(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962888
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】中空糸膜モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
B01D 63/02 20060101AFI20160721BHJP
B01D 63/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
B01D63/02
B01D63/00 500
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-22136(P2012-22136)
(22)【出願日】2012年2月3日
(65)【公開番号】特開2013-158689(P2013-158689A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2015年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】板倉 正則
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正則
【審査官】
池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−216285(JP,A)
【文献】
特開昭57−022010(JP,A)
【文献】
特開平11−126597(JP,A)
【文献】
実開昭58−088394(JP,U)
【文献】
特開2006−218834(JP,A)
【文献】
特公平02−055209(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00−71/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空糸膜の円柱体を円筒状ケーシングの底部に配置し、該円筒状ケーシングの底部に液状樹脂を注入して円筒状ケーシングの底部に樹脂層を形成する中空糸膜モジュールの製造方法であって、
前記円筒状ケーシングの底部に配置された前記中空糸膜の円柱体上に、下端に排出管が形成された樹脂ポットを配置するステップと、
前記中空糸膜の円柱体上に配置された前記樹脂ポットに注入ノズルから前記液状樹脂を注入するステップと、
前記円柱状ケーシングを遠心機内に配置し、該遠心機を作動させ、前記樹脂ポットに注入された前記液状樹脂を、遠心力で、前記円筒状ケーシングの底部に注入するステップと、を備え、
前記注入ステップにおいて、前記注入ノズルは、前記樹脂ポットの排出管への入口からオフセットした位置に、前記液状樹脂を1〜50g/秒の注入速度で注入する、
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記樹脂ポットが、上端が開口した有底の筒状形状を有し、
前記排出管が、前記樹脂ポットの底の略中央位置に配置されている、
請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記樹脂ポットの底が、中央に向かって下方に傾斜している、
請求項1または2に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記注入ノズルが、前記下方に向かって傾斜する樹脂ポットの底に向けて、前記液状樹脂を注入する、
請求項3に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記注入ノズルが、前記樹脂ポットの側壁に向けて、前記液状樹脂を注入する、
請求項2または3に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的には、中空糸膜モジュールの製造方法に関し、詳細には、中空糸膜の円柱体が底部に配置された円筒状ケーシングの底部に液状樹脂を注入する中空糸膜モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各家庭などにおいて、水道水を浄化する浄水器が一般に使用されてきている。このような浄水器では、例えば、円筒状ケーシング10内で、中空糸膜12の円柱体14の一端14aが接着剤(樹脂)層16で固定されている中空糸膜モジュール18(
図1)を濾過材として使用してすることが多い。
【0003】
このような中空糸膜モジュール18を製造する場合には、まず、中空糸膜12を多数回一定の長さで折返しシート状とした後、その両端の近傍をポリエステルフィラメント糸などのかがり糸20で編んで長尺状編地22(
図2)とする。
次いで、この長尺状編地22を、所定長に切断し、
図3に示すような樹脂注入用のセンタチューブ24を中心にして、中空糸膜12の長さ方向に直交する方向に巻き込んで円柱体14(
図4)とする。
【0004】
そして、この円柱体22を、一端が底板10aで閉鎖された円筒状ケーシング10の底部に収容する。さらに、下部に排出管26が一体形成された樹脂ポット(液状樹脂溜め容器)28の排出管26を、円柱体22の中心に巻き込まれているセンタチューブ24に差し込み、さらに、樹脂ポット28内に固定用の液状樹脂Rを注入し(
図5)、中空糸膜モジュールの中間体Mとする。
この中間体Mを遠心機に取付け、樹脂ポッティング28内に液状樹脂Rを、矢印Aで示されるように、センタチューブ24を通して円筒状ケーシング10の底部に充填し、円筒状ケーシング10の底部に接着剤(樹脂)層16を形成する。
【0005】
この接着剤(樹脂)層16によって、円柱体22が円筒状ケーシング10の内周面に対して固定される(特許文献1)。
そして、円筒状ケーシング10の底部を、点線Bで示す線に沿って切断することによって、一端側で中空糸膜が開口した、中空糸膜モジュール18(
図1)を得ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4338404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、樹脂ポットへの液状樹脂の注入は公知のディスペンサのノズルによって行われる。樹脂ポットへの注入時においては、液状樹脂を注入ノズルから樹脂ポットに注入する際、注入した液状樹脂に空気が巻き込まれ、樹脂ポット内の液状樹脂中に気泡が発生することがある。
【0008】
樹脂ポット内の液状樹脂中に気泡が存在した状態の中空糸膜モジュールの中間体Mを遠心機に取付け、樹脂ポット内の液状樹脂を円筒状ケーシングの底部に充填すると、液状樹脂中の気泡も円筒状ケーシングに送り込まれ、円筒状ケーシングの底部に形成された硬化した接着剤(樹脂)層中に、気泡が残存してしまうことなる。
円筒状ケーシングの底部に形成された樹脂層は、原水と浄水とを区切るシール機能を有するものであるため、樹脂層中の気泡によりシール部に連通した開口部ができると、原水と浄水の分離性能を低下させるなどの問題を引き起こす可能性があり、好ましくない。
また、気泡が形成された樹脂層は、強度が低くなるという問題も有する。
【0009】
また、液状樹脂は、比較的、粘性が高いため、気泡が樹脂の表面まで上昇して自然消滅するまでには極めて長い時間を要するため、気泡が自然消滅するのを待つことは、作業効率の観点等から好ましくない。
【0010】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、作業効率を低下させることなく、円筒状ケーシングの底部に形成される樹脂層中の気泡の発生を回避することができる中空糸膜モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、
中空糸膜の円柱体を円筒状ケーシングの底部に配置し、該円筒状ケーシングの底部に液状樹脂を注入して円筒状ケーシングの底部に樹脂層を形成する中空糸膜モジュールの製造方法であって、
前記円筒状ケーシングの底部に配置された前記中空糸膜の円柱体上に、下端に排出管が形成された樹脂ポットを配置するステップと、
前記中空糸膜の円柱体上に配置された前記樹脂ポットに注入ノズルから前記液状樹脂を注入するステップと、
前記円柱状ケーシングを遠心機内に配置し、該遠心機を作動させ、前記樹脂ポットに注入された前記液状樹脂を、遠心力で、前記円筒状ケーシングの底部に注入するステップと、を備え、
前記注入ステップにおいて、前記注入ノズルは、前記樹脂ポットの排出管への入口からオフセットした位置に、
前記液状樹脂を1〜50g/秒の注入速度で注入する、
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法が提供される。
【0012】
このような構成によれば、液状樹脂を注入ノズルから樹脂ポットに注入するとき、注入された液状樹脂が樹脂ポットに形成された排出管への入口からずれた位置で樹脂ポットの内面に衝突する。注入された液状樹脂への気体巻き込みの多くは、注入された樹脂が排出管への入口付近に衝突することによって生じるので、上記のような構成を有する本発明によれば、液状樹脂への気体の巻込みが抑制される。
【0013】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記樹脂ポットが、上端が開口した有底の筒状形状を有し、
前記排出管が、前記樹脂ポットの底の略中央位置に配置されている。
【0014】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記樹脂ポットの底が、中央に向かって下方に傾斜している。
【0015】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記注入ノズルが、前記下方に向かって傾斜する樹脂ポットの底に向けて、前記液状樹脂を注入する。
このような構成によれば、注入された樹脂が衝突と同時に、傾斜面に沿って排出口の入口に向かって流れるので、気体の巻き込みがより効果的に抑制される。
【0016】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記注入ノズルが、前記樹脂ポットの側壁に向けて、前記液状樹脂を注入する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、作業効率を低下させることなく、円筒状ケーシングの底部に形成される樹脂層中の気泡の発生を回避することができる中空糸膜モジュールの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の好ましい態様の治具を用いて製造される中空糸膜モジュールの断面図である。
【
図2】
図1の中空糸膜モジュールに使用される中空糸膜の長尺状編地の平面図である。
【
図3】
図1の中空糸膜モジュールの製造時に使用されるセンタチューブの斜視図である。
【
図4】
図1の中空糸膜モジュールで使用される中空糸膜の円柱体の斜視図である。
【
図5】
図1の中空糸膜モジュールの製造工程を説明するための、中空糸膜モジュールの中間体の断面図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入ステップを説明するための断面図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入ステップを説明する図面である。
【
図8】本発明の第1の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入ステップの変形例を説明する図面である。
【
図9】本発明の第2の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入ステップを説明するための断面図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注ステップを説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法について説明する。
本実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法は、液状樹脂の注入ステップ以外の点は、基本的には、上述した特許文献1の中空糸膜モジュールの製造方法と同一である。以下、液状樹脂の注入ステップを中心に説明する。
図6は、本発明の好ましい実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂の注入ステップを説明するための断面図である。
【0020】
本実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法では、上述の方法と同様に、中空糸膜12を多数回一定の長さで折返しシート状とした後、その両端の近傍をポリエステルフィラメント糸などのかがり糸20で編んで長尺状編地22(
図2)とする。
次いで、この長尺状編地22を、所定長に切断し、
図3に示すような樹脂注入用のセンタチューブ24を中心にして、中空糸膜12の長さ方向に直交する方向に巻き込んで円柱体14(
図4)とする。
【0021】
そして、この円柱体14を、一端が底板10aで閉鎖された円筒状ケーシング10の底部に収容する。さらに、下部に排出管26が一体形成された樹脂ポット(液状樹脂溜め容器)28の排出管26を、円柱状の中空糸膜(円柱体)22の中心に巻き込まれているセンタチューブ24に差し込み、さらに、樹脂ポット28内に固定用の液状樹脂Rを入れ(
図6)、中空糸膜モジュールの中間体M0とする。
【0022】
この中間体M0を遠心機に取付け、樹脂ポッティング28内に樹脂を、矢印Aで示されるように、センタチューブ24を通して円筒状ケーシング10の底部に充填し、円筒状ケーシング10の底部に接着剤(樹脂)層16を形成する。
【0023】
この接着剤(樹脂)層16によって、円柱体22が円筒状ケーシング10の内周面に対して固定される(特許文献1)。
そして、円筒状ケーシング10の底部を、点線Bで示される線に沿って切断することによって、一端側で中空糸膜が開口した中空糸膜モジュール18(
図1)を得ている。
【0024】
本実施形態では、使用する中空糸膜として、例えばセルロース系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)系、ポリスルフォン系など、各種材科からなる中空糸膜が使用される。特に、ポリエチレン等の強伸度の高い材質からなる中空糸膜が好ましい。
【0025】
なお、中空糸膜の孔径、空孔率、膜厚、外径等は、中空糸膜を濾過膜として使用可能な寸法であれば、特に限定されるものではないが、例えば、外径20〜2000μm、孔径は0.01〜1μm、空径率20〜90%、膜厚5〜300μm程度が好ましい。
【0026】
また、ケーシング10の材質は、機械的強度および耐久性を有するものであればよく、例えばポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリオレフィン、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE(ポリフェニレンエーテル)等が用いられる。
【0027】
固定用の液状樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン系充填材、各種ホットメルト樹脂等を用いることができ、適宜選定することが可能である。また、固化前の液状樹脂の粘度も、特に限定はされないが、500〜5000mPa・sが好ましく、より好ましくは2000〜3000mPa・sの範囲である。
【0028】
液状樹脂の粘度が500mPa・s未満では、液状樹脂が中空糸膜の開口端部まで流動し、該開口端部を閉塞する原因となるおそれがある。液状樹脂の粘度が5000mPa・sを超えると、中空糸膜間に含浸することが困難となるので好ましくない。
【0029】
本実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法によれば、液状樹脂の注入ステップで、液状樹脂Rは、注入ノズル30によって樹脂ポット28に注入される。樹脂ポット28は、合成樹脂で一体成形された部材であり、有底円筒状の本体28aと、本体の下部に一体的に設けられた円筒状の排出管26とを備えている。
【0030】
本体28aの底部は、本体の側壁に対して略直交して配置された円盤状の底板28bによって形成されている。円盤状の底板28bの中央に、円形の開口28cが形成されている。この開口28cは、排出管26の内部空間に連通し、排出管26の入口を構成することになる。
【0031】
液状樹脂の注入ステップでは、液状樹脂を吐出する注入ノズル30の先端が、樹脂ポット28の底板28bに形成された排出管26の入口である開口28cからオフセットした位置に液状樹脂Rを注入するように配置される(
図6)。液状樹脂Rの注入速度は、1〜50g/秒が好ましく、10〜20g/秒がより好ましい。
【0032】
この結果、注入ノズル30から吐出される樹脂Rは、注入時に、樹脂ポット28の底板28bの開口28cが形成されていない平坦部に衝突して樹脂ポット28内に拡がっていくことになる。
【0033】
本実施形態では、
図7に示されているように、15個の中空糸膜モジュールの中間体M0をケースC内に並べて配置し、ケースCとノズル30を、X軸(横軸)方向およびY軸(縦軸)方向に断続的に相対移動させながら、ケースC内の各中間体M0の樹脂ポット28に、液状樹脂Rを注入していく。
液状樹脂の注入は、注入ノズル30の先端を樹脂ポット28内に配置した状態で行われるので、樹脂ポット28への液状樹脂注入の際にケースCと注入ノズル30がZ軸(上下)方向に相対移動できるように構成されている。
【0034】
図8は、第1の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の変形例で、第1の実施形態のケースとは異なったケースC’に収容された複数の中空糸膜モジュールの中間体Mに注入ノズル30から液状樹脂を注入している状態を示す模式的な斜視図である。この例では、ケースCとノズル30とをY軸(縦軸)方向に相対移動させながら、ケースC’内の中間体Mの各樹脂ポット28に順次、液状樹脂Rが注入される。
【0035】
この例においても、液状樹脂の注入は、注入ノズル30の先端を樹脂ポット28内に配置した状態で行われるので、樹脂ポット28への液状樹脂注入の際にケースCと注入ノズル30がZ軸(上下)方向に相対移動できるように構成されている。
【0036】
図9は、本発明の第2の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入工程を説明するための断面図である。
図9の実施形態の中空糸膜モジュールの中間体M0’は、第1の実施形態の中空糸膜モジュールの中間体M0と樹脂ポットの形状のみが異なっている。
【0037】
図9から明らかなように、第2の実施形態では、樹脂ポット32の底32bは、開口32cが形成された中央に向かって下方に傾斜し、樹脂ポット32の下部は、漏斗形状となっている。
【0038】
図9の実施形態においても、液状樹脂の注入ステップでは、液状樹脂を吐出する注入ノズル30の先端が、樹脂ポット32の底板32bに形成された排出管26の入口32cからオフセットした位置に液状樹脂Rを注入するように配置される。この結果、注入ノズル30から吐出される樹脂Rは、注入時に、樹脂ポット32の底板32bの開口32cが形成されていない平坦な傾斜面に衝突して樹脂ポット32内に拡がっていくことになる。
【0039】
このような構成によれば、注入された樹脂が衝突と同時に、傾斜面に沿って排出口の入口32cに向かって流れるので、気体の巻き込みがより効果的に抑制される。
【0040】
図10は、本発明の第3の実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法の液状樹脂注入工程を説明するための断面図である。
図10の実施形態は、上記第1の実施形態樹脂とは液状樹脂の注入位置が異なっている。
【0041】
図10から明らかなように、第3の実施形態では、液状樹脂の注入ステップにおいて、注入ノズル30は、液状樹脂Rを樹脂ポット28の側壁28dの内周面に向けて吐出する。
【0042】
このような構成によれば、注入された樹脂が衝突と同時に、側壁の内周面に沿って排出口の入口28cに向かって流れるので、気体の巻き込みがより効果的に抑制される。
【0043】
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
【0044】
上記実施形態は、各中間体M0、M0’への注入の際にケースCと注入ノズル30がZ軸(上下)方向に相対移動できるように構成されていたが、このような相対移動に加え、各中間体Mの樹脂ポット28、32への液状樹脂Rの注入中に、樹脂ポット28、32内の液状樹脂の液面の上昇に応じて、注入ノズルが上昇する構成でもよい。
【符号の説明】
【0045】
10:円筒状ケーシング
12:中空糸膜
14:円柱体
24:センタチューブ
28:樹脂ポット
28a:本体
28b:底板
28c:開口
30:注入ノズル