【実施例】
【0044】
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下の通りである。
【0045】
(1)ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
装置:東ソー(株)製 HLC−8220GPC
カラム:昭和電工(株)製 Shodex(登録商標) KF−804L、KF−805L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:RI
(2)
13C NMRスペクトル
装置:日本電子データム(株)製 JNM−ECA700
溶媒:CDCl
3
基準:CDCl
3(77.0ppm)
(3)ガラス転移温度(Tg)測定
装置:NETZSCH社製 DSC204 F1 Phoenix(登録商標)
測定条件:窒素雰囲気下
昇温速度:5℃/分(25−160℃)
(4)5%重量減少時温度(Td
5%)測定
装置:(株)リガク製 TG8120
測定条件:空気雰囲気下
昇温速度:10℃/分(25−500℃)
(5)スピンコーター
装置:ミカサ(株)製 MS−A100
(6)エリプソメトリー(屈折率及び膜厚測定)
装置:J.A.Woollam社製 EC−400
(7)接触角測定
装置:AST Products社製 VCA Optima
測定温度:20℃
(8)ヘーズメーター(全光透過率及びHAZE測定)
装置:日本電色工業(株)製 NDH5000
(9)UV照射装置
装置:アイグラフィックス(株)製 H02−L41
【0046】
また、略記号は以下の意味を表す。
DCP:トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカンジメタノールジメタクリレート[新中村化学工業(株)製 DCP]
ADCP:トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカンジメタノールジアクリレート[新中村化学工業(株)製 A−DCP]
S164:両末端メタクリル変性シリコーンオイル[信越化学工業(株)製 信越シリコーンX−22−164]
CHA:1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート[サートマー・ジャパン(株)製 CD406]
DMA:エチレングリコールジメタクリレート[新中村化学工業(株)製 1G]
PG:2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロイルオキシプロパン[新中村化学工業(株)製 701]
NPG:2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルジメタクリレート[新中村化学工業(株)製 NPG]
HDN:1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート[新中村化学工業(株)製 HD−N]
AHDN:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート[新中村化学工業(株)製 A−HD−N]
9DMA:ノナエチレングリコールジメタクリレート[日油(株)製 ブレンマーPDE−400]
DVB:ジビニルベンゼン[新日鐵化学(株)製 DVB−960]
LA:ラウリルアクリレート[大阪有機化学工業(株)製 LA]
STA:ステアリルアクリレート[大阪有機化学工業(株)製 STA]
ISTA:イソステアリルアクリレート[大阪有機化学工業(株)製 ISTA]
BA:ベヘニルアクリレート[新中村化学工業(株)製 A−BH]
4EOL:テトラエチレングリコール=モノラウリルエーテル=アクリレート[日油(株)製 ブレンマーALE−200]
TMSMA:3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製 信越シリコーンKBM−503]
TESMA:3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン[信越化学工業(株)製 信越シリコーンKBE−503]
4EO:テトラエチレングリコール=モノメチルエーテル=メタクリレート[日油(株)製 ブレンマーPME−200]
9EO:ノナエチレングリコール=モノメチルエーテル=アクリレート[日油(株)製 ブレンマーAME−400]
C1FA:2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート[大阪有機化学工業(株)製 ビスコート3F]
ADVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[和光純薬工業(株)製 V−65]
DCHC:ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)[和光純薬工業(株)製 VE−073]
AMBN:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)[和光純薬工業(株)製 V−59]
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[日本化薬(株)製 カヤラッドDPHA]
BS575:6官能ウレタンアクリレート[荒川化学工業(株)製 ビームセット575]
UA306H:6官能ウレタンアクリレート[共栄社化学(株)製 UA−306H]
UA306I:6官能ウレタンアクリレート[共栄社化学(株)製 UA−306I]
UA306T:6官能ウレタンアクリレート[共栄社化学(株)製 UA−306T]
UV1700:多官能ウレタンアクリレート[日本合成化学工業(株)製 紫光(登録商標)UV−1700B]
UV6300:多官能ウレタンアクリレート[日本合成化学工業(株)製 紫光(登録商標)UV−6300B]
UV7600:多官能ウレタンアクリレート[日本合成化学工業(株)製 紫光(登録商標)UV−7600B]
UV7605:多官能ウレタンアクリレート[日本合成化学工業(株)製 紫光(登録商標)UV−7605B]
Irg.907:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)[BASF社製 IRGACURE(登録商標)907]
ZX:市販親油性表面改質剤[(株)ティーアンドケイ東華製 ZX−058−A]
THF:テトラヒドロフラン
MIBK:4−メチル−2−ペンタノン(イソブチルメチルケトン)
AcOBu:酢酸ブチル
【0047】
[実施例1]DCP、LA、ADVNを用いた高分岐ポリマー1の製造
200mLの反応フラスコに、トルエン53gを仕込み、撹拌しながら5分間窒素を流し込み、内液が還流するまで(およそ110℃)加熱した。
別の100mLの反応フラスコに、モノマーAとしてDCP6.6g(20mmol)、モノマーBとしてLA2.4g(10mmol)、開始剤CとしてADVN3.0g(12mmol)及びトルエン53gを仕込み、撹拌しながら5分間窒素を流し込み窒素置換を行い、氷浴にて0℃まで冷却を行った。
前述の200mL反応フラスコ中の還流してあるトルエン中に、DCP、LA、ADVNが仕込まれた前記100mLの反応フラスコから、滴下ポンプを用いて、内容物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌した。
次に、この反応液からロータリーエバポレーターを用いて仕込んだトルエンのおよそ80%(80g)を留去後、ヘキサン/エタノール混合液(質量比1:2)330gに添加してポリマーをスラリー状態で沈殿させた。このスラリーを減圧濾過し、真空乾燥して、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー1)6.4gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,800、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は3.0であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図1に示す。
【0048】
[実施例2]DCP、LA、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー2の製造
実施例1において、モノマーBとしてさらにSTA3.2g(10mmol)を追加した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー2)6.6gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは13,000、分散度:Mw/Mnは2.4であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図2に示す。
【0049】
[実施例3]DCP、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー3の製造
実施例1において、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)を使用した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー3)5.3gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは10,000、分散度:Mw/Mnは2.1であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図3に示す。
【0050】
[実施例4]DCP、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー4の製造
実施例1において、モノマーBとしてSTA6.5g(20mmol)を使用し、トルエンの使用量を各87gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー4)5.1gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8,200、分散度:Mw/Mnは2.6であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図4に示す。
【0051】
[実施例5]DCP、STA、TESMA、ADVNを用いた高分岐ポリマー5の製造
実施例1において、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)を使用し、さらにその他モノマーとしてTESMA2.9g(10mmol)を追加した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー5)5.1gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは11,000、分散度:Mw/Mnは2.0であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図5に示す。
【0052】
[実施例6]DCP、ISTA、ADVNを用いた高分岐ポリマー6の製造
実施例1において、モノマーBとしてISTA3.2g(10mmol)を使用した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー6)4.7gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは11,000、分散度:Mw/Mnは2.0であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図6に示す。
【0053】
[実施例7]DCP、ISTA、TESMA、ADVNを用いた高分岐ポリマー7の製造
実施例1において、モノマーBとしてISTA3.2g(10mmol)を使用し、さらにその他モノマーとしてTESMA2.9g(10mmol)を追加した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー7)4.5gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは13,000、分散度:Mw/Mnは2.1であった。
13C NMRスペクトルを
図7に示す。
【0054】
[実施例8]DCP、BA、ADVNを用いた高分岐ポリマー8の製造
実施例1において、モノマーBとしてBA3.8g(10mmol)を使用した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー8)5.0gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは10,000、分散度:Mw/Mnは2.3であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図8に示す。
【0055】
[実施例9]DCP、BA、ADVNを用いた高分岐ポリマー9の製造
実施例1において、モノマーBとしてBA3.8g(10mmol)を使用し、トルエンの使用量を各100gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー9)4.1gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは6,600、分散度:Mw/Mnは2.1であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図9に示す。
【0056】
[実施例10]DCP、BA、ADVNを用いた高分岐ポリマー10の製造
実施例1において、モノマーBとしてBA7.6g(20mmol)を使用した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー10)7.5gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは13,000、分散度:Mw/Mnは2.0であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図10に示す。
【0057】
[実施例11]DCP、STA、DCHCを用いた高分岐ポリマー11の製造
実施例1において、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)、開始剤CとしてDCHC3.7g(12mmol)を使用し、トルエンの使用量を各100gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー11)3.0gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは5,700、分散度:Mw/Mnは1.4であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図11に示す。
【0058】
[実施例12]DCP、BA、DCHCを用いた高分岐ポリマー12の製造
実施例1において、モノマーBとしてBA3.8g(10mmol)、開始剤CとしてDCHC3.7g(12mmol)を使用し、トルエンの使用量を各80gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー12)7.3gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは6,500、分散度:Mw/Mnは1.8であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図12に示す。
【0059】
[実施例13]DCP、BA、DCHCを用いた高分岐ポリマー13の製造
実施例1において、モノマーBとしてBA7.6g(20mmol)、開始剤CとしてDCHC3.7g(12mmol)を使用し、トルエンの使用量を各80gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー13)13.0gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,600、分散度:Mw/Mnは1.7であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図13に示す。
【0060】
[実施例14]HDN、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー14の製造
実施例1において、モノマーAとしてHDN5.1g(20mmol)、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)を使用し、トルエンの使用量を各66gに、ヘキサン/エタノール混合液(質量比1:2)の使用量を305gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー14)1.9gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,600、分散度:Mw/Mnは1.8であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図14に示す。
【0061】
[実施例15]DVB、LA、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー15の製造
実施例1において、モノマーAとしてDVB3.9g(30mmol)、モノマーBとしてLA3.6g(15mmol)及びSTA4.9g(15mmol)、開始剤CとしてADVN6.0g(24mmol)を使用し、トルエンの使用量を各78gに、ヘキサン/エタノール混合液(質量比1:2)の使用量を234gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー15)4.1gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは13,000、分散度:Mw/Mnは1.6であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図15に示す。
【0062】
[実施例16]DVB、ISTA、AMBNを用いた高分岐ポリマー16の製造
実施例1において、モノマーAとしてDVB3.9g(30mmol)、モノマーBとしてISTA4.9g(15mmol)、開始剤CとしてAMBN3.5g(18mmol)を使用し、トルエンの使用量を各78gに、ヘキサン/エタノール混合液(質量比1:2)の使用量を234gに変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー16)5.5gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは21,000、分散度:Mw/Mnは1.8であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図16に示す。
【0063】
[実施例51]DCP、4EOL、ADVNを用いた高分岐ポリマー18の製造
200mLの反応フラスコに、トルエン33gを仕込み、撹拌しながら5分間窒素を流し込み、内液が還流するまで(およそ110℃)加熱した。
別の100mLの反応フラスコに、モノマーAとしてDCP3.3g(10mmol)、モノマーBとして4EOL1.2g(3mmol)、開始剤CとしてADVN1.5g(6mmol)及びトルエン33gを仕込み、撹拌しながら5分間窒素を流し込み窒素置換を行った。
前述の200mL反応フラスコ中の還流してあるトルエン中に、DCP、4EOL、ADVNが仕込まれた前記100mLの反応フラスコから、滴下ポンプを用いて、内容物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌した。
次に、この反応液からロータリーエバポレーターを用いて仕込んだトルエンのおよそ80%(53g)を留去後、メタノール/水混合液(質量比9:1)166gに添加してポリマーを沈殿させた。ここからデカンテーションにより上澄み液を除去し、残渣をTHF13gに溶解させた。この溶液を再度メタノール/水混合液(質量比9:1)166gで再沈殿、デカンテーションし、残渣をTHF13gに溶解させた。この溶液を減圧留去し、真空乾燥して、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー18)2.4gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,100、分散度:Mw/Mnは2.9であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図18に示す。
【0064】
[実施例52]DCP、4EOL、ADVNを用いた高分岐ポリマー19の製造
実施例51において、4EOLの使用量を2.9g(7mmol)に変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー19)2.3gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,800、分散度:Mw/Mnは2.1であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図19に示す。
【0065】
[実施例53]DCP、STA、4EOL、ADVNを用いた高分岐ポリマー20の製造
実施例51において、モノマーBとしてSTA1.6g(5mmol)及び4EOL1.7g(4mmol)を使用し、再沈殿溶媒をエタノール/水混合液(質量比9:1)各166gに変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー20)2.8gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは11,000、分散度:Mw/Mnは2.4であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図20に示す。
【0066】
[実施例54]DCP、LA、TMSMA、ADVNを用いた高分岐ポリマー21の製造
実施例51において、モノマーBとしてLA1.2g(5mmol)を使用し、さらにその他モノマーとしてTMSMA0.5g(2mmol)をモノマーA、Bとともに添加し、反応溶媒をMIBK各57gに、再沈殿溶媒をメタノール各165gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー21)1.6gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,900、分散度:Mw/Mnは2.3であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図21に示す。
【0067】
[実施例55]DCP、LA、4EO、ADVNを用いた高分岐ポリマー22の製造
実施例51において、モノマーBとしてLA1.2g(5mmol)を使用し、さらにその他モノマーとして4EO1.4g(5mmol)をモノマーA、Bとともに添加した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー22)0.8gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは13,000、分散度:Mw/Mnは2.1であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図22に示す。
【0068】
[実施例56]DCP、STA、9EO、ADVNを用いた高分岐ポリマー23の製造
実施例51において、モノマーBとしてSTA1.6g(5mmol)を使用し、さらにその他モノマーとして9EO1.4g(3mmol)をモノマーA、Bとともに添加し、再沈殿溶媒をエタノール/水混合液(質量比9:1)各166gに変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー23)2.2gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは11,000、分散度:Mw/Mnは2.3であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図23に示す。
【0069】
[実施例57]DCP、STA、C1FA、ADVNを用いた高分岐ポリマー24の製造
実施例1において、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)を使用し、さらにその他モノマーとしてC1FA0.9g(6mmol)をモノマーA、Bとともに添加し、トルエンの使用量を各100gに、再沈殿溶媒をメタノール各332gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー24)5.0gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,000、分散度:Mw/Mnは2.7であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図24に示す。
【0070】
[実施例58]DCP、S164、STA、TMSMA、ADVNを用いた高分岐ポリマー25の製造
実施例51において、モノマーAとしてDCP2.7g(8mmol)及びS164 0.9g(2mmol)を、モノマーBとしてSTA1.6g(5mmol)をそれぞれ使用し、さらにその他モノマーとしてTMSMA0.5g(2mmol)をモノマーA、Bとともに添加し、反応溶媒をMIBK各57gに、再沈殿溶媒をメタノール各177gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー25)0.5gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,400、分散度:Mw/Mnは2.3であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図25に示す。
【0071】
[実施例59]ADCP、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー26の製造
実施例1において、モノマーAとしてADCP3.0g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA0.3g(1mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を1.7g(7mmol)に、反応溶媒をMIBK各45gに、再沈殿溶媒をメタノール各151gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー26)2.6gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,500、分散度:Mw/Mnは2.7であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図26に示す。
【0072】
[実施例60]ADCP、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー27の製造
実施例1において、モノマーAとしてADCP3.0g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA1.0g(3mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を1.7g(7mmol)に、反応溶媒をMIBK各45gに、再沈殿溶媒をメタノール各151gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー27)2.3gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8,800、分散度:Mw/Mnは2.5であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図27に示す。
【0073】
[実施例61]CHA、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー28の製造
実施例51において、モノマーAとしてCHA2.5g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA1.6g(5mmol)をそれぞれ使用し、反応溶媒をMIBK各38gに、再沈殿溶媒をメタノール/エタノール混合液(質量比9:1)各150gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー28)2.5gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは19,000、分散度:Mw/Mnは2.6であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図28に示す。
【0074】
[実施例62]DMA、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー29の製造
実施例51において、モノマーAとしてDMA4.0g(20mmol)を、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を3.0g(12mmol)に、反応溶媒をMIBK各52gに、再沈殿溶媒をメタノール各198gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー29)2.8gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは14,000、分散度:Mw/Mnは1.9であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図29に示す。
【0075】
[実施例63]PG、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー30の製造
実施例51において、モノマーAとしてPG2.3g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA1.0g(3mmol)をそれぞれ使用し、反応溶媒をMIBK各23gに、再沈殿溶媒をヘキサン/エタノール混合液(質量比9:1)各114gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー30)1.8gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは8,800、分散度:Mw/Mnは2.8であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図30に示す。
【0076】
[実施例64]PG、4EOL、TESMA、ADVNを用いた高分岐ポリマー31の製造
実施例51において、モノマーAとしてPG4.6g(20mmol)使用し、さらにその他モノマーとしてTESMA1.5g(5mmol)をモノマーA、Bとともに添加し、4EOLの使用量を4.2g(10mmol)に、ADVNの使用量を3.0g(12mmol)に、反応溶媒をMIBK各50gに、再沈殿溶媒をヘキサン各228gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、透明固体の目的物(高分岐ポリマー31)6.4gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,000、分散度:Mw/Mnは2.9であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図31に示す。
【0077】
[実施例65]NPG、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー32の製造
実施例51において、モノマーAとしてNPG4.8g(20mmol)を、モノマーBとしてSTA3.2g(10mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を3.0g(12mmol)に、反応溶媒をMIBK各58gに、再沈殿溶媒をメタノール各240gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー32)1.0gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,300、分散度:Mw/Mnは2.0であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図32に示す。
【0078】
[実施例66]AHDN、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー33の製造
実施例51において、モノマーAとしてAHDN2.2g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA1.0g(3mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を1.2g(5mmol)に、反応溶媒をMIBK各38gに、再沈殿溶媒をメタノール各125gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー33)0.7gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは9,000、分散度:Mw/Mnは2.2であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図33に示す。
【0079】
[実施例67]9DMA、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー34の製造
実施例51において、モノマーAとして9DMA5.5g(10mmol)を、モノマーBとしてSTA1.6g(5mmol)をそれぞれ使用し、トルエンの使用量を各44gに、再沈殿溶媒をヘキサン/エタノール混合液(質量比9:1)各275gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、透明油状物の目的物(高分岐ポリマー34)4.6gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは7,600、分散度:Mw/Mnは2.5であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図34に示す。
【0080】
[実施例68]DVB、STA、ADVNを用いた高分岐ポリマー35の製造
実施例51において、モノマーAとしてDVB2.6g(20mmol)を、モノマーBとしてSTA1.9g(6mmol)をそれぞれ使用し、ADVNの使用量を6.0g(24mmol)に、反応溶媒をMIBK各52gに、再沈殿溶媒をメタノール各130gにそれぞれ変更した以外は、実施例51と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー35)1.9gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは10,000、分散度:Mw/Mnは2.1であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図35に示す。
【0081】
[比較例1]DCP、ADVNを用いた高分岐ポリマー17の製造
実施例1において、開始剤CとしてADVN2.5g(10mmol)を使用し、モノマーBを添加しなかった以外は、実施例1と同様に重合、精製を行い、白色粉末の目的物(高分岐ポリマー17)4.7gを得た。
得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは14,000、分散度:Mw/Mnは3.4であった。目的物の
13C NMRスペクトルを
図17に示す。
【0082】
実施例1〜16、51〜68及び比較例1で得られた高分岐ポリマー1〜35の、各モノマーの種類及びモノマーAに対する仕込量[mol%]、開始剤Cの種類及びモノマーAに対する仕込量[mol%]、重量平均分子量Mw、分散度Mw/Mn、
13C NMRスペクトルから算出したモノマーB及びその他モノマーの導入量[mol%]を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
★参考(黒丸は(メタ)アクリロイル基を表す)
【化5】
【0085】
[実施例17]高分岐ポリマー1〜16、18〜35の溶媒溶解性
実施例1〜16、51〜68で得られた高分岐ポリマー1〜16、18〜35について、表2に示す各溶媒に対する溶解性を評価した。評価は、濃度が10質量%となるように各高分岐ポリマーをそれぞれの溶媒と混合し、25℃で1分間撹拌後に、以下の基準に従って目視で評価した。結果を表2に併せて示す。
[評価基準]
○:透明な溶液となり良好に溶解
×:溶け残りがある
【0086】
[比較例2]高分岐ポリマー17の溶媒溶解性
比較例1で得られた高分岐ポリマー17について、実施例17と同様に評価した。結果を表2に併せて示す。
【0087】
【表2】
【0088】
[実施例18]高分岐ポリマー1〜16、18〜35を用いた単独薄膜の作製及び物性評価
実施例1〜16、51〜68で得られた高分岐ポリマー1〜16、18〜35について、それぞれ5質量%濃度のトルエン溶液を調製後フィルタろ過し、各高分岐ポリマーのワニスを作製した。このワニスをシリコンウェハー上にスピンコーティング(slope5秒間、1,500rpm×30秒間、slope5秒間)し、100℃で30分間加熱処理することで溶媒を除去して、成膜した。
得られた薄膜の波長633nmにおける屈折率、並びに水及びジヨードメタンの接触角の評価を行った。また接触角の結果から表面エネルギーを算出した。さらに、各高分岐ポリマー粉末のガラス転移温度(Tg)及び5%重量減少温度(Td
5%)を測定した。得られた結果を表3に併せて示す。
【0089】
[比較例3]高分岐ポリマー17を用いた単独薄膜の作製及び物性評価
比較例1で得られた高分岐ポリマー17について、実施例18と同様に薄膜を作製し、評価した。結果を表3に併せて示す。
【0090】
【表3】
【0091】
[実施例19〜34、69〜83]高分岐ポリマーを用いたアクリル系光硬化樹脂の表面改質
アクリル系光重合性化合物(モノマー)DPHAに、表4に記載の所定の表面改質剤、固形分(DPHA及び表面改質剤、以下同じ)100質量部に対して1質量部の光重合開始剤Irg.907、及び酢酸ブチルを混合し、所定の固形分中の表面改質剤濃度(固形分の合計質量に対する表面改質剤質量の割合)、所定のワニス中の固形分濃度(固形分及び酢酸ブチルの合計質量に対する固形分質量の割合)となる光重合性組成物を調製した。例えば実施例19では、DPHA4.95g、高分岐ポリマー1 0.05g、Irg.907 0.05g及び酢酸ブチル5.00gを混合した。
この組成物をフィルタろ過し、ガラス基板上にスピンコーティング(slope5秒間、500rpm×30秒間、slope5秒間)して塗膜を得た。この塗膜を60℃で1分間加熱し予備乾燥した後、塗膜全面に強度20mW/cm
2のUV光を10分間照射し露光した。さらに100℃で10分間加熱処理することで、光硬化膜を作製した。
得られた各光硬化膜の、全光透過率、HAZE、並びに水及びオレイン酸の接触角を測定した。なお、オレイン酸の接触角は、オレイン酸を評価膜に滴下し10秒後及び1分後についてそれぞれ測定した。結果を表4に併せて示す。
【0092】
[比較例4]表面改質剤を添加しないアクリル系光硬化樹脂膜の物性
実施例19において、表面改質剤を添加しない以外は実施例19と同様に操作し、評価した。結果を表4に併せて示す。
【0093】
[比較例5]汎用親油性表面改質剤を用いたアクリル系光硬化樹脂の表面改質
実施例19において、表面改質剤として市販のZXを使用した以外は実施例19と同様に操作し、評価した。結果を表4に併せて示す。
【0094】
[比較例6]モノマーBセグメントを有さない高分岐ポリマーを用いたアクリル系光硬化樹脂の表面改質
実施例19において、表面改質剤として高分岐ポリマー17を使用した以外は実施例19と同様に操作し、評価した。結果を表4に併せて示す。
【0095】
【表4】
【0096】
表4の結果より、表面改質剤を含まないアクリル系光硬化膜では、オレイン酸の接触角は10秒後では20.8度、1分後では18.2度であった(比較例4)。これに対し、本発明の親油性高分子ポリマーを表面改質剤として添加したアクリル系光硬化膜では、オレイン酸の接触角は10秒後では9.2〜17.6度、1分後では4.5〜12.7度といずれも低い接触角を示した(実施例19〜34、69〜83)。さらに、本発明の親油性高分子ポリマーを添加したアクリル系光硬化膜におけるオレイン酸の接触角(10秒後、1分後)は、表面改質剤として市販のZXを添加したアクリル系光硬化膜におけるオレイン酸の接触角と比較しても、非常に低い値であった(比較例5)。
これらの結果から、本発明の親油性高分岐ポリマーを樹脂組成物に添加することで、樹脂本来の透明性を損なうことなく、該樹脂組成物から得られる硬化膜に親油性(耐指紋性)を付与させることが可能である。さらに、本発明の親油性高分岐ポリマーは、従来の表面改質剤に比べて硬化膜に非常に高い親油性を付与することが可能である。
【0097】
[実施例35〜50]高分岐ポリマー3,11を用いたウレタンアクリレート系光硬化樹脂の表面改質
表5に記載のウレタンアクリレート系光重合性化合物(モノマー)4.95g、表5に記載の表面改質剤0.05g、光重合開始剤Irg.907 0.05g及びMIBK15.00gを混合し、光重合性組成物を調製した。
この組成物をフィルタろ過し、ガラス基板上にスピンコーティング(slope5秒間、500rpm×30秒間、slope5秒間)して塗膜を得た。この塗膜を80℃で1分間加熱し予備乾燥した後、塗膜全面に強度20mW/cm
2のUV光を3分間照射し露光することで、光硬化膜を作製した。
得られた各光硬化膜の、全光透過率、濁度、並びに水及びオレイン酸の接触角を測定した。なお、オレイン酸の接触角は、オレイン酸を評価膜に滴下し10秒後及び1分後についてそれぞれ測定した。結果を表5に併せて示す。
【0098】
[比較例7〜14]表面改質剤を添加しないウレタンアクリレート系光硬化樹脂膜の物性
実施例35において、ウレタンアクリレート系光重合性化合物(モノマー)の使用量を5.00gに変更し、表面改質剤を添加しない以外は実施例35と同様に操作し、評価した。結果を表5に併せて示す。
【0099】
【表5】
【0100】
表5の結果より、本発明の親油性高分岐ポリマーは、種々のウレタンアクリレート系光硬化膜に対しても、樹脂本来の透明性を損なわずに、親油性(耐指紋性)を付与することが可能である。