(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記タッチセンシングデバイスは、静電容量タッチデバイス、弾性表面波デバイス、または光学測定タッチデバイスを有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0006】
家庭用電化製品、処理システムおよび通信システムの融合が進んでいる。例えば、デジタルテレビおよびメディアセンターなどの家庭用電化製品は、典型的にはコンピュータで見られる処理能力および典型的にはモバイルデバイスで見られる通信能力を含むように進化しつつある。よって、異種のものからなる家庭用電化製品は、「デジタルホームシステム」と呼ばれることもある単一の統合システムへと進化を続けている。
【0007】
デジタルホームシステムは、様々な実施形態において、ユーザがテレビ視聴、インターネットアクセス、およびホームメディアマネージメントの間をシームレスに行き来できる魅力的なエンターテイメント環境を提供するよう構成される。いくつかの実施形態において、単一のフレキシブルかつダイナミックなインタフェースを用いて、ユーザは、視聴を希望するテレビ番組を見つけ出し、知りたい情報をウェブから得、パーソナルオーディオファイル、写真、映画などを満喫することが出来る。またシステムによりテレビ視聴の体験が向上させられ、家族および友人との連携的な交流が可能となり、安全に金融取引を行うことが出来るようになる。デジタルホームシステムはこれらの特徴を、従来のテレビのような慣れ親しんだ設計、知覚能力および利用の容易性を維持しつつ提供できる。
【0008】
様々な実施形態において、デジタルホームシステムは、テレビ番組、インターネットおよびパーソナルメディアへのアクセスにそれぞれ別々のインタフェースの操作が必要となる、といった従来のエンターテイメントシステムに関する一般的な課題の対処法を提供することが出来る。例えば、デジタルホームシステムの統合されたインタフェースは、容易に理解され得る基本的構造体系に関連付けられた物理的およびグラフィック的な要素を包含し、ホームエンターテイメントの体験をより興味深く、魅力的であり、興味をそそり、効率的なものにする。統合されたインタフェースは、テレビ、インターネットおよびコンピュータの3つの統合されたパラダイムの良い側面を併せ持つ。例えば、従来のテレビおよびテレビのメニューからのアニメ、情報量が豊富なディスプレイ、ビデオおよびオーディオキューなどの要素を統合されたインタフェースに組み込むことが出来る。同様に、一形態のコンテンツから他の形態のコンテンツへのリンクを可能とし、メッセージングおよびビデオカンファレンスなどのツールを提供する従来のインターネットの体験からの異なる形態のコンテンツおよび通信メカニズムのシームレスな統合を組み込むことも出来る。また様々な形態において、コンピュータから、複雑な情報空間の効率的なナビゲーションを可能とするポイントアンドクリックメカニズムをデジタルホームシステムの統合されたインタフェースの一部とすることが出来る。
【0009】
いくつかの実施形態において、デジタルホームシステムは、ナビゲーションデバイスとしてテレビディスプレイなどのビジュアルディスプレイを用いる。任意の数のリモートコントロールデバイスと組み合わせてディスプレイを用いることにより、ユーザは充実し、かつ革新的な方法で複雑なタスクを実行することが出来る。デジタルホームシステムは画面上のプログラムガイドなどの慣れ親しんだメカニズム、自然な動きおよびジェスチャなどによるナビゲーションを容易なものとする革新的な技術、ユーザおよびユーザが利用可能なオプションを理解する文脈依存性などを含み、これらが合わさって、ユーザは複数のデバイスをシームレスかつ統合された方法で利用できるようになるので、デジタルホームシステムの利用体験が直観的かつ効率的なものとなる。
【0010】
テレビを視聴し、メディアを熟読し、ウェブをブラウズする典型的なホームユーザにとって、デジタルホームシステムは、統合されたホームエンターテイメントの体験を提供するよう構成され、ユーザはテレビ、メディアおよびインターネットの提供する情報を自由に、統合されたインタフェースを用いて(ソファなどの)従来の視聴位置からナビゲートすることが出来る。いくつかの実施形態において、統合されたインタフェースは、機能的にシームレスかつ容易に理解可能なやり方で、多様な範囲に亘るデバイスおよびサービスにより提供される情報を、既存のテレビまたは他のディスプレイへと統合する。
【0011】
デジタルホームシステムは、様々な実施形態において、マルチアクシス統合型オンスクリーンナビゲーションを含み、ディスプレイ画面をナビゲーションおよびコンテンツの表示に用いることを可能にする。いくつかの実施形態において、デジタルホームシステムは、表示されるコンテンツとインテリジェントに統合され視聴環境に適応された文脈依存性の特徴およびオーバーレイを提供するよう動作するユーザインタフェースエンジンも含んでよい。様々な実施形態において、リモートコントロールおよび他の入力/出力デバイスからなる群をデジタルホームシステムに組み込み、さらに直観的なユーザとの相互作用、利用の容易性およびシステムの全体的な質をさらに高めることが出来る。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0012】
様々な実施形態は、従来のリモートコントロールと比して実施的に異なる形状および配置を有するリモートコントロールデバイスを対象としている。いくつかの実施形態において、(本明細書で「リモートコントロール」と呼ぶこともある)リモートコントロールデバイスは、一般的に球状であり、他の実施形態においては、リモートコントロールデバイスは、立方体などの多面体である。以下に詳述するように、本実施形態に従って構成されるリモートコントロールデバイスとユーザとの相互作用は、本実施形態に係るリモートコントロールによって提供される異なる形状、異なるユーザインタフェースおよびセンサなどにより、公知のリモートコントロールによるものとは実質的に異なる。その結果、本実施形態は、手頃感、スケーラビリティ、モジュール性、拡張性、およびオペレータ、デバイスまたはネットワークの相互運用性を向上させることが出来る。
【0013】
同様の要素には同様の参照番号が付される図面を参照する。以下において、説明を目的とし、その説明がより良く理解されるように、様々な特定的な詳細が示される。しかしながら、新規性を有する実施形態はこれらの特定的な詳細を用いることなく実施することが出来る。他の例においては、周知の構造およびデバイスが、それらの説明をわかりやすくするべく、ブロック図の形態で示される。その意図は、特許請求される発明の精神および範囲に含まれる全ての変形例、同等物および代替例を網羅することにある。
【0014】
図1は、メディア処理システム100のブロック図を示す。メディア処理システム100は、一般的に、出力デバイス上にメディアコンテンツを提示するのに必要な任意の関連付けられた制御信号伝達に従って、メディアコンテンツのメディア処理動作を行うことをその目的としている。一実施形態において、メディア処理システム100は、詳細には、デジタルホームシステムなどの家庭環境において視聴者に対し異種のメディアソースからメディアコンテンツを提供する。しかし、メディア処理システム100は、メディアコンテンツの提示及び表示を伴う、任意の利用シナリオに適していてもよい。
図1に示すメディア処理システム100は特定のトポロジーにおける限られた数の要素のみを有しているが、メディア処理システム100は、任意の実装例で所望されるように、代替的なトポロジーにおいてはより多くの、またはより少ない要素を含んでいてもよいことが理解されるべきである。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0015】
様々な実施形態において、メディア処理システム100の様々な要素は、1以上のプロトコルに準拠して情報の通信、管理または処理を行う。プロトコルには、ノード間の通信の管理を行う一式の所定のルールまたは命令が含まれる。プロトコルは、規格団体が広める1以上の規格によって定義づけされる。それら規格団体には、International Telecommunications Union(ITU)、International Organization for Standardization(ISO)、International Electrotechnical Commission(IEC)、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)、Internet Engineering Task Force(IETF)、Motion Picture Experts Group(MPEG)などが含まれる。例えば、説明される実施形態は、以下のようなメディア処理の規格に準拠して動作するよう構成される。それら規格とは、National Television Systems Committee(NTSC)規格、Advanced Television Systems Committee(ATSC)規格、Phase Alteration by Line(PAL)規格、MPEG−1規格、MPEG−2規格、MPEG−4規格、Open Cable規格、Society of Motion Picture and Television Engineers(SMPTE)Video−Codec(VC−1)規格、ITU/IEC H.263およびH.264規格などである。他の例としては、Digital Video Broadcasting Terrestrial(DVB−T)ブロードキャスト規格、DVB Satellite(DVB−S)ブロードキャスト規格、DVB Cable(DVB−C)ブロードキャスト規格などの様々なDigital Video Broadcasting(DVB)規格が挙げられる。Digital Video Broadcasting(DVB)は、デジタルテレビを対象とした国際的に受け入れられている一連のオープン規格である。DVB規格は、国際産業共同体であるDVB Projectにより運用され、Joint Technical Committee(JTC)of European Telecommunications Standard Institute(ETSI)、European Committee for Electrotechnical Standardization(CENELEC)およびEuropean Broadcasting Union(EBU)によって発行されている。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0016】
様々な実施形態において、メディア処理システム100の要素は、メディア情報および制御情報などの異なるタイプの情報の通信、管理または処理を行うように構成される。メディア情報の例としては、一般的に、メディアコンテンツ、音声情報、動画情報、オーディオ情報、画像情報、テキスト情報、数値情報、英数字情報、グラフィックなどの、ユーザ向けマルチメディアコンテンツを表す任意のデータまたは信号が挙げられる。制御情報とは、自動化システム向けのコマンド、命令、制御指示、制御語を表す任意のデータまたは信号を指してよい。例えば、制御情報を用いて、メディア情報をシステム内をルーティングし、デバイス間の接続を確立し、予め定められた方法でメディア情報を処理するようデバイスに指示し、状況のモニタリングまたは通信を行い、同期化を実行することが出来る。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0017】
様々な実施形態において、メディア処理システム100は、有線通信システム、無線通信システムのいずれか、またはそれらの組み合わせとして実装される。メディア処理システム100は、特定の通信媒体を用いて例示されるが、本明細書で説明する原理および技術は、あらゆるタイプの通信媒体およびそれらに付随する技術を用いて実装することが可能であることが理解されるべきである。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0018】
例えばメディア処理システム100は、有線システムとして実装された場合、1以上の有線通信媒体で情報の通信を行うように構成された1以上の要素を含んでよい。有線通信媒体の例としては、配線、ケーブル、プリント基板(PCB)、バックプレーン、スイッチ構成、半導体材料、ツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバなどが挙げられる。有線通信媒体は、入力/出力(I/O)アダプタを用いてデバイスに接続されてよい。I/Oアダプタは、所望される一式の通信プロトコル、サービス、または動作手順を用いて、要素間でやり取りされる情報信号を制御する適切な技術を用いて動作するよう構成される。I/Oアダプタは、I/Oアダプタと対応する通信媒体とを接続する適切な物理的接続部を含んでもよい。I/Oアダプタの例としては、ネットワークインタフェース、ネットワークインタフェースカード(NIC)、ディスクコントローラ、ビデオコントローラ、オーディオコントローラなどが挙げられる。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0019】
例えばメディア処理システム100は、無線システムとして実装された場合、1以上のタイプの無線通信媒体で情報の通信を行うように構成された1以上の無線要素を含んでよい。無線通信媒体の例としては、RFスペクトルなどの無線スペクトルの部分などが挙げられる。無線要素の例としては、1以上のアンテナ、無線送信機、受信機、送信機/受信機(「トランシーバ」)、アンプ、フィルタ、制御論理、アンテナなどの、特定の無線スペクトルで情報信号の通信を行うのに適したコンポーネントおよびインタフェースが挙げられる。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0020】
図1に示す実施形態では、メディア処理システム100は、メディア処理デバイス110を含む。メディア処理デバイス110はさらに、1以上の入力デバイス102−a、1以上の出力デバイス104−bおよび1以上のメディアソース106−cを含んでよい。メディア処理デバイス110は、入力デバイス102−a、出力デバイス104−bおよびメディアソース106−cに、無線または有線通信接続108−d、110−e、112−fのそれぞれを介し、通信可能に結合される。
【0021】
なお、本明細書で用いる「a」、「b」、「c」および同様の符号は、任意の正の整数を表す変数であることが意図されている。よって、例えば、a=5として値を設定する実装例においては、一式の入力デバイス102−aには、コンピューティングデバイス102−1、102−2、102−3、102−4および102−5が含まれる。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0022】
様々な実施形態において、メディア処理システム100は、1以上の入力デバイス102−aを含む。一般的に、入力デバイス102−aのそれぞれは、メディア処理デバイス110へ情報を提供することの出来る任意のコンポーネントまたはデバイスを含む。入力デバイス102−aの例としては、リモートコントロール、ポインティングデバイス、キーボード、キーパッド、トラックボール、トラックパッド、タッチスクリーン、ジョイスティック、ゲームコントローラ、センサ、バイオメトリックセンサ、熱センサ、モーションセンサ、方向センサ、マイク、マイクアレイ、ビデオカメラ、ビデオカメラアレイ、グローバルポジショニングシステムデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ネットブックコンピューティングデバイス、スマートフォン、携帯電話、ウェアラブルコンピュータなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、タッチ制御式デバイス300は、リンク109を介してメディア処理デバイス110へ結合される。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0023】
様々な実施形態において、メディア処理システム100は、1以上の出力デバイス104−bを含む。出力デバイス104−bは、消費者によって消費されるメディアコンテンツを再生、画像表示または提示できる任意の電子デバイスを含む。出力デバイス104−bの例としては、ディスプレイ、アナログディスプレイ、デジタルディスプレイ、テレビディスプレイ、オーディオスピーカ、ヘッドフォン、プリンティングデバイス、照明システム、警告システム、モバイルコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ネットブックコンピューティングデバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0024】
様々な実施形態において、入力デバイス102−aはメディア処理デバイス110に対し情報を提供し、出力デバイス104−bはメディア処理デバイス110から情報を受信するものとして説明されるが、1以上の入力デバイス102−aおよび出力デバイス104−bは、それぞれの接続108−d、110−eを介して、メディア処理デバイス110への、およびメディア処理デバイス110からの情報の交換を可能としてもよい。例えば、1以上の入力デバイス102−aは、メディア処理デバイス110に対して情報を提供するように、かつメディア処理デバイス110から情報を受信するように動作してもよい。様々な実施形態において、1以上の出力デバイス104−bは、メディア処理デバイス110から情報を受信するように、かつメディア処理デバイス110に対し情報を提供するように動作してもよい。同様に、メディア処理デバイス110とメディアソース106−cとの間には、双方向性の情報の交換が行われてもよい。例えば、メディアソース106−cは、メディア処理デバイス110に対してメディア情報を提供するように、かつメディア処理デバイス110から情報を受信するように動作してもよい。この一例としては、メディア処理デバイス110によって実装されるビデオオンデマンド(VOD)アプリケーションがある。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0025】
一実施形態において、例えば、メディア処理システム100はディスプレイ104−1を含む。ディスプレイ104−1は、メディアソース106−cから受信するメディア情報を提示することの出来るアナログまたはデジタルディスプレイであってよい。ディスプレイ104−1は、所定のフォーマットの解像度でメディア情報を表示する。様々な実施形態において、例えば、メディアソース106−cから受信する入力動画信号は、視覚解像度フォーマットと呼ばれることもあるネイティブフォーマットを有する。視覚解像度フォーマットの例としては、デジタルテレビ(DTV)フォーマット、高画像度テレビ(HDTV)、プログレッシブフォーマット、コンピュータディスプレイフォーマットなどが挙げられる。例えば、メディア情報は、1フレームあたり480ビジブルライン〜1080ビジブルラインの範囲の垂直解像度フォーマット、および1ラインあたり640ビジブルピクセル〜1920ビジブルピクセルの範囲の水平解像度フォーマットで符号化される。一実施形態において、例えば、メディア情報は、720垂直ピクセルおよび1280水平ピクセル(720x1280)を意味する720プログレッシブ(720p)の視覚解像度フォーマットを有するHDTV動画信号に符号化される。他の実施形態において、メディア情報は、ビデオグラフィックスアレイ(VGA)フォーマットの解像度(640x480)、エクステンデッドグラフィックスアレイ(XGA)フォーマットの解像度(1024x768)、スーパーXGA(SXGA)フォーマットの解像度(1280x1024)、ウルトラXGA(UXGA)フォーマットの解像度(1600x1200)など様々なコンピュータの表示フォーマットに対応する視覚解像度フォーマットを有する。実施形態は、このような場合に限定されない。ディスプレイおよびフォーマットの解像度のタイプは、任意の一式の設計上または性能上の制約によって変わり得、実施形態は、このような場合に限定されない。
【0026】
様々な実施形態において、メディア処理システム100は、1以上のメディアソース106−cを含む。メディアソース106−cは、メディア情報および/または制御情報をメディア処理デバイス110へソースする、または配信することが出来る任意のメディアソースであってよい。より詳細には、メディアソース106−cは、デジタルオーディオおよび/または動画(AV)信号をメディア処理デバイス110へソースする、または配信することが出来るメディアソースであってよい。メディアソース106−cの例としては、メディア情報を格納および/または配信することの出来るハードウェア要素またはソフトウェア要素が挙げられる。それらハードウェア要素またはソフトウェア要素には、デジタルビデオレコーダ(DVR)、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、DVDデバイス、ビデオホームシステム(VHS)デバイス、デジタルVHSデバイス、ディスクドライブ、ハードドライブ、光学ディスクドライブ、USBフラッシュドライブ、メモリカード、セキュアデジタル(SD)メモリカード、大容量記憶デバイス、フラッシュドライブ、コンピュータ、ゲーム機器、CDプレーヤ、コンピュータ可読または機械可読メモリ、デジタルカメラ、カムコーダ、ビデオ監視システム、テレカンファレンスシステム、電話システム、医療および測定機器、スキャナシステム、コピーシステム、テレビシステム、デジタルテレビシステム、セットトップボックス、パーソナルビデオレコード、サーバシステム、コンピュータシステム、パソコンシステム、スマートフォン、タブレット、ノートブック、ハンドヘルドコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、ポータブルメディアプレーヤ(PMP)、ポータブルメディアレコーダ(PMR)、(MP3プレーヤなどの)デジタルオーディオデバイス、デジタルメディアサーバなどが含まれる。メディアソース106−cの他の例としては、ブロードキャストまたはストリーミングのアナログまたはデジタルのAV信号をメディア処理デバイス110へ提供するメディア配信システムが挙げられる。メディア配信システムの例としては、Over The Air(OTA)ブロードキャストシステム、地上ケーブルシステム(CATV)、衛生放送システムなどが挙げられる。なお、メディアソース106−cは、実装例によっては、メディア処理デバイス110の内部または外部のものであってよい。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0027】
様々な実施形態において、メディア処理システム100は、1以上のメディア処理デバイス110を含む。メディア処理デバイス110は、メディアソース106−cから受信するメディア情報の受信、処理、管理および/または提示を行うよう構成される任意の電子デバイスであってよい。一般的に、メディア処理デバイス110は、処理システム、処理サブシステム、プロセッサ、コンピュータ、デバイス、エンコーダ、デコーダ、コーダ/デコーダ(CODEC)、(グラフィックスケーリングデバイス、デブロッキングフィルタデバイスなどの)フィルタデバイス、変換デバイス、エンターテイメントシステム、ディスプレイ、または任意の他の処理または通信アーキテクチャなどの要素を含む。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0028】
メディア処理デバイス110は、処理コンポーネント112を用いてメディア処理システム100の処理動作または論理を実行してよい。処理コンポーネント112は、様々なハードウェア要素、ソフトウェア要素またはそれらの任意の組み合わせであってよい。ハードウェア要素の例としては、デバイス、コンポーネント、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、(トランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタなどの)回路要素、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、メモリユニット、論理ゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセットなどが挙げられる。ソフトウェア要素の例としては、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、言語、値、シンボル、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。実施形態をハードウェア要素および/またはソフトウェア要素で実施するかどうかの決定は、所望される計算速度、電力レベル、耐熱性、プロセスサイクルバジェット、入力データ速度、出力データ速度、メモリリソース、データバス速度、および他の任意の実装例に関して所望される設計上または性能上の制約など多くの要因によって変わってくる。
【0029】
メディア処理デバイス110は、通信コンポーネント120を用いてメディア処理システム100の通信動作または論理を実行してよい。通信コンポーネント120は、任意の周知の通信技術およびプロトコルを実装してよい。それら任意の周知の通信技術およびプロトコルには、(インターネットなどの公衆ネットワーク、または企業イントラネットなどのプライベートネットワークなどの)パケット交換ネットワーク、(公衆交換電話ネットワークなどの)回路交換ネットワーク、またはパケット交換ネットワークと回路交換ネットワークと(適切なゲートウェイおよびトランスレータと)の組み合わせなどとの利用に適した技術が含まれる。通信コンポーネント120には、様々なタイプの標準的な通信要素が含まれる。それら通信要素には、1以上の通信インタフェース、ネットワークインタフェース、ネットワークインタフェースカード(NIC)、ラジオ、無線送信機/受信機(トランシーバ)、有線および/または無線通信媒体、赤外線トランシーバ、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、バスインタフェース、物理的なコネクタなどが含まれる。例示するものであって限定するわけではないが、通信媒体120には、上述したように、有線通信媒体および無線通信媒体が含まれる。
【0030】
様々な実施形態において、メディア処理デバイス110は、ユーザインタフェースを含む。ユーザインタフェース114は、限定ではなく例示を目的とし、メディア処理デバイス110の一部として示されている。なお、様々な実施形態において、ユーザインタフェースは、メディア処理システム100の他のデバイス、コンポーネント、またはノードに位置していてもよく、そのような場合であっても、説明される実施形態の範囲に含まれる。
【0031】
図2は、
図1のメディア処理システム100と同一かまたは同様のものであってよいメディア処理システム200のブロック図を示す。同様の要素には同様の符号が付されている。メディア処理システム200は、家庭、オフィス、または室内環境にいる視聴者に対し異種のメディアソースからメディアコンテンツを提供するよう構成される、例示的なデジタルホームシステムの実装例であってよい。
図2に示すメディア処理システム200は特定のトポロジーにおける限られた数の要素のみを有しているが、メディア処理システム200は、任意の実装例で所望されるように、代替的なトポロジーにおいてはより多くの、またはより少ない要素を含んでいてもよいことが理解されるべきである。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0032】
図2に示す実施形態では、メディア処理システム200は、メディア処理デバイス110、入力デバイス102−1、出力デバイス104−1、104−2、104−3、および1以上のメディアソース106(図示せず)を含む。メディア処理デバイス110は、入力デバイス102−1、出力デバイス104−1、104−2、104−3およびメディアソース106に、有線または無線通信接続108−2、110−1、110−2、110−3を介し、通信可能に結合される。例示を目的とし、
図2において1以上のメディアソース106(図示せず)は、メディア処理デバイス110の一部であるか、メディア処理デバイス110に組み込まれている。他の実施形態も説明され、それらも本願発明の範囲に含まれる。
【0033】
様々な実施形態において、メディア処理デバイス110は、デジタルホームシステム200を制御するよう構成される、セットトップボックス、デジタルメディアハブ、メディアサーバまたは他の適切な処理デバイスを含む。
図2においては別個のコンポーネントとして示されているが、メディア処理デバイス110は、いくつかの実施形態において、出力デバイス104−1またはシステム200の他の適切なコンポーネントの一部として構成されてよい。出力デバイス104−1は、いくつかの実施形態において、接続110−1を介してメディア処理デバイス110から受信した情報を表示するよう構成されるデジタルテレビを含む。様々な実施形態において、出力デバイス104−2、104−3は、接続110−2、110−3のそれぞれを介してメディア処理デバイス110から受信したオーディオまたは他の音声信号を再生するよう構成されるスピーカを含む。入力デバイス102−1は、メディア処理デバイス110、出力デバイス104−1、またはデジタルホームシステム200内の他のデバイスと通信を行うことの出来るリモートコントロール、スマートフォン、または他の適切な処理デバイスを含んでよい。メディア処理システム200のコンポーネント、ノード、またはデバイスのそれぞれが組み合わせられることにより、デジタルホームエンターテイメントシステムの1つの例示的な実施形態が形成されるか、構成される。実施形態は、
図2に示すコンポーネントのタイプ、数、または配置に限定されない。
【0034】
本明細書に記載の様々な実施形態において、タッチセンシングインタフェースと、ユーザの指または手などの外部の媒介物との間の接触の面積(接触面積)を求める装置およびシステムが提供される。詳細には、本明細書で用いられる「接触の面積」および「接触面積」といった用語は、一般的に、ユーザがタッチセンシングインタフェースに接触する2次元上の表面面積の値を指し、一般的に、タッチセンシングインタフェース上の接触位置を指すものではない。求められた接触面積を指標として用い、装置が提供する動作を実行するべくユーザが加えようとする力の度合いを推測する。様々な実施形態において、接触面積のサイズから推測される「力」の度合いを制御することにより、動作を実行する速度を変更させるなど、特定された動作を制御することが出来る。よって本実施形態は、ユーザによるインタフェースの接触量を、制御される動作または機能の応答の度合いへと変換することにより、ユーザは、選択する動作の、より直観的な制御を行うことが出来るようになる。いくつかの実施形態において、接触面積の測定は、ロードセルなどにより提供されてよい物理的な力の測定によって補われてもよい。
【0035】
本実施形態には、タッチに基づく信号を検出するデバイスを含むユーザインタフェースを有する様々な電子装置が含まれてよい。そのようなデバイスの例としては、タッチスクリーンおよびタッチパッドが含まれ、一般的に本明細書では「タッチセンシングデバイス」と呼ぶ。タッチセンシングデバイスを含みうる電子装置の例としては、リモートコントロール、タッチスクリーンコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、ビデオゲームプレーヤ、オーディオプレーヤ、家電、デジタル音楽デバイス、および他のデバイスに結合されたディスプレイなどが挙げられる。これらの装置のそれぞれは、タッチセンシングデバイスを採用し、当該装置の1以上の機能、または当該タッチセンシングデバイスを含む同装置に連結された別個の装置の1以上の機能を制御する。したがって、「タッチ制御式デバイス」という用語は、本明細書で、タッチセンシングデバイスを含むそのような装置を指すのに用いられる。
【0036】
図3aは、タッチ制御式デバイス300の実施形態の例示的な特徴を示す。タッチ制御式デバイス300は、メモリ320、プロセッサ304およびタッチセンシングデバイス306を含んでよい。いくつかの実施形態において、タッチセンシングデバイス306は、タッチスクリーンであってよく、他の実施形態においては、タッチセンシングデバイスは、タッチパッドであるか、若しくは、タッチスクリーンとタッチパッドとの組み合わせである。以下により詳細に説明するように、タッチセンシングデバイス306をタッチスクリーンとして実施した実施形態としては、弾性表面波(SAW)デバイス、光学制御タッチスクリーン、静電容量タッチスクリーン、赤外線制御タッチスクリーンおよびその他のデバイスなどが含まれ、またそれらに限定されない。タッチパッドとして実施した様々な実施形態としては、静電容量タッチパッドおよび抵抗膜式タッチパッドなどが含まれ、またそれらに限定されない。またタッチ制御式デバイス300は、圧力判定モジュール308も含み得、圧力判定モジュール308は、以下に説明するように、ユーザがタッチセンシングデバイス306に接触したことに基づいて、1以上のデバイスの動作を制御するよう動作する。
【0037】
図3bは、タッチセンシングデバイス306に加えてデジタルディスプレイ312が設けられるタッチ制御式デバイス310の実施形態を示す。一例において、デジタルディスプレイ312は、タッチセンシング式ではない従来のディスプレイであってもよく、タッチセンシングデバイスはタッチパッドであってもよい。
【0038】
図3cは、キーパッド314および送信機316を含むタッチ制御式デバイス320の他の実施形態を示す。様々な実施形態において、タッチ制御式デバイス320は、
図4を参照し以下により詳細に説明するように、タッチセンシングデバイス306および/またはキーパッド314を用いて実行することの出来る、外部デバイスの動作を指示するリモートコントロール機能を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、タッチ制御式デバイス320は、送信機316を用いて赤外線または無線周波を介して制御信号を送信してもよい。
【0039】
図3dは、受信機318を含むタッチ制御式デバイス330のさらに他の実施形態を示す。いくつかの実施形態において、タッチ制御式デバイスは、リモートコントロール、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または無線通信を送信し、受信することの出来る他の同様のデバイスを含んでよい。一般的に
図3a〜3dに示すデバイスの様々な実施形態において、別々に示される複数のコンポーネントは、単一のコンポーネント内に組み込まれてもよい。例えば、タッチ制御式デバイス330において、単一のタッチスクリーンはタッチセンシングデバイス306、デジタルディスプレイ312および(仮想的な)キーパッド314を含んでよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、プロセッサ304は、タッチセンシングデバイス306を収容するタッチ制御式デバイスの一部であるコンポーネントの動作を制御するようタッチセンシングデバイス306に関連付けて構成されてよい。例えば、プロセッサ304およびタッチセンシングデバイス306は、タッチ制御式デバイス320、330のデジタルディスプレイ312に提示されるアイテムのスクロール速度を制御するよう機能する。様々な他の実施形態において、プロセッサ304およびタッチセンシングデバイス306は協働して、タッチ制御式デバイスの外部にあるデバイスまたは装置の動作を制御する。
【0041】
いくつかの実施形態において、タッチセンシングデバイス306は、ユーザによるタッチセンシングデバイス306の接触が検出されるとターゲット動作をトリガする信号を生成するよう構成された1以上のセンサを含む。タッチセンシングデバイス306は、公知のタッチスクリーンまたはタッチパッドデバイスと同様に、ユーザに対して2次元の表面を提示してよい。
図3aに示すように、タッチセンシングデバイス306は、接触を検出することの出来る1以上のタッチセンシング領域を含んでよい。様々な実施形態において、タッチセンシングデバイス306は、ユーザが手を使ってタッチセンシングデバイス306に接触するか、タッチセンシングデバイス306に接近した時に、若しくはオブジェクトをタッチセンシングデバイス306に接触させるか、接近させたときに、接触が起こったこと(「接触イベント」)を検出するよう構成される。例えば、静電容量タッチセンシングデバイスの実施形態において、静電容量の閾値変化が起こると、接触イベントが発生したものとして見なされる。この静電容量の閾値変化は、ユーザの手または指がタッチセンシングデバイス306の表面に接触または接近した際、条件を満たしたものとする。同様に、光学または赤外線による検知を採用するタッチセンシングデバイス306の実施形態において、ユーザの手または他のオブジェクトがタッチセンシングデバイス306に接近した際に、接触イベントが発生したものとされる。
【0042】
接触イベントの発生の検出に加え、圧力判定モジュール308は、プロセッサ304上で動作し、接触イベントに関連する接触面積を求める。圧力判定モジュール308は、その全体または一部が、プロセッサ304またはメモリ302に含まれていてもよく、若しくは複数のコンポーネントに分散されていてもよい。異なる実施形態において、圧力判定モジュール308は、多数の異なる動作または機能のうち1つを制御するべく、圧力判定モジュールが判断した接触イベントの位置および接触面積を用いてもよい。これらの動作および機能には、タッチ制御式デバイスによって実行されるもの、若しくはタッチ制御式デバイスに結像された外部デバイス(図示せず)によって実行されるものが含まれてよい。様々な実施形態において、圧力判定モジュール308は、プロセッサ304上にて動作し、求められた接触面積に比例した速度でターゲット動作を実行(実施)するよう指示する命令を提供してもよい。動作速度を接触面積と比例させることにより、圧力判定モジュール308は、様々な動作の制御を容易なものとする、直観的なフィードバックをユーザに提供する。ユーザが追加的な力を加える際、指先または同様の媒介物の力を変化させて加えることによって接触面積が実質的に変わるので、ターゲット動作をより迅速に行うことが出来る。さらに、タッチ制御式デバイス上に加える力を必ずしも増加させないユーザのアクションを用いて、ターゲット動作の実行速度を制御してもよい。この場合、ユーザは、接触面積を増加させ、ターゲット動作をより迅速に行うべく、指をタッチセンシングデバイス306に押し付けたまま、単に回転させてもよい。
【0043】
様々な実施形態において、タッチセンシングデバイス306は、タッチセンシングデバイス306内の位置を特定する2次元的な直交座標系における接触イベントの「x」、「y」位置を出力するように構成されてもよい。様々な実施形態において、圧力判定モジュール308は、タッチセンシングデバイス306内の検出された接触イベントの「x」「y」位置を含む、任意の接触イベントの一式のスカラー因子を生成してもよい。これらの「x−y」スカラー値を用い、接触イベントをターゲット動作へ、つまりタッチ制御式デバイスを用いて制御される動作へマッピングすることが出来る。例えば、任意のインスタンスにおいて、圧力判定モジュール308は、「x」および「y」によって定義される特定の領域を、特定の機能または動作へ関連付けるよう構成される。よって、検出された接触イベントの「x−y」位置を用いて、当該位置によって特定されるターゲット動作をトリガすることが出来る。さらに、圧力判定モジュール308は、求められた接触面積の値(大きさ)を表す「z」スカラー量を生成してもよく、その「z」スカラー量を用いて、ターゲット動作を実施する速度を制御してもよい。
【0044】
様々な実施形態において、これらのターゲット動作には、スクロールおよびズーム機能などのようなタッチ制御式デバイス上で実施される動作を含んでよい。他の実施形態において、これらの制御される動作は、1以上のリンクを介してタッチ制御式デバイスに結合されたデバイスにおいて実施される動作を含んでよい。
【0045】
図4は、タッチ制御式デバイス330がリンク109を介してメディア処理デバイス110に無線結合される、メディア処理システム200の一実施形態を示す。様々な実施形態において、無線リンク109を介し、タッチ制御式デバイス330はリモートコントロールの役割を果たし、メディア処理デバイス110に連結されたデバイスの動作を制御する。例えば、
図3dを参照すると、任意の接触イベントの間、ユーザがタッチセンシングデバイス306の特定領域を接触する。圧力判定モジュール308が当該特定領域の位置を判断し、当該位置をターゲット動作へとマッピングする。当該動作がタッチ制御式デバイス330の外部にあるデバイスによって実施される動作であれば、圧力判定モジュール308は、プロセッサ304上で動作し、その特定の動作に関する、送信機316に転送される命令を提供する。これらの命令は、外部デバイスへ転送されてもよく、当該外部デバイスにおいて実施されるターゲット動作を制御するのに用いられる。これにより、接触イベントの接触面積に比例した速度でターゲット動作が実施される。
【0046】
一実施形態において、タッチ制御式デバイス330は、メディア処理デバイス110に結合されたオーディオスピーカであってよい出力デバイス104−2、104−3のオーディオ音量を制御してよい。タッチ制御式デバイス330はさらに、どの程度の速度でデバイス104−2、104−3が出力するオーディオ音量を増加させるか、または減少させるかの制御を行ってもよい。
図5a〜5cは、オーディオ音量およびオーディオ音量の変化速度を制御するタッチセンシングデバイスを用いた一実施形態を示す。特に、タッチセンシングデバイスの接触面積の変化を用い、出力デバイスのオーディオ音量の変化速度を変化させる。
図5a〜5cに示すタッチセンシングデバイス306は、いくつかの実施形態において、タッチスクリーンであってよい。タッチセンシングデバイスは、「音量減少」アイコン(下を指す矢印)344を表示する領域340および「音量増加」アイコン(上を指す矢印)346を表示する領域342を含む。いくつかの実施形態において、これらの領域は、タッチスクリーンの領域であってよく、アイコン344、346は、ソフトウェアアプリケーションによって作成してタッチセンシングデバイス306に表示してもよい。
【0047】
タッチ制御式デバイス330は、タッチセンシングデバイス306上に「音量減少」アイコン344が見えるときにユーザが領域340に接触すると、オーディオ出力デバイスの音量を減少させるよう指示する信号を送るよう構成されていてもよい。同様に、タッチセンシングデバイス306上に「音量増加」アイコン346が見えるときにユーザが領域342に接触すると、タッチ制御式デバイス330は出力デバイス104−2、104−3などのオーディオ出力デバイスの音量を増加させるよう指示する信号を送る。一例において、
図3dを再び参照すると、「音量減少」アイコン344が見える間に、タッチセンシングデバイス306が領域340における接触イベントを検出すると、命令が送信機316へ送られ、送信機316は無線信号をメディア処理デバイス110へ送信し、メディア処理デバイス110は、出力デバイス104−2、104−3のオーディオ音量を減少させる音量制御信号を生成する。
【0048】
図5aに示す特定の例において、ユーザの指先が領域342に接触すると、指先の部分は、部分350によって示されるように領域342に接触し得る。部分350を指紋として示しているのは、ユーザの指とタッチセンシングデバイスの領域342との間の接触領域の位置およびサイズを概略的に示唆することを目的としており、当該接触イベントによって可視的な画像が生成されることを意味するわけではない。接触が起こった部分350によって十分な強度の信号が生成されると、タッチセンシングデバイス306はそれに応じて、接触イベントが起こったことを検出し、これにより出力デバイス104−2、104−3のオーディオ音量の、(
図5aでは「低速」とされる)任意の速度での増加がトリガされる。様々な実施形態において、接触イベントの位置および面積は、タッチセンシングデバイス306の表面近くに位置する1以上のセンサを用いて決定される。例えば、いくつかの実施形態において、タッチセンシングデバイス306は、ユーザが接触する外側のタッチ面、および当該タッチ面の上方または下方のいずれかに位置する1つまたは複数のセンサを含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、2次元配列されたセンサは、タッチセンシングデバイス306の表面の下方、つまり、タッチ制御式デバイス330の筐体内に配列されてよい。
図6a〜6dは、タッチセンシングデバイス306の領域342を用いて接触面積を求める実施形態を示す。
図6aは、領域342によって画定されるエリアに配されてもよく、タッチセンシングデバイス306の(図示を明確にするべく示されてはいない)外面の下方に位置してもよい2次元配列されたセンサアレイ360を示す。ユーザの指などのユーザデバイスが領域342の外面に接近させられるか、若しくは当該外面に接触した場合、センサアレイ360はセンサアレイ360内の様々なポイントにおいて信号を検出する。この検出は、信号が検出されたか、信号の変化が検出された、センサアレイ360内におけるポイントのパターンを表す、ユーザの指先によって生成される原画像350aとして示されている。原画像350aの形状およびサイズは、接触する領域342の外面の部分を表す部分350の形状およびサイズにおよそ対応する。異なる位置のそれぞれにおいて検出された信号強度は、参照閾値レベルTと比較され、任意のポイントにおける信号を実際の接触イベントを表すものとして解釈するかどうかの判断がなされる。
図6bは、点P1、P2間を繋ぐ線に沿った信号強度をプロットしたものであり、センサアレイ360の多くのポイントにおいて信号強度は閾値Tを超えている。
図6cに示す画像350aは、信号強度が閾値Tを超えるそれらのポイントに関して生成されてもよい。この画像350aに基づき、
図5aに示す接触面積Aを求めることが出来る。さらに、
図6dに示すように、接触イベントの位置Oは、閾値Tを超える信号強度を報告うするセンサアレイ360のポイントのパターンに基づいて決定してもよい。
【0050】
他の実施形態において、部分350の接触面積Aは、他の公知の方法を用いて求めてもよい。接触面積を求めるのにいずれの方法を用いようとも、求められた接触面積Aを生じさせる接触イベントの位置は、出力デバイスのオーディオ音量の増加など、任意の制御されるターゲット機能またはターゲット動作にマッピングされる。例えば、圧力判定モジュール308は、領域342で検出されたイベントをオーディオ音量増加速度へマッピングする、プロセッサ304上で動作可能なプログラム、アルゴリズムまたはマクロを含んでよい。そしてプロセッサ304は、接触面積Aに対応する音量増加の第1速度を計算し、音量増加の速度を設定するメディア処理デバイス110に対し無線制御信号を送信するよう指示する命令を送信機316へ送る。
【0051】
続いてユーザが、指を回転させるか、若しくはより大きな力を加えて押すなどにより接触部分のサイズを増加させた場合、圧力判定モジュール308は、オーディオ音量増加の速度を速めるよう動作する。
図5bは、ユーザの指先が領域342のより大きな部分352に接触するシナリオを示している。圧力判定モジュール308は、プロセッサ304上で動作し、接触部分のサイズが部分350から部分352へと増加したことによりトリガされる、タッチセンシングデバイス306からの信号を受信する。例えば、再び
図6cを参照すると、信号強度が閾値Tを超える、センサアレイにおけるポイントのパターンを表す第2画像350bが生成されてもよい。信号が処理され、接触面積の増加を計算し、接触面積Bが求められる。計算された接触面積に基づき、圧力判定モジュール308が、接触面積Bが接触面積Aよりも大きいことを判断する。この決定に基づき、圧力判定モジュール308はさらに、オーディオ音量の増加の速度を(図中「中速」と示す速度へ)速めるよう指示する命令を生成するよう動作する。
【0052】
図5cは、ユーザの指先が領域342のさらに大きな部分354に接触する他のシナリオを示す。このシナリオおいては、検出された接触面積Cは、AおよびBのいずれよりも大きく、このことにより、出力デバイス104−2、104−3の音量を増加させる速度をさらに速めるように調整するよう指示する命令を送るようタッチ制御式デバイス330がトリガされる。
【0053】
タッチセンシングデバイス306の領域340において「音量減少」機能がアクティブであることを示すアイコン344が表示される際、ユーザが領域340を接触した場合、同様の一式の手順が行われる。
図7a〜7cは、領域340において接触面積が変わる3つのシナリオを示す。
図7aにおいて、比較的小さな部分370が接触され、これによりタッチ制御式デバイス330は接触面積Dを計算し、タッチ制御式デバイス330に連結された制御対象デバイスのオーディオ音量を減少させる速度を比較的遅くするよう指示がなされる。
図7bに示すシナリオにおいて、領域340の大きな部分372がユーザによって接触される。この部分372に基づいて、タッチ制御式デバイス330は、Dよりも大きな接触面積Eを計算し、タッチ制御式デバイス330は音量減少速度を早くするよう指示する命令を送信する。
図7cにおいて、さらに大きな部分374が接触され、これに基づき、Eよりもさらに大きな接触面積Fが計算され、オーディオ出力デバイスの音量減少速度がさらに速められる。
【0054】
いくつかの実施形態において、タッチ制御式デバイスは、動作における所望される変化が実際に起こっていることを強調するべく、接触面積に変化があったことに応じて、ビジブルなアイコンの外観を調整するようにしてもよい。このことは
図7a〜7cに示されており、接触面積の増加に応じてアイコン344のサイズが大きくなっており、これによってユーザに対して、出力デバイスのオーディオ音量がより速い速度で減少させられていることが強調されている。
【0055】
図5a〜7cに示すように、本実施形態のタッチ制御式デバイスは、接触面積とターゲット動作の動作速度とを関連づけることにより、ユーザの意図の推測を行うやり方で動作する。言い換えると、タッチスクリーンおよびタッチパッドなどのようなタッチに基づいて動作するデバイスはユーザの指先によって動作することが多いので、接触面積が大きい場合というのは、常にというわけではないが一般的に、タッチスクリーンまたはタッチパッドの表面に接触する際にユーザが加える指圧が大きい場合に起こる。説明したように、公知のタッチセンシングデバイスと作用する際に、任意のタッチスクリーンまたはタッチパッドにおける選択が問題なく受け付けられたことを知らされないユーザは、しばしば、より大きな圧力を加えれば当該選択が問題なく受け付けられる確率を高められるという希望または期待を持ち、より大きな圧力を加える。よって、ユーザがタッチ面に加える圧力の度合いは、一般的に、動作がタイミング良く実行されることを所望するユーザの意図の度合いと関わっている。したがって、ユーザがより強い力で本実施形態のタッチセンシングデバイス306を押した場合、ターゲット動作の動作速度が実際に早くなる。しかし、本実施形態はさらに他の利点を提供することが出来る。その利点とは、タッチ制御デバイス300、310、320または330のいずれかなどタッチ制御式デバイスの動作速度を速めるのに、ユーザが実際に大きな圧力を加える必要がないということである。むしろ、本実施形態のタッチ制御式デバイスは、検出される物理的な面積を圧力に代わる指標として採用してよいので、ユーザは、所望する動作の実行速度を変更するには、接触面積を変化させるだけでよい。
【0056】
よって、タッチ制御式デバイスの様々な実施形態において、ユーザには、ターゲット動作の速度を制御する複数の方法が与えられる。従来の相互作用方法に倣う1つのアプローチでは、ユーザは単に、本実施形態に従って構成されたタッチセンシングデバイス上においてより大きな力を用いて指で押す。この大きな圧力により、より大きな接触面積が検出され、このことにより、所望される動作の実行速度の増加がトリガされる。接触面積を増加させる他のやり方としては、タッチパッドまたはタッチスクリーンに接触する指の角度をより斜めにするやり方がある。このことは、例えば「フィンガーロール」を実行することによって達成され得る。フィンガーロールとは、指先タッチスクリーンの表面に対して法線角度にある状態から、斜めの角度にある状態になるよう回転させることである。このやり方によって、ユーザは、必要以上の圧力を加えることなく指のより自然な動きを実行することにより、動作速度を制御できる。これにより、タッチスクリーンまたはタッチパッドと相互作用する際の人間工学的な経験を向上させられる。したがって、ユーザは、自身にとって最も人間工学的なアプローチを見つけ出すべく、動作速度を変化させる複数のやり方を試みることが出来る。
【0057】
様々な実施形態において、異なるユーザ間、および同一のユーザに関してタッチ制御式デバイスの利用の異なるインスタンス間の両方に関する、ユーザのタッチ面との相互作用におけるばらつきを許容すべく、タッチ制御式デバイス300、310、320、330は、検出される接触面積をターゲット動作または機能の実行速度と関連付ける他の手順を提供してもよい。様々な実施形態において、ベースライン接触面積を、接触イベントを検出した際に求めてもよい。このベースライン接触面積は、その後のインスタンスにおいて検出される接触面積と比較され、当該インスタンスの動作を制御する際の基準として用いられる。
【0058】
図8a〜8fは、様々な実施形態に係るズーム機能の制御を示す。示される領域380は、タッチセンシングデバイス306の表面上に表示されるフィールドを形成する。領域380は、領域380内のタッチセンシングデバイス306に指または他のオブジェクトが接触させられた時、接触面積を検出すべく(図示されない)センサに結合される。
図8a〜8cは、第1のサイズを有するユーザの指が接触した場合のシナリオを示す。
図8d〜8fは、第1のサイズよりも大きな第2のサイズのユーザの指が接触した場合のシナリオを示す。
【0059】
図8aにおいて、領域380の部分382は、小さなサイズの指に接触されている。ズームアイコン390に示されるように、領域380を含む(図示しない)タッチ制御式デバイスは、ユーザが領域380をタッチするとズーム機能を提供するよう構成される。
図8aに示すインスタンスにおいて、ユーザの指先の小さな部分が領域380に接触させられる。示されるズーム率10でズーム機能を開始させるにはこのタッチで十分であり、このことにより、ディスプレイ表示上でズーム動作が実行される。いくつかの実施形態によると、
図8aにおいて接触状態にある部分382に基づいて計算される接触面積をベースライン接触面積として設定する。さらに、いくつかの実施形態において、ズーム率10は、例えば接触イベントが最初に検出されるときに実行される、デフォルトのズーム率に対応してよい。したがって、
図8bの部分384に示すように、ユーザが続いて領域380との接触面積を増加させると、ズーム機能の実行は、最初に接触した部分382に基づいて計算される最初の接触面積を考慮に入れて変更される。よって、力制御モジュール308は、部分382を用いて計算された接触面積と部分384を用いて計算された接触面積との差に基づく、
図8bに示すインスタンスに適用されるズーム率20を決定する。同様に、
図8cに示す他のインスタンスにおいては、部分386はさらに大きく、これにより、部分382に基づいて求められる接触面積を部分386に基づいて求められる接触面積から減算することにより求められるズーム率30が適用されることになる。
【0060】
図8dにおいて、領域380の部分392がより大きなサイズの指によって接触される。
図8dに示すインスタンスにおいて、ユーザの指先の小さな部分が領域380に接触させられる。示されるズーム率10でズーム機能を開始させるにはこの接触で十分であり、このことにより、ディスプレイ表示上でズーム動作が実行される。この場合、部分392に基づいて決定される接触エリア絶対面積は部分382に基づいて計算される接触エリア絶対面積よりも大きいかもしれないが、いくつかの実施形態においては、部分392に基づいて計算される接触面積は、ベースライン接触面積として設定され、より小さなサイズの指によって生成されるより小さなサイズの部分382によってトリガされるものと同じズーム率10をトリガするものとしてスケジューリングされる。
【0061】
よって、最初のズーム率は、検出される接触エリア絶対面積とは少なくとも部分的に独立して、設定される。例えば、接触イベントを示す信号が検出閾値を超えると、圧力判定モジュール308は、閾値が超えられた後、0ミリ秒または100ミリ秒など任意の値に設定される所定間隔を置いた後、タッチセンシングデバイスに問い合わせを行う。よって、圧力判定モジュール308は、100ミリ秒に検出される接触面積に対応するベースライン接触面積を確立してよい。したがって、
図8eに大きな部分394として示されるように、領域380との接触面積をユーザが続いて増加させると、ズーム機能の実行は、最初に接触した部分392に基づいて計算されるベースライン接触面積を考慮に入れて変更される。よって、プロセッサは、部分392を用いて計算された接触面積と部分394を用いて計算された接触面積との差に基づく、
図8eに示すインスタンスに適用されるズーム率40を決定する。いくつかの場合において、このズーム率40は、より小さな部分384によって生成されるズーム率20と同様であってもよい。同様に、
図8fに示す他のインスタンスにおいては、部分396はさらに大きく、これにより、部分392に基づいて求められる接触面積を部分396に基づいて求められる接触面積から減算することにより求められるズーム率50が適用されることになる。ここでもまた、部分396が部分386より大きい場合であっても、ズーム率50はズーム率30と同様であってよい。
【0062】
他の実施形態において、制御される動作または機能の変化速度は、異なるインスタンスにおいて計算される接触面積の比に基づいてもよい。よって、ユーザが指先でタッチスクリーンに接触する第1のインスタンスにおいて、接触面積を求めることにより、第1のズーム率が得られる。ズーム率の変更が接触面積の差に基づく他の実施形態とは異なり、ユーザが接触面積を増加させた場合、ズーム率のその後の変更は、最初の接触面積に対する、その後の接触面積の比に基づいてよい。他の実施形態において、決定される接触面積を任意の動作の変更にマッピングする他の機能を用いることが可能である。
【0063】
様々な実施形態において、タッチ制御式デバイスは、異なる手順により、接触イベントが始まり、また終わる時と位置を決定するよう構成される。いくつかの場合において、タッチセンシングデバイスがタッチセンシングデバイスの第1の部分において接触イベントを検出すると、当該タッチセンシングデバイスの他の部分で検出された接触は、それら他の部分が第1の部分と隣接しており、異なる部分のそれぞれの検出が時間的に連続しているのであれば、同一の接触イベントの一部分であるものとして見なされる。このやり方により、タッチ制御式デバイスは、ユーザがタッチスクリーンの異なる部分のそれぞれに連結された2つの異なる機能を開始させようとしているのではなく、1つの制御される機能の接触エリアを増加させようとしているものとして判断することが出来る。
【0064】
さらに、接触イベントが検出されると、様々な実施形態において、ユーザは、ユーザの指先とタッチセンシングデバイスの表面との接触面積を増加させるかまたは減少させることにより、動作の実行速度を速くするか、または遅くする。よって、チャンネルサーフィンする際に、ユーザは、タッチセンシングデバイス表面に対してより斜めの角度になるように指を下方向に回転させることにより、チャンネル切り替えの速度を速めることが出来る。興味の対象と近づいてくると、ユーザは、タッチセンシングデバイス表面に対してより法線角度となるよう指を上方向に回転させ、このことにより、チャンネル切り替えの速度を遅くすることが出来る。
【0065】
いくつかの実施形態において、ターゲット動作の速度を遅くすることにより正確性を高めることが望ましい。したがって、様々な実施形態において、タッチ制御式デバイスは、タッチセンシングデバイスの接触面積に反比例してターゲット機能の速度を設定する。言い換えると、圧力判定モジュール308は、検出される接触面積が増加したことに応じ、ターゲット動作の速度を遅くするよう指示する命令を送るよう構成される。よって、ユーザはターゲット動作の速度を遅くするべくフィンガーロールを実行する。
【0066】
様々な実施形態において、タッチスクリーンは、それぞれが任意の領域内の接触面積の変化に従って制御される、複数の領域を提供する。いくつかの実施形態において、それら複数の領域は、形状、サイズおよび全体的な外観が異なるものであってよい。
図9aおよび9bは、タッチスクリーン、タッチパッド、またはそれらが様々な実施方法で組み合わせられたタッチセンシングデバイス306の実施形態を示す。示されるように、タッチセンシングデバイス306は、キーパッドのようなレイアウトを有する一式の領域322、324を含んでよい。様々な実施形態において、これらの領域322、324は、タッチセンシングデバイスの表面上に視覚的に輪郭が描かれていてもよいが、このことは必須であるわけではない。いくつかの実施形態において、1以上の領域322、324内に、それら領域に接触することによってトリガされる動作を示すアイコンが提供される。例えば、いくつかの実施形態において、アイコンは、電話デバイス、スマートフォン、PDA、タブレットコンピュータ、またはリモートコントロールデバイスなどによく見られるバーチャルなキーパッドを表してもよい。示されるように、領域322は、サイズが異なるボタンまたは同様のデバイスを有し得る典型的な物理的なキーパッドに倣ったやり方で、領域324より大きなサイズを有していてもよい。またタッチセンシングデバイス306は、タッチパッドデバイスのポインティング、選択、または他の機能性を提供する、サイズのより大きな領域326も含んでよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、領域326の表面上での指の動きによって、カーソルなどのポインタを制御する。スクロール機能などの機能がポインタによって選択されると、ユーザは、領域326内での指の接触面積を変化させることにより、スクロール速度を制御する。様々な実施形態において、領域322、324、326のそれぞれのサイズは、任意の領域内での指先の配置が容易になるよう決定される。
【0067】
しかし、いくつかの実施形態において、ターゲット動作に関連付けられた任意の接触イベントの接触面積は、タッチスクリーン上に設けられる視覚的な輪郭で示される境界を跨いでしまうことがある。よって、ユーザが、領域324−5(
図9a)の近くでタッチセンシングデバイスを押すことにより(「+」のアイコンで示される)「チャンネルアップ」機能を選択すると、タッチセンシングデバイス306を含む(図示しない)タッチ制御式デバイスは、主に領域324−5内に位置する最初の接触部分398−1の検出された位置によってチャンネルアップ機能が選択されたものと判断する。続いて、フィンガーロールを行い、タッチセンシングデバイス306に接触する、より大きな部分398−2を生じさせることにより、チャンネル切り替え速度が速められる。部分398−2は領域324−5の範囲を超えているが、部分398−2全体の面積を用いて、チャンネル切り替え速度を決定する。なぜならタッチ制御式デバイスは、部分398−2内で検出された信号が同一の接触イベント、つまり「チャンネルアップ」の選択と対応することを知っているからである。
【0068】
本明細書には、開示されるアーキテクチャの新規性を有する態様を実行する例示的な方法を表す一式のフローチャートが含まれる。説明を簡便にすることを目的とし、例えばフローチャートまたはフロー図の形態で本明細書で示される1以上の方法は、一連の動作として示され説明されるが、本実施形態に従ういくつかの動作は、本明細書で示され説明されるものと異なる順序で、および/または、他の動作と同時に行うことが可能であり、方法は動作の順序によって限定されないことが理解されるべきである。例えば、当業者であれば、状態図などで、相互に関連する一連の状態またはイベントとして方法を代替的に表すことが可能であることを理解するであろう。さらに、新規性を有する実装例において、方法で示される全ての動作が必要であるとは限らない。
【0069】
図10は、例示的な論理フロー1000を示す。ブロック1002において、接触イベントが検出される。いくつかの実施形態において、接触イベントは、タッチパッド、タッチスクリーン、または同様のデバイスを用いて検出される。様々な実施形態において、閾値を超える信号レベルを生成するイベントが発生した場合に、当該イベントは接触イベントとして判断される。ブロック1004において、接触イベントがターゲット動作にマッピングされる。例えば、ターゲット動作は、接触イベントが検出される位置を定義する、タッチスクリーン上の1組のx−y座標によって決定される。ブロック1006において、接触イベントにより生成される接触面積が求められる。様々な実施形態において、接触イベントの位置および接触面積は、「x」、「y」および「z」スカラーとして提供され、これら「x」、「y」および「z」スカラーは、タッチスクリーンまたはタッチパッド上の位置(x、y)、および、したがってターゲット動作を特定し、加えて、求められる面積(z)、および、したがって、動作を実行する速度を特定する。ブロック1006において、ターゲット動作の実行速度が、求められた接触面積に基づいて設定される。
【0070】
図11は、他の例示的な論理フロー1100を示す。ブロック1102において、接触イベントが検出される。ブロック1104において、接触イベントが特定のターゲット動作にマッピングされる。ブロック1106において、検出された接触イベントに関連付けられた第1接触面積C
1が時間T
1において求められる。いくつかの実施形態において、第1接触面積は、検出された接触イベントに対応する信号が閾値を超えた時点から所定間隔を置いて求められる。ブロック1108において、検出された接触イベントに関連付けられた第2接触面積C2が時間T
2において求められる。ブロック1110において、ターゲット動作の実行速度が差C
2−C
1に基づいて設定される。
【0071】
図12は、他の例示的な論理フロー1200である。ブロック1202において、接触イベントが検出される。ブロック1204において、接触イベントが特定のターゲット動作にマッピングされる。ブロック1206において、検出された接触イベントに関連付けられた第1接触面積C
1が時間T
1において求められる。ブロック1208において、検出された接触イベントに関連付けられた第2接触面積C
2が時間T
2において求められる。ブロック1210において、ターゲット動作の実行速度が比C
2/C
1に基づいて設定される。
【0072】
図13は、上記した様々な実施形態を実施するのに適した例示的なコンピューティングアーキテクチャ1300の実施形態を示す。本明細書で用いるように、「システム」、「デバイス」および「コンポーネント」といった用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、実行ソフトウェアなどコンピュータ関連のエンティティを指すものとして用いられる。それらの例は、例示的なコンピューティングアーキテクチャ1300によって示される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、(光学および/または磁気記憶媒体の)複数の記憶ドライブ、オブジェクト、事項ファイル、実行スレッド、プログラムおよび/またはコンピュータなどであり得、またこれらに限定されない。例示すると、サーバ上で実行されるアプリケーションおよび当該サーバの両方がコンポーネントとなり得る。1以上のコンポーネントは、プロセス内および/または実行スレッド内に存在し得、コンポーネントは、単一のコンピュータ上に局在するか、および/または、2以上のコンピュータに分散させられる。さらに、コンポーネントは、様々なタイプの通信媒体によって互いに通信可能に結合され、動作の調整を行ってもよい。この調整は、情報の一方向性のまたは二方向性の交換を伴ってもよい。例えば、コンポーネントは、通信媒体を介して通信される信号の形態の情報を通信してもよい。情報は、様々な信号線に割り当てられた信号として実装されてもよい。この割り当てにおいては、メッセージのそれぞれは信号である。しかし、さらに他の実施形態において、データメッセージが代替的に用いられる。このデータメッセージは、様々な接続を介して送信される。例示的な接続としては、パラレルインタフェース、シリアルインタフェースおよびバスインタフェースが挙げられる。
【0073】
一実施形態において、コンピューティングアーキテクチャ1300は、電子デバイスを含むか、または電子デバイスの一部分として実装される。そのような電子デバイスの例としては、モバイルデバイス、携帯情報端末、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、携帯電話、ハンドセット、ワンウェイページャ、ツーウェイページャ、メッセージングデバイス、コンピュータ、パソコン(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、サーバアレイまたはサーバファーム、ウェブサーバ、ネットワークサーバ、インターネットサーバ、ワークステーション、ミニコンピュータ、マインフレームコンピュータ、スーパーコンピュータ、ネットアプライアンス、ウェブアプライアンス、分散型コンピューティングシステム、マルチプロセッサシステム、プロセッサベースシステム、家庭用電化製品、プログラム可能家庭用電化製品、テレビ、デジタルテレビ、セットトップボックス、無線アクセスポイント、基地局、加入者局、モバイル加入者センター、無線ネットワークコントローラ、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ブリッジ、スイッチ、機械、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。実施形態は、このような場合に限定されない。
【0074】
コンピューティングアーキテクチャ1300は、様々な一般的なコンピューティング要素を含む。それら要素としては、1以上のプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インタフェース、発振器、計時デバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネントなどが挙げられる。しかし、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ1300を用いた実装に限定されない。
【0075】
図13に示すように、コンピューティングアーキテクチャ1300は、処理ユニット1304、システムメモリ1306およびシステムバス1308を含む。処理ユニット1304は、市販されている様々なプロセッサのいずれかであってよい。処理ユニット1304として、デュアルマイクロプロセッサおよび他のマルチプロセッサアーキテクチャを用いることも出来る。システムバス1308は、システムメモリ1306を含むがこれに限定されないシステムコンポーネントのインタフェースを処理ユニット1304に対し提供する。システムバス1308は、市販されている多様なバスアーキテクチャのうちいずれかを用いる、(メモリコントローラを有するか、有しない)メモリバス、周辺機器用バスおよびローカルバスへさらに相互接続する複数のタイプのバス構造のうち任意のものであってよい。
【0076】
コンピューティングアーキテクチャ1300は、様々な製品を含んでいてもよく、若しくは様々な物品を実装してもよい。製品は、様々な形態のプログラミング論理を格納するコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子データを格納することの出来る有形媒体が挙げられる。それら有形媒体には、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、着脱式または非着脱式メモリ、消去可能または消去不可能メモリ、書き換え可能または書き換え不可能メモリなどが含まれる。プログラミング論理の例としては、ソースコード、コンパイル済みコード、インタプリタコード、実行可能コード、スタティックコード、ダイナミックコード、オブジェクト指向コード、視覚的コードなどの、任意の適切なタイプのコードを用いて実装される実行可能なコンピュータプログラム命令が挙げられる。
【0077】
システムメモリ1306は、様々なタイプの、1以上の高速メモリユニットの形態のコンピュータ可読記憶媒体を含む。それら高速メモリユニットの例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラム可能ROM(PROM)、消去可能プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電性ポリマメモリなどのポリマメモリ、オボニックメモリ、相変化または強誘電性メモリ、シリコン−酸化膜−窒化膜−酸化膜−シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光学カード、または情報の格納に適した他のタイプの媒体などが挙げられる。
図13に示す実施形態において、システムメモリ1306は、不揮発性メモリ1310および/または揮発性メモリ1312を含む。ベーシック入力/出力システム(BIOS)は不揮発性メモリ1310に格納することが出来る。
【0078】
コンピュータ1302は、内部ハードディスクドライブ(HDD)1314、着脱式の磁気ディスク1318から読み込み、またそこへ書き込むのに用いられる磁気フロッピディスクドライブ(FDD)1316、および(CD−ROMまたはDVDなどの)着脱式の光学ディスク1322から読み込み、またそこへ書き込むのに用いられる光ディスクドライブ1320を含む1以上の低速メモリユニットの形態の、様々なタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい。HDD1314はHDDインタフェース1324を介し、FDD1316はFDDインタフェース1326を介し、光ディスクドライブ1320は光ドライブインタフェース1328を介し、それぞれ、システムバス1308へ接続される。外部のドライブを実装する際に用いるHDDインタフェース1324は、USBインタフェース技術およびIEEE1394インタフェース技術のいずれか一方または両方を含む。
【0079】
ドライブおよび関連するコンピュータ可読媒体により、揮発性および/または不揮発性データ記憶装置、データ構造、コンピュータ実行可能命令などが提供される。例えば、オペレーティングシステム1330、1以上のアプリケーションプログラム1332、他のプログラムモジュール1334およびプログラムデータ1336などを含む多数のプログラムモジュールを、ドライブおよびメモリユニット1310、1312に格納することが出来る。
【0080】
ユーザは、例えばキーボード1338、並びにマウス1340などのポインティングデバイスなどの1以上の有線/無線入力デバイスを介して、コンピュータ1302へコマンドおよび情報を入力することが出来る。入力デバイスの他の例としては、マイク、赤外線(IR)リモートコントロール、ジョイスティック、ゲームパッド、タッチペン、タッチスクリーンなどが挙げられる。これらおよび他の入力デバイスは、しばしば、システムバス1308に結合された入力デバイスインタフェース1342を介して処理ユニット1304へ接続されるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインタフェースなどの他のインタフェースを介して接続することも出来る。
【0081】
また、モニター1344または他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプタ1346などのインタフェースを介してシステムバス1308へ接続される。モニター1344に加え、典型的には、コンピュータは、スピーカ、プリンタなどの他の周辺出力デバイスを含む。
【0082】
コンピュータ1302は、遠隔コンピュータ1348などの1以上の遠隔コンピュータとの有線および/または無線通信を介した論理結合を用いたネットワーク環境内で動作してもよい。遠隔コンピュータ1348は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パソコン、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースエンターテイメントアプライアンス、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードであってよく、説明を簡潔にすべくメモリ/記憶デバイス1350のみが示されているが、典型的には、コンピュータ1302に関連して説明したもののうち多くの、または全ての要素を含む。示される論理結合は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1352および/またはワイドエリアネットワーク(WAN)1354などのさらに大規模なネットワークへの有線/無線接続性を含む。そのようなLANおよびWANネットワーク環境は、オフィスまたは会社内でよく用いられており、イントラネットなどの企業内コンピュータコンピュータネットワークの構築を容易にする。それらすべてのネットワークは、インターネットなどのグローバル通信ネットワークに接続されていてもよい。
【0083】
LANネットワーク環境において用いられた場合、コンピュータ1302は、有線および/または無線ネットワークインタフェースまたはアダプタ1356を介してLAN1352へ接続される。アダプタ1356は、LAN1352との有線および/または無線通信を容易にする。またLAN1352も、アダプタ1356の無線通信機能と通信を行う無線アクセスポイントを搭載していてよい。
【0084】
WANネットワーク環境で用いられた場合、コンピュータ1302は、モデム1358を含んでよく、若しくは、WAN1354上の通信サーバに接続されるか、若しくはインターネットなどを介するなどWAN1354上で通信を確立する他の手段を有する。内部または外部デバイスであってよく有線および/または無線デバイスであってよいモデム1358は、入力デバイスインタフェース1342を介してシステムバス1308に接続する。ネットワーク環境において、コンピュータ1302に関連して示されるか、若しくはその部分に関連して示されるプログラムモジュールは、遠隔メモリ/記憶デバイス1350に格納されてよい。示されるネットワーク接続は例示的なものであり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段を用いることも出来る。
【0085】
コンピュータ1302は、プリンタ、スキャナ、デスクトップおよび/またはポータブルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、通信衛星、(売店、新聞売店、トイレなどの)無線検出タグと関連付けられた任意の機器または位置、および電話などと(IEEE802.11無線変調技術などで)無線通信を行い動作するよう配置された無線デバイスなどの、IEEE802規格群を利用する有線および無線デバイスまたはエンティティと通信を行うように動作可能である。これには少なくとも、Wi−Fi(すなわちWireless Fidelity)、WiMaxおよびBluetooth(登録商標)無線技術が含まれる。よって、通信は少なくとも2つのデバイス間の従来のネットワークのような予め規定された構造または、単にアドホックな通信であってよい。Wi−Fiネットワークは、IEEE802.11x(a、b、g、nなど)と呼ばれる無線技術を用い、安全で、信頼性があり、高速の無線接続性を提供する。Wi−Fiネットワークを用い、コンピュータ間の接続、インターネットとの接続、および(IEEE802.3関連の媒体および機能を用いる)有線ネットワークとの接続が可能となる。
【0086】
図14は、上述した様々な実施形態を実装するのに適した例示的な通信アーキテクチャ1400のブロック図を示す。通信アーキテクチャ1400は、送信機、受信機、トランシーバ、無線機、ネットワークインタフェース、ベースバンドプロセッサ、アンテナ、アンプ、フィルタなどの一般的な様々な通信要素を含む。しかし実施形態は、通信アーキテクチャ1400による実装に限定されない。
【0087】
図14に示すように、通信アーキテクチャ1400は、1以上のクライアント1402およびサーバ1404を含む。クライアント1402はクライアントシステム310、400を実装してよい。サーバ1404は、サーバシステム330を実装してよい。クライアント1402およびサーバ1404は、クライアント1402およびサーバ1404のそれぞれにとってローカルな、クッキーおよび/または関連する文脈情報などの情報を格納するのに採用され得る、1以上のクライアントデータ記憶機構1408およびサーバデータ記憶機構1410と動作可能にそれぞれ接続される。
【0088】
クライアント1402とサーバ1404とは、互いに通信フレームワーク1406を用いて情報の通信を行うことが出来る。通信フレームワーク1406は、システム1300に関連して説明したものなど周知の通信技術およびプロトコルを実装することが出来る。通信フレームワーク1406は、(インターネットなどのような公衆ネットワーク、企業イントラネットなどプライベートネットワークなどの)パケット交換ネットワーク、(公衆交換電話ネットワークなどの)回路交換ネットワーク、またはパケット交換ネットワークおよび回路交換ネットワークと(適切なゲートウェイおよびトランスレータと)の組み合わせとして実装してよい。
【0089】
いくつかの実施形態は、「一実施形態」または「実施形態」などの表現をそれらの派生語と共に用いて、説明してきた。これらの用語は、実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造、特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所において「一実施形態においては」といった文言が現れるが、それら全てが同一の実施形態を指すものとは限らない。さらに、いくつかの実施形態においては、「結合された」および「接続された」などの表現をそれらの派生語と共に用いて、説明してきた。これらの用語は、互いの同義語を意味することを意図して用いられていない。例えば、いくつかの実施形態において、「接続された」および/または「結合された」といった用語は、2つ以上の要素が直接、物理的または電気的接触状態にあることを示しいる。しかし「結合された」という用語は2つ以上の要素が直接的接触状態にないが、互いに協働または作用しあうことも意味する。
【0090】
要約は、読者が技術的開示内容の本質を即座に確認できるよう提供されている。要約は、請求項の態様および意味を解釈すること、または限定することに用いられないことを理解したうえで提供される。さらに、上述の詳細な説明において、開示を効率的なものにすることを目的とし、様々な特徴が単一の実施形態においてまとめて説明されている。この開示方法は、特許請求される実施形態が、各請求項において明示されるより多くの特徴を必要とすることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ以下の請求項が表すように、対象となる発明は、単一の実施形態において開示される特徴の全てを用いなくとも実施可能である。よって以下の請求項は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、独立した実施形態として見なされる。以下の請求項において、「含み」および「であり」などといった用語は、それぞれ、「備える」および「であり」といった用語の平易な同等の表現として用いられる。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、単なる符号として用いられており、それらのオブジェクトに数的な要件を課すものではない。
【0091】
上述したのは、開示されるアーキテクチャの例である。当然ながら、コンポーネントおよび/または方法の考え得る組み合わせの全てを説明することは不可能であるが、当業者には、さらに多くの組み合わせおよび変形例が可能であることを理解されよう。したがって、新規性を有するアークテクチャは、そのような請求項の思想および態様に含まれる変更、修正および変形の全てを包含するよう意図されている。