(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、下記の成分を含有する。
(a)カルボキシル基、アミド基、ピロリドンカルボキシル基、エステル基、グリセリン基、ポリグリセリン基のいずれかによって変性されたHLB8以下のシリコーン活性剤の1種又は2種以上、
(b)25℃で粘度が1〜100mm
2/sである低粘度シリコーンオイル、
(c)疎水化処理無機粉体からなる紫外線散乱剤、
(d)水溶性高分子化合物、
(e)HLB10以上の非イオン性界面活性剤の1種又は2種以上、
(f)水。
【0014】
この場合、(a)〜(c)成分は油相を形成し、(d)〜(f)成分は水相を形成する。更に、本発明の化粧料には、下記(g)、(h)、(i)成分、
(g)部分架橋型シリコーン膨潤組成物、
(h)シリコーン系皮膜形成剤、
(i)有機紫外線吸収剤
を含有することもできる。この場合、(g)、(h)、(i)成分は油相に配合することが好ましい。
【0015】
以下、これらの成分について更に詳しく説明する。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、油相又は水相のいずれか一方に、好ましくは油相中に添加する成分であり、カルボキシル基、アミド基、ピロリドンカルボキシル基、エステル基、グリセリン基、ポリグリセリン基のいずれかによって変性されたHLB8以下のシリコーン活性剤の1種又は2種以上であり、公知のものが使用できる。分散剤として使用されるものであれば、カルボキシル基、アミド基、ピロリドンカルボキシル基、エステル基、グリセリン基、ポリグリセリン基のいずれかによって変性されたシリコーン活性剤でも構わないが、市販製品として入手のしやすさから、ポリグリセリン変性シリコーンが特によい。ポリグリセリン変性シリコーンとしては、ポリグリセリル−3ジシロキサンジメチコン、ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等の名称で知られている。例えば、KF−6100,6104,6105等(いずれも信越化学工業(株)製)の商品名で市販されている。カルボキシル基、アミド基、ピロリドンカルボキシル基、エステル基によって変性されたシリコーン活性剤としては、特開2009−263643号公報、特開2011−026493号公報、特開2011−046844号公報、特開2011−026498号公報記載のシリコーン活性剤が使用できる。なお、(a)成分は、本発明の化粧料を構成する水中油型(oil−in−water)エマルジョンを調製する際に、油相中あるいは水相中のどちらに添加(配合)してもよいが、最終的に得られる水中油型エマルジョンの形態においては、通常、油相中に含有されるものである。
【0016】
また、(a)成分は、単独で化粧料に添加されてもよいが、(c)成分の分散剤として(a)成分を含むシリコーン分散物として市販されている製品を使用することもできる。具体例としては、ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン及び酸化チタンあるいは酸化亜鉛を含有するSPD−T5、T6、T5L、Z5、Z6、Z5L等(いずれも信越化学工業(株)製)を用いることができる。
【0017】
(a)成分の配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の0.01〜7質量%であり、0.1〜5質量%がより好ましい。配合量が少なすぎると、十分な保存安定性を得ることが困難になり、配合量が多すぎると、べたつきが感じられたり、あるいは油中水型化粧料になり、本発明の目的とする水中油型化粧料とならない。
また、(a)成分は、1種単独で、又は2種以上を組合せて使用してよい。
【0018】
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、25℃で粘度が1〜100mm
2/sである低粘度シリコーンオイルで、従来から化粧料に使用されるシリコーンオイル(即ち、直鎖状、環状又は分岐鎖状の低粘度オルガノポリシロキサン)から選択され、特に限定されない。粘度が1mm
2/sより低い場合には、肌への刺激性が感じられる場合があり、100mm
2/sより高い場合には、安定な水中油型化粧料が得られない場合がある。該低粘度シリコーンオイルの具体例としては、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンなどの分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖(直鎖状)ジオルガノポリシロキサンや、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ジオルガノポリシロキサンの他、メチルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等の名称で知られている。例えば、KF−96A−1cs,KF−96L−1.5cs,KF−96L−2cs,KF−96A−5cs,KF−96A−6cs,KF−96A−10cs,KF−96A−20cs,KF−995,TMF−1.5,KF−53,54,56A等(いずれも信越化学工業(株)製)の商品名で市販されている。
【0019】
(b)成分は、中でも、(a)、(h)、(i)成分との相溶性が高く、且つ(e)成分を以ってよく乳化されるものが、より安定な水中油型日焼け止め化粧料を得るうえで望ましく、フェニルシリコーンが好適であり、特にジフェニルシロキシフェニルトリメチコンが最も好適である。具体的にはKF−56A(信越化学工業(株)製)の商品名で市販されているものを用いることができる。また、後述する(g)成分との混合物として市販されているものを用いてもよい。具体的には、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンに部分架橋型シリコーンを膨潤させたKSG−18A(信越化学工業(株)製)を用いることができる。
また、(b)成分は、単独で化粧料に添加されてもよいが、(c)成分の分散媒として(b)成分を含むシリコーン分散物として市販されている製品を使用することもできる。具体例としては、デカメチルシクロペンタシロキサンあるいは揮発性低粘度ジメチコン及び酸化チタンあるいは酸化亜鉛を含有するSPD−T5、T6、T5L、Z5、Z6、Z5L等(いずれも信越化学工業(株)製)を用いることができる。
【0020】
(b)成分の配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の1〜50質量%であり、3〜30質量%がより好ましい。配合量が少なすぎると、塗布後、水及び揮発性シリコーンなどの揮発成分が揮発した後、肌が白くなる場合や、油膜形成による耐水性が失われる場合がある。また、配合量が多すぎると、水中油型化粧料特有のみずみずしい使用感が損なわれる場合がある。
【0021】
(b)成分は、揮発性を有していても揮発性を有していなくともよく、1種単独で、又は2種以上を組合せて配合してもよい。揮発性を有している低粘度シリコーンオイルと揮発性を有していないシリコーンオイルの2種以上の組合せにおいては、揮発性分の相対的な配合比率が高い場合には、塗布時、オイルの揮発によって、パウダリーな使用感を与える傾向にあり、揮発性分の相対的な配合比率が低い場合には、肌へのオイルの残留によって、クリーミーな使用感を与える傾向にある。使用感の制御において、適宜にその配合比率を決定することができる。
【0022】
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、紫外線散乱剤として使用される疎水化処理無機粉体である。基素材となる無機粉体としては、日焼け止め化粧料に通常配合可能なものが使用できる。無機粉体の幾何学的態様は、球状、多面体状、紡錘状、針状、板状等、通常日焼け止め化粧料に用いられるものであれば、いずれの形状でもよい。無機粉体の体積平均粒径は500nm以下であり、紫外線遮蔽性及び塗布時の透明性の点から1〜200nmが好ましい。なお、体積平均粒径は、動的光散乱法、X線回折法、コールターカウンター法等によって測定できる。具体的には、微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等、紫外線を吸収散乱する粒子が挙げられる。体積平均粒径500nm以下の微粒子酸化チタンの市販品として、例えば堺化学工業(株)製のSTR−60、STR−100、テイカ(株)製のMT−500B等が挙げられる。体積平均粒径500nm以下の微粒子酸化亜鉛の市販品として、例えば堺化学工業(株)製のFINEX−50、住友大阪セメント(株)製のZnO−350、石原産業(株)製のFZO−50、テイカ(株)製のMZ−500、MZ−506X等が挙げられる。
【0023】
これら無機粉体は表面活性の封鎖、及び分散性などを付与するため、アルミナ、シリカ等の無機素材で表面処理したものを用いるのが一般的である。更にこれらの粉体に撥水性や分散性を付与する目的で、油剤、金属石鹸、オルガノポリシロキサン、フッ素などで疎水化処理が施されるが、これらの疎水化処理は、常法に従って行うことができる。これらの疎水化処理の中でも、粉末粒子に高い安定性を付与可能である等の点から、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルジメチコン、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン、トリエトキシカプリリルシラン、(ハイドロゲンジメチコン/オクチルシルセスキオキサン)コポリマーなどを用いたシリコーン処理が好適である。具体的には、KF−99P、KF−9901、KF−9908、KF−9909、AES−3083等(いずれも信越化学工業(株)製)を用いることができる。
【0024】
疎水化処理された無機粉体の具体例としては、疎水化処理微粒子酸化チタンあるいは疎水化処理微粒子酸化亜鉛を含有するSPD−T5、T6、T5L、Z5、Z6、Z5L等(いずれも信越化学工業(株)製)を用いることができる。
【0025】
(c)成分の配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の0.01〜30質量%であり、3〜30質量%がより好ましい。配合量が少なすぎると、日焼け止めとして十分な紫外線遮蔽効果が得られず、また、配合量が多すぎると、水中油型化粧料の安定性が損なわれたり、粉体の過剰配合により、きしみ感が感じられる場合がある。
(c)成分は、所望される紫外線遮蔽効果によって、1種単独で、又は2種以上を組合せて配合してもよい。
【0026】
本発明において、(c)成分は、
図1(模式図)のように、実質的に油相に分散されていることを特徴とする。(c)成分の油相への分散性が(a)成分により顕著に向上されるため、(c)成分は油相中に長時間留まり、水相へ流出することが少ない。従って、安定な水中油型日焼け止め化粧料を提供することが可能である。
【0027】
<(d)成分>
本発明の(d)成分は、水溶性高分子化合物であり、化粧品に使用されるものであれば特に限定されず、公知のものが使用できる。具体例としては、アラビアゴム、グアーガム、カラギーナン、寒天、クインスシード、ローカストビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子などの水溶性高分子が使用できる。中でもアクリル系高分子を用いることにより比較的容易に水中油型化粧料の安定化を図ることが可能である。
【0028】
(d)成分の配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の0.01〜5質量%であり、1〜3質量%がより好ましい。配合量が少なすぎると、安定な水中油型化粧料を得ることが難しく、また、配合量が多すぎると、水相の高粘度化により乳化が困難になったり、仕上がりの感触がべたつく場合がある。
また、(d)成分は、所望される使用感によって、1種単独で、又は2種以上を組合せて使用してよい。
【0029】
<(e)成分>
本発明の(e)成分は、水相又は油相のいずれか一方に、好ましくは水相中に添加する成分であって、(a)成分のシリコーン活性剤以外の、HLB10以上の非イオン性界面活性剤であり、化粧品に使用されるものであれば特に限定されず、公知のものが使用できる。なお、(e)成分を含有することにより、乳化粒子径を細かくかつ均一にし、長期安定性を向上させることができる。
(e)成分は、1種単独で、又は2種以上を組合せて配合してもよい。なお、(e)成分は、本発明の化粧料を構成する水中油(oil−in−water)型エマルジョンを調製する際に水相中あるいは油相中のいずれに添加(配合)してもよいが、最終的に得られる水中油型エマルジョンの形態においては、通常、水相中に含有されるものである。
【0030】
また、(e)成分は加重平均したHLBが10以上であれば、HLB10以上及び10未満の非イオン性界面活性剤を2種以上組合せて使用してもよい。
【0031】
(e)成分の配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の0.01〜3質量%であり、0.1〜0.5質量%がより好ましい。この範囲内であれば、長期安定性が良好な水中油型化粧料を得ることができる。
【0032】
(e)成分の具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグルコシドを例示することができる。より好適には、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油などの水素添加型硬化ヒマシ油を用いることにより、保存安定性に優れた化粧料を得ることができる。
【0033】
<(f)成分>
(f)成分は水相を形成する水であり、イオン交換水、蒸留水、脱イオン水、局方で定義されるところの精製水、温泉水、海洋深層水等を使用することができる。その配合量は、本発明の水中油型日焼け止め化粧料全体の5〜95質量%であり、塗布時のみずみずしい感触を得るために40〜95質量%がより好ましい。
【0034】
<(g)成分>
本発明の化粧料は、(g)部分架橋型シリコーン膨潤組成物を含有することにより、塗布時及び塗布後の滑らかな感触に優れた化粧料を得ることができる。配合量としては、化粧料全体の0〜30質量%が好ましく、0.5〜10質量%の範囲が特に好ましい。
【0035】
(g)成分は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる重合物であり、具体例としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン/ビスビニルジメチコン)クロスポリマー等の名称で知られている。これらは、シリコーンオイルやその他のオイルを含む膨潤物として市販され、例えば、KSG−15、16、19、1610、18A、41、042Z等(いずれも信越化学工業(株)製)の名で発売されている。
【0036】
<(h)成分>
本発明の化粧料は、(h)シリコーン系皮膜形成剤を含有することにより、水中油型化粧料を塗布後の化粧膜に耐水性を付与することができる。配合量としては、化粧料全体の0〜10質量%が好ましく、1〜5質量%の範囲が特に好ましい。
【0037】
(h)成分は、具体的には(I)アクリルシリコーン樹脂、又は(II)シリコーン網状樹脂であることが好ましい。(I)アクリルシリコーン樹脂とは、アクリル/シリコーングラフト又はブロック共重合体であり、更に、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択される部分を分子中に含有するアクリルシリコーン樹脂が挙げられる。市販品としては、シリコーン油や炭化水素油、アルコールに溶解したKP−541、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−571、KP−575、KP−581(いずれも信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0038】
(II)シリコーン網状樹脂とは、構成成分としてMQ、MDQ、MT、MTQ、MDT、MDTQと表されるシリコーン網状化合物であることが好ましい。このM、D、T、Qは、それぞれ、R
3SiO
0.5単位、R
2SiO単位、RSiO
1.5単位、SiO
2単位を示すものである。代表的なものとしてトリメチルシロキシケイ酸がある。シリコーン網状樹脂は一般にMQレジンあるいはMT、MDTレジンとして知られており、MDQ、MTQ、MDTQと示される部分を有することもある。具体的にはデカメチルシクロペンタシロキサンやイソドデカン等の溶解物として市販されているものであり、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、アミノ部分の中から選択される部分を分子中に含有していてもよい。例えば、KF−7312J、KF−7312K、KF−7312T、KF−7312L、X−21−5249、X−21−5249L、X−21−5250、X−21−5250L、KF−9021、KF−9021L、X−21−5595、X−21−5616(いずれも信越化学工業(株)製)等の商品名で市販されている。
【0039】
<(i)成分>
本発明の化粧料は、紫外線遮蔽効果を高めるために、(i)有機紫外線吸収剤を0.1〜10.0質量%配合してもよい。
【0040】
(i)成分は、具体的には、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸メチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリメチルシクロヘキシル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤;4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤;フェニルベンズイミダゾールスルフォン酸、トリアジン誘導体等が挙げられる。
【0041】
<その他の任意成分>
本発明の化粧料には、通常の日焼け止め化粧料に使用される種々の成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。成分としては、例えば(1)油剤、(2)アルコール性水酸基を有する化合物、(3)その他の添加剤を含んでよい。これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組合せて用いることができる。この場合、油溶性成分は油相に、水溶性成分は水相に配合することが好ましい。
【0042】
(1)油剤
油剤は、固体、半固体、液状のいずれであってもよく、例えば、天然動植物油脂類及び半合成油脂、炭化水素油、高級アルコール、エステル油、シリコーンオイル、及びフッ素系油剤を使用することができる。
【0043】
・天然動植物油脂類及び半合成油脂
天然動植物油脂類及び半合成油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、精製キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、スクワラン、スクワレン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、メドウフォーム油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
【0044】
・炭化水素油
炭化水素油としては、直鎖状又は分岐状の炭化水素油が挙げられ、揮発性の炭化水素油であっても不揮発性の炭化水素油であってもよい。具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
【0045】
・高級アルコール
高級アルコールとしては、例えば、炭素原子数が好ましくは6以上、より好ましくは10〜30のアルコールが挙げられる。高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。
【0046】
・エステル油
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等のグリセライド油が挙げられる。
【0047】
・シリコーンオイル
本発明に係る必須成分である(b)成分以外のシリコーンオイルとして、ジメチルポリシロキサン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルヘキシルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度の直鎖又は分岐状のオルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの環状オルガノポリシロキサン溶液、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、長鎖アルキル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
【0048】
・フッ素系油剤
フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
【0049】
(2)アルコール性水酸基を有する化合物
アルコール性水酸基を有する化合物としては、エタノール、イソプロパノール等、炭素原子数が好ましくは2〜5の低級アルコール;ソルビトール、マルトース等の糖アルコールなどが挙げられる。また、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール;ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコールなどが挙げられる。
【0050】
アルコール性水酸基を有する化合物の配合量としては、化粧料全体の0.1〜10質量%の範囲から適宜選定される。
【0051】
(3)その他の添加剤
その他の添加剤としては、油溶性ゲル化剤、制汗剤、保湿剤、抗菌防腐剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物等が挙げられる。
【0052】
・油溶性ゲル化剤
油溶性ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン;N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体;デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2−エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル;モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体;ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物などが挙げられる。
【0053】
・制汗剤
制汗剤としては、アルミニウムクロロハイドレート、塩化アルミニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、ジルコニルヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等が挙げられる。
【0054】
・保湿剤
保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グルコース、キシリトール、マルチトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、卵黄レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファジチルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等が挙げられる。
【0055】
・抗菌防腐剤
抗菌防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0056】
・香料
香料としては、天然香料及び合成香料がある。天然香料としては花、葉、材、果皮等から分離した植物性香料;ムスク、シベット等の動物性香料がある。合成香料としてはモノテルペン等の炭化水素類、脂肪族アルコール、芳香族アルコール等のアルコール類;テルペンアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類;脂環式ケトン等のケトン類;テルペン系エステル等のエステル類;ラクトン類;フェノール類;オキサイド類;含チッソ化合物類;アセタール類などが挙げられる。
【0057】
・塩類
塩類としては無機塩、有機酸塩、アミン塩及びアミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、例えば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば、酢酸、デヒドロ酢酸、クエン酸、りんご酸、コハク酸、アスコルビン酸、ステアリン酸等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、トリエタノールアミン等のアミン類の塩、グルタミン酸等のアミノ酸類の塩などが挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の塩、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等や、更には、化粧品処方の中で使用される酸−アルカリの中和塩等も使用することができる。
【0058】
・酸化防止剤
酸化防止剤としては、トコフェロール、p−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等が挙げられる。
【0059】
・pH調整剤
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
【0060】
・キレート剤
キレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
【0061】
・清涼剤
清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
【0062】
・抗炎症剤
抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
【0063】
・美肌用成分
美肌用成分としては、胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤;ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤;肌荒れ改善剤;ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤;酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤;イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤などが挙げられる。
【0064】
・ビタミン類
ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類;リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB
2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB
6類、ビタミンB
12及びその誘導体、ビタミンB
15及びその誘導体等のビタミンB類;L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類;エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類;ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類;ビタミンH、ビタミンP、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン等が挙げられる。
【0065】
・アミノ酸類
アミノ酸類としては、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
【0066】
・核酸
核酸としては、デオキシリボ核酸等が挙げられる。
【0067】
・ホルモン
ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等が挙げられる。
【0068】
・包接化合物
包接化合物としては、シクロデキストリン等が挙げられる。
【0069】
本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、(a)、(b)、(c)成分及び必要により他の油溶性成分を用いて油相を形成し、一方、(d)、(e)、(f)成分及び必要により他の水溶性成分を用いて水相を形成し、常法により水中油型エマルジョン調製するか、あるいは(b)、(c)、(e)成分及び必要により他の油溶性成分を用いて油相を形成し、一方、(a)、(d)、(f)成分及び必要により他の水溶性成分を用いて水相を形成し、常法により水中油型エマルジョンを調製することによって得ることができる。
【0070】
より好ましくは、本発明の水中油型日焼け止め化粧料は、(c)成分の紫外線散乱剤を(a)成分のシリコーン活性剤の存在下に(b)成分のシリコーンオイルを含有する油相中に分散させ、更に必要に応じ他の油溶性成分を油相に加える一方、(d)、(e)成分、その他必要に応じ他の水溶性成分を(f)成分の水に加えて水相を形成し、常法に従って油相を水相に分散することにより調製することができる。
【実施例】
【0071】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、例中、粘度は25℃において測定した値であり、濃度及び含有率を表す「%」は「質量%」を示す。
【0072】
[実施例1〜5、比較例1〜5]
表1、表2に示す処方で、水中油型日焼け止め化粧料の調製を試みた。
【0073】
【表1】
【0074】
(注1)疎水化処理酸化チタン、デカメチル
シクロペンタシロキサン、ポリグリセリン変性シリコーン(ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)の混合分散液;SPD−T5(信越化学工業(株)製)
(注2)疎水化処理酸化亜鉛、デカメチル
シクロペンタシロキサン、ポリグリセリン変性シリコーン(ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)の混合分散液;SPD−Z5(信越化学工業(株)製)
(注3)ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;KF−6104(信越化学工業(株)製)
(注4)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;KF−6028P(信越化学工業(株)製)
(注5)ポリグリセリル−3ジシロキサンジメチコン;KF−6100(信越化学工業(株)製)
(注6)PEG−9ジメチコン;KF−6013(信越化学工業(株)製)
(注7)部分架橋型シリコーンのメチルフェニルポリシロキサン膨潤組成物;KSG−18A(信越化学工業(株)製)部分架橋型シリコーン:メチルフェニルポリシロキサン=15:85(質量/質量)
(注8)KF−56A(信越化学工業(株)製)
(注9)AristoflexAVC(Clariant社製)
(注10)Simulgel600(Seppic社製)
【0075】
【表2】
【0076】
−製造方法−
A:成分1〜11を均一に分散させた。
B:成分12〜19を均一に分散させ、Aで得られた混合物を均一に分散させた。
【0077】
−乳化性評価−
上記実施例1〜5及び比較例1〜5の試験品について、光学顕微鏡及び目視により乳化状態を確認し、下記の基準で評価を行った。
−判定基準−
◎:水中油型乳化物である。
○:水中油型乳化物であるが、直径30μm以上の合一物の存在が確認される。
×:乳化不能あるいは油中水型乳化物である。
【0078】
−使用感評価−
上記実施例1〜5及び比較例1〜5の試験品について、塗布時のべたつきのなさ、及び、みずみずしさについて、表3に示される評価基準より評価した。結果を10名の平均値に基づき、下記判定基準に従って判定した。
【0079】
【表3】
【0080】
−判定基準−
◎:平均点が4.5点以上
○:平均点が3.5点以上4.5点未満
△:平均点が2.5点以上3.5点未満
×:平均点が1.5点以上2.5点未満
××:平均点が1.5点未満
−:乳化性が悪く評価不可
【0081】
−保存安定性評価−
上記実施例1〜5及び比較例1〜5の試験品について、調製直後と50℃1ヶ月間静置後の粘度変化と、光学顕微鏡観察の結果から、下記の基準で評価を行った。50℃1ヶ月間静置後の粘度は、25℃に8時間静置した後に測定した。
−判定基準−
◎:粘度変化が50%未満であり、かつ、光学顕微鏡観察において調製直後に比べ顕著な
状態変化がない。
○:粘度変化が50〜100%未満であり、光学顕微鏡観察において調製直後に比べ顕著
な状態変化がない。あるいは、粘度変化が50%未満であり、光学顕微鏡観察におい
て調製直後に比べわずかな状態変化が認められる。
△:粘度変化が50〜100%未満であり、かつ、光学顕微鏡観察において調製直後に比
べわずかな状態変化が認められる。
×:分離している。
【0082】
上記実施例1〜5及び比較例1〜5の試験品について、乳化性・使用感・保存安定性について評価した結果を表4に示す。
【0083】
【表4】
【0084】
表4から明らかなように、実施例1〜5の水中油型乳化化粧料は比較例1〜5に比べ、乳化性、保存安定性が良好で、塗布時のべたつきのなさ、みずみずしさにおいて、使用性に優れることが実証された。
【0085】
[実施例6]
表5に示す処方で、水中油型日焼け止め化粧料を作製した。
【0086】
【表5】
【0087】
−製造方法−
A:成分1〜6を均一に分散させた。
B:成分7〜13を均一に分散させ、Aで得られた混合物を均一に分散させて、水中油型乳化化粧料を得た。
【0088】
上記実施例6により得られた水中油型日焼け止め化粧料は、乳化性が良好で、べたつきもなく、みずみずしい感触に優れ、温度変化及び経時による変化がなく安定性にも優れていることが確認された。
【0089】
[実施例7]
表6に示す処方で、水中油型日焼け止め化粧料を作製した。
【0090】
【表6】
【0091】
(注11)部分架橋型シリコーンのメチルポリシロキサン膨潤組成物;KSG−16(信越化学工業(株)製)部分架橋型シリコーン:メチルポリシロキサン=25:75(質量/質量)
(注12)(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマーのデカメチルシクロペンタシロキサン溶液;KP−545(信越化学工業(株)製)
(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー:デカメチルシクロペンタシロキサン=30:70(質量/質量)
【0092】
−製造方法−
A:成分1〜7を均一に分散させた。
B:成分8〜14を均一に分散させ、Aで得られた混合物を均一に分散させて、水中油型乳化化粧料を得た。
【0093】
上記実施例7により得られた水中油型日焼け止め化粧料は、乳化性が良好で、べたつきもなく、みずみずしい感触に優れ、温度変化及び経時による変化がなく安定性にも優れていることが確認された。