【0005】
以下、本発明にかかる組換え
ヒトサポシンBタンパク質及びその用途について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施し得る。なお、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2011−112875号明細書(2011年5月19日出願)の全体を包含する。また、本明細書において引用した特許文献、非特許文献その他の刊行物は、参照として本明細書に組み込まれるものとする。
1.本発明の概要
本発明者は、前述した酵素補充療法における従来の問題点及び課題を解決する方法として、スフィンゴ脂質活性化タンパク質であるサポシンBを、補充療法用リソソーム酵素と併せて投与することに着目した。その場合、サポシンBを大量発現することが必要となる。サポシンBの大量発現系については、既に大腸菌やメタノール酵母での報告例があるが、これらはいずれも構造解析に用いるタンパク質の発現を目的とするものであり、酵素補充療法における酵素との併用投与のためのタンパク質発現を目的としたものではなかった。そのため、発現させたタンパク質について、実際に細胞に取り込ませるための検討はされておらず、また細胞内への取り込み効率も低いため、酵素との併用投与による酵素補充療法に適したものではなかった。
そこで本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、リン酸化糖鎖(具体的にはマンノース−6−リン酸)を含有するサポシンBを得ることに成功し、このサポシンBとリソソーム酵素(α−ガラクトシダーゼ等)とを併用投与すること等で、より一層効率よく、細胞内に蓄積したグロボトリオシルセラミド(Gb3)を分解することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
2.リン酸化糖鎖含有組換えヒトサポシンBタンパク質
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質は、前述のとおり、リン酸化糖鎖を含有する組換えヒトサポシンBタンパク質である。
ここで、リン酸化糖鎖としては、具体的にはマンノース−6−リン酸が挙げられる。また、当該組換えヒトサポシンBタンパク質は、その分子内に有する全糖鎖中におけるリン酸化糖鎖の含有割合(糖鎖数としての含有割合)は、特に限定はされないが、5%以上であることが好ましく、より好ましくは10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、又は85%以上であり、さらに好ましくは90%以上であり、特に好ましくは91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上である。
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質は、スフィンゴ脂質活性化タンパク質としての性質も保持しており、リソソーム酵素の活性化能に優れたものである。よって、当該組換えタンパク質はリソソーム酵素の活性化剤としても有用なものである。すなわち、本発明においては、当該組換えタンパク質を含むリソソーム酵素活性化剤も提供される。
ここで、上記活性化の対象となるリソソーム酵素としては、特に限定はされないが、例えば、α−ガラクトシダーゼ、アリルサルファターゼA、シアリダーゼ(酸性シアリダーゼ等)、酸性スフィンゴミエリナーゼ及びβ−ガラクトシダーゼ等が好ましく挙げられ、なかでも特に、α−ガラクトシダーゼが好ましい。
また、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質は、前述のとおり、リン酸化糖鎖を含有するタンパク質であり、それ自身細胞内への取り込み効率に優れたものであるため、例えば、酵素補充療法用のリソソーム酵素とともに当該療法に用いる、又は組換えヒトサポシンBを単独で用いることにより、リソソーム病の障害組織を構成する細胞において当該酵素の基質に対する分解活性を増強することもできる。ここで、上記酵素補充療法の対象となるリソソーム酵素としては、特に限定はされないが、例えば、α−ガラクトシダーゼ、アリルサルファターゼA、及びβ−ガラクトシダーゼ等が好ましく挙げられ、なかでも特に、α−ガラクトシダーゼが好ましい。また、上記組換えヒトサポシンBの使用対象となるリソソーム病としては、特に限定はされないが、例えば、ファブリー病、シアリドーシス、異染性白質ジストロフィー、サポシンB欠損症及びGM1ガングリオシドーシス等が好ましく挙げられ、なかでも特に、ファブリー病が好ましい。特に、組換えヒトサポシンBを単独で用いる場合は、サポシンB欠損症を対象とすることが好ましい。
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質としては、前述したようにリン酸化糖鎖を含有するものであれば特に限定はされず、例えば、当該タンパク質のアミノ酸配列のうち1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、かつリソソーム酵素を活性化する活性を有するタンパク質も包含されるものとする。なお、野生型ヒトサポシンBは、野生型ヒトプロサポシンの限定分解により生成されるものであるが、当該ヒトサポシンBのアミノ酸配列(配列番号6)は、ヒトプロサポシンのアミノ酸配列(配列番号4)のうちの第195番目〜第276番目のアミノ酸からなるものである。上記ヒトプロサポシンのアミノ酸配列(配列番号4)及び当該配列をコードする塩基配列(配列番号3)の情報は、例えば米国生物工学情報センター(NCBI; National Center for Biotechnology Information)により提供されるGenBankデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genbank/)において、それぞれ「Accession number:NP_001035930」及び「Accession number:NM_001042465」として公表されている。また、上記ヒトサポシンBのアミノ酸配列(配列番号6)は、GenBankデータベースにおいて、「Accession number:1415173533900_0」として公表されており、当該アミノ酸をコードする塩基配列(配列番号5)は、前記配列番号3に示される塩基配列のうちの第687番目〜第932番目の塩基からなるものである。
ここで、上記「1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」としては、例えば、1個〜10個程度、好ましくは1個〜5個程度のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列であることが好ましい。ただし、野生型ヒトサポシンBタンパク質のアミノ酸配列のうち、好ましくは、N型糖鎖結合部位であるアミノ酸残基は極力変異(欠失、置換又は付加)されていないものが好ましい。そのようなアミノ酸残基としては、上記配列番号6に示されるアミノ酸配列中の第21番目のアミノ酸残基(アスパラギン(Asn:N))(すなわち、配列番号4に示されるアミノ酸配列中の第215番目のアミノ酸の位置に対応するアミノ酸残基)が挙げられる。
本発明においては、リソソーム酵素を活性化する活性は、例えば、後述する実施例4の記載の方法に基づいて検出又は測定することができる。
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子としては、前述した配列番号5に示される塩基配列を含むDNAに限定はされず、当該塩基配列を含むDNAに対し相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、リソソーム酵素を活性化する活性を有するタンパク質をコードするDNAも包含される。
このようなDNAは、配列番号5に示される塩基配列を含むDNA若しくはそれと相補的な塩基配列からなるDNA、又はこれらを断片化したものをプローブとして用い、コロニーハイブリダイゼーション、プラークハイブリダイゼーション、及びサザンブロット等の公知のハイブリダイゼーション法を実施し、cDNAライブラリーやゲノムライブラリーから得ることができる。ライブラリーは、公知の方法で作製されたものを利用してもよいし、市販のcDNAライブラリーやゲノムライブラリーを利用してもよく、限定はされない。
ハイブリダイゼーション法の詳細な手順については、Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd ed. (Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)等を適宜参照することができる。
ハイブリダイゼーション法を実施における「ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーション後の洗浄時の条件であって、バッファーの塩濃度が15〜330mM、温度が25〜65℃、好ましくは塩濃度が15〜150mM、温度が45〜55℃の条件を意味する。具体的には、例えば80mMで50℃等の条件を挙げることができる。さらに、このような塩濃度や温度等の条件に加えて、プローブ濃度、プローブの長さ、反応時間等の諸条件も考慮し、条件を適宜設定することができる。
ハイブリダイズするDNAとしては、配列番号5に示される塩基配列に対して少なくとも40%以上の相同性を有する塩基配列であることが好ましく、より好ましくは60%以上、70%以上、80%以上、90%以上であり、特に好ましくは95%以上、96%以上、97%以上、98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
さらに、上記DNAは、前述したN型糖鎖結合部位であるアミノ酸残基のコドンを示す塩基も、配列番号5に示される塩基配列から変異(欠失、置換又は付加)されていないものが好ましい。
また上記DNAとしては、例えば、配列番号5に示される塩基配列と比較して、塩基配列については完全に同一ではないが、翻訳された後のアミノ酸配列については完全に同一となるような塩基配列からなるDNA(すなわちサイレント変異が施されたDNA)が、特に好ましい。
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子としては、翻訳後の個々のアミノ酸に対応するコドンは、特に限定はされないので、転写後、ヒト等の哺乳類において一般的に用いられているコドン(好ましくは使用頻度の高いコドン)を示すDNAを含むものであってもよいし、また、大腸菌や酵母等の微生物や、植物等において一般的に用いられているコドン(好ましくは使用頻度の高いコドン)を示すDNAを含むものであってもよい。
本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質を発現させるためには、まず、上述した本発明の遺伝子を発現ベクターに組込んで組換えベクターを構築することが必要である。この際、発現ベクターに組込む遺伝子には、必要に応じて、予め、上流に転写プロモーター、SD配列(宿主が原核細胞の場合)及びKozak配列(宿主が真核細胞の場合)を連結しておいてもよいし、下流にターミネーターを連結しておいてもよく、その他、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー等を連結しておくこともできる。なお、上記転写プロモーター等の遺伝子発現に必要な各要素は、初めから当該遺伝子に含まれていてもよいし、もともと発現ベクターに含まれている場合はそれを利用してもよく、各要素の使用態様は特に限定されない。
発現ベクターに当該遺伝子を組込む方法としては、例えば、制限酵素を用いる方法や、トポイソメラーゼを用いる方法など、公知の遺伝子組換え技術を利用した各種方法が採用できる。また、発現ベクターとしては、例えば、プラスミドDNA、バクテリオファージDNA、レトロトランスポゾンDNA、レトロウイルスベクター、人工染色体DNAなど、本発明のタンパク質をコードする遺伝子を保持し得るものであれば、限定はされず、使用する宿主細胞に適したベクターを適宜選択して使用することができる。
次いで、構築した上記組換えベクターを宿主に導入して形質転換体を得、これを培養することにより、本発明のタンパク質を発現させることができる。なお、本発明で言う「形質転換体」とは宿主に外来遺伝子が導入されたものを意味し、例えば、宿主にプラスミドDNA等を導入すること(形質転換)で外来遺伝子が導入されたもの、並びに、宿主に各種ウイルス及びファージを感染させること(形質導入)で外来遺伝子が導入されたものが含まれる。
宿主としては、上記組換えベクターが導入された後、本発明のタンパク質を発現し得るものであれば、限定はされず、適宜選択することができるが、例えば、ヒトやマウス等の各種動物細胞、各種植物細胞、細菌、酵母、植物細胞等の公知の宿主が挙げられる。
動物細胞を宿主とする場合は、例えば、ヒト繊維芽細胞、CHO細胞、サル細胞COS−7、Vero、マウスL細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞等が用いられ、CHO細胞やヒト繊維芽細胞がより好ましい。また、Sf9細胞、Sf21細胞等の昆虫細胞を用いることもできる。
細菌を宿主とする場合、例えば、大腸菌、枯草菌等が用いられる。
酵母を宿主とする場合は、例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等が用いられる。
植物細胞を宿主とする場合は、例えば、タバコBY−2細胞等が用いられる。
形質転換体を得る方法は、限定はされず、宿主と発現ベクターとの種類の組み合わせを考慮し、適宜選択することができるが、例えば、電気穿孔法、リポフェクション法、ヒートショック法、PEG法、リン酸カルシウム法、DEAEデキストラン法、並びに、DNAウイルスやRNAウイルス等の各種ウイルスを感染させる方法などが好ましく挙げられる。
得られる形質転換体においては、組換えベクターに含まれる遺伝子のコドン型は、実際に用いた宿主のコドン型と一致していてもよいし、異なっていてもよく、限定はされない。
一般的に、目的タンパク質の製造は、前述した形質転換体を培養する工程と、得られる培養物から目的のタンパク質を採取する工程とを含む方法により実施することができる。
具体的には、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質の製造方法としては、例えば、各種酵母、好ましくはメタノール資化性酵母の形質転換体を用いて当該タンパク質を発現させる方法等が挙げられる。メタノール資化性酵母としては、例えば、オガタエア・ミヌタ(Ogataea minuta)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、カンジダ・ボイディニ(Candida boidinii)等が好ましく用いられる。具体的な製法の手順としては、例えば、まず、アルコールオキシダーゼ(AOX)プロモーターを有する発現ベクターや構成的に発現する解糖系のプロモーターを有する発現ベクターを選択して、当該プロモーターの下流にヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子を導入した組換え発現ベクターを構築する。構築した当該ベクターを電気穿孔法(エレクトロポレーション法)や酢酸リチウム法等の各種遺伝子導入方法を前記酵母細胞内に導入し、形質転換酵母を得る。次いで、当該形質転換酵母が、リン酸化糖鎖を有するサポシンBを発現するものとなるよう、リン酸化糖鎖転移酵素制御遺伝子、好ましくはマンノース−6−リン酸転移酵素制御遺伝子(詳しくは、そのホモログ遺伝子)が組み込まれた発現ベクターを、前述の遺伝子導入方法等により当該形質転換酵母に導入し、再度形質転換を行った形質転換酵母を得る。その後、例えば、サポシンB発現用プロモーターとしてAOXプロモーターを有するベクターを用いた場合であれば、得られた形質転換酵母をメタノールを含む培地で誘導培養することにより、得られた培養物から、リン酸化糖鎖を有するヒトサポシンBタンパク質を採取することができる。
ここで、「培養物」とは、培養上清、培養細胞、培養菌体、又は細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するものである。上記形質転換体の培養は、宿主の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。目的のタンパク質は、上記培養物中に蓄積される。
上記培養に用いる培地としては、宿主が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類などを含有し、形質転換体の培養を効率的に行うことができる培地であれば、公知の各種天然培地及び合成培地のいずれを用いてもよい。
培養中は、形質転換体に含まれる組換えベクターの脱落及び目的タンパク質をコードする遺伝子の脱落を防ぐために、選択圧をかけた状態で培養してもよい。すなわち、選択マーカーが薬剤耐性遺伝子である場合には、相当する薬剤を培地に添加することができ、選択マーカーが栄養要求性相補遺伝子である場合には、相当する栄養因子を培地から除くことができる。例えば、G418耐性遺伝子を含むベクターで形質導入したヒト線維芽細胞を培養する場合、培養中、必要に応じてG418(G418硫酸塩)を添加してもよい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した形質転換体等を培養する場合は、必要に応じて、好適なインデューサー(例えば、IPTG等)を培地に添加してもよい。
形質転換体の培養条件は、目的タンパク質の生産性及び宿主の生育が妨げられない条件であれば特に限定はされず、通常、10℃〜40℃、好ましくは20℃〜37℃で5〜100時間行う。pHの調整は、無機又は有機酸、アルカリ溶液等を用いて行うことができる。培養方法としては、固体培養、静置培養、振盪培養、通気攪拌培養などが挙げられる。
培養後、目的タンパク質が菌体内又は細胞内に生産される場合には、菌体又は細胞を破砕することにより目的タンパク質を採取することができる。菌体又は細胞の破砕方法としては、フレンチプレス又はホモジナイザーによる高圧処理、超音波処理、ガラスビーズ等による磨砕処理、リゾチーム、セルラーゼ又はペクチナーゼ等を用いる酵素処理、凍結融解処理、低張液処理、ファージによる溶菌誘導処理等を利用することができる。破砕後、必要に応じて菌体又は細胞の破砕残渣(細胞抽出液不溶性画分を含む)を除くことができる。残渣を除去する方法としては、例えば、遠心分離やろ過などが挙げられ、必要に応じて、凝集剤やろ過助剤等を使用して残渣除去効率を上げることもできる。残渣を除去した後に得られた上清は、細胞抽出液可溶性画分であり、粗精製したタンパク質溶液とすることができる。
また、目的のタンパク質が菌体内又は細胞内に生産される場合は、菌体や細胞そのものを遠心分離、膜分離等で回収して、未破砕のまま使用することも可能である。
一方、目的のタンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離やろ過等により菌体又は細胞を除去する。その後、必要に応じて硫安沈澱による抽出等により、培養物中から目的タンパク質を採取し、さらに必要に応じて透析、各種クロマトグラフィー(ゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等)を用いて単離精製することもできる。
形質転換体等を培養して得られたタンパク質の生産収率は、例えば、培養液あたり、菌体湿重量又は乾燥重量あたり、粗酵素液タンパク質あたりなどの単位で、SDS−PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)等により確認することができる。
また、目的タンパク質の製造は、上述したような形質転換体を用いたタンパク質合成系のほか、生細胞を全く使用しない無細胞タンパク質合成系を用いて行うこともできる。
無細胞タンパク質合成系とは、細胞抽出液を用いて試験管等の人工容器内で目的タンパク質を合成する系である。また、使用し得る無細胞タンパク質合成系としては、DNAを鋳型としてRNAを合成する無細胞転写系も含まれる。
この場合、使用する細胞抽出液の由来は、前述の宿主細胞であることが好ましい。細胞抽出液としては、例えば真核細胞由来又は原核細胞由来の抽出液、より具体的には、CHO細胞、ウサギ網状赤血球、マウスL−細胞、HeLa細胞、小麦胚芽、出芽酵母、大腸菌などの抽出液を使用することができる。なお、これらの細胞抽出液は、濃縮又は希釈して用いてもよいし、そのままでもよく、限定はされない。
細胞抽出液は、例えば限外濾過、透析、ポリエチレングリコール(PEG)沈殿等によって得ることができる。
このような無細胞タンパク質合成は、市販のキットを用いて行うこともできる。例えば、試薬キットPROTEIOS
TM(東洋紡)、TNT
TM System(プロメガ)、合成装置のPG−Mate
TM(東洋紡)、RTS(ロシュ・ダイアグノスティクス)等が挙げられる。
無細胞タンパク質合成によって産生された目的のタンパク質は、前述したようにクロマトグラフィー等の手段を適宜選択して、精製することができる。
3.リソソーム病治療用医薬組成物
前述のとおり、本発明のリン酸化糖鎖を含有する組換えヒトサポシンBタンパク質は、それ自体標的臓器(障害臓器)を構成する細胞への取り込み効率に優れ、α−ガラクトシダーゼ等のリソソーム酵素を効果的に活性化できるものであるため、ファブリー病等のリソソーム病治療剤の有効成分として用いることができる。すなわち本発明は、リソソーム酵素と、前述したリン酸化糖鎖含有組換えヒトサポシンBタンパク質とを含むリソソーム病治療用の医薬組成物を提供するものである。当該医薬組成物は、具体的には、リソソーム病に対する酵素補充療法用の医薬組成物であることが好ましい。なお、リソソーム病及びリソソーム酵素の具体例については、前述の説明が同様に適用できる。他方、本発明の他の態様として、本発明のリン酸化糖鎖含有組換えヒトサポシンBタンパク質は、それ自体単独で、リソソーム病治療剤、特にサポシンB欠損症治療剤の有効成分として用いることもできる。すなわち本発明は、前述したリン酸化糖鎖含有組換えヒトサポシンBタンパク質を含むリソソーム病(特にサポシンB欠損症)治療用の医薬組成物を提供するものでもある。
当該医薬組成物において有効成分となる、リソソーム酵素及び組換えヒトサポシンBタンパク質は、必要に応じて各種塩や水和物等の状態で用いられてもよいし、また、治療剤としての保存安定性(特に活性維持)を考慮し適当な化学的修飾がなされた状態で用いられてもよく、限定はされない。
当該医薬組成物において、リソソーム酵素と組換えヒトサポシンBタンパク質とは、実際に使用される際に両者を併用投与できるのであれば、当該組成物の形態は特に限定されない。よって、実際の使用まで、リソソーム酵素と組換えヒトサポシンBタンパク質とは別々に保管等されていてもよい。なお、本発明において、リソソーム酵素と組換えヒトサポシンBタンパク質との併用投与の態様としては、予め両者を混合した状態で投与すること(同時投与)、両者を交互に投与すること、及び、いずれか一方の投与後に他方を投与することの、いずれの態様も含むものとする。
当該医薬組成物は、上記リソソーム酵素等の有効成分以外にも他の成分を含むことができる。他の成分としては、当該医薬組成物の用法(使用形態)に応じて必要とされる製薬上の各種成分(薬学的に許容し得る各種担体等)が挙げられる。他の成分は、上記有効成分により発揮される効果が損なわれない範囲で適宜含有することができる。
当該医薬組成物において、リソソーム酵素等の有効成分の配合割合や、他の成分の種類及び配合割合は、公知の補充用酵素薬(特に、ファブリー病治療用の補充用酵素薬)の調製法に準じて又は当該調製法を考慮して、適宜設定することができる。
当該医薬組成物の投与について、その用法は限定はされないが、通常、点滴静注などの非経口用法が採用される。非経口用法等の各種用法に用い得る製剤は、薬剤製造上一般に用いられる賦形剤、充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、潤滑剤、界面活性剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤、等張化剤等を適宜選択して使用し、常法により調製することができる。
当該医薬組成物の剤形としては、通常、静脈内注射剤(点滴を含む)が採用され、例えば、単位投与量アンプル又は多投与量容器の状態等で提供され得る。
当該医薬組成物の投与量は、一般には、製剤中の有効成分の配合割合や種類等を考慮した上で、投与対象(患者)の年齢、体重、病気の種類、病状のほか、投与経路、投与回数、投与期間等を勘案し、適宜、広範囲に設定することができる。例えば、投与回数は、2〜4週間に1回程度とすることができ、またその投与量(/1回)は、例えば、前記有効成分としてのリソソーム酵素を患者の体重に対して0.1〜10mg/kg程度投与できる量とすることができ、0.1〜5mg/kg程度、さらに0.2〜1mg/kg程度とすることもできる。
本発明においては、当該医薬組成物の有効成分として、リソソーム酵素のほかに本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質を併用している。よって、リソソーム病患者の障害臓器を構成する細胞において、当該酵素の基質に対する分解活性が増強されるため、リソソーム酵素自体の使用量が従来に比べて少量であっても、従来と同様又はそれ以上の酵素補充効果(治療効果)を得ることができ、患者への体力的、精神的及び経済的な負担を大いに低減することができる。
また本発明においては、上述した本発明のリン酸化糖鎖含有組換えヒトサポシンBタンパク質を含む医薬組成物のほかに、当該組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子を含むファブリー病等のリソソーム病治療用の医薬組成物、すなわちリソソーム病の遺伝子治療剤も提供され得る。具体的な態様としては、例えば、リソソーム酵素をコードする遺伝子と上記組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子とを含むリソソーム病治療用の医薬組成物や、上記組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子を含む(単独使用)リソソーム病(特にサポシン欠損症)治療用の医薬組成物などが好ましく挙げられる。なお、リソソーム酵素をコードする遺伝子は、GenBank等の公知のデータベースに公表される各種リソソーム酵素の遺伝子配列に基づき、公知の遺伝子組み換え技術やDNA合成技術等により調製することができる。また、上記組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子は、前述した配列番号5に示される塩基配列に基づいて、公知の遺伝子組み換え技術やDNA合成技術等により調製することができる。
上記医薬組成物を遺伝子治療剤として用いる場合は、注射により直接投与する方法のほか、核酸が組込まれたベクターを投与する方法が挙げられる。上記ベクターとしては、アデノウイルスベクター、アデノ関連ウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、レトロウイルスベクター及びレンチウイルスベクター等が挙げられる。これらのウイルスベクターを用いることにより効率よく投与することができる。なお、市販の遺伝子導入キット(例えば、製品名:アデノエクスプレス、クローンテック社製)を用いることもできる。
また、当該医薬組成物を遺伝子治療剤に用いる場合、当該組成物をリポソーム等のリン脂質小胞体に導入し、この小胞体を投与することも可能である。その場合、目的の遺伝子を保持させた小胞体をリポフェクション法により所定の細胞に導入する。そして、得られる細胞を例えば静脈内又は動脈内等に投与する。ファブリー病等のリソソーム病の障害臓器の組織に局所投与することもできる。例えば、成人に当該医薬組成物を投与する場合は、患者の体重に対し、一日あたり0.1μg/kg〜1000mg/kg程度で投与することができ、1μg/kg〜100mg/kg程度で投与することもできる。
なお、本発明においては、上述した2種の医薬組成物、すなわち組換えヒトサポシンBタンパク質を用いる医薬組成物と、遺伝子治療剤としての医薬組成物との2種の医薬組成物を併用した医薬組成物を提供することもできる。さらに、上述した2種の医薬組成物のそれぞれの有効成分を適宜組み合わせて併用したファブリー病治療用の医薬組成物を提供することもできる。このような併用する態様の医薬組成物としては、例えば、以下の(i)〜(vii)等の医薬組成物が挙げられる。
(i) リソソーム酵素と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;
(ii) リソソーム酵素をコードする遺伝子と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;
(iii) リソソーム酵素と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質及び当該タンパク質をコードする遺伝子とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;
(iv) リソソーム酵素をコードする遺伝子と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質及び当該タンパク質をコードする遺伝子とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;
(v) リソソーム酵素及び当該酵素をコードする遺伝子と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;
(vi) リソソーム酵素及び当該酵素をコードする遺伝子と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子とを含むファブリー病治療用の医薬組成物;並びに
(vii) リソソーム酵素及び当該酵素をコードする遺伝子と、本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質及び当該タンパク質をコードする遺伝子とを含むファブリー病治療用の医薬組成物。
4.リソソーム病の治療方法
本発明は、上記医薬組成物をファブリー病患者等のリソソーム病患者に投与すること、具体的には、上記医薬組成物の有効成分であるリソソーム酵素と本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質とを当該患者に併用投与する、あるいは本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質を当該患者に単独投与することを特徴とする、リソソーム病の治療方法を含むものである。また、上記医薬組成物が前述した遺伝子治療剤である場合、本発明は、具体的には、リソソーム酵素をコードする遺伝子と本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子とを当該患者に併用投与する、あるいは本発明の組換えヒトサポシンBタンパク質をコードする遺伝子を当該患者に単独投与することを特徴とする、リソソーム病の治療方法を含むものである。
さらに本発明においては、上記2種の医薬組成物、すなわち遺伝子治療剤としての医薬組成物と、組換えヒトサポシンBタンパク質を用いる医薬組成物との2種の医薬組成物を併用するリソソーム病の治療方法や、上記2種の医薬組成物のそれぞれの有効成分を適宜組み合わせて併用するリソソーム病の治療方法を提供することもできる。このような併用の態様としては、前記3.項で述べた(i)〜(vii)等の態様を適宜参照できる。
また本発明は、リソソーム病を治療するための前記医薬組成物の使用、並びに、リソソーム病の治療のための薬剤を製造するための前記医薬組成物の使用も含むものである。当該使用において、用いる医薬組成物は、前記3.項で述べた医薬組成物の態様を全て含むものとする。
当該治療方法及び当該使用等において、本発明の医薬組成物の好ましい投与方法及び投与量等については、前記3.項に記載の通りである。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。これらの実施例は説明のためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例3】
【0008】
ヒトサポシンB遺伝子を導入した株の培養上清からのヒトサポシンBの精製、及び精製酵素の糖鎖構造解析
ヒトサポシンBタンパク質を大量調製するために、培養のスケールアップを行った。まず、実施例2で得られたTRY144株を、10mlのYPD培地で30℃、2日間前々培養を行い、次に30℃で2日間200mlのYPD培地で前培養を行った。4Lのrich BMGY培地(1%酵母エキス、6%ポリペプトン、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)、1.34%Yeast Nitrogen Base、4%グリセロール)を用い、25℃で培養を行った。Glycerolの消費の終点は酸素溶存濃度(DO)値を指標とし、DO値の上昇とともにメタノールの添加を開始した。同時に酸素発生装置を用いて、酸素ガスを培地にブローし、DO値が5.0ppmを維持するようにした。また培養温度をメタノール添加15時間前より20℃に下げ、メタノールは連続的に添加した(約1.5%/day)。72時間後、培養上清を回収した。
培養上清をpH7.4に調整した後、遠心分離によって沈殿物を除去した。さらに0.4μm及び0.22μmのフィルターにて不溶性物質の除去を行った。この培養上清をHisPrep FF 16/10(GE Healthcare社)に供し、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.4),300mM NaCl,20mMイミダゾールにて洗浄後、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.4),300mM NaCl,500mMイミダゾールにて溶出した。溶出画分をSDSサンプルバッファーにて変性後、実施例1と同様にウエスタンブロット解析を行いシグナルの強い画分を回収し粗精製タンパク質溶液とした。
回収画分を25mM MESバッファー(pH6.0)にてバッファー置換し、HiPrepQ FF 16/10に供し洗浄後、25mM MESバッファー(pH6.0)及び1M NaClにてグラジエント溶出を行った。溶出画分をSDSサンプルバッファーにて変性後、実施例1と同様にウエスタンブロット解析を行いシグナルの強い画分を回収した。この回収画分を糖鎖構造解析用の精製評品とした。
得られたヒトサポシンBに対し、酵素処理を施しアスパラギン結合型糖鎖を切り出した。MilliQにバッファー置換し、凍結乾燥を行ったサンプルに対し10μlのN−グリコシダーゼF用緩衝液(0.5%SDS,0.75%2−メルカプトエタノールを含む0.5M Tris−HCl緩衝液(pH8.6))に溶解し、5分間煮沸処理をした。室温まで戻した後、10μlの5.0%Nonidet P−40、26μlのH
2O、4μlのN−glycosidase F(Roche社)を加え、37℃、16時間処理した。酵素処理後、100%エタノールを加え、−20℃で20分間静置した後、遠心分離により上清を回収し乾燥を行い、糖鎖調製品とした。
得られた糖鎖を蛍光標識(ピリジルアミノ化;以下「PA化」という)するため、以下の操作を行った。糖鎖調製品を濃縮乾固後、40μlのカップリング試薬(40mgの2−アミノピリジンを13.4μlの酢酸に溶解した)を加えて密封し、90℃、60分処理した。室温まで戻した後、40μlの還元試薬(8mgのボラン・ジメチルアミン複合体40μlの酢酸に溶解した)を加えて密封し、80℃、60分処理した。反応後、120μlのMilliQを加えた。200μlのフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1(v/v/v)の混液で7回抽出を行った後、200μlのクロロホルム:イソアミルアルコール=24:1(v/v)の混液で1回抽出し、未反応の2−アミノピリジンを除去した。糖鎖画分について0.22μmのフィルターで濾過し、PA化オリゴ糖調製品とした。
リン酸化糖鎖の解析はHPLCを用いて行った(Akeboshi,H,Glycobiology.,Vol.19,p1002−1009(2009)を参照)。Shodex Asahipak NH2P−50 4E(昭和電工社)カラムを用い分取し、画分ごとに乾燥させた後にMilliQに溶解しTSK−gel Amide−80(東ソー社)により分析を行った。
その結果を表1に示す。TRY131株では、高マンノース型からなる中性糖鎖が73.1%、リン酸化糖鎖からなる酸性糖鎖が26.8%であった。他方、TRY144株では酸性糖鎖の割合が95.9%であり、全糖鎖に対するリン酸化糖鎖(マンノース−6−リン酸)の割合が非常に高いことが示された。
【表1】
ヒトサポシンBに付加した糖鎖のマンノース−6−リン酸を露出させるため、粗精製タンパク質溶液を10mM HEPES(pH7.0)、1mM CaCl
2にバッファー交換を行いSO−5由来のマンノシダーゼ(Chiba,Y,Glycobiology.,Vol.12,p821−828(2002)を参照)を用いてマンノシダーゼ処理を行った。
マンノシダーゼ処理後の溶液をpH7.4に調整後HisPrep HP(GE Healthcare社)に供し、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.4),300mM NaCl,20mMイミダゾールにて洗浄後、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.4),300mM NaCl,500mMイミダゾールにて溶出した。溶出画分をSDSサンプルバッファーにて変性後、実施例1と同様にウエスタンブロット解析を行いシグナルの強い画分を回収した。
回収画分を20mM Tris−HCl(pH7.4),500mM NaCl,1mM MnCl
2,1mM CaCl
2にバッファー交換しHiTrap Con A 4B(GE Healthcare社)に供し、20mM Tris−HCl(pH7.4),500mM NaCl,1mM MnCl
2,1mM CaCl
2にて洗浄後、20mM Tris−HCl(pH7.4),500mM NaCl,500mM Glucoseにて溶出した。溶出画分をSDSサンプルバッファーにて変性後、実施例1と同様にウエスタンブロット解析を行いシグナルの強い画分を回収した。回収画分をPBSバッファーに置換しヒトサポシンB精製評品とした。また糖鎖のマンノース−6−リン酸の露出を確認するため、カチオン非要求性マンノース−6−リン酸レセプターのドメイン9を用いたレクチンブロット解析を行った(Akeboshi,H,Appl Environ Microbiol.,Vol.73,p4805−4812(2007)を参照)。サポシンBをSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、PVDF膜に転写し、スキムミルクでブロッキングした。次にカチオン非要求性マンノース−6−リン酸レセプターのドメイン9の組換えタンパク質をレクチンとして、レクチンブロットを行った。PBSで洗浄後、検出用抗体として、一次抗体としてマウス抗tetra−His抗体(QIAGEN社)を、二次抗体として抗マウスIgG抗体アルカリフォスファターゼ複合体(Cell Signaling technology社)を用いて解析を行った。その結果を
図3に示す。マンノシダーゼ未処理のサポシンBではシグナルが確認されなかったものの、マンノシダーゼ処理後のサポシンBではシグナルが観察されたことから、マンノース−6−リン酸レセプターに認識されるリン酸化糖鎖がサポシンBに付加していることが確認された。