(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
α−オレフィンがプロピレンであり、非共役ポリエンが、5−アルキリデン−2−ノルボルネンおよび5−アルケニル−2−ノルボルネンからなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記載のエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、エチレン単位、α−オレフィン単位および非共役ポリエン単位を含むエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に関する。本発明において「エチレン単位」「α−オレフィン単位」「非共役ポリエン単位」のように「モノマー名+単位」という用語は、「該モノマーに基づく単量体単位」を意味する。
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体のα−オレフィンとしては、好ましくは、炭素原子数3〜20のα−オレフィンであり、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等の直鎖状α−オレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状α−オレフィンがあげられる。これらは、1種以上使用される。
α−オレフィンとしては、好ましくは、プロピレン、1−ブテンであり、より好ましくはプロピレンである。
【0008】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の非共役ポリエンとしては、たとえば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエン、6,10−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン、8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカトリエン、4−エチリデン−12−メチル−1,11−ペンタデカジエン等のトリエンがあげられる。これらは、1種以上使用される。非共役ポリエンとしては、好ましくは、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン等の5−アルキリデン−2−ノルボルネン;5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン等の5−アルケニル−2−ノルボルネンが好ましく、5−アルキリデン−2−ノルボルネンがより好ましい。
【0009】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体としては、α−オレフィンがプロピレンであり、非共役ポリエンが、5−アルキリデン−2−ノルボルネンおよび5−アルケニル−2−ノルボルネンからなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物である共重合体が好ましい。
【0010】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−1−ブテン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−1−ブテン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−1−ブテン−5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体をあげることができる。
【0011】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の極限粘度[η]は、0.5dl/g以上1.8dl/g以下である。当該極限粘度[η]は、ロール混練加工性を高めるために、好ましくは1.0dl/g以上であり、より好ましくは1.3dl/g以上であり、更に好ましくは1.4dl/gである。また、押出加工性を高めるために、好ましくは1.7dl/g以下である。該極限粘度[η]は、テトラリン中、135℃で測定される。
【0012】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体のエチレンに基づく単量体単位(エチレン単位)の含有量は50モル%以上90モル%以下、α−オレフィンに基づく単量体単位(α−オレフィン単位)の含有量は10モル%以上50モル%以下である。ロール混練加工性を高めるために、好ましくは、エチレン単位の含有量は55モル%以上、α−オレフィン単位の含有量は45モル%以下であり、より好ましくは、エチレン単位の含有量は58モル%以上、α−オレフィン単位の含有量は42モル%以下であり、更に好ましくは、エチレン単位の含有量は60モル%以上、α−オレフィン単位の含有量は40モル%以下である。押出加工性を高めるために、好ましくは、エチレン単位の含有量は80モル%以下、α−オレフィン単位の含有量は20モル%以上であり、より好ましくは、エチレン単位の含有量は75モル%以下、α−オレフィン単位の含有量は25モル%以上であり、更に好ましくは、エチレン単位の含有量は70モル%以下、α−オレフィン単位の含有量は30モル%以上である。ただし、エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量の合計を100モル%とする。エチレン単位の含有量とα−オレフィン単位の含有量は、赤外分光光度法により測定される。
【0013】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体のヨウ素価(単位:g/100g重合体)は1以上50以下である。当該ヨウ素価は、ロール混練加工性を高めるために、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、より好ましくは12以上である。また、押出加工性を高めるために、好ましくは40以下であり、より好ましくは35以下であり、より好ましくは30以下である。
【0014】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の100℃および1000cpmでのtanδに対する100℃および2cpmでのtanδの比、すなわちtanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm))は、1.0以上1.7以下である。当該比は、押出加工性を高めるために、好ましくは1.6以下であり、より好ましくは1.5以下である。ここでtanδは、せん断貯蔵弾性率に対するせん断損失弾性率の比(せん断損失弾性率/せん断貯蔵弾性率)であり、粘弾性測定装置により、温度100℃および歪み13.95%の条件で測定される。
【0015】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の数平均分子量(Mn)に対するZ−平均分子量(Mz)の比、すなわちMz/Mnは、15以上25以下である。Mz/Mnは、ロール混練加工性を高めるために、好ましくは17以上であり、押出加工性を高めるために、好ましくは22以下である。Z−平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)法にて測定される。
【0016】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比、すなわちMw/Mnは、3以上5以下である。Mw/Mnは、ロール混練加工性を高めるために、好ましくは4以上である。重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)法にて測定される。
【0017】
本発明のエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体の製造方法としては、重合触媒成分としてバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とを用いた重合触媒により、炭化水素化合物溶媒中で、下記条件(a)、(b)及び(c)を充足する重合条件で、エチレン、α−オレフィン及び非共役ポリエンを共重合する方法があげられる。
(a)バナジウム化合物の使用量に対する有機アルミニウム化合物の使用量のモル比(有機アルミニウム化合物のモル数/バナジウム化合物のモル数)が0.1〜2.0である。
(b)重合温度が50〜80℃である。
(c)重合反応器に供給される水素の量が、重合反応器に供給される溶媒の量1kgあたり、0.001〜0.1NLである。
(d)重合反応器に供給されるバナジウム化合物の量が、重合反応器に供給される溶媒100重量部あたり、0.02〜0.2重量部である。
【0018】
上記製造方法におけるバナジウム化合物としては、VOCl
3、VO(OCH
3)
0.5Cl
2.5、VO(OC
2H
5)
0.5C
l2.5、VO(O(n-C
3H
7))
0.5Cl
2.5、VO(O(n-C
4H
9))
0.5Cl
2.5、VO(O(n-C
5H
11))
0.5Cl
2.5、VO(O(n-C
6H
13)
)
0.5Cl
2.5、VO(O(n-C
7H
15))
0.5Cl
2.5、VO(O(n-C
8H
17))
0.5Cl
2.5、VO(OCH
3)
0.8Cl
2.2、VO(OC
2H
5)
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
3H
7))
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
4H
9))
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
5H
11))
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
6H
13))
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
7H
15))
0.8Cl
2.2、VO(O(n-C
8H
17))
0.8Cl
2.2、VO(OCH
3)Cl
2、VO(OC
2H
5)Cl
2、VO(O(n-C
3H
7))Cl
2、VO(O(n-C
4H
9))Cl
2、VO(O(n-C
5H
11))Cl
2、VO(O(n-C
6H
13))Cl
2、VO(O(n-C
7H
15))Cl
2、VO(O(n-C
8H
17))Cl
2、VO(OCH
3)
1.5Cl
0.5、VO(OC
2H
5)
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
3H
7))
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
4H
9))
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
5H
11))
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
6H
13))
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
7H
15))
1.5Cl
0.5、VO(O(n-C
8H
17))
1.5Cl
0.5、等のVO(OR)
mCl
n[式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、mおよびnは、m+n=3、0≦m<3および0<n≦3を充足する数である。]で表される化合物をあげることができる。好ましくは、VOCl
3、VO(OC
2H
5)
0.5Cl
2.5、VO(OC
2H
5)
0.8Cl
2.2、VO(OC
2H
5)Cl
2、VO(OC
2H
5)
1.5Cl
0.5等のVO(OC
2H
5)
rCl
s[式中、rおよびsは、r+s=3、1≦r<3および0<s≦2を充足する数である。]で表される化合物であり、より好ましくはVOCl
3である。
【0019】
上記製造方法における有機アルミニウム化合物としては、(C
2H
5)
2AlCl、(n-C
4H
9)
2AlCl、(iso-C
4H
9)
2AlCl、(n-C
6H
13)
2AlCl、(C
2H
5)
1.5AlCl
1.5、(n-C
4H
9)
1.5AlCl
1.5、(iso-C
4H
9)
1.5AlCl
1.5、(n-C
6H
13)
1.5AlCl
1.5、C
2H
5AlCl
2、(n-C
4H
9)AlCl
2、(iso-C
4H
9)AlCl
2、(n-C
6H
13)AlCl
2等のR
tAlCl
u[式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、tおよびuは、t+u=3、0<t≦3および0≦u<3を充足する数である。]で表される化合物をあげることができる。好ましくは、R
xAlCl
y[式中、Rは炭素原子数2〜6のアルキル基を表し、xおよびyは、x+y=3、1≦x≦2および1≦y≦2を充足する数である。]で表される化合物でありより好ましくは(C
2H
5)
2AlCl、(C
2H
5)
1.5AlCl
1.5である。
【0020】
重合触媒としては、好ましくは、アルコールの非存在下でバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とを接触させて得られる触媒が好ましい。
【0021】
溶媒に用いられる炭化水素化合物としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素化合物;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素化合物をあげることができる。
【0022】
上記バナジウム化合物の使用量に対する上記有機アルミニウム化合物の使用量のモル比(有機アルミニウム化合物のモル数/バナジウム化合物のモル数)は、好ましくは0.1〜2.0であり、より好ましくは0.5〜1.8であり、更に好ましくは0.8〜1.7である。tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)を小さくするには、あるいは、極限粘度[η]を小さくするには、当該モル比を小さくすることが好ましい。また、Mz/Mn及びMw/Mnを大きくするには、当該モル比を小さくすることが好ましい。
【0023】
重合温度は、好ましくは50〜80℃であり、より好ましくは55〜60℃である。tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)を小さくするには、あるいは、Mz/Mn及びMw/Mnを大きくするには、当該重合温度を高くすることが好ましい。
【0024】
重合圧力は、通常、0.1〜10MPaであり、好ましくは0.1〜5MPaであり、より好ましくは0.1〜3MPaである。
【0025】
重合反応器に供給される水素の量は、重合反応器に供給される溶媒1kgあたり、好ましくは0.001〜0.1NLであり、より好ましくは0.005〜0.05NLであり、更に好ましくは0.01〜0.04NLである。Mz/Mnを大きくするには、あるいは、極限粘度[η]を大きくするには、当該水素の供給量を少なくすることが好ましい。
【0026】
重合反応器に供給されるバナジウム化合物の量は、重合反応器に供給される溶媒100重量部あたり、好ましくは0.02〜0.2重量部であり、より好ましくは0.03〜0.1重量部である。極限粘度[η]を大きくするには、あるいは、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)を大きくするには、当該バナジウム化合物の量を多くすることが好ましい。
【0027】
本発明のエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体は、加硫ゴム用材料として好適に用いられる。
【0028】
加硫ゴムの調製方法としては、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に、必要に応じて添加剤及び/又は樹脂を配合し、加熱、電子線照射等により加硫処理する方法があげられる。
【0029】
上記添加剤としては、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、軟化剤、補強剤、発泡剤、発泡助剤、安定剤、消泡剤をあげることができる。
【0030】
加硫剤としては、硫黄、硫黄系化合物及び有機過酸化物などを用いることができる。硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などを用いることができる。硫黄および硫黄系化合物の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.01〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜5重量部である。
【0031】
有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、および第三ブチルヒドロペルオキシドなどをあげることができる。好ましくは、ジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンであり、より好ましくは、ジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。有機過酸化物の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.1〜15重量部であり、より好ましくは1〜8重量部である。
【0032】
硫黄または硫黄系化合物と共に使用する加硫助剤としては、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの金属酸化物をあげることができる。好ましくは、酸化亜鉛である。これらの加硫助剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは1〜20重量部である。
【0033】
有機過酸化物と共に使用する加硫助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタアクリロキシエチルホスフェート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、N−メチロールメタクリルアミド、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、メタクリル酸アルミニウム、メタクリル亜鉛、メタクリル酸カルシウム、メタクリル酸マグネシウム、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等をあげることができる。これらの加硫助剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.05〜15重量部であり、より好ましくは0.1〜8重量部である。
【0034】
加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフイド、ジフエニルグアニジン、トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル−バイ−グアナイド、ジフエニルグアニジン−フタレート、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア、2−メルカプトイミダゾリン、チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジブチルキサントゲン酸亜鉛、エチレンチオウレアなどをあげることができる。加硫促進剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.05〜20重量部であり、より好ましくは0.1〜8重量部である。
【0035】
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチなどのコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤;トール油、サブ、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸及び脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成高分子物質などがあげられる。軟化剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは1〜300重量部であり、より好ましくは20〜250重量部であり、更に好ましくは50〜200重量部である。
【0036】
補強剤としては、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸アルミニウムなどがあげられる。カーボンブラックとしては、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなどがあげられ、これらのカーボンブラックは、シランカップリング剤などで表面処理されていてもよい。補強剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは1〜300重量部であり、より好ましくは20〜250重量部であり、更に好ましくは50〜200重量部である。
【0037】
発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、P−トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などをあげることができる。発泡剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.01〜15重量部であり、より好ましくは0.05〜8重量部である。
【0038】
発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、しゅう酸等の有機酸;尿素またはその誘導体などをあげることができる。発泡助剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.01〜15重量部であり、より好ましくは0.05〜8重量部である。
【0039】
安定剤としては、アミン系老化防止剤、ヒンダードフェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤などをあげることができる。安定剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.01〜15重量部であり、より好ましくは0.05〜8重量部である。
【0040】
消泡剤としては、酸化カルシウムをあげることができる。消泡剤の配合量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を100重量部として、好ましくは0.05〜20重量部であり、より好ましくは0.1〜8重量部である。
【0041】
上記樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンエーテルなどがあげられる。ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等をあげることができる。
【0042】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に、添加剤及び/又は樹脂を配合して、重合体組成物を調製する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスなどのインターナルミキサーを用いて、軟化剤、補強剤、安定剤等とエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体とを、80〜170℃の温度で3〜10分間混練し、次いで、オープンロールなどのロ−ル類あるいはニーダーを用いて、温度40〜80℃で必要に応じて加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、発泡剤等を加えて、5〜30分間混練することにより重合体組成物を調製することができる。上記のインターナルミキサーでの混練温度が加硫剤や発泡剤の分解温度よりも低い場合には、軟化剤、補強剤、安定剤等と加硫剤、発泡剤等とを同時に混練することもできる。
【0043】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を加熱により加硫する方法においては、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱手段を有する加熱槽;金型を用いることができる。加熱温度は、好ましくは150〜270℃であり、加熱時間は、好ましくは1〜60分間である。
【0044】
エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体を電子線照射により加硫する方法においては、電子線のエネルギーは、好ましくは0.1〜10MeVであり、より好ましくは0.3〜2MeVである。また、吸収線量が0.5〜35Mradとなるように電子線をエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に照射することが好ましく、吸収線量が0.5〜10Mradとなるように電子線をエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に照射することがより好ましい。
【0045】
加硫ゴムは、ゴムホースに好適に用いられる。ゴムホースとしては、ラジエーターホース、ヒーターホース、ブレーキホース、ブレーキリザーバーホースなどがあげられる。
【0046】
加硫ゴムからなる層を有するゴムホースを製造する方法としては、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体に軟化剤、補強剤、安定剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤などの添加剤を配合した重合体組成物を、公知の成形機(例えば、押出成形機。)によって、所望形状を有する成形体に成形し、該成形と同時に又は該成形の後に、成形体を加熱して、成形体を加硫および発泡する方法;発泡剤等の添加剤を配合した重合体組成物を、上記公知の成形機によって、所望形状を有する成形体に成形し、該成形と同時に又は該成形の後に、成形体を加熱して成形体を加硫する方法や成形体に電子線を照射して成形体を加硫する方法などがあげられる。
【実施例】
【0047】
以下、実施例によって本発明を説明する。
【0048】
[測定・評価方法]
(1)エチレン単位量およびプロピレン単位量
共重合体をホットプレス機により厚み約0.1mmのフィルムに成形し、赤外分光光度計(日本分光工業社製 IR−810)により該フィルムの赤外吸収スペクトルを測定した。該赤外吸収スペクトルから、文献(赤外吸収スペクトルによるポリエチレンのキャラクタリゼーション 高山、宇佐美 等著 及び Die Makromolekulare Chemie,177,461(1976)Mc Rae,M.A.,MadamS,W.F.等著)記載の方法に従って、エチレン単位量およびプロピレン単位量を求めた。
【0049】
(2)よう素価
共重合体をホットプレス機により厚み約0.5mmのフィルムに成形した。赤外分光光度計により該フィルムの5−エチリデン−2−ノルボルネン由来のピーク(1688cm-1の吸収ピーク)の強度を測定した。該ピーク強度から二重結合のモル含量を求め、該モル含量からヨウ素価を算出した。
【0050】
(3)Mz/Mn及びMw/Mn
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法によって、下記の条件(1)〜(9)で、共重合体のZ−平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を測定し、Mz/Mn及びMw/Mnを求めた。
(1)装置:Waters製150C
(2)分離カラム:昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M (3)測定温度:140℃
(4)キャリア:オルトジクロロベンゼン
(5)流量:1.0mL/分
(6)試料濃度:約1mg/1mL
(7)試料注入量:400μL
(8)検出器:示差屈折
(9)分子量標準物質:標準ポリスチレン
【0051】
(4)極限粘度
ウベローデ型粘度計を用い、135℃のテトラリン溶液中で極限粘度を測定した。
【0052】
(5)tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)
粘弾性測定装置(ALPHA TECHNOLOGIES社製 RUBBER PROCESS ANALYZER RPA2000P)を用い、温度100℃、歪み13.95%で、周波数を変更して、共重合体のtanδ(せん断損失弾性率とせん断貯蔵弾性率の比:せん断損失弾性率/せん断貯蔵弾性率)を測定した。周波数が2cpmでのtanδと周波数が1000cpmでのtanδの比を算出した。
【0053】
(6)重合体組成物のロール混練加工性
実施例及び比較例における重合体組成物の調製の工程(2)において、ロール混練時のバギングの発生の有無を観察した。バギングの発生が無いものを『良』、バギングの発生があるものを『不良』と評価した。
【0054】
(7)重合体組成物の押出加工性
L/D=16の45mmφベント式押出機(中田造機社製)に、押出ダイとしてASTM D2230−90の5.2 Die−ASTM Extrusion Dieに規定のガーベタイプ押出ダイ(Garvey−type extrusion die)をセットし、スクリュー温度40℃、シリンダー温度60℃、ダイ温度80℃、スクリュー回転数60rpmにて、重合体組成物をダイから押出し、重合体組成物の押出速度(cm/min)を測定した。当該速度が速いほど、押出加工性に優れる。なお、押し出された細長い重合体組成物の単位時間(min)あたりの長さ(cm)を押出速度(cm/min)とした。
【0055】
実施例1
(共重合体の調製)
攪拌機を備えたステンレススチール製の重合槽の温度を60℃に保ち、当該重合槽に、単位時間・重合槽の単位容積あたり、ヘキサンを0.461kg/(hr・L)、エチレンを31.6g/(hr・L)、プロピレンを169g/(hr・L)の速度で供給した。VOCl
3を230mg/(hr・L)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を341mg/(hr・L)、水素を0.013NL/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。更に5−エチリデン−2−ノルボルネンを2.8g/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。
重合槽からは、重合槽内の重合溶液の量が一定となるように、重合溶液を抜き出した。
抜き出した重合溶液から溶媒を除去して、共重合体(以下、EPDM−Aと記す。)を得た。
EPDM−Aを分析したところ、EPDM−Aのエチレン単位量/プロピレン単位量(モル比)は0.61/0.39であり、ヨウ素価は14.4(g/100g重合体)であり、Mz/Mnは19.1、Mw/Mnは4.2、極限粘度は1.60dl/g、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)は1.40であった。
【0056】
(重合体組成物の調製)
工程(1)
100重量部のEPDM−Aと、5重量部の酸化亜鉛と、1重量部のステアリン酸と、90重量部のFEFカーボンブラック(旭カーボン社製 旭60G)と、5重量部のパラフィン系オイル(出光興産社製 ダイアナPW380)と、2重量部のポリエチレングリコール(PEG4000)と、2重量部の加工助剤(シル+ザイラッハ社製 ストラクトールWB212)と、1重量部の2−メルカプトベンゾイミダゾール(住友化学社製 スミライザーMB)とをバンバリーミキサーで混練して、混練物を得た。混練においては、混練開始時のバンバリーミキサーの温度を80℃とし、ローター回転数を60rpmとし、混練時間を5分間とした。
【0057】
工程(2)
上記混練物と、該混練物中のEPDM−A 100重量部あたり、5重量部のα,α’−ビス(t−ブチルペロキシ)ジイソプロピルベンゼン(日油社製 ペロキシモンF(40)有効成分60%)、0.5重量部のイオウとを、ロール温度50℃の8インチの一対のロールであって、オープンロール(関西ロール社製)により、ロールギャップ4mmにて回転速度フロントロール15rpm、バックロール18rpmの条件でバックロール側に巻きつけながら混練して、重合体組成物を得、そして、重合体組成物のロール混練加工性を評価した。次に、該重合体組成物の押出加工性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0058】
実施例2
(共重合体の調製)
攪拌機を備えたステンレススチール製の重合槽の温度を60℃に保ち、当該重合槽に、単位時間・重合槽の単位容積あたり、ヘキサンを1.13kg/(hr・L)、エチレンを30.0g/(hr・L)、プロピレンを160g/(hr・L)の速度で供給した。VOCl
3を266mg/(hr・L)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を399mg/(hr・L)、水素を0.001NL/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。更に5−エチリデン−2−ノルボルネンを9.2g/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。
重合槽からは、重合槽内の重合溶液の量が一定となるように、重合溶液を抜き出した。抜き出した重合溶液から溶媒を除去して、共重合体(以下、EPDM−Bと記す。)を得た。
EPDM−Bを分析したところ、EPDM−Bのエチレン単位量/プロピレン単位量(モル比)は0.62/0.38であり、ヨウ素価は25.1(g/100g重合体)であり、Mz/Mnは17.4、Mw/Mnは4.0、極限粘度は1.41dl/g、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)は1.51であった。
【0059】
(重合体組成物の調製)
EPDM−AにかえてEPDM−Bを用いた以外は、実施例1の「重合体組成物の調製」と同様にして、重合体組成物を調製し、該重合体組成物のロール混練加工性と押出加工性を評価した。該重合体組成物の評価結果を表1に示す。
【0060】
比較例1
(共重合体の調製)
攪拌機を備えたステンレススチール製の温度を60℃に保った重合槽に、単位時間・重合槽の単位容積あたり、ヘキサンを0.458kg/(hr・L)、エチレンを32.3g/(hr・L)、プロピレンを173g/(hr・L)の速度で供給した。VOCl3を140mg/(hr・L)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を307mg/(hr・L)、水素を0.010NL/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。更に5−エチリデン−2−ノルボルネンを1.9g/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。
重合槽からは、重合槽内の重合溶液の量が一定となるように、重合溶液を抜き出した。
抜き出した重合溶液から溶媒を除去して、共重合体(以下、EPDM−Cと記す。)を得た。
EPDM−Cを分析したところ、EPDM−Cのエチレン単位量/プロピレン単位量(モル比)は0.61/0.39であり、ヨウ素価は9.6(g/100g重合体)であり、Mz/Mnは13.4、Mw/Mnは3.8、極限粘度は1.75dl/g、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)は1.65であった。
【0061】
(重合体組成物の調製)
EPDM−AにかえてEPDM−Cを用いた以外は、実施例1の「重合体組成物の調製」と同様にして、重合体組成物を調製し、該重合体組成物のロール混練加工性と押出加工性を評価した。該重合体組成物の評価結果を表1に示す。
【0062】
比較例2
(共重合体の調製)
攪拌機を備えたステンレススチール製の温度を55℃に保った重合槽に、単位時間・重合槽の単位容積あたり、ヘキサンを0.458kg/(hr・L)、エチレンを32.4g/(hr・L)、プロピレンを173g/(hr・L)の速度で供給した。VOCl3を108mg/(hr・L)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を237mg/(hr・L)、水素を0.028NL/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。更に5−エチリデン−2−ノルボルネンを1.9g/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。
重合槽からは、重合槽内の重合溶液の量が一定となるように、重合溶液を抜き出した。
抜き出した重合溶液から溶媒を除去して、共重合体(以下、EPDM−Dと記す。)を得た。
EPDM−Dを分析したところ、EPDM−Dのエチレン単位量/プロピレン単位量(モル比)は0.61/0.39であり、ヨウ素価は10.3(g/100g重合体)であり、Mz/Mnは11.5、Mw/Mnは3.2、極限粘度は1.65dl/g、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)は1.96であった。
【0063】
(重合体組成物の調製)
EPDM−AにかえてEPDM−Dを用いた以外は、実施例1の「重合体組成物の調製」と同様にして、重合体組成物を調製し、該重合体組成物のロール混練加工性と押出加工性を評価した。該重合体組成物の評価結果を表1に示す。
【0064】
比較例3
(共重合体の調製)
攪拌機を備えたステンレススチール製の温度を45℃に保った重合槽に、単位時間・重合槽の単位容積あたり、ヘキサンを0.458kg/(hr・L)、エチレンを32.3g/(hr・L)、プロピレンを173g/(hr・L)の速度で供給した。VOCl3を58.4mg/(hr・L)、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を128mg/(hr・L)、水素を0.076NL/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。更にジシクロペンタジエンを2.1g/(hr・L)の速度で重合槽に供給した。
重合槽からは、重合槽内の重合溶液の量が一定となるように、重合溶液を抜き出した。
抜き出した重合溶液から溶媒を除去して、共重合体(以下、EPDM−Eと記す。)を得た。
EPDM−Eを分析したところ、EPDM−Eのエチレン単位量/プロピレン単位量(モル比)は0.62/0.38であり、ヨウ素価は9.5(g/100g重合体)であり、Mz/Mnは10.6、Mw/Mnは3.4、極限粘度は1.52dl/g、tanδ(100℃,2cpm)/tanδ(100℃,1000cpm)は1.78であった。
【0065】
(重合体組成物の調製)
EPDM−AにかえてEPDM−Eを用いた以外は、実施例1の「重合体組成物の調製」と同様にして、重合体組成物を調製し、該重合体組成物のロール混練加工性と押出加工性を評価した。該重合体組成物の評価結果を表1に示す。
【0066】
【表1】