特許第5960912号(P5960912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5960912電気自動車のための駆動システム、及び、内燃機関によってバッテリを充電する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960912
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】電気自動車のための駆動システム、及び、内燃機関によってバッテリを充電する方法
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/28 20071001AFI20160719BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20160719BHJP
   B60L 11/12 20060101ALI20160719BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20160719BHJP
   H02J 7/14 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   B60K6/28ZHV
   H02J7/00 P
   B60L11/12
   H01M10/44 A
   H02J7/14 H
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-523479(P2015-523479)
(86)(22)【出願日】2013年7月11日
(65)【公表番号】特表2015-531715(P2015-531715A)
(43)【公表日】2015年11月5日
(86)【国際出願番号】EP2013064646
(87)【国際公開番号】WO2014016126
(87)【国際公開日】20140130
【審査請求日】2015年1月23日
(31)【優先権主張番号】102012213129.9
(32)【優先日】2012年7月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000981
【氏名又は名称】アイ・ピー・ディー国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】フェッツァー、ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】ブッツマン、シュテファン
【審査官】 立花 啓
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102010031159(DE,A1)
【文献】 国際公開第2012/038184(WO,A2)
【文献】 特表2009−504469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/20− 6/547
B60W 10/00−20/50
B60L 1/00−15/42
H01M 10/42−10/48
H02J 7/00− 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機(16)と、
前記電動機(16)に電力供給するためのトラクションバッテリ(20)と、
非同期機(17)と、
前記非同期機(17)を駆動するための内燃機関(18)であって、電気自動車の航続距離を延ばすために前記非同期機(17)が制御信号に応じて前記トラクションバッテリ(20)を充電するために配置される、前記内燃機関(18)と、
を備える、電気自動車のための駆動システム(10)において、
前記トラクションバッテリ(20)は、互いに位相がずれた電圧推移を発生させるために出力電圧が調整可能な複数のバッテリ線(11)を備え、各バッテリ線(11)は、前記電動機(16)の位相線(21)のうちの1つに電力供給するために設けられ、かつ、前記非同期機の位相線(22)と接続され、前記駆動システム(10)は、制御ユニット(19)を有し、前記非同期機(17)の出力周波数が多相式の前記トラクションバッテリ(20)の周波数よりも高いように、前記非同期機(17)を駆動するよう構成され、従って、前記バッテリ線(11)のバッテリセル(13)は、前記非同期機(17)によって充電されうる、駆動システム(10)。
【請求項2】
前記トラクションバッテリ(20)、前記非同期機(17)、及び前記電動機(16)は、それぞれ三相式に設計され、前記電動機(16)は、非同期電動機又は同期電動機として構成される、請求項1に記載の駆動システム(10)。
【請求項3】
各バッテリ線(11)は、駆動制御により選択的に作動又は停止させることが可能な複数のバッテリモジュール(12)を有し、作動された状態において、各バッテリモジュール(12)のバッテリモジュール電圧が、前記トラクションバッテリ(20)の、対応する前記バッテリ線(11)の出力電圧に寄与する、請求項1または2に記載の駆動システム(10)。
【請求項4】
各バッテリモジュール(12)は、2つのスイッチ(14、15)を備え、前記2つのスイッチ(14、15)のうち、一方は閉鎖された状態で、他方は開放された状態で駆動され、前記2つのスイッチ(14、15)は、前記バッテリモジュール(12)のバッテリセル(13)が、各バッテリモジュール(12)の前記スイッチ(14、15)の開閉ポジションに応じて、対応する前記バッテリ線(11)に接続され又は前記バッテリ線(11)内で伝導的にバイパスが付けられるように、配置される、請求項に記載の駆動システム(10)。
【請求項5】
複数のバッテリ線(11)を有するトラクションバッテリ(20)を、非同期機(17)と、当該非同期機(17)に対して直列に配置された内燃機関(18)と、を利用して充電する方法において、
前記トラクションバッテリ(20)は、電動機(16)の駆動制御のために、所定の周波数及び/又は可変的な周波数を有する互いに位相がずれた出力電圧を、バッテリ線(11)を利用して生成するよう制御され、前記非同期機(17)は、前記内燃機関(18)によって、前記トラクションバッテリ(20)の周波数よりも大きい周波数によって駆動され、従って、前記非同期機(17)ではすべりが負となることを特徴とする、方法。
【請求項6】
前記非同期機(17)の回転数は、前記非同期機(17)を駆動する前記周波数と前記トラクションバッテリ(20)の前記周波数とが前記トラクションバッテリ(20)の駆動中に互いに所定の比率となるように、制御される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記非同期機(17)の回転数は、前記非同期機(17)を駆動する前記周波数と前記トラクションバッテリ(20)の前記周波数とが前記トラクションバッテリ(20)の駆動中に互いに固定の比率となるように、制御される、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記非同期機(17)は、前記非同期機(17)の回転数nASM、及び、前記電動機の回転数nについて、1.2n≦nASM≦1.4nという関係が維持されるように、前記内燃機関(18)によって駆動される、請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動システム(10)を有する車両。
【請求項10】
前記車両は、ハイブリッド自動車又は電気自動車である、請求項に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機と、電動機に電力供給するためのトラクションバッテリと、非同期機と、非同期機を駆動するための内燃機関と、を備えた、電気自動車のための駆動システムに関する。特に、本発明は、電気自動車の航続距離を延ばすために非同期機が制御信号に応じてトラクションバッテリを充電するために配置される、電気自動車のための駆動システムに関する。さらに、本発明は、複数のバッテリ線を有するトラクションバッテリを充電する方法であって、トラクションバッテリが非同期機と、当該非同期機に対して直列に配置された内燃機関と、によって充電される、上記方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車又はハイブリッド自動車のような、電動機を備えた車両が公知である。その際に、電気自動車のためには、エネルギー貯蔵器として、リチウムイオン技術によるバッテリが特に適している。このバッテリは、特に、エネルギー密度が高く自己放電が非常に少ない点で優れている。車両の駆動は、多相式、特に三相式の電動機として設計された電気機械であって、トラクションバッテリ、特にリチウムイオントラクションバッテリにより電力供給される上記電気機械によって行われる。
【0003】
今日では、電気自動車は、蓄電容量が限られ充電速度に限界があるため、通常では、内燃機関を備えた車両よりも航続距離が短く、例えば、1〜2時間の比較的長い充電時間の後にようやく再び使用できる状態になることが多い。この理由から、所謂レンジエクステンダ(REX:Range Extender)がしばしば利用される。「航続距離延長装置」とも呼ばれる「レンジエクステンダ」は、電気自動車の場合には、車両の航続距離を延ばすことが可能な追加的な構成要素を意味している。従って、電気自動車に一緒に積まれた内燃機関は、トラクションバッテリを充電する発電機を駆動するために利用することが可能である。代替的又は追加的に、内燃機関のエネルギーは、車両を駆動するためにも利用することが可能である。バッテリの充電のため、内燃機関及び発電機について規則正しい稼働が選択され、これにより最適な作動点が維持され、これにより、レンジエクステンダの効率が改善される。
【0004】
独国特許出願公開第102009001705号明細書には、バッテリ充電装置を備えた電気自動車が記載されており、この電気自動車では、レンジエクステンダとして配置された内燃機関が、バッテリ充電装置により提供されるエネルギーによって始動される。その際に、バッテリ充電装置は、好適に双方向に設計される。
【0005】
独国特許出願公開第102007004172号明細書には、電動機を有する車両のための駆動システムが記載されている。さらに、内燃機関、及び、当該内燃機関と直列に接続された発電機が存在し、この発電機によって、電動機のトラクションバッテリが充電される。
【0006】
独国特許出願公開第102010031159号明細書には、内燃機関の形態によるレンジエクステンダと、非同期機と、が記載されている。発電機の駆動時には、内燃機関により駆動される非同期機によって、間に接続された整流器を介して、トラクションバッテリが充電される。モータによる駆動時には、非同期機は、インバータを介してトラクションバッテリにより電力供給され、内燃機関の起動及び加速のために使用されうる。
【0007】
さらに、出願人による以前の特許出願において、複数、特に3つのバッテリ線を備えたトラクションバッテリが記載された。このバッテリ線は、位相をずらして特定の周波数により同期させることが可能であり、その際に、各バッテリ線は、多相式電動機の接続端子のうちの1つに電力供給する。互いに位相がずらされて駆動される複数のバッテリ線を有するこのようなバッテリは、バッテリダイレクトコンバータとも呼ばれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような複数の線を有するトラクションバッテリを備えた駆動システムが、レンジエクステンダによって駆動される場合には、1つではなく、例えば3つのバッテリ線を全て一緒に充電しなければならないという困難又は問題を克服しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に基づいて、電気機械と、電気機械に電力供給するためのトラクションバッテリと、非同期機と、非同期機を駆動するための内燃機関と、を有する、電気自動車のための駆動システムが提供される。非同期機は、電気自動車の航続距離を延ばすために、制御信号に応じてトラクションバッテリを充電するために配置される。トラクションバッテリは、互いに位相がずれた電圧推移を発生させるために出力電圧が調整可能な複数のバッテリ線を備える。各バッテリ線は、電気機械の位相線のうちの1つに電力供給するために設けられ、かつ、非同期機の位相線と接続される。
【0010】
さらに、複数のバッテリ線を有するトラクションバッテリを充電する方法であって、トラクションバッテリが非同期機と、当該非同期機に対して直列に配置された内燃機関と、によって充電される、上記方法が提供される。その際に、トラクションバッテリは、電動機の駆動制御のために、所定の周波数及び/又は可変的な周波数を有する互いに位相がずれた出力電圧を、バッテリ線を利用して生成するよう制御される。さらに、非同期機が、本発明に基づいて、内燃機関によって、三相式のトラクションバッテリの周波数よりも大きい周波数によって駆動され、従って、非同期機ではすべりが負となる。
【0011】
本発明の1つの観点によれば、さらに、本発明に係る駆動システムを具備した車両、特にハイブリッド自動車又は電気自動車が創出される。
【0012】
従って、本発明に基づいて、レンジエクステンダを有する電気駆動部のための接続技術が提案され、本接続技術では、非同期機が、トラクションバッテリの充電のために、直接的な形態及びやり方でトラクションバッテリと接続される。厳密に言えば、トラクションバッテリは、特に1つ以上の整流器が省略されるように接続される。このことは、本発明に基づいて特に、バッテリモジュール線の出力口を、内燃機関により駆動される非同期機の位相線と直接的に接続することによって達成される。従って、適切な周波数が選択された際には、非同期機は、全バッテリ線を同時に充電する発電機として機能しうる。
【0013】
好適に、バッテリモジュール線の出力口は、電動機の端子とも同様に直接的に接続される。これにより、本発明は有利に、本発明に基づき直接的なやり方で非同期機により充電されるバッテリダイレクトコンバータに適用される。
【0014】
本発明は特に有利に、三相式の電動機、及び対応する三相式の非同期機に対して適用され、その際に、トラクションバッテリも、これに応じで同様に三相式であり、又は同期される3つのバッテリ線を有する。従って、本実施形態では、3つのバッテリ線の出力口、例えば3つのバッテリ線の正の出力口はそれぞれ、電動機の3つの位相線のうちの厳密に1つと接続され、同時に、非同期機の3つの位相線のうちの厳密に1つと接続される。
【0015】
好適に、駆動システムは、多相式トラクションバッテリのクロック周波数よりも高い出力周波数又は回転数で非同期機が駆動されることを保証する制御ユニットを有し、これにより、トラクションバッテリのバッテリ線の確実な充電が、非同期機によって保証されうる。
【0016】
本発明に係る電動機は、非同期電動機であってもよく、又は同期電動機であってもよい。
【0017】
本発明の一実施形態において、バッテリ線の出力電圧は、バッテリ線がそれぞれ、駆動制御により選択的に作動又は停止させることが可能な複数のバッテリモジュールを有することによって実現される。その際に、バッテリモジュールが作動された状態においてのみ、当該バッテリモジュールのバッテリモジュール電圧が、対応するバッテリ線の出力電圧に寄与する。
【0018】
さらに、バッテリモジュールがそれぞれ2つのスイッチを備え、当該2つのスイッチのうち、一方が閉鎖された状態で、他方が開放された状態で駆動される場合には、好都合な構造形態と見なされる。その際に、バッテリモジュールのバッテリセルが、各バッテリモジュールのスイッチの開閉ポジションに応じて、対応するバッテリ線に接続され又はバッテリ線内で伝導的にバイパスが付けられるように、上記スイッチは配置される。
【0019】
本発明に基づいて、本発明の発展形態において、非同期機の回転数は、非同期機を駆動する周波数とトラクションバッテリの周波数とがトラクションバッテリの駆動中に互いに所定の比率、特に固定の比率となるように、制御される。これにより、効率がさらに改善されうる。
【0020】
好適に、非同期機及び電動機は、非同期機の回転数nASM、及び、電動機の回転数nについて、1.2n≦nASM≦1.4nという関係が維持されるように構成されて駆動される。
【0021】
好適に、上述のバッテリは、リチウムイオンバッテリである。
【0022】
本発明の有利な発展形態が、従属請求項において示され、以下の明細書において記載される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の実施例が、図面及び以下の明細書の記載によって詳細に解説される。
図1】本発明の一実施形態に係る、調整可能な出力電圧を生成することが可能なバッテリ線の回路図を示す。
図2】レンジエクステンダが非同期電動機と直列に接続された本発明の一実施形態に係る駆動システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1には、調整可能な出力電圧を生成し、本発明に係る駆動システムのトラクションバッテリを実現することが可能なバッテリ線11の回路図が示されている。その際に、トラクションバッテリ内には、このようなバッテリ線11が好適に3つ配置される。1つのバッテリ線11は、複数のバッテリモジュール12を有し、各バッテリモジュール12は、少なくとも1つのバッテリセル13を含む。バッテリモジュール12は、バッテリ線11に選択的に接続されるように設計されているため、バッテリ線11は、調整可能な出力電圧を生成する。図1で分かるように、各バッテリモジュール12は、2つのスイッチ14、15を有する。あるバッテリモジュール12で、スイッチ15が開放されてスイッチ14が閉鎖されている場合には、バッテリモジュール12は、バッテリ線11に接続され、従って、そのバッテリモジュール電圧は、バッテリ線11の出力電圧に寄与する。しかしながら反対に、スイッチ15が閉鎖されるのに対してスイッチ14が開放される場合には、バッテリモジュール12にはバイパスが付けられ、当該バッテリモジュール12がバッテリ線11に再び接続されるまで、バッテリ線の電圧にもはや寄与しない。このために、バッテリモジュール12は、(図1には示されない)制御ユニットによって駆動制御され、バッテリモジュール12には、それに従って所与の順序で個々のバッテリモジュールの接続又はバイパス付けが行われる駆動制御信号が供給される。このことによって、例えば、正弦波形状の交流電圧の推移を、それにより近似しうる階段形状の電圧推移が発生する。図面ではバッテリモジュール12ごとにバッテリセル13は1つしか示されていないが、バッテリモジュール12は、複数のバッテリセル13を備えることも可能である。より多くのバッテリモジュール12に、バッテリ線11のバッテリセル13を分けるにつれて、より細かくバッテリ線の出力電圧を調整することが可能である。本発明に係るトラクションバッテリ内にはこのようなバッテリ線11が複数存在し、好適に3つのバッテリ線11が存在する。
【0025】
図2には、本発明の一実施形態に係る駆動システムが示されており、この駆動システムでは、レンジエクステンダとして機能する内燃機関18が、非同期発電機17と直列に接続されている。図2では、バッテリ線11と、バッテリ線11により電力供給される電動機16と、も示されている。さらに、バッテリ20内には、制御ユニット19が配置されている。この制御ユニットは、バッテリモジュール12又はスイッチのための駆動制御信号を生成するために役立つ。しかしながら、本発明は、このような実施形態には限定されない。代替的に、バッテリモジュール12は、(図示されない)中央制御ユニットによって制御されてもよい。
【0026】
バッテリ線11は、その出力口がそれぞれ、電動機16の位相線21のうちの1つと接続され、従って、各位相線21は、厳密に1つのバッテリ線11によって電力供給される。このために、バッテリ線11の出力口は、電動機16の位相線21とも非同期機17の位相線22ともそれぞれが結合された線と接続されている。このような直接的なやり方で、トラクションバッテリ20が非同期機17と結合されることによって、非同期機による充電が、特に簡単なやり方で可能になる。このことは特に、特別な整流器を間に接続することなく行われる。レンジエクステンダとして機能する内燃機関18が使用され及び非同期機17が後押しする充電駆動において、非同期機17は、当該非同期機にすべりがあるように駆動される。
【0027】
このために、非同期機の回転数nASMは、電動機の回転数n、又は電動機を駆動制御する周波数よりも少し高く調整される。電動機は、同期電動機であってもよく、又は非同期電動機であってもよい。好適に、トラクションバッテリの駆動中には、非同期機を駆動する周波数とトラクションバッテリの周波数とは互いに所定の比率、特に固定の比率となる。
【0028】
有利な変形例において、非同期機及び電動機は、トラクションバッテリ20、非同期機17、及び内燃機関18が稼働している間は、非同期機の回転数nASM及び電動機の回転数nについて、1.2n≦nASM≦1.4nという関係が維持されるように駆動される。
図1
図2