【実施例】
【0107】
(実施例1)
上述した本発明に係るCNT分散液100、CNT成形体150の例について、以下に詳細に説明する。なお、以下の実施例は、一例であって本発明のCNT分散液200、CNT成形体はこれらに限定されるものではない。
【0108】
図13および
図14に示したCNT製造装置を用いて、上記に記載の製造装置と同様の方法を採用して、CNTバルク集合体10を製造した。
図13、
図14を参照しながら説明する。縦型合成炉2030としては、円筒等の石英管(内径80mm)を用いた。加熱手段2060、および加熱領域2070の長さは265mmであった。中心部の水平位置から20mm下流に石英からなる基材ホルダ2080を設けた。基材ホルダ2080は、水平方向に設置され、平面状の基材2010を載置することが可能である。
【0109】
合成炉2030の上壁には、合成炉2030上壁中心に設けられた開口に鉛直方向に挿入された直径22mm(内径20mm)の耐熱合金からなるガス供給管2040を設け、また下壁には、合成炉2030の下壁中心に設けられた開口に鉛直方向に挿入されたガス排気管2050を設けた。合成炉2030を外囲して設けられた抵抗発熱コイルからなる加熱手段2060と加熱手段2060と加熱温度調整手段を設け、所定温度に加熱された合成炉2030内の加熱領域2070を規定(加熱手段2060の全長は265mm、加熱領域2070の長さは265mm)した。
【0110】
直径60mmの円筒状で扁平な中空構造をなす耐熱合金インコネル600からなるガス流形成手段2210を、ガス供給管2040の合成炉2030内の端部に連通して接続するように設けた。ガス供給管2040はガス流形成手段2210の中心に連通・接続された。
【0111】
ガス流形成手段2210は基材2010の表面に対して、略平行な同一面内に配設し、基材2010の中心が、ガス流形成手段2210の中心と一致するように配設された。また、ガス流形成手段2210には噴出孔径:0.5mmの複数の噴出孔からなるガス噴出手段2220を設けた。ガス流形成手段2210は中空構造を有する円柱状の形状で、寸法は、表面サイズ:60.0mm×16.7mmであり、ガス噴出手段2200の径:0.5mm、ガス噴出手段2200の数:82個であった。
【0112】
ガス噴出手段2200の噴出孔は基材2010の触媒層2020を臨む位置に設けられ、基材2010の平面に対して略垂直方向から原料ガスを触媒に吐出させた。臨む位置とは、噴出孔の、噴射軸線が基材の法線と成す角が0以上90°未満となるような配置を示す。ガス噴出手段2020と対向する触媒表面との距離は140mmとした。
【0113】
このようにして、ガス供給管2040から点状に合成炉2030に供給される原料ガスは、拡散・分配され基材2010の平面に対して略平行面の360度に渡る全方向に原料ガス流を形成した後に、該原料ガスは基材2010の平面に対して略垂直方向から基材2010上の触媒層2020表面に接触する。
【0114】
ここで、意図的にガス流形成手段2210とガス噴出手段2200と触媒表面の間に140mmの距離を設け、加熱体積2150を増加させ、その加熱体積2150の空間に滞留時間調整手段2140を設けた。滞留時間調整手段2140は1層目にφ4mmの8個の穴が、2層目にφ0.5mmの101個の穴が開けられているガス流形成手段2210と接続された乱流防止手段2200である、耐熱合金インコネル600からなる二枚の整流板を備える。ガス流形成手段2210とガス噴出手段2200と触媒表面の間に距離:140mmを滞留時間調整手段2140の長さと定義する。本装置では、滞留時間調整手段2140の長さは触媒表面に対向して設けられたガス流形成手段2210に設けられたガス噴出手段2200との距離と一致する。
【0115】
炭素重量フラックス調整手段2130はCNTの原料となる炭素化合物となる原料ガスボンベ2090、必要に応じて触媒賦活物質ボンベ2100、原料ガスや触媒賦活物質のキャリアガスである雰囲気ガスボンベ2110、ならびに触媒を還元するための還元ガスボンベ2120をそれぞれガスフロー装置に接続して構成し、それぞれ供給量を独立に制御しながら、ガス供給管2040に供給することで、原料ガスの供給量を制御した。
【0116】
基材2010としては、触媒であるAl
2O
3を30nm、Feを1.8nmスパッタリングした厚さ500nmの熱酸化膜付きSi基材(縦40mm×横40mm)を用いた。
【0117】
基材2010を合成炉2020の加熱領域2070の中心の水平位置から20mm下流に設置された基板ホルダ2080上に搬入した(搬入工程)。基板は水平方向になるように設置した。これにより、基板上の触媒と原料ガスの流路が概して垂直に交わり、原料ガスが効率良く触媒に供給される。
【0118】
次いで、還元ガスとしてHe:200sccm、H
2:1800sccmの混合ガス(全流量:2000sccm)を導入しながら、炉内圧力を1.02×10
5Paとした合成炉2030内を、加熱手段2060を用いて合成炉2030内の温度を室温から15分かけて810℃まで上昇させて、さらに810℃に保持した状態で3分間触媒付き基材を熱した(フォーメーション工程)。これにより、鉄触媒層は還元されて単層CNTの成長に適合した状態の微粒子化が促進され、ナノメートルサイズの触媒微粒子がアルミナ層上に多数形成された。
【0119】
次いで、炉内圧力を1.02×10
5Pa(大気圧)とした合成炉2030の温度を810℃とし、炭素重量フラックスが192g/cm
2/minとなるように、総流量2000sccm、雰囲気ガスHe:総流量比84%(1680sccm)、原料ガスであるC
2H
4:総流量比10%(200sccm)、触媒賦活物質としてH
2O含有He(相対湿度23%):総流量比6%(120sccm)を10分間供給した(成長工程)。炉内滞留時間は7秒であった。
【0120】
これにより、単層CNTが各触媒微粒子から成長し(成長工程)、配向したCNT集合体が得られた。このようにして、触媒賦活物質含有かつ高炭素環境下で、CNTを基材2010上より成長させた。
【0121】
成長工程の後、3分間、雰囲気ガス(総流量4000sccm)のみを供給し、残余の原料ガス、発生した炭素不純物、触媒賦活剤を排除した(炭素不純物付着抑制工程・フラッシュ工程)。
【0122】
その後、基板を400℃以下に冷却した後、合成炉2030内から基板を取り出す(冷却・基板取り出し工程)ことにより、一連のCNTバルク集合体10の製造工程を完了させた。
【0123】
(配向したCNT集合体)
基材2010上の触媒層2020から同時に成長した複数のCNTは、触媒層2020に直交する向きに成長して、配向し、高さが概ねそろった高比表面積、高純度のCNTバルク集合体10を構成する。
【0124】
上記した方法で合成した配向したCNT集合体は、CNT同士が適切に絡み合っていて、基材2010から剥離した際に、CNTがばらばらにならず、適切なサイズの集合体状で剥離しやすい。さらには、CNTバルク集合体10は炭素不純物の発生と付着が抑制されていて、CNT間に適切な隙間があるため、CNTがほどけやすく、分散性が高い。さらには、CNTが高比表面積である。このようなCNT集合体は、安定したCNT分散液100を得るために好適である。
【0125】
真空ポンプを用いて配向したCNT集合体を吸引し基板から剥離して、フィルターに付着したCNT集合体を回収した。その際、配向したCNT集合体は分散して、塊状のCNT集合体を得た。
【0126】
次に、目開き0.8mmの網の一方にCNT集合体を置き、網を介して掃除機で吸引し、通過したものを回収して、CNT集合体から、サイズの大きな塊状のCNT集合体を取り除き、分級を行った(分級工程)。
【0127】
CNT集合体はカール・フィッシャー反応法(三菱化学アナリテック製電量滴定方式微量水分測定装置CA-200型)で測定した。CNT集合体を所定の条件(真空下、200℃に1時間保持)で乾燥後、乾燥窒素ガス気流中のグローブボックス内で、真空を解除してCNTを約30mg取り出し、水分計のガラスボートにCNT集合体117を移す。ガラスボートは、気化装置に移動し、そこで150℃×2分間加熱され、その間に気化した水分は窒素ガスで運ばれて隣のカール・フィッシャー反応によりヨウ素と反応する。その時消費されたヨウ素と等しい量のヨウ素を発生させるために要した電気量により、水分量を検知する。この方法により、乾燥前のCNT集合体117は、0.8重量%の水分を含有していた。乾燥後のCNT集合体117は、0.3重量%の水分に減少した。
【0128】
分級された、CNT集合体117を分級したCNT集合体を100mg正確に計量し、100mlフラスコ(3つ口:真空用、温度調節用)に投入して、真空下で200℃に達してから1時間保持し、乾燥させた。乾燥が終了後、加熱・真空処理状態のまま、分散媒MIBK(シグマアルドリッチジャパン社製)を20ml注入しCNT集合体117が大気に触れることを防いだ(乾燥工程)。
【0129】
さらに、MIBK(シグマアルドリッチジャパン社製)を追加して300mlとする。そのビーカーに8角回転子を入れて、ビーカーをアルミ箔で封印し、MIBKが揮発しないようにして、800RPMで、24時間スターラーで常温撹拌しプレ分散工程を行った。このプレ分散工程を行うことは、本発明の網目体を有するCNT集合体を含むCNT分散液を得るために好適である。さらには、プレ分散にいては、8角回転子を用いることは、CNT集合体を良くほぐして本発明の効果を得るために好適である。
【0130】
分散工程には、湿式ジェットミル(常光社製ナノジェットパル(登録商標)JN10)を用い、200μmの流路を60MPaの圧力で通過させてCNT集合体117をMIBKに分散させ、重量濃度0.033wt%のCNT分散液100を得た。
【0131】
その分散液を更に常温で24時間、スターラーで撹拌した。この時、溶媒であるビーカーに蓋をしないで、MIBKを揮発させ150ml程度とした。この時のCNTの重量濃度は、0.075wt%程度となった(分散工程)。このようにして、本発明に係わるCNT分散液100を得た。
【0132】
(網目体を有するCNT集合体)
60MPaで処理した、重量濃度0.075重量%のCNT分散液100をスピンコート(MIKASA SPINCOATER 1H-D7)により、非常に薄くシリコンもしくはガラス基板上に塗布した。
【0133】
はじめに、コートするCNT分散液100を約1ml準備した。試料をコートする基板(SEM観察の場合はシリコン、光学顕微鏡の場合はスライドグラス)を準備した。基板を真空で引いて固定した。回転条件は、3000RPM×30secで約0.1mlの溶液を基板中央に垂らして、スピンコートした。基板上のCNT集合体117等に問題がある場合は、回転数を変えて微調整した。
【0134】
次に作成した試料を走査型電子顕微鏡、光学顕微鏡、およびレーザー顕微鏡で観察した。
図15から
図18は、複数のCNTからなるCNT集合体117の走査型電子顕微鏡を示す。これより、CNT分散液100が複数のCNTからなるCNT集合体117を含むことが分かる。図、2および
図3は、CNT集合体117を拡大した、走査型電子顕微鏡を示す。CNT集合体117は、微細な細孔(隙間)を有するCNT(もしくはCNTのバンドル)とCNT(もしくはCNTのバンドル)のネットワーク構造、すなわち、網目体113を有することが分かる。
【0135】
図4、
図5、
図6よりCNT分散液が幹部115を有するCNT集合体117を含んでいることがわかる。
図7より、CNT分散液100が、接続部120により接続された複数のCNT集合体117よりなるCNT群110を含んでいることがわかる。
図8、
図9、
図10より、CNT分散液100が、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含むことがわかる。
【0136】
(CNT集合体のサイズ)
次に作製した試料の表面を倍率200倍で観察し、サイズが1μm以上の無作為に抽出したCNT集合体117の面積をパブリックドメインの画像処理ソフト(image J)により解析し、さらに二次元面積を求めることで、CNT集合体117のサイズを求めた。無作為に抽出した100個のCNT集合体117でのサイズを求め、その平均値をCNT集合体117のサイズとした。60MPaで処理した、重量濃度0.075重量%のCNT分散液100中のCNT集合体117の平均分布サイズは、9135μm
2であった。
【0137】
(単層CNT)
CNT分散液100をグリッド上に数滴滴下し、乾燥した。このように試料の塗布されたグリッドをTEM(日本電子社製 JEM-2100)に設置し、観察を行った。測定倍率は5万倍から50万倍である。加速電圧は120kVである。炭素不純物の付着のない単層CNTが観察された。またCNT100本中の98%以上(98本)を単層CNTが占めていた。
【0138】
(CNTの分散液の粘度)
上述した実施例1のCNT分散液100の粘性をデジタル回転粘度計(ブルックフィールド社製、DV-I PRIME)で剪断速度10/秒で25℃において測定した。CNT分散液100を約1ml、平底容器に置きスピンドルと勘合させるごとくセットした。この時、スピンドル先端(中央)と容器底を一旦、点接触させる。その位置から、スピンドルを一目盛り上方に移動(0.013mm離す方向)させ、せん断速度を換算し易いようにした。回転速度を調整して、その時の粘度を読み取った。CNT分散液100の粘度は、74mPa・sであった。
【0139】
(CNT集合体の粒度分布)
上述した実施例1のCNT分散液100をレーザー回折装置(日機装社製、マイクロトラック粒度分布測定装置MT3000II)によりMIBK溶媒を用いて測定した。1μm〜1000μmの範囲において、得られたCNT集合体の粒度分布は3.6μm〜418.6μmの範囲であり、累積50%の粒子径(メディアン径)が36.7μmであった。
【0140】
(CNT分散液の分散安定性)
CNT分散液200は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体117と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液200が極めて高い安定性を有することが分かる。
【0141】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
上述したCNT分散液200からCNT集合体117を取り出して特性を評価するために、薄膜状のCNT成形体250を製造した。真空引きの出来る容器にミリポア紙(MILLIPORE社製Filter Membrane:DURAPORE(登録商標)(0.22μm GV,直径45mm)をセットし、0.075重量%のCNT分散液200を150mlミリポア紙で濾過した。CNT集合体117をミリポア紙上に堆積させ、70μm程度の厚みの薄膜状のCNT成形体250を作成した。ミリポア紙の上に堆積したCNTを2枚のろ紙で挟み、70℃で12時間真空乾燥した。乾燥後は、ミリポア紙から薄膜状のCNT成形体250は容易に剥離し、目的のCNT成形体を得た。
【0142】
(CNT集合体の細孔径、細孔容量)
製造したCNT成形体250の約100mgの細孔分布を水銀圧入式のポロシメータ(島津製作所社製マイクロメリティックス自動ポロシメータオートポアIV9500)で評価した。細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.045μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.09mL/gであった。
【0143】
(CNT集合体の細孔径、細孔容量)
製造したCNT成形体250の約1mgを、示差熱分析装置(TAインスツルメント製(型番Q5000IR)に設置し、空気中、1℃/分の昇温速度にて室温から900℃まで昇温した。その時の200℃から400℃の間での重量減少は0.7%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは669℃であった。
【0144】
製造したCNT成形体250から、50mgの塊を取り出し、これをBELSORP-MINI(株式会社日本ベル製)を用いて77Kで液体窒素の吸脱着等温線を計測した(吸着平衡時間は600秒とした)。この吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。また、CNT成形体250から50mgの塊を取り出してこれをアルミナ製のトレイに均等配置し、マッフル炉に入れた。そして1℃/分で550℃まで昇温させ、酸素雰囲気下(濃度20%)で1分間の熱処理を行ったところ、試料の重量は45mgとなり、5mgが燃焼していた。熱処理後の試料について上記と同様にして比表面積を計測したところ、比表面積はおよそ1900m
2/gであった。
【0145】
(CNT成形体の導電性)
CNT成形体250の表面抵抗値はJISK7149準処の4端子4探針法を用い、ロレスタEP MCP-T360((株)ダイアインスツルメンツ社製)にて測定した。得られた表面抵抗値を4端子法によって測定後、表面抵抗値と成形体の膜厚を掛けて、体積抵抗値を算出した。体積抵抗値からCNT成形体の導電性を計算した。導電性は、83S/cmであった。
【0146】
(CNTゴム組成物)
フッ素ゴム(ダイキン工業社製Daiel-G912)をMIBKに溶解させたマトリックス溶液を準備し、湿式ジェットミルでの処理圧力を60MPaとしたCNT分散液100に添加して十分に撹拌し、マトリックス中にCNTを分散させた。CNT複合材料全体の質量を100質量%とした場合、CNT含量が1%になるように、CNT分散液150mlをフッ素ゴム溶液50mlに添加し、スターラーを用い約300rpmの条件下、室温で16時間撹拌し全量が50ml程度になるまで濃縮した。十分に混合したこの溶液をシャーレ等の型に流し込み、室温で12時間乾燥させることにより、CNT複合材料を固化させた。固化したCNT複合材料を80℃の真空乾燥炉に入れて乾燥させ溶媒を除去した。このようにして、1wt%CNTゴムを得た。得られたCNTゴムの導電性は、0.5S/cmであり、少ないCNTの添加量にも係わらず、導電性は極めて高かった。
【0147】
(CNTゴム組成物)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、芳香族アミン硬化剤(三菱樹脂社製JER806(登録商標)、JERCURE(登録商標)W)を室温で3.5:1の重量比で混合しアセトンに溶解させたエポキシ樹脂溶液を準備した。湿式ジェットミルでの処理圧力を60MPaとしたCNT分散液100の溶媒MIBKをアセトンに置換した後、エポキシ樹脂アセトン溶液に添加して十分撹拌した。CNT複合材料全体の質量を100質量%とした場合、CNT含量が10%になるように、CNT分散液150mlをエポキシ樹脂溶液50mlに添加した。このCNTエポキシ樹脂アセトン溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて40℃でアセトンを気化除去した。得られたCNTエポキシ樹脂溶液をテフロン(登録商標)シート上に塗布し、ホットプレスを用いて100℃で2時間半硬化し、175度で4時間かけて完全に硬化し10wt%CNTエポキシ樹脂を得た。
【0148】
(実施例2)
実施例1と同様にCNT分散液300の製造を行った。ただし、湿式ジェットミルでの処理圧力を20MPaとした。得られた製造物は、実施例1と同様に測定した。CNT分散液300のCNTの重量濃度は、0.075重量%であった。CNT分散液300は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体117を含んでいた。また、CNT分散液300は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体117よりなるCNT群110を含んでいた。CNT分散液300は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含んでいた。
【0149】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液300中のCNT集合体117の平均分布サイズは、20000μm
2であった。
【0150】
(単層CNT)
CNT100本中の99本を単層CNTが占めていた。
【0151】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液300の粘度は、154mPa・sであった。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は200μmであった。
【0152】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液300は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体117と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液300が極めて高い安定性を有することが分かる。
【0153】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体350の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.068μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は0.95mL/gであった。
【0154】
200℃から400℃の間での重量減少は0.9%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは660℃であった。
【0155】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、950m
2/gであった。
【0156】
CNT成形体350の導電性は、68S/cmであった。
【0157】
(実施例3)
実施例1と同様にCNT分散液400の製造を行った。ただし、湿式ジェットミルでの処理圧力を120MPaとした。得られた製造物は、実施例1と同様に測定した。CNT分散液400のCNTの重量濃度は、0.074重量%であった。CNT分散液300は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体117を含んでいた。また、CNT分散液400は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体117よりなるCNT群110を含んでいた。CNT分散液400は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含んでいた。
【0158】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液400中のCNT集合体117の平均分布サイズは、2954μm
2であった。
【0159】
(単層CNT)
CNT100本中の97本を単層CNTが占めていた。
【0160】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液400の粘度は、120mPa・sであった。
【0161】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液400は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体117と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液400が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は25.2μmであった。
【0162】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体450の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.045μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.1mL/gであった。
【0163】
200℃から400℃の間での重量減少は0.6%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは678℃であった。
【0164】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1050m
2/gであった。
【0165】
CNT成形体450の導電性は、70S/cmであった。
【0166】
(実施例4)
実施例1と同様にCNT分散液500の製造を行った。ただし、実施例1でのMIBKの添加量を変えることで、CNTの重量濃度が0.03重量%のCNT分散液500を得た。CNT分散液500は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体117を含んでいた。また、CNT分散液500は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体117よりなるCNT群110を含んでいた。CNT分散液500は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含んでいた。
【0167】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液500中のCNT集合体117の平均分布サイズは、8475μm
2であった。
【0168】
(単層CNT)
CNT100本中の98本を単層CNTが占めていた。
【0169】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液500の粘度は、15mPa・sであった。
【0170】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液500は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体117と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液500が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は30.4μmであった。
【0171】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体550の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.05μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.05mL/gであった。
【0172】
200℃から400℃の間での重量減少は0.7%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは660℃であった。
【0173】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。
【0174】
CNT成形体550の導電性は、81S/cmであった。
【0175】
(実施例5)
実施例1と同様にCNT分散液600の製造を行った。ただし、実施例1でのMIBKの添加量を変えることで、CNTの重量濃度が0.15重量%のCNT分散液600を得た。CNT分散液600は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体117を含んでいた。また、CNT分散液600は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体117よりなるCNT群110を含んでいた。CNT分散液600は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含んでいた。
【0176】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液600中のCNT集合体117の平均分布サイズは、9325μm
2であった。
【0177】
(単層CNT)
CNT100本中の98本を単層CNTが占めていた。
【0178】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液600の粘度は、353mPa・sであった。
【0179】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液600は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体117と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液600が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は40.2μmであった。
【0180】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体650の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.04μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.2mL/gであった。
【0181】
200℃から400℃の間での重量減少は0.7%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは660℃であった。
【0182】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。
【0183】
CNT成形体650の導電性は、79S/cmであった。
【0184】
(実施例6)
実施例1と同様にCNT分散液700の製造を行った。ただし、実施例1でのMIBKの変わりに分散媒として、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を用いてCNTの重量密度が0.071重量%のCNT分散液700を得た。
図19に示すように、CNT分散液700は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体717を含んでいた。また、CNT分散液700は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体717よりなるCNT群710を含んでいた。CNT分散液700は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体117を含んでいた。
【0185】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液700中のCNT集合体717の平均分布サイズは、11950μm
2であった。
【0186】
(単層CNT)
CNT100本中の97本を単層CNTが占めていた。
【0187】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液700の粘度は、238mPa・sであった。
【0188】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液700は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体717と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液700が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は19μmであった。
【0189】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体750の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.050μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.15mL/gであった。
【0190】
200℃から400℃の間での重量減少は0.8%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは652℃であった。
【0191】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。
【0192】
CNT成形体750の導電性は、50S/cmであった。
【0193】
(実施例7)
実施例1と同様にCNT分散液の製造を行った。ただし、実施例1でのMIBKの変わりに分散媒として、エタノールを用いてCNTの重量密度が0.074重量%のCNT分散液800を得た。
図20に示すように、CNT分散液800は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体817を含んでいた。また、CNT分散液800は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体817よりなるCNT群810を含んでいた。CNT分散液800は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体817を含んでいた。
【0194】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液800中のCNT集合体817の平均分布サイズは、15398μm
2であった。
【0195】
(単層CNT)
CNT100本中の98本を単層CNTが占めていた。
【0196】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液800の粘度は、163mPa・sであった。
【0197】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液800は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体817と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液800が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は53.4μmであった。
【0198】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.06μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.0mL/gであった。
【0199】
200℃から400℃の間での重量減少は0.8%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは659℃であった。
【0200】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。
【0201】
CNT成形体の導電性は、46S/cmであった。
【0202】
(実施例8)
実施例1と同様にCNT分散液900の製造を行った。ただし、実施例1でのMIBKの変わりに分散媒として、水を用いてCNTの重量密度が0.059重量%のCNT分散液900を得た。CNT分散液900は実施例1と同様な、幹部115を有するCNT集合体917を含んでいた。
図21に示すように、CNT分散液900は、実施例1と同様な、接続部120により接続された複数のCNT集合体917よりなるCNT群910を含んでいた。CNT分散液900は実施例1と同様な、幹部115と網目体113を備える接続部120、接続部120に延出する幹部115を備えるCNT集合体917を含んでいた。
【0203】
(CNT集合体のサイズ)
CNTの分散液900中のCNT集合体917の平均分布サイズは、28893μm
2であった。
【0204】
(単層CNT)
CNT100本中の100本を単層CNTが占めていた。
【0205】
(CNTの分散液の粘度)
剪断速度10/秒で25℃において測定された、CNTの分散液900の粘度は、610mPa・sであった。
【0206】
(CNTの分散液の分散安定性)
CNTの分散液900は、10日以上の静置保管においても、目視で、CNT集合体917と溶媒とは分離することなく、分散を保持した。本実施例のCNT分散液900が極めて高い安定性を有することが分かる。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は155.9μmであった。
【0207】
(CNT集合体の評価とCNT成形体)
CNT成形体950の約100mgの細孔径0.002μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.065μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.05mL/gであった。
【0208】
200℃から400℃の間での重量減少は0.6%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは670℃であった。
【0209】
吸脱着等温線からBrunauer, Emmett, Tellerの方法で比表面積を計測したところ、1000m
2/gであった。
【0210】
CNT成形体の導電性は、52S/cmであった。
【0211】
(比較例1)
ユニダイム社製の、単層CNT100mg(通称HiPco(High-pressure carbon
monoxide process))を100mlフラスコに投入して、真空下で200℃に達してから1時間保持し、乾燥させた。乾燥が終了後、加熱・真空処理状態のまま、分散媒MIBK(シグマアルドリッチジャパン社製)を20ml注入しCNT集合体が大気に触れることを防いだ(乾燥工程)。さらに、MIBK(シグマアルドリッチジャパン社製)を追加して300mlとする。そのビーカーに8角回転子を入れて、ビーカーをアルミ箔で封印し、MIBKが揮発しないようにして、800RPMで、24時間スターラーで常温撹拌した。分散工程には、湿式ジェットミル(常光社製ナノジェットパル(登録商標)JN10)を用い、200μmの流路を60MPaの圧力で通過させてCNT集合体をMIBKに分散させ、重量濃度0.033重量%のCNT分散液1000を得た。その分散液1000を更に常温で24時間、スターラーで撹拌した。この時、溶媒であるビーカーに蓋をしないで、MIBKを揮発させ150ml程度とした。この時のCNTの重量濃度は、0.075重量%程度となった(分散工程)。
【0212】
また、MIBKの添加量を変えることで、60MPaで処理した、重量濃度0.15重量%、0.075重量%、0.03重量%のCNTの分散液1000を製造した。
【0213】
CNT集合体は、網目体を有するが幹部、接続部は観察されなかった。60MPaで処理した、重量濃度0.15重量%、0.075重量%、0.03重量%のCNTの、実施例1の方法で計測した、粘度は、それぞれ、5.5、3.3、0.8mPa・sであった。
【0214】
いずれの場合にも、10日間静置すると、CNT集合体と溶媒が分離し、本実施例のCNTの分散液100に比して分散安定性が低かった。
【0215】
(CNT集合体の細孔径、細孔容量)
実施例1の方法で、CNT成形体の約100mgの細孔分布を評価した。細孔径0.01μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.019μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は0.48mL/gであった。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は5.2μmであった。
【0216】
上述した比較例のCNT分散液1000を用いてCNT集合体の特性を評価するために、実施例1の方法で薄膜状のCNT成形体1050を製造した。
【0217】
実施例1の方法で、示差熱分析装置(TAインスツルメント製(型番Q5000IR)にCNT成形体1050を設置し、空気中、1℃/分の昇温速度にて室温から900℃まで昇温した。その時の200℃から400℃の間での重量減少は14%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは484℃であった。
【0218】
実施例1の方法で、で比表面積を計測したところ、600m
2/gであった。
【0219】
(CNT成形体の導電性)
実施例1の方法で、CNT成形体1050の導電性を求めたところ、25S/cmであり、実施例と比較するとその電気特性は劣るものであった。
【0220】
(CNTゴム組成物)
実施例1の方法で、CNTゴムを製造し、その導電性を求めたところ、0.0003S/cmであり、実施例1と比較して著しく導電性は劣るものであった。
【0221】
(比較例2)
本発明の製造法により、CNT10mgをMIBK1Lに投入し、超音波処理を5時間行って、CNT濃度0.001重量%のCNT分散液を得た。
【0222】
本比較例によりCNT集合体は、微細な細孔(隙間)を有するCNT(もしくはCNTのバンドル)とCNT(もしくはCNTのバンドル)のネットワーク構造、すなわち、網目体を有さなかった。また、幹部、接続部は観察されなかった。10日間静置すると、CNT集合体と溶媒が分離し、本実施例のCNTの分散液100に比して分散安定性が低かった。
【0223】
(CNT集合体の細孔径、細孔容量)
実施例1の方法で、CNT成形体の約100mgの細孔分布を評価した。細孔径0.01μm以上10.00μm以下の範囲の微分細孔容積が最大となる細孔径は0.08μmであり、微分細孔容積が最大となる細孔径での細孔容積は1.1mL/gであった。実施例1の方法で、評価した、累積50%の粒子径(メディアン径)は5.5μmであった。
【0224】
上述した比較例のCNT分散液を用いてCNT集合体の特性を評価するために、実施例1の方法で薄膜状のCNT成形体を製造した。
【0225】
実施例1の方法で、示差熱分析装置(TAインスツルメント製(型番Q5000IR)にCNT成形体を設置し、空気中、1℃/分の昇温速度にて室温から900℃まで昇温した。その時の200℃から400℃の間での重量減少は1%であった。また、この時のDTA曲線の最も大きなピークは650℃であった。
【0226】
実施例1の方法で比表面積を計測したところ、900m
2/gであった。
【0227】
(CNT成形体の導電性)
実施例1の方法で、CNT成形体の導電性を求めたところ、40S/cmであり、実施例と比較するとその電気特性は劣るものであった。
【0228】
(CNTゴム組成物)
実施例1の方法で、CNTゴムを製造し、その導電性を求めたところ、0.05S/cmであり、実施例1と比較して導電性は劣るものであった
【0229】
以上説明したように、本発明に係るCNT分散液は、CNTの優れた電気的特性を維持しつつ、分散性が高く、安定も高い。また、分散性が高く、安定した本発明に係るCNTの分散液を用いることで、優れた電気的特性を有するCNT成形体が提供される。