【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 展示会名:ちゃおサマーフェスティバル2012 開催場所:神戸国際展示場(2012年8月12日),パシフィコ横浜(2012年8月18日、19日),名古屋市中小企業振興会館(2012年8月26日)
【文献】
英雄伝説 零の軌跡 Evolution,週刊ファミ通 No.1222,株式会社エンターブレイン,2012年 4月26日,第27巻第20号通巻1222号,第108頁,「タッチスクリーンを使った新規ミニゲーム!」の欄の記載
【文献】
パワプロクンポケット13 公式パーフェクトガイド,株式会社エンターブレイン,2011年 2月17日,初版,第029頁,「かなカナかなわん」の欄の記載
【文献】
ドラゴンクエストV 天空の花嫁,電撃DS&Wii Vol.3,アスキー・メディアワークス,2008年10月 1日,第8巻第18号通巻125号,第12−17頁,第16頁「スライムタッチ」の欄の記載
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば音楽ゲームを携帯型のゲーム装置や携帯電話等で実施する場合には、接触検出が可能な表示部や筐体への指示入力で操作入力を行うため、楽器を模した入力装置から入力を行う場合に比べ演奏気分を味わいにくい傾向にある。プレーヤの操作技術が上達してくると、楽曲に合わせて入力のタイミングを判定するだけでは、ゲームへの関心が薄れてしまい、同種のゲームとの差異が乏しく飽きられやすいという問題点があった。
【0005】
従って音楽ゲーム等においてゲーム性を向上させる技術が望まれていた。
【0006】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、ゲーム性を向上させ、プレーヤの関心を長期に渡って惹きつけることができるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム、及び入力指示装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、プレーヤが入力部に対して操作入力を行ってプレイするゲームのためのプログラムであって、ポイント位置に対する操作入力を行わせるための入力指示に用いる表示物の表示制御を行う表示制御部と、前記入力指示に対して行われた操作入力情報を取得し、前記操作入力の評価を行う評価部と、してコンピュータを機能させ、前記表示制御部は、所定のタイミングに、所定のポイント位置又は指示されたポイント位置に対して操作入力を行わせる第1の入力指示を行う場合には、前記ポイント位置に対応する操作入力タイミングを指示する表示物を含む第1のタイミング指示標識、及び前記ポイント位置を示す表示物を含む第1の指示標識の表示制御を行う第1の入力指示表示制御部と、所定の入力期間中に複数のポイント位置に対して、順次、操作を行わせる第2の入力指示を行う場合には、前記入力期間を指示する表示物を含む第2のタイミング指示標識、及び前記複数のポイント位置を示し、かつ、前記複数のポイント位置に対応する操作を指示する表示物を含む第2の指示標識の表示制御を行う第2の入力指示表示制御部と、を含み、前記評価部は、前記第1の入力指示が行われた場合には、前記操作入力情報に基づいて、前記第1のタイミング指示標識で指示された入力タイミングに前記ポイント位置が指示される操作入力が行われたかを判定し、前記第2の入力指示が行われた場合には、前記操作入力情報に基づいて、前記第2のタイミング指示標識で指示された前記入力期間に、前記複数の
ポイント位置が指示される操作入力が行われたかを判定し、判定結果に基づき、前記操作入力の評価を行うプログラムに関する。
【0008】
また、本発明は、コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶している情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記各部を含む画像生成システムに関する。
【0009】
本発明のゲームは例えば音楽ゲームでもよい。
前記ポイント位置を指示する操作入力としては、接触でポイント位置を指示する操作入力や、非接触でポイント位置を指示する操作入力を採用してもよい。
接触でポイント位置を指示する操作入力とは、タッチパネルディスプレイ等を用いてポイント位置を接触することにより、ポイント位置を指示する操作入力でもよい。
【0010】
また非接触でポイント位置を指示する操作入力とは、ポインティングデバイスでポイント位置を指し示す操作入力でもよい。この場合、ポインティングデバイスの撮像画像を用いてポインティングデバイスのポイント位置を検出してもよいし、赤外線やレーザー光線を用いてポインティングデバイスのポイント位置を検出してもよい。
【0011】
操作入力情報は、前記第1又は第2のタイミング指示標識が指示する入力タイミングや入力期間に行われた操作入力の検出結果得られる情報でもよい。たとえばタッチパネルディスプレイ等を用いて接触を検出する場合には、接触の有無や接触した時間や接触位置の座標等の情報でもよい。
【0012】
第1の入力指示に対応して表示する第1のタイミング指示標識は、入力タイミングを視認可能に表示する表示物であればよい。所定の操作入力が複数ある場合には、第1のタイミング指示標識のマークのパターンによっていずれの操作入力であるか判別できるようにしてもよい。
【0013】
第2の入力指示に対応して表示する第2のタイミング指示標識は、入力期間(入力期間の長さでもよい)と入力期間の開始タイミングを視認可能に表示する表示物であればよい。
【0014】
第1又は第2のタイミング指示標識は、例えば基準マークに対して位置関係の変化するマークであって、基準マークに接近させる表示制御によってタイミングを指示するマークでもよい。
【0015】
第2のタイミング指示標識は、マークの形状(例えば長さ)の変化により入力期間やその残り時間を告知可能なマークでもよい。
【0016】
たとえば前記表示制御部は、前記第1のタイミング指示標識と基準位置との位置関係を変化させることにより入力タイミングを指示し、前記第2のタイミング指示標識と基準位置との位置関係を変化させることにより前記入力期間の開始タイミングを指示してもよい。
【0017】
本発明によれば、所定のタイミングに、所定のポイント位置又は指示されたポイント位置に対して操作入力を行わせる第1の入力指示と、所定の入力期間中に複数のポイント位置に対して、順次、操作を行わせる第2の入力指示とを混在させることで、ゲーム性の高い操作入力の指示を行うことができる。
【0018】
(2)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装
置では、前記表示制御部は、前記第1のタイミング指示標識及び前記第2のタイミング指示標識の少なくとも1つを第1の表示領域に表示させる表示制御を行い、前記第1の指示標識及び前記第2の指示標識の少なくとも1つを、前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させる表示制御を行ってもよい。
【0019】
本プログラムが複数の表示部を有する装置において実行される場合には、第1の表示領域と第2の表示領域とは、物理的に異なる表示部を用いて実現してもよい。また1つの表示部をエリア分割して第1の表示領域と第2の表示領域を実現する構成でもよい。また第1の表示領域と第2の表示領域をそれぞれ異なるウィンドウとして1つの表示部に表示させる構成でもよい。
【0020】
(3)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記表示制御部は、前記第2の入力指示の前記第2の指示標識として、プレーヤが入力すべきポイント位置及びトレース軌跡の少なくとも一方を表すマーク又は図形の表示物を表示する表示制御を行い、前記評価部は、前記操作入力情報に基づいて、前記第2の入力指示の前記入力期間に入力されたポイント位置及びそのトレース軌跡の少なくとも一方が、前記マーク又は図形の表示物で指示されたかを判定してもよい。
【0021】
トレース軌跡を指示する指示標識は、例えば軌跡を表す線等の図形でもよい。
【0022】
(4)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記表示制御部は、前記第2の指示標識として、前記複数のポイント位置を順次表示する表示制御、又はポイント位置を順次特定する表示制御を行い、前記評価部は、前記操作入力情報に基づいて、指示された入力期間に前記複数のポイント位置が、前記第2の指示標識で指示された順序で指示されたかを判定してもよい。
【0023】
(5)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記指示入力情報の判定結果に基づき、ゲーム演算を行うゲーム演算部をさらに含み、前記評価部は、前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の成功・不成功の評価、及び前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の操作時間の評価の少なくとも1つを行い、前記ゲーム演算部は、前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の成功・不成功の評価、及び前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の操作時間の評価の少なくとも1つに基づき、ゲーム演出の変更及びゲームパラメータの更新の少なくとも1つを行ってもよい。
【0024】
ゲーム演出には、キャラクタの動作や台詞の演出や、効果画像の表示等の演出を含む。
【0025】
例えば判定結果が成功、不成功で評価される場合、成功、不成功によって前記操作入力情報に基づいて、キャラクタの動作や台詞の演出や、効果画像の表示等のゲーム演出を変更してもよいし、得点等のゲームパラメータを変更してもよい。
【0026】
また操作入力の操作時間等をカウントとして、同じ成功でも操作時間に応じて異なる得点を付与してもよいし、異なるゲーム演出を行うようにしてもよい。
【0027】
(6)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記表示制御部は、前記第2の指示標識として、選択可能な複数の操作入力に対応した複数のマーク又は図形を表示する表示制御を行い、前記評価部は、前記操作入力情報に基づいて、指示された入力期間に選択されたマーク又は図形で指示されたかを判定してもよい。
【0028】
(7)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、ゲームパラメータに基づき第1の入力指示の入力期間の長さの設定及び変更の少なくとも一方を行う入力期間設定/変更部をさらに含んでもよい。
【0029】
ゲーム状況や難易度や得点等により入力期間の長さを設定又は変更してもよい。
【0030】
(8)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記入力期間の長さに応じて、前記入力期間に行う前記第2の入力指示で指示する操作入力を決定する操作入力決定部を含んでもよい。
【0031】
(9)また、本発明にかかるプログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム及び入力指示装置では、前記評価部は、前記入力指示に用いる前記表示物が表示される領域の背面に設けられた背面接触検出部に対する操作入力情報を取得し、当該操作入力情報に基づいて入力判定処理を行う背面入力判定処理と、前記入力指示に用いる前記表示物が表示される領域の前面に設けられた前面接触検出部に対する操作入力情報を取得し、当該指操作力情報に基づいて入力判定処理を行う前面入力判定処理とを行い、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とでは異なる評価基準で評価し、前記表示制御部は、前記操作入力情報に基づき指示位置の演出画像を生成する際に、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とでは異なる演出内容の前記演出画像を生成する処理を行ってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0034】
以下では、本実施形態のゲームシステムが音楽ゲームである場合を例にとり説明するが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、音楽ゲーム以外のゲームにも適用可能である。
【0035】
1.本実施形態の構成
図1に本実施形態のゲームシステム(入力指示装置)の一例を示す。
図1の例では本実施形態のゲームシステムを携帯型ゲーム装置10により構成している。
図1に示すように本実施形態の携帯型ゲーム装置10は、本体上部2と本体下部4とがヒンジ部6により接
合されており、本体上部2と本体下部4とがヒンジ軸回りに回動可能に形成されている。本体上部2には、第1のディスプレイ11が設けられている。
【0036】
本体下部4には、第2のディスプレイ12が設けられている。また本体下部4には、スライドパッド13、十字キー14、操作ボタン16などの操作部が設けられている。なお、携帯型ゲーム装置10の筐体のいずれかの部分に、プレーヤが音入力(音声入力)を行うための図示しない音入力装置(マイク)が設けられていてもよい。
【0037】
特に本実施形態では、第2のディスプレイ12は、画像を表示する液晶ディスプレイと指示位置を検出できるタッチパネルとが積層されたタッチパネルディスプレイとされており、第2のディスプレイ12の表示領域に対してプレーヤが接触した位置を検出できるようになっている。本実施形態では、プレーヤにタッチペン20を操作させ、タッチペン20の先端部を第2のディスプレイ12に接触させることにより、第2のディスプレイ12の表示領域(検出領域)における任意の位置を指定する操作入力(位置指定操作)を行わせ、その操作位置を検出する。
【0038】
図2は、本実施形態のゲームシステム(ゲーム装置、入力指示装置)の機能ブロック図の一例である。なお、本実施形態のゲームシステムは、
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0039】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筐体などにより実現できる。
【0040】
特に本実施形態では、
図1に示す第2のディスプレイ12が、液晶ディスプレイと、プレーヤの指示位置を検出するためのタッチパネルとが積層された構成となっている。従って本実施形態では、第2のディスプレイ12が操作部160として機能するとともに表示部190としても機能する。ここでタッチパネルとしては、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などの種々のタッチパネルを用いることができる。なお、第2のディスプレイ12への接触操作は、
図1に示すタッチペン20などの入力機器を用いて行っても良いし、指先を用いて行ってもよい。
【0041】
また操作部160を、表示部190の表示領域における指示位置を非接触で検出可能なポインティングデバイスにより実現したりしてもよい。また、操作デバイスの移動方向、移動量、移動速度などを検出して表示部190の表示領域における任意の位置を指定可能なマウスやトラックボールなどにより実現してもよい。即ち本実施形態の操作部160は、表示領域における位置を指定する位置指定操作を行うことができる種々のデバイスにより実現することができる。
【0042】
音入力装置162は、プレーヤが音声や手拍子などの音を入力するためのものであり、その機能はマイクなどにより実現できる。プレーヤは音入力装置162に音声を入力することによって、位置指定操作を行うことができるようにしてもよい。
【0043】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部171と、最終的な表示画像等が記憶される描画バッファ172と、複数種類の楽曲の楽曲データを記憶する楽曲データ記憶部173と、ゲームキャラクタなどの表示物(オブジェクト)の画像データが記憶される画像データ記憶部174と、楽曲に応じた間隔で行われる入力指示の各種タイミング(入力タイミングや
入力期間の開始タイミングを含む)が定義された譜面データを記憶する譜面データ記憶部175と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0044】
本実施形態では、譜面データ記憶部175には、譜面データとして、指示標識(各種指示マークに対応する各種タイミングを示す標識)の識別データ、操作タイミング(基準タイミング)を示す基準タイミングデータ、小節毎の移動速度を示す速度データ、入力期間を示す入力期間データ、入力期間において行うべき操作入力の内容を示す操作入力データ、音符の識別データが対応づけられたテーブル形式のデータが記憶されている。
【0045】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0046】
この情報記憶媒体180には、処理部100において本実施形態の種々の処理を行うためのプログラム(データ)が記憶されている。即ち、この情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0047】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。特に本実施形態では表示部190は、第1のディスプレイ11と第2のディスプレイ12とを含み、第2のディスプレイ12は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤが操作入力を行う操作部160としても機能する。
【0048】
なお、2つのディスプレイを有する場合には、少なくとも第2のディスプレイ12をタッチパネルディスプレイとして構成すればよい。また1つのディスプレイに第1の表示領域と第2の表示領域とを設け、少なくとも第2の表示領域を、接触入力を検出する接触検出領域として機能させるようにしてもよい。
【0049】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。特に本実施形態では、ゲームが開始され楽曲データが再生されると、楽曲を出力する。
【0050】
携帯型情報記憶装置194には、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置194としては、メモリカードや携帯型ゲームシステムなどがある。
【0051】
通信部196は、外部(例えばホスト装置や他の画像生成システム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0052】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバー)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバー)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0053】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここで、ゲー
ム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどの表示物(オブジェクト)を配置する処理、表示物(オブジェクト)を表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0054】
特に本実施形態の処理部100は、楽曲再生部110、評価部112、操作データ取得部114、ゲーム演算部116、表示制御部120、画像生成部132、入力期間設定/変更部134、操作入力決定部136を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0055】
楽曲再生部110は、楽曲データ記憶部173に記憶された楽曲データの再生を行い、音出力部192から楽曲を出力させる。その機能は、楽曲データに基づいて楽曲音の波形を生成する集積回路(音源IC)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0056】
操作データ取得部114は、上述した音楽ゲームを実行する場合には、プレーヤの操作入力(例えば接触入力)に基づいて、操作入力を行った操作タイミングを示す操作タイミングデータと、操作タイミングにおける操作位置(例えば接触位置)を示す操作位置データとを取得する。本実施形態では、第2のディスプレイ12のタッチパネルで接触入力を検出した時点での接触タイミングデータと、当該接触タイミングにおける接触位置データとを取得する。
【0057】
ゲーム演算部116は、第2のディスプレイ12の操作領域について受付けられた操作入力に基づいて、第1のディスプレイ11において画像表示させるゲームを進行させるための種々のゲーム演算を行う。
【0058】
表示制御部120は、表示部190に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制御を行う。具体的には、表示物(ゲームキャラクタ、背景、標的、車、ボール、アイテム、建物、樹木、柱、壁、マップ)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを画像生成部132等に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。特に表示制御部120は、ゲームを進行させるための画像を第1のディスプレイ11(第1の表示領域)に表示させる第1の表示制御処理と、プレーヤが位置を指定する位置指定操作を行うべき操作領域を示す画像を第2のディスプレイ12(第2の表示領域)に表示させる第2の表示制御処理と、を行う。
【0059】
表示制御部120は、ポイント位置に対する操作入力を行わせるための入力指示に用いる表示物の表示制御を行う。
【0060】
評価部112は、前記入力指示に対して行われた操作入力情報を取得し、前記操作入力情報に基づき評価を行う。
【0061】
表示制御部120は、第1の入力指示表示制御部112と、第2の入力指示表示制御部124とを含む。
【0062】
第1の入力指示表示制御部112は、所定のタイミングに、所定のポイント位置又は指示されたポイント位置に対して操作入力を行わせる第1の入力指示を行う場合には、前記
ポイント位置に対応する操作入力タイミングを指示する表示物を含む第1のタイミング指示標識、及び前記ポイント位置を示す表示物を含む第1の指示標識の表示制御を行う。
【0063】
第2の入力指示表示制御部は、所定の入力期間中に複数のポイント位置に対して、順次、操作を行わせる第2の入力指示を行う場合には、前記入力期間を指示する表示物を含む第2のタイミング指示標識、及び前記複数のポイント位置を示し、かつ、前記複数のポイント位置に対応する操作を指示する表示物を含む第2の指示標識の表示制御を行う。
【0064】
前記評価部112は、前記第1の入力指示が行われた場合には、前記操作入力情報に基づいて、前記第1のタイミング指示標識で指示された入力タイミングに前記ポイント位置が指示される操作入力が行われたかを判定し、前記第2の入力指示が行われた場合には、前記操作入力情報に基づいて、前記第2のタイミング指示標識で指示された前記入力期間に、前記複数のポイント位置が指示される操作入力が行われたかを判定し、判定結果に基づき、前記操作入力の評価を行う。
【0065】
また表示制御部120は、前記第1のタイミング指示標識及び前記第2のタイミング指示標識の少なくとも1つを第1の表示領域に表示させる表示制御を行い、前記第1の指示標識及び前記第2の指示標識の少なくとも1つを、前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させる表示制御を行ってもよい。
【0066】
また表示制御部120は、前記第2の入力指示の第2の指示標識として、プレーヤが入力すべきポイント位置及びトレース軌跡の少なくとも一方を表すマーク又は図形の表示物を表示する表示制御を行い、評価部112は、前記操作入力情報に基づいて、前記第2の入力指示の前記入力期間に入力されたポイント位置及びそのトレース軌跡の少なくとも一方が、前記マーク又は図形の表示物で指示されたかを判定してもよい。
【0067】
また表示制御部120は、前記第2の指示標識として、ポイント位置を順次表示する表示制御、又はポイント位置を順次特定する表示制御を行い、評価部112は、前記操作入力情報に基づいて、指示された入力期間に入力されたポイント位置及びそのトレース軌跡の少なくとも一方が、ポイント位置を順次表示する表示制御、又はポイント位置を順次特定する表示制御で指示されたかを判定してもよい。
【0068】
前記ゲーム演算部116は、前記操作入力情報の判定結果に基づき、ゲーム演算を行い、評価部112は、前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の成功・不成功の評価、及び前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の操作時間の評価の少なくとも1つを行ってもよい。
【0069】
また前記ゲーム演算部116は、前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の成功・不成功の評価、及び前記第2の入力指示に対応して行われたプレーヤの操作入力の操作時間の評価の少なくとも1つに基づき、ゲーム演出の変更及びゲームパラメータの更新の少なくとも1つを行ってもよい。
【0070】
また表示制御部120は、前記第2の指示標識として、選択可能な複数の操作入力に対応した複数のマーク又は図形を表示する表示制御を行い、評価部112は、前記操作入力情報に基づいて、指示された入力期間に選択されたマーク又は図形で指示されたかを判定してもよい。
【0071】
入力期間設定/変更部134は、ゲームパラメータに基づき第1の入力指示の入力期間の長さの設定及び変更の少なくとも一方を行ってもよい。
【0072】
また、操作入力決定部136は、前記入力期間の長さに応じて、前記入力期間に行う前記第2の入力指示で指示する操作入力を決定してもよい。
【0073】
また評価部112は、背面入力判定処理と、前面入力判定処理とを行う。
前記背面入力判定処理では、前記入力指示に用いる前記表示物が表示される領域の背面に設けられた背面接触検出部に対する操作入力情報を取得し、当該操作入力情報に基づいて入力判定処理を行う。
【0074】
前記前面入力判定処理では、前記入力指示に用いる前記表示物が表示される領域の前面に設けられた前面接触検出部に対する操作入力情報を取得し、当該指操作力情報に基づいて入力判定処理を行う。
さらに評価部112は、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とでは異なる評価基準で評価し、このとき、表示制御部120は、前記操作入力情報に基づき指示位置の演出画像を生成する際に、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とでは異なる演出内容の前記演出画像を生成する処理を行ってもよい。
【0075】
画像生成部132は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)に基づいて画像を描画(生成)する処理を行い、描画した画像を表示部190に出力するものであり、その機能は、描画プロセッサ(GPU)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。ここで画像生成部132が描画する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。画像生成部132は、表示制御部120により転送された表示物リストに応じた表示物の画像データを画像データ記憶部174などから読み出し、ピクセル単位で画像情報を記憶できる描画バッファ172(フレームバッファあるいは中間バッファなどのバッファ。VRAM。)に表示物を描画する。そして画像生成部132は、1フレーム(例えば1/60秒)ごとに画像情報を更新することにより、表示部190に動画像を表示させる。
【0076】
特に本実施形態では、画像生成部132は、第1の入力指示や第2の入力指示に対応した表示物を含む画像を生成する。
【0077】
2.本実施の形態の処理
(1)第1の入力指示
図3は、本実施の形態の表示画像の一例であり、第1の入力指示が行われている表示画像である。
【0078】
第1の表示領域310の画像は、本実施の形態のゲーム中に第1のディスプレイ(第1の表示領域の一例であって
図1の11)に表示される画像の例であり、第2の表示領域360の画像は本実施の形態のゲーム中にタッチパネルで構成される第2のディスプレイ(第2の表示領域の一例であって
図1の12)に表示される画像の例である。
【0079】
第1の表示領域310には、ゲームキャラクタ320がダンスを行うゲーム画像や、各種操作入力の入力指示を行うための譜面表示(入力指示に用いる表示物の一例)330が表示される。譜面表示330として、基準マーク332とタイミング指示標識334、336との位置関係を変化させる表示制御を行うことによって、プレーヤが行うべき各種操作のタイミング等を指示する。
【0080】
本実施の形態では譜面表示において、第1の入力指示に対するタイミング指示標識(第1のタイミング指示標識)の表示制御と、第2の入力指示に対するタイミング指示標識(第2のタイミング指示標識)の表示制御を含む種類の異なる複数のタイミング指示標識の
表示制御を行う。
【0081】
まず第1の入力指示を行う場合のタイミング指示標識の表示制御について説明する。第1の入力指示は、所定のタイミングに、所定のポイント位置又は指示されたポイント位置に対して操作入力を行わせる入力指示である。第1の入力指示を行う場合には、前記所定の操作入力に対応した前記第1のタイミング指示標識334、336を用いて、前記所定の操作入力の前記入力タイミングを指示する表示制御を行うようにしてもよい。
【0082】
同図に示すようにライン338上の基準位置(広義には、所与の位置)331に静止表示される基準マーク332に向かってタイミング指示標識(第1のタイミング指示標識に相当)334、336を移動させることにより、基準マーク332とタイミング指示標識334、336との相対的な位置関係を変更し、互いが接近するように表示制御する。
【0083】
第1の入力指示のように入力タイミングの指示を行う場合、基準マーク332とタイミング指示標識334、336が重なったときが、入力タイミングとなる。
【0084】
なお、タイミング指示標識334、336を静止表示し、基準マーク332を移動表示させることにより、各マークを接近させてもよい。またタイミング指示標識334、336及び基準マーク332の双方を移動表示させることにより各マークを接近させてもよい。
【0085】
第1の入力指示を行う場合には、第2の表示領域360にはタッチ領域362、364を示す画像(第1の指示標識に相当)が表示されている。本実施の形態では第1の入力指示を行う場合のタイミング指示標識334、336として、表示態様(ここでは色)の異なるマークが表示され、タッチ領域362、364はマークの色に対応して設定されている。プレーヤはタイミング指示標識334、336の色に応じて、対応するタッチ領域362、364をタッチする操作入力を行う。プレーヤは、黄色のタイミング指示標識334が現れた場合には、黄色に対応したタッチ領域362をタッチし、赤色の第1のタイミング指示標識334が現れた場合には、赤色に対応したタッチ領域362をタッチすることが要求される。
【0086】
次に第1の入力指示を行う場合の接触入力(操作入力の一例)の入力タイミングの評価手法の一例を説明する。プレーヤは、タイミング指示標識(第1のタイミング指示標識に相当)334、336の中心が基準位置331に到達する基準タイミングでタッチ領域362、364に対して接触入力を行うことが要求される。そして本実施の形態では、プレーヤが行った接触入力のタイミングと指示された入力タイミングとを比較して、その一致の程度を判定するタイミング判定処理を行っている。そして、このタイミング判定処理によってプレーヤ接触入力が第1の入力指示の指示内容を満たしているか否かを評価して、例えば3段階(“グレート”、“グッド”、“ミス”)の評価を行う。
【0087】
図10は、タイミング判定処理の一例について説明するための図である。
【0088】
基準位置331とタイミング指示標識(第1のタイミング指示標識に相当)334の中心が重なったタイミングをジャストタイミングとして、ジャストタイミングから前後数秒は入力成功とする。そしてジャストタイミングに対する近さに応じて
図10に示すように例えば3段階の評価(“グレート”、“グッド”、“ミス”)を行ってもよい。
【0089】
(2)第2の入力指示
図5は、第2の入力指示が行われている表示画像である。
【0090】
第2の入力指示は、所定の入力期間中に複数のポイント位置に対して、順次、操作を行わせる第2の入力指示を行う入力指示である。第2の入力指示を行う場合には、まず、入力期間の長さl2が視認可能に表示された第2のタイミング指示標識350を用いて、入力期間の開始タイミングを指示する表示制御を行う。これと同時に、指示された入力期間に行う操作入力を示す指示標識(第2の指示標識に相当)400を用いて、前記所定の操作入力とは異なる特別な操作入力の特別操作入力を指示する。指示標識400は、第2の表示領域(タッチパネルで構成された第2のディスプレイ)に表示されるようにしてもよい。
【0091】
第2の指示入力が行われる場合には、例えば譜面表示330のライン338上に第2の指示入力のタイミング指示標識(第2のタイミング指示標識に相当)350が出現し、第2の指示入力のタイミング指示標識を基準位置(広義には、所与の位置)331に静止表示される基準マーク332に向かって移動させることにより、基準マーク332とタイミング指示標識350との相対的な位置関係を変更し、互いが接近するように表示制御する。
【0092】
第2の入力指示のように入力期間の指示を行う場合、基準マーク332とタイミング指示標識350が重なったときが、入力期間の開始タイミングとなる。入力期間の長さはタイミング指示標識の長さl2で示される。たとえば第2の入力タイミング指示標識350が基準マークに重なった時点から入力期間が終了するまでの間タイミング指示標識を基準マーク上に重複させて表示し、タイミング指示標識の長さl2を変化させる表示制御を行ってもよい。具体的にはタイミング指示標識の尾の部分の長さを短くする表示制御を行い、タイミング指示標識の尾の部分がなくなった時点を入力期間の終了として、入力期間の終了タイミングを知らせるようにしてもよい。
【0093】
なお、タイミング指示標識350を静止表示し、基準マーク332を移動表示させることにより、各マークを接近させてもよい。またタイミング指示標識350及び基準マーク332の双方を移動表示させることにより各マークを接近させてもよい。
【0094】
第2の入力指示の場合、第2の表示領域360には、所定の入力期間中に複数のポイント位置に対して、順次、操作を行わせる操作入力を指示する指示標識(第2の指示標識に相当)400が表示される。
第2の入力指示に対応して第1の表示領域310に表示される譜面表示330にタイミング指示標識350が流れてくると、第2の表示領域360に指示標識400が表示される。第1の入力指示時には、第2の表示領域360にはタッチ領域362、364(
図3参照)の画像が表示されているので、第2の入力指示時にはタッチ領域362、364(
図3参照)の画像(第1の指示標識に相当)と切り替えて指示標識(第2の指示標識に相当)400を表示するようにしてもよいし、タッチ領域362、364(
図3参照)の画像を半透明表示にして、それに重ねて指示標識400を表示するようにしてもよい。
【0095】
指示標識400として、プレーヤが入力すべきポイント位置及びトレース軌跡の少なくとも一方を表すマーク又は図形の表示物を表示するようにしてもよい。
【0096】
図5に示すように、指示標識400は、複数のポイント位置(タッチパネルに接触することによってポイント位置を指定する場合には接触位置)を示すマーク401、403、405、407、409を含んでもよい。そして第2の入力指示のタイミング指示標識350で指示された入力期間に複数のポイント位置を示すマーク401、403、405、407、409の全部又は所定個数以上が指示された場合に、入力成功と判断してもよい。タッチパネルに接触することによってポイント位置を指定する場合には、複数のポイント位置を示すマーク401、403、405、407、409の全部又は所定個数以上が
接触された場合に、入力成功と判断してもよい。
【0097】
指示標識400は、トレース軌跡を示すマーク402、404、406、408、410を含んでもよい。そして特別入力のタイミング指示標識350で指示された入力期間にトレース軌跡を示すマーク402、404、406、408、410に沿ってトレースされた場合に、入力成功と判断してもよい。タッチパネルに接触することによってポイント位置を指定する場合には、トレース軌跡を示すマーク402、404、406、408、410に沿って接触位置の軌跡が移動した場合に入力成功と判断してもよい。
【0098】
指示標識400は、接触位置を示すマーク401、403、405、407、409とトレース軌跡を示すマーク402、404、406、408、410の両方を含んでいる場合には、いずれかの判断基準を満たす場合に入力成功と判断してもよい。
【0099】
第2の入力指示の場合、指示された入力期間に検出された接触入力に基づいて、成功不成功が判断される。従って、指示された入力期間以外の操作入力については、判断対象とならない(有効な操作入力とみなされない)ため、プレーヤの操作入力が入力期間内に終了しなかった場合やプレーヤの操作入力の開始タイミングが入力期間の開始時よりも前であった場合には、不成功とみなされる。
【0100】
なおプレーヤが指示された入力期間内に指示された操作入力を終了した場合には、操作時間にかかわらず入力成功となるが、操作時間に応じて入力成功の評価のランク付け(“グレート”、“グッド”等)を行なってもよい。
【0101】
(3)第1の表示領域と第2の表示領域
本実施の形態では、表示制御部は、第1のディスプレイ(第1の表示領域の一例)に
図4で説明したようなタイミング指示標識を表示させる表示制御を行い、第2のディスプレイ(第2の表示領域の一例)に
図5で説明した操作入力指示画像を表示させる表示制御を行ってもよい。
【0102】
図1に示すような複数の表示部を有する装置では、第1の表示領域と第2の表示領域とは、物理的に異なる表示部を用いて実現してもよい。また例えば携帯電話やスマートフォンのように表示部が1つしかない装置では、表示部をエリア分割して第1の表示領域と第2の表示領域を実現する構成でもよいし、第1の表示領域と第2の表示領域をそれぞれ異なるウィンドウとして実現する構成でもよい。
【0103】
(4)各種入力指示の例
本実施の形態では、譜面表示において入力タイミングを指示する通常入力(第1の操作入力に相当)と、入力期間とその開始タイミングが指示する特別操作入力(第2の入力指示に相当)の少なくとも2つの異なるタイミング指示が行われる。
【0104】
図4(A)〜(D)は譜面表示に用いる各種タイミング指示標識について説明するための図である。
【0105】
図4(A)の334、336は、タッチ入力(通常入力の一例)のタイミング指示標識であり、上記で説明した第1の入力指示を行う場合のタイミング指示標識(第1のタイミング指示標識に相当)である。通常入力とは、譜面表示で指示された入力タイミングで、第2の表示領域に表示されている対応するタッチ領域(ここではタッチ入力のタイミング指示標識と同じ色の領域)をタッチする入力である。通常入力の入力タイミングは基準位置331とタイミング指示標識334、336の位置関係で指示され、タイミング指示標識334、336と基準マーク332が重なったタイミングがジャストの入力タイミング
である。
【0106】
図4(B)の340、342は、スライド入力(通常入力の一例)のタイミング指示標識(第2のタイミング指示標識の一例)である。スライド入力は、指示された入力タイミングで第2の表示領域に表示されている対応するタッチ領域(ここではスライド入力のタイミング指示標識と同じ色の領域)を矢印の方向へスライドする入力である。入力タイミングは基準位置331とタイミング指示標識340、342の位置関係で指示され、タイミング指示標識340、342と基準マーク332が重なったタイミングがジャストの入力タイミングである。
【0107】
図4(C)の344は、回転入力のタイミング指示標識である。回転入力は、指示された入力期間に、第2の表示領域に表示されている入力領域に所定の回数又は指定された回数だけ円をトレースする入力ある。指示された入力期間の長さはタイミング指示標識344の長さl1で告知され、入力期間の開始タイミングは基準位置331とタイミング指示標識344の位置関係で指示され、タイミング指示標識344と基準マーク332が重なったタイミングがジャストの入力期間の開始タイミングである。
【0108】
図4(D)の350は、特別操作入力のタイミング指示標識である。特別操作入力は、指示された入力期間に、第2の表示領域に表示されている入力領域に指示標識で指定された操作入力の接触入力(タッチ入力やトレース入力を含む)を行うものである。指示された入力期間の長さはタイミング指示標識350の長さl2で視認可能に表示され、入力期間の開始タイミングは基準位置331とタイミング指示標識350の位置関係で指示され、タイミング指示標識350と基準マーク332が重なったタイミングがジャストの入力期間の開始タイミングである。
【0109】
(5)第2の入力指示の指示標識
図6(A)〜(E)は、第2に入力指示において、指示標識400として表示される図形の例を示す図である。
【0110】
図6(A)は5個のポイント位置を含む図形の指示標識の例であり、5個のポイント位置を接触する操作入力、又は5個のポイント位置を含む図形をトレースする操作入力を指示する。
【0111】
図6(B)は6個のポイント位置を含む図形の指示標識の例であり、6個のポイント位置を接触する操作入力、又は6個のポイント位置を含む図形をトレースする操作入力を指示する。
【0112】
図6(C)は4個のポイント位置を含む図形の指示標識の例であり、4個のポイント位置を接触する操作入力、又は4個のポイント位置を含む図形をトレースする操作入力を指示する。
【0113】
図6(D)は7個のポイント位置を含む図形の指示標識の例であり、7個のポイント位置を接触する操作入力、又は7個のポイント位置を含む図形をトレースする操作入力を指示する。
【0114】
図6(E)は6個のポイント位置を含む図形の指示標識の例であり、6個のポイント位置を接触する操作入力、又は6個のポイント位置を含む図形をトレースする操作入力を指示する。
【0115】
複数のポイント位置を接触する操作入力や複数のポイント位置を含む図形をトレースす
る操作入力では、指定されたポイント位置の数が多いほど難易度が高くなり、指定された図形が複雑であるほど難易度が高くなる。
【0116】
従って、指示標識400として表示される図形が含むポイント位置の数や、図形の複雑さに応じて成功時に付与する得点やゲーム演出等を決定してもよい。
【0117】
また指示標識400対応して行われたプレーヤの操作入力の操作時間を検出して、同じ成功でも付与する得点やゲーム演出に差をつけるようにしてもよい。
【0118】
どのような操作入力を指示するかは、譜面データ又はその付随データとして記憶されており、選択された楽曲の譜面データに基づいて行うようにしてもよい。譜面データには、第2の入力指示にかかる入力期間の開始タイミングと入力期間の長さと操作入力を示す指示標識の種類が定義されていてもよい。このような場合、指示標識の種類に対応する図形を用いて表示制御を行ってもよい。また譜面データとして、操作入力を示す指示標識の種類が定義されていない場合には、入力期間の長さと選択可能な図形を対応付けておき、入力期間の長さに応じて指示標識として用いる図形を選択するようにしてもよい。
【0119】
複数の図形が選択可能な場合には、例えばゲームキャラクタの属性やアイテム(衣装を含む)やゲームパラメータ(得点パラメータや難易度パラメータ)に応じて選択する図形を決定又は変更するようにしてもよい。
【0120】
次に第2の入力指示が、指示されたポイント位置を指示された順序でポイントする操作入力の指示である場合の指示標識について説明する。
【0121】
図7、
図8は接触位置とその接触順序を指示する指示標識の例を示す図である。
【0122】
図7は、時刻t1、t2、t3、t4、t5における第2の表示領域360(t1)、360(t2)、360(t3)、360(t4)、360(t5)に表示される指示標識を示している。
【0123】
これは、時刻t1においてマーク401にタッチし、時刻t2においてマーク403にタッチし、時刻t3においてマーク405にタッチし、時刻t4においてマーク407にタッチし、時刻t5においてマーク409にタッチする操作入力を指示している。
【0124】
このように、あらかじめポイント位置をすべて表示しておき、指示する順序に従ってポイント位置の表示態様を変化させる表示制御を行なってもよい。
【0125】
図8は、時刻t1’、t2’、t3’、t4’、t5’における第2の表示領域360(t1’)、360(t2’)、360(t3’)、360(t4’)、360(t5’)に表示されている指示標識である。これは、時刻t1’においてマーク401にタッチし、時刻t2’においてマーク403にタッチし、時刻t3’においてマーク405にタッチし、時刻t4’においてマーク407にタッチし、時刻t5’においてマーク409にタッチする操作入力を指示している。
【0126】
このように、指示する順序に従ってポイント位置を順次表示する表示制御を行なってもよい。
【0127】
(6)選択可能な複数の特別操作入力を指示する指示標識
第2の入力指示として、選択可能な複数の特別操作入力を指示してもよい。
【0128】
図9は、選択可能な複数の特別操作入力を指示する例を示す図である。
【0129】
選択可能な複数の特別操作入力が指示される場合には、前記指示標識として、選択可能な複数の操作入力に対応した複数のマーク又は図形を表示する表示制御を行い、指示された入力期間に選択されたマーク又は図形で指示された前記特別操作入力が行われたかを判定するようにしてもよい。
【0130】
選択可能な複数の特別操作入力が指示する第2の入力指示が行われる場合には、第2の入力指示に対応して第1の表示領域310に表示される譜面表示330にタイミング指示標識350が流れてくると、第2の表示領域360に、選択可能な複数の異なる図形450、460、470、480を含む指示標識400が表示される。
【0131】
プレーヤはタイミング指示標識で指示された入力期間の長さや自己の力量や現在のゲーム状況(得点等)に応じて所望の図形を選択して、当該図形によって指示された操作入力の特別操作入力を行う。
【0132】
選択した図形の種類や難易度に応じて、成功時に付与する得点やゲーム演出を異ならせるようにしてもよい。たとえば難易度の高い図形ほど成功時に付与される得点が有利になり、成功時に行われるゲーム演出が派手なものになるようにしてもよい。このようにすると、プレーヤは難しい図形を選択するほど、成功時の獲得得点が多くなるが、失敗するリスクも大きくなるので、ゲーム性の高い(戦略性の高い)ゲームを提供することができる。
【0133】
また成功した場合の操作時間(入力期間の長さに対する操作時間の割合でもよい)も評価の対象として得点を付与するようにしてもよい。このようにすると、簡単な図形に対応する特別操作入力を高速に行うことで高得点を得ることもできるので、プレーヤは戦略的な観点から特別操作入力を選択するというゲーム要素が加わり、さらにゲーム性の高い(戦略性の高い)ゲームを提供することができる。
【0134】
(7)入力期間の変更
第2の入力指示で指示する入力期間の長さは、譜面データ又はその付随データに定義されている値やデフォルトで設定されている値を用いてもよい。また実行時のゲームパラメータ(設定されている難易度や得点等のゲームパラメータ)によって、入力期間の長さを変更してもよい。
【0135】
例えば、難易度パラメータの値が所定値より高い場合には、デフォルトで設定されている値、又は曲の譜面データ等に定義されている値より入力期間が短くなるように変更してもよい。
【0136】
逆に、難易度パラメータの値が所定値より低い場合には、デフォルトで設定されている値、又は曲の譜面データ等に定義されている値より入力期間が長くなるように変更してもよい。
【0137】
また例えば、得点パラメータの値が所定値より高い場合には、デフォルトで設定されている値、又は曲の譜面データ等に定義されている値より入力期間が短くなるように変更してもよい。
【0138】
逆に、得点パラメータの値が所定値より低い場合には、デフォルトで設定されている値、又は曲の譜面データ等に定義されている値より入力期間が長くなるように変更してもよい。
【0139】
(8)背面入力判定処理
上記実施の形態では、指示入力検出部が、第2の画面(タッチパネル)である場合を例にとり説明したがこれに限られない。例えば携帯用ゲーム装置や携帯電話の背面(表示部が設けられた面と反対側の面)に指示入力検出部が設けられていてもよい。
【0140】
この場合、プレーヤは全面の表示部に表示された表示位置に対応する背面の位置をタッチすることにより入力を行う。
【0141】
例えば、表示部もタッチパネルで構成され、表示部の背面の筐体も指示入力が検出可能に構成されている場合、前記入力内容指示画像が表示される領域の背面に設けられた背面接触検出部に対する指示入力情報を取得し、当該指示入力情報に基づいて入力判定処理を行う背面入力判定処理と、前記入力内容指示画像が表示される領域の前面に設けられた前面接触検出部に対する指示入力情報を取得し、当該指示入力情報に基づいて入力判定処理を行う前面入力判定処理とを行う。そして、前記指示入力情報に基づき指示位置の演出画像を生成する際に、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とでは異なる演出内容の前記演出画像を生成するようにしてもよい。
【0142】
例えば操作入力表示画像として指示位置を示すマークが表示され、プレーヤからの接触結果に応じて、成功、不成功の演出表示(例えば成功、不成功に応じて指示位置を示すマークの色や形状を変化させる演出等)を行う場合、前記背面入力判定処理を行う場合と、前記前面判定処理を行う場合とで、変化させる形状や色等を異ならせるようにしてもよい。
【0143】
背面入力判定処理を行う場合、前記前面判定処理を行う場合に比べて、演出度合を大きくするようにしてもよい。
【0144】
(9)本実施の形態の処理の流れ(フローチャート)
次に本実施形態の詳細な処理例について
図11〜
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0145】
図11は、メインルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
【0146】
まず、プレーヤが音楽ゲームの曲を選択するための画面を表示する処理等を行い、音楽ゲームの曲の選択情報を取得する(ステップS10)。
【0147】
選択された曲の楽曲データ及び譜面データを記憶部から読み出す(ステップS20)。読み出した楽曲データに基づき曲に対応する楽曲データを再生出力する処理を行う(ステップS30)。また読み出した譜面データに基づき対応する入力指示を表示制御部及び評価部に与える(ステップS40)。そして評価結果を受け取りパラメータの更新を行う(ステップS50)。
【0148】
楽曲データの再生終了でなければ、ステップS30に戻り、ステップS30〜S60の処理を繰り返す(ステップS60)。
【0149】
図12は、表示制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
【0150】
メインルーチンから入力指示を受け取る(ステップS110)。受け取った入力指示が第1の入力指示である場合には(ステップS120)、第1のタイミング指示標識を用いて、入力タイミングを指示する表示制御を行い(ステップS130)、第1の指示標識を
用いて、所定のポイント位置又は指示されたポイント位置の操作入力を指示する表示制御を行う(ステップS140)。受け取った入力指示が第2の入力指示である場合には(ステップS150)、第2のタイミング指示標識を用いて、入力期間の開始タイミングを指示する表示制御を行い(ステップS160)、第2の指示標識を用いて、複数のポイント位置に対する操作入力を指示する表示制御を行う(ステップS170)。
【0151】
図13は、評価ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
【0152】
メインルーチンから入力指示を受け取る(ステップS210)。受け取った入力指示が第1の入力指示である場合には(ステップS220)、第1の入力指示に対応して行われた操作入力情報を取得し(ステップS230)、取得した操作入力情報に基づいて、前記第1のタイミング指示標識で指示された入力タイミングに第1の指示標識で指示されたポイント位置の操作入力が行われたかを判定する(ステップS240)。そして、判定結果に基づき、第1の入力指示に対応して行われた操作入力の評価を行う(ステップS250)。
【0153】
受け取った入力指示が第2の入力指示である場合には(ステップS260)、第2の入力指示に対応して行われた操作入力情報を取得し(ステップS270)、取得した操作入力情報に基づいて、第2のタイミング指示標識で指示された入力期間に、第2の指示標識で指示された複数のポイント位置の作入力が行われたかを判定する(ステップS280)。そして、判定結果に基づき、第2の入力指示に対応して行われた操作入力の評価を行う(ステップS290)。
【0154】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0155】
例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語(第1のマーク、第2のマーク、第1の判定処理、第2の判定処理等)として引用された用語(指示マーク、判定マーク、タイミング判定処理、相対的判定処理等)は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0156】
また、本発明のうち従属請求項にかかる発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項にかかる発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【0157】
また、上記実施の形態ではポイント位置が接触位置である場合を例にとり、タッチパネル等への接触位置としてポイント位置を指示する場合を例にとり説明したが、これに限られない。
【0158】
非接触で指示されたポイント位置を検出する構成でもよい。たとえばポイント位置を指示するポインティングデバイスの撮像画像を用いてポイント位置を検出する構成でもよいし、レーザー光線等を用いてポインティングデバイスのポイント位置を検出する構成でもよい。
【0159】
また本発明は、
図1のような2つ画面(少なくとも1つの画面はタッチパネルディスプレイで構成されている)を有する携帯型ゲーム装置を用いたゲームに好適であるが、それ以外の1つの画面しか有さない携帯型ゲーム装置、携帯電話、スマートフォンを用いたゲームにも適用できる。
【0160】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、携帯電話等の種
々のゲームシステム(画像生成システム)に適用できる。