技術分野
リチウムイオン二次電池等の二次電池に使用される負極を形成するために用いられる二次電池負極用水系バインダー組成物
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、発明者らの検討によれば、特許文献1や2に記載の水系バインダー組成物は、製造後の貯蔵タンクでの保存中、コンテナやポリ容器等の輸送容器に充填出荷中などにおいて長期保存をすると、該バインダー組成物の粘度変化が生じたり、更には凝集物が発生したりすることがあった。更には電極活物質と混合して得られたスラリー組成物も、粘度変化が生じたり、凝集物が発生したりすることもあり、その結果、所定の極板作製ができなくなったり、得られた電池の特性にバラツキがみられることもあった。
更に、特許文献1や2に記載の二次電池は充放電を繰り返すと、遷移金属イオン(マンガンイオン、コバルトイオン)が電解液中に溶出し、結果として電池容量が低下するという問題があること、並びに、溶出した遷移金属イオンが負極表面に樹状析出することにより、電池の寿命(サイクル特性)や安全性が低下するという問題があることがわかった。
したがって、本発明は、長期保存安定性に優れ、得られる二次電池のサイクル特性及び安全性を向上させることができる二次電池負極用水系バインダー組成物、該バインダー組成物を用いた二次電池負極用スラリー組成物、二次電池負極及び二次電池を提供することを目的としている。
そこで、本発明者らが検討した結果、特定組成のバインダーを含有する組成物に、特定量範囲のイソチアゾリン系化合物及びキレート化合物を含有させることで、バインダー組成物の長期保存安定性が良好になると共に、得られる二次電池のサイクル特性及び安全性を向上させることができることを見出した。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)脂肪族共役ジエン系単量体単位20〜60重量%、エチレン性不飽和カルボン酸系単量体単位0.5〜10重量%、及びこれらと共重合可能な他の単量体単位20〜79重量%からなるバインダーと、該バインダー100重量部に対し、イソチアゾリン系化合物0.001〜1.0重量部と、キレート化合物0.001〜1.0重量部とを含有する二次電池・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明によれば、脂肪族共役ジエン系単量体単位、エチレン性不飽和カルボン酸系単量体単位、及びこれらと共重合可能な他の単量体単位からなり、各単量体単位を特定比率で含むバインダーと、該バインダー100重量部に対し特定量のイソチアゾリン系化合物と、特定量のキレート化合物とを含有する二次電池負極用水系バインダー組成物を用いることで、バインダー組成物の長期保存安定性が良好になる。また、該バインダー組成物中のキレート化合物は、充放電時に電解液中に溶出する遷移金属イオンを捕捉することができるため、遷移金属イオンに起因した二次電池のサイクル特性と安全性の低下を防ぐことができる。更に、該バインダー組成物を用いた二次電池負極は充放電を繰り返しても劣化しにくく、二次電池の寿命を延ばすことができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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