【文献】
山中 直明 他,転送エネルギー最適化コンテンツ配信システム −(E3−DCN)とそれを支える仮想化技術−,電子情報通信学会技術研究報告,2013年 4月11日,第113巻 第7号,第19−24頁
【文献】
小島 久史 他,光IPネットワーキング技術の展望と最新動向 マルチレイヤサービスネットワークアーキテクチャとその実現方式,NTT技術ジャーナル,2007年 1月,第19巻 第1号,第13−17頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
図9(a),(b)は、比較例の仮想スライスネットワーク1Eを示す図である。
図9(a)は、物理ネットワーク3と仮想スライスネットワーク1Eとの関係を示している。
図9(b)は、仮想スライスネットワーク1Eと他網2との関係を示している。この他網2は、自律システムを構成している。
図9(a)に示すように、比較例の物理ネットワーク3は、複数の物理ノード31を備えている。この物理ネットワーク3は、論理的に複数の仮想スライスネットワーク1Eとして提供可能である。ここでスライスとは、仮想化基盤上につくられ、抽象化されて構造化された仮想的なネットワークのことをいう。各仮想スライスネットワーク1Eを構成する各部は、各部にとって不要な物理的なノード(ルータなど)は見えず、かつ、各部にとって必要なノードである仮想ルータ15などが見える。これにより、仮想スライスネットワーク1Eは、自身が使用する資源やその量(帯域など)を、他の仮想スライスネットワーク1Eから隔離し、干渉を受けないようにすることができる。
【0003】
物理ノード31のうちの1つである物理ルータは、複数の仮想ルータ15として各仮想スライスネットワーク1Eに提供されている。物理ネットワーク3の1つの物理リンクは、複数の仮想リンクとして仮想スライスネットワーク1Eに供給されている。
オーバーレイされた仮想スライスネットワーク1Eは、自身が必要とするリソースだけをベースに設計すればよく、効率のよいスケーラビリティを持つことができる。また、自身と他の仮想スライスネットワーク1Eとの間で、論理的にリソースを分けることにより、独立して自由度を持たせることが可能である。
【0004】
図9(b)に示すように、仮想スライスネットワーク1Eは、複数の他網2に跨がって構成されている。各他網2は、AS(Autonomous System)とも呼ばれる自律システムであり、それぞれスライスを構成している。これら複数のスライスが相互に接続されて、1つの仮想スライスネットワーク1Eを構成している。
【0005】
非特許文献1には、「スライスを外部ネットワークに接続する(外部ネットワークをスライスに収容する)ための接続について、それがスライス開発者からどのように参照・定義され、またそれがどのように変換され通信が実現されるかを記述する。」と記載され、「ネットワーク収容装置(NACE,NC)を使用してパケット・データ・フォーマットを外部ネットワーク用に変換することにより、スライスを外部のVLANネットワークに最高10Gbpsで接続できる。」と記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1の仮想スライスネットワーク上では、データ・フォーマットがイーサネット(登録商標)に限定される。他のプロトコルに対応するためには、そのプロトコルに係るパケット・データ・フォーマットをイーサネットに変換するルールを設計する必要があり、よって、多くのプロトコルに対応することは困難であった。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、多くのプロトコルに対応可能な光マルチレイヤネットワークシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、光パスを介して相互に通信可能に接続され、1または複数のサービスを終端する複数の光エッジを有し、
前記光エッジは、各前記サービスを終端するサービス終端部と、前記サービスの種類に応じてサービス情報を振り分けるスイッチ部と、前記サービス情報を他の光エッジに転送する光MAC(Media Access Control)部と、を有して、各前記サービスに応じた各サービス仮想化スライスを実現する、ことを特徴とする光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0009】
このようにすることで、本発明によれば、各プロトコルに対応したサービス仮想化スライスを実現すればよいので、容易に多くのプロトコルに対応可能である。
光エッジ内で各サービスごとに階層化されているので、各サービスが相互に干渉することなく、容易に多くのプロトコルに対応可能である。更に光MAC部により、サービス情報を、光パスを介して他の光エッジに転送することができる。
【0010】
請求項
6に記載の発明では、当該光マルチレイヤネットワークシステムは、自身が単一の自律システムを構成するか、または、自身が自律システムの一部を構成する、ことを特徴とする請求項1に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0011】
このようにすることで、光マルチレイヤネットワークシステムは、単一の自律システムとして機能してもよく、また、他網と共に自律システムを構成し、この自律システムの一部として機能してもよいので、自律システムの機能を好適に実現することができる。
【0014】
請求項
2に記載の発明では、前記サービス終端部は、他の光エッジから前記サービス情報を受信したならば、外部に転送する、ことを特徴とする請求項
1に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0015】
このようにすることで、本発明によれば、サービス終端部は、同一階層に係るサービス情報のみを取り扱うので、各サービスが相互に干渉することがない。よって、容易に多くのプロトコルに対応可能である。
【0016】
請求項
3に記載の発明では、光パケットをルーティングする光パケットスイッチを更に備え、前記サービス終端部は、前記サービス情報が含む送信先情報に基づき、前記サービス情報にタグを付与することにより、前記光パケットを生成する、ことを特徴とする請求項
2に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0017】
このようにすることで、本発明によれば、トラヒック量が動的に変化し、かつ、バースト的な通信に対して、最適な処理を実現可能である。
請求項4に記載の発明では、前記光MAC部は、前記サービス終端部が付与したタグを削除したのちに他の光エッジに転送する、ことを特徴とする請求項3に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
このようにすることで、本発明によれば、他網の自律システムのスライスに接続することができる。
請求項5に記載の発明では、前記光エッジが終端するサービスは、IP(Internet Protocol)ネットワークサービスを含み、前記光MAC部は、当該IPネットワークサービスのヘッダのTTL(Time To Live)を1つ減算して、サービス情報を他の光エッジに転送する、ことを特徴とする請求項1に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
このようにすることで、本発明によれば、IPパケットのループを回避することができる。
【0018】
請求項
7に記載の発明では、前記サービス仮想化スライスは、I
Pパケットのスイッチ、イーサネットフレームのスイッチ、および、ATM(Asynchronous Transfer Mode)スイッチのいずれかを実現する、ことを特徴とする請求項1に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0019】
このようにすることで、本発明によれば、光ネットワーク全体で、IPスイッチ機能、イーサネットスイッチ機能、ATMスイッチ機能のいずれかを実現できる。
【0020】
請求項
8に記載の発明では、光波長スイッチを更に備える、ことを特徴とする請求項
7に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0021】
このようにすることで、本発明によれば、トラヒックの帯域が大きく、かつ、保留時間の長いサービスに対して、最適な処理を実現可能である。
【0022】
請求項
9に記載の発明では、各前記サービス仮想化スライスを制御する光コントロールスライス、を更に実現することを特徴とする請求項1に記載の光マルチレイヤネットワークシステムとした。
【0023】
このようにすることで、本発明によれば、光マルチレイヤネットワークシステムを構成する光エッジや各物理ノードを制御することにより、更に容易にサービス仮想化スライスを実現することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、光マルチレイヤネットワークシステムを、多くのプロトコルに対応させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a),(b)は、第1の実施形態に於ける光マルチレイヤネットワークシステム1を示す概略の構成図である。
図1(a)に示すように、光マルチレイヤネットワークシステム1は、物理ネットワーク3上に実現されて単一の自律システムを構成しており、入出力部分である光エッジ11−1〜11−4と、仮想ルータを実現するための物理ノード12とを備えている。光エッジ11−1〜11−4は、光パス13によって相互に通信可能に接続されている。
光エッジ11−1〜11−4には、異なるプロトコルであるIPと、イーサネット(登録商標)と、ATMとが接続されており、これらのプロトコルによるサービスを終端するものである。以下、「イーサネット(登録商標)」を、単に「イーサネット」と記載する。光エッジ11−1には、他網2−1が接続されている。光エッジ11−3には、他網2−3が接続されている。他網2−1,2−3は、それぞれ自律システムを構成している。しかし、これに限られず、光マルチレイヤネットワークシステム1は、自律システムの一部を構成するものであってもよい。例えば、自律システムは、光マルチレイヤネットワークシステム1と、他網2−1,2−3とによって構成されてもよい。これにより、自律システムの機能を、光マルチレイヤネットワークシステム1と、他網2−1,2−3とに好適に割り当てて構成することができる。
【0027】
図1(b)に示すように、光マルチレイヤネットワークシステム1は、1つの自律システムであり、かつ、IPパケットに対して、そのIP対応機器(例えばIPパケットのスイッチ)をエミュレーションするサービスに応じたIPエミュレーションスライス14aとなる。IPエミュレーションスライス14aは、他網2−1の自律システムのスライス21aや、他網2−3の自律システムのスライス21aに接続されている。
更に光マルチレイヤネットワークシステム1は、イーサネットフレームに対して、イーサネット対応機器(例えば、イーサネットスイッチ)をエミュレーションするサービスに応じたイーサネットエミュレーションスライス14bとなる。イーサネットエミュレーションスライス14bは、他網2−1の自律システムのスライス21bや、他網2−3の自律システムのスライス21bに接続されている。
【0028】
更に光マルチレイヤネットワークシステム1は、ATMセルに対して、ATM対応機器(例えば、ATMスイッチ)をエミュレーションするサービスに応じたATMエミュレーションスライス14cとなる。ATMエミュレーションスライス14cは、例えば他網2−1のスライス21cや、他網2−3のスライス21cに接続されている。
これらIPエミュレーションスライス14a、イーサネットエミュレーションスライス14b、および、ATMエミュレーションスライス14cは、各サービスを仮想化したサービス仮想化スライスである。他網2−1,2−3は同様に、各サービスを仮想化したサービス仮想化スライスであるスライス21a〜21cを有している。
【0029】
各光エッジ11間は、光パス13がフルメッシュに接続されている。IPプロトコルに於いてIPエミュレーションスライス14aは、1台の大きなスイッチ(ルータ)として機能する。単独の1台のスイッチの機能は、入力回線対応部と、出力回線対応部と、パケットスイッチ部とによって実現される。
IPエミュレーションスライス14aに於いて、入力回線対応部と出力回線対応部とに相当するものは、光エッジ11である。パケットスイッチ部に相当するものは、物理ノード12が実現する仮想ルータである。
【0030】
IPエミュレーションスライス14aは、入力回線対応部に相当する光エッジ11−1によりIPパケットを受信したならば、受信したIPパケットのヘッダ内の送信元アドレスと送信先アドレスとポート番号とに基づき、タグと呼ばれる内部ルーティング情報を付与する。これにより、IPパケットがカプセル化される。
パケットスイッチ部に相当する仮想ルータは、タグと呼ばれる内部ルーティング情報に基づき、出力回線対応部に相当する他の光エッジ11、例えば光エッジ11−3に転送する。この光エッジ11−3には、ネクストホップとなる次のノード(他網2−3)が接続されている。出力回線対応部に相当する他の光エッジ11は、タグを外して逆カプセル化し、IPパケットを次のノードである他網2−3に転送する。
IPエミュレーションスライス14aは、他のルータである他網2−3にIPパケットを転送する前に、ヘッダのTTL(Time To Live)を1つ減算している。これにより、IPパケットのループを回避することができる。
【0031】
第1の実施形態では、入側の光エッジ11−1が入力回線対応部、また出側の光エッジ11−3が出力回線対応部となっており、入力回線対応部と出力回線対応部との間は光パス13で接続されている。これにより、IPプロトコルから見ると、光マルチレイヤネットワークシステム1は、1台のルータとして機能する。
他のプロトコル、例えばイーサネットやATMに関しても同様であり、光マルチレイヤネットワークシステム1は、光エッジ11間で1つのスイッチ、または、1つのハブとして機能する。
【0032】
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に於ける光エッジ11を示す概略の構成図である。
光エッジ11−1,11−3は、IPプロトコルのサービス終端部であり、
図2に於いて「IP」で示している2個のIP対応部111aと、イーサネットフレームのサービス終端部であり、
図2に於いて「Ether」で示しているイーサネット対応部111bと、ATMセルのサービス終端部であり、
図2に於いて「ATM」で示している2個のATM対応部111cと、光信号を切り替えるスイッチ部112と、光MAC(Media Access Control)部113a,113b,113cとを含んで構成される。なお、IP対応部111a、イーサネット対応部111b、ATM対応部111cは、
図2に示す個数に限定されるものではなく、任意の個数であってもよい。
【0033】
IP対応部111a、スイッチ部112、光MAC部113a、および、光パス13の光波長λ1は、IPエミュレーションスライス14a(
図1(b)参照)を構成している。
IPプロトコルのサービス終端部であるIP対応部111aは、受信したIPパケットのヘッダの宛先アドレスとポート番号とに基づき、光マルチレイヤネットワークシステム1(
図1(a)参照)の目的とする出力ポートに転送する準備(後記する
図3(a)参照)を行うものである。
【0034】
イーサネット対応部111b、スイッチ部112、光MAC部113b、および、光パス13の光波長λ2は、イーサネットエミュレーションスライス14b(
図1(b)参照)を構成している。
イーサネットフレームのサービス終端部であるイーサネット対応部111bは、受信したイーサネットフレームのヘッダ内の宛先アドレスに基づき、光マルチレイヤネットワークシステム1(
図1(a)参照)の目的とする出力ポートに転送する準備(後記する
図4(a)参照)を行うものである。
【0035】
ATM対応部111c、スイッチ部112、光MAC部113c、および、光パス13の光波長λ3は、ATMエミュレーションスライス14c(
図1(b)参照)を構成している。
ATMセルのサービス終端部であるATM対応部111cは、受信したATMセルのヘッダ内の仮想パス識別子と仮想チャネル識別子に基づき、光マルチレイヤネットワークシステム1(
図1(a)参照)の目的とする出力ポートに転送する準備(後記する
図5(a)参照)を行うものである。
【0036】
このようにすることで、光エッジ11内で、各プロトコルの処理部が階層化されているので、各プロトコルのサービスが相互に干渉することなく、容易に多くのプロトコルに対応可能である。
光マルチレイヤネットワークシステム1内は、フルメッシュの接続性を有している。光マルチレイヤネットワークシステム1は、該当する出力にむけた光波長λ1〜λ3を選択する。スイッチ部112は、光波長λ1〜λ3を選択した際に接続する機能であり、各サービスの種類に応じてサービス情報(IPパケット、イーサネットフレーム、ATMセル)を振り分けるものである。
【0037】
光MAC部113a,113b,113cは、入力回線対応部である光エッジ11と、出力回線対応部である光エッジ11との間で機能するものであり、サービス情報(IPパケット、イーサネットフレーム、ATMセル)を、光パス13を介して他の光エッジ11に転送するものである。
【0038】
図3(a),(b)は、第2の実施形態に於けるIP対応部111aの受信処理を示すフローチャートである。
図3(a)は、入力回線対応部である光エッジ11のIPパケットの受信処理を示す。
光エッジ11のIP対応部111aが、外部からIPパケットを受信したならば、受信処理を開始する。
ステップS10に於いて、IP対応部111aは、受信したIPパケットの宛先アドレスに基づき、内部ルーティング情報を生成する。
ステップS11に於いて、IP対応部111aは、IPパケットをペイロードに設定する。
【0039】
ステップS12に於いて、IP対応部111aは、内部ルーティング情報をタグに書き込む。
ステップS13に於いて、IP対応部111aは、スイッチ部112を制御して、生成した光パケットを、IPエミュレーションスライス14aの光MAC部113aに送信し、
図3(a)の受信処理を終了する。
IPエミュレーションスライス14aは、IPパケットを光パケットのペイロードとし、宛先を示す内部ルーティング情報をタグとして光パケットを構成している。よって、IPエミュレーションスライス14aは、タグに基づいて、光パケットの内部ルーティングを決定することができる。
【0040】
図3(b)は、出力回線対応部である光エッジ11の光パケットの受信処理を示す。
光エッジ11のIP対応部111aが、スイッチ部112から光パケットを受信したならば、以下の処理を開始する。
ステップS20に於いて、IP対応部111aは、受信した光パケットのペイロードをIPパケットとする。これにより、光パケットは逆カプセル化されて、IPパケットを取得することができる。
ステップS21に於いて、IP対応部111aは、このIPパケットを外部に転送し、
図3(b)に示す受信処理を終了する。
【0041】
図4(a),(b)は、第2の実施形態に於けるイーサネット対応部111bの受信処理を示すフローチャートである。
図4(a)は、入力回線対応部である光エッジ11のイーサネットフレームの受信処理を示す。
光エッジ11のイーサネット対応部111bが、外部からイーサネットフレームを受信したならば、以下の処理を開始する。
ステップS30に於いて、イーサネット対応部111bは、受信したイーサネットフレームの宛先アドレスに基づき、内部ルーティング情報を生成する。
ステップS31に於いて、イーサネット対応部111bは、イーサネットフレームをペイロードに設定する。
【0042】
ステップS32に於いて、イーサネット対応部111bは、内部ルーティング情報をタグに書き込む。
ステップS33に於いて、イーサネット対応部111bは、スイッチ部112を制御して、生成した光パケットを、イーサネットエミュレーションスライス14bの光MAC部113bに送信し、
図4(a)に示す受信処理を終了する。
イーサネットエミュレーションスライス14bは、イーサネットフレームを光パケットのペイロードとし、宛先を示す内部ルーティング情報をタグとして光パケットを構成している。よって、イーサネットエミュレーションスライス14bは、タグに基づいて、光パケットの内部ルーティングを決定することができる。
【0043】
図4(b)は、出力回線対応部である光エッジ11の光パケットの受信処理を示す。
光エッジ11のイーサネット対応部111bが、スイッチ部112から光パケットを受信したならば、以下の処理を開始する。
ステップS40に於いて、イーサネット対応部111bは、受信した光パケットのペイロードをイーサネットフレームとする。
ステップS41に於いて、イーサネット対応部111bは、このイーサネットフレームを外部に転送し、
図4(b)に示す受信処理を終了する。
【0044】
図5(a),(b)は、第2の実施形態に於けるATM対応部111cの受信処理を示すフローチャートである。
図5(a)は、入力回線対応部である光エッジ11のATMセルの受信処理を示す。
光エッジ11のATM対応部111cが、外部からATMセルを受信したならば、以下の処理を開始する。
ステップS50に於いて、ATM対応部111cは、受信したATMセルの仮想パス識別子と仮想チャネル識別子に基づき、内部ルーティング情報を生成する。
ステップS51に於いて、ATM対応部111cは、ATMセルをペイロードに設定する。
ステップS52に於いて、ATM対応部111cは、内部ルーティング情報をタグに書き込む。
【0045】
ステップS53に於いて、ATM対応部111cは、スイッチ部112を制御して、生成した光パケットをATMエミュレーションスライス14cの光MAC部113cに送信し、
図5(a)に示す受信処理を終了する。
ATMエミュレーションスライス14cは、ATMセルを光パケットのペイロードとし、宛先を示す内部ルーティング情報をタグとして光パケットを構成している。よって、ATMエミュレーションスライス14cは、タグに基づいて、光パケットの内部ルーティングを決定することができる。
【0046】
図5(b)は、出力回線対応部である光エッジ11の光パケットの受信処理を示す。
光エッジ11のATM対応部111cが、スイッチ部112から光パケットを受信したならば、以下の処理を開始する。
ステップS60に於いて、ATM対応部111cは、受信した光パケットのペイロードをATMセルとする。
ステップS61に於いて、ATM対応部111cは、このATMセルを外部に転送し、
図5(b)に示す受信処理を終了する。
このように、各サービス終端部は、それぞれ他の光エッジの同様なサービス終端部から光パケットを受信して、このペイロードを外部に転送している。よって、各サービスが相互に干渉することがなく、容易に多くのプロトコルに対応可能である。
更に、各サービス終端部は、各プロトコルをカプセル化して共通の内部ルーティング情報をタグとして付与している。これにより、光マルチレイヤネットワークシステム1は、各プロトコルのパケットスイッチ部を共通化して、容易に多くのプロトコルに対応することができる。
【0047】
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態に於ける光マルチレイヤネットワークシステム1Bを示す図である。
光マルチレイヤネットワークシステム1Bは、光エッジ11−1〜11−4に加えて、8つの異なる光波長λ1〜λ8からなる光パス13と、光波長スイッチ12Cとを備えている。光エッジ11−1〜11−4と光波長スイッチ12Cとの間は、それぞれ光パス13によって接続されている。光波長スイッチ12Cは、1台に限られず、複数台を用いてもよい。
各光エッジ11は、光波長λ1〜λ8と光波長スイッチ12Cとを介して接続されている。各光波長λ1〜λ8は、いずれかのスライスに割り当てられている。これにより、トラヒックの帯域が大きく、かつ、保留時間の長いサービスに対して、最適な処理を実現可能である。
【0048】
(第4の実施形態)
図7は、第4の実施形態に於ける光マルチレイヤネットワークシステム1Cを示す図である。
光マルチレイヤネットワークシステム1Cは、光エッジ11−1〜11−4に加えて、光波長λ1からなる光パス13と、光パケット5をルーティングする光パケットスイッチ12Dとを備えている。光エッジ11−1〜11−4と、光パケットスイッチ12Dとの間は、それぞれ光パス13によって接続されている。光パケットスイッチ12Dは、1台に限られず、複数台を用いてもよい。
光エッジ11には、IPパケット4a、イーサネットフレーム4b,ATMセル4cのいずれかが送受信される。
【0049】
サービス終端部であるIP対応部111aは、他ノードからIPパケット4aを受信したとき、このIPパケット4aが含む送信先情報に基づき、IPパケット4aをペイロード51とし、更にタグ52を付与することにより、光パケット5を生成する。
サービス終端部であるイーサネット対応部111bは、他ノードからイーサネットフレーム4bを受信したとき、このイーサネットフレーム4bが含む送信先情報に基づき、イーサネットフレーム4bをペイロード51とし、更にタグ52を付与することにより、光パケット5を生成する。
サービス終端部であるATM対応部111cは、他ノードからATMセル4cを受信したとき、このATMセル4cが含む送信先情報に基づき、ATMセル4cをペイロード51とし、更にタグ52を付与することにより、光パケット5を生成する。
【0050】
各光パス13には、光パケット5が送受信される。光パケット5のペイロード51には、IPパケット4a、イーサネットフレーム4b、ATMセル4cのいずれかが格納されている。タグ52には、この光パケット5の内部ルーティング情報が格納されている。IPパケット4a、イーサネットフレーム4b、ATMセル4cの各帯域を考慮して、各光パス13の帯域が設計されている。IPパケット4a、イーサネットフレーム4b、ATMセル4cのうちいずれかのトラヒック量が突発的に増大したバースト的な通信であっても、他のプロトコルに係るトラヒック量が同時に増大することは稀であり、よって光パス13の帯域内で通信を行わせることができる。これにより、トラヒック量が動的に変化し、かつ、バースト的な通信に対して、最適な処理を実現可能である。
【0051】
(第5の実施形態)
図8(a),(b)は、第5の実施形態に於ける光マルチレイヤネットワークシステム1Dを示す図である。
図8(a)は、光マルチレイヤネットワークシステム1Dの概略構造を示している。
図8(b)は、光マルチレイヤネットワークシステム1Dの、光エッジ11D−1,11D−3に於ける詳細構造を示している。
図8(a)に示すように、光マルチレイヤネットワークシステム1Dは、IPエミュレーションスライス14a、イーサネットエミュレーションスライス14b、ATMエミュレーションスライス14cなどのサービスを転送するトランスポートスライスとは別に、これらトランスポートスライスを制御するための光コントロールスライス14dを設けている。
【0052】
光コントロールスライス14dは、光エッジ11間を結び、帯域調整情報、アドレス情報、OSPF(Open Shortest Path First)に係る情報、または、イーサネットではスパニングツリーの制御情報などを受け渡す。
図8(b)は、光エッジ11D−1,11D−3に於ける詳細構造を示している。
図2に示す第2の実施形態の光エッジ11と同一の要素には同一の符号を付与している。
光エッジ11D−1,11D−3は、第2の実施形態の光エッジ11と同様な構成に加えて、光MAC部113dと、
図8(b)に於いて「コントロール」で示している光コントロール部111dと、光パス13の光波長λ4とを備えている。
光MAC部113d、スイッチ部112、光コントロール部111d、および、光パス13の光波長λ4は、光コントロールスライス14dを構成している。
【0053】
光コントロール部111dは、他の光エッジ11Dから受信した情報に基づき、IP対応部111aや、イーサネット対応部111bや、ATM対応部111cや、光MAC部113a〜113cを制御する。光コントロール部111dは更に、IP対応部111aや、イーサネット対応部111bや、ATM対応部111cや、光MAC部113a〜113cから取得した帯域調整情報、アドレス情報、OSPFに係る情報、または、イーサネットではスパニングツリーの制御情報などを、スイッチ部112と光MAC部113dとを介して、他の光エッジ11Dに送信する。これにより、各スライスを構成する光エッジ11Dの各部を制御して、1つのスイッチとして機能させることができる。なお、光エッジ11Dの各部を制御することに限られず、この光マルチレイヤネットワークシステム1Dの物理ノード12を制御してもよい。これにより、各サービス仮想化スライスを、更に容易に実現することができる。
【0054】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a),(b)のようなものがある。
【0055】
(a) 光マルチレイヤネットワークシステム1,1B,1C,1Dを構成する各スライスが対応するプロトコルは、IPプロトコル、イーサネットプロトコル、ATMプロトコルに限定されず、任意のプロトコルをサポートしていてもよい。
【0056】
(b) 光マルチレイヤネットワークシステム1,1B,1C,1Dを構成する各スライスが実現する機能は、ルータ機能に限定されず、データベース機能、演算機能など、任意の機能であってもよい。