特許第5962285号(P5962285)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962285
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】発光装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/52 20100101AFI20160721BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20160721BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H01L33/52
   H01L33/60
   H01L23/28 D
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-160183(P2012-160183)
(22)【出願日】2012年7月19日
(65)【公開番号】特開2014-22581(P2014-22581A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2015年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山田 元量
【審査官】 佐藤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−168235(JP,A)
【文献】 特開2007−189005(JP,A)
【文献】 特開2004−179623(JP,A)
【文献】 特開2008−252027(JP,A)
【文献】 特開平09−036177(JP,A)
【文献】 特開2011−171426(JP,A)
【文献】 特開2001−223391(JP,A)
【文献】 特開2007−134376(JP,A)
【文献】 特開2004−172160(JP,A)
【文献】 特開2008−124088(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0061312(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁部材に正負一対の導電配線が配置され、該導電配線を被覆する被覆層を有する支持体と、前記正負一対の導電配線に其々導電部材を介して接続する正負一対の電極を有する発光素子と、前記支持体と前記発光素子との間に形成された隙間に配置されたアンダーフィル材料と、を備えた発光装置であって、
前記正負一対の導電配線は、前記絶縁部材が露出されることによって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域は、前記発光素子外側の第一の領域と、前記発光素子直下の第二の領域とからなり、前記第一の領域は、前記第二の領域よりも正負一対の導電配線間の間隔が広くされてなるアンダーフィル配置部を有しており、
前記アンダーフィル材料は、前記アンダーフィル配置部から前記第二の領域まで延在して、露出した前記絶縁部材を被覆して配置され、
前記被覆層は、前記導電部材が配置された領域に開口を有し、該開口は、第一の領域周辺よりも前記第二の領域周辺で広いことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記導電配線は、前記導電部材が配置された個所を除いて、レジストによって被覆されている請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記発光素子の側面は、前記アンダーフィル材料によって半分以上が被覆されていない請求項1または2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記導電配線は、その表面に、半田の被膜を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項5】
絶縁部材に正負一対の導電配線が配置され、該導電配線を被覆する被覆層を有する支持体と、前記正負一対の導電配線に其々導電部材を介して接続する正負一対の電極を有する発光素子と、前記支持体と前記発光素子との間に形成された隙間に配置されたアンダーフィル材料と、を備えた発光装置の製造方法であって、
前記正負一対の導電配線が、前記絶縁部材が露出されることによって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域が、前記発光素子を実装する位置の外側の第一の領域と、前記発光素子を実装する位置内の第二の領域とからなり、前記第一の領域が、前記第二の領域よりも、正負一対の導電配線間の間隔が広くされてなるアンダーフィル配置部を有するとともに、前記導電部材が配置された領域に開口を有し、該開口は、第一の領域周辺よりも前記第二の領域周辺で広い形状である支持体を準備する第一の工程と、
前記支持体の導電配線に前記発光素子の電極を導電部材で接続する第二の工程と、
前記アンダーフィル配置部に滴下したアンダーフィル材料を、前記第一の領域から前記第二の領域内まで流動させることにより、前記発光素子直下の隙間及び露出した前記絶縁部材にアンダーフィル材料を充填又は被覆させる第三の工程と、
前記第三の工程の後、前記アンダーフィル材料を硬化させる第四の工程を有することを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記導電部材を配置する個所を除いて、レジストによって前記導電配線を被覆する工程を有する請求項5に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記発光素子の側面よりも下側に、前記アンダーフィル材料を配置させる請求項5または6に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記導電配線の表面に、半田の被膜を形成する工程を有する請求項5から7のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記発光素子の形状が長方形であり、前記アンダーフィル材料を前記第一の領域から前記第二の領域まで流動させる方向を、前記発光素子の短辺方向と略一致させる請求項5から8のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記導電配線は、前記発光素子の幅と略同じ幅を有する凸状部を有し、その凸状部に隣接して前記アンダーフィル配置部が形成される請求項5から9のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、照明器具、ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト光源などに利用可能な発光装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電子部品が提案され、また実用化されており、これらに求められる性能も高くなっている。特に、電子部品には、厳しい使用環境下でも長時間性能を維持することが求められている。このような要求は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)をはじめとする半導体発光素子を利用した発光装置についても例外ではない。すなわち、一般照明分野や車載照明分野において、発光装置に要求される性能は日増しに高まっており、更なる高出力(高輝度)化や高信頼性が要求されている。さらに、これらの高い性能を維持しつつ、低価格で供給することも要求されている。
【0003】
一般に、発光装置は、半導体発光素子(以下、単に「発光素子」と呼ぶこともある。)や半導体発光素子の静電気による破壊を防ぐ保護素子のような各種の電子部品が搭載される支持体と、それら電子部品に電力を供給するための導電配線とを備えている。また、それらの部材に加えて、外部環境から電子部品を保護するための封止部材を有することもある。
【0004】
このような発光装置において、光の取り出し効率を高めるとともに、より高出力の発光装置とするため、支持体や導電配線および封止部材などの材料による光の吸収損失を抑えることが重要となる。
【0005】
例えば、特許文献1や特許文献2に記載されているように、支持体の表面に光反射性の樹脂層を設けることにより、発光素子からの光の吸収損失を抑えて、光の取り出し効率を高めることが提案されている。
【0006】
また、特許文献3に記載されたように、発光素子の同一面側の正負一対の電極を導電部材で導電配線と接続するとともに発光素子を支持体に実装する、いわゆるフェイスダウン実装された発光素子と支持体との間に形成された隙間にアンダーフィル材料を充填することにより、発光素子の下からの光の漏れを防ぎ、光の取り出し効率を高めることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−281260号公報
【特許文献2】特開2004−055632号公報
【特許文献3】特表2011−514688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献3にも記載されるように、アンダーフィル材料は表面張力が小さいため、発光素子と支持体との間に形成された隙間にアンダーフィル材料を充填する際に、発光素子の側面まで覆ってしまう。その結果、発光素子の側面から出射される光が発光素子側面を被覆するアンダーフィル材料により反射されて再び発光素子の内部に戻されてしまう。さらに、その光が発光素子の電極などで吸収されてしまうことにより、発光装置の光取り出し効率が低下してしまう。
【0009】
また、フェイスダウン実装された発光素子の下に形成された隙間にアンダーフィル材料を充填しようとすれば、発光素子の側面ぎりぎりまでディスペンサーを接近させ、そのディスペンサーからアンダーフィル材料を供給するのが一般的である。このとき、発光素子の側面にアンダーフィル材料の一部が触れてしまう虞がある。このように発光素子の側面をアンダーフィル材料が被覆してしまうと、上述したように、発光装置の光取り出し効率が低下してしまう。
【0010】
また、フェイスダウン実装された発光素子と支持体との間に形成された隙間は、その間に複数の導電部材が存在することもあって、かなり小さいため、その隙間に充填されるアンダーフィル材料は極少量となるので、アンダーフィル材料の塗布工程において、作業性を考慮すると、発光素子の側面を被覆してしまわないような適量のアンダーフィル材料を塗布することは現実的に難しい。
【0011】
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、アンダーフィル材料を塗布するときに、発光素子の側面を被覆してしまうことなく、発光素子と支持体との間に形成された隙間に、最適な配置状態でアンダーフィル材料を充填することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の目的を達成するために本発明に係る発光装置は、絶縁部材に正負一対の導電配線が配置されてなる支持体と、上記正負一対の導電配線に其々導電部材を介して接続する正負一対の電極を有する発光素子と、上記支持体と上記発光素子との間に形成された隙間に配置されたアンダーフィル材料と、を備えた発光装置であって、上記正負一対の導電配線は、上記絶縁部材が露出されることによって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域は、上記発光素子外側の第一の領域と、上記発光素子直下の第二の領域とからなり、上記第一の領域は、上記第二の領域よりも、正負一対の導電配線間の間隔が大きくされてなるアンダーフィル配置部を有しており、上記アンダーフィル材料は、上記アンダーフィル配置部から上記第二の領域まで延在して配置されている。
【0013】
上記導電配線は、上記導電部材が配置された個所を除いて、レジストによって被覆されていることが好ましい。上記発光素子の側面は、上記アンダーフィル材料によって半分以上が被覆されていないことが好ましい。上記導電配線は、その表面に、半田の被膜を有することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る発光装置の製造方法は、絶縁部材に正負一対の導電配線が配置されてなる支持体と、上記正負一対の導電配線に其々導電部材を介して接続する正負一対の電極を有する発光素子と、上記支持体と上記発光素子との間に形成された隙間に配置されたアンダーフィル材料と、を備えた発光装置の製造方法であって、上記正負一対の導電配線が、上記絶縁部材が露出されることによって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域が、上記発光素子の実装位置外側の第一の領域と、上記発光素子の実装位置内の第二の領域とからなり、上記第一の領域が、上記第二の領域よりも、正負一対の導電配線間の間隔が大きくされているアンダーフィル配置部を有している支持体を準備する第一の工程と、上記支持体の導電配線に上記発光素子の電極を導電部材で接続する第二の工程と、上記アンダーフィル配置部に滴下したアンダーフィル材料を、上記第一の領域から上記第二の領域内まで流動させることにより、上記発光素子直下の隙間にアンダーフィル材料を充填させる第三の工程と、上記第三の工程の後、上記アンダーフィル材料を硬化させる第四の工程を有する。
【0015】
上記導電部材を配置する個所を除いて、レジストによって上記導電配線を被覆する工程を有することが好ましい。上記発光素子の側面よりも下側に、上記アンダーフィル材料を配置させることが好ましい。上記導電配線の表面に、半田の被膜を形成する工程を有することが好ましい。
【0016】
上記発光素子の形状が長方形であり、上記アンダーフィル材料を上記第一の領域から上記第二の領域まで流動させる方向を、上記発光素子の短辺方向と略一致させることが好ましい。
【0017】
上記導電配線は、上記発光素子の幅と略同じ幅を有する凸状部を有し、その凸状部に隣接して上記アンダーフィル配置部が形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、アンダーフィル材料を注入する工程において、発光素子の側面ぎりぎりまでディスペンサーを接近させ、そのディスペンサーからアンダーフィル材料を供給するのではなく、発光素子の側面から離れたアンダーフィル配置部にアンダーフィル材料を注入すればよい。すなわち、発光素子の側面に直接アンダーフィル材料を接触させる必要が無い。そのため、誤って発光素子の上面にアンダーフィル材料を付着させる虞がなくなるだけでなく、アンダーフィル材料の余剰分を、発光素子の側面を覆うことなく発光素子の側面から離れた箇所で滞留させることができる。そのため、発光素子の光取り出し面の面積を大きくすることができるので、発光素子からの出力光の損失が少なくなり、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。
【0019】
さらに、本発明は、支持体にもともと設けられる導電配線の配置パターンの形状を変更することにより、アンダーフィル材料を注入するためのアンダーフィル配置部を設けている。そのため、そのような特別の箇所を形成する別部材や余分な工程を省略して、導電配線の配置パターンの形状を変更するだけで、アンダーフィル材料の注入を行う個所を容易に形成することができる。
【0020】
また、支持体にもともと設けられる導電配線の配置パターンを利用していることにより、アンダーフィル材料を注入するための個所を形成する配線パターンの一部を利用して、いわゆるセルフアライメントの効果が得られる配線パターン形状とすることができる。すなわち、発光素子の電極を導電部材で接続するとき、溶融した導電部材の流動性を利用して発光素子の姿勢が導電配線の配置パターンに沿ったものとなる配線パターン形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の一実施例を示す発光装置の上面図および断面図である。
図2図2は、本発明との比較のために示す発光装置の上面図および断面図である。
図3図3は、本発明の一実施例を示す発光装置の上面図および断面図である。
図4図4は、本発明との比較のために示す発光装置の上面図および断面図である。
図5図5は、本発明の別の実施例を示す支持体の上面図である。
図6図6は、本発明一実施例を示す発光装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述したような課題を解決するため、絶縁性材料に正負一対の導電配線が配置されてなる支持体と、正負一対の導電配線に其々導電部材を介して接続する正負一対の電極を有する発光素子と、支持体と発光素子との間に形成された隙間に配置されたアンダーフィル材料と、を備えた発光装置について、本発明者は、種々の検討を行った。その結果、以下に述べるような構成を見出したことにより、上述の課題を解決するに至った。
【0023】
すなわち、本発明は、支持体に形成された正負一対の導電配線が、絶縁性材料が露出されることによって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域が、発光装置を上面側から見て、発光素子の外側に飛び出た第一の領域と、その第一の領域に接続され発光素子の直下の第二の領域とからなる。さらに、第一の領域は、第二の領域よりも、正負一対の導電配線間の間隔が大きくされてなるアンダーフィル配置部を有している。そして、アンダーフィル材料は、アンダーフィル配置部から第二の領域まで延在して配置されている。
【0024】
また、本発明にかかる発光装置の製造方法は、少なくとも以下(1)から(4)の工程を有することを特徴とする発光装置の製造方法である。
【0025】
(1)まず、上述したような支持体を準備する。すなわち、本製造方法における支持体は、正負一対の導電配線が、支持体を構成する絶縁性材料の露出によって絶縁分離されており、その絶縁分離された領域は、発光素子を実装する予定位置の外側の第一の領域と、その第一の領域に接続され、発光素子を実装する位置の第二の領域とからなる。さらに、この第一の領域は、第二の領域よりも、正負一対の導電配線間の間隔が大きくされているアンダーフィル配置部を有している。(2)次に、支持体上の発光素子実装予定位置に、発光素子を配置して、発光素子の電極を支持体の導電配線に導電部材で接続する。(3)さらに、アンダーフィル配置部にアンダーフィル材料を滴下し、そのアンダーフィル材料を、絶縁分離部の第一の領域から第二の領域内まで流動させることにより、発光素子直下の隙間にアンダーフィル材料を充填させる。(4)最後に、アンダーフィル材料を硬化させる。
【0026】
以下に図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置を例示するものであって、本発明は発光装置を以下に限定するものではない。
【0027】
また、本明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0028】
図1は、本発明の実施形態に係るアンダーフィル配置前の発光装置100を示す上面図および断面図である。なお、図1中の(A’)、(B’)、(C’)は、それぞれ図1の上面図の中に示したA’、B’、C’の各線における断面図である。また、図3は、図1の発光装置においてアンダーフィル配置後の上面図および断面図である。なお、図3の(D’)、(E’)は、それぞれ図3の上面図の中に示したD’、E’の各線における断面図である。
【0029】
図2は、本発明との比較のために示す、アンダーフィル配置前の発光装置を示す上面図および断面図である。なお、図2中の(A)、(B)、(C)は、それぞれ図2の上面図の中のA、B、Cにおける断面図である。また、図4は、図2の発光装置においてアンダーフィル配置後の上面図および断面図である。なお、図4の(D)、(E)は、それぞれ図4の上面図の中に示したD、E各線における断面図である。
【0030】
本形態における発光装置100は、図1および図3に示されるように、主として支持体と、その支持体に設けられた導電配線12と、導電配線12上の一部を被覆するレジスト13と、発光素子15の電極と導電配線12とを接続する導電部材14と、同一面側に正負一対の電極を有する発光素子15と、発光素子15と支持体との間に形成された隙間に充填されたアンダーフィル材料16とから構成されている。なお、本形態の発光装置100との比較のために示す発光装置の構成は、図2に示されるように、後述の「アンダーフィル配置部17」を有していないことを除いて、本形態の発光装置100の構成と同じである。
【0031】
本形態の発光素子15は、同一面側に正負一対の電極を有しており、その電極面を支持体の導電配線の側に向けた状態で、すなわち、フェイスダウン実装により、発光素子の正負一対の各電極が、複数の導電部材を介して支持体上の導電配線に接続される。
【0032】
この発光素子の電極の平面形状に対応するように、支持体上の導電配線12が正極と負極とに絶縁分離されている。この絶縁分離は、正極の導電配線と負極の導電配線の間から支持体を構成する絶縁性材料が露出されるように導電配線を配置することによりなされている。このように、支持体上で絶縁性材料が露出されてなる領域を、本明細書中では、絶縁分離部と呼ぶこととする。さらに、この絶縁分離部のうち、発光素子の外側にまで食み出る個所を(絶縁分離部の)第一の領域と呼ぶこととし、発光素子の直下に位置する個所を(絶縁分離部の)第二の領域と呼ぶこととする。
【0033】
発光素子15をフェイスダウン実装して発光装置を構成したときには、発光素子15と支持体との接合強度を上げるとともに、発光素子15から支持体のほうに進む光を、発光装置の光取り出し方向に反射させる目的で、発光素子15と支持体との間に形成された隙間に、アンダーフィル材料16を配置させる。
【0034】
このアンダーフィル材料16を配置させる方法としては、液状のアンダーフィル材料を発光素子15と支持体の隙間の端から接するように塗布する。これによりアンダーフィル材料を、その毛細管現象を利用して隙間に入り込ませることができる。
【0035】
ただし、このような方法によると、アンダーフィル材料16が直に発光素子15に触れるため、発光素子15の側面にも大量に付着してしまう。すなわち、図2に示されるような、従来の発光装置にアンダーフィル材料を注入すると、図4に示されるように、光取り出し面である発光素子15の側面や、最悪の場合には発光素子15の上面にまでアンダーフィル材料が配置されてしまう虞がある。
【0036】
このような問題を解決するため、本発明は、図1に示すように、導電配線12の発光素子15下部の絶縁分離部を延長した個所の一部に、アンダーフィル材料を注入および塗布するとともに、アンダーフィル材料の余剰分を貯めるための領域(本実施の形態では、「アンダーフィル配置部」と呼ぶ。)を設けている。このアンダーフィル配置部17は、第一の領域の一部に形成されており、正負一対の導電配線12間の間隔(すなわち、絶縁分離部の幅)が、絶縁分離部の第二の領域18よりも広くなるように形成されている。なお、アンダーフィル配置部17は、発光素子15から一定の距離を置いて第一の領域に連続して形成されていても、発光素子15の側面ぎりぎりの位置に形成されていてもよい。
【0037】
絶縁分離部の底面に露出された絶縁性材料の表面は、少なくとも導電配線の厚み分だけ支持体表面(すなわち、導電配線の上面)から低くなるので、支持体の発光素子を実装する側に凹部(溝)が形成された状態になっている。このような絶縁分離部の一部に形成されたアンダーフィル配置部17に、アンダーフィル材料16を滴下注入することにより、アンダーフィル配置部17からアンダーフィル配置部17に接続する発光素子15直下の絶縁分離部(第二の領域18)に向かって、主に上記凹部(溝)をアンダーフィル材料が流れる。アンダーフィル材料は、その毛細管現象を利用して流動させて、発光素子15下の絶縁部材11との間に形成された隙間に入り込ませる。その後、アンダーフィル材料16を硬化させることにより、図3に示されるように、発光素子15と絶縁部材11との間にアンダーフィル16が配置された発光装置とする。
【0038】
本発明は、発光素子15と支持体の絶縁部材11との隙間に充填されるための必要十分なアンダーフィル材料の量を超える余剰分を、アンダーフィル配置部17に貯め置くことができるので、多めのアンダーフィル材料を注入した場合であっても、発光素子15の側面にアンダーフィル材料が付着する虞を少なくすることができる。したがって、発光素子の上面だけでなく、発光素子の側面にも光取り出し面を確保することができる。すなわち、発光素子の側面にアンダーフィル材料が付着したものと比較して、発光素子の光取り出し面を広げることができるので、発光装置の光出力を大きくすることができる。
【0039】
以下、発光装置100の各構成について詳細に説明する。
【0040】
(支持体)
支持体は、発光素子15を実装するための部材であり、各図面に示されるように、発光素子15に電力を供給するための導電配線12と、その導電配線12を配置し絶縁分離するための絶縁部材11とから構成されている。
【0041】
支持体を構成する絶縁部材11の材料としては、例えば、セラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂が挙げられる。なかでも、低コストと、成型容易性の点から、樹脂を絶縁性材料に選択することが好ましい。あるいは、耐熱性及び耐光性に優れた発光装置とするためには、セラミックスを絶縁部材11の材料として選択することが好ましい。セラミックスとしては、例えば、アルミナ、ムライト、フォルステライト、ガラスセラミックス、窒化物系(例えば、AlN)、炭化物系(例えば、SiC)などが挙げられる。なかでも、アルミナからなる又はアルミナを主成分とするセラミックスが好ましい。
【0042】
また、支持体を構成する絶縁部材11の材料に樹脂を用いる場合は、ガラス繊維や、SiO、TiO、Alなどの無機フィラーを樹脂に混合し、機械的強度の向上、熱膨張率の低減、光反射率の向上などを図ることもできる。
【0043】
(導電配線12)
導電配線12は、発光素子15の電極と電気的に接続され、外部からの電流(電力)を供給するための部材である。すなわち、外部から通電させるための電極またはその一部としての役割を担うものである。通常、正と負の少なくとも2つに離間して形成される。これにより、図1に示すように、絶縁分離部17(第一の領域、アンダーフィル配置部)、18(第二の領域)が形成される。
【0044】
導電配線12は、発光素子15の実装面となる、支持体の少なくとも上面に形成される。なお、導電配線は、支持体の上面だけでなく支持体の背面にまで延長させて配置させてもよい。
【0045】
導電配線12の材料は、支持体の絶縁部材11の材料や、その製造方法によって適宜選択することができる。例えば、絶縁部材11の材料としてセラミックを用いる場合は、導電配線12の材料は、セラミックスシートの焼成温度にも耐え得る高融点を有する材料が好ましく、例えば、タングステン、モリブデンのような高融点の金属を用いるのが好ましい。さらに、その上に鍍金やスパッタリング、蒸着などにより、ニッケル、金、銀など他の金属材料にて被覆してもよい。
【0046】
また、支持体の絶縁部材11の材料としてガラスエポキシ樹脂を用いる場合は、導電配線12の材料は、加工し易い材料が好ましい。また、射出成型されたエポキシ樹脂を用いる場合には、導電配線20の材料は、打ち抜き加工、エッチング加工、屈曲加工などの加工がし易く、かつ、比較的大きい機械的強度を有する部材が好ましい。具体例としては、銅、アルミニウム、金、銀、タングステン、鉄、ニッケルなどの金属、または、鉄−ニッケル合金、りん青銅、鉄入り銅、モリブデンなどの金属層やリードフレームなどが挙げられる。また、その表面を、さらに金属材料で被覆してもよい。この材料は特に限定されないが、例えば、銀のみ、あるいは、銀と、銅、金、アルミニウム、ロジウムなどとの合金、または、これら、銀や各合金を用いた多層膜とすることができる。また、金属材料の配置方法は、鍍金法の他にスパッタ法や蒸着法などを用いることができる。
【0047】
導電配線は、その表面に、半田の被膜を有することが好ましい。発光素子の電極との電気的接続を確実にするためである。
【0048】
(レジスト13)
導電配線12は、導電部材14が配置された個所を除いて、絶縁性材料からなるレジスト13によって被覆されていることが好ましい。すなわち、各図面に示されるように、支持体上には、導電配線12を絶縁被覆するためのレジスト13が配置されていても良い。
【0049】
レジスト13を配置させる場合には、導電配線の絶縁を行う目的だけでなく、以下に述べるアンダーフィル材料と同様な白色系のフィラーを含有させることにより、光の漏れを防いで、発光装置100の光取り出し効率を上げることもできる。
【0050】
レジスト13の材料は、発光素子からの光を吸収しない材料であり、絶縁性であれば、特に限定されない。例えば、エポキシ、シリコーン、変性シリコーン、ウレタン樹脂、オキセタン樹脂、アクリル、ポリカーボネイト、ポリイミドなどを用いることができる。
【0051】
また、フィラーを含有させるレジストを形成する場合、レジストに含有させるフィラーの量は、アンダーフィル材料に含有させるフィラーの量よりも少なくても構わない。フィラーの含有によるコストを削減するとともに、発光装置を小型化したときの微細なレジストパターン精度を向上させるためである。
【0052】
(導電部材14)
導電部材14としては、導電性の部材であり、具体的にはAu含有合金、Ag含有合金、Pd含有合金、In含有合金、Pb−Pd含有合金、Au−Ga含有合金、Au−Sn含有合金、Sn含有合金、Au−Ge含有合金、Au−Si含有合金、Al含有合金、Cu−In含有合金、金属とフラックスの混合物などを挙げることができる。
【0053】
導電部材14としては、液状、ペースト状、固体状(シート状、ブロック状、粉末状)のものを用いることができ、組成や支持体の形状などに応じて、適宜選択することができる。また、これらの導電部材14は、単一部材で形成してもよく、あるいは、数種のものを組み合わせて用いてもよい。また、導電部材は、発光素子の電極に予め形成されていてもよいし、導電配線上に配置されていてもよい。
【0054】
(発光素子15)
支持体に搭載される発光素子15は、特に限定されず、公知のものを利用できるが、本形態においては、発光素子15として発光ダイオードを用いるのが好ましい。
【0055】
発光素子15は、任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、ZnSeや窒化物系半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaPを用いたものを用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。用いる発光素子の組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。
【0056】
蛍光体を備えた発光装置とする場合には、その蛍光体を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。同一面側に正負の電極を有するものであってもよいし、異なる面に正負の電極を有するものであってもよい。
【0057】
本実施形態の発光素子は、基板と、その基板の上に積層された半導体層を有する。この半導体層には、順にn型半導体層、活性層、p型半導体層が形成されており、n型半導体層にn型電極が形成されており、p型半導体層にp型電極が形成されている。本実施の形態における基板は、透光性のサファイア基板である。
【0058】
これらの発光素子15の電極は、図1の(C)に示すように、導電部材14を介して支持体の表面の導電配線12にフリップチップ実装されており、電極の形成された面と対向する面、すなわち透光性のサファイア基板主面を光取り出し面としている。発光素子15は、正と負に絶縁分離された2つの導電配線12に跨るように配意されて、導電部材によって接合されている。この発光素子15の実装方法は、導電部材による実装の他、例えば、半田ペーストを用いた実装方法とすることができる。
【0059】
発光素子15の形状は、各上面図に示されるような正方形や、長辺と短辺とを有する長方形から選択することができる。発光素子の形状を長方形とした場合には、発光素子の長辺側に、導電配線12の絶縁分離部のアンダーフィル配置部(第一の領域)17と第二の領域18の接続個所が配置されるように、すなわち、アンダーフィル材料の流し込みの方向が長方形の発光素子の短辺方向となるように、導電配線のパターンを形成するとともに発光素子をそのように実装したほうが好ましい。これにより、発光素子の短辺側に配置する場合よりも、すなわち、アンダーフィル材料の流し込みの方向が長方形の発光素子の長辺方向とする場合よりも、アンダーフィル材料の流れ込みの経路長を短縮することができるので、アンダーフィル材料の注入工程を容易化することができる。
【0060】
(アンダーフィル材料16)
発光素子15と支持体の間にアンダーフィル材料16が配置されている。アンダーフィル材料16は、発光素子15と支持体との接合強度を上げることを主な目的としており、さらに、発光素子15からの光を効率よく反射できるようにすることを目的として、フィラーを含有している。
【0061】
アンダーフィル材料16は、発光素子からの光を吸収しない材料であれば、特に限定されない。例えば、エポキシ、シリコーン、変性シリコーン、ウレタン樹脂、オキセタン樹脂、アクリル、ポリカーボネイト、ポリイミドなどを用いることができる。
【0062】
アンダーフィル16に含有するフィラーとしては、白色系のフィラーであれば、光がより反射され易くなり、光の取り出し効率の向上を図ることができる。また、フィラーとしては、無機化合物を用いるのが好ましい。ここでの白色とは、フィラー自体が透明であった場合でもフィラーの周りの材料と屈折率差がある場合に散乱で白色に見えるものも含む。
【0063】
ここで、フィラーの反射率は、発光波長の光に対して50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。このようにすれば、発光装置100の光の取り出し効率を向上させることができる。
【0064】
このような無機物のフィラー材料としては、具体的には、SiO、Al、Al(OH)3、MgCO3、TiO、ZrO、ZnO、Nb、MgO、Mg(OH)2、SrO、In、TaO、HfO、SeO、Yなどの酸化物、SiN、AlN、AlONなどの窒化物、MgFのようなフッ化物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。あるいは、複数の層に分けてこれらを積層させるようにしてもよい。
【0065】
また、フィラーの粒径は、1nm以上10μm以下が好ましい。フィラーの粒径をこの範囲とすることで、アンダーフィル材料としての樹脂流動性が良くなり、狭い隙間でも問題なく被覆することができる。なお、フィラーの粒径は、好ましくは、100nm以上5μm以下、さらに好ましくは200nm以上2μm以下である。また、フィラーの形状は、球形でも鱗片形状でもよい。
【0066】
なお、アンダーフィル配置部によるだけでなく、さらにフィラーの粒径やアンダーフィル材料を適宜選択および調整することにより、発光素子の側面が、アンダーフィル材料によって半分以上が被覆されていないようにすることが好ましい。発光素子の側面を光取り出し面として確保するためである。
【0067】
(封止部材19)
本形態における封止部材は、発光素子を外部環境から保護するとともに、発光素子から出力される光を光学的に制御するため、発光素子を被覆するように支持体上に配置させる部材である。なお、本件発明においては必須の構成ではない。
【0068】
封止部材の材料として、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂あるいはそれらを混合させた樹脂などの透光性樹脂や、ガラスなどとすることができる。これらのうち、耐光性および成形のしやすさを考慮して、シリコーン樹脂を選択することが好ましい。
【0069】
さらに、透光性樹脂には、発光素子からの光を吸収して発光素子からの出力光とは異なる波長の光を発する蛍光体や、発光素子からの光を拡散させるための拡散剤を含有させることができる。また、発光素子の発光色に対応させて、着色剤を含有させることもできる。
【0070】
封止部材19の形状は、発光素子15を保護するためであれば何れの形状でも構わないが、成形性や光学特性も考慮するならば、図6に示されるように、半球状の形状とすることが好ましい。
【0071】
封止部材は、発光素子を被覆するように圧縮成型や射出成型によって形成することができる。その他、封止部材19の材料の粘度を最適化して、発光素子15の上に滴下して、材料自体の表面張力によって、図6に示されるように、半球状になるまで放置した後、封止部材19の材料を硬化させることにより形成することもできる。後者の形成方法による場合には、金型を必要とすることなく、より簡便な方法で封止部材を形成することができる。また、このような形成方法による封止部材の材料の粘度を調整する手段として、その材料本来の粘度の他、上述したような蛍光体や拡散剤を利用することもできる。
【0072】
支持体上で、上述のレジストまたはアンダーフィル材料で覆われた個所は、少なくとも封止部材の配置個所を含むことが好ましい。発光装置の光取り出し方向以外への光の漏れを確実に防ぐためである。
【0073】
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
【実施例1】
【0074】
図1は、本実施例にかかる発光装置の支持体の上面図および断面図を示す。なお、図1中の(A’)、(B’)、(C’)は、それぞれ図1の上面図中に示したA’、B’、C’の各線における断面図である。
【0075】
図1に示されるように、本実施例における支持体は、支持体に設けられた正負一対の導電配線のパターンの一部に、アンダーフィル配置部17を設けている。具体的には、支持体を構成する絶縁部材として厚さ25μmのポリイミドフィルムの上に、厚さ35μmの銅箔を接着剤で接着した後、その銅箔が所定のパターンの導電配線となるように、エッチングにより接着剤又は絶縁部材の表面を露出させアンダーフィル配線部17を含む絶縁分離部を形成する。その後、厚さ20μmの所望のパターンをもつ白色のレジスト層を形成する。
【0076】
本実施例のアンダーフィル配置部17は、正負一対の導電配線の絶縁分離部を発光装置の上面方向から見て、発光素子15の外形から飛び出た第一の領域の一部に形成されている。より具体的には、第一の領域は、発光素子の下に配置された、正負一対の導電配線の絶縁分離部(第二の領域)18に接続し、略正方形の発光素子15の一辺に略垂直に直線状に延びる領域と、それらの領域よりも、絶縁分離部の幅が広いアンダーフィル配置部17とから構成されている。
【0077】
本実施例のアンダーフィル配置部は、図1に示されるように、略四角形であり、発光素子から見て、その片側に1つだけ設けられている。なお、本実施例では、発光素子の片側に1つだけであるが、このような形態に限定されることなく、発光素子を挟むように、複数を設けてもよい。また、アンダーフィル配置部の形状は、四角形に限定されることなく、三角形、円形、多角形など何れの形状でも構わない。
【0078】
図3は、図1の発光装置においてアンダーフィル配置後の上面図および断面図である。なお、図3中の(D’)、(E’)は、それぞれ図3の上面図中に示したD’、E’の各線における断面図である。
【0079】
図3に示されるように、アンダーフィル材料16は、アンダーフィル配置部17から発光素子15下の絶縁分離部の第二の領域18まで延在して配置されている。また、発光素子15の側面は、少なくともその二辺の透光性サファイア基板の側面がアンダーフィル材料16に被覆されることなく露出されており、発光素子15の上面だけでなく、発光素子15の側面も光取り出し面とすることができる。
【0080】
したがって、図4に示されるように、本実施例のアンダーフィル配置部に相当するものを有していないため、発光素子15の側面をアンダーフィル材料16が被覆してしまう発光装置と比較して、本実施例の発光装置は、光取り出し面の面積を大きくすることができるので、光取り出し効率が高い発光装置とすることができる。
【実施例2】
【0081】
図5は、本実施例にかかる発光装置の支持体の上面図を示す。以下に説明する他は、実施例1と同様に発光装置を形成する。本実施例の導電配線は、発光素子の幅と略同じ幅を有する凸状部を有し、その凸状部に隣接してアンダーフィル配置部が形成されている。すなわち、図5に示されるように、本実施例では、支持体に設けた正負一対の導電配線のパターンの一部に、それぞれ、発光素子15の電極面の幅と略同じ幅を有する凸状部を設ける。なお、この凸状部は、発光素子15の下に隠れて見えない部分は、図5において点線で示している。その凸状部を挟むように、発光素子15の左右二箇所にアンダーフィル配置部17を設ける。この凸状部は、発光素子15の電極(図5中に一点鎖線で示す。)と導電配線12とを接続するとき、発光素子15の電極と溶融した半田とによる、セルフアライメントの効果により、発光素子がその実装予定位置に正確な姿勢で配置されるようにされたものである。
【0082】
本実施例では、導電配線の配線パターンの一部を凸状に形成する形状一部がアンダーフィル配置部を形成する配線パターンの一部ともなっている。本実施例のように、セルフアライメントの効果を起こさせる配線パターンの一部を、アンダーフィル配置部を形成する導電配線の配線パターンとしても利用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係る発光装置は、高反射率のアンダーフィル材料を用い、かつ、発光素子側面の被覆を極力抑えることができる。そのため、発光素子からの光を効率よく取り出すことができ、光取り出し効率を向上させることができる。
【0084】
そして、本発明に係る発光装置は、各種表示装置、照明器具、ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト光源、さらには、ファクシミリ、コピー機、スキャナなどにおける画像読取装置、プロジェクタ装置などにも利用することができる。
【符号の説明】
【0085】
100・・・発光装置、11・・・絶縁部材、12・・・導電配線、13・・・レジスト、14・・・導電部材、15・・・発光素子、16・・・アンダーフィル材料、17・・・アンダーフィル配置部(絶縁分離部の第一の領域の一部)、18・・・絶縁分離部の第二の領域、19・・・封止部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6