(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる連続シートの複合体101mの製造は、例えば回転ドラム131を用いてなされる。
図1Aは、回転ドラム131の概略側面図であり、
図1Bは、
図1A中のB−B矢視図である。また、
図2は、受け取り位置Pin及びカッターロール171の配置位置を拡大して示す概略側面図である。
【0005】
回転ドラム131は、所定の回転軸C131を中心とする円形の周回軌道Trを周回する複数の保持部材151,151…を有する。そして、各保持部材151は、周回軌道Tr上の受け取り位置Pinを通過する際に、上記の連続シート状部材110aを受け取って保持する。また、受け取り位置Pinの下流側の位置には、同位置で回転するカッターロール171が配置されており、当該カッターロール171の外周面には、上刃171cuとしてカッター刃171cuが突出形成されている。なお、下刃131cdは、保持部材151,151同士の間に配置されている。そのため、保持部材151の周回動作に伴って当該下刃131cdがカッターロール171の位置を通過する際には、カッターロール171の回転により上刃171cuが下刃131cdに対向して、これら上刃171cuと下刃131cdとで共同して連続シート状部材110aを挟み込む。そして、これにより、保持部材151,151同士の間の位置で連続シート状部材110aが切断されて、保持部材151上に単票状ワーク110が生成される。そうしたら、保持部材151に保持された単票状ワーク110は、更に周回軌道Tr上の下流の引き渡し位置Poutへと搬送されるが、この引き渡し位置Poutに到達するまでの間に、場合によっては、保持部材151の90°の自転動作によって単票状ワーク110の向きが変更されたり、周回方向Dc131に隣り合う保持部材151,151同士の間のピッチP151が変更されたりする。そして、当該引き渡し位置Poutを通過する際には、保持部材151に保持された単票状ワーク110は、同じく引き渡し位置Poutを走行する上記の連続シート120a,124aに接合されて同シート120a,124aに引き渡されて、これにて、上記の連続シートの複合体101mが製造される。
【0006】
ここで、上記のカッターロール171のように上刃171cuと下刃131cdとを用いた機械式カッター装置の場合には、上述のように、下刃131cdが、周回方向Dc131に隣り合う保持部材151,151同士の間に配置されることになる。しかし、そうすると、
図2に示すように、これら保持部材151,151同士の間の隙間Sを下刃131cdの厚さよりも縮小することができず、その結果、受け取り位置Pinにおいて、これら保持部材151,151同士の間には、連続シート状部材110aを保持できない領域ANが広く生じる。すると、保持部材151は、単票状ワーク110における端部110e,110eについては、しっかりと保持できなくなってしまい、その結果、当該端部110eに皺が寄ったりめくれたりする等の意図しない変形を来たす恐れがある。そして、仮にそのような変形状態で単票状ワーク110が上記連続シート120a,124aに接合されると、製造される連続シートの複合体101mの製造品質が低下してしまう。
【0007】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造品質の低下を防ぐことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための主たる発明は、
連続して搬送される連続シート状部材から単票状ワークを生成して、当該単票状ワークを連続シートに接合することにより、連続シートの複合体を製造する方法であって、
周回軌道を周回方向に並んで周回する複数の保持部材が、それぞれ前記周回軌道上の受け取り位置を通過する際に、前記保持部材が前記連続シート状部材を受け取って保持することと、
前記保持部材が前記連続シート状部材を保持している間に、前記連続シート状部材に向けてレーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材のうちで前記保持部材が保持する部分を切り離して前記単票状ワークを生成することと、
前記保持部材に保持された前記単票状ワークが、前記周回軌道上の引き渡し位置を通過する際に、前記連続シートに前記単票状ワークを接合して引き渡すことと、を
有し、
前記周回方向に互いに隣り合う前記保持部材同士の間の境界位置が前記受け取り位置を通過する際には、前記保持部材同士の間の隙間が3mm以下に縮小されていることを特徴とする吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法である。
また、
連続して搬送される連続シート状部材から単票状ワークを生成して、当該単票状ワークを連続シートに接合することにより、連続シートの複合体を製造する装置であって、
周回軌道を周回方向に並んで周回する複数の保持部材であって、それぞれ前記周回軌道上の受け取り位置を通過する際に、前記連続シート状部材を受け取って保持する前記複数の保持部材と、
前記連続シート状部材にレーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材のうちで前記保持部材が保持する部分を切り離して前記単票状ワークを生成するレーザーカッターと、
前記保持部材に保持された前記単票状ワークが、前記周回軌道上の引き渡し位置を通過する際に、前記連続シートに前記単票状ワークを接合する接合装置と、を
有し、
前記周回方向に互いに隣り合う前記保持部材同士の間の境界位置が前記受け取り位置を通過する際には、前記保持部材同士の間の隙間が3mm以下に縮小されていることを特徴とする吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造品質の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
連続して搬送される連続シート状部材から単票状ワークを生成して、当該単票状ワークを連続シートに接合することにより、連続シートの複合体を製造する方法であって、
周回軌道を周回方向に並んで周回する複数の保持部材が、それぞれ前記周回軌道上の受け取り位置を通過する際に、前記保持部材が前記連続シート状部材を受け取って保持することと、
前記保持部材が前記連続シート状部材を保持している間に、前記連続シート状部材に向けてレーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材のうちで前記保持部材が保持する部分を切り離して前記単票状ワークを生成することと、
前記保持部材に保持された前記単票状ワークが、前記周回軌道上の引き渡し位置を通過する際に、前記連続シートに前記単票状ワークを接合して引き渡すことと、を有することを特徴とする吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法である。
【0012】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、レーザー光線を連続シートに照射することにより、連続シート状部材から単票状ワークを切り離して生成する。よって、上刃と下刃とで切断する機械式カッター装置の場合に保持部材の近傍位置への配置が必須となる下刃を、省略することができる。そして、これにより、周回軌道の周回方向に隣り合う保持部材同士の間の隙間を、上記受け取り位置において縮小することができて、その結果、これら保持部材同士が、互いに周回方向に概ね隣接するように詰まった状態で連続シート状部材を受け取ることができる。つまり、これら保持部材同士の間に生じ得る連続シート状部材を保持不能な領域を縮小することができて、その結果、保持部材は、単票状ワークにおける概ね両端部まで保持可能となる。そして、これにより、単票状ワークの意図しない変形を上記両端部でも効果的に抑制しながら、上記連続シートに単票状ワークを接合することができて、以上の結果より、連続シートの複合体の製造品質の低下を防ぐことができる。
【0013】
かかる記載の吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記連続シート状部材は、伸縮性を有し、
前記周回方向に伸長状態の前記連続シート状部材を、前記保持部材は、前記受け取り位置で受け取るのが望ましい。
【0014】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、上記の単票状ワークの変形抑制の作用効果を大いに享受することができる。すなわち、仮に受け取り位置において保持部材同士の間の隙間を縮小できない場合には、単票状ワークにおける上記両端部を保持部材で保持できなくなって、当該両端部は、その伸縮性に基づき皺が寄る等の収縮変形をしてしまう。しかし、この点につき、上記の製造方法によれば、上記の下刃の省略分、保持部材同士の間の隙間を縮小できて、これにより、単票状ワークの両端部までしっかりと保持可能となる。そして、その結果、当該両端部の収縮変形を抑えつつ、上記連続シートに単票状ワークを接合可能となる。
【0015】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記保持部材に保持状態の前記単票状ワークが前記引き渡し位置に到達する前に、前記保持部材の自転動作によって、前記単票状ワークの向きを変更するのが望ましい。
【0016】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、上記の単票状ワークの変形抑制の作用効果を大いに享受することができる。すなわち、仮に受け取り位置において保持部材同士の間の隙間を縮小できない場合には、単票状ワークにおける上記両端部を保持部材で保持できずに、当該両端部が、周回動作起因の風圧に加えて更に作用し得る保持部材の自転動作起因の風圧で、めくれたり折れ返るなどの恐れがある。しかし、この点につき、上記の製造方法によれば、上記の下刃の省略分、保持部材同士の間の隙間を縮小できて、これにより、単票状ワークの両端部までしっかりと保持可能となる。そして、その結果、当該両端部のめくれや折れ返りを抑えつつ、上記連続シートに単票状ワークを接合可能となる。
【0017】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記周回方向に互いに隣り合う前記保持部材同士の間の境界位置が前記受け取り位置を通過する際には、前記保持部材同士の間の隙間が3mm以下に縮小されているのが望ましい。
【0018】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、周回方向に隣り合う保持部材同士の間の境界位置が受け取り位置を通過する際には、これら保持部材同士は、互いの間の隙間が3mm以下まで縮小された状態になっている。よって、これら保持部材同士の間に生じ得る連続シート状部材を保持不能な領域をほぼ無くすことができる。そして、これにより、保持部材は、単票状ワークにおける両端部まで保持可能となって、その結果、単票状ワークの意図しない変形を上記両端部でも確実に抑制しながら、上記連続シートに単票状ワークを接合可能となる。
【0019】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記引き渡し位置から前記受け取り位置までの間で、前記周回方向に互いに隣り合う前記保持部材同士の間のピッチを変更することにより、前記保持部材同士の間の隙間が3mm以下に縮小されるのが望ましい。
【0020】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、上記境界位置が受け取り位置を通過する際には、周回方向に隣り合う保持部材同士の間の隙間が3mm以下まで縮小された状態に確実にすることができる。
【0021】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記保持部材同士の間の隙間が3mm以下に縮小された状態は、少なくとも前記連続シート状部材へ前記レーザー光線が照射されている間に亘って維持され、
前記連続シート状部材における前記境界位置に対応する部分に前記レーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材を切断するのが望ましい。
【0022】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、上記保持部材同士の間の隙間が3mm以下まで縮小された状態で連続シート状部材を切断する。よって、当該切断により生成される単票状ワークを、その両端部までに亘って保持部材は確実に保持可能となる。
【0023】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記保持部材は、前記周回軌道の外側を向いた保持面で前記連続シート状部材を保持し、
前記周回軌道の外側に配置されたレーザーカッターから前記レーザー光線を前記連続シート状部材へ向けて照射するのが望ましい。
【0024】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、連続シート状部材へレーザー光線を照射する際に、保持部材が邪魔になることを速やかに回避可能である。すなわち、上記の連続シート状部材は、保持部材よりも周回軌道の外側に位置しているが、ここで、レーザーカッターも周回軌道の外側に配置されている。よって、レーザーカッターは、レーザー光線を連続シートの外側から照射することができて、その結果、当該照射時に保持部材が邪魔になることを速やかに回避可能となる。
【0025】
かかる吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法であって、
前記レーザー光線は、前記連続シート状部材における照射対象部分に照射され、
前記照射対象部分は、前記周回方向に隣り合う前記保持部材同士の間に位置し、
前記レーザー光線が照射される際の前記保持部材における少なくとも前記周回方向の両端部には、耐熱部が設けられているのが望ましい。
【0026】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造方法によれば、保持部材における上記両端部には耐熱部が設けられている。よって、連続シート状部材を切断するレーザー光線の一部が万一保持部材の上記両端部に照射されても、それによる両端部の熱損傷を有効に抑制することができる。
【0027】
また、
連続して搬送される連続シート状部材から単票状ワークを生成して、当該単票状ワークを連続シートに接合することにより、連続シートの複合体を製造する装置であって、
周回軌道を周回方向に並んで周回する複数の保持部材であって、それぞれ前記周回軌道上の受け取り位置を通過する際に、前記連続シート状部材を受け取って保持する前記複数の保持部材と、
前記連続シート状部材にレーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材のうちで前記保持部材が保持する部分を切り離して前記単票状ワークを生成するレーザーカッターと、
前記保持部材に保持された前記単票状ワークが、前記周回軌道上の引き渡し位置を通過する際に、前記連続シートに前記単票状ワークを接合する接合装置と、を有することを特徴とする吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造装置である。
【0028】
このような吸収性物品に係る連続シートの複合体の製造装置によれば、前述した製造方法の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0029】
===本実施形態===
本実施形態の連続シートの複合体1mの製造方法及び製造装置30は、例えば使い捨ておむつ1の製造ラインで使用される。
図3A乃至
図3Cは、使い捨ておむつ1の説明図である。
図3Aは、展開状態のおむつ1の概略平面図であり、
図3Bは、
図3A中のB−B断面図であり、
図3Cは、着用状態のおむつ1の概略斜視図である。
【0030】
このおむつ1は、
図3Aの展開状態において、互いに直交する三方向として縦方向と横方向と厚さ方向とを有している。また、同おむつ1は、所謂3ピースタイプのおむつであることから、着用者の腹側部を覆う腹側帯部材20と、同背側部を覆う背側帯部材24と、同股間にあてがわれ尿等の体液を吸収する吸収性本体10と、を備えている。そして、当該展開状態では、腹側帯部材20と背側帯部材24とが、互いの間に縦方向の間隔をあけつつ横方向に沿って平行に並んだ状態において、これらの間に吸収性本体10が掛け渡されて、同吸収性本体10の縦方向の両端部10e,10eが最寄りの帯部材20,24に接合固定されていて、これにより、同おむつ1の外観形状は平面視略H形状をなしている。
【0031】
ここで、かかる展開状態から、吸収性本体10の縦方向の略中央部C10を折り位置としておむつ1が二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態において互いに対向する帯部材20,24同士が、着用者の脇腹に当接すべき部位20e,24eにて溶着等されて連結されると、これら帯部材20,24同士が環状に繋がって、これにより、
図3Cに示すような胴周り開口3及び一対の脚周り開口5,5が形成された着用状態のおむつ1となる。
【0032】
図3A及び
図3Bに示すように、吸収性本体10は、パルプ繊維や高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性素材を平面視略矩形状等の所定形状に成型してなる吸収性コア11と、吸収性コア11を着用者の肌側から覆うトップシート12と、吸収性コア11を非肌側から覆うバックシート13と、を備えている。トップシート12は、例えば吸収性コア11よりも大きい平面サイズの液透過性の不織布である。また、バックシート13も、例えば吸収性コア11より大きい平面サイズの液不透過性シートであり、その一例としては、ポリエチレン等の液不透過性の防漏シートや、当該防漏シートと不図示の不織布等の外装シートとが貼り合わされてなるラミネートシート等を挙げることができる。そして、これらトップシート12とバックシート13とで吸収性コア11を挟んだ状態において、例えば吸収性コア11の四辺から外側に突出した部分にて、トップシート12とバックシート13とが額縁状に接合されて、これにより、吸収性本体10が形成されている。なお、吸収性コア11は、ティッシュペーパー等の液透過性シート(不図示)で被覆されていても良い。
【0033】
また、
図3Bに示すように、吸収性本体10のうちで吸収性コア11よりも横方向の外側に突出した部分には、縦方向に沿った糸ゴム等の弾性部材17が、同縦方向に伸長状態でホットメルト接着剤等により固定されている。そして、これにより、当該部分には伸縮性が付与されているが、ここで、同部分は、おむつ1の脚回り開口5となる部分である。よって、当該部分の伸長状態を解除すると、当該部分は、縦方向に収縮して複数の襞を形成し、かかる襞は、おむつ1の各脚周り開口5,5の脚周りギャザーとなる。
【0034】
更に、場合によっては、この例のように、トップシート12における横方向の各端部に、それぞれ、同シート12の肌側面から起立して横漏れを防止する立体ギャザー14g,14gを設けても良い。各立体ギャザー14gは、それぞれトップシート12の横方向の各端部に固定部kを介して固定された立体ギャザーシート14によって形成される。すなわち、同シート14において上記固定部kよりも横方向の内側の部分14iには、糸ゴム等の弾性部材15が、同縦方向に伸長状態で固定されている。そして、当該伸長状態を解除すると、当該内側の部分14iが縦方向に収縮して、これにより、複数の襞を形成しながら起立して、その結果、当該内側の部分14iは立体ギャザー14gとして機能する。なお、上記の固定部kは、ホットメルト接着剤等で形成される。
【0035】
腹側帯部材20及び背側帯部材24は、どちらも、例えば不織布等の柔軟なシートを素材とする。ここでは、
図3Bに示すように、不織布21,21を二枚重ねにして各帯部材20,24は形成されており、各帯部材20,24は、それぞれ、吸収性本体10における縦方向の各端部10e,10eに接合されている。また、各帯部材20,24には、糸ゴム等の不図示の弾性部材が横方向に沿って同横方向に伸長下で固定されていて、これにより、これら帯部材20,24には横方向の伸縮性が付与されている。
【0036】
このようなおむつ1は、製造ラインで製造される。同ラインでは、おむつ1の中間製品1mが、所定の搬送方向に沿って搬送されている。そして、かかる搬送中に、同中間製品1mには種々の処理が施され、各処理が施される度に、順次中間製品1mの形態が変化していって、最終的に
図3Cのようなおむつ1が完成する。本実施形態の製造方法及び製造装置30は、その一工程を担っている。
【0037】
図4Aは、本実施形態の製造装置30の概略側面図である。
図4Bは、
図4A中のB−B矢視図であり、
図4Cは、
図4A中のC−C矢視図である。また、
図5Aは、保持パッド51を保持面51sの方から見た概略平面図であり、
図5Bは、
図5A中のB−B矢視図であり、
図5Cは、
図5A中のC−C矢視図である。更に、
図6は、同製造装置30における受け取り位置Pin及びレーザーカッター71の配置位置を拡大して示す概略側面図である。
【0038】
なお、以下では、製造ラインの幅方向のことを「CD方向」とも言い、このCD方向と直交する方向のことを「MD方向」とも言う。つまり、MD方向とは、CD方向と直交する平面内の任意の方向のことを言う。そして、おむつ1の中間製品1mは、MD方向を搬送方向として搬送されている。また、以下では、MD方向において互いに直交する2方向のうちで鉛直方向のことを「上下方向」とも言い、同水平方向のことを「前後方向」とも言う。
【0039】
図4Aに示すように、この製造装置30では、複数の吸収性本体10,10…が縦方向に繋がってなる吸収性本体の連続体10a(連続シート状部材に相当)から、単票状の吸収性本体10(単票状ワークに相当)をレーザーカッター71で切断して生成するとともに、生成された吸収性本体10を、一対の帯部材の連続体20a,24a(連続シートに相当)に掛け渡して接合する処理を行う。そして、これにより、おむつ1の中間製品1mとして、
図4Cのような略梯子状の部材1m(連続シートの複合体に相当)が製造される。
【0040】
以下、この製造装置30が担当する上記処理について説明する。
先ず、
図4Cに示すように、当該製造装置30に供給される時点の一対の帯部材20,24は、MD方向に沿った連続体20a,24aの形態で、且つ、互いにCD方向に間隔を隔てつつ平行に並んだ状態で同連続体20a,24aの連続方向に沿って搬送されている。
【0041】
また、吸収性本体10の方も、
図4Bに示すように、MD方向に連続する連続体10aの形態で同連続体10aの連続方向に沿って搬送されている。すなわち、吸収性本体10を構成するトップシート12、バックシート13、一対の立体ギャザーシート14,14については、それぞれMD方向に連続する連続シートの状態にあり、そして、これらトップシート12及びバックシート13の各連続シート同士の間に介挿された吸収性コア11は、MD方向に互いに隣り合う吸収性コア11との間に間隔をあけて並んだ状態にある。そして、これら各連続シートが、互いに厚さ方向に隣り合う連続シート又は吸収性コア11と接着等で互いに接合一体化された状態にある。
【0042】
一方、
図4Aに示すように、製造装置30は、回転ドラム31を有する。回転ドラム31は、CD方向に沿った回転軸C31回りに駆動回転する。回転ドラム31の外周部には、複数の保持パッド51,51…(保持部材に相当)が回転ドラム31の回転方向Dc31(周回方向に相当)に並んで設けられている。複数の保持パッド51,51…は、回転ドラム31の回転動作から回転力を得て、これにより、上記の回転軸C31を中心とする正円形の周回軌道Trを一方向に(
図4Aの例では、時計回りに)周回する。
【0043】
各保持パッド51は、吸着力を発生する保持面51sを有し、同保持面51sは、周回軌道Trの回転半径方向Drの外側を向いている。また、周回軌道Tr上に設定された受け取り位置Pinに向けて、上記の吸収性本体の連続体10aが搬送されている。よって、当該受け取り位置Pinを各保持パッド51,51…が通過する際には、各保持パッド51,51…は、吸収性本体の連続体10aの片面を保持面51sの吸着により受け取って同面51sに保持する。
【0044】
また、周回軌道Trにおいて受け取り位置Pinよりも下流の位置には、レーザーカッター71が配置されている。そして、回転方向Dc31に互いに隣り合う保持パッド51,51同士の境界位置BL51がレーザーカッター71の配置位置を通過する際には、吸収性本体の連続体10aのうちで上記境界位置BL51に対応する部分10acに向けて、レーザーカッター71からレーザー光線が照射されて、これにより、吸収性本体の連続体10aから境界位置BL51よりも下流側の部分10adが切り離されて、その結果、単票状の吸収性本体10が保持パッド51上に生成される。そして、当該保持パッド51は、そのまま保持面51sで吸収性本体10を保持しつつ、周回軌道Trにおける更に下流の引き渡し位置Poutへと移動する。
【0045】
なお、この引き渡し位置Poutへと移動する過程では、保持パッド51は、保持面51sの略平面中心C51s回りに90°だけ自転し、これにより、保持面51s上の吸収性本体10も略平面中心C51s回りに90°だけ回転し、その結果、吸収性本体10の縦方向は、MD方向からCD方向に変更される。そして、これにより、吸収性本体10は、一対の帯部材の連続体20a,24aに対して掛け渡し可能な姿勢となる。
【0046】
また、同じく、この引き渡し位置Poutへと移動する過程では、隣り合う保持パッド51,51同士の間のピッチP51(何れの図にも不図示)を拡大する。なお、この目的は、一方の保持パッド51の自転時に起こり得る保持パッド51,51同士の干渉防止や、後述の引き渡し位置Poutで一対の帯部材の連続体20a,24aに吸収性本体10を接合して取り付ける際の取り付けピッチP10(
図4C)の大きさに上記ピッチ51を調整することにある。
他方、同引き渡し位置Poutを通過後に同引き渡し位置Poutから受け取り位置Pinへと移動する過程では、保持パッド51,51同士の間のピッチP51は縮小されて、元のピッチP51に戻される。なお、この縮小と同時並行或るはそれよりも前の時点において保持パッド51は90°だけ自転し、これにより、受け取り位置Pinに到着する前に、同パッド51の向きは元に戻される。ちなみに、前者のかかるピッチP51の変更は、リピッチ機構によってなされ、後者の自転動作は、例えば保持パッド51毎に設けられたモータやカム機構などの適宜な駆動源によってなされる。リピッチ機構については後述する
図4Cに示すように、引き渡し位置Poutには、一対の帯部材の連続体20a,24aの走行を案内する搬送ローラー82(接合装置に相当)が配置されている。そして、同引き渡し位置Poutを保持パッド51が通過する際に、搬送ローラー82は、一対の帯部材の連続体20a,24aを、保持パッド51が保持する吸収性本体10に押し付けて、これにより、一対の帯部材20,24aの連続体20a,24aに、それぞれ吸収性本体10のCD方向の各端部10e,10eを接合する。そして、これにより、保持パッド51から吸収性本体10が一対の帯部材の連続体20a,24aに引き渡されて、同
図4Cのような略梯子状の中間製品1mが生成される。すなわち、一対の帯部材の連続体20a,24aに複数の吸収性本体10,10…がMD方向に所定ピッチで接合されてなる略梯子状の中間製品1mが生成される。
【0047】
以上、この製造装置30が行う処理について説明してきたが、以下では、この製造装置30が備える各構成31,71の説明や本実施形態の特徴的事項の説明などを交えながら、上記処理について更に詳しく説明する。
回転ドラム31は、不図示のサーボモーター等を駆動源として、CD方向に沿った回転軸C31回りに駆動回転する。
図4Aに示すように、回転ドラム31の外周部には、回転ドラム31の回転方向Dc31の所定角度おきに複数のアーム部材33a,33a…が所定の支点回りに揺動可能に支持されている。そして、各アーム部材33aの揺動端は、適宜なリンク部材33rを介して、対応する保持パッド51に連結されている。また、各保持パッド51は、地面側等に固定された正円形の案内レール等の適宜な案内部材(不図示)によって上記の正円形の周回軌道Trを周回するように案内されている。よって、回転ドラム31が一方向に回転動作をすると、この回転動作から回転力を得て、各保持パッド51,51…は、回転ドラム31と連動して周回軌道Trを一方向に(
図4Aの例では、時計回りに)周回する。
【0048】
図5A乃至
図5Cに示すように、保持パッド51の保持面51sは、吸収性本体10を隅々まで保持可能にすべく、吸収性本体10の平面形状に対応させて長手方向と幅方向とを有している。そして、受け取り位置Pinでの吸収性本体の連続体10aの受け取りを円滑に行う目的で、保持パッド51を幅方向から見た形状は、例えば
図5Bに示すように、長手方向の中央部が両端部と比べて回転半径方向Drの外側に突出したような略等辺台形状とされている。また、引き渡し位置Poutでの吸収性本体10の引き渡しを円滑に行う目的で、保持パッド51を長手方向から見た形状は、例えば
図5Cに示すように幅方向の中央部が両端部と比べて回転半径方向Drの外側に突出したような略円弧状とされている。更に、回転ドラム31は、回転方向Dc31に隣り合う保持パッド51,51同士の間のピッチP51を変更するリピッチ機構を有している。
【0049】
そして、
図6に示すように、回転方向Dc31に隣り合う保持パッド51,51同士の間の境界位置BL51が受け取り位置Pinを通過する際には、保持パッド51は、保持面51sの長手方向を周回軌道Trに沿わせつつ、保持パッド51,51同士の間の隙間Sを3mm以下に縮小した状態で同受け取り位置Pinを通過して吸収性本体の連続体10aを保持面51sに吸着保持する。
すなわち、本実施形態では、吸収性本体の連続体10aをレーザーカッター71で切断することから、保持パッド51,51同士の間には下刃が設けられておらず、その結果、上記のように保持パッド51,51同士の間の隙間Sを3mm以下に縮小することができる。そして、これにより、これら保持パッド51,51同士の間に生じ得る吸収性本体の連続体10aを保持不能な領域AN(
図2)をほぼ無くすことができる。その結果、保持パッド51は、この後にレーザーカッター71で吸収性本体の連続体10aから切り離されて生成される吸収性本体10を、その回転方向Dc31の両端部10e,10eまでしっかりと保持可能となり、これにより、吸収性本体10の意図しないめくれや折れ返り等の変形をその両端部10e,10eでも確実に抑制可能となる。
【0050】
また、この例のように、吸収性本体10の生成後に、保持パッド51の自転によって当該吸収性本体10の向きを変更する場合には、上述の両端部10e,10eの変形抑制の作用効果をより効果的に享受することができる。すなわち、
図4Aに示す保持パッド51の自転時には、同パッド51に吸着保持される吸収性本体10には、回転方向Dc31の周回動作起因の風圧に加えて保持パッド51の自転動作起因の風圧が作用して、その結果、両端部10e,10eのめくれや折れ返りが更に助長され得る。
しかし、この点につき、この例では、上述のように保持パッド51,51同士の間の隙間Sの縮小を通して、同パッド51は、吸収性本体10を両端部10e,10eまでしっかりと保持可能である。よって、当該両端部10e,10eのめくれや折れ返り等の変形を確実に抑制することができる。
【0051】
更に、この例のように、製造装置30の処理対象材が、吸収性本体の連続体10aの如きMD方向に伸縮性を有した部材の場合にも、上述の変形抑制の作用効果をより効果的に享受し得る。すなわち、吸収性本体の連続体10aは、自身が具備する脚回りギャザーの弾性部材17及び立体ギャザー14gの弾性部材15に基づいてMD方向に伸縮性を有し、そして、受け取り位置Pinでは、これら弾性部材15,17はMD方向に伸長された状態になっている。そのため、仮に、
図2のように受け取り位置Pinで保持パッド51,51同士の間に大きな隙間Sが形成されている場合には、既述のように当該隙間Sに起因して吸収性本体の連続体10aを保持不能な領域ANが生じてしまう。そして、これにより、同連続体10aのうちで当該領域ANに対応する部分10ae、すなわち吸収性本体10の両端部10e,10eに相当する部分10aeが、吸収性本体の連続体10aの切断に伴って、MD方向に収縮変形して皺を生じてしまい、結果、両端部10e,10eに皺を有した吸収性本体10を帯部材の連続体20a,24aに接合してしまうことになる。
しかし、この点につき、この例では、
図6のように受け取り位置Pinにおいて保持パッド51,51同士の間の隙間Sを縮小している。よって、保持パッド51は、保持パッド51,51同士の間のほぼ境界位置BL51までに亘って、吸収性本体の連続体10aを保持可能であり、これにより、当該境界位置BL51で切断後に保持パッド51上に生成される吸収性本体10を、その両端部10e,10eまでしっかりと保持することができる。そして、その結果、当該両端部10e,10eの収縮変形も確実に抑えることができる。
【0052】
ところで、上記のリピッチ機構は、例えばカム部材を用いて実現される。すなわち、地面側に固定された不図示のカム部材には、例えば正面カムとして環状溝が形成されており、また、この環状溝に係合する不図示のカムフォロワ等の係合子が
図4Aの各アーム部材33a,33a…に設けられている。そして、環状溝の形状たるカム曲線は、上記ピッチP51の拡大及び縮小の動作パターンに対応した形状に設定されている。よって、回転ドラム31が回転動作をすると、正面カムたる環状溝と係合子との係合によって、アーム部材33aは、回転ドラム31の回転方向Dc31における各回転位置に応じた揺動動作を行い、その結果として、隣り合う保持パッド51,51同士の間のピッチP51の変更が実現される。
【0053】
但し、リピッチ機構の実現は、何等カム部材に限らない。例えば、回転ドラム31に対して各保持パッド51,51…を回転方向Dc31の所定範囲に相対移動可能に案内するガイド部材を設けるとともに、各保持パッド51,51…に対してそれぞれ上記所定範囲の相対移動の駆動用のサーボモータ−を設けることにより、上記のリピッチ機構を実現しても良い。
【0054】
また、前述の保持面51sの吸着力の発生については、例えば、
図5A乃至
図5Cのように保持面51sの略全面に亘って設けられた複数の吸気孔51h,51h…からの吸気動作により実現可能である。ちなみに、当該吸気動作は、例えば吸気孔51h,51h…と連通する圧力室SP51を保持パッド51内に区画形成するとともに、適宜な不図示の管部材を介して上記圧力室SP51をブロワやコンプレッサーなどの負圧源(不図示)に接続することで実現可能である。但し、吸気孔51hの配置位置は、何等、上記のような保持面51sの略全面に限らない。例えば保持面51sの四辺の各縁部及びその近傍部分のみに吸気孔51hを設け、保持面51の略平面中心C51sの近傍部分には設けなくても良い。
【0055】
一方、
図6に示すように、この隙間Sが縮小された状態は、保持パッド51,51同士の間の境界位置BL51がレーザーカッター71の配置位置を通過するまで維持され、更に、当該縮小状態は、少なくとも吸収性本体の連続体10aへレーザー光線が照射されている間に亘って維持される。よって、当該隙間Sが縮小された状態で、レーザーカッター71は、吸収性本体の連続体10aのうちで上記境界位置BL51に対応する照射対象部分10acにレーザー光線を照射し、これにより、当該部分10acで、吸収性本体の連続体10aから下流側の部分10adを切り離す。そして、その結果、上記保持パッド51,51同士のうちで下流側に位置する保持パッド51上には、切り離された上記下流側の部分10adが単票状の吸収性本体10として保持される。
【0056】
かかるレーザーカッター71は、
図4Aに示すように、レーザー光線のスポットをCD方向及び回転方向Dc31に移動可能な照射ヘッド71hと、照射ヘッド71hを制御する制御部(不図示)と、を有する。そして、保持パッド51,51同士の間の境界位置BL51が通過する際に、その通過に連動させて、上記スポットをCD方向及び回転方向Dc31に移動することにより、当該境界位置BL51で吸収性本体の連続体10aをCD方向に沿って切断する。かかるレーザーカッター71には、周知構成のものを使用可能であり、その一例として2軸タイプのガルバノスキャナを挙げることができる。すなわち、同ガルバノスキャナは、レーザー光線の光源と、レンズと、レーザー光線の照射方向を二方向に変更するガルバノミラーと、を有し、これにより、レーザー光線を二方向に走査可能である。また、上記の光源については、切断対象を溶断可能であれば、適宜な光源を使用可能であり、例えば、ダイオードタイプを用いても良いし、CO
2タイプを用いても良い。
【0057】
また、同
図4Aに示すように、この例では、レーザーカッター71の照射ヘッド71hは、保持パッド51の周回軌道Trよりも回転半径方向Drの外方の位置に配置されている。よって、吸収性本体の連続体10aよりも回転半径方向Drの外方の位置からレーザー光線を吸収性本体の連続体10aへ向けて照射することができて、その結果、レーザー光線の照射時に保持パッド51が障害となることが効果的に防止されている。但し、何等これに限らない。すなわち、配置スペースを確保可能であれば、周回軌道Trの内側に照射ヘッド71hを配置しても良い。
【0058】
なお、望ましくは、
図5Aに示すように、保持パッド51において吸収性本体の連続体10aの照射対象部分10acが当接する部分51e,51e(
図5A中ハッチングで示す部分)及びその近傍部分に、耐熱部が設けられていると良い。すなわち、レーザー光線の焦点距離の調整で、吸収性本体の連続体10aにのみレーザー光線を照射することも可能ではあるが、上記照射対象部分10acでは、厚さ方向の寸法がばらついている恐れもあることから、保持パッド51において上記照射対象部分10acが当接する部分51e,51eにも、吸収性本体の連続体10a越しにレーザー光線が照射されてしまい得る。そのため、かかる部分51eに耐熱部を設けておけば、万一レーザー光線が照射した場合でも、それによる溶損等の熱損傷を抑制することができる。ちなみに、この例では、レーザーカッター71を通過する際の保持パッド51における両端部51e,51eが、上記の当接する部分51eに相当する。従って、当該両端部51e,51eには、それぞれ耐熱部が設けられている。なお、かかる耐熱部の設置は、保持パッド51の上記部分51eに対して耐熱性無機系コーティング剤を塗布するなどの耐熱処理を施すことで実現しても良いし、或いは、耐熱鋼製や、耐熱合金製、セラミック製などのライナー部材を、上記部分51eの代わりに取り付けることで実現しても良い。
【0059】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
【0060】
上述の実施形態では、吸収性物品として人が使用する使い捨ておむつ1を例示したが、排泄液を吸収する吸収性物品であれば、何等これに限らない。例えば、ペット等の人以外の動物用の使い捨ておむつでも良い。
【0061】
上述の実施形態では、吸収性物品が3ピースタイプの使い捨ておむつ1であったことから、連続シート状部材として吸収性本体の連続体10aを例示し、単票状ワークとして吸収性本体10を例示し、連続シートとして一対の帯部材の連続体20a,24aを例示したが、何等これに限らない。例えば、吸収性物品が、2ピースタイプの使い捨ておむつであっても良い。すなわち、当該吸収性物品が、腹側部と股下部と背側部とを有した外装シートを第1部品として有するとともに、同外装シートの肌側面に固定される吸収性本体10を第2部品として有するタイプのおむつであっても良い。そして、その場合も、吸収性本体の連続体10a及び吸収性本体10が、それぞれ「連続シート状部材」及び「単票状ワーク」に相当するが、「連続シート」については、外装シートの連続体(上記の外装シートが複数繋がってなる連続体)が相当することになる。
【0062】
上述の実施形態では、
図4Aに示すように、受け取り位置Pinと引き渡し位置Poutとの間で、保持パッド51,51同士の間のピッチP51の変更と各保持パッド51の自転動作との両方の動作を行っていたが、何等これに限らない。すなわち、両方の動作のうちのどちらか一方のみを行っても良いし、どちらも行わなくても良い。
【0063】
上述の実施形態では、
図4Aに示すように、引き渡し位置Poutに配される接合装置として搬送ローラー82を例示したが、何等これに限らない。例えば、搬送ローラー82に代えて周回する無端ベルトを同位置Poutに配し、当該無端ベルトの外周面で帯部材の連続体20a,24aの走行を案内しながら、同連続体20a,24aを保持パッド51の吸収性本体10の方に押し付けても良い。
【0064】
上述の実施形態では、吸収性本体の連続体10aを切断する切断線の形状は、CD方向に沿った直線状であったが、何等これに限らない。すなわち、円弧などの曲線状でも良いし、曲線と直線とを組み合わせた複雑な形状であっても良い。
【解決手段】連続して搬送される連続シート状部材から単票状ワークを生成して、当該単票状ワークを連続シートに接合することにより、連続シートの複合体を製造する方法である。周回軌道を周回方向に並んで周回する複数の保持部材が、それぞれ前記周回軌道上の受け取り位置を通過する際に、前記保持部材が前記連続シート状部材を受け取って保持することと、前記保持部材が前記連続シート状部材を保持している間に、前記連続シート状部材に向けてレーザー光線を照射することにより、前記連続シート状部材のうちで前記保持部材が保持する部分を切り離して前記単票状ワークを生成することと、前記保持部材に保持された前記単票状ワークが、前記周回軌道上の引き渡し位置を通過する際に、前記連続シートに前記単票状ワークを接合して引き渡すことと、を有する。