(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
水性媒体中で水溶性単量体を重合させて含水ゲル状重合体を得る重合工程と、含水ゲル状重合体を切断解砕して細粒状重合体ゲルを得る切断解砕工程と、細粒状重合体ゲルを乾燥、粉砕して粉末状の水溶性重合体を得る乾燥粉砕工程とを含む水溶性重合体の製造方法において、水溶性粘着付与剤の存在下に上記の乾燥粉砕工程の粉砕を温度40〜100℃で行うことを特徴とする水溶性重合体の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明の水溶性重合体の製造方法は、基本的には、前述の特許文献(特開2011−256269号公報)に記載の方法と同様であり、水性媒体中で水溶性単量体を重合させて含水ゲル状重合体を得る重合工程と、含水ゲル状重合体を切断解砕して細粒状重合体ゲルを得る切断解砕工程と、細粒状重合体ゲルを乾燥、粉砕して粉末状の水溶性重合体を得る乾燥粉砕工程とを含む方法である。
【0011】
<重合工程>
重合工程は、水性媒体中で水溶性単量体を重合させて含水ゲル状重合体を得る工程である。本発明において重合工程とは、重合槽内の温度制御を行うことで単量体の重合反応が進行して重合度の上昇が見られる工程のことである。本発明において、一般に重合反応後に温度制御をしながら行う熟成操作は、重合工程に含まれるものとする。水性媒体としては、例えば、純水、イオン交換水、水道水、工業用水等が挙げられる。中でも純水が好ましい。
【0012】
水溶性単量体としては、特に限定されないが、得られる水溶性重合体を例えば凝集剤、紙用薬剤、土壌改良剤等として用いる場合には、(メタ)アクリルアミド系単量体、(メタ)アクリレート系単量体が好ましい。特に、より優れた凝集性能を有する水溶性重合体が得られる点で、アクリルアミド系単量体、(メタ)アクリレート系単量体が好ましい。水溶性単量体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、本発明において、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミドとメタクリルアミドの両方を示し、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの両方を示す。
【0013】
(メタ)アクリルアミド系単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N’−ジメチルアクリルアミド、N,N’−ジメチルメタクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N’−ジエチルアクリルアミド、N,N’−ジエチルメタクリルアミド、N,N’−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N’−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド等のN,N’−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド及びそれらの塩;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルカンスルホン酸及びその塩;N−モノメチルアクリルアミド、N−モノエチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0014】
(メタ)アクリレート系単量体としては、例えば、低級アルキルエステル等が挙げられる。具体的には、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N’−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N’−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N’−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N’−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N’−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N’−ジエチルアミノプロピルメタクリレート等のN,N’−ジアルキルアミノアルキル(メタ)クリレート及びその塩;ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
【0015】
本発明により得られる水溶性重合体は、上述した(メタ)アクリルアミド系単量体及び/又は(メタ)アクリレート系単量体に由来する構成単位を主成分とする重合体であることが好ましい。特に、水溶性単量体としてアクリルアミド系単量体を用いる場合、水溶性重合体は、重合反応中、又は重合反応後に、加水分解反応、メチロール化反応、マンニッヒ反応等の変性反応により一部が変性されたアクリルアミド系重合体であってもよい。
【0016】
また、水溶性重合体は、1種の水溶性単量体を単独重合させた単独重合体であってもよいし、2種以上の水溶性単量体を共重合させた共重合体であってもよい。また、(メタ)アクリルアミド系単量体及び/又は(メタ)アクリレート系単量体と、これらと共重合可能な他の水溶性単量体を共重合させた共重合体であってもよい。他の水溶性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等及びそれらの塩、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
【0017】
水溶性単量体を重合させる際には、通常、ラジカル開始剤が用いられる。ラジカル開始剤としては、熱や光でラジカルを発生する公知の開始剤が挙げられる。
【0018】
熱でラジカルを発生させる開始剤としては、例えば、過硫酸塩、過酸化水素などの無機過酸化物、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物などの酸化剤;これら酸化剤と、三級アミン、亜硫酸塩、第一鉄塩、亜二チオン酸塩等の還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系開始剤;前記レドックス系開始剤と前記アゾ系開始剤との併用開始剤などが挙げられる。
【0019】
光でラジカルを発生させる開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン等のアセトフェノン系開始剤;ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系開始剤;前記アセトフェノン系開始剤と前記アシルフォスフィンオキサイド系開始剤との併用開始剤など挙げられる。
【0020】
水溶性単量体の重合の際には、上述した重合法に、断熱重合及び/又は光重合を組み合わせるのが好ましい。断熱重合及び/又は光重合を組み合わせることで、高分子量の重合体が得られやすくなる。重合体はその分子量が大きくなるほど凝集性能が向上する傾向にある。従って、上述した重合法に断熱重合及び/又は光重合を組み合わせて重合を行う方法は、凝集剤等の用途に用いられる水溶性重合体を製造する場合に特に好適である。
【0021】
断熱重合は、上述した熱でラジカルを発生する開始剤を用いることで実施でき、光重合は、光でラジカルを発生させる開始剤を用いることで実施できる。なお、「断熱重合」とは、重合反応系中への熱の出入りがない状態で行われる重合のことである。
【0022】
また、断熱重合及び/又は光重合を組み合わせる場合には、重合開始前の水溶性単量体の水溶液の温度を15℃以下に調節するのが好ましい。重合開始前の水溶性単量体の水溶液の温度を15℃以下に調節することで、重合熱による重合反応系中の温度が高温になりすぎないため、高分子量の重合体がより得られやすくなる。
【0023】
重合に用いる重合反応槽の形態は特に限定されないが、例えば、断熱重合を採用する場合には釜型反応槽、光重合を採用する場合には皿状、平板型、薄層状の反応槽を例示することができる。その他、可動式ベルト上で薄層状の単量体水溶液を重合する方法であってもよい。
【0024】
水溶液中の水溶性単量体の濃度は、通常5〜70質量%、好ましくは20〜65質量%である。水溶性単量体の濃度が5質量%以上であれば、充分な生産性で含水ゲル状重合体が得られる。一方、水溶性単量体の濃度が70質量%以下であれば、含水ゲル状重合体が硬くなり難く、以下の切断解砕工程において含水ゲル状重合体を細粒状重合体ゲルに容易に切断解砕することができる。
【0025】
重合反応における水溶性単量体の水溶液のpHは、用いる水溶性単量体の組成によっても異なるが、通常pH2.0〜9.5である。前記pHが2.0以上であれば、充分な重合速度及び重合率が得られ易く、高い生産性で良好な品質の水溶性重合体を製造できる。一方、前記pHが9.5以下であれば、特に水溶性単量体として(メタ)アクリルアミド系単量体を用いる場合に、アミド基のアルカリ加水分解によるアンモニア臭生成を抑えることが容易になり、環境が改善される。加えて、水溶性重合体の品質が向上する。
【0026】
また、必要に応じて、水溶性単量体の水溶液に連鎖移動剤を添加して重合を行うこともできる。連鎖移動剤としては、例えば、亜リン酸、次亜リン酸、ホスホン酸及びそれらの塩などが挙げられる。
【0027】
<切断解砕工程>
本発明において切断解砕工程とは、重合工程で得られた塊状の含水ゲル状重合体を、切断機を用いて切断解砕して細粒状重合体ゲルを得る工程のことである。切断解砕の方法としては、特に制限されず、例えば、切断機として回転刃付押出成形機を用いた方法などが挙げられる。回転刃付押出成形機としては、含水ゲル状重合体を切断解砕できるものであればよく、粉末状の重合体の製造に用いられる公知の回転刃付押出成形機を用いることができる。
【0028】
切断解砕工程では、後述する乾燥粉砕工程における乾燥効率を考慮すると、細粒状重合体ゲルの平均粒径が1〜13mmになるように、含水ゲル状重合体を切断解砕するのが好ましい。細粒状重合体ゲルの平均粒径は、例えば、切断解砕に用いられる回転刃付押出機の回転数を調節することで調整できる。なお、細粒状重合体ゲルの平均粒径は、例えば、電磁式篩振とう機や、ロータップ篩振とう機等を用いて測定することができる。
【0029】
<乾燥粉砕工程>
乾燥粉砕工程は、切断解砕工程により得られた細粒状重合体ゲルを乾燥、粉砕して粉末状の水溶性重合体を得る工程である。細粒状重合体ゲルの乾燥方法としては、特に限定されず、例えば、回転乾燥機、バンド乾燥機、流動乾燥機等の、粉末状の重合体の製造に用いられる公知の乾燥機により熱風乾燥する方法が挙げられる。この乾燥により、細粒状重合体ゲルの水分量を10%以下にすることが好ましい。乾燥条件としては、乾燥温度50〜150℃、乾燥時間1〜8時間が好ましい。この条件であれば、細粒状重合体ゲルが容易に水分量10%以下まで乾燥される。また、乾燥後の粉砕方法としては、粉末状の重合体の製造に用いられる公知の粉砕機、例えば、ウィレー式粉砕機、ロール式粉砕機等を用いて粉末化する方法が挙げられる。
【0030】
本発明の特徴は、水溶性粘着付与剤の存在下に上記の乾燥粉砕工程の粉砕を行う点にある。水溶性粘着付与剤としては、その使用態様において粘着性を呈する水溶性物質であれば特に制限されず、例えば、グリセリン、ソルビット、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリストリット等の多価アルコール;トリアセチン、ポリエーテルポリオール、ポリオキシエチレンフェノールエーテル等の多価アルコール誘導体;ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリエチレングリコール系界面活性剤;ポリエチレンイミン及びその誘導体;ロジンの水溶性塩等が挙げられる。これらの中では、コストの点で多価アルコールが好ましく、特に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類は、分子量(軟化点)が異なる数多くの市販品があり、適切なものを容易に選択し得る点で好ましい。例えば、ポリエチレングリコールには、分子量が異なる、「PEG−600」、「PEG−1000」、「PEG−1500」、「PEG−2000」、「PEG−4000」、「PEG−6000」、「PEG−20000」等が市販されている。
【0031】
水溶性粘着付与剤の存在下に粉砕を行う方法としては、使用する粉砕機内に上記の水溶性粘着付与剤の溶融液や溶液を噴霧する方法、粉砕前の適当な工程、例えば、細粒状重合体ゲルに上記の水溶性粘着付与剤の溶融液や溶液を噴霧する方法が挙げられる。また、これらの外添方法の他、重合工程において単量体と共に添加して水溶性粘着付与剤が配合された含水ゲル状重合体を得ることも出来る(内添方法)。
【0032】
ところで、前述の特許文献には、切断解砕工程では含水ゲル状重合体に離型剤を添加し切断解砕工程で得られる細粒状重合体ゲル粒子同士の相互付着を防止してもよいとの記載があり、離型剤の一例として、シリコーンオイル等と共にポリアルキレングリコール類が記載されている。
【0033】
しかしながら、上記の特許文献には、切断解砕工程で含水ゲル状重合体に添加した離型剤をその後の粉砕工程において粘着付与剤として作用させるとの思想は皆無であり、実際、乾燥工程の温度は明らかにされているものの、粉砕工程の温度(離型剤が粘着性を呈する必要要件)は明らかにされていない。
【0034】
本発明において、水溶性粘着付与剤の存在下に粉砕を行うためには、粉砕工程での温度が重要であり、実際に使用する水溶性粘着付与剤がその使用態様において粘着性を呈する温度でなければならない。一般に、粉砕工程の温度は、その前段の乾燥工程の温度(50〜150℃)より低い温度となるが、乾燥工程から粉砕工程への移送時間が長過ぎる場合は、粉砕工程での温度が低下し過ぎるため、水溶性粘着付与剤として使用し得る前記水溶性物質の種類が限定されることになる。しかも、水溶性粘着付与剤の軟化点が余りに低い場合は、製品としての粉末状の水溶性重合体の流動性に支障を来す。従って、粉砕工程の温度は、通常30〜100℃、好ましくは40〜80℃とし、この範囲に軟化点を有する水溶性物質を水溶性粘着付与剤として選択するのがよい。ポリエチレングリコールの場合は、分子量1000以上のものが好ましい。
【0035】
水溶性粘着付与剤の使用量は、前述の外添方法および内添方法の何れの場合においても、乾燥工程に供される細粒状重合体ゲルに対する割合として、通常0.01〜2質量%、好ましくは1〜2質量%である。水溶性粘着付与剤の質量割合が0.01質量%以上であれば、乾燥粉砕工程で発生した微粉が粉末状の製品に強固に付着して微粉による発塵問題が解決される。水溶性粘着付与剤の質量割合が2質量%以下であれば、粉末状の製品同士の相互付着を防止でき、粉末状の製品中に存在する水溶性重合体の純分量が、本来の性能が得られないまでに低下することを抑制できる。更に、水溶性粘着付与剤は高価なため、粉末状の水溶性重合体の製造コストアップを抑えることができる。
【0036】
本発明により得られる水溶性重合体は、微粉による発塵が抑制されるため、製品を充填包装する際や溶解槽に投入する際に作業環境を悪化させるという問題を生じない。
【実施例】
【0037】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
実施例1:
窒素導入管、攪拌機、温度計、酸素濃度計を装備した5000mL容量のステンレス製ジャケット付重合反応槽に、水溶性単量体として50質量%アクリルアミド水溶液1976g、離型剤として10質量%ポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製、「PEG#6000S」)水溶液79g、及び純水1698gを順次投入、混合した。さらに、30質量%水酸化ナトリウム水溶液で溶液のpHをpH5.6に調整し、単量体反応液を調製した。
【0039】
次いで、単量体反応液に窒素ガスを吹き込んで、重合反応槽の気相部を窒素ガスで置換しながら、単量体反応液の溶液温度を−1℃に調節した。窒素ガス吹き込み開始45分後、ラジカル開始剤として10質量%2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩水溶液11.4g、0.1質量%硫酸第一鉄水溶液1.0g、0.1質量%亜二チオン酸ナトリウム水溶液6.0g、0.1質量%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液11.8gを単量体反応液に順次投入した。
【0040】
次いで、窒素ガスの吹き込みを停止し、窒素ガス雰囲気下で重合反応を行い、塊状の含水ゲル状重合体を得た(重合工程)。なお、重合反応は窒素ガス雰囲気下、自己発熱による断熱重合により行った。
【0041】
次いで、上記の含水ゲル状重合体を、回転刃付押出成形機(南常鉄工株式会社製、「MEAT CHOPPER M−22型」)を用いて切断解砕し、平均粒径4mmの細粒状重合体ゲルを得た(切断解砕工程)。
【0042】
次いで、得られた細粒状重合体ゲルを、厚さが20mm以下になるようにナイロン製の網に広げ、熱風乾燥機を用いて温度90℃で2時間熱風乾燥した後、ウィレー式粉砕機(三喜製作所社製、「WT−100S型」、スクリーン径1.5mm)で粉砕することで粉末状の水溶性重合体を得た(乾燥粉砕工程)。この粉砕の際、熱風乾燥機から排出されウィレー式粉砕機に投入される直前の細粒状重合体ゲル(温度65℃)に対して1.5質量%相当量のポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製「PEG−6000」)を噴霧した。上記で得られた粉末状の水溶性重合体の一定量を振動篩で処理し、製品から剥離した微粉の量を測定した結果を表1に示す。振動篩処理の条件は次の通りである。
【0043】
<振動篩処理の条件>
得られた粉末状の水溶性重合体10gを、予め受器の上に重ねたステンレス製の振動用篩(直径100mm×高さ45mm、金網150μm)の上に載せ、篩振動機に装着した。振動は振動数:120回/秒、振幅:2mm、振動時間:5分の条件で実施した。受器にある直径150μm以下の粉末状の水溶性重合体の質量を測定した。これを製品から剥離した微粉の量とした。
【0044】
実施例2:
実施例1において、ポリエチレングリコールをPEG−6000からPEG−1000に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
実施例3:
実施例1において、ポリエチレングリコールをPEG−6000からPEG−20000に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0046】
実施例4:
実施例1において、ウィレー式粉砕機に投入される直前の細粒状重合体ゲルの温度を65℃から90℃に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0047】
実施例5:
実施例1において、ウィレー式粉砕機に投入される直前の細粒状重合体ゲルの温度を65℃から30℃に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
実施例6:
実施例1において、ポリエチレングリコールをPEG−6000からPEG−1000に変更し、ウィレー式粉砕機に投入される直前の細粒状重合体ゲルの温度を65℃から30℃に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0049】
実施例7:
実施例1において、ポリエチレングリコール「PEG−6000」の噴霧量を1.5質量%から0.05質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
実施例8:
実施例1において、ポリエチレングリコール「PEG−6000」の噴霧量を1.5質量%から0.2質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0051】
実施例9:
実施例1において、ポリエチレングリコール「PEG−6000」の噴霧量を1.5質量%から0.9質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
実施例10:
実施例1において、ポリエチレングリコールをPEG−6000からPEG−600に変更した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
比較例1:
実施例1において、粉砕の際にポリエチレングリコールの噴霧を省略した以外は、実施例1と同様にして粉末状の水溶性重合体を得、製品から剥離した微粉の量を測定した。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】