(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5946997
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 37/02 20060101AFI20160623BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20160623BHJP
F21S 6/00 20060101ALI20160623BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20160623BHJP
【FI】
H05B37/02 E
F21V23/00 115
F21S6/00 100
H05B37/02 F
F21Y115:10
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2011-115625(P2011-115625)
(22)【出願日】2011年5月24日
(65)【公開番号】特開2012-243712(P2012-243712A)
(43)【公開日】2012年12月10日
【審査請求日】2014年4月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(72)【発明者】
【氏名】関家 一馬
【審査官】
三島木 英宏
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/062111(WO,A1)
【文献】
特開2011−029094(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/117006(WO,A1)
【文献】
特開2004−139864(JP,A)
【文献】
実開昭63−099726(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
F21S 6/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動で開閉操作可能なスイッチ手段を含む電力供給回路を介して電源に接続される電気的照明手段、人感センサー及び制御手段を含む照明装置において、
該人感センサー及び該制御手段は該電力供給回路に並列接続された副回路に配設されており、
該スイッチ手段は該制御手段によっても開放可能であり、且つ該制御手段は計時手段を備えており、
該開閉スイッチが手動で閉成されて該照明手段が作動せしめられている状態において、該人感センサーが人体を検出しない状態が所定時間経過すると、該制御手段は該スイッチ手段を開放することによって該照明手段と共に該人感センサー及び該制御手段を該電源から切り離す、
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
該照明手段はLEDから構成されている、請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
机に装備され且つ接続プラグを介して商用電源に接続されるスタンド型であり、該照明手段は机上を照明する、請求項1又は2記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的照明手段と共に人感センサーを含む節電型照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1乃至3には、蛍光灯、白熱電灯或いはLEDから構成することができる電気的照明手段と共に人体を検出する人感センサーとを含む節電型照明装置が開示されている。かような照明装置においては、手動で或いは人感センサーが人体を検出することによって開閉スイッチが閉成され照明手段が作動せしめられている状態において、人感センサーが人体を検出しなくなって所定時間が経過すると照明手段の作動が自動的に停止され、かくして開閉スイッチの開放が忘却される等に起因して不必要時に照明手段が作動し続けて電力が無駄に消費されることが回避される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−235398号公報
【特許文献2】特開2007−227330号公報
【特許文献3】特開2009−266424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、上述したとおりの従来の照明装置においては、人感センサーが人体を検出しない、従って照明手段を作動せしめる必要がない時には、照明手段の作動が停止せしめられ、これによって不必要時に照明手段が作動され続けて電力が無駄に消費されることが回避されるが、無駄な電力消費の回避が未だ充分ではない。更に詳述すると、人感センサーが人体を検出しなくなって所定時間が経過すると、照明手段の作動は停止されるが、人感センサー及び制御手段には電力が供給され続け、比較的少量ではあるが人感センサー及び制御手段において所謂待機電力が消費され続ける。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、人感センサーが人体を検出しなくなって所定時間が経過すると、照明手段による電力消費が停止されると共に人感センサー及び制御手段による待機電力消費も停止され、かくして無駄な電力消費の回避即ち節電が一層効果的に遂行される、新規且つ改良された照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討の結果、人感センサーが人体を検出しなくなって所定時間を経過すると、照明手段と共に人感センサー及び制御手段を電源から切り離すように構成することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する照明装置として、手動で開閉操作可能なスイッチ手段を
含む電力供給回路を介して電源に接続される電気的照明手段、人感センサー及び制御手段を含む照明装置において、
該人感センサー及び該制御手段は該電力供給回路に並列接続された副回路に配設されており、
該スイッチ手段は該制御手段によっても開放可能であり、且つ該制御手段は計時手段を備えており、
該開閉スイッチが手動で閉成されて該照明手段が作動せしめられている状態において、該人感センサーが人体を検出しない状態が所定時間経過すると、該制御手段は該スイッチ手段を開放
することによって該照明手段と共に該人感センサー及び該制御手段を該電源から切り離す、
ことを特徴とする照明装置が提供される。
【0008】
該照明手段は他の形態の照明手段に比べて消費電力が少ないLEDから構成されているのが好適である。好適実施形態においては、照明装置は机に装備され且つ接続プラグを介して商用電源に接続されるスタンド型であり、該照明手段は机上を照明する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の照明装置においては、人感センサーが人体を検出しなくなって所定時間が経過すると、制御手段によって開閉スイッチ手段が開放されて、照明手段と共に人感センサー及び制御手段が電源から切り離され、これによって照明手段による無駄な電力消費が回避されると共に、人感センサー及び制御手段により待機電力消費が回避され、かくして無駄な電力消費の回避即ち節電が一層効果的に遂行される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に従って構成された照明装置の好適実施形態を示す斜面図。
【
図2】
図1の照明装置の電気的構成要素を簡略に示す回路図。
【
図3】
図1の照明装置における作動制御フローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の照明装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0012】
図1を参照して説明すると、図示の照明装置は机3の上に載置される(単なる載置に代えて適宜の連結具を介して机3に解除自在に連結することもできる)スタンド型照明装置2として構成されている。この照明装置2は静止枠4、可動枠6及び支持枠8から構成された支持枠構造を含んでいる。静止枠4は机上に載置するための略T字状脚部10とこの脚部10から上方に延出する直立部12を有する。可動枠6はその下端部が静止枠4の上端部に適宜の連結機構を介して旋回自在に連結されており、実質上水平に延びる旋回軸線を中心として矢印A及びBで示す方向に旋回自在である。支持枠8はその基端部が可動枠6の上端部に適宜の連結機構を介して旋回自在に連結されており、実質上水平に延びる旋回軸線を中心として矢印C及びDで示す方向に旋回自在である。
【0013】
静止枠4には電源コード14が付設されており、この電源コード14の先端にはプラグ16が配設されている。静止枠4の直立部前面には、スイッチ手段18及び人感センサー20が配設されている。それ自体は周知の形態でよいスイッチ手段18は、手動で開閉操作することができると共に、後述する制御手段によっても開放され得る形態である。それ自体は周知の適宜の形態のセンサーから構成することができる人感サンサー20は、椅子に着座して机上で作業する人体の存在を検出する。支持枠
8の前半部内には、消費電力が小さいLEDであるのが好都合である電気的照明手段22が着脱自在に装着されている。
【0014】
図1と共に
図2を参照して説明を続けると、上記照明手段22は電力供給回路24を介してプラグ16に接続されており、電力供給回路24には上記スイッチ手段18が配設されている。従って、プラグ16を商用電源のコンセント(図示していない)に接続し、スイッチ手段18を閉成すれば、照明手段22に電力が供給されて照明手段22が作動即ち点灯される。電力供給回路24には副回路26が付設されており、この副回路26には上記人感センサー20と共に制御手段28が接続されている。マイクロコンピュターから構成することができる制御手段28は計時手段30を内蔵している。人感センサー20は、例えば人体を検出しているときには検出信号を制御手段28に送信し、人体を検出していないときには信号を発信しない。制御手段28は、ソレノイドの如き適宜の作動器(図示していない)を介してスイッチ手段18を開放することができる。
【0015】
図1及び
図2と共に
図3を参照して、本発明に従って構成された照明装置2の作用を説明すると、次のとおりである。プラグ16が商用電源のコンセントに接続されている状態において、ステップnー1においてスイッチ手段18が手動で閉成されると、照明手段22に電力が供給されて照明手段22が作動され机上が照明され、そしてまた人感センサー20及び制御手段28にも所要電力が供給される。ステップn−2においては、人感センサー20が人体を検出しているか否かが判別される。人感センサー20が人体を検出していない時にはステップnー3に進み、人感センサー20が人体を検出しなくなってから所定時間、例えば5分間、が経過したか否かが判別される。所定時間を経過していない時はステップn−2に戻るが、所定時間を経過するとステップn−4に進み、制御手段28によってスイッチ手段18が開放される。かくして、照明手段22が電源から切り離されると共に人感センサー20及び制御手段28も電源から切り離され、照明手段22による不必要な電力消費が回避されると共に、人感センサー20及び制御手段28による待機電力消費も回避される。照明手段22を再び作動せしめるためには、スイッチ手段18を手動で閉成すればよい。制御手段28によるスイッチ手段18の開放に先立って、手動によってスイッチ手段18を開放し、これによって照明手段22と共に人感センサー20及び制御手段28を電源から切り離すこともできる。
【符号の説明】
【0016】
2:照明装置
14:電源コード
16:プラグ
18:スイッチ手段
20:人感センサー
22:照明手段
28:制御手段
30:計時手段