またはOAにより、一、二もしくは三置換されている。
【0049】
Het
1は、特に好ましくは、イミダゾリル、チアゾリルまたはピロリジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはAにより、一置換されている。
Halは、好ましくは、F、ClまたはBrを示すが、またIを示し、特に好ましくは、FまたはClである。
【0050】
本発明の全体を通して、1回より多く出現する全てのラジカルは、同一でも異なっていてもよく、すなわち互いに独立である。
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有していてもよく、したがって、種々の立体異性形態として出現してもよい。式Iには、これらの全ての形態が包含される。
【0051】
したがって、本発明は、特に式Iで表される化合物に関し、ここで、該ラジカルの少なくとも1個は、上記に示した好ましい意味を有する。化合物、ならびにこれらの薬学的に使用可能な塩、互変異性体および立体異性体、全ての比率でのこれらの混合物のいくつかの好ましいグループは、以下の従属式Ia〜Ifにより表され得、それらは、式Iと一致し、ここで、より詳細には指定されないラジカルは、式Iについて示した意味を有するが、式中、
【0052】
Iaにおいて、R
1は、フェニル、ベンジル、ナフチルまたはビフェニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、NHCOA、NHSO
2A、SO
2Aおよび/またはCONH
2により、一、二、三、四もしくは五置換されており;
Aまたは(CH
2)
nHetを示し;
Ibにおいて、R
2は、[C(R
4)
2]
nAr
2、(CH
2)
nCyc、CH[B(OH)
2]CH
2Het、
【化7】
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、CH(C≡CH)フェニル、Aまたは(CH
2)
nHetを示し;
Icにおいて、R
3は、OH、N
3、NH
2またはFを示し;
【0053】
Idにおいて、Hetは、ピリダジニル、ピラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリジル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、インドリル、ジヒドロインドリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ−1,4−ジオキシニル、クロマニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、キノリニル、イソキノリニル、イソインドリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、プリニル、ナフチリジニル、ピリミジニル、インダゾリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ベンゾチアゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、1,3−ベンゾ−ジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはA、OA、COOA、COA、CHO、(CH
2)
nCONH
2、(CH
2)
nCONHA、(CH
2)
nCONA
2、SO
2A、NHSO
2A、=Oおよび/またはHetにより、一、二もしくは三置換されており;
【0054】
Ieにおいて、Het
1は、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピリミジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロピラニル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはAおよび/またはOAにより、一、二もしくは三置換されており;
【0055】
Ifにおいて、R
1は、フェニル、ベンジル、ナフチルまたはビフェニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、NHCOA、NHSO
2A、SO
2Aおよび/またはCONH
2により、一、二、三、四もしくは五置換されており;
Aまたは(CH
2)
nHetを示し、
R
2は、[C(R
4)
2]
nAr
2、CH[B(OH)
2]CH
2Het、(CH
2)
nCyc、
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
、CH(C≡CH)フェニル、Aまたは(CH
2)
nHetを示し、
【0056】
R
3は、OH、N
3、NH
2またはFを示し、
R
4は、Hまたは1、2、3もしくは4個のC原子を有するアルキルを示し、
R
2およびR
4はまた、一緒になって、2、3、4もしくは5個のC原子を有するアルキレンを示し、ここで、1個のCH
2基はまた、NH、NA、N−COA、N−(CH
2)
nAr
3、N−(CH
2)
nHet
2、CH−A、CH−O−(CH
2)
nAr
3、N−SO
2AまたはOにより置き換えられていてもよく、
および/またはAにより置き換えられていてもよく、
【0057】
Hetは、ピリダジニル、ピラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリジル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、インドリル、ジヒドロインドリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ−1,4−ジオキシニル、クロマニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、キノリニル、イソキノリニル、イソインドリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、プリニル、ナフチリジニル、ピリミジニル、インダゾリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ベンゾチアゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、1,3−ベンゾ−ジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはA、OA、COOA、COA、CHO、(CH
2)
nCONH
2、(CH
2)
nCONHA、(CH
2)
nCONA
2、SO
2A、NHSO
2A、=Oおよび/またはHetにより、一、二もしくは三置換されており、
【0058】
Het
1は、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピリミジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾール、ピペリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、テトラヒドロピラニル、1,2−オキサジナン−2−イル、1,2,5−オキサジアジナン−2−イル、−1,3−オキサジナン−3−イルまたはヘキサヒドロピリミジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはAおよび/またはOAにより、一、二もしくは三置換されており、
【0059】
Het
2は、ピリジル、ピリミジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはチアジアゾールを示し、
Aは、1〜10個のC原子を有する、非分枝状のまたは分枝状のアルキルを示し、ここで、1〜7個のH原子は、F、Cl、Br、OH、CHO、COA、COOA、CN、CONA
2、CONHAおよび/またはCONH
2により置き換えられていてもよく、
および/または、ここで、1個または2個の隣接しないCHおよび/またはCH
2基は、O、Nおよび/またはNR
4により置き換えられていてもよく、
あるいは、Cycを示し、
【0060】
Ar
2は、非置換であるか、またはA、Hal、CN、OHおよび/またはOAにより、一、二、三、四もしくは五置換されたフェニルを示し、
Ar
3は、非置換であるか、またはHal、OH、OAおよび/またはAにより、一、二もしくは三置換されたフェニルを示し、
Cycは、3〜7個のC原子を有する、環状アルキルを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
nは、0、1、2、3または4を示す。
【0061】
式Iで表される化合物およびまたその調製のための出発物質を、さらに文献(例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準的な文献におけるもの)に記載されている自体公知の方法により、より詳細には、既知で該反応に好適な反応条件下で調製する。使用もまた、ここでは詳細に述べない自体公知の変法で、ここで行うことができる。
【0062】
式Iで表される化合物を、好ましくは、式IIで表される化合物を、式IIIで表される化合物と反応させることにより得ることができる。
式IIで表されるおよび式IIIで表される化合物は、一般的に既知である。しかしながら、それらが新規である場合には、それらを自体公知の方法により調製することができる。
【0063】
式IIで表される化合物において、Lは、好ましくは、Cl、Br、Iまたは遊離のもしくは反応的に官能的に修飾されたOH基、例えば、活性化エステル、イミダゾールまたは1〜6個のC原子を有するアルキルスルホニルオキシ(好ましくは、メチルスルホニルオキシまたはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくは、フェニルスルホニルオキシまたはp−トリルスルホニルオキシ)などを示す。
【0064】
本発明は、好ましくは、脱水剤、例えば、カルボジイミドなど、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(「DCCI」)、1,1’−カルボニルジイミダゾールまたはN−3−ジメチルアミノプロピル−N’−エチルカルボジイミド(「DAPECI」)、さらに、プロパンホスホン酸無水物T3P(Angew. Chem. 92, 129 (1980)を参照)、ジフェニルホスホリルアジドまたは2−エトキシ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンの存在下で、任意にN−ヒドロキシベンゾトリアオールの存在下で成功する;
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
反応を、不活性溶媒中で行い、一般的には、酸結合剤、好ましくは、例えばDIPEA、トリエチルアミン、ピリジンまたはキノリンなどの有機塩基の存在下で行う。
アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩あるいは他のアルカリまたはアルカリ土類金属の、好ましくは、カリウム、ナトリウム、カルシウムまたはセシウムの弱酸の塩の添加もまた、好ましい。
使用する条件に応じて、反応時間は、数分間〜14日間であり、反応温度は、約−15°〜150°、通常は、40°〜130°、特に好ましくは、60°〜110°Cである。
【0066】
好適な不活性溶媒は、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの炭化水素;トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムまたはジクロロメタンなどの塩素化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなどのエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)などのグリコールエーテル;アセトンまたはブタノンなどのケトン;アセトアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド;アセトニトリルなどのニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホキシド;二硫化炭素;ギ酸または酢酸などのカルボン酸;ニトロメタンまたはニトロベンゼンなどのニトロ化合物;酢酸エチルなどのエステル、あるいは前記溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、THF、ジクロロメタンおよび/またはDMFなどのグリコールエーテルである。
【0067】
式Iで表される化合物を、さらに好ましくは、式IVで表される化合物を酸化することにより得ることができる。
酸化は、好ましくは、tert−ブチルヒドロペルオキシドを使用して行う。
使用する条件に応じて、反応時間は、数分間〜14日間であり、反応温度は、約−15°〜150°、通常は、40°〜130°、特に好ましくは、60°〜110°Cである。
溶媒は、好ましくは、水であり、ここで、アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物、アルカリまたはアルカリ土類金属の、好ましくはカリウム、ナトリウム、カルシウムまたはセシウムの弱酸の炭酸塩または重炭酸塩または他の塩の添加がまた、有利である。
【0068】
薬学的塩および他の形態
本発明の前記化合物を、最終的な非塩(non-salt)形態で使用することができる。一方で、本発明はまた、当該技術分野において既知の手法により種々の有機および無機酸および塩基から誘導され得る、その薬学的に許容可能な塩の形態でのこれらの化合物の使用を包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容可能な塩形態は、大部分が慣用の方法により調製される。式Iで表される化合物が、カルボキシル基を含有する場合は、その好適な塩の1種を、化合物を好適な塩基と反応させることにより形成させ、対応する塩基付加塩を得ることができる。
【0069】
かかる塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウムおよび水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;アルカリ金属アルコキシド、例えば、カリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;および、ピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンなどの種々の有機塩基である。式Iで表される化合物のアルミニウム塩が、同様に含まれる。
【0070】
式Iで表される特定の化合物の場合において、酸付加塩を、これらの化合物を薬学的に許容可能な有機および無機酸で処理することにより形成することができ、例えば、塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素などの水素化ハロゲン化物、硫化物、硝酸塩またはリン酸塩などの他の無機酸およびそれらの対応する塩、エタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩などのアルキルスルホン酸塩およびモノアリールスルホン酸塩、ならびに酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などの他の有機酸およびそれらの対応する塩などである。
【0071】
したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩には、以下のもの:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩(alginate)、アルギン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素化物、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ガラクテル酸(粘液酸からのもの)塩、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素化物、2−ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パルモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩が含まれるが、これにより限定するものではない。
【0072】
さらに、本発明の化合物の塩基性塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩が含まれるが、これにより限定を意図するものではない。上述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム;ナトリウムおよびカリウムのアルカリ金属塩ならびにカルシウムおよびマグネシウムのアルカリ土類金属塩である。薬学的に許容可能な有機無毒性塩基から誘導される、式Iで表される化合物の塩には、天然の置換アミン、環状アミンも含む、第一、第二および第三アミン、置換アミンの塩
【0073】
ならびに例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リジン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)などの塩基性イオン交換樹脂が含まれるが、これにより限定を意図するものではない。
【0074】
塩基性窒素含有基を含有する本発明の化合物を、(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えばメチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物;ジ(C
1〜C
4)アルキル硫酸塩、例えばジメチル、ジエチルおよびジアミル硫酸塩;(C
10〜C
18)アルキルハロゲン化物、例えばデシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル塩化物、臭化物およびヨウ化物;ならびに、アリール(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルなどの薬品を使用して第四級化することができる。本発明の水溶性および脂溶性化合物の両方を、かかる塩を使用して調製することができる。
【0075】
好ましい上述の薬学的塩には、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバル酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンが含まれるが、これにより限定を意図するものではない。
【0076】
式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩は、慣用の方法で、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸に接触させ、塩の形成を引き起こすことにより調製する。遊離塩基を、慣用の方法で、塩形態を塩基に接触させて遊離塩基を単離することにより、再生させることができる。遊離塩基形態は、例えば極性溶媒中での溶解度などの特定の物性に関し、特定の側面においてその対応する塩形態とは異なる;しかしながら、さもなければ本発明の目的のためには、塩はそのそれぞれの遊離塩基形態に対応する。
【0077】
述べたように、式Iで表される化合物の薬学的に許容可能な塩基付加塩を、アルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミンなどの金属またはアミンで生成させる。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミンは、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
【0078】
本発明の酸性化合物の塩基付加塩は、慣用の方法で、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基に接触させ、塩の形成を引き起こすことにより調製する。遊離酸を、慣用の方法で、塩形態を酸に接触させて遊離酸を単離することにより、再生させることができる。遊離酸形態は、例えば極性溶媒中での溶解度などの特定の物性に関し、特定の側面においてその対応する塩形態とは異なる;しかしながら、さもなければ本発明の目的のためには、塩はそのそれぞれの遊離酸形態に対応する。
【0079】
本発明の化合物が、このタイプの薬学的に許容可能な塩を形成することができる1つより多い基を含有する場合には、本発明は、多重塩を包含する。代表的な多重塩として、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、二メグルミン塩、二リン酸塩、二ナトリウム塩および三塩酸塩が挙げられるが、これにより限定を意図するものではない。
【0080】
上述のものに関し、ここでの関係における表現「薬学的に許容可能な塩」は、特に、この塩形態が、活性成分の遊離形態または以前に使用された活性成分の任意の他の塩形態と比較して、活性成分に改善された薬物速度論的特性を付与する場合には、その塩の1種の形態における式Iで表される化合物を含む活性成分を意味するものと解される。活性成分の薬学的に許容可能な塩形態はまた、最初にこの活性成分に、以前は有しておらず、体内におけるその治療有効性に関し、この活性成分の約力学に対して良い影響を有することさえできる所望の薬物速度論的特性を提供することができる。
【0081】
本発明は、さらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物および/またはその薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体、すべての比率でのそれらの混合物ならびに任意の賦形剤および/またはアジュバントを含む、医薬に関する。
【0082】
医薬処方物を、用量単位毎の活性成分の既定量を含む用量単位の形態で投与することができる。かかる単位は、処置する状態、投与の方法、年齢、体重および患者の状態に依存して、例えば、0.5mg〜1gの、好ましくは、1mg〜700mgの、特に好ましくは、5mg〜100mgの本発明の化合物を含むことができるか、または医薬処方物を、用量単位毎の活性成分の既定量を含む用量単位の形態で投与することができる。好ましい用量単位処方物は、上記に示したように、活性成分の1日用量もしくは部分用量またはその対応する画分を含むものである。さらに、このタイプの医薬処方物を、薬学の分野において一般的に既知のプロセスを使用して調製することができる。
【0083】
医薬処方物を、あらゆる所望の好適な方法を介した投与のために適合させることができ、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所(頬、舌下または経皮を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)方法による。かかる処方物を、薬学の分野において既知のあらゆるプロセスを使用して、例えば、活性成分に賦形剤(単数または複数)またはアジュバント(単数または複数)を組み合わせることにより調製できる。
【0084】
経口投与に適合させた医薬処方物を、例えば、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性または非水性液体中の溶液または懸濁液;食用泡(edible foam)または泡食品(foam food);あるいは、水中油滴型液体エマルジョンまたは油中水滴型液体エマルジョン、などの別個の単位として投与することができる。
【0085】
よって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合には、活性成分の構成要素を、例えば、エタノール、グリセリン、水などの経口用の、無毒性である、薬学的に許容可能な不活性賦形剤と組み合わせることができる。粉末を、化合物を好適な微細サイズに粉末状にし、それを類似の方法で粉末状にされた、例えばスターチまたはマンニトールなどの、例えば食用炭水化物などの薬学的賦形剤と混合することにより調製する。フレーバー剤、保存料、分散剤および色素が、同様に存在してもよい。
【0086】
カプセルを、上記のように粉末混合物を調製し、これでゼラチンの殻を充填することにより製造する。例えば固体形態の、高分散ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤を、充填操作の前に粉末混合物に加えることができる。例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を、カプセルが摂取された後の医薬の利用率を高めるために、同様に加えることができる。
【0087】
さらに、所望または必要である場合には、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに色素を、同様に混合物中に組み入れることができる。好適な結合剤には、スターチ、ゼラチン、例えばグルコースまたはβ−ラクトース、トウモロコシから作られる甘味料などの天然糖、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形に使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、これらに限定されないが、スターチ、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。
【0088】
錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、混合物を顆粒化するかまたは乾式プレスし、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体を圧縮することにより処方され、錠剤が得られる。粉末混合物を、上記のように、好適な方法で粉末化された化合物を、希釈剤または基剤と、および任意に例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなどの結合剤、例えばパラフィンなどの溶解遅延剤、例えば第四級アンモニウム塩などの吸収促進剤および/または例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することにより調製する。粉末混合物を、それを例えばシロップ、スターチペースト、アカシア粘液またはセルロースまたはポリマー材料の溶液などの結合剤により湿潤させ、ふるいを通してそれを圧縮することにより顆粒化することができる。
【0089】
顆粒化の代替として、粉末混合物を打錠機に通して、砕けて顆粒を形成する不均一な形状の塊を得ることができる。錠剤鋳型に付着することを防ぐために、顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油の添加により潤滑化させることができる。潤滑化された混合物を、次に圧縮し、錠剤を得る。本発明の化合物はまた、自由に流動する(free-flowing)不活性賦形剤と組み合わせて、次に直接圧縮して、顆粒化または乾式プレスを行わずに錠剤を得ることができる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびワックスの光沢層からなる、透明なまたは不透明な保護層が存在してもよい。色素を、異なる用量単位を差別化することを可能にするために、これらの被膜に添加することができる。
【0090】
例えば溶液、シロップおよびエリキシルなどの経口液体を、用量単位の形態で調製することにより、所定の量が予め特定された量の化合物を含むことができる。シロップを、水溶液中の化合物を好適なフレーバー剤で溶解させることにより調製することができ、一方でエリキシルを、無毒性アルコールビヒクルを使用して調製する。懸濁液を、無毒性ビヒクル中の化合物の分散により処方することができる。例えばエトキシ化されたイソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存料、例えばペパーミント油または天然甘味料またはサッカリンなどのフレーバー添加剤あるいは他の人工甘味料などを、同様に添加することができる。
【0091】
経口投与のための用量単位処方物を、所望される場合には、マイクロカプセルにカプセル化することができる。処方物をまた、放出が延長または遅延されるように、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状材料を被覆することまたは包埋することなどにより調製することができる。式Iで表される化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的官能性誘導体をまた、例えば小型単層ベシクル、大型単層ベシクルおよび多層ベシクルなどのリポソーム送達系の形態で投与することができる。リポソームを、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの種々のリン脂質から形成することができる。
【0092】
式Iで表される化合物ならびにその塩、溶媒和物および生理学的官能性誘導体をまた、化合物分子が結合したモノクロナール抗体を独立した担体として使用して送達することができる。化合物をまた、標的医薬担体として可溶性ポリマーに結合させることができる。かかるポリマーには、パルミトイルラジカルで置換された、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノールまたはポリエチレンオキシドポリリジンが包含されてもよい。化合物を、さらに、医薬の制御放出を達成するのに好適な生分解性ポリマーのクラス、例えばポリ乳酸、ポリ−イプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロキシピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋されたまたは両親媒性ブロックコポリマーなどと結合させてもよい。
【0093】
経皮投与に適合された医薬処方物を、独立したプラスターとして、レシピエントの表皮との拡張された密接な接触のために投与することができる。よって、例えば、活性成分を、一般的にPharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に記載されるように、プラスターからイオン泳動により、送達することができる。
【0094】
局所投与に適合された薬学的化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして処方できる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚、の処置のために、処方物を、好ましくは、局所的軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を得るための処方物の場合において、活性成分を、パラフィン性または水混和性クリーム基剤のいずれかと共に用いることができる。代替的に、活性成分を処方し、水中油滴型クリーム基剤または油中水滴型基剤と共にクリームとして得ることができる。
【0095】
眼への局所適用に適合された医薬処方物には、活性成分が、好適な担体に、特に水性溶媒に溶解されるか懸濁された点眼剤が含まれる。
口腔中の局所適用に適合された医薬処方物には、薬用キャンディー、トローチおよびマウスウォッシュが包含される。
直腸投与に適合された医薬処方物を、坐薬または浣腸の形態で投与することができる。
【0096】
担体物質が固体である、経鼻投与に適合された医薬処方物には、例えば
20〜500ミクロンの範囲の粒径を有し、鼻から吸い込んで摂取される方法で、すなわち鼻の近傍に保持され、粉末を含有する容器から鼻腔を経由した急速な吸入により投与される粗粉末を含む。担体物質として液体を伴う鼻腔用スプレーまたは点鼻剤に好適な処方物には、水または油中の活性成分溶液が包含される。
【0097】
吸入による投与に適合された医薬処方物には、エアロゾル、噴霧器または吸入器を備えた種々の加圧ディスペンサーにより発生させることができる、微粒子ダストまたはミストが包含される。
膣内投与に適合された医薬処方物を、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー処方物として投与することができる。
【0098】
非経口投与に適合された医薬処方物には、抗酸化剤、緩衝液、静菌物質(bacteriostatics)および溶質を含み、それにより処方物は処置されるべきレシピエントの血液で等張される、水性および非水性滅菌注射溶液;ならびに、懸濁媒体および増粘剤を含んでもよい、水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。処方物を、例えば密封アンプルおよびバイアルなどの単回用量または複数用量容器で投与し、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することができ、使用直前の、例えば注射用の水などの滅菌担体溶液の添加のみが必要となる。配合に従って調製された注射溶液および懸濁液を、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
【0099】
特に上述した構成成分に加え、処方物にはまた、特定のタイプの処方物に関し、当該技術分野において通常の他の剤が含まれていてもよいことは言うまでもなく;よって、例えば、経口投与に好適な処方物には、フレーバー剤が含まれていてもよい。
【0100】
式Iで表される化合物の治療的有効量は、多数の因子に依存し、例えば、動物の年齢および体重、処置が求められる正確な状態、その重症度、処方物の性質および投与の方法が含まれ、最終的には処置する医師または獣医により決定される。しかしながら、例えば大腸癌または乳癌などの腫瘍性成長の処置のための本発明の化合物の有効量は、一般的に、1日当たりレシピエント(哺乳動物)の体重の0.1〜100mg/kgの範囲であり、特に典型的には、1日当たり体重の1〜10mg/kgの範囲である。
【0101】
よって、70kgの体重である成体の哺乳動物について、1日当たりの実際の量は、通常70〜700mgであり、ここで、この量を、1日当たり単回用量でまたは通常1日当たり一連の部分用量で投与することができ、これにより1日の全体用量が同一となる。それらの塩の有効量を、本発明の化合物自体の有効量の画分として投与することができる。類似の用量が、上述した他の状態の処置に好適であることを推測することができる。
【0102】
本発明は、さらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物および/またはその薬学的に使用可能な塩および立体異性体、全ての比率でのそれらの混合物、ならびに少なくとも1種の他の医薬活性成分を含む医薬に関する。
【0103】
本発明はまた、
(a)式Iで表される化合物および/またはその薬学的に使用可能な塩および立体異性体、全ての比率でのそれらの混合物の有効量、
および
(b)他の医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)に関する。
【0104】
セットには、例えば箱、個別の瓶、袋またはアンプルなどの好適な容器が含まれる。セットには、例えば、別個のアンプルが含まれ、各々が、式Iで表される化合物および/またはその薬学的に使用可能な塩および立体異性体、全ての比率でのそれらの混合物の有効量
ならびに溶解されたまたは凍結乾燥された形態での他の医薬活性成分の有効量を含有する。
【0105】
本発明は、腫瘍、腫瘍転移、メサンギウム細胞の増殖性疾患、血管腫、増殖性網膜症、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化血管新生、乾癬、眼の血管新生、骨粗しょう症、糖尿病および肥満症、リンパ性白血病、リンパ腫、マラリア、前立腺肥大の処置用の使用のための、請求項1〜8に記載の式Iで表される化合物、ならびにこれらの薬学的に使用可能な塩、互変異性体および立体異性体、全ての比率でのこれらの混合物に関する。
【0106】
使用
本発明の化合物は、疾患の処置および制御において、哺乳動物、特にヒトに対する医薬活性化合物として好適である。これらの疾患には、腫瘍細胞の増殖、固形腫瘍の増殖を促進する病的新血管形成(または血管新生)、眼における新血管新生(糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症誘発など)および炎症(乾癬、関節リウマチなど)、ならびにメサンギウム細胞の増殖性疾患が含まれる。
【0107】
本発明は、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、腫瘍、腫瘍疾患および/または腫瘍転移の処置または防止のための医薬の調製のための使用を包含する。
【0108】
腫瘍疾患は、好ましくは、扁平上皮の、膀胱の、胃の、腎臓の、頭頸部の、食道の、子宮頸部の、甲状腺の、腸の、肝臓の、脳の、前立腺の、尿生殖路の、リンパ系の、胃の、喉頭の、肺の、皮膚の腫瘍、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌腫、膵臓癌、神経膠芽腫、乳癌腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫の群から選択される。
【0109】
同様に、本発明の請求項1に記載の化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、骨粗しょう症、糖尿病および肥満症の処置のための医薬の調製のための使用が包含される。
【0110】
同様に、本発明の請求項1に記載の化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、血管新生が関与する疾患の処置または防止のための医薬の調製のための使用が包含される。
血管新生が関与するこのタイプの疾患は、眼の疾患であり、網膜血管新生、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症誘発などである。
【0111】
血管新生疾患は、好ましくは、糖尿病性網膜症、関節炎、癌、乾癬、
カポジ肉腫、血管腫、心筋血管新生、アテローム性動脈硬化プラーク血管新生、血管新生眼疾患、脈絡膜血管新生、水晶体後線維増殖、黄斑変性、角膜移植拒絶、ルベオーシス虹彩、ニューロスキュラー(neuroscular)緑内障、オスターウェバー症候群の群から選択される。
【0112】
メサンギウム細胞の増殖性疾患は、好ましくは、糸球体腎炎、糖尿病性ネフロパシー、悪性腎硬化、血栓性微小血管症候群、移植片拒絶、糸球体症の群から選択される。
【0113】
式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、炎症性疾患の処置または防止のための医薬の調製のための使用は、同様に、本発明の範囲内である。かかる炎症性疾患んには、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎、遅延型過敏反応などが含まれる。
【0114】
炎症性疾患は、好ましくは、炎症性腸疾患、関節炎、アテローム性動脈硬化症、喘息、アレルギー、炎症性腎疾患、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患、炎症性皮膚疾患、パードンタル(pardontal)疾患、乾癬、T細胞促進免疫疾患の群から選択される。
【0115】
炎症性腸疾患は、好ましくは、潰瘍性大腸炎、クローン病、非特異性大腸炎の群から選択される。
T細胞促進免疫疾患は、好ましくは、アレルギー性脳脊髄炎、アレルギー性神経炎、移植片拒絶反応、移植片対宿主反応、心筋炎、甲状腺炎、腎炎、全身性エリテマトーデス、インスリン依存性糖尿病の群から選択される。
【0116】
関節炎は、好ましくは、関節リウマチ、変形性関節症、カプラン症候群、フェルティ症候群、シェーグレン症候群、強直性脊椎炎、スティル病、軟骨石灰化症、代謝性関節リウマチ、リウマチ熱、ライター病、ウィスラー症候群の群から選択される。
【0117】
炎症性腎疾患は、好ましくは、糸球体腎炎、糸球体傷害、ネフローゼ症候群、間質性腎炎、ループス腎炎、グッドパスチャー症候群、ウェゲナー肉芽腫症、腎血管炎、IgA腎症、突発性(idiopatic)糸球体疾患の群から選択される。
炎症性皮膚疾患は、好ましくは、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触過敏症、座瘡の群から選択される。
【0118】
同様に、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、哺乳動物における疾患または状態の処置または防止のための医薬の調製のための使用が包含され、ここで、この方法に対し、本発明の化合物の治療的有効量を、かかる処置を必要とする病気の哺乳動物に投与する。治療的有効量は、特定の疾患によって異なり、当業者の過度の努力なしに決定されることができる。
【0119】
本発明はまた、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩および溶媒和物の、網膜血管化の処置または防止のための医薬の調製のための使用を包含する。
同様に、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容可能な塩の、哺乳動物における腫瘍疾患の処置および/または闘い(combating)のための医薬の調製のための使用が包含され、ここで、この方法に対し、本発明の化合物の治療的有効量を、かかる処置を必要とする病気の哺乳動物に投与する。治療的有効量は、特定の疾患によって異なり、当業者の過度の努力なしに決定されることができる。
【0120】
式Iで表される開示された化合物を、抗癌剤を含む他の治療剤と組み合わせて投与することができる。本明細書において使用されるように、用語「抗癌剤」は、癌を処置する目的で癌患者に投与される、あらゆる剤に関する。
【0121】
式Iで表される化合物をまた、処置される状態に対してそれらが特に好適であることにより選択された、他の周知の治療剤と一緒に投与してもよい。
本発明の化合物はまた、既知の抗癌剤との組み合わせに好適である。これらの既知の抗癌剤には、以下のもの:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性剤、抗増殖剤、プレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤およびさらなる血管新生阻害剤が含まれる。
本発明の化合物は、放射線療法と同時の投与に特に好適である。
【0122】
「エストロゲン受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらず、エストロゲンの受容体への結合を妨げるかまたは阻害する化合物を指す。エストロゲン受容体モジュレーターの例には、これらに限定されないが、タモキシフェン、ラロキシフェン、イドキシフェン、LY353381、LY117081、トレミフェン、フルベストラント、4−[7−(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]フェニル2,2−ジメチルプロパノエート、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン−2,4−ジニトロフェニルヒドラゾンおよびSH646が含まれる。
「アンドロゲン受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらず、アンドロゲンの受容体への結合を妨げるかまたは阻害する化合物を指す。アンドロゲン受容体モジュレーターの例には、これらに限定されないが、フィナステライドおよび他の5α−還元酵素阻害剤、ニルタミド、フルタミド、ビカルタミド、リアロゾールおよびアビラテロンアセテートが含まれる。
【0123】
「レチノイド受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらず、レチノイドの受容体への結合を妨げるかまたは阻害する化合物を指す。かかるレチノイド受容体モジュレーターの例には、これらに限定されないが、ベキサロテン、トレチノイン、13−cis−レチノイン酸、9−cis−レチノイン酸、α−ジフルオロメチルオルニチン、ILX23−7553、trans−N−(4’−ヒドロキシフェニル)レチンアミドおよびN−4−カルボキシフェニルレチンアミドが含まれる。
「細胞毒性剤」は、主として細胞機能に対する直接的な作用を通して細胞死をもたらすかあるいは細胞の有糸分裂を阻害するかまたは妨げる化合物を指し、アルキル化剤、腫瘍壊死因子、干渉物質、微小管(microtubulin)阻害剤およびトポイソメラーゼ阻害剤を含む。
【0124】
細胞毒性剤の例には、これらに限定されないが、チラパジミン、セルテネフ、カケクチン、イホスフアミド、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレトアミン、プレドニムスチン、ジブロモズルシトール、ラニムスチン、ホテムスチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、ヘプタプラチン、エストラムスチン、インプロスルファントシラート、トロホスファミド、ニムスチン、ジブロスピジウムクロリド、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィロマイシン、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド、cis−アミンジクロロ(2−メチルピリジン)白金、ベンジルグアニン、グルホスファミド、GPX100、
【0125】
(trans,trans,trans)ビス−mu−(ヘキサン−1,6−ジアミン)−mu−[ジアミン白金(II)]ビス[ジアミン(クロロ)白金(II)]テトラクロリド、ジアリシジニルスペルミン、三酸化ヒ素、1−(11−ドデシルアミノ−10−ヒドロキシウンデシル)−3,7−ジメチルキサンチン、ゾルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、ビサントレン、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピナフィド、バルルビシン、アムルビシン、抗新生物薬、3’−デアミノ−3’−モルホリノ−13−デオキソ−10−ヒドロキシカルミノマイシン、アンナマイシン、ガラルビシン、エリナフィド、MEN10755および4−デメトキシ−3−デアミノ−3−アジリジニル−4−メチルスルホニルダウノルビシンが含まれる(WO 00/50032参照)。
【0126】
微小管阻害剤の例には、これらに限定されないが、パクリタキセル、ビンデシンスルファート、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキソール、リゾキシン、ドラスタチン、ミボブリンイセチオナート、アウリスタチン、セマドチン(cemadotin)、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、無水ビンブラスチン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリル−L−プロリン−t−ブチルアミド、TDX258およびBMS188797が含まれる。
【0127】
トポイソメラーゼ阻害剤は、例えば、トポテカン、ヒカプタミン、イリノテカン、ルビテカン、6−エトキシプロピオニル−3’,4’−O−エキソベンジリデンカルトロイシン、9−メトキシ−N,N−ジメチル−5−ニトロピラゾロ[3,4,5−kl]アクリジン−2−(6H)プロパンアミン、1−アミノ−9−エチル−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−4−メチル−1H,12H−ベンゾ[de]ピラノ[3’,4’:b,7]インドリジノ[1,2b]キノリン−10,13(9H,15H)−ジオン、ルルトテカン、7−[2−(N−イソプロピルアミノ)エチル]−(20S)カンプトテシン、BNP1350、BNPI1100、BN80915、BN80942、エトポシドホスファート、テニポシド、ソブゾキサン、2’−ジメチルアミノ−2’−デオキシエトポシド、GL331、
【0128】
N−[2−(ジメチル−アミノ)エチル]−9−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール−1−カルボキサミド、アスラクリン、(5a,5aB,8aa,9b)−9−[2−[N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルアミノ]エチル]−5−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル]−5,5a,6,8,8a,9−ヘキソヒドロフロ(3’,4’:6,7)ナフト(2,3−d)−1,3−ジオキソール−6−オン、2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシベンゾ[c]フェナントリジニウム、6,9−ビス[(2−アミノエチル)アミノ]ベンゾ[g]イソキノリン−5,10−ジオン、5−(3−アミノプロピルアミノ)−7,10−ジヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−6H−ピラゾロ[4,5,1−de]アクリジン−6−オン、N−[1−[2(ジエチルアミノ)エチルアミノ]−7−メトキシ−9−オキソ−9H−チオキサンテン−4−イルメチル]ホルムアミド、N−(2−(ジメチル−アミノ)エチル)アクリジン−4−カルボキサミド、6−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]−3−ヒドロキシ−7H−インデノ[2,1−c]キノリン−7−オンおよびジメスナである。
【0129】
「抗増殖剤」には、G3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231およびINX3001などのアンチセンスRNAおよびDNAオリゴヌクレオチドならびにエノシタビン、カルモフール、テガフール、ペントスタチン、ドキシフルリジン、トリメトレキサート、フルダラビン、カペシタビン、ガロシタビン、シタラビンオクホスファート、ホステアビンナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド、エミテフール、チアゾフリン、デシタビン、ノラトレキセド、ペメトレキセド、ネルザラビン、2’−デオキシ−2’−メチリデンシチジン、2’−フルオロメチレン−2’−デオキシシチジン、N−[5−(2,3−ジヒドロベンゾフリル)スルホニル]−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N6−[4−デオキシ−4−[N2−[2(E),4(E)−テトラデカジエノイル]グリシルアミノ]−L−グリセロ−B−L−マンノヘプトピラノシル]アデニン、
【0130】
アプリジン、エクテイナシジン、トロキサシタビン、4−[2−アミノ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロ−3H−ピリミジノ[5,4−b]−1,4−チアジン−6−イル−(S)−エチル]−2,5−チエノイル−L−グルタミン酸、アミノプテリン、5−フルオロウラシル、アラノシン、11−アセチル−8−(カルバモイルオキシメチル)−4−ホルミル−6−メトキシ−14−オキサ−1,11−ジアザテトラシクロ(7.4.1.0.0)テトラデカ−2,4,6−トリエン−9−イル酢酸エステル、スワインソニン、ロメトレキソール、デキスラゾキサン、メチオニナーゼ、2’−シアノ−2’−デオキシ−N4−パルミトイル−1−B−D−アラビノフラノシルシトシンおよび3−アミノピリジン−2−カルボキサルデヒドチオセミカルバゾンなどの代謝拮抗物質が含まれる。
「抗増殖剤」にはまた、トラスツズマブなどの「血管新生阻害剤」として挙げられるもの以外の成長因子へのモノクロナール抗体および組み換えウイルス媒介遺伝子導入を介して送達することができるp53などの腫瘍抑制遺伝子が含まれる(例えば、米国特許第6,069,134号を参照)。
【0131】
in vitroでの腫瘍細胞の増殖/活力に対する薬理学的阻害剤の作用の証拠
1.背景
本実験説明において、活性成分による腫瘍細胞増殖/腫瘍細胞活力の阻害を記載する。
細胞を、マイクロタイタープレート(96ウェル型)に、好適な細胞密度で播種し、試験物質を一連の濃度の形態で加える。血清含有培地での培養のさらに4日後、アラマーブルー(Alamar Blue)試験系により腫瘍細胞増殖/腫瘍細胞活力を決定することができる。
【0132】
2.0実験手法
2.1細胞培養
例えば、商業的に入手可能な大腸癌細胞株、卵巣細胞株、前立腺細胞株または乳癌細胞株などである。
細胞を培地中で培養する。数日間の間隔で、トリプシン溶液を利用して細胞を培養皿から分離し、好適な希釈度で新しい培地に播種する。細胞を摂氏37°および10% CO
2で培養する。
【0133】
2.2細胞の播種
180μlの体積の培養液中で、培養/ウェル毎に規定の細胞数(例えば、2000細胞)を、マイクロタイタープレート(96細胞培養プレート)に、マルチチャネルピペットを使用して播種する。細胞を、続いてCO2インキュベーター内(37℃および10% CO2)で培養する。
【0134】
2.3試験物質の添加
試験物質を、例えば、DMSO中に溶解し、続いて、細胞培養培地中で対応する濃度(所望の場合には、一連の希釈度で)で用いる。希釈ステップを、活性成分の効率および濃度の所望の広がりに応じて適合させることができる。細胞培養培地を、対応する濃度で試験物質に添加する。試験物質の細胞への添加を、細胞の播種と同日に行うことができる。この目的を達成するために、各場合において、予備希釈(predilution)プレートからの20μlの物質溶液を、培養物/ウェルに添加する。細胞をさらに4日間、摂氏37°および10% CO
2で培養する。
【0135】
2.4呈色反応の測定
各場合において、20μlのアラマーブルー試薬を、ウェル毎に添加し、マイクロタイタープレートを、例えば、さらに7日間、CO2インキュベーター内(37℃および10% CO2において)でインキュベートする。プレートを、540nmの波長において蛍光フィルターを備えた読み取り機中で測定する。プレートを、測定の直前に穏やかに振とうすることができる。
【0136】
3.評価
コントロール培地(medium control)(細胞および試験物質が使用されていないもの)の吸光度値を、全ての他の吸光度値から差し引く。コントロール(試験物質のない細胞)を、100パーセントにセットし、全ての他の吸光度値を、それに関連してセットする(例えば、コントロールの%において):
計算:
【数1】
[この文献は図面を表示できません]
IC
50値(50%阻害)を、例えばRS1などの統計プログラムを利用して決定する。
本発明の化合物についてのIC
50データを、表1に示す。
【0137】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
BrdU増殖試験におけるメチオニンアミノペプチターゼ2阻害剤による増殖阻害の決定(細胞アッセイ)
増殖の阻害を、ブロモデソキシウリジン(BrdU)のヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC、PromoCell、C−12200)中への取り込みにより決定する。HUVECを、37℃および5% CO
2で、基礎培地中で、supplement mix(PromoCell、C−39225)により培養する。トリプシン/EDTAでの細胞を分離後、生存細胞を決定し、細胞を、キャビティー(cavity)毎に1000細胞で、総体積175μlを播種する(キャビティーを、予め補足培地で、1〜2時間37℃で、または1.5%ゼラチンで、0.5〜2時間37℃で被覆する)。
【0139】
24時間の培養後、試験物質を種々の濃度で(例えば、10倍希釈ステップにおいて最終濃度30μM〜0.03nM)、および25μlの堆積で加える。DMSO濃度を、0.3%で一定に保つ。合計48または72時間の培養後、20μlのブロモデソキシウリジン(Roche、培地中で1:1000に希釈された#11647229001、最終濃度10μM)を加え、培養をさらに20〜24時間継続する。合計72または96時間の試験物質での培養後、培地を除去し、免疫組織化学的決定を、のBrdU取り込み(BrdU ELISA、Roche、#11647229001)決定のために行う。
【0140】
この目的のために、細胞を30分間室温で、固定剤で処理し、続いて、ペルオキシダーゼ標識された抗BrdU抗体(抗体希釈緩衝液中で1:100に希釈されたもの)で、60分間室温でインキュベートする。1倍濃縮DPBS緩衝液(Gibco、#14200)で3回洗浄後、酵素反応を、TMB基質溶液中で開始する。発色を、15分後に25μlの1M硫酸の添加により停止させる。光学濃度の決定を、5分以内に450nMの波長における測定により行う。使用した対照は、DMSO処理細胞を含有するキャビティー(100%対照)または空のキャビティー(ブランク値)である。メチオニンアミノペプチダーゼの阻害剤に対するこの試験の感受性を、チェックし、阻害剤フマギリンを使用して確認する。
【0141】
MetAP−2活性測定
MetAP−2活性を、酵素反応のカップリングにより決定する。トリペプチドMet−Arg−Ser(MAS)を、基質として用いる。遊離したメチオニンを、まずMet
OXおよびH
2O
2に、L−アミノオキシダーゼ(AAO)により変換する。第二のステップにおいて、ペルオキシダーゼ(POD)を、H
2O
2を使用してロイコ染料(leukodye)ジアニシジンのジアニシジン
OXへの酸化を触媒し、その増加を450nmにおいて光度的に(photometrically)検出する。
【0142】
MetAP−2活性を、動態として継続的に記録することができる。反応スキームは、1molのジアニシジン
OXが、メチオニンのmol毎に生成することを例示する。したがって、MetAP−2酵素活性を、直接Δ吸収として、時間単位毎に計算することができる。MetAP−2活性(Met/時間単位のmol)の検証は、ジアニシジン
OXの減衰係数を使用により可能である。時間単位毎の減衰変化を図により図示し、傾き計算を反応の可視線形領域において行う。
化合物の活性を、表1にまとめる。
【0143】
溶解度測定
振とうフラスコ溶解度測定による決定
溶離液調製:
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
サンプル溶媒:
緩衝液:3.954gの二水素リン酸ナトリウム一水和物+6.024gの塩化ナトリウム+950mlの超純水、pHを、0.1M NaOHmm 0.1M HClを使用して調整したもの。
サンプル調製物:
サンプルを、37℃および450rpmで24h振とうする。
約7h後、サンプルのpHをチェックし、必要であれば調整する。
サンプルがまだ過剰に存在するか否かもチェックする。
24hの振とう時間の終了直前に、サンプルを、pHおよび沈殿物について再びチェックする。
【0145】
超純水ユニット:MilliQ勾配、Millipore、装置:F3PN37462D
振とう器:TiMix control、Buehler
インキュベーションフード:TH 15 Buehler
pH計:766 Calimatic Knick 装置:pH 1
pH電極:InLab 423 Mettler
【0146】
APCI−MS(大気圧化学イオン化質量分析法)(M+H)
+。
本発明の化合物のラセミ体の最終生成物またはラセミ体の中間体を、簡易に分割することができ、ならびに両者を、キラルHPLCまたはSFCカラムを介した分析および分取スケールで分割することができる。
【0147】
§
重水素化三フッ化酢酸の添加後のNMRスペクトル
方法:
%
HPLC−MS分析条件:
1.カラム:Acquity BEH C 18 (2.1x100mm、1.7μm)
2.移動相:A−5mM 水中の酢酸アンモニウム B−アセトニトリル
3.フローモード:勾配
【0148】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
4.流速:0.3ml/分。
5.UV max.:254.0nm
6.カラムtemp.:30.0度
7.サンプル調製物:アセトニトリル+水
【0149】
*HPLC:La Chromユニット
Chromolite Performance RP18−e 100−4.6mm
勾配:アセトニトリル/
H2O、0.01%のギ酸を含む
方法:Chromolith/Chromolith(拡張)
流速:3ml/分
【0150】
$
Column:XBridge C8、3.5μm、4.6x50mm;
溶媒A:水+0.1%のTFA;
溶媒B:アセトニトリル+0.1%のTFA;
流速:2ml/分;
勾配:0分:5%のB、8分:100%のB、8.1分:10%;
254nmでの検出
【0151】
1)
エナンチオマー分割:
Chiralcel OD−Hでのn−ヘプタン/エタノール=70/30での分割。
物質を10mlのn−ヘプタン/Et−OH=1/1に溶解し、5x25cm Chiralcel ODカラムを介して、20μm材料で、n−ヘプタン/エタノール=70/30の流速100ml/分で分割する。
【0152】
本明細書において、全ての温度を℃で示す。以下の例において、「慣用のワークアップ」は:必要である場合には水を加え、必要である場合には、pHを調整して、2〜10の間の値とし、最終生成物の構成成分に応じて、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィーによりおよび/または結晶化により精製すること、を意味する。
【0153】
M.p.:融点
質量スペクトル(MS):EI(電子イオン化)M
+
FAB(高速原子衝撃)(M+H)
+
ESI(電子スプレーイオン化)(M+H)
+
APCI−MS(大気圧化学イオン化質量分析法)(M+H)
+。
【0154】
式Iで表される化合物の調製のための合成スキーム:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
a)ルート1:酸を、アミドカップリングにおいて対応するアミドに変換し、次いで塩基性環境中で第三級ブチルヒドロペルオキシドを使用して、2個のカルボキシル基間の炭素上で酸化させ、アルコールを得る(クロマトグラフィーをかしたエナンチオマー分割が続く)。
【0157】
b)ルート2:代替的に、アミドについてのルート1において記載したように、同一の酸化条件下で、出発酸のエチルエステルを酸化できないことが見出された。しかしながら、これは、塩化セリウムでは成功しない。30%で得られる塩素誘導体を、アルコールと同様に、エナンチオマーに分割することができ、次いでさらに誘導体化する。(ここでは示されないさらなる反応であるが、生成物は、次いで、例えば「A39」、「A43」および「A61」である)
【0158】
c)しかしながら、塩化セリウムの使用により、類縁のフッ素誘導体は得られない。アルコール化合物の、ジクロロメタン中のDAST(ジエチルアミノサルファートリフルオリド)との反応により、所望のふっ素類縁体がもたらされる。試験により、DASTを使用したアルコールのフッ素化のメカニズム考察から期待される不斉中心における反転が確認される。
【0159】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
d)において、N−アリールラクタムカルボン酸がどのように調製され得る化を示す。窒素化合物が液体である場合には、このルートを容易に行うことができる。出発物質の共同溶融(joint melting)は、窒素−アリール化合物が液体である場合には有利でない。しかしながら、窒素−アリール化合物が溶融し、ジカルボン酸エステル(メルドラム酸)がこの溶融物に添加される場合に、所望の生成物を得られる。
【0161】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
e)は、N−アルカリールラクタムカルボン酸の調製のためのルートを示す。
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
f)は、さらなる代替を示し、これは、類縁の窒素化合物が液体ではない、ラクタム窒素上のアリールラジカルを利用可能とするために行われる。ここで、ラクタム窒素は、アリールハロゲン化物にカップリングされ、好ましくは遷移金属化合物により触媒されるステップである。
【0164】
例1
3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(2−チオフェン−2−イルエチル)アミド(「A65」)の合成[合成スキームa)に類似;ルート1]
a)2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(2−チオフェン−2−イルエチル)アミド
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
200mgの1−フェニル−2−オキソ−ピロリジン−3−カルボン酸、155mgの2−チオフェネチルアミンヒドロクロリド、550mgのN−(3−ジメチルアミノピロイル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、190mgのヒドロキシベンゾトリアゾール、132μlのトリエチルアミンおよび5mlのDMFをマイクロ波管(microwave vessel)中で合わせる。膜(septum)を使用して管を密封した後、混合物をマイクロ波(Emrys Optimiser、PersonalChemistry)により加熱する(160℃、5分間)。バッチに水を加える。沈殿物が形成される。水を、さらなる沈殿物が形成されなくなるまで加える。沈殿物を吸引してろ別し、乾燥する。
【0166】
収量:239mg;
外観:白色固体;
純度:100%(220nm、LC−MSのUVトラック);
LC−MS:315(M+H);
HPLC:3.03(Rt/分);
【0167】
HPLC法:1_100_2(装置:LaChrom)
カラム:Chromolith Performance RP18e 100−3mm
流速:2ml/分(ポンプ:L−7100)
溶媒A:水+0.05%のHCOOH
溶媒B:アセトニトリル+0.04%のHCOOH
波長:220nm(検出器:L−7455)
勾配:0〜0.2分:99%のA、0.2〜3.8分:99%のA−−>100%のB、3.8〜4.4分:100%のB、4.4〜4.5分:100%のB−−>99%のA、4.5〜5.1分:99%のA;
【0168】
LC−MS法:(装置:Agilent 1100シリーズ)
カラム:Chromolith Speed Rod RP18e−50−4.6
流速:2.4ml/分
溶媒A:水+0.05%のHCOOH
溶媒B:アセトニトリル+0.04%のHCOOH
WL:220nm
勾配:0〜2.8分:4%のB〜100%のB、2.8〜3.3分:100%のB。
【0169】
b)3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(2−チオフェン−2−イルエチル)アミド(「A65」)
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
a)で調製された100mgのアミドを、10mlのtert−ブタノールに溶解し、60mgのtert−ブチルヒドロキシペルオキシド(水中70%)および0.2mlのナトリウムエトキシド(エタノール中20%)を加える。次いで、混合物を90℃で4h撹拌する。バッチを、事実上蒸発乾固する。水およびEA(酢酸エチル)を残渣に加え、混合物を撹拌することにより抽出する。有機相をNa
2SO
4で乾燥し、吸引してろ別し、真空中で蒸発乾固させて80mgを得る。残渣をDMSOに溶解し、分取HPLCにより精製する。生成物画分を合わせ、真空中で蒸発乾固させて57mg(54%)の「A65」を得る。
【0171】
外観:白色固体;
LC−MS:331(M+H);
HPLC:2.88(Rt/分);
【0172】
HPLC法:1_100_2(装置:LaChrom)
カラム:Chromolith Performance RP18e 100−3mm
流速:2ml/分(ポンプ:L−7100)
溶媒A:水+0.05%のHCOOH
溶媒B:アセトニトリル+0.04%のHCOOH
波長:220nm(検出器:L−7455)
勾配:0〜0.2分:99%のA、0.2〜3.8分:99%のA−−>100%のB、3.8〜4.4分:100%のB、4.4〜4.5分:100%のB−−>99%のA、4.5〜5.1分:99%のA;
【0173】
LC−MS法:(装置:Agilent 1100シリーズ)
カラム:Chromolith Speed Rod RP18e−50−4.6
流速:2.4ml/分
溶媒A:水+0.05%のHCOOH
溶媒B:アセトニトリル+0.04%のHCOOH
WL:220nm
勾配:0〜2.8分:4%のB〜100%のB、2.8〜3.3分:100%のB;
【0174】
分取HPLC法:15_35_10_50ml_empfind_o_equi.M(装置:Agilent 1100シリーズ)
カラム:Chromolith Prep Rod RP18e
流速:50ml/分
溶媒A:アセトニトリル+0.1%のTFA
溶媒B:水+0.1%のTFA
WL:220nm
勾配:1〜15%のACNから2分、15〜35%のACNから8分、2分〜11分に回収。
【0175】
ラセミ体のエナンチオマーへの分割:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
Chiralcel OD−Hでのn−ヘプタン/エタノール=70/30での分析的分割。
40mgのラセミ体を10mlのn−ヘプタン/Et−OH=1:1に溶解し、5x25cm Chiralcel ODカラムを介して、20μm材料で、n−ヘプタン/エタノール=70:30の流速100ml/分で分割する。
【0177】
2種の画分を回収し、蒸発させた。
画分1:m=20mgのエナンチオマー1:
光学異性的に純粋
画分2:m=20mgのエナンチオマー2:
エナンチオマー比:
エナンチオマー1:0.6%:99.4%のエナンチオマー2
【0178】
例2
3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸[合成スキームb)についての中間体;ルート2]の調製
【化18】
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【0179】
塩化チオニル(5.8g)を、0℃で、5mlのエタノール中の2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(5g)の溶液に滴加し、混合物を80℃で4h撹拌する。
反応が完了したところで、溶媒を真空中で除去し、残渣を水および酢酸エチル間で分配する。有機相を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒および乾燥剤の除去により、さらなる反応のために十分に純粋な、エチル2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートを得る;
【0180】
【数2】
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LCMS:質量実測値(M+1、234);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード;
Rt(分):3.360面積% 98.577。
【0181】
【化19】
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【0182】
塩化セリウム六水和物(1.59g)を、10mlのイソプロパノール中のエチル2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(5g)の溶液に加え、O
2ガスを15分間通過させ、混合物を次いで14h撹拌する。
全ての揮発性構成成分を、次いで真空中で除去し、バッチをクロマトグラフィーにより精製する。
得られたエチル3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートを、キラルHPLCを使用して分析し、続いてエナンチオマーに分割する。
「R」エナンチオマーが、Rt(分)8.197後に溶離する。
「S」エナンチオマーが、Rt(分)11.240後に溶離する;
【0183】
(Chiralpak AD−H(250x4.6)mm、5μm;n−ヘキサン/IPA=60:40)。
【数3】
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LCMS:質量実測値(M+1、250);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード;
Rt(分):2.973面積% 98.698。
【0184】
【化20】
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【0185】
LiOH/H
2O(750mg)を、THF/H
2O=3:1中のエチル(S)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(1.5g)溶液に加え、混合物を4h撹拌する。
溶媒を次いで真空中で除去し、バッチを1.5N HClを使用して酸性化させる。水相を、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、(S)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸を得る;
【0186】
【数4】
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LCMS:質量実測値(M+1、222);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード;
Rt(分):1.970面積% 98.63;
キラルHPLC:
方法:n−ヘキサン:IPA: 60:40;流速−1.0ml/分;
カラム:Chiralpak AD−H(250x4.6)mm、5μm;
Rt(分):9.794面積% 98.698。
【0187】
アミドカップリング
【化21】
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【0188】
EDCl(3eq)およびHOBT(1.5eq)を、無水DMF(3mml/mmol)中の上記で調製した酸(1eq)およびアミン(1.2eq)に加え、混合物をマイクロ波中で、160℃で20分間加温する。
反応が完了したところで、溶媒を真空中で除去し、クロマトグラフィーにより精製する。
【0189】
例3
(S)−1−(3−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(2−チオフェン−2−イルエチル)アミド(「A37」)の調製
【化22】
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【0190】
3−クロロアニリン(10.45g)を、無水ジクロロメタン中のシクロプロピル−メルドラム酸(6,6−ジメチル−5,7−ジオキサスピロ[2.5]オクタン−4,8−ジオン;7g)に加え、混合物をRTで14h撹拌する。
バッチを、次いで10% NaOH溶液で洗浄し、水相を1N HClを使用して、無色沈殿物が形成されるまで酸性化させる。これをろ別し、真空中で乾燥する。
【0191】
【数5】
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LCMS:質量実測値(M+1、240);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ)+veモード;
Rt(分):3.073面積% 98.91。
【0192】
【化23】
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【0193】
a)で調製された酸(0.2g)を、無水ジクロロメタン中で溶解させる。2−チオフェンエチルアミン(127mg)トリエチルアミン(25mg)およびT3P(399mg)を続いて加え、バッチを14h撹拌する。混合物を水性ワークアップに供し、ジクロロメタンで抽出する。
有機相を、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、シリカゲル上でクロマトグラフィーを行う。
【0194】
【数6】
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LCMS:質量実測値(M+1、349);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ)+veモード;
Rt(分):4.417面積% 99.65。
【0195】
【化24】
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【0196】
c)で調製されたアミドを、tert−ブタノール(100mg)中に溶解する。tert−ブチル水素ペルオキシド(70%eq.)溶液(0.051g)およびナトリウムエトキシド(エタノール中20%;39mg)を加え、混合物を70で1h撹拌する。
反応が完了したところで、溶媒を真空中で除去し、水を、無色沈殿物が形成するまで加える。これをろ別して、クロマトグラフィーを行う。
エナンチオマーを、キラル分取HPLCにより得る。
Rt(分)5.419後に溶離するエナンチオマーが、S−配置化合物「A37」である;(Chiralpak AD−H(250x4.6)mm、5μm;n−ヘキサン/IPA=60:40);
【0197】
【数7】
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LCMS:質量実測値(M+1、365);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ)+veモード;
Rt(分):4.055面積% 99.02;
HPLC>99.25%:
【0198】
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ);
Rt(分):4.102;
キラルHPLC:
方法:n−ヘキサン:IPA=60:40;流速−1.0ml/分
カラム:Chiralpak AD−H(250x4.6)mm、5μm;
Rt(分):5.419面積% 100。
【0199】
例4
(S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(2−チオフェン−2−イルエチル)アミド(「A86」)の調製
【化25】
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【0200】
300mgのエチル(R)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートを、無水ジクロロメタン中で溶解し、244mgのDASTを、ゆっくりと−78℃で加え、混合物をさらに4h撹拌する。
反応が完了したところで、バッチを飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。乾燥剤および溶媒を除去し、残渣(180mg)を、さらに続く反応において、さらなる精製をせずに反応させる。
【0201】
LCMS:質量実測値(M+1、252);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード;
Rt(分):3.745面積% 93.764。
【0202】
【化26】
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【0203】
84mgのLiOH/H
2Oを、THF/H
2O=3:1中の180mgのエチル(S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートの溶液に加え、混合物をRTで4h撹拌する。反応が完了したところで、バッチを、1.5N HClを使用して中性にする。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで抽出する。真空中での溶媒の除去により90mgの(S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸を得る;
【0204】
LCMS:質量実測値(M+1、222);
方法:A−0.1%のHCOOH、B−MeOH中:流速−1.0ml/分;
カラム:Atlantis DC18 (50x4.6mm.5μ) + ve モード;
Rt(分):1.948面積% 90.84。
【0205】
【化27】
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【0206】
236mgのEDCl、65mgのHOBtを、90mgの(S)−3−フルオロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸および無水DMF中の61mgの2−チオフェン−2−イルエチルアミンの溶液に加え、混合物をマイクロ波中で、160℃で20分間加温する。反応が完了したところで、全ての揮発性構成成分を真空中で除去し、残渣をクロマトグラフィーにより精製し、23mgの「A86」を得る;
【0207】
【数8】
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【0208】
LCMS:質量実測値(M+1、333);
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ)+veモード;
Rt(分):4.147面積% 97.65;
HPLC>97%:
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−アセトニトリル中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5μ);
Rt(分):4.209。
【0209】
例5
(S)−3−アミノ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(3−クロロ−5−フルオロ−ベンジル)アミド(「A91a」)の調製
【化28】
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【0210】
例6
6.1 エチル2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートの合成
【化29】
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【0211】
塩化チオニル(5.8g)を、0℃で、エタノール中の2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(5g)の溶液に加え、バッチを80℃で4h撹拌する。反応が完了したところで、バッチを真空中で濃縮し、残渣を水に取り込み、酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、エチル2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(4.5g、79%)を得る;
【0212】
【数9】
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LC/MS:233.0(1.234分でのM+1)
HPLC:
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−ACN中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分;
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード;
Rt(分):3.360面積% 98.577。
【0213】
6.2 エチル(S)−および(R)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートおよびエチル3−クロロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートの合成
【化30】
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【0214】
塩化セリウム(III)六水和物(1.59g)を、イソプロパノール中のエチル2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(5g)の溶液に加え、O
2ガスを15分間通過させる。バッチを、RTで14h撹拌する。反応が完了したところで、溶媒を、真空中で除去し、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製する。エチル3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(2.7g)を、キラルHPLCを使用して分析し、この方法により精製する。Rt(分)8.197で溶離する物質が、「R」エナンチオマー(1.2g)であり、Rt(分)11.240で溶離する物質が、「S」エナンチオマーである。;
(Chiralpak AD−H(250x4.6)mm、5μm;n−ヘキサン/イソプロパノール=60:40)。
必要なSエナンチオマーを、アルコール誘導体の合成に、さらに使用する。
【0215】
この酸化において、エチル3−クロロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートが、またラセミ体として、20%の収率で形成する。アルコールのエナンチオマー分割前に、これをシリカゲル上のクロマトグラフィーにより分割(1g)し、またラセミ形態で次のステップに用いる。
【0216】
6.3 エチル3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートの合成
【化31】
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【0217】
NaN
3(58mg、0.89mmol)を、無水DME(5ml)中のエチル3−クロロ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラート(0.2g、0.74mmol)の溶液に加える。反応溶液を、75℃で、窒素下で14h撹拌する。完了後、バッチを酢酸エチルで希釈し、水で抽出する。有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣を次のステップにおいてさらに直接用いる。
薄層クロマトグラム:ヘキサン/酢酸エチル=7:3 R
f=0.4;
LC/MS:275.0(1.275分におけるM+H);
【数10】
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【0218】
6.4 3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸の合成
【化32】
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【0219】
LiOH(91mg、2.1mmol)を、THF(2ml)およびH
2O(1ml)中のエチル3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキシラートの溶液に加え、バッチをRTで20h撹拌する。反応が完了したところで、全ての揮発性構成成分を、真空中で除去し、残渣を水で希釈し、1.5N HCl溶液を使用して酸性化させる。得られた沈殿物を、ろ別し、水で洗浄する。真空中での乾燥により、生成物として無色固体を得る。(150mg、84%);
薄層クロマトグラム:ヘキサン/酢酸エチル=(7/3):R
f:0.4;
LC/MS:247.0(1.247分におけるM+H);
【数11】
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【0220】
6.5 3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(3−クロロ−5−フルオロベンジル)アミド(「A150」)の合成
【化33】
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【0221】
3−クロロ−5−フルオロベンジルアミン(97mg、0.61mg)およびEtN
3(0.24ml、1.8mmol)、それに続いてT3P(0.6ml、1.8mmol)を、0℃で、5mlのジクロロメタン中の3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(150mg、0.61mmol)の溶液に加える。反応混合物を、室温で、窒素下で4h撹拌する。反応が完了したところで、水を加え、混合物をジクロロメタンで枯渇するまで抽出する。合わせた有機相を、続いて水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。ろ過および蒸発後、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製し、無色固体として生成物を得る;
【0222】
薄層クロマトグラム:クロロホルム/メタノール=9.5:0.5)、R
f:0.3
LC/MS:388.1(1.388分におけるM+H);
HPLC:Rt 5.12分(HPLC純度95.15%、95.46%)
【数12】
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【0223】
6.6 3−アミノ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(3−クロロ−5−フルオロベンジル)アミド(「A151」)の合成
【化34】
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【0224】
EtN
3(0.1ml、0.75mmol)、それに続いてプロパンジチオール(0.08ml、0.75mmol)を、2mlのメタノール中の3−アジド−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(3−クロロ−5−フルオロベンジル)アミド(100mg、0.25mmol)の溶液に加える。バッチを、RTで12h撹拌する。反応が完了したところで、全ての揮発性構成成分を真空中で除去し、残渣をシリカゲル上で精製する。
【0225】
以下の化合物を、同様に得る。
【表4】
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【0226】
【表5】
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【表6】
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【0227】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0228】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0229】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0231】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0234】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0237】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0239】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0247】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0249】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0252】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【表33】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
【表34】
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【0254】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
(S)−3−ヒドロキシ−1−イソブチル−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A121」)
【化35】
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【0257】
(S)−1−(2−アミノ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A122」)
【化36】
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【0258】
(S)−1−(2−ジメチルアミノ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A123」)
【化37】
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【0259】
(S)−1−(2−アミノ−エチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A124」)
【化38】
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【0260】
(S)−1−(2−ジメチルアミノエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A125」)
【化39】
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【0261】
(S)−1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A126」)
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
(S)−3−ヒドロキシ−1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A127」)
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
(S)−3−ヒドロキシ−1−(3−メトキシプロピル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A128」)
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0264】
(S)−3−ヒドロキシ−1−(2−メトキシエチル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A129」)
【化43】
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【0265】
(S)−1−(2−ホルミルアミノエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A130」)
【化44】
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【0266】
(S)−1−(2−アセチルアミノエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A131」)
【化45】
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【0267】
(S)−1−[1−(アセチルアミノメチル)シクロプロピル]−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A132」)
【化46】
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【0268】
(S)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(2−ウレイドエチル)−ピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A133」)
【化47】
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【0269】
(S)−1−(1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A134」)
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
(S)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−ピロリジン−3−カルボン酸 3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A135」)
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0271】
(S)−3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ホルミルアミノメチルエチル)ピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A136」)
【化50】
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【0272】
1−(3−カルバモイルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A137」)
【化51】
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【0273】
1−(2−カルバモイルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A138」)
【化52】
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【0274】
tert−ブチル{2−[(S)−3−(3−クロロ−5−フルオロベンジルカルバモイル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−1−イル]−エチル}カルバマート(「A140」)
【化53】
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【0275】
1−(3−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A141」)
【化54】
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【0276】
1−(2−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A142」)、
1−(4−シアノフェニル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A143」)、
【0277】
1−(3−アミノ−3−オキソ−プロピル)−N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A144」)
【化55】
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【0278】
N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−3−ヒドロキシ−1−[3−(メチルアミノ)−3−オキソ−プロピル]−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A145」)
【化56】
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【0279】
1−(4−アミノ−4−オキソブチル)−N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A146」)、
N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−3−ヒドロキシ−1−[4−(メチルアミノ)−4−オキソブチル]−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A147」)、
【0280】
1−(2−シアノエチル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A148」)
【化57】
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【0281】
1−(3−シアノプロピル)−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A149」)
3−ヒドロキシ−1−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A152」)
【化58】
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【0282】
3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−1,3−ジカルボン酸3−(3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド)−1−エチルアミド(「A153」)
【化59】
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【0283】
3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−1,3−ジカルボン酸3−(3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド)−1−フェニルアミド(「A154」)
【化60】
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【0284】
3−アジド−N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボキサミド(「A155」)
,
3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−p−トリルピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A156」)
【化61】
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【0285】
1−カルバモイルメチル−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸3−クロロ−5−フルオロベンジルアミド(「A157」)
【化62】
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【0286】
(3S)−1−[(1S)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]−N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A158」)
【化63】
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【0287】
(3S)−1−[(1R)−2−アミノ−1−メチル−2−オキソエチル]−N−[(3−クロロ−5−フルオロフェニル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(「A159」)、
3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−(4−フルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸3−トリフルオロメチル−5−フルオロベンジルアミド(「A160」)、
3−ヒドロキシ−2−オキソ−1−フェニルピロリジン−3−カルボン酸3,5−(ビス−トリフルオロメチル)ベンジルアミド(「A161」)。
【0289】
【表36】
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【0290】
【表37】
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【0291】
【表38】
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【0292】
【表39】
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【0293】
【表40】
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【0294】
【表41】
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【0295】
【表42】
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【0296】
【表43】
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【0297】
【表44】
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【0298】
【表45】
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【0299】
【表46】
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【0300】
【表47】
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【0301】
【表48】
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【0302】
【表49】
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【0303】
【表50】
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【0304】
【表51】
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【0305】
【表52】
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【0306】
【表53】
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【0307】
【表54】
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【0308】
【表55】
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【0309】
【表56】
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【0310】
【表57】
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【0311】
【表58】
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【0312】
【表59】
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【0313】
【表60】
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【0314】
【表61】
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【0315】
【表62】
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【0316】
【表63】
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【0317】
【表64】
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【0318】
【表65】
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【0319】
【表66】
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【0320】
【表67】
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【0321】
【表68】
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【0322】
【表69】
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【0323】
【表70】
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【0324】
【表71】
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【0325】
【表72】
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【0326】
【表73】
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【0327】
【表74】
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【0328】
【表75】
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【0329】
【表76】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
【表77】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
【表78】
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【0332】
【表79】
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【0333】
【表80】
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【0334】
【表81】
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【0335】
【表82】
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【0336】
【表83】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
【表84】
[この文献は図面を表示できません]
【0338】
【表85】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
【表86】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
【表87】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
【表88】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
【表89】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
【表90】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
【表91】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
【表92】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
【表94】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
【表95】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
【表96】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
【表97】
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【0351】
【表98】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
【表99】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
【表100】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
【表101】
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【0355】
【表102】
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【0356】
【表103】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
【表104】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
【表105】
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【0359】
【表106】
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【0360】
【表107】
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【0361】
LCMS:
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−ACN中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分。
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード
【表108】
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【0362】
$
LC−MS法:(装置:Agilent 1100シリーズ)
カラム:Chromolith Speed Rod RP18e−50−4.6
流速:2.4ml/分
溶媒A:水+0.05%のHCOOH
溶媒B:アセトニトリル+0.04%のHCOOH
WL:220nm
勾配:0〜2.8分:4%のB〜100%のB、2.8〜3.3分:100%のB。
【0363】
$$
方法:A−10mM NH
4HCO
3、B−ACN:流速−1.0ml/分。
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード
【表109】
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【0364】
HPLC:
方法:A−H
2O中の0.1%のTFA、B−ACN中の0.1%のTFA:流速−2.0ml/分。
カラム:X Bridge C8(50x4.6mm.3.5u)+veモード
【表110】
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【0365】
$$$
方法:イソプロパノール:流速−0.8ml/分。
実行時間:20分間
カラム:Chiralpak AD
【0366】
【表111】
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【0367】
【表112】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
【表113】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
以下の例は、医薬に関する。
例A:注射バイアル
100gの式Iで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解した溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
例B:座剤
20gの式Iで表される活性成分の100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型中に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
【0370】
例C:溶液
1gの式Iで表される活性成分、9.38gのNaH
2PO
4・2H
2O、28.48gのNa
2HPO
4・12H
2Oおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、940mlの2回蒸留水中に溶液を製造する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
例D:軟膏
500mgの式Iで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
【0371】
例E:錠剤
1kgの式Iで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むようにする。
例F:糖衣錠
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
【0372】
例G:カプセル
2kgの式Iで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
例H:アンプル
1kgの式Iで表される活性成分を60lの2回蒸留水に溶解した溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。