(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基板上に第1のフォトレジストドライフィルムを貼り付け、前記第1のフォトレジストドライフィルムを厚さ方向に貫通する第1のホールを形成し、メッキ処理により前記第1のホール内に第1のポスト電極を形成する工程と、
前記第1のフォトレジストドライフィルムの上面上に第2のフォトレジストドライフィルムを重ねて貼り付け、前記第2のフォトレジストドライフィルムを厚さ方向に貫通し前記第1のホールに繋がる第2のホールを形成し、メッキ処理により前記第1のポスト電極上に第2のポスト電極を形成する工程と
を有し、
前記第1のポスト電極を形成する工程において、前記第1のポスト電極の上面が前記第1のフォトレジストドライフィルムの前記上面よりも低くなるように、前記第1のポスト電極の形成を行い、
前記第2のポスト電極を形成する工程において、前記第2のポスト電極の上面が前記第2のフォトレジストドライフィルムの上面よりも高くなるように、前記第2のポスト電極の形成を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】従来例のポスト電極の形成方法を示すフローチャートである。
【
図2】比較例の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図3】(a)〜(i)は、比較例の半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)である。
【
図4】(a)〜(d)は、比較例の半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)である。
【
図5】比較例の半導体装置を示す概略断面図である。
【
図6】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図7】(a)〜(e)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)である。
【
図8】(a)〜(d)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)である。
【
図9】(a)〜(c)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
【
図10】(a)は、比較例のアスペクト比を示す図であり、(b)及び(c)は、実施の形態1におけるアスペクト比を示す図である。
【
図11】(a)は、比較例におけるメッキ工程を示す図であり、(b)及び(c)は、実施の形態1におけるメッキ工程を示す図である。
【
図13】実施の形態1に係る半導体装置のポスト電極を示す概略断面図である。
【
図15】本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図16】(a)〜(d)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)である。
【
図17】(a)〜(d)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)である。
【
図18】(a)及び(b)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
【
図19】実施の形態2に係る半導体装置の製造方法において形成されるスリットを概略的に示す平面図である。
【
図20】実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図21】(a)〜(e)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)である。
【
図22】(a)〜(d)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)であり、(e)は(d)の他の例である。
【
図23】(a)〜(d)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
【
図24】ドライフィルムを2枚重ねて半導体ウェハ上に貼り付けたときに生じることがある半導体ウェハの反りを概略的に示す側面図である。
【
図25】ドライフィルムを2枚重ねて半導体ウェハ上に貼り付けたときに生じることがあるドライフィルム剥離を概略的に示す側面図である。
【
図26】ドライフィルム剥離が生じたときに、メッキ工程で剥離部に形成される余剰Cuを概略的に示す側面図である。
【
図27】(a)は、正常なメッキ工程を示す図であり、(b)は、ドライフィルム片がホールを塞ぐ問題を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に、実施の形態の説明に用いる比較例を説明し、続いて、実施の形態1及び2を説明する。比較例及び実施の形態1及び2は、WL−CSPにおいて、再配線上に部品を実装し、部品をモールド樹脂(封止樹脂)で封止する際に、モールド樹脂を厚さ方向に貫通するように形成されるポスト電極及びその形成方法に関する。
【0012】
《1》比較例
図2は、比較例の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図3(a)〜(i)は、比較例の半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)であり、
図4(a)〜(d)は、比較例の半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)であり、
図4(d)は、
図3(i)に続く工程を示す。
図5は、比較例の半導体装置を示す概略断面図である。以下に、図を参照しながら、比較例の半導体装置の製造方法を説明する。
【0013】
図3(a)は、拡散工程等を施しウェハプロセスが完了した状態の半導体ウェハを示している。
図3(a)においては、半導体ウェハ101上に配線102と層間絶縁膜103とが形成されており、層間絶縁膜103内に配線102に接続されたビア(VIA)104が形成され、ビア104に接続された配線105と、層間絶縁膜103上を被膜するパッシベーション膜106とが形成されている。
【0014】
次に、
図3(b)に示されるように、下層絶縁膜107を形成し、パッシベーション膜106の開口部に合わせ、下層絶縁膜107に開口部を形成する。
【0015】
次に、
図3(c)に示されるように、ウェハ全面にUBM(under barrier metal)膜108を形成する。さらに、フォトレジスト技術を用いて、ウェハ全面にレジスト膜(図示せず)を形成し、再配線のパターン部を開口させ、レジスト膜の開口部のみに電界メッキを用いて再配線109を形成した後、レジスト膜を灰化処理により除去する。
【0016】
次に、
図3(d)に示されるように、再配線109が形成されたウェハに対し、ウェハ全面に1層目のフォトレジストドライフィルム110を貼り付け(
図2におけるステップS201)、さらに、1層目のフォトレジストドライフィルム110上に2層目のフォトレジストドライフィルム111を貼り付ける(
図2におけるステップS202)。なお、以下の説明では、フォトレジストドライフィルムを、単に「ドライフィルム」とも言う。また、ドライフィルムの厚さは、例えば、120μmである。
【0017】
次に、
図3(e)に示されるように、所望の再配線109上に、リソグラフィ技術を用いて露光及び現像を行い、1層目のドライフィルム110及び2層目のドライフィルム111を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)112を形成する(
図2におけるステップS203,S204)。
【0018】
次に、
図3(f)に示されるように、メッキ処理(電界メッキ)により、開口部112にCuからなるポスト電極(柱状電極)113を形成する。
図3では、ドライフィルムの開口部112内のみにポスト電極113が形成される(
図2におけるステップS205)。
【0019】
次に、
図3(g)に示されるように、第2及び第1のドライフィルム111及び110を薬液処理により除去し、さらに再配線109を阻止膜としてUBM膜108を部分的に除去する(
図2におけるステップS206)。
【0020】
次に、
図3(h)に示されるように、再配線109上に部品114を実装する(
図2におけるステップS207)。部品114は、発光素子、受光素子などのような電子部品であり、その種類及び数量に制限はない。
【0021】
その後、
図3(i)及び
図4(a)に示されるように、ウェハ全面をモールド樹脂115により封止する(
図2におけるステップS208)。
【0022】
次に、
図4(b)に示されるように、モールド樹脂115により封止が完了したSiウェハ120において、モールド樹脂115をCMP法によって研削し、ポスト電極113を露出させる(
図2におけるステップS209)。このとき、ポスト電極113の高さは、ポスト電極113の頂部が、部品114の頂部よりも高い位置になるように形成する。ドライフィルムの枚数を増やすことでポスト電極113の高さを高くすることが可能である。
【0023】
その後、
図4(c)に示されるように、半田マスク116をマスクとしてポスト電極113上に半田ペースト117を印刷し、
図4(d)に示されるように、半田マスク除去後にリフロー処理を行い、半球状の半田端子118を形成する(
図2におけるステップS210)。
【0024】
以上の工程により、WL−CSPにおいて、再配線上に部品を実装し、部品をモールド樹脂で封止した
図5に示される半導体装置が完成する。
【0025】
《2》実施の形態1
《2−1》実施の形態1の製造方法
図6は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図7(a)〜(e)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)であり、
図8(a)〜(d)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)であり、
図9(a)〜(c)は、実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
図8(a)は、
図7(e)に続く工程を示し、
図9(a)は、
図8(d)に続く工程を示す。また、
図10(a)〜(c)は、アスペクト比を示す概略断面図であり、
図11(a)〜(c)は、
図10(a)〜(c)の構造におけるメッキ工程を示す図である。
【0026】
図7(a)は、拡散工程等を施しウェハプロセスが完了した状態の半導体ウェハを示している。
図7(a)においては、半導体ウェハ101上に配線102と層間絶縁膜103とが形成されており、層間絶縁膜103内に配線102に接続されたビア(VIA)104が形成され、ビア104に接続された配線105と、層間絶縁膜103上を被膜するパッシベーション膜106とが形成されている。
【0027】
次に、
図7(b)に示されるように、下層絶縁膜107を形成し、パッシベーション膜106の開口部に合わせ、下層絶縁膜107に開口部を形成する。
【0028】
次に、
図7(c)に示されるように、ウェハ全面にUBM膜108を形成する。さらに、フォトレジスト技術を用いて、ウェハ全面にレジスト膜(図示せず)を形成し、再配線のパターン部を開口させ、レジスト膜の開口部のみに電界メッキを用いて再配線109を形成した後、レジスト膜を灰化処理により除去する。
【0029】
次に、
図7(d)に示されるように、再配線109が形成されたウェハに対し、ウェハ全面に1層目のドライフィルム210を貼り付ける(
図6におけるステップS1)。
【0030】
次に、
図7(e)に示されるように、所望の再配線109上にリソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム210を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)212aを形成する(
図6におけるステップS2,S3)。
【0031】
次に、
図8(a)に示されるように、メッキ処理(電界メッキ)によりポスト電極213aを形成する(
図6におけるステップS4)。ポスト電極213aは、通常は、銅(Cu)電極であるが、他の金属の電極(例えば、金、パラジウムなど)とすることも可能である。このとき、1層目のドライフィルム210の開口部212a内のみにポスト電極213aは形成される。また、
図8(a)に示されるように、ポスト電極213aの上面は、1層目のドライフィルム210の上面210aよりも低くなるように、ポスト電極213aを形成する。
【0032】
次に、
図8(b)に示されるように、ウェハ全面に2層目のドライフィルム211を貼り付ける(
図6におけるステップS5)。
【0033】
次に、
図8(c)に示されるように、リソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム210の開口部(ホール)212a上に、2層目のドライフィルム211を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)212bを形成する(
図6におけるステップS6,S7)。
【0034】
次に、
図8(d)に示されるように、メッキ処理(電界メッキ)により1層目のポスト電極上に2層目のポスト電極213bを形成する(
図6におけるステップS8)。ポスト電極213bは、通常は、銅(Cu)電極であるが、他の金属の電極(例えば、金、パラジウムなど)とすることも可能である。このとき、2層目のドライフィルム211の開口部212b内のみにポスト電極213bは形成される。また、ポスト電極213bは、2層目のドライフィルム211の上面よりも高く形成することが望ましい。半導体ウェハ上に多くのポスト電極213bを形成する場合には、半導体ウェハの中央部と周辺部におけるメッキ速度が異なる場合があるが、全てのポスト電極において、2層目のドライフィルム211の上面よりも高くなるように形成する。なお、ポスト電極213aと213bを合わせたものを、ポスト電極213と呼ぶ。
【0035】
ただし、ドライフィルムを3層以上重ねて用いる場合には、1層目のポスト電極213aと同様に、2層目のポスト電極213bの上面を、2層目のドライフィルムの上面よりも低く形成する。
【0036】
次に、
図9(a)に示されるように、第2及び第1のドライフィルム211及び210を薬液処理により除去し(
図6におけるステップS9)、さらに再配線109を阻止膜としてUBM膜108を部分的に除去する。
【0037】
次に、
図9(b)に示されるように、再配線109上に部品214を実装する(
図6におけるステップS10)。部品214は、発光素子、受光素子、或は発振素子やセンサ等のチップ又はパッケージ化された電子部品であり、その種類及び数量は限定されない。
【0038】
その後、
図9(c)に示されるように、ウェハ全面をモールド樹脂215により封止する(
図6におけるステップS11)。その後、
図3(a)〜(d)と同様の工程を実行する(
図6におけるステップS12,S13)。以上の工程により、WL−CSPにおいて、再配線上に部品を実装し、部品をモールド樹脂で封止した半導体装置が完成する。
【0039】
《2−2》実施の形態1の効果
図10(a)は、比較例のホールのアスペクト比(開口部深さ/開口部幅)を示し、
図10(b)及び(c)は、実施の形態1におけるホールのアスペクト比を示す。実施の形態1においては、ポスト電極形成のためのメッキ処理のマスクとして1層目のドライフィルム210を用い、ポスト電極213aを形成した後、2層目のドライフィルム211をマスクとしてポスト電極213bを形成することによって、高さの高いポスト電極213を形成する。このように、ポスト電極の形成工程を2回に分けることにより、
図10(a)に示す比較例の場合に比べ、ポスト電極のメッキ工程におけるドライフィルムのアスペクト比を下げることが可能となる。
【0040】
図11(a)に示されるように、アスペクト比の高いホールでは、メッキ処理において脱気機構を持たないCup式のメッキ装置を使用した場合、開口部内に残留した気泡を除去することは、非常に困難である。ドライフィルム110,111の開口部内に残留した気泡は、Cuメッキの阻害要因となる他、気泡を抱き込んだ状態でのポスト電極メッキは、
図12に示されるように、ポスト電極113の内部に空洞を持つこととなる。ポスト電極113内部の空洞は、ポスト電極113の強度及び信頼性を著しく低下させ、工程内でのポスト電極折れ又は市場における製品不具合の原因となる。
【0041】
これに対し、実施の形態1の製造方法よれば、
図11(b)及び(c)に示されるように、脱気機構を持たない装置やCup式のメッキ装置等、安価な装置を使用しても、開口部から気泡が抜けやすいので、実装される部品214よりも高さの高いポスト電極(
図9(c)の213)を、ポスト電極213内に空洞という不具合なく、形成することが可能となる。
【0042】
また、1層目のドライフィルム210をマスクとしたポスト電極213aの上部の高さを、1層目のドライフィルムの上面より低くすることにより、2層目のドライフィルム211の貼付け時の密着性低下の原因となるポスト電極213aの飛び出しを抑制することが可能となる。
【0043】
さらに、1層目のドライフィルム210の現像は、パターン頂部を広げるという傾向を持つ。これにより、1層目のドライフィルム210と2層目のドライフィルム211の界面には、突起部を生じ、この突起部は、モールド樹脂からのポスト電極抜けを防止するという効果が得られる。
【0044】
以上に説明したように、実施の形態1によれば、ドライフィルム貼付け、ポスト電極メッキ工程を2回に分割し高いポスト電極を形成することにより、安価な装置を使用してもポスト電極内部に空洞を生じることなく、部品実装に必要なポスト電極の高さを確保することができる。
【0045】
図13は、実施の形態1に係る半導体装置のポスト電極213を示す概略断面図である。
図14は、
図13の要部Aの拡大斜視図である。
図13に示されるように、半導体基板上に備えられた配線109と、この配線109に接続される底部、この底部の反対側の頂部、底部と頂部とを繋ぐ側面を有する柱状のポスト電極213とを有する。実施の形態1においては、ポスト電極213aとポスト電極213bの継ぎ目(接合位置)230を、1層目のドライフィルム210と2層目のドライフィルム211の界面(この界面位置には、
図14に示されるような、周方向に長い環状の外周突起部(段差)240が形成される)より下にしている。このようにすることで、2層目のドライフィルム211の貼付け時に生じる密着性低下を防止することが可能となり、1層目のドライフィルムと2層目のドライフィルムの界面に生じるポスト電極の段差によりモールド樹脂からのポスト電極抜けを抑制することが可能となる。
【0046】
また、
図13及び
図14に示されるポスト電極の構造は、2層目のフォトレジスト211の上に3層目のフォトレジスト(図示せず)を用いて、2層目のポスト電極と3層目のポスト電極とを形成する際に、同様に採用することが望ましい。
【0047】
《3》実施の形態2
《3−1》実施の形態2の製造方法
図15は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図16(a)〜(d)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)であり、
図17(a)〜(d)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)であり、
図18(a)、(b)は、実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
図17(a)は、
図16(d)に続く工程を示し、
図18(a)は、
図17(d)に続く工程を示す。また、
図16(a)〜(d)、
図17(a)〜(d)、
図18(a)、(b)において、左側の図はウェハの中央部(外周部以外)の領域を示し、右側が、ウェハの外周部に近い領域を示す。また、
図19は、スリットの形成例を概略的に示す平面図である。
【0048】
図16(a)は、実施の形態1における
図7(a)〜(c)のプロセスと同様のプロセスにより、形成される。
【0049】
次に、
図16(b)に示されるように、再配線109が形成されたウェハに対し、ウェハ全面に1層目のドライフィルム310を貼り付ける。
【0050】
次に、
図16(c)に示されるように、所望の再配線109上に、リソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム310を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)312aを形成する(
図15におけるステップS2及びステップS3)。
【0051】
次に、
図16(d)に示されるように、メッキ処理(電界メッキ)によりポスト電極313aを形成する(
図15におけるステップS4)。このとき、1層目のドライフィルム310の開口部312a内のみにポスト電極313aは、形成される(
図15におけるステップS4)。また、ポスト電極313aは、その上面が、1層目のドライフィルム310の上面310aよりも低くなるように形成する。
【0052】
次に、
図17(a)に示されるように、ウェハ全面に2層目のドライフィルム311を貼り付ける(
図15におけるステップS5)。
【0053】
次に、
図17(b)に示されるように、リソグラフィ技術を用いて、1層目のドライフィルム310の開口部(ホール)312a上に、2層目のドライフィルム311を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)312bを形成すると共に、2層目のドライフィルム311に長尺な溝であるスリット320を形成する(
図15におけるステップS21,S22)。スリット320は、例えば、
図19に示されるように、1個以上の所定数のポスト電極を囲うように格子状に形成してもよい。スリット320を形成する目的は、ドライフィルムを重ねて半導体ウェハ上に貼り付けたときに、ドライフィルムの収縮によって生じる内部応力の問題(ウェハの反りなど)を生じ難くすることである。したがって、スリット320の配置は、
図19の例に限定されない。
【0054】
次に、
図17(c)に示されるように、電界メッキを用いて1層目のポスト電極313a上に2層目のポスト電極313bを形成する(
図15におけるステップS8)。このとき、2層目のドライフィルム311の開口部にポスト電極313bは、形成される。また、ポスト電極313bは、その上面を2層目のドライフィルム311の上面よりも高く形成することが望ましい。
【0055】
次に、
図17(d)に示されるように、第2及び第1のドライフィルム311及び310を薬液処理により除去し(
図15におけるステップS9)、さらに再配線109を阻止膜としてUBM膜108を除去する。
【0056】
次に、
図18(a)に示されるように、再配線109上に部品314を実装する(
図15におけるステップS10)。
【0057】
その後、
図18(b)に示されるように、ウェハ全面をモールド樹脂315により封止する(
図15におけるステップS11)。その後、
図3(a)〜(d)と同様の工程を実行する(
図15におけるステップS12、S13)。以上の工程により、WL−CSPにおいて、再配線上に部品を実装し、部品をモールド樹脂で封止した半導体装置が完成する。
【0058】
《3−2》実施の形態2の変形例の製造方法
図20は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図21(a)〜(e)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その1)であり、
図22(a)〜(e)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その2)であり、
図23(a)〜(d)は、実施の形態2の変形例に係る半導体装置の製造方法の工程を示す概略断面図(その3)である。
図22(a)は、
図21(e)に続く工程を示し、
図23(a)は、
図22(d)に続く工程を示す。また、
図21(a)〜(e)、
図22(a)〜(e)、
図23(a)〜(d)において、左側の図はウェハの中央部(外周部以外)の領域を示し、右側が、ウェハの外周部に近い領域を示す。
【0059】
図21(a)は、実施の形態1における
図7(a)〜(c)のプロセスと同様のプロセスにより、形成される。
【0060】
次に、
図21(b)に示されるように、再配線109が形成されたウェハに対し、ウェハ全面に1層目のドライフィルム410を貼り付ける(
図20におけるステップS1)。
【0061】
次に、
図21(c)に示されるように、所望の再配線109上にリソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム410を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)412aを形成すると共に、1層目のドライフィルム410に長尺な溝であるスリット57を形成し、及び、ウェハ外周部のレジスト除去部を形成する(
図20におけるステップS31,S32)。
【0062】
次に、
図21(d)に示されるように、ウェハ全面にレジスト421を塗布し、
図21(e)に示されるように、ポスト電極を形成する開口部412aのレジスト421をパターンニングし開口する(
図20におけるステップS33)。
【0063】
次に、
図22(a)に示されるように、電界メッキを用いてポスト電極413aを形成する。このとき、1層目のドライフィルム410の開口部内のみにポスト電極413aは、形成される(
図20におけるステップS4)。
【0064】
次に、
図22(b)に示されるように、ウェハ外周部のレジスト421を除去し、
図22(c)に示されるように、1層目のドライフィルム410上に2層目のドライフィルム411を貼り付ける(
図20におけるステップS5)。このとき、ウェハ外周部では、1層目のドライフィルム410が除去された領域(UBM膜上)にも貼り付けられる。
【0065】
次に、
図22(d)に示されるように、リソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム410の開口部(ホール)412a上及びスリット420上に、2層目のドライフィルム411を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)412bを形成する(
図20におけるステップS34,S35)。このとき、
図22(d)に代えて、
図22(e)に示されるように、リソグラフィ技術を用い、1層目のドライフィルム410の開口部(ホール)上412aにのみ、2層目のドライフィルム411を厚さ方向に貫通する開口部(ホール)412bを形成してもよい。
【0066】
次に、
図23(a)に示されるように、電界メッキを用いて1層目のポスト電極413a上に2層目のポスト電極413bを形成する(
図20におけるステップS8)。このとき、2層目のドライフィルム411の開口部412bにポスト電極413bは、形成される。また、ポスト電極413bは、2層目のドライフィルム411の上面よりも高く形成することが望ましい。
【0067】
次に、
図23(b)に示されるように、第2及び第1のドライフィルム411及び410を薬液処理により除去し、さらに再配線109を阻止膜としてUBM膜108を除去する(
図20におけるステップS9)。
【0068】
次に、
図23(c)に示されるように、再配線109上に部品414を実装する(
図20におけるステップS10)。
【0069】
その後、
図23(d)に示されるように、ウェハ全面をモールド樹脂415により封止する(
図20におけるステップS11)。その後、
図3(a)〜(d)と同様の工程を実行する(
図20におけるステップS12,S13)。以上の工程により、WL−CSPにおいて、再配線上に部品を実装し、部品をモールド樹脂で封止した半導体装置が完成する。
【0070】
《3−3》実施の形態2の効果
図24は、ドライフィルムを2枚重ねて半導体ウェハ上に貼り付けたときに生じることがある半導体ウェハの反りを概略的に示す側面図である。
図25は、ドライフィルムを2枚重ねて半導体ウェハ上に貼り付けたときに生じることがあるドライフィルム剥離を概略的に示す側面図である。
図26は、ドライフィルム剥離が生じたときに、メッキ工程で剥離部に形成される余剰Cuを概略的に示す側面図である。
図27(a)は、正常なメッキ工程を示す図であり、
図27(b)は、ドライフィルム片がホールを塞ぐ問題を示す図である。
【0071】
例えば、
図3(d)に示すように、部品実装を可能にする高いポスト電極を厚いドライフィルム110,111により形成する場合、積層されたドライフィルム110,111内で発生する内部応力が大きくなり、この応力は、ウェハに反りを発生させる。また、内部応力は、ドライフィルム110,111の端部(ウェハエッジ付近)に集中し、ウェハエッジ付近(外周部付近)のドライフィルム110,111の剥離(
図25)を生じさせる。ドライフィルム110,111の剥離が生じた場合には、剥離の際に生じるドライフィルム片がメッキ液の中に混入し、
図27(b)に示すようにドライフィルム片が開口部を塞ぎメッキ未成長の原因となり、また、ドライフィルム110,111が剥離した箇所には余剰なポスト電極(例えば、Cu電極)が成長するため、ポスト電極をメッキ処理によって形成した後の工程において、
図26に示されるように、余剰Cuを起点としてウェハの割れを生じることがある。また、厚いドライフィルム110、111内で発生する内部応力は、ウェハに反りを生じさせ、ドライフィルム貼付け後の装置において真空吸着エラー等を生じ、工程の流れに不具合を生じる恐れがある。
【0072】
そこで、実施の形態2では、ドライフィルムを2層としてポスト電極メッキを行うことにより、厚いドライフィルムでは、ウェハ外周部の1箇所に集中するドライフィルムの応力を、ウェハ外周部の2層目のドライフィルムを除去することにより応力集中箇所を分散させることが可能となる。ここで、ウェハ外周部は、1層目のドライフィルムで被覆されており、ウェハ外周に生じる余剰なポスト電極の成長を抑制することが可能となる。また2層目のドライフィルムに、格子状のスリットを形成することにより、ドライフィルム内で発生する応力を分散させ、ウェハ全体の反り量を抑制することが可能となる。なお、スリットによる反り防止の効果は、1層目のドライフィルム310と2層目のドライフィルム311との合計膜厚が、100μm以上、特に、150μm以上であるときに有効である。
【0073】
また、1層目のドライフィルムのウェハ外周部を除去した場合には、ウェハ外周UBM膜108に2層目のドライフィルムが密着し、1層目のドライフィルムの端面を覆うため、応力緩和効果に加えドライフィルム界面に生じるメッキ液の染込みを抑制することが可能となる。
【0074】
以上説明した通り、実施の形態2によれば、ウェハ外周部のドライフィルムを除去することにより、応力集中により生じるドライフィルムの剥離を防止し、メッキ液内へのドライフィルム片の混入、余剰ポスト電極成長によるウェハ割れを抑制することが可能となる。また格子状に2層目のドライフィルムのスリットを形成することにより、ドライフィルムの応力により生じるウェハのそりを抑制し、工程流動にて生じる不具合を防止することが可能となる。