【実施例】
【0066】
次に実施例等を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
【0067】
[参考例]
<摂食補助用油脂組成物の配合>
表1〜3に記載の比率に従い、各種油脂及びポリグリセリン脂肪酸エステルを配合した油脂組成物を製造した。なお、使用した原材料は下記の通りである。
菜種油:日清オイリオグループ株式会社製、商品名:菜種白絞油(S)
パーム分別油:SOUTHEN NISSHIN BIO−TECHSDN.BHD.社製、ヨウ素価68のパームスーパーオレイン
ハイエルシン菜種油の極度硬化油:横関油脂工業株式会社製、商品名:ハイエルシン菜種極度硬化油、融点:60℃
パーム油の極度硬化油:横関油脂工業株式会社製、商品名:パーム極度硬化油、融点:58℃
ポリグリセリン脂肪酸エステル:市販品、融点:65℃
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
<各種油脂組成物のSFCの測定>
表1〜3の配合に従って調製した各油脂組成物のSFCを測定した。SFCは、アステック株式会社製の測定装置SFC−2000(NMR法)を用いて測定した。
まず、80℃に加熱をして完全に溶解させたサンプル(油脂組成物)3gを測定セルに入れ、60℃で30分間保持した後、0℃で30分間保持する。さらに、25℃で30分間保持した後、0℃で30分間保持し、その後、SFCを測定する温度(5℃)で30分間保持後、SFCを測定した。同じ条件で2回の測定を行い、得られた2つの値の平均値を5℃でのSFC(%)とした。同様の方法で、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃でのSFC(%)を測定した。測定結果を表4及び5に示す。
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
【0074】
この結果、油脂組成物全体に対する融点50〜80℃の極度硬化油の含量が5質量%未満であった配合例1及び2は、5〜25℃の範囲におけるSFCが3%未満であった。また、融点50〜80℃の極度硬化油を20質量%含有させた配合例12は、5〜25℃の範囲におけるSFCが18%よりも大きかった。その他の配合例は、5〜25℃の範囲におけるSFCが3〜18%であった。
【0075】
<摂食補助用油脂組成物の製造>
表1〜3の配合に従い、各種油脂及びポリグリセリン脂肪酸エステルを容器に入れ、80℃で加熱溶解混合後、容器を氷水中へ入れて混捏することにより、急冷混捏処理した油脂組成物を50g得た。配合例3〜11に基づき得られた油脂組成物を、それぞれ参考実施例1〜9(急冷混捏処理有り)とした。一方、配合例1、2、及び12に基づき得られた油脂組成物を、それぞれ参考比較例1、2、及び3(急冷混捏処理有り)とした。
【0076】
配合例4、7、9、及び10に従い、各種油脂及びポリグリセリン脂肪酸エステルを、ステンレス容器に入れ、80℃で加熱溶解混合後、コンビネーターを用いて急速混捏処理することにより、急冷混捏処理した油脂組成物を6kg得た。配合例4、7、9、及び10に基づき得られた油脂組成物を、それぞれ参考実施例10〜13(急冷混捏処理有り)とした。
【0077】
表1〜3の配合例に従い、各種油脂及びポリグリセリン脂肪酸エステルを容器に入れ、80℃で加熱溶解混合後、室温で放冷し、油脂組成物を50g得た。配合例1〜12に基づき得られた油脂組成物を、それぞれ参考比較例4〜15(急冷混捏処理なし)とした。
【0078】
<摂食補助用油脂組成物の外観、風味、食感>
得られた各油脂組成物の外観、風味、食感を評価した。評価結果を表6及び7にそれぞれ示す。なお、各項目の評価基準を下記に示す。
【0079】
油脂組成物の外観
◎:流動性はなく硬さがある。
○:流動性はなく硬さはあるが、◎に比べて軟らかい。
△:流動性はないが硬すぎる。つまり、硬すぎてキザミ食品等と混合しにくい。
×:流動性があり硬さがない。つまり、流動性があり硬さがないので、キザミ食品等をまとめることができない。
【0080】
風味、食感
○:異味、異臭がなく、ざらつきもなく舌触りが滑らかである。
△:ざらつきがあり舌触りが悪い。
×:異味、異臭がある。
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】
【0083】
この結果、5〜25℃の範囲におけるSFCが3〜18%であった配合例3〜11を急冷混捏処理した油脂組成物〔参考実施例1〜13(急冷混捏処理有り)〕では、いずれも外観、すなわち流動性が良好であり、また、風味及び食感も良好であった。一方、5〜25℃の範囲におけるSFCが3%未満であった配合例1及び2を急冷混捏処理した油脂組成物〔参考比較例1〜2(急冷混捏処理有り)〕は、いずれも流動性が高すぎ、キザミ食品等をまとめるために十分な硬さがなかった。また、5〜25℃の範囲におけるSFCが18%より大きかった配合例12を急冷混捏処理した油脂組成物〔参考比較例3(急冷混捏処理有り)〕は、非常に硬く、キザミ食品等と混合することは困難であった。
【0084】
一方、急冷混捏処理をしていない油脂組成物〔参考比較例4〜15(急冷混捏処理なし)〕は、いずれも流動性が高すぎ、キザミ食品等をまとめるために十分な硬さがなかった。これらの結果から、5〜25℃の範囲におけるSFCが3〜18%であったとしても、油脂を急冷混捏処理しなければ、本発明の効果を奏する油脂組成物を得られないことが明らかである。
【0085】
<マグロフレークのまとめ食の製造及び評価>
上記で製造した配合例4、7、9、及び10を急冷混捏処理した油脂組成物〔参考実施例10〜13(急冷混捏処理有り)〕とマグロフレークとを混合し、マグロフレークのまとめ食を製造し、評価した。
具体的には、マグロフレーク(いなば食品株式会社製、商品名:ライトツナフレーク、食塩無添加ノンオイル)180gに、各油脂組成物を30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、マグロフレークのまとめ食を製造した。得られたマグロフレークのまとめ食について、外観及び食感を評価した。
この結果、いずれの油脂組成物を用いて製造したマグロフレークのまとめ食も、外観と食感がともに良好なものであった。具体的には、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、食してみると、口の中でばらけず、べとつきもないものであり、味の点でもコクが増し、おいしいものであった。
【0086】
<マグロフレークのまとめ食の比較例の製造及び評価1>
対照として、マグロフレーク(いなば食品(株)社製、商品名:ライトツナフレーク、食塩無添加ノンオイル)180gに、油脂組成物を加えず、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合し、マグロフレーク破砕食を製造した。
この結果、得られたマグロフレーク破砕食は、バラバラとばらけてまとまり感のないものであった。また、得られたマグロフレーク破砕食を食してみると、口の中でばらけるものであった。
【0087】
<マグロフレークのまとめ食の比較例の製造及び評価2>
マグロフレーク(いなば食品(株)社製、商品名:ライトツナフレーク、食塩無添加ノンオイル)180gに、市販のマヨネーズ30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合し、マグロフレークのマヨネーズ和えを製造した。
得られたマグロフレークのマヨネーズ和えは、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。しかし、得られたマグロフレークのマヨネーズ和えを食してみると、口の中でばらけ、少しべとつき感のあるものであった。
【0088】
[実施例1〜11、比較例1〜5]
<嚥下・咀嚼困難者向け摂食補助用油脂組成物の製造>
上記の配合例4に、表8に示す乳化剤をそれぞれ0.5質量%となるように添加した組成物を急冷混捏処理することにより、油脂組成物を製造した。なお、使用した乳化剤は下記の通りである。
乳化剤A:太陽化学社製、商品名:サンソフト O−30V
乳化剤B:太陽化学社製、商品名:サンソフト Q−1810S
乳化剤C:太陽化学社製、商品名:サンソフト Q−1710S
乳化剤D:太陽化学社製、商品名:サンソフト Q−17B
乳化剤E:太陽化学社製、商品名:サンソフト Q−18B
乳化剤F:太陽化学社製、商品名:サンソフト A−173E
乳化剤G:理研ビタミン社製、商品名:ポエム DO−100V
乳化剤H:理研ビタミン社製、商品名:ポエム J−0081HV
乳化剤I:太陽化学社製、商品名:サンソフト A−181E
乳化剤J:太陽化学社製、商品名:サンソフト A−121E
乳化剤K:理研ビタミン社製、商品名:ポエム G−002
乳化剤L:太陽化学社製、商品名:サンソフト No.681NU
乳化剤M:太陽化学社製、商品名:サンソフト No.25−ODV
乳化剤N:理研ビタミン社製、商品名:リケマール PO−100V
乳化剤O:理研ビタミン社製、商品名:ポエム O−80V
【0089】
【表8】
【0090】
具体的には、菜種油を90質量%、ハイエルシン菜種油の極度硬化油を10質量%となるようにそれぞれ容器に入れ、さらに0.5質量%となるように各種乳化剤を添加し、80℃で加熱溶解混合後に容器を氷水中へ入れて混捏することにより、急冷混捏処理した油脂組成物を50g得た。対照として、乳化剤を添加しない以外は同様にして急冷混捏処理した油脂組成物を50g得た。
【0091】
<摂食補助用油脂組成物の外観、風味、食感>
得られた各油脂組成物の乳化剤の溶解性、風味、こすり洗いにおける洗浄性、及び浸け置き洗いにおける洗浄性を評価した。
こすり洗いにおける洗浄性は、以下の方法によって評価した。各油脂組成物5gが均一に塗られた陶器皿(直径18cm)を、洗剤液をスポンジにしみこませたもので、5秒間皿全体をこすり洗いし、40℃の水で水洗した後の状態を観察した。洗剤液は、市販の台所用洗剤(商品名:キュキュット、花王社製)を、25℃の水で希釈した1質量%水溶液を用いた。
また、浸け置き洗いにおける洗浄性は、以下の方法によって評価した。まず、内部の底部から3cmまでの部分に各油脂組成物0.5gが薄く塗られた100ml容サンプル瓶に、こすり洗いに用いたものと同じ洗剤液を70g添加し、スクリューキャップで密栓して30秒間上下に激しく振った後、30分間静置した。静置後のサンプル瓶を25℃の水で水洗した後、当該サンプル瓶に付着している油の状態を洗浄前後で比較評価した。
評価結果を表9に示す。また、各項目の評価基準を下記に示す。なお、表中、「洗浄性1」はこすり洗いにおける洗浄性の評価を、「洗浄性2」は浸け置き洗いにおける洗浄性の評価をそれぞれ示す。また、表中、「−」は、評価を実施していないことを意味する。
【0092】
乳化剤の溶解性
○:完全に溶解した。
×:完全には溶解しなかった。
【0093】
風味
○:良好である。
×:異味、異臭がある。
【0094】
こすり洗いにおける洗浄性(洗浄性1)
○:皿上の油脂が完全に落ちた。
×:皿上の油脂が完全には落ちなかった。
【0095】
浸け置き洗いにおける洗浄性(洗浄性2)
◎:洗浄前と比べ、かなりの油脂が落ちた。
〇
+:洗浄前と比べ、多くの油脂が落ちていたが、◎よりは残っている油脂が多い。
〇:洗浄前と比べ、油脂が落ちていることが確認できた。
×:洗浄前と比べ、ほとんど油脂が落ちていなかった。
【0096】
【表9】
【0097】
この結果、HLBが10より大きい乳化剤H〜Jを添加した油脂組成物(比較例2〜4)は、添加した乳化剤が溶解せず、均一な組成物を得ることができなかった。一方で、HLBが1より小さい乳化剤Kを添加した油脂組成物(比較例5)では、乳化剤の溶解性や風味は良好であり、かつ、こすり洗いにおける洗浄性も良好であったが、浸け置き洗いでは、乳化剤を添加しなかった油脂組成物(比較例1)と同様にほとんど油脂が落ちなかった。これらの結果から、乳化剤のHLB値が10よりも大きい場合には、油脂組成物に対する乳化剤の溶解性が悪く、均一な組成物を得ることが難しく、一方、乳化剤のHLB値が1よりも小さい場合には、乳化剤添加による洗浄性改善効果が不十分となりやすいことがわかった。
【0098】
これに対して、HLBが1〜10である乳化剤A〜G、L〜Oを添加した油脂組成物(実施例1〜11)では、乳化剤の溶解性や風味は良好であり、さらにこすり洗いにおける洗浄性と浸け置き洗いにおける洗浄性のいずれもが良好であった。中でも、乳化剤D、F、G、Lを添加した油脂組成物(実施例4、6〜8)では、25℃という低温における浸け置き洗いであっても、洗浄性に優れていることがわかった。乳化剤D又はGを添加した油脂組成物(実施例4又は7)が特に良好な洗浄性を示した。
【0099】
[実施例12〜15、比較例6〜9]
<嚥下・咀嚼困難者向け摂食補助用油脂組成物の製造>
上記の配合例3、6、8及び9に、表8に示す乳化剤Gをそれぞれ0.5質量%となるように添加した組成物を急冷混捏処理することにより、油脂組成物を製造した。
具体的には、菜種油を90質量%、ハイエルシン菜種油の極度硬化油を10質量%となるようにそれぞれ容器に入れ、さらに0.5質量%となるように乳化剤Gを添加し、80℃で加熱溶解混合後に容器を氷水中へ入れて混捏することにより、急冷混捏処理した油脂組成物を50g得た。対照として、乳化剤を添加しない以外は同様にして急冷混捏処理した油脂組成物を50g得た。
【0100】
<摂食補助用油脂組成物の外観、風味、食感>
得られた各油脂組成物の乳化剤の溶解性、風味、こすり洗いにおける洗浄性、及び浸け置き洗いにおける洗浄性を、実施例1等と同様にして評価した。評価結果を表10に示す。表10中の各種符号は、表9と同様である。
この結果、乳化剤Gを添加した全ての油脂組成物(実施例12〜15)では、乳化剤の溶解性や風味は良好であり、さらにこすり洗いにおける洗浄性と浸け置き洗いにおける洗浄性のいずれもが良好であった。
【0101】
【表10】
【0102】
[実施例16、17、比較例10]
上記の配合例4に、表8に示す乳化剤Gを0.5又は0.9質量%となるように添加した組成物を急冷混捏処理することにより製造された油脂組成物のSFC(%)を測定した。対照として、乳化剤Gを添加しない以外は同様にして製造された油脂組成物のSFC(%)も測定した。具体的には、上記参考例において、急冷混捏処理前の配合例1等を測定した場合と同様にして測定した。
測定結果を表11に示す。この結果、乳化剤を0.5又は0.9質量%となるように添加した油脂組成物のSFCは、乳化剤を添加していない油脂組成物のSFCとほぼ同程度であった。つまり、乳化剤の添加は、SFCにあまり影響しないことが確認された。
【0103】
【表11】
【0104】
[実施例18〜22、比較例11〜13]
上記の配合例4に表8に示す乳化剤Gを0.5質量%となるように添加した組成物を、急冷混捏処理することにより製造された油脂組成物〔実施例7〕を用いて、各種まとめ食を製造し、評価した。
【0105】
<蒲鉾のまとめ食の製造及び評価>
蒲鉾(一正蒲鉾(株)社製、商品名:まめかま)150gに、上記油脂組成物〔実施例7〕を15g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、蒲鉾のまとめ食(実施例18)を製造した。
この結果、得られた蒲鉾のまとめ食は、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、得られた蒲鉾のまとめ食を食してみると、口の中でばらけず、べとつきもないものであり、味の点でもコクが増し、おいしいものであった。
【0106】
<蒲鉾のまとめ食の比較例の製造及び評価>
蒲鉾(一正蒲鉾(株)社製、商品名:まめかま)150gに、サラダ油(日清オイリオグループ(株)社製、商品名:日清サラダ油)を15g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、蒲鉾の粉砕食(比較例11)を製造した。
この結果、得られた蒲鉾の粉砕食は、まとまり感のないものであった。また、得られた蒲鉾の粉砕食を食してみると、口の中でばらけ、べとつき、味の点でも油っぽさが強く、違和感があった。
【0107】
<そぼろ肉のまとめ食の製造及び評価>
加熱調理したそぼろ肉150gに、上記油脂組成物〔実施例7〕を30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、そぼろ肉のまとめ食(実施例19)を製造した。
この結果、得られたそぼろ肉のまとめ食は、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、得られたそぼろ肉のまとめ食を食してみると、口の中でばらけず、肉の粒子がソフトで細かく、しっとりとした食感で、味の点でもコクが増し、おいしいものであった。
【0108】
<そぼろ肉のまとめ食の比較例の製造及び評価>
加熱調理したそぼろ肉150gに、サラダ油(日清オイリオグループ(株)社製、商品名:日清サラダ油)を30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、そぼろ肉の粉砕食(比較例12)を製造した。
この結果、得られたそぼろ肉の粉砕食は、まとまり感のないものであった。また、得られたそぼろ肉の粉砕食を食してみると、口の中でばらけ、肉の粒子が硬く、ボソボソとした、食感の悪いものであった。
【0109】
<焼き魚のまとめ食の製造及び評価>
グリルで焼いた焼き魚(鱈の切り身)150gに、上記油脂組成物〔実施例7〕を30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、焼き魚のまとめ食(実施例20)を製造した。
この結果、得られた焼き魚のまとめ食は、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、得られた焼き魚のまとめ食を食してみると、口の中でばらけず、魚の繊維がソフトで細かく、味の点でもコクが増し、おいしいものであった。
【0110】
<焼き魚のまとめ食の比較例の製造及び評価>
グリルで焼いた焼き魚(鱈の切り身)150gに、サラダ油(日清オイリオグループ(株)社製、商品名:日清キャノーラ油)を30g加えた後、フードプロセッサーで30秒間、破砕・混合することにより、焼き魚の粉砕食(比較例13)を製造した。
この結果、得られた焼き魚の粉砕食は、まとまり感のないものであった。また、得られた焼き魚の粉砕食を食してみると、口の中でばらけ、魚の繊維が硬く、残留感があった。
【0111】
<ブロッコリーのまとめ食の製造及び評価>
茹でたブロッコリー200gに、上記油脂組成物〔実施例7〕を10g加えた後、フードプロセッサーで3分間、破砕・混合することにより、ブロッコリーのまとめ食(実施例21)を製造した。
この結果、得られたブロッコリーのまとめ食は、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、得られたブロッコリーのまとめ食を食してみると、ソフトな食感で、口の中でばらけず、まとまり感のあるものであった。味の点でもコクが増し、おいしいものであった。
【0112】
<キャベツのまとめ食の製造及び評価>
湯通しをしたキャベツ100gを約5mm以下の大きさに刻んだ後、上記油脂組成物〔実施例7〕50gを加えた後、混合することにより、キャベツのまとめ食(実施例22)を製造した。
この結果、得られたキャベツのまとめ食は、バラバラとばらけない、まとまり感のあるものであった。また、得られたキャベツのまとめ食を食してみると、口の中でばらけず、べとつきもないものであり、味の点でもコクが増し、おいしいものであった。