特許第5943228号(P5943228)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5943228液晶表示素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5943228
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】液晶表示素子
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20160621BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20160621BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/12 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/14 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/16 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/18 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/20 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/22 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/24 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/30 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/34 20060101ALI20160621BHJP
   C09K 19/42 20060101ALI20160621BHJP
【FI】
   G02F1/1343
   G02F1/1368
   G02F1/13 500
   C09K19/12
   C09K19/14
   C09K19/16
   C09K19/18
   C09K19/20
   C09K19/22
   C09K19/24
   C09K19/30
   C09K19/34
   C09K19/42
【請求項の数】3
【全頁数】120
(21)【出願番号】特願2015-542600(P2015-542600)
(86)(22)【出願日】2014年10月10日
(86)【国際出願番号】JP2014077177
(87)【国際公開番号】WO2015056644
(87)【国際公開日】20150423
【審査請求日】2016年3月7日
(31)【優先権主張番号】特願2013-214618(P2013-214618)
(32)【優先日】2013年10月15日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124970
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 通洋
(72)【発明者】
【氏名】小川 真治
(72)【発明者】
【氏名】岩下 芳典
【審査官】 磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−166936(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/017868(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/065299(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103305232(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13
G02F 1/1343
G02F 1/1368
C09K 19/00−19/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向に配置された第一の透明絶縁基板と、第二の透明絶縁基板と、前記第一の基板と第二の基板間に液晶組成物を含有する液晶層を挟持し、
前記第一基板上に、透明導電性材料からなる共通電極と、マトリクス状に配置される複数個のゲートバスライン及びデータバスラインと、
前記ゲートバスラインとデータバスラインとの交叉部に、薄膜トランジスタと、該トランジスタにより駆動され透明導電性材料からなる画素電極とを各画素毎に有し、
前記液晶層と、前記第一基板と第二基板のそれぞれの間にホモジニアス配向を誘起する配向膜層を有し、各配向膜の配向方向は平行であり、
前記画素電極と共通電極とはこれらの電極間にフリンジ電界を形成するために、前記画素電極と共通電極との間の電極間距離:Rが前記第一の基板と第二の基板との距離:Gより小さく、
前記共通電極は、前記第一基板のほぼ全面に平板状に、前記画素電極より第一基板に近い位置に配置され、
該液晶組成物が、正の誘電率異方性を有し、ネマチック相−等方性液体の転移温度が60℃以上であり、誘電率異方性の絶対値が1以上であり、一般式(M)
【化1】
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(式中、RM1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
PMは、0、1、2、3又は4を表し、
M1及びCM2はそれぞれ独立して、
(d) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(e) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(d)、基(e)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
M1及びKM2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
PMが2、3又は4であってKM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、PMが2、3又は4であってCM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
M1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
M2は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)で表される化合物、一般式(L)
【化2】
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(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
OLは0、1、2又は3を表し、
L1、BL2及びBL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してひとつのシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びLL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
OLが2又は3であってLL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、OLが2又は3であってBL3が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物及び一般式(IV)
【化1】
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(式中R7及びR8はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
A1及びA2はそれぞれ独立して、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、A1又は/及びA2が1,4-フェニレン基を表す場合、該1,4-フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、
Z1及びZ2はそれぞれ独立して単結合、−OCH2−、−OCF2−、−CH2O−、又はCF2O−を表し、
n1及びn2はそれぞれ独立して、0、1、2又は3を表すが、n1+n2は1〜3であり、A1、A2、Z1及び/又はZ2が複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよい。)で表される化合物を含有し、該液晶組成物中の該一般式(IV)で表される化合物の含有量が0.5から20%であり、
一般式(L)で表される化合物として、一般式(IV−2)
【化4】
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(式中、R45及びR46はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基を表すが、少なくとも1つは炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し、X41及びX42はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を表すが、いずれか一方は水素原子を表す。)で表される化合物、一般式(IV)で表される化合物として、一般式(IVa1)及び(IVa2)
【化5】
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(式中、R7a1及びR7a2、R8a1及びR8a2はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
a2は0又は1を表し、A1a2は1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表し、一般式(IVa1)及び一般式(IVa2)中の1,4-フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を3種以上含有することを特徴とする液晶表示素子。
【請求項2】
一般式(L)で表される化合物が、下記一般式(III)
【化6】
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(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)である請求項1記載の液晶表示素子。
【請求項3】
該画素電極が櫛形であるか又は、スリットを有する請求項1又は2記載の液晶表示素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、誘電率異方性が正のネマチック晶組成物を用い、高透過率、高開口率に特徴を有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示品質が優れていることから、アクティブマトリクス形液晶表示装置が携帯端末、液晶テレビ、プロジェクタ、コンピューター等の市場に出されている。アクティブマトリクス表示方式は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)あるいはMIM(メタル・インシュレータ・メタル)等が使われており、この方式には高電圧保持率であることが重要視されている。また、更に広い視角特性を得るためにVA、IPS、OCBモードと組み合わせたTFT表示やより明るい表示を得るためにECBモードの反射型が提案されている。この様な表示素子に対応するために、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなされている。
【0003】
現在スマートホン用の液晶ディスプレイとしては、高品位で、視覚特性に優れるインプレインスイッチング(In Plane Switching:IPS)モードLCDの一種であるフリンジフィールドスイッチングモード液晶表示装置(Fringe Field Switching mode Liquid Crystal Display;FFS)が広く用いられている。FFS方式は、上記IPSモードの低い開口率及び透過率を改善するため導入された方式であり、用いられている液晶材料としては、低電圧化がし易いことからp型液晶組成物を用いた材料が広く用いられている。また、FFSの用途が携帯端末であるため、さらなる省電力化の要求は強く液晶素子メーカはIGZOを用いたアレイの採用等盛んな開発が続いている。
【0004】
FFS方式においては現在、誘電率異方性(Δε)の絶対値を増大し易く、結果的にしきい値電圧を低減できる正のΔεを有する液晶材料(p型液晶材料)を用いることが一般的である(特許文献1及び2参照)。しかし、FFS方式においては、IPSとは異なり完全な平行電界を生じるわけでは無く、p型液晶材料を用いた場合は画素電極に近い液晶分子はフリンジの電界に沿って液晶分子の長軸が傾くことにより透過率が悪化してしまう問題がある。
【0005】
また、負のΔεを有する液晶材料(n型液晶材料)を用いた場合、n型組成物の分極方向が分子短軸方向にあることから、フリンジ電界の影響は、液晶分子を長軸に沿って回転させるのみで分子長軸は平行配列が維持されるため、透過率の低下は生じない(特許文献3及び4参照)。しかし、n型液晶材料は低消費電力を要求するような液晶表示素子においては、Δεの絶対値を増大しにくいことから、携帯機器用の表示素子としては応用が困難という問題を有していた。
【0006】
一方、p型液晶材料にn型液晶材料を添加する試みは、MIM素子におけるダイオードに平行の迷容量を減少させ、クロストークを削減する目的として開発された経緯が既に知られている(特許文献5及び6参照)。さらに、p型液晶材料に10%以下のテルフェニル系n型液晶材料を添加した液晶組成物がIPS方式に好適である旨の開示も知られている(特許文献7参照)。しかし、MIM表示素子は、表示素子における基板面と垂直な電界でツイストネマチック状態の液晶材料をスイッチングする点でFFS方式とは全く異なる。また、IPS方式も液晶の配向方向こそホモジニアス配向である点で同一であるが、FFS方式ではフリンジ電界というIPS方式とは全く異なった電界により液晶分子をスイッチングする点で異なる。従って、これらの公知文献の表示素子とは、必要とされる光学特性が異なり、単純にこれらの公知文献記載の液晶組成物を転用しても、今日求められるような高性能な液晶表示素子を構成することは困難であり、FFS方式に最適化された液晶組成物の提供が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−202356号公報
【特許文献2】特開2003−233083号公報
【特許文献3】特開2002−031812号公報
【特許文献4】特開2002−182230号公報
【特許文献5】特表平06−501517号公報
【特許文献6】特開2007−314795号公報
【特許文献7】特開2005−163047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、しきい値電圧、応答速度、低温安定性、視角特性等の液晶表示素子における特性を悪化させること無く、透過率を改善した液晶表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、FFS方式の液晶表示素子において二つの特徴的構造を有する液晶化合物を含有する液晶組成物の有用性を見出し本願発明の完成に至った。
【0010】
すなわち、本発明は、対向に配置された第一の透明絶縁基板と、第二の透明絶縁基板と、前記第一の基板と第二の基板間に液晶組成物を含有する液晶層を挟持し、
前記第一基板上に、透明導電性材料からなる共通電極と、マトリクス状に配置される複数個のゲートバスライン及びデータバスラインと、
前記ゲートバスラインとデータバスラインとの交叉部に、薄膜トランジスタと、該トランジスタにより駆動され透明導電性材料からなる画素電極とを各画素毎に有し、
前記液晶層と、前記第一基板と第二基板のそれぞれの間にホモジニアス配向を誘起する配向膜層を有し、各配向膜の配向方向は平行であり、
前記画素電極と共通電極とはこれらの電極間にフリンジ電界を形成するために、前記画素電極と共通電極との間の電極間距離:Rが前記第一の基板と第二の基板との距離:Gより小さく、
前記共通電極は、前記第一基板のほぼ全面に平板状に、前記画素電極より第一基板に近い位置に配置され、
該液晶組成物が、正の誘電率異方性を有し、ネマチック相−等方性液体の転移温度が60℃以上であり、誘電率異方性の絶対値が1以上であり、一般式(M)
【0011】
【化1】
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【0012】
(式中、RM1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
PMは、0、1、2、3又は4を表し、
M1及びCM2はそれぞれ独立して、
(d) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(e) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(d)、基(e)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
M1及びKM2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
PMが2、3又は4であってKM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、PMが2、3又は4であってCM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
M1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
M2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)で表される化合物、一般式(L)
【0013】
【化2】
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【0014】
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
OLは0、1、2又は3を表し、
L1、BL2及びBL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びLL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
OLが2又は3であってLL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、OLが2又は3であってBL3が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物及び一般式(IV)
【0015】
【化3】
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【0016】
(式中R7及びR8はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
A1及びA2はそれぞれ独立して、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、A1又は/及びA2が1,4-フェニレン基を表す場合、該1,4-フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、
Z1及びZ2はそれぞれ独立して単結合、−OCH2−、−OCF2−、−CH2O−、又はCF2O−を表し、
n1及びn2はそれぞれ独立して、0、1、2又は3を表すが、n1+n2は1〜3であり、A1、A2、Z1及び/又はZ2が複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよい。)で表される化合物を含有し、該一般式(IV)で表される化合物の含有量が0.5から20%であることを特徴とする液晶表示素子である。
【発明の効果】
【0017】
本発明のFFSモードの液晶表示素子は透過率が高く、バックライトの光量を低減できることから、FFS方式の優れた視角特性を保持し、低消費電力である特徴を有し、優れた表示特性を有する。本発明の液晶表示素子は、携帯端末、液晶TV、モニター等の表示素子に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の液晶表示素子の構成の一例を模式的に示す図
図2図1における基板2上に形成された電極層3のII線で囲まれた領域を拡大した平面図
図3図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した断面図
図4】配向膜4により誘起された液晶の配向方向を模式的に示す図
図5図1における基板2上に形成された電極層3のII線で囲まれた領域の他の例を拡大した平面図
図6図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した他の例の断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
前述の通り、本願発明は、FFSモードの液晶表示素子に最適なp型液晶組成物を見出したものである。以下、まず、本発明における液晶組成物の実施の態様について説明する。
(液晶層)
本発明の液晶表示素子は、一般式(M)で表される化合物を含有する。
【0020】
【化4】
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【0021】
(式中、RM1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
PMは、0、1、2、3又は4を表し、
M1及びCM2はそれぞれ独立して、
(d) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(e) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(d)、基(e)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
M1及びKM2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
PMが2、3又は4であってKM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、PMが2、3又は4であってCM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
M1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
M2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。さらに、本発明の別の実施形態では3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類である。さらに、本発明の別の実施形態では5種類である。さらに、本発明の別の実施形態では6種類である。さらに、本発明の別の実施形態では7種類以上である。
【0022】
本発明の液晶組成物において、一般式(M)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0023】
【表1】
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【0024】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0025】
M1は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0026】
一般式(M)で表される化合物は液晶組成物の化学的な安定性が求められる場合には塩素原子をその分子内に有さないことが好ましい。更に液晶組成物内に塩素原子を有する化合物が5%以下であることが好ましく、3%以下であることが好ましく、1%以下であることが好ましく、0.5%以下であることが好ましく、実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、化合物製造時の不純物として生成した化合物等の意図せず塩素原子を含む化合物のみが液晶組成物に混入することを意味する。
【0027】
一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(VIII)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0028】
【化5】
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【0029】
(式中、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X81からX85はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を表し、Yはフッ素原子または−OCFを表す。)
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0030】
【表2】
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【0031】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(VIII)で表される化合物は、一般式(VIII−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0032】
【化6】
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【0033】
(式中、Rは一般式(VIII)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(VIII−1)で表される化合物は、具体的には式(26.1)から式(26.4)で表される化合物であることが好ましく、式(26.1)または式(26.2)で表される化合物が好ましく、式(26.2)で表される化合物がさらに好ましい。
【0034】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0035】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0036】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0037】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0038】
式(26.2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0039】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0040】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(VIII)で表される化合物は、一般式(VIII−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0041】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
(式中、Rは一般式(VIII)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(VIII−2)で表される化合物は、式(27.1)から式(27.4)で表される化合物であることが好ましく、式(27.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0043】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0044】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0045】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0046】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0047】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、例えば一般式(IX)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0048】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0049】
(式中、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X91及びX92はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を表し、Yはフッ素原子、塩素原子または−OCFを表し、Uは単結合、−COO−または−CFO−を表す。)
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0050】
【表4】
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【0051】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0052】
さらに、一般式(IX)で表される化合物は、一般式(IX−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0053】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0054】
(式中、RおよびX92は一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(IX−1)で表される化合物は、一般式(IX−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0055】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0056】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−1−1)表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0057】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0058】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−1−1)で表される化合物は、式(28.1)から式(28.5)で表される化合物であることが好ましく、式(28.3)または/および式(28.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0059】
【化19】
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【0060】
【化20】
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【0061】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0062】
【化22】
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【0063】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0064】
本発明の液晶組成物において、式(28.3)で表される化合物または/および式(28.5)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0065】
【表6】
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【0066】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−1)で表される化合物は、一般式(IX−1−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0067】
【化24】
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【0068】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(IX−1−2)で表される化合物は、式(29.1)から式(29.4)で表される化合物であることが好ましく、式(29.2)または/および式(29.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0069】
【化25】
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【0070】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0072】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
さらに、一般式(IX)で表される化合物は、一般式(IX−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0074】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
(式中、R、X91およびX92は一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(IX−2)で表される化合物は、一般式(IX−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0076】
【化30】
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【0077】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−2−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0078】
【表7】
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【0079】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−2−1)で表される化合物は、式(30.1)から式(30.4)で表される化合物であることが好ましく、式(30.1)から式(30.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0080】
【化31】
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【0081】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0084】
さらに、一般式(IX−2)で表される化合物は、一般式(IX−2−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0085】
【化35】
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【0086】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−2−2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0087】
【表8】
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【0088】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−2−2)で表される化合物は、式(31.1)から式(31.4)で表される化合物であることが好ましく、式(31.1)から式(31.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0089】
【化36】
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【0090】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
さらに、一般式(IX−2)で表される化合物は、一般式(IX−2−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0094】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0095】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−2−3)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0096】
【表9】
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【0097】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−2−3)で表される化合物は、式(32.1)から式(32.4)で表される化合物であることが好ましく、式(32.2)および/または式(32.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0098】
【化41】
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【0099】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
さらに、一般式(IX−2)で表される化合物は、一般式(IX−2−4)で表される化合物であることが好ましい。
【0103】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−2−4)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0105】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−2−4)で表される化合物は、式(33.1)から式(33.5)で表される化合物であることが好ましく、式(33.1)および/または式(33.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0107】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
さらに、一般式(IX−2)で表される化合物は、一般式(IX−2−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0114】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−2−5)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0116】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、焼きつきの発生しにくい液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0118】
さらに、一般式(IX−2−5)で表される化合物は、式(34.1)から式(34.5)で表される化合物であることが好ましく、式(34.1)、式(34.2)、式(34.3)および/または式(34.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0119】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
さらに、一般式(IX)で表される化合物は、一般式(IX−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0127】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
(式中、R、X91およびX92は一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(IX−3)で表される化合物は、一般式(IX−3−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0129】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
(式中、Rは一般式(IX)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(IX−3−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0131】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IX−3−1)で表される化合物は、式(35.1)から式(35.4)で表される化合物であることが好ましく、式(35.1)および/または式(35.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0133】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0134】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0136】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(X)で表される化合物であることが好ましい。
【0138】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0139】
(式中、X101からX104はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、Y10はフッ素原子、塩素原子、−OCFを表し、Q10は単結合または−CFO−を表し、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、A101およびA102はそれぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基または
【0140】
【化67】
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【0141】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0143】
を表すが、1,4-フェニレン基上の水素原子はフッ素原子によって置換されていてもよい。)
一般式(X)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0144】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0145】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、焼き付きの発生しにくい液晶組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0146】
本発明の液晶組成物に使用される一般式(X)で表される化合物は、一般式(X−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0147】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
(式中、X101からX103およびR10は一般式(X)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(X−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0149】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0150】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1)で表される化合物は、一般式(X−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0151】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0152】
(式中、R10は一般式(X)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(X−1−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0153】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1−1)で表される化合物は、具体的には式(36.1)から式(36.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(36.1)および/または式(36.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0155】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0158】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1)で表される化合物は、一般式(X−1−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0160】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(X−1−2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0162】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1−2)で表される化合物は、具体的には式(37.1)から式(37.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(37.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0164】
【化77】
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【0165】
【化78】
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【0166】
【化79】
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【0167】
【化80】
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【0168】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1)で表される化合物は、一般式(X−1−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0169】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0171】
一般式(X−1−3)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0172】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−1−3)で表される化合物は、具体的には式(38.1)から式(38.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(38.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0174】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
本発明の液晶組成物に使用される一般式(X)で表される化合物は、一般式(X−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0179】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
(式中、X102からX103はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、Y10はフッ素原子、塩素原子、−OCFを表し、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0181】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−2)で表される化合物は、一般式(X−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0182】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0184】
一般式(X−2−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して3質量%以上であることが好ましく、6質量%以上がより好ましく、9質量%以上がさらに好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、16質量%以下がさらに好ましく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
【0185】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−2−1)で表される化合物は、具体的には式(39.1)から式(39.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(39.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0186】
【化88】
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【0187】
【化89】
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【0188】
【化90】
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【0189】
【化91】
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【0190】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−2)で表される化合物は、一般式(X−2−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0191】
【化92】
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【0192】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
一般式(X−2−2)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して3質量%以上であることが好ましく、6質量%以上がより好ましく、9質量%以上がさらに好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、16質量%以下がさらに好ましく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
【0193】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−2−2)で表される化合物は、具体的には式(40.1)から式(40.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(40.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0194】
【化93】
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【0195】
【化94】
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【0196】
【化95】
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【0197】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
さらに、一般式(X)で表される化合物は一般式(X−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0199】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0200】
(式中、X102からX103はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0201】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−3)で表される化合物は、一般式(X−3−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0202】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0203】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0204】
一般式(X−3−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を10質量%以下にとどめることが好ましく、8質量%以下がさらに好ましく、6質量%以下がより好ましく、4質量%以下が特に好ましい。
【0205】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−3−1)で表される化合物は、具体的には式(41.1)から式(41.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(41.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0206】
【化99】
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【0207】
【化100】
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【0208】
【化101】
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【0209】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
更に、一般式(X)で表される化合物は、一般式(X−4)で表される化合物であることが好ましい。
【0211】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
(式中、X102はフッ素原子または水素原子を表し、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0213】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−4)で表される化合物は、一般式(X−4−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0214】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0215】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0216】
一般式(X−4−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して2質量%以上であることが好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、17質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がより好ましく、13質量%以下が特に好ましい。
【0217】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−4−1)で表される化合物は、具体的には式(42.1)から式(42.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(42.3)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0218】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
更に、一般式(X)で表される化合物は、一般式(X−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0223】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
(式中、X102はフッ素原子または水素原子を表し、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0225】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−5)で表される化合物は、一般式(X−5−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0226】
【化110】
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【0227】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0228】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−5−1)で表される化合物は、具体的には式(43.1)から式(43.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(43.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0229】
【化111】
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【0230】
【化112】
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【0231】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
本発明の液晶組成物に使用される一般式(X)で表される化合物は、一般式(X−6)で表される化合物であることが好ましい。
【0234】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
(式中、R10は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましい。
【0236】
一般式(X−6)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では本発明の液晶組成物の総量に対して4%、別の実施形態では5%、さらに別の実施形態では6%、またさらに別の実施形態では8%、またさらに別の実施形態では9%、またさらに別の実施形態では11%、またさらに別の実施形態では14%である。またさらに別の実施形態では18%である。
【0237】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では30%、別の実施形態では20%、更に別の実施形態では13%、また更に別の実施形態では10%、また更に別の実施形態では7%、また更に別の実施形態では3%である。
【0238】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(X−6)で表される化合物は、具体的には式(44.1)から式(44.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(44.1)および/または式(44.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0239】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
さらに、一般式(X)で表される化合物は、一般式(XI)で表される群より選ばれる化合物であることが好ましい。
【0244】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
(式中、X111からX117はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、X111からX117の少なくとも一つはフッ素原子を表し、R11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、Y11はフッ素原子または−OCF3を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から3種類以上組み合わせることが好ましい。
【0246】
一般式(XI)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では、本発明の液晶組成物の総量に対して2%、別の実施形態では4%、さらに別の実施形態では5%、またさらに別の実施形態では7%、またさらに別の実施形態では9%、またさらに別の実施形態では10%、またさらに別の実施形態では12%である。またさらに別の実施形態では13%である。またさらに別の実施形態では15%である。またさらに別の実施形態では18%である。
【0247】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では30%、別の実施形態では25%、更に別の実施形態では20%、また更に別の実施形態では15%、また更に別の実施形態では10%、また更に別の実施形態では5%である。
【0248】
本発明の液晶組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XI)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XI)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(XI)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる液晶組成物である場合は、一般式(XI)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0249】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(XI)で表される化合物は、一般式(XI−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0250】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
(式中、R11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して、実施形態ごとに適宜組み合わせる。例えば、本発明の一つの実施形態では1種類、別の実施形態では2種類、更に別の実施形態では3種類以上組み合わせる。
【0252】
一般式(XI−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、6質量%以上がさらに好ましく、9質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、12質量%以下がより好ましく、8質量%以下が特に好ましい。
【0253】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(XI−1)で表される化合物は、具体的には式(45.1)から式(45.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(45.2)から式(45.4)で表される化合物を含有することが好ましく、式(45.2)で表される化合物を含有することがより好ましい。
【0254】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0256】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0257】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
さらに、一般式(X)で表される化合物は、一般式(XII)で表される群より選ばれる化合物であることが好ましい。
【0259】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
(式中、X121からX126はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、R12は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、Y12はフッ素原子または−OCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から3種類以上組み合わせることが好ましく、1種から4種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0261】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(XII)で表される化合物は、一般式(XII−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0262】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0263】
(式中、R12は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0264】
一般式(XII−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、4質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を15質量%以下にとどめることが好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下が特に好ましい。
【0265】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(XII−1)で表される化合物は、具体的には式(46.1)から式(46.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(46.2)から式(46.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0266】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0267】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0268】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0269】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
さらに、一般式(XII)で表される化合物は、一般式(XII−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0271】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0272】
(式中、R12は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から2種類以上組み合わせることが好ましく、1種から3種類以上組み合わせることがより好ましい。
【0273】
一般式(XII−2)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、6質量%以上がさらに好ましく、9質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、17質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がより好ましく、13質量%以下が特に好ましい。
【0274】
さらに、本発明の液晶組成物に使用される一般式(XII−2)で表される化合物は、具体的には式(47.1)から式(47.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(47.2)から式(47.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0275】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0276】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0279】
更に、一般式(M)で表される化合物は、一般式(XIII)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0280】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
(式中、X131からX135はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、R13は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、Y13はフッ素原子または−OCFを表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜2種類含有することが好ましく、1種〜3種類含有することがより好ましく、1種〜4種類含有することが更に好ましい。
【0282】
一般式(XIII)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では、本発明の液晶組成物の総量に対して2%、別の実施形態では4%、さらに別の実施形態では5%、またさらに別の実施形態では7%、またさらに別の実施形態では9%、またさらに別の実施形態では11%、またさらに別の実施形態では13%である。またさらに別の実施形態では14%である。またさらに別の実施形態では16%である。またさらに別の実施形態では20%である。
【0283】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では30%、別の実施形態では25%、更に別の実施形態では20%、また更に別の実施形態では15%、また更に別の実施形態では10%、また更に別の実施形態では5%である。
【0284】
本発明の液晶組成物が、セルギャップの小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XIII)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XIII)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また、低温の環境で用いられる液晶表示素子用に用いられる場合は一般式(XIII)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。応答速度の速い液晶表示素子に用いられる液晶組成物である場合は、一般式(XIII)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0285】
さらに、一般式(XIII)で表される化合物は一般式(XIII−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0286】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
(式中、R13は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIII−1)で表される化合物を本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上含有することが好ましく、3質量%以上含有することがさらに好ましく、5質量%以上含有することがさらに好ましく、10質量%以上含有することが特に好ましい。また、最大に含有できる比率としては、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。
【0288】
さらに、一般式(XIII−1)で表される化合物は、式(48.1)から式(48.4)で表される化合物であることが好ましく、式(48.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0289】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
さらに、一般式(XIII)で表される化合物は一般式(XIII−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0294】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
(式中、R13は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜2種類以上含有することが好ましい。
【0296】
一般式(XIII−2)で表される化合物を本発明の液晶組成物の総量に対して5質量%以上含有することが好ましく、6質量%以上含有することがさらに好ましく、8質量%以上含有することがさらに好ましく、10質量%以上含有することが特に好ましい。また、最大に含有できる比率としては、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。
【0297】
さらに、一般式(XIII−2)で表される化合物は、式(49.1)から式(49.4)で表される化合物であることが好ましく、式(49.1)または/および式(49.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0298】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0300】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0302】
さらに、一般式(XIII)で表される化合物は一般式(XIII−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0303】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
(式中、R13は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜2種類含有することが好ましい。
【0305】
一般式(XIII−3)で表される化合物を、本発明の液晶組成物の総量に対して2質量%以上含有することが好ましく、4質量%以上含有することが更に好ましく、9質量%以上含有することが更に好ましく、11質量%以上含有することが特に好ましい。また、最大に含有できる比率としては、20質量%以下が好ましく、17質量%以下がより好ましく、14質量%以下がさらに好ましい。
【0306】
さらに、一般式(XIII−3)で表される化合物は、式(50.1)から式(50.4)で表される化合物であることが好ましく、式(50.1)または/および式(50.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0307】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0308】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
さらに、一般式(M)で表される化合物は、一般式(XIV)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0312】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
(式中、R14は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数2〜7のアルケニル基または炭素原子数1〜7のアルコキシ基を表し、し、X141からX144はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、Y14はフッ素原子、塩素原子または−OCFを表し、Q14は単結合、−COO−または−CFO−を表し、m14は0または1である。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して実施形態ごとに適宜組み合わせる。例えば、本発明の一つの実施形態では1種である。さらに、本発明の別の実施形態では2種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では3種類である。また、本発明のさらに別の実施形態では4種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では5種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では6種類以上である。
【0314】
一般式(XIV)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では、本発明の液晶組成物の総量に対して3%、別の実施形態では7%、さらに別の実施形態では8%、またさらに別の実施形態では11%、またさらに別の実施形態では12%、またさらに別の実施形態では16%、またさらに別の実施形態では18%である。またさらに別の実施形態では19%である。またさらに別の実施形態では22%である。またさらに別の実施形態では25%である。
【0315】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では40%、別の実施形態では35%、更に別の実施形態では30%、また更に別の実施形態では25%、また更に別の実施形態では20%、また更に別の実施形態では15%である。
【0316】
本発明の液晶組成物が、駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XIV)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また応答速度の速い液晶表示素子に用いられる液晶組成物である場合は、一般式(XIV)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0317】
さらに、一般式(XIV)で表される化合物は、一般式(XIV−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0318】
【化154】
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【0319】
(式中、R14は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数2〜7のアルケニル基または炭素原子数1〜7のアルコキシ基を表し、Y14はフッ素原子、塩素原子または−OCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して1種から3種類組み合わせることが好ましい。
【0320】
さらに、一般式(XIV−1)で表される化合物は、一般式(XIV−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0321】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
(式中、R14は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数2〜7のアルケニル基または炭素原子数1〜7のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して2質量%以上であることが好ましく、4質量%以上がより好ましく、7質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、18質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を30質量%以下にとどめることが好ましく、27質量%以下がさらに好ましく、24質量%以下がより好ましく、21質量%未満が特に好ましい。
【0323】
さらに、一般式(XIV−1−1)で表される化合物は具体的には式(51.1)から式(51.4)で表される化合物であることが好ましく、式(51.1)で表される化合物を含有することがより好ましい。
【0324】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
【化157】
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【0326】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
さらに、一般式(XIV−1)で表される化合物は、一般式(XIV−1−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0329】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
(式中、R14は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数2〜7のアルケニル基または炭素原子数1〜7のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−1−2)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、7質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を15質量%以下にとどめることが好ましく、13質量%以下がさらに好ましく、11質量%以下がより好ましく、9質量%未満が特に好ましい。
【0331】
さらに、一般式(XIV−1−2)で表される化合物は具体的には式(52.1)から式(52.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(52.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0332】
【化161】
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【0333】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0336】
さらに、一般式(XIV)で表される化合物は、一般式(XIV−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0337】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0338】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、X141からX144はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表し、Y14はフッ素原子、塩素原子または−OCFを表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して実施形態ごとに適宜組み合わせる。例えば、本発明の一つの実施形態では1種である。さらに、本発明の別の実施形態では2種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では3種類である。また、本発明のさらに別の実施形態では4種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では5種類以上である。
【0339】
一般式(XIV−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では、本発明の液晶組成物の総量に対して3%、別の実施形態では7%、さらに別の実施形態では8%、またさらに別の実施形態では10%、またさらに別の実施形態では11%、またさらに別の実施形態では12%、またさらに別の実施形態では18%である。またさらに別の実施形態では19%である。またさらに別の実施形態では21%である。またさらに別の実施形態では22%である。
【0340】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では40%、別の実施形態では35%、更に別の実施形態では25%、また更に別の実施形態では20%、また更に別の実施形態では15%、また更に別の実施形態では10%である。
【0341】
本発明の液晶組成物が、駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XIV−2)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また応答速度の速い液晶表示素子に用いられる液晶組成物である場合は、一般式(XIV−2)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0342】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0343】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−2−1)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、7質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を15質量%以下にとどめることが好ましく、13質量%以下がさらに好ましく、11質量%以下がより好ましく、9質量%未満が特に好ましい。
【0345】
さらに、一般式(XIV−2−1)で表される化合物は具体的には式(53.1)から式(53.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(53.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0346】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0351】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−2−2)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して3質量%以上であることが好ましく、6質量%以上がより好ましく、9質量%以上がさらに好ましく、12質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を20質量%以下にとどめることが好ましく、17質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がより好ましく、14質量%以下が特に好ましい。
【0353】
さらに、一般式(XIV−2−2)で表される化合物は具体的には式(54.1)から式(54.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(54.2)および/または式(54.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0354】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0358】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0359】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0360】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−2−3)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して5質量%以上であることが好ましく、9質量%以上がより好ましく、12質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を30質量%以下にとどめることが好ましく、27質量%未満がさらに好ましく、24質量%以下がより好ましく、20質量%未満が特に好ましい。
【0361】
さらに、一般式(XIV−2−3)で表される化合物は具体的には式(55.1)から式(55.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(55.2)および/または式(55.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0362】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0365】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−4)で表される化合物であることが好ましい。
【0367】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることのできる化合物の種類に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などを考慮して実施形態ごとに適宜組み合わせる。例えば、本発明の一つの実施形態では1種である。さらに、本発明の別の実施形態では2種類である。あるいは、本発明のさらに別の実施形態では3種類以上である。
【0369】
一般式(XIV−2−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの特性を考慮して実施形態ごとに上限値と下限値がある。含有量の下限値は、たとえば、本発明の一つの実施形態では、本発明の液晶組成物の総量に対して2%、別の実施形態では5%、さらに別の実施形態では8%、またさらに別の実施形態では9%、またさらに別の実施形態では10%、またさらに別の実施形態では18%、またさらに別の実施形態では21%である。またさらに別の実施形態では22%である。またさらに別の実施形態では24%である。
【0370】
また、含有量の上限値は、例えば、本発明の一つの実施形態では35%、別の実施形態では30%、更に別の実施形態では25%、また更に別の実施形態では20%、また更に別の実施形態では15%、また更に別の実施形態では10%である。
【0371】
本発明の液晶組成物が、駆動電圧の小さい液晶表示素子用に用いられる場合は、一般式(XIV−2−4)で表される化合物の含有量を多めにすることが適している。また応答速度の速い液晶表示素子に用いられる液晶組成物である場合は、一般式(XIV−2−4)で表される化合物の含有量を少なめにすることが適している。
【0372】
さらに、一般式(XIV−2−4)で表される化合物は具体的には式(56.1)から式(56.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(56.1)、式(56.2)および式(56.4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0373】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−5)で表される化合物であることが好ましい。
【0378】
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−2−5)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上がより好ましく、13質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を25質量%以下にとどめることが好ましく、22質量%未満がさらに好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%未満が特に好ましい。
【0380】
さらに、一般式(XIV−2−5)で表される化合物は具体的には式(57.1)から式(57.4)で表される化合物である。中でも式(57.1)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0381】
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
【化188】
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【0383】
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
さらに、一般式(XIV−2)で表される化合物は、一般式(XIV−2−6)で表される化合物であることが好ましい。
【0386】
【化191】
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【0387】
(式中、R14は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(XIV−2−6)で表される化合物の含有量は、本発明の液晶組成物の総量に対して5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が特に好ましい。また、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性などを考慮して、最大比率を25質量%以下にとどめることが好ましく、22質量%以下がさらに好ましく、20質量%以下がより好ましく、17質量%未満が特に好ましい。
【0388】
さらに、一般式(XIV−2−6)で表される化合物は具体的には式(58.1)から式(58.4)で表される化合物であることが好ましく、中でも式(58.2)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0389】
【化192】
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【0390】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
【0393】
本願発明に使用する化合物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造を持たない。また、液晶組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物を使用しないことが好ましい。また、UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物を使用しないことが望ましい。分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみであることも好ましい。
【0394】
本発明の液晶表示素子は、一般式(IV)で表される化合物を含有する液晶組成物を使用する。
【0395】
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
(式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
及びAはそれぞれ独立して、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、A又は/及びAが1,4-フェニレン基を表す場合、該1,4-フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、
1及びZ2はそれぞれ独立して単結合、−OCH−、−OCF−、−CHO−、又はCFO−を表し、n及びnはそれぞれ独立して、0、1、2又は3を表すが、n+nは1〜3であり、A1、A2、Z1及び/又はZ2が複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよい。)
一般式(IV)で表される化合物の液晶組成物中の含有率として、下限値としては0.5質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、3質量%が更に好ましく、5質量%が特に好ましく、上限値としては20質量%が好ましく、15質量%がより好ましく、10質量%が更に好ましく、7質量%が特に好ましく、5質量%が最も好ましい。
【0397】
一般式(IV)において、R及びRは、結合する環構造がシクロヘキサン又はテトラヒドロピランである時はアルキル基又はアルケニル基であることが好ましく、ベンゼンである時はアルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基であることが好ましい。シクロヘキサン又はテトラヒドロピランである時は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基を表すことがより好ましく、炭素原子数3〜5のアルキル基を表すことがより好ましく、炭素原子数3又は5のアルキル基を表すことが更に好ましく、直鎖であることが好ましい。また、一般式(IV)において、R及びRは、結合する環構造がベンゼンである時は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数3〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜4のアルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数3又は5のアルキル基又は炭素原子数2又は4のアルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数2又は4のアルコキシ基を表すことが更に好ましく、直鎖であることが好ましい。
【0398】
表示素子の応答速度の改善を重視する場合はアルケニル基が好ましく、電圧保持率等の信頼性を重視する場合にはアルキル基が好ましい。アルケニル基としては次に記載する式(i) 〜式(iv)
【0399】
【化197】
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【0400】
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
で表される構造が好ましい。
【0401】
及びAはそれぞれ独立して、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基が好ましい。
【0402】
及びZはそれぞれ独立して粘度の低減を重視する場合には単結合が好ましく、Δεの絶対値を大きくすることを重視する場合には−OCH−、−OCF−、−CHO−、又は−CFO−が好ましく、酸素原子が2,3-ジフルオロベンゼン-1,4-ジイル基に連結するように配置されることが好ましい。
【0403】
+nは2以下が好ましく、粘度の低減を重視する場合には1が好ましく、Tniを重視する場合やΔnの増大を重視する場合には2が好ましい。
【0404】
一般式(IV)で表される化合物は次に記載する一般式(IVa1)及び(IVa2)
【0405】
【化198】
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【0406】
(式中、R7a1及びR7a2、R8a1及びR8a2はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
a2は0又は1を表し、A1a2は1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表し、一般式(IVa1)及び一般式(IVa2)中の1,4-フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)
で表される化合物群の中から選ばれることが好ましい。
【0407】
一般式(IVa1)で表される化合物は具体的には次に記載する式(IVa1−1)〜式(IVa1−8)
【0408】
【化199】
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【0409】
で表される化合物が好ましいが、式(IVa1−1)〜式(IVa1−4)で表される化合物がより好ましく、式(IVa1−1)及び式(IVa1−3)で表される化合物が更に好ましく、式(IVa1−1)で表される化合物が特に好ましい。
【0410】
一般式(IVa1)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IVa1−1)〜式(IVa1−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa1−1)〜式(IVa1−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa1)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0411】
一般式(IVa1)で表される化合物を3種使用する場合には、式(IVa1−1)〜式(IVa1−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa1−1)〜式(IVa1−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa1)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0412】
一般式(IVa1)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IVa1−1)及び式(IVa1−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa1−1)及び式(IVa1−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa1)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0413】
一般式(IVa2)で表される化合物は具体的には次に記載する一般式(IVa2−1)〜一般式(IVa2−9)
【0414】
【化200】
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【0415】
(式中、R7は一般式(IV)におけるR7と同じ意味を表し、R8は一般式(IV)におけるR8と同じ意味を表す。)で表される化合物が好ましい。
【0416】
一般式(IVa2)で表される化合物を使用する場合には、式(IVa2−1)で表される化合物を使用することが好ましいが、式(IVa2−1)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa2)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0417】
一般式(IVa2)におけるR7及びR8はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すが、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表すことが好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基を表すことがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基を表すことが更に好ましく、直鎖であることが好ましく、R7及びR8が共にアルキル基である場合には、それぞれの炭素原子数は異なっている方が好ましい。
【0418】
更に詳述すると、R7がプロピル基を表しR8がエチル基を表す化合物又はR7がブチル基を表しR8がエチル基を表す化合物が好ましい。
【0419】
本願における1,4−シクロヘキシル基はトランス−1,4−シクロヘキシル基であることが好ましい。
【0420】
さらに、一般式(IV)で表される化合物は、一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
【0421】
【化201】
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【0422】
(式中、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数4〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、Bは1,4−フェニレン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表し、mは0、1又は2を表すが、mが2の場合二つのBは同一であっても異なっていてもよい。)
一般式(II)で表される化合物で表される化合物の液晶組成物中の含有率として、下限値としては0.5質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、2質量%が更に好ましく、4質量%が特に好ましく、4質量%が最も好ましく、上限値としては20質量%が好ましく、15質量%がより好ましく、10質量%が更に好ましく、7質量%が特に好ましく、5質量%が最も好ましい。
【0423】
一般式(II)で表される化合物は次に記載する一般式(IIa)〜一般式(IIc)
【0424】
【化202】
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【0425】
(式中、R31〜R33及びR41〜R43は一般式(II)におけるR3及びR4と同じ意味を表す)で表される化合物群の中から少なくとも1種以上選ばれることが好ましいが、2種以上選ばれることがより好ましい。
【0426】
一般式(IIa)で表される化合物は具体的には次に記載する式(IIa−1)〜式(IIa−8)
【0427】
【化203】
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【0428】
で表される化合物が好ましいが、式(IIa−1)〜式(IIa−4)で表される化合物がより好ましく、式(IIa−1)及び式(IIa−3)で表される化合物が更に好ましい。
【0429】
一般式(IIa)で表される化合物は、下限値としては0.5質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、上限値としては20質量%が好ましく、15質量%がより好ましく、10質量%が更に好ましく、7質量%が特に好ましく、5質量%が最も好ましい。
【0430】
一般式(IIa)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IIa−1)〜式(IIa−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIa−1)〜式(IIa−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IIa1)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
【0431】
一般式(IIa)で表される化合物を3種使用する場合には、式(IIa−1)、式(IIa−2)及び式(IIa−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIa−1) 、式(IIa−2)及び式(IIa−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0432】
一般式(IIa)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IIa−1)及び式(IIa−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIa−1)及び式(IIa−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0433】
一般式(IIb)で表される化合物は具体的には次に記載する式(IIb−1)〜式(IIb−6)
【0434】
【化204】
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【0435】
で表される化合物が好ましいが、式(IIb−1)〜式(IIb−4)で表される化合物がより好ましく、式(IIb−1)〜式(IIb−3)で表される化合物が更に好ましく、式(IIb−1)及び式(IIb−3)で表される化合物が特に好ましい。
【0436】
一般式(IIb)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IIb−1)〜式(IIb−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIb−1)〜式(IIb−4)で表される化合物の含有量が、(IIb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0437】
一般式(IIb)で表される化合物を3種使用する場合には、(IIb−1)〜式(IIb−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIb−1)〜式(IIb−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0438】
一般式(IIb)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IIb−1)及び式(IIb−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIb−1)及び式(IIb−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIa2)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0439】
一般式(IIc)で表される化合物は具体的には次に記載する式(IIc−1)〜(IIc−4)
【0440】
【化205】
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【0441】
で表される化合物が好ましいが、式(IIc−1)又は式(IIc−2)で表される化合物が好ましい。
【0442】
一般式(IIc)で表される化合物を2種以上使用する場合には、式(IIc−1)及び式(IIc−2)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIc−1)及び式(IIc−2)で表される化合物の含有量が、一般式(IIc)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
【0443】
本発明の液晶組成物は、一般式(L)で表される化合物を1種類または2種類以上含有する。
【0444】
【化206】
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【0445】
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
OLは0、1、2又は3を表し、
L1、BL2及びBL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びLL2はそれぞれ独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
OLが2又は3であってLL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、OLが2又は3であってBL3が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明の別の実施形態では3種類である。さらに、本発明の別の実施形態では4種類である。さらに、本発明の別の実施形態では5種類である。さらに、本発明の別の実施形態では6種類である。さらに、本発明の別の実施形態では7種類である。さらに、本発明の別の実施形態では8種類である。さらに、本発明の別の実施形態では9種類である。さらに、本発明の別の実施形態では10種類以上である。
【0446】
本発明の液晶組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0447】
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0448】
【表18】
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【0449】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0450】
L1及びRL2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4(またはそれ以上)のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4(またはそれ以上)のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0451】
一般式(L)で表される化合物は液晶組成物の化学的な安定性が求められる場合には塩素原子をその分子内に有さないことが好ましい。
【0452】
一般式(L)で表される化合物は、例えば、一般式(I)で表される化合物群から選ばれる化合物が好ましい。
【0453】
【化207】
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【0454】
(式中、R11およびR12はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し、A11およびA12はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基、2−フルオロ−1,4-フェニレン基または3−フルオロ−1,4-フェニレン基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明の別の実施形態では3種類である。さらに、本発明の別の実施形態では4種類である。さらに、本発明の別の実施形態では5種類である。さらに、本発明の別の実施形態では6種類以上である。
【0455】
本発明の液晶組成物において、一般式(I)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0456】
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0457】
【表19】
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【0458】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0459】
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0460】
【化208】
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【0461】
(式中、R11およびR12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の液晶組成物において、一般式(I−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0462】
【表20】
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【0463】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
本発明の液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い液晶組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0464】
さらに、一般式(I−1)で表される化合物は一般式(I−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0465】
【化209】
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【0466】
(式中R12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の液晶組成物において、一般式(I−1−1)で表される化合物の
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0467】
【表21】
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【0468】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(I−1−1)で表される化合物は、式(1.1)から式(1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(1.2)または式(1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(1.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0469】
【化210】
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【0470】
【化211】
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【0471】
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
式(1.2)または式(1.3)で表される化合物がそれぞれ単独で使われる場合は、式(1.2)で表される化合物の含有量は高めであることが応答速度の改善に効果があり、式(1.3)で表される化合物の含有量は下記に示す範囲が応答速度の速く電気的、光学的に信頼性が高い液晶組成物ができるので好ましい。
【0473】
さらに、一般式(I−1)で表される化合物は一般式(I−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0474】
【化213】
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【0475】
(式中R12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明の別の実施形態では3種類である。
【0476】
本発明の液晶組成物において、一般式(I−1−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0477】
【表22】
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【0478】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(I−1−2)で表される化合物は、式(2.1)から式(2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(2.2)から式(2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(2.2)で表される化合物は本発明の液晶組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(2.3)または式(2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(2.3)および式(2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
【0479】
【化214】
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【0480】
【化215】
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【0481】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
本発明の液晶組成物において、式(2.2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0484】
【表23】
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【0485】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 本願発明の液晶組成物は、更に、一般式(I−1−2)で表される化合物と類似した構造を有する式(2.5)で表される化合物を含有することもできる。
【0486】
【化218】
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【0487】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて式(2.5)であらわされる化合物の含有量を調整することが好ましい。 さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0488】
【化219】
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【0489】
(式中、R13およびR14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明の別の実施形態では3種類である。
【0490】
本発明の液晶組成物において、一般式(I−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0491】
【表24】
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【0492】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(I−2)で表される化合物は、式(3.1)から式(3.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(3.1)、式(3.3)または式(3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(3.2)で表される化合物は本発明の液晶組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(3.3)または式(3.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(3.3)および式(3.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
【0493】
さらに、一般式(I−2)で表される化合物は、式(3.1)から式(3.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(3.1)、式(3.3)および/または式(3.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0494】
【化220】
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【0495】
【化221】
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【0496】
【化222】
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【0497】
【化223】
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【0498】
本発明の液晶組成物において、式(3.3)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0499】
【表25】
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【0500】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0501】
【化224】
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【0502】
(式中、R13は一般式(I−2)における意味と同じ意味を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明の別の実施形態では3種類である。
【0503】
本発明の液晶組成物において、一般式(I−3)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0504】
低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0505】
さらに、一般式(I−3)で表される化合物は、式(4.1)から式(4.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(4.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0506】
【化225】
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【0507】
【化226】
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【0508】
【化227】
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【0509】
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0510】
【化228】
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【0511】
(式中、R11およびR12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。
【0512】
本発明の液晶組成物において、一般式(I−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0513】
【表26】
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【0514】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0515】
さらに、一般式(I−4)で表される化合物は、式(5.1)から式(5.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(5.2)から式(5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0516】
【化229】
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【0517】
【化230】
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【0518】
【化231】
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【0519】
【化232】
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【0520】
式(5.4)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0521】
【表27】
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【0522】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0523】
【化233】
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【0524】
(式中、R11およびR12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。
【0525】
本発明の液晶組成物において、一般式(I−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0526】
【表28】
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【0527】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0528】
さらに、一般式(I−5)で表される化合物は、式(6.1)から式(6.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(6.3)、式(6.4)および式(6.6)で表される化合物であることが好ましい。
【0529】
【化234】
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【0530】
【化235】
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【0531】
【化236】
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【0532】
【化237】
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【0533】
【化238】
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【0534】
【化239】
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【0535】
例えば、式(6.6)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0536】
【表29】
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【0537】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
一般式(I)で表される化合物は、更に、一般式(I−5)で表される化合物と類似した構造を有する式(2.7)及び式(6.8)で表される化合物であることもできる。
【0538】
【化240】
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【0539】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【0540】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて式(6.7)であらわされる化合物の含有量を調整することが好ましい。
【0541】
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0542】
【化242】
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【0543】
(式中、R11およびR12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(I−6)で表される化合物は、式(7.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0544】
【化243】
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【0545】
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0546】
【化244】
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【0547】
(式中、R11およびR12は一般式(I)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(I−7)で表される化合物は、式(8.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0548】
【化245】
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【0549】
さらに、一般式(I)で表される化合物は一般式(I−8)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0550】
【化246】
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【0551】
(式中、R16およびR17はそれぞれ独立して炭素原子数2〜5のアルケニル基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、1種類から3種類組み合わせることが好ましい。一般式(I−8)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて決定される。
【0552】
さらに、一般式(I−8)で表される化合物は、式(9.1)から式(9.10)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(9.2)、式(9.4)および式(9.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0553】
【化247】
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【0554】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0555】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【0557】
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0558】
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
【0559】
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
【0560】
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
【0561】
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
【化256】
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【0563】
さらに、一般式(L)で表される化合物は、例えば一般式(II−0)で表される化合物から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0564】
【化257】
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【0565】
(R21およびR22はそれぞれ独立して炭素原子数2〜5のアルケニル基、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、Aは1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基を表し、Qは単結合、−COO−、−CH−CH−または−CFO−を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類である。また、本発明のさらに別の実施形態では3種類である。さらに、本発明の別の実施形態では4種類以上である。
【0566】
本発明の液晶組成物において、一般式(II−0)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0567】
【表30】
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【0568】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(II−0)で表される化合物は、例えば一般式(II−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0569】
【化258】
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【0570】
(R21およびR22は一般式(II−0)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(II−1)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて調整することが好ましい。
【0571】
さらに、一般式(II−1)で表される化合物は、例えば式(10.1)及び式(10.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0572】
【化259】
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【0573】
さらに、一般式(II−0)で表される化合物は、例えば一般式(II−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0574】
【化260】
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【0575】
(R23は炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し、R24は炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類以上である。
【0576】
本発明の液晶組成物において、一般式(II−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0577】
【表31】
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【0578】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 さらに、一般式(II−2)で表される化合物は、例えば式(11.1)から式(11.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0579】
【化261】
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【0580】
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
【0581】
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(11.1)で表される化合物を含有していても、式(11.2)で表される化合物を含有していても、式(11.1)で表される化合物と式(11.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(11.1)から式(11.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。式(11.1)または式(11.2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0583】
【表32】
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【0584】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
式(11.1)で表される化合物と式(11.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、両方の化合物の合計含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0585】
【表33】
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【0586】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(II−0)で表される化合物は、例えば一般式(II−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0587】
【化264】
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【0588】
(R25は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、R24は炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましい。
【0589】
一般式(II−3)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0590】
【表34】
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【0591】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(II−3)で表される化合物は、例えば式(12.1)から式(12.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0592】
【化265】
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【0593】
【化266】
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【0594】
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
【0595】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(12.1)で表される化合物を含有していても、式(12.2)で表される化合物を含有していても、式(12.1)で表される化合物と式(12.2)で表される化合物との両方を含有していても良い。式(12.1)または式(12.2)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0596】
【表35】
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【0597】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
式(12.1)で表される化合物と式(12.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、両方の化合物の合計含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0598】
【表36】
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【0599】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
また、式(12.3)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0600】
【表37】
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【0601】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6式(12.3)で表される化合物は、光学活性化合物であってもよい。
【0602】
さらに、一般式(II−3)で表される化合物は、例えば一般式(II−3−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0603】
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【0604】
(R25は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、R26は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(II−3−1)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて調整することが好ましい。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0605】
【表38】
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【0606】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(II−3−1)で表される化合物は、例えば式(13.1)から式(13.4)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(13.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0607】
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【0609】
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
【0610】
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
さらに、一般式(II−0)で表される化合物は、例えば一般式(II−4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0612】
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
【0613】
(R21およびR22はそれぞれ独立して炭素原子数2〜5のアルケニル基、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
さらに、一般式(II−4)で表される化合物は、例えば式(14.1)から式(14.5)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(14.2)または/および式(14.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0614】
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
【0615】
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
【0617】
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
【0618】
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
さらに、一般式(L)で表される化合物は、一般式(III)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0620】
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
【0621】
(R31およびR32はそれぞれ独立して炭素原子数2〜5のアルケニル基をまたは炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
一般式(III)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0622】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0623】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(III)で表される化合物は、例えば式(15.1)又は式(15.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(15.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0624】
【化280】
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【0625】
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
さらに、一般式(III)で表される化合物は、一般式(III−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0627】
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
(R33は炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し。R32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて含有量を調整することが好ましい。
【0629】
一般式(III−1)で表される化合物は、たとえば式(16.1)または式(16.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0630】
【化283】
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【0631】
【化284】
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【0632】
さらに、一般式(III)で表される化合物は、一般式(III−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0633】
【化285】
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【0634】
(R31は一般式(III)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(III−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて調整することが好ましい。
【0635】
さらに、一般式(III−2)で表される化合物は、たとえば式(17.1)から式(17.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(17.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0636】
【化286】
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【0637】
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
【0639】
更に、一般式(L)で表される化合物は、一般式(IV−0)で表される群より選ばれるであることが好ましい。
【0640】
【化289】
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【0641】
(式中、R41及びR42はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し、X41及びX42はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を表す。)
さらに、一般式(IV−0)で表される化合物は、例えば一般式(IV−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0642】
【化290】
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【0643】
(式中、R43、R44はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。)
一般式(IV−1)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0644】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0645】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(IV−1)で表される化合物は、例えば式(18.1)から式(18.9)で表される化合物であることが好ましい。
【0646】
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
【0647】
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
【0650】
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
【化296】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
【化297】
[この文献は図面を表示できません]
【0653】
【化298】
[この文献は図面を表示できません]
【0654】
【化299】
[この文献は図面を表示できません]
【0655】
選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(18.1)または(18.2)で表される化合物から1種類、式(18.4)または(18.5)で表される化合物から1種類、式(18.6)または式(18.7)で表される化合物から1種類、式(18.8)または(18.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(18.1)、式(18.3)式(18.4)、式(18.6)および式(18.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
【0656】
さらに、一般式(IV−0)で表される化合物は、例えば一般式(IV−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0657】
【化300】
[この文献は図面を表示できません]
【0658】
(式中、R45及びR46はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基を表すが、少なくとも1つは炭素原子数2〜5のアルケニル基を表し、X41及びX42はそれぞれ独立して水素原子またはフッ素原子を表す。)
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。
【0659】
一般式(IV−2)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0660】
【表41】
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【0661】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6 さらに、一般式(IV−2)で表される化合物は、例えば式(19.1)から式(18.8)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(19.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0662】
【化301】
[この文献は図面を表示できません]
【0663】
【化302】
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【0664】
【化303】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
【化304】
[この文献は図面を表示できません]
【0666】
【化305】
[この文献は図面を表示できません]
【0667】
【化306】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
【化307】
[この文献は図面を表示できません]
【0669】
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
【0670】
液晶組成物の成分として選ばれる化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(19.1)または(19.2)で表される化合物から1種類、式(19.3)または(19.4)で表される化合物から1種類、式(19.5)または式(19.6)で表される化合物から1種類、式(19.7)または(19.8)で表される化合物から1種類の化合物をそれぞれ選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。
【0671】
さらに、一般式(L)で表される化合物は、一般式(V)で表される群より選ばれる化合物であることが好ましい。
【0672】
【化309】
[この文献は図面を表示できません]
【0673】
(式中、R51およびR52はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、A51およびA52はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基または1,4-フェニレン基を表し、Qは単結合または−COO−を表し、X51およびX52はそれぞれ独立してフッ素原子または水素原子を表す。)
含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0674】
【表42】
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【0675】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(V)で表される化合物は一般式(V−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0676】
【化310】
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【0677】
(式中、R51およびR52、X51およびX52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す)
さらに、一般式(V−1)で表される化合物は一般式(V−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0678】
【化311】
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【0679】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(V−1−1)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0680】
【表43】
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【0681】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(V−1−1)で表される化合物は、式(20.1)から式(20.4)で表される化合物であることが好ましく、式(20.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0682】
【化312】
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【0683】
【化313】
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【0684】
【化314】
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【0685】
【化315】
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【0686】
さらに、一般式(V−1)で表される化合物は一般式(V−1−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0687】
【化316】
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【0688】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(V−1−2)で表される化合物は、式(21.1)から式(21.3)で表される化合物であることが好ましく、式(21.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0689】
【化317】
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【0690】
【化318】
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【0691】
【化319】
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【0692】
さらに、一般式(V−1)で表される化合物は一般式(V−1−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0693】
【化320】
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【0694】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(V−1−3)で表される化合物は、式(22.1)から式(22.3)で表される化合物である。式(22.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0695】
【化321】
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【0696】
【化322】
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【0697】
【化323】
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【0698】
さらに、一般式(V)で表される化合物は一般式(V−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0699】
【化324】
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【0700】
(式中、R51およびR52、X51およびX52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)

含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0701】
【表44】
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【0702】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
本発明の液晶組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(V−2)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0703】
さらに、一般式(V−2)で表される化合物は一般式(V−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
【0704】
【化325】
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【0705】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(V−2−1)で表される化合物は、式(23.1)から式(23.4)で表される化合物であることが好ましく、式(23.1)または/および式(23.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0706】
【化326】
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【0707】
【化327】
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【0708】
【化328】
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【0709】
【化329】
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【0710】
さらに、一般式(V−2)で表される化合物は一般式(V−2−2)で表される化合物であることが好ましい。
【0711】
【化330】
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【0712】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
さらに、一般式(V−2−2)で表される化合物は、式(24.1)から式(24.4)で表される化合物であることが好ましく、式(24.1)または/および式(24.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0713】
【化331】
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【0714】
【化332】
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【0715】
【化333】
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【0716】
【化334】
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【0717】
さらに、一般式(V)で表される化合物は一般式(V−3)で表される化合物であることが好ましい。
【0718】
【化335】
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【0719】
(式中、R51およびR52は一般式(V)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(V−3)で表される化合物の含有量の好ましい範囲は、下記の表に示すとおりである。
【0720】
【表45】
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【0721】
最も好ましい=1、特に好ましい=2、より更に好ましい=3、さらに好ましい=4、より好ましい=5、好ましい=6
さらに、一般式(V−3)で表される化合物は、式(25.1)から式(24.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0722】
【化336】
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【0723】
【化337】
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【0724】
【化338】
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【0725】
本発明の液晶組成物は、更に、一般式(VI)または/および一般式(VII)で表される化合物を1種または2種類以上含有することもできる。
【0726】
【化339】
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【0727】
【化340】
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【0728】
(式中、R6162、R71およびR72はそれぞれ独立して炭素原子数1から10の直鎖アルキル基、炭素原子数1から10の直鎖アルコキシ基又は炭素原子数2から10の直鎖アルケニル基を表す。)
一般式(VI)で表される化合物は、具体的には次に挙げる化合物が好適に使用できる。
【0729】
【化341】
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【0730】
【化342】
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【0731】
【化343】
[この文献は図面を表示できません]
【0732】
【化344】
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【0733】
一般式(VII)で表される化合物は、具体的には次に挙げる化合物が好適に使用できる。
【0734】
【化345】
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【0735】
(液晶表示素子)
上記のような本発明の液晶組成物は、FFSモードの液晶表示素子に適用される。以下、図1〜6を参照にして、本発明に係るFFSモードの液晶表示素子の例を説明する。
【0736】
図1は、液晶表示素子の構成を模式的に示す図である。図1では、説明のために便宜上各構成要素を離間して記載している。本発明に係る液晶表示素子10の構成は、図1に記載するように、対向に配置された第一の透明絶縁基板2と、第二の透明絶縁基板7との間に挟持された液晶組成物(または液晶層5)を有するFFSモードの液晶表示素子であって、該液晶組成物として前記本発明の液晶組成物を用いたことに特徴を有するものである。第一の透明絶縁基板2は、液晶層5側の面に電極層3が形成されている。また、液晶層5と、第一の透明絶縁基板2及び第二の透明絶縁基板7のそれぞれの間に、液晶層5を構成する液晶組成物と直接当接してホモジニアス配向を誘起する一対の配向膜4を有し、該液晶組成物中の液晶分子は、電圧無印加時に前記基板2,7に対して略平行になるように配向されている。図1および図3に示すように、前記第二の基板2および前記第一の基板7は、一対の偏光板1,8により挟持されてもよい。さらに、図1では、前記第二の基板7と配向膜4との間にカラーフィルタ6が設けられている。
【0737】
すなわち、本発明に係る液晶表示素子10は、第一の偏光板1と、第一の基板2と、薄膜トランジスタを含む電極層3と、配向膜4と、液晶組成物を含む液晶層5と、配向膜4と、カラーフィルタ6と、第二の基板7と、第二の偏光板8と、が順次積層された構成である。第一の基板2と第二の基板7はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。2枚の基板2、7は、周辺領域に配置されたエポキシ系熱硬化性組成物等のシール材及び封止材によって貼り合わされていて、その間には基板間距離を保持するために、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子等の粒状スペーサーまたはフォトリソグラフィー法により形成された樹脂からなるスペーサー柱が配置されていてもよい。
【0738】
図2は、図1における基板2上に形成された電極層3のII線で囲まれた領域を拡大した平面図である。図3は、図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した断面図である。図2に示すように、第一の基板2の表面に形成されている薄膜トランジスタを含む電極層3は、走査信号を供給するための複数のゲートバスライン26と表示信号を供給するための複数のデータバスライン25とが、互いに交差してマトリクス状に配置されている。なお、図2には、一対のゲートバスライン25及び一対のデータバスライン24のみが示されている。
【0739】
複数のゲートバスライン26と複数のデータバスライン25とにより囲まれた領域により、液晶表示装置の単位画素が形成され、該単位画素内には、画素電極21及び共通電極22が形成されている。ゲートバスライン26とデータバスライン25が互いに交差している交差部近傍には、ソース電極27、ドレイン電極24およびゲート電極28を含む薄膜トランジスタが設けられている。この薄膜トランジスタは、画素電極21に表示信号を供給するスイッチ素子として、画素電極21と連結している。また、ゲートバスライン26と並行して、共通ライン29が設けられる。この共通ライン29は、共通電極22に共通信号を供給するために、共通電極22と連結している。
【0740】
薄膜トランジスタの構造の好適な一態様は、例えば、図3で示すように、基板2表面に形成されたゲート電極11と、当該ゲート電極11を覆い、且つ前記基板2の略全面を覆うように設けられたゲート絶縁層12と、前記ゲート電極11と対向するよう前記ゲート絶縁層12の表面に形成された半導体層13と、前記半導体層17の表面の一部を覆うように設けられた保護膜14と、前記保護層14および前記半導体層13の一方の側端部を覆い、かつ前記基板2表面に形成された前記ゲート絶縁層12と接触するように設けられたドレイン電極16と、前記保護膜14および前記半導体層13の他方の側端部を覆い、かつ前記基板2表面に形成された前記ゲート絶縁層12と接触するように設けられたソース電極17と、前記ドレイン電極16および前記ソース電極17を覆うように設けられた絶縁保護層18と、を有している。ゲート電極11の表面にゲート電極との段差を無くす等の理由により陽極酸化被膜(図示せず)を形成してもよい。
【0741】
前記半導体層13には、アモルファスシリコン、多結晶ポリシリコンなどを用いることができるが、ZnO、IGZO(In−Ga−Zn−O)、ITO等の透明半導体膜を用いると、光吸収に起因する光キャリアの弊害を抑制でき、素子の開口率を増大する観点からも好ましい。
【0742】
さらに、ショットキー障壁の幅や高さを低減する目的で半導体層13とドレイン電極16またはソース電極17との間にオーミック接触層15を設けても良い。オーミック接触層には、n型アモルファスシリコンやn型多結晶ポリシリコン等のリン等の不純物を高濃度に添加した材料を用いることができる。
【0743】
ゲートバスライン26やデータバスライン25、共通ライン29は金属膜であることが好ましく、Al、Cu、Au、Ag、Cr、Ta、Ti、Mo、W、Ni又はその合金がより好ましく、Al又はその合金の配線を用いる場合が特に好ましい。また、絶縁保護層18は、絶縁機能を有する層であり、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ケイ素酸窒化膜等で形成される。
【0744】
図2及び図3に示す実施の形態では、共通電極22はゲート絶縁層12上のほぼ全面に形成された平板状の電極であり、一方、画素電極21は共通電極22を覆う絶縁保護層18上に形成された櫛形の電極である。すなわち、共通電極22は画素電極21よりも第一の基板2に近い位置に配置され、これらの電極は絶縁保護層18を介して互いに重なりあって配置される。画素電極21と共通電極22は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IZTO(Indium Zinc Tin Oxide)等の透明導電性材料により形成される。画素電極21と共通電極22が透明導電性材料により形成されるため、単位画素面積で開口される面積が大きくなり、開口率及び透過率が増加する。
【0745】
画素電極21と共通電極22とは、これらの電極間にフリンジ電界を形成するために、画素電極21と共通電極22との間の電極間距離:Rが、第一の基板2と第二の基板7との距離:Gより小さくなるように形成されている。ここで、電極間距離:Rは各電極間の基板に水平方向の距離を表す。図3には、平板状の共通電極22と櫛形の画素電極21とが重なり合っているため、電極間距離:R=0となる例が示されており、電極間距離:Rが第一の基板2と第二の基板7との距離(すなわち、セルギャップ):Gよりも小さくなるため、フリンジの電界Eが形成される。したがって、FFS型の液晶表示素子は、画素電極21の櫛形を形成するラインに対して垂直な方向に形成される水平方向の電界と、放物線状の電界を利用することができる。画素電極21の櫛状部分の電極幅:l、及び、画素電極21の櫛状部分の間隙の幅:mは、発生する電界により液晶層5内の液晶分子が全て駆動され得る程度の幅に形成することが好ましい。
【0746】
カラーフィルタ6は、光の漏れを防止する観点で、薄膜トランジスタおよびストレイジキャパシタ23に対応する部分にブラックマトリックス(図示せず)を形成することが好ましい。
【0747】
電極層3、及び、カラーフィルタ6上には、液晶層5を構成する液晶組成物と直接当接してホモジニアス配向を誘起する一対の配向膜4が設けられている。配向膜4は、例えば、ラビング処理されたポリイミド膜であり、各配向膜の配向方向は平行である。ここで、図4を用いて、本実施形態における配向膜4のラビング方向(液晶組成物の配向方向)について説明する。図4は、配向膜4により誘起された液晶の配向方向を模式的に示す図である。本発明においては、正の誘電率異方性を有する液晶組成物が用いられる。したがって、画素電極21の櫛形を形成するラインに対して垂直な方向(水平電界が形成される方向)をx軸としたときに、該x軸と液晶分子30の長軸方向とのなす角θが、概ね45〜90°となるように配向されることが好ましい。図4に示す例では、x軸と液晶分子30の長軸方向とのなす角θが、概ね45°の例が示されている。このように液晶の配向方向を誘起するのは、液晶表示装置の最大透過率を高めるためである。
【0748】
また、偏光板1及び偏光板8は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラストが良好になるように調整することができ、それらの透過軸がノーマリブラックモードで作動するように、互いに直行する透過軸を有することが好ましい。特に、偏光板1及び偏光板8のうちいずれかは、液晶分子30の配向方向と平行な透過軸を有するように配置することが好ましい。また、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。
【0749】
上記のような構成のFFS型の液晶表示装置10は、薄膜TFTを介して画素電極21に画像信号(電圧)を供給することで、画素電極21と共通電極22との間にフリンジ電界を生じさせ、この電界によって液晶を駆動する。すなわち、電圧を印加しない状態では、液晶分子30は、その長軸方向が、配向膜4の配向方向と平行になるように配置している。電圧を印加すると、画素電極21と共通電極22との間に放物線形の電界の等電位線が画素電極21と共通電極22の上部にまで形成され、液晶層5内の液晶分子30は、形成された電界に沿って液晶層5内を回転する。本発明では、正の誘電率異方性を有する液晶分子30を用いるため、液晶分子30の長軸方向が、発生した電界方向に平行になるように回転する。
【0750】
図1図4を用いて説明したFFS型の液晶表示素子は一例であって、本発明の技術的思想から逸脱しない限りにおいて、他の様々な形態で実施することが可能である。例えば、図5は、図1における基板2上に形成された電極層3のII線で囲まれた領域を拡大した平面図の他の例である。図5に示すように、画素電極21がスリットを有する構成としてもよい。また、スリットのパターンを、ゲートバスライン26又はデータバスライン25に対して傾斜角を持つようにして形成してもよい。
【0751】
また、図6は、図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した断面図の他の例である。図6に示す例では、櫛形あるいはスリットを有する共通電極22を用いており、画素電極21と共通電極22との電極間距離はR=αとなる。さらに、図3では共通電極22がゲート絶縁膜12上に形成されている例が示されていたが、図6に示されるように、共通電極22を第一の基板2上に形成して、ゲート絶縁膜12を介して画素電極21を設けるようにしてもよい。画素電極21の電極幅:l、共通電極22の電極幅:n、及び、電極間距離:Rは、発生する電界により液晶層5内の液晶分子が全て駆動され得る程度の幅に適宜調整することが好ましい。
【0752】
本発明に係るFFSモードの液晶表示素子は、特定の液晶組成物を用いているため、高速応答と表示不良の抑制を両立させることができる。
【0753】
また、FFSモードの液晶表示素子は、第一の基板2と第二の基板7との間に液晶層5を注入する際、例えば、真空注入法又は滴下注入(ODF:One Drop Fill)法等の方法が行われるが、本願発明においては、ODF法において、液晶組成物を基板に滴下した際の滴下痕の発生を抑えることができる。なお、滴下痕とは、黒表示した場合に液晶組成物を滴下した痕が白く浮かび上がる現象と定義する。
【0754】
滴下痕の発生は、注入される液晶材料に大きな影響を受けるものであるが、さらに、表示素子の構成によってもその影響は避けられない。FFSモードの液晶表示素子においては、表示素子中に形成される薄膜トランジスター、及び、櫛形やスリットを有する画素電極21等は、薄い配向膜4、あるいは薄い配向膜4と薄い絶縁保護層18等しか液晶組成物を隔てる部材が無いことから、イオン性物質を遮断しきれない可能性が高く、電極を構成する金属材料と液晶組成物の相互作用による滴下痕の発生を避けることができなかったが、FFS型の液晶表示素子において本願発明の液晶組成物を組み合わせて用いることにより、効果的に滴下痕の発生が抑えられる。
【0755】
また、ODF法による液晶表示素子の製造工程においては、液晶表示素子のサイズに応じて最適な液晶注入量を滴下する必要があるが、本願発明の液晶組成物は、例えば、液晶滴下時に生じる滴下装置内の急激な圧力変化や衝撃に対する影響が少なく、長時間にわたって安定的に液晶を滴下し続けることが可能であるため、液晶表示素子の歩留まりを高く保持することもできる。特に、最近流行しているスマートフォンに多用される小型液晶表示素子は、最適な液晶注入量が少ないために最適値からのずれを一定範囲内に制御すること自体が難しいが、本願発明の液晶組成物を用いることにより、小型液晶表示素子においても安定した液晶材料の吐出量を実現できる。
【0756】
本発明の液晶表示素子には、PS−FFSモード等の重合性モノマーの硬化物を構成要素とする液晶表示素子として使用するために、重合性化合物を含有することができる。使用できる重合性化合物として、光などのエネルギー線により重合が進行する光重合性モノマーなどが挙げられ、構造として、例えば、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体などの六員環が複数連結した液晶骨格を有する重合性化合物などが挙げられる。更に具体的には、一般式(XX)
【0757】
【化346】
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【0758】
(式中、X201及びX202はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、
Sp201及びSp202はそれぞれ独立して、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH−(式中、sは2から7の整数を表し、酸素原子は芳香環に結合するものとする。)を表し、
201は−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CY=CY−(式中、Y及びYはそれぞれ独立して、フッ素原子又は水素原子を表す。)、−C≡C−又は単結合を表し、
201は1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基又は単結合を表し、式中の全ての1,4−フェニレン基は、任意の水素原子がフッ素原子により置換されていても良い。)で表される二官能モノマーが好ましい。
【0759】
201及びX202は、何れも水素原子を表すジアクリレート誘導体、何れもメチル基を有するジメタクリレート誘導体の何れも好ましく、一方が水素原子を表しもう一方がメチル基を表す化合物も好ましい。これらの化合物の重合速度は、ジアクリレート誘導体が最も早く、ジメタクリレート誘導体が遅く、非対称化合物がその中間であり、その用途により好ましい態様を用いることができる。PSA表示素子においては、ジメタクリレート誘導体が特に好ましい。
【0760】
Sp201及びSp202はそれぞれ独立して、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH−を表すが、PSA表示素子においては少なくとも一方が単結合であることが好ましく、共に単結合を表す化合物又は一方が単結合でもう一方が炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH−を表す態様が好ましい。この場合1〜4のアルキル基が好ましく、sは1〜4が好ましい。
【0761】
201は、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合が好ましく、−COO−、−OCO−又は単結合がより好ましく、単結合が特に好ましい。
【0762】
201は任意の水素原子がフッ素原子により置換されていても良い1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基又は単結合を表すが、1,4−フェニレン基又は単結合が好ましい。Cが単結合以外の環構造を表す場合、Z201は単結合以外の連結基も好ましく、M201が単結合の場合、Z201は単結合が好ましい。
【0763】
これらの点から、一般式(XX)において、Sp201及びSp202の間の環構造は、具体的には次に記載する構造が好ましい。
【0764】
一般式(XX)において、M201が単結合を表し、環構造が二つの環で形成される場合において、次の式(XXa−1)から式(XXa−5)を表すことが好ましく、式(XXa−1)から式(XXa−3)を表すことがより好ましく、式(XXa−1)を表すことが特に好ましい。
【0765】
【化347】
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【0766】
【化348】
[この文献は図面を表示できません]
【0767】
【化349】
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【0768】
【化350】
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【0769】
【化351】
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【0770】
(式中、両端はSp201又はSp202に結合するものとする。)
これらの骨格を含む重合性化合物は重合後の配向規制力がPSA型液晶表示素子に最適であり、良好な配向状態が得られることから、表示ムラが抑制されるか、又は、全く発生しない。
【0771】
以上のことから、重合性モノマーとしては、一般式(XX−1)〜一般式(XX−4)が特に好ましく、中でも一般式(XX−2)が最も好ましい。
【0772】
【化352】
[この文献は図面を表示できません]
【0773】
【化353】
[この文献は図面を表示できません]
【0774】
【化354】
[この文献は図面を表示できません]
【0775】
【化355】
[この文献は図面を表示できません]
【0776】
(式中、Sp20は炭素原子数2から5のアルキレン基を表す。)
本発明の液晶組成物にモノマーを添加する場合において、重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
【0777】
本発明における液晶組成物は、さらに、一般式(Q)で表される化合物を含有することができる。
【0778】
【化356】
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【0779】
(式中、Rは炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−で置換されてよく、Mはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表す。)
は炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−で置換されてよいが、炭素原子数1から10の直鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素原子数1から20の直鎖アルキル基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が更に好ましい。Mはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表すが、トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基が好ましい。
【0780】
一般式(Q)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(Q−a)から一般式(Q−d)で表される化合物が好ましい。
【0781】
【化357】
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【0782】
【化358】
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【0783】
【化359】
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【0784】
【化360】
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【0785】
式中、RQ1は炭素原子数1から10の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ2は炭素原子数1から20の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ3は炭素原子数1から8の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基又は分岐鎖アルコキシ基が好ましく、Lは炭素原子数1から8の直鎖アルキレン基又は分岐鎖アルキレン基が好ましい。一般式(Q−a)から一般式(Q−d)で表される化合物中、一般式(Q−c)及び一般式(Q−d)で表される化合物が更に好ましい。
本願発明の液晶組成物において、一般式(Q)で表される化合物を1種又は2種を含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001から1質量%であることが好ましく、0.001から0.1質量%が更に好ましく、0.001から0.05質量%が特に好ましい。
【0786】
本発明の重合性化合物を含有した液晶組成物は、これに含まれる重合性化合物が紫外線照射により重合することで液晶配向能が付与される。 液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、実質的に透明であれば材質に特に限定はなく、ガラス、セラミックス、プラスチック等を使用することができる。プラスチック基板としてはセルロ−ス、トリアセチルセルロ−ス、ジアセチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリシクロオレフィン誘導体、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコ−ル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、さらにガラス繊維−エポキシ樹脂、ガラス繊維−アクリル樹脂などの無機−有機複合材料などを用いることができる。
【0787】
なおプラスチック基板を使用する際には、バリア膜を設けることが好ましい。バリア膜の機能は、プラスチック基板が有する透湿性を低下させ、液晶表示素子の電気特性の信頼性を向上することにある。バリア膜としては、それぞれ、透明性が高く水蒸気透過性が小さいものであれば特に限定されず、一般的には酸化ケイ素などの無機材料を用いて蒸着やスパッタリング、ケミカルベーパーデポジション法(CVD法)によって形成した薄膜を使用する。2枚の基板は同素材を使用しても異素材を使用してもよく特に限定はない。ガラス基板を用いれば耐熱性や寸法安定性の優れた液晶表示素子を作製することができて好ましい。またプラスチック基板であれば、ロールツウロール法による製造方法に適し且つ軽量化あるいはフレキシブル化に適しており好ましい。また、平坦性及び耐熱性付与を目的とするならば、プラスチック基板とガラス基板とを組み合わせると良い結果を得ることができる。
2枚の基板の内の一方の基板はシリコン等の不透明な材料でも良い。
透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
【0788】
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
【0789】
前記基板上には、ブラックマトリックス、カラーフィルタ6、平坦化膜あるいは配向膜4等を設けている。
【0790】
ブラックマトリックスは、例えば、顔料分散法にて作製する。具体的にはバリア膜を設けた基板上に、ブラックマトリックス形成用に黒色の着色剤を均一分散させたカラーレジン液を塗布し、着色層を形成する。続いて、着色層をベーキングして硬化する。この上にフォトレジストを塗布し、これをプリベークする。フォトレジストにマスクパターンを通して露光した後に、現像を行って着色層をパターニングする。この後、フォトレジスト層を剥離し、着色層をベーキングしてブラックマトリックスが完成する。
【0791】
あるいは、フォトレジスト型の顔料分散液を使用してもよい。この場合は、フォトレジスト型の顔料分散液を塗布し、プリベークしたのち、マスクパターンを通して露光した後に、現像を行って着色層をパターニングする。この後、フォトレジスト層を剥離し、着色層をベーキングしてブラックマトリックスが完成する。
【0792】
カラーフィルタ6は、顔料分散法、電着法、印刷法あるいは染色法等にて作成する。顔料分散法を例にとると、(例えば赤色の)顔料を均一分散させたカラーレジン液を基板上に塗布し、ベーキング硬化後、該上にフォトレジストを塗布しプリベークする。フォトレジストにマスクパターンを通して露光した後に現像を行い、パターニングする。この後フォトレジスト層を剥離し、再度ベーキングすることで、(赤色の)カラーフィルタが完成する。作成する色順序に特に限定はない。同様にして、緑カラーフィルタ、青カラーフィルタを形成する。
【0793】
透明電極には、カラーフィルタ上に、必要に応じて表面平坦化のためにオーバーコート層を設ける。透明電極は透過率が高い方が好ましく、電気抵抗が小さいほうが好ましい。透明電極はITOなどの酸化膜をスパッタリング法などによって形成する。
【0794】
また、前記透明電極を保護する目的で、透明電極の上にパッシベーション膜を設ける場合もある。
【0795】
前記基板には、配向膜4を形成しているが、これは液晶を配向させる機能を有する膜であり、通常ポリイミドのような高分子材料が用いられることが多い。塗布液には、高分子材料と溶剤からなる配向剤溶液が使われる。配向膜はシール材との接着力を阻害する可能性があるため、封止領域内にパターン塗布する。塗布にはフレキソ印刷法のような印刷法、インクジェットのような液滴吐出法が用いられる。塗布された配向剤溶液は仮乾燥により溶剤が蒸発した後、ベーキングにより架橋硬化される。この後、配向機能を出すために、配向処理を行う。
【0796】
配向処理は通常ラビング法にて行われる。前述のように形成された高分子膜上を、レーヨンのような繊維から成るラビング布を用いて一方向にこすることにより液晶配向能が生じる。
【0797】
また、光配向法を用いることもある。光配向法は、光感受性を有する有機材料を含む配向膜上に偏光を照射することにより配向能を発生させる方法であり、ラビング法による基板の傷や埃の発生が生じない。光配向法における有機材料の例としては二色性染料を含有する材料がある。二色性染料としては、光二色性に起因するワイゲルト効果による分子の配向誘起もしくは異性化反応(例:アゾベンゼン基)、二量化反応(例:シンナモイル基)、光架橋反応(例:ベンゾフェノン基)、あるいは光分解反応(例:ポリイミド基)のような、液晶配向能の起源となる光反応を生じる基(以下、光配向性基と略す)を有するものを用いることができる。塗布された配向剤溶液は仮乾燥により溶剤が蒸発した後、任意の偏向を有する光(偏光)を照射することで、任意の方向に配向能を有する配向膜を得ることができる。
【0798】
前記基板2、7の基板間の厚みを均一に保つために、スペーサーを介して、基板の間隔を調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。スペーサーの種類として、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料などからなる柱状スペーサー等が挙げられる。前記柱状スペーサーの形状は特に限定されず、その水平断面を円形、四角形などの多角形など様々な形状にすることができるが、工程時のミスアラインマージンを考慮して、水平断面を円形または正多角形にすることが特に好ましい。また該突起形状は、円錐台または角錐台であることが好ましい。
【0799】
前記柱状スペーサーの材質は、シール材もしくはシール材に使用する有機溶剤、あるいは液晶に溶解しない材質であれば特に限定されないが、加工及び軽量化の面から合成樹脂(硬化性樹脂)であることが好ましい。一方、前記突起は、フォトリソグラフィによる方法や液滴吐出法により、第一の基板上のシール材が接する面に設けることが可能である。このような理由から、フォトリソグラフィによる方法や液滴吐出法に適した、光硬化性樹脂を使用することが好ましい。
【0800】
透明電極上に、柱状スペーサー形成用の(着色剤を含まない)レジン液を塗布する。続いて、このレジン層をベーキングして硬化する。この上にフォトレジストを塗布し、これをプリベークする。フォトレジストにマスクパターンを通して露光した後に、現像を行ってレジン層をパターニングする。この後、フォトレジスト層を剥離し、レジン層をベーキングして柱状スペーサーが完成する。
【0801】
柱状スペーサーの形成位置はマスクパターンによって所望の位置に決めることができる。従って、液晶表示素子の封止領域内と封止領域外(シール材塗布部分)との両方を同時に作成することができる。また柱状スペーサーは封止領域の品質が低下することがないように、ブラックマトリックスの上に位置するように形成させることが好ましい。このようにフォトリソグラフィ法によって作製された柱状スペーサーのことを、カラムスペーサ又はフォトスペーサと呼ぶことがある。
【0802】
前記スペーサーの材質は、PVA−スチルバゾ感光性樹脂などのネガ型水溶性樹脂や多官能アクリル系モノマー、アクリル酸共重合体、トリアゾール系開始剤などの混合物が使用される。あるいはポリイミド樹脂に着色剤を分散させたカラーレジンを使う方法もある。本発明においては特に限定はなく、使用する液晶やシール材との相性に従い公知の材質でスペーサーを得ることができる。 前記基板を、透明電極層が内側となるように対向させ、又、封止領域となる面にシール材を塗布する。
【0803】
シール材の材質は特に限定はなく、エポキシ系やアクリル系の光硬化性、熱硬化性、光熱併用硬化性の樹脂に重合開始剤を添加した硬化性樹脂組成物が使用される。また、透湿性や弾性率、粘度などを制御するために、無機物や有機物よりなるフィラー類を添加することがある。これらフィラー類の形状は特に限定されず、球形、繊維状、無定形などがある。さらに、セルギャップを良好に制御するために単分散径を有する球形や繊維状のギャップ材を混合したり、基板との接着力をより強化するために、基板上突起と絡まりやすい繊維状物質を混合しても良い。このとき使用する繊維状物質の直径はセルギャップの1/5〜1/10以下程度が望ましく、繊維状物質の長さはシール塗布幅よりも短いことが望ましい。
【0804】
また、繊維状物質の材質は所定の形状が得られるものであれば特に限定されず、セルロース、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維やガラス、炭素などの無機材料を適宜選ぶことが可能である。
【0805】
シール材を塗布する方法としては、印刷法やディスペンス法があるが、シール材の使用量が少ないディスペンス法が望ましい。シール材の塗布位置は封止領域に悪影響を及ぼさないように通常ブラックマトリックス上とする。次工程の液晶滴下領域を形成するため(液晶が漏れないように)、シール材塗布形状は閉ループ形状とする。
【0806】
前記シール材を塗布した基板の閉ループ形状(封止領域)に液晶を滴下する。通常はディスペンサーを使用する。滴下する液晶量は液晶セル容積と一致させるため、柱状スペーサーの高さとシール塗布面積とを掛け合わせた体積と同量を基本とする。しかし、セル貼り合わせ工程における液晶漏れや表示特性の最適化のために、滴下する液晶量を適宜調整することもあれば、液晶滴下位置を分散させることもある。
【0807】
次に、前記シール材を塗布し液晶を滴下したフ基板に、もう一方の基板を貼り合わせる。具体的には、静電チャックのような基板を吸着させる機構を有するステージに一方の基板ともう一方の基板を吸着させ、双方の配向膜と配向膜とが向きあい、シール材ともう一方の基板が接しない位置(距離)に配置する。この状態で系内を減圧する。減圧終了後、基板と基板との貼り合せ位置を確認しながら両基板位置を調整する(アライメント操作)。貼り合せ位置の調整が終了したら、一方の基板上のシール材ともう一方の基板とが接する位置まで基板を接近させる。この状態で系内に不活性ガスを充填させ、徐々に減圧を開放しながら常圧に戻す。このとき、大気圧により双方の基板が貼り合わされ、柱状スペーサーの高さ位置でセルギャップが形成される。この状態でシール材に紫外線を照射してシール材を硬化することによって液晶セルを形成する。この後、場合によって加熱工程を加え、シール材硬化を促進する。シール材の接着力強化や電気特性信頼性の向上のために、加熱工程を加えることが多い。
【0808】
二枚の偏光板1、8は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整する。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。
【実施例】
【0809】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
【0810】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0811】
NI :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :25℃における屈折率異方性
Δε :25℃における誘電率異方性
η :20℃における粘度(mPa・s)
γ :25℃における回転粘度(mPa・s)
VHR:周波数60Hz,印加電圧1Vの条件下で60℃における電圧保持率(%)
焼き付き :
液晶表示素子の焼き付き評価は、表示エリア内に所定の固定パターンを1000時間表示させた後に、全画面均一な表示を行ったときの固定パターンの残像のレベルを目視にて以下の4段階評価で行った。
【0812】
◎残像無し
○残像ごく僅かに有るも許容できるレベル
△残像有り許容できないレベル
×残像有りかなり劣悪
滴下痕 :
液晶表示装置の滴下痕の評価は、全面黒表示した場合における白く浮かび上がる滴下痕を目視にて以下の4段階評価で行った。
【0813】
◎残像無し
○残像ごく僅かに有るも許容できるレベル
△残像有り許容できないレベル
×残像有りかなり劣悪
プロセス適合性 :
プロセス適合性は、ODFプロセスにおいて、定積計量ポンプを用いて1回に50pLずつ液晶を滴下することを100000回行い、次の「0〜100回、101〜200回、201〜300回、・・・・99901〜100000回」の各100回ずつ滴下された液晶量の変化を以下の4段階で評価した。
【0814】
◎変化が極めて小さい(安定的に液晶表示素子を製造できる)
○変化が僅かに有るも許容できるレベル
△変化が有り許容できないレベル(斑発生により歩留まりが悪化)
×変化が有りかなり劣悪(液晶漏れや真空気泡が発生)
低温での溶解性:
低温での溶解性評価は、液晶組成物を調製後、2mLのサンプル瓶に液晶組成物を1g秤量し、これに温度制御式試験槽の中で、次を1サイクル「−20℃(1時間保持)→昇温(0.1℃/毎分)→0℃(1時間保持)→昇温(0.1℃/毎分)→20℃(1時間保持)→降温(−0.1℃/毎分)→0℃(1時間保持)→降温(−0.1℃/毎分)→−20℃」として温度変化を与え続け、目視にて液晶組成物からの析出物の発生を観察し、以下の4段階評価を行った。
【0815】
◎600時間以上析出物が観察されなかった。
【0816】
○300時間以上析出物が観察されなかった。
【0817】
△150時間以内に析出物が観察された。
【0818】
×75時間以内に析出物が観察された。
尚、実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
(側鎖)
−n −CnH2n+1 炭素原子数nの直鎖状アルキル基
−On −OCnH2n+1 炭素原子数nの直鎖状アルコキシ基
−V −C=CH2 ビニル基
−Vn −C=C−CnH2n+1 炭素原子数(n+1)の1−アルケン
−CFO―−CFFO−
(環構造)
【0819】
【化361】
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【0820】
(比較例1(液晶組成物1))
次に示す組成を有する液晶組成物1(比較例1)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0821】
液晶組成物1を用いて、TV用として一般的であるセル厚3.0μmのFFSモードの液晶表示素子を作製した。液晶組成物の注入は、滴下法にて行い、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った。
【0822】
尚、化合物略号の右の数値は含有量を表し、数値は全て質量%を表す。
【0823】
【表46】
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【0824】
液晶組成物1はTV用液晶組成物として良好な物性を示し、電圧保持率、焼き付き、滴下痕などの信頼性にかかる特性も良好な特性を示した。また、プロセス適合性、低温での溶解性も良好な結果を示した。透過率は87.2%であった。
(実施例1)
比較例1の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Ph-Ph5-Ph-2を添加した実施例1の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0825】
【表47】
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【0826】
実施例1の組成物は、比較例1の液晶組成物1と比較してほぼ同等の物性、信頼性、プロセス適合性、低温での溶解性を維持しつつ、比較例1の液晶組成物1の透過率である87.2%と比較して高い透過率である88.1%を示した。
(実施例2〜4)
比較例1の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Ph-Ph5-Ph-2を比率を変えて添加した実施例2〜4の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0827】
【表48】
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【0828】
実施例2〜4の組成物は、比較例1の液晶組成物1と比較してほぼ同等の物性、信頼性、プロセス適合性、低温での溶解性を維持しつつ、比較例1の液晶組成物1の透過率である87.2%と比較して高い透過率である89.0〜90.1%を示した。
(実施例5〜8)
比較例1の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Ph-Ph5-Ph-2及び3-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例5〜8の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0829】
【表49】
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【0830】
実施例5〜8の組成物は、比較例1の液晶組成物1と比較してほぼ同等の物性、信頼性、プロセス適合性、低温での溶解性を維持しつつ、比較例1の液晶組成物1の透過率である87.2%と比較して高い透過率である87.9〜90.3%を示した。
(実施例9〜11)
比較例1の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Cy-Cy-Ph5-O2、5-Cy-Cy-Ph5-O2及び3-Cy-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例9〜11の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0831】
【表50】
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【0832】
実施例9〜11の組成物は、比較例1の液晶組成物1と比較してほぼ同等の物性、信頼性、プロセス適合性、低温での溶解性を維持しつつ、比較例1の液晶組成物1の透過率である87.2%と比較して高い透過率である89.1〜90.3%を示した。
(比較例2)
次に示す組成を有する液晶組成物2(比較例2)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0833】
液晶組成物2を用いて、TV用として一般的であるセル厚3.0μmのFFSモードの液晶表示素子を作製した。液晶組成物の注入は、滴下法にて行い、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った。
【0834】
【表51】
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【0835】
液晶組成物2はTV用液晶組成物として良好な物性を示した。また、透過率は87.3%であった。
(実施例12〜15)
比較例2の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Ph-Ph5-Ph-O2及び3-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例12〜15の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0836】
【表52】
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【0837】
実施例12〜15の組成物は、比較例2の液晶組成物2と比較してほぼ同等の物性を維持しつつ、比較例2の液晶組成物2の透過率である87.3%と比較して高い透過率である88.1〜89.3%を示した。
(実施例16〜18)
比較例2の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Cy-Cy-Ph5-O2、5-Cy-Cy-Ph5-O2及び3-Cy-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例16〜18の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0838】
【表53】
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【0839】
実施例16〜18の組成物は、比較例2の液晶組成物2と比較してほぼ同等の物性を維持しつつ、比較例2の液晶組成物2の透過率である87.3%と比較して高い透過率である88.3〜89.5%を示した。
(比較例3)
次に示す組成を有する液晶組成物3(比較例3)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0840】
液晶組成物3を用いて、TV用として一般的であるセル厚3.0μmのFFSモードの液晶表示素子を作製した。液晶組成物の注入は、滴下法にて行い、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った。
【0841】
【表54】
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【0842】
液晶組成物3はTV用液晶組成物として良好な物性を示した。また、透過率は88.0%であった。
(実施例19〜22)
比較例3の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Ph-Ph5-Ph-2及び3-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例19〜22の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0843】
【表55】
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【0844】
実施例19〜22の組成物は、比較例3の液晶組成物3と比較してほぼ同等の物性を維持しつつ、比較例3の液晶組成物3の透過率である88.0%と比較して高い透過率である88.8〜90.0%を示した。
(実施例23〜25)
比較例3の液晶組成物に、本願一般式(IV)で表される化合物である3-Cy-Cy-Ph5-O2、5-Cy-Cy-Ph5-O2及び3-Cy-Ph-Ph5-O2を比率を変えて添加した実施例23〜25の組成物を調整し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
【0845】
【表56】
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【0846】
実施例23〜25の組成物は、比較例3の液晶組成物3と比較してほぼ同等の物性を維持しつつ、比較例3の液晶組成物3の透過率である88.0%と比較して高い透過率である89.2〜90.5%を示した。
図1
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図2
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図3
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図4
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図5
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図6
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