(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963817
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】フレーム再マッピング方法
(51)【国際特許分類】
H04J 3/00 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
H04J3/00 V
H04J3/00 B
H04J3/00 Q
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-167778(P2014-167778)
(22)【出願日】2014年8月20日
(65)【公開番号】特開2016-46593(P2016-46593A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2014年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】591230295
【氏名又は名称】NTTエレクトロニクス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 靖行
(72)【発明者】
【氏名】池田 将之
(72)【発明者】
【氏名】米永 一茂
(72)【発明者】
【氏名】富澤 将人
(72)【発明者】
【氏名】木坂 由明
(72)【発明者】
【氏名】相澤 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】大原 拓也
(72)【発明者】
【氏名】山崎 悦史
【審査官】
阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−073594(JP,A)
【文献】
特開平11−308188(JP,A)
【文献】
特開2010−074367(JP,A)
【文献】
特表2008−503937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 3
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のオーバーヘッドを有する第1の伝送フレームを、第1の伝送フレームと同一の階梯の第2の伝送フレームに再マッピングするフレーム再マッピング方法であって、
第1のオーバーヘッドから第1の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンおよび第1の伝送フレーム内の信号誤り訂正符号領域を削除するステップと、
第2の伝送フレームのペイロードに、第1の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンおよび信号誤り訂正符号領域を削除した前記第1の伝送フレームの残りを格納するステップと、
第2の伝送フレームの第2のオーバーヘッドを生成して、前記第2の伝送フレームのペイロードに付加するステップと、
第2の伝送フレームの信号誤り訂正符号領域を生成して第2の伝送フレームに付加するステップと
を備え、
前記第2のオーバーヘッドは、前記第1の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンよりも短い前記第2の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンと、前記第2の伝送フレームのペイロード内における前記第1の伝送フレームの残りの先頭位置を示す先頭位置情報を格納する領域とを含む、ことを特徴とするフレーム再マッピング方法。
【請求項2】
前記第2のオーバーヘッドのデータ量は、前記第1のオーバーヘッドから削除した固定パタンと同量である、ことを特徴とする請求項1に記載のフレーム再マッピング方法。
【請求項3】
前記先頭位置情報は、連続する所定数の第2の伝送フレームにおける前記第2のオーバーヘッドの前記領域の少なくとも一部に亘って格納される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のフレーム再マッピング方法。
【請求項4】
前記第2の伝送フレームは正スタッフ領域を有し、前記第2のオーバーヘッドは負スタッフ領域およびジャスティフィケーション制御領域を含み、前記ジャスティフィケーション制御領域は、前記先頭位置情報を格納する前記領域であり、前記正スタッフ領域および前記負スタッフ領域の使用の有無を示す情報を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフレーム再マッピング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム再マッピング方法に関し、より詳細には、クライアント信号がマッピングされた複数のフレームを多重する場合などに各フレームを新規フレームに再マッピングする際に、元のフレームのフレームレートを上昇させずに新規フレームに再マッピングするフレーム再マッピング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光伝送システムの大容量化することが可能なWDM(波長分割多重)技術の研究開発が行われている。また、WDM技術と同様に光伝送システムを大容量化することが可能な技術として、コヒーレント通信技術も研究開発も盛んに行われている。光伝送システムの大容量化と平行して、LAN等で通信されるクライアントデータのビットレートも大容量化している。今日では、大容量化したクライアントデータ(例えば、100Gbps)を光伝送システムのライン信号に直接収容して伝送したいというニーズも高まっており、これを実現すべく研究も盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。特に、大容量化した光伝送システムに効率よくクライアント信号を収容したり、コヒーレント通信技術を実現したりするためには、LSI等の光伝送システム集積回路が不可欠である。
【0003】
図4は、複数サブキャリアを用いてクライアントデータを伝送する光伝送システム集積回路(LSI)の概略構成図である。
図4の光伝送システムLSI(10)は、送信用と受信用に100Gbps高速I/F(12,22)をそれぞれ1つずつ備える。これらの100Gbps高速I/Fを介して、クライアントの機器(例えば、ルータ)と光伝送システムLSI(10)との間で100Gbpsのクライアント信号の入出力が行われる。
【0004】
図4において、光変調器/光源150は、光源とIQ変調器の組を2つ構え、IQ変調器からの出力を偏波多重して伝送路へ出力する。受光器180は、光ファイバ伝送路から入射する光(対向する光変調器/光源で偏波多重された伝送路を伝播した光)を光電変換して出力する。
【0005】
100G用シンボルマッピング部14は、100Gbps高速I/F(12)から入力された100Gbpsのクライアント信号を100Gbpsの光伝送用の伝送フレーム(例えば、OTU4フレーム(112Gbps))に収容し、クライアント信号が2ビット毎にマッピングされる(割り当てられる)QPSK変調のシンボルを決定し、決定したシンボルに相当する振幅と位相(角度)を出力する。各偏波に2ビットが割り当てられるので、100G用シンボルマッピング部14におけるシンボルレートは、25Gsps(シンボル/秒)である。
【0006】
デジタルコヒーレント信号処理部16は、100G用シンボルマッピング部14からのシンボルに基づき、変調器/光源150へ供給される変調信号を生成して出力する。
【0007】
デジタルコヒーレント信号処理部26は、受光器180からの信号に基づいて、歪補償、クロック抽出、位相推定、及びシンボル識別などのデジタル信号処理を行い、識別されたシンボルを出力する。
【0008】
100G用シンボルデマッピング部24は、デジタルコヒーレント信号処理部26から出力されたシンボルをデマッピングしてビット値を出力する(シンボルに割り当てられたビット値を決定して出力する)。詳細には、100G用シンボルデマッピング部24において、デマッピングされたビット値は、光伝送用の伝送フレーム(上記例では、OTU4フレーム)を構成するビット値であり、伝送フレーム内のクライアント信号に相当するビット値が出力される。
【0009】
100Gbps高速I/F(22)は、100G用シンボルデマッピング部24からのビット値を、光伝送システムLSI(22)の外に受信したクライアント信号として出力するために用いられる。
【0010】
光伝送システムのライン信号のビットレートは、光ファイバ伝送路における伝送特性や変調方式に起因して決定される。例えば、光ファイバ伝送路における伝送特性が良好な場合には、QPSKまたは16QAMなどの変調方式を用いることで、ライン信号のビットレートを100Gbpsまたは200Gbpsにすることができる。したがって、より高いビットレートのライン信号で通信できる場合には、より多くのクライアント信号を1つのライン信号に収容して(多重して)伝送したいというニーズが存在する。光伝送システムのライン信号のビットレートが200Gbpsである場合には、100GEthernet(登録商標)のクライアント信号を収容したOTU4のフレームを2つ多重して送受信することでシステム効率を高めることができる。
【0011】
光伝送システムにおいて、クライアント信号を収容したフレームが2つを多重する場合、これらのフレームのクロックが必ずしも等しいとは限らないので、クロックが等しくなるように調整する(クロックを載せ替える)ことで2つのフレームを同等に扱えるようにした後に多重化処理を行うことが望ましい。
【0012】
クライアント信号を収容したフレーム(オリジナルフレーム)のクロックの載せ替える方法としては、新規オーバーヘッドをオリジナルフレームに付加することで、新規フレームにカプセル化する方法が考え得る。2つのオリジナルフレームをそれぞれ新フレームにカプセル化することで、新規フレームのクロックに載せ替えができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4339345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図5を参照して上記のカプセル化を説明する。
図5(a)は、オリジナルフレームの例としてのOTU4フレームを示す図である。OTU4フレームは、オーバーヘッド(OH)領域、ペイロード領域および信号誤り訂正符号(FEC)領域を含み、フレームレートは、111.8Gbpsである。例えば、OTU4フレームは、ペイロード領域に100GEthernet(登録商標)のクライアント信号を収容している。
図5(b)は、OTU4フレームのデータを維持した状態で、新規OHを付加することでOTU4フレームをカプセル化することで生成された新規フレームを示す。新規フレームは、新規OHが付加されオリジナルフレームのビットレートの偏差を許容することができるが、新規フレームのフレームレートは、例えば、オリジナルフレームのフレームレートの239/238倍の112.3Gbpsに上昇するという問題がある。この新規フレームのフレームレートの上昇は、伝送側クロック(ラインクロック)も上昇させなければならないという問題となる。
【0015】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、新規フレームのフレームレートを上昇させずに、オリジナルフレームを新規フレームに再マッピングする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、フレーム再マッピング方法である。フレーム再マッピング方法は、第1のオーバーヘッドを有する第1の伝送フレームを、第1の伝送フレームと同一の階梯の第2の伝送フレームに再マッピングする方法である。フレーム再マッピング方法は、第1のオーバーヘッドから第1の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンおよび第1の伝送フレーム内の信号誤り訂正符号領域を削除するステップと、第2の伝送フレームのペイロードに、第1の伝送フレームの固定パタンおよび信号誤り訂正符号領域を削除した第1の伝送フレームの残りを格納するステップと、第2の伝送フレームの第2のオーバーヘッドを生成して、前記第2の伝送フレームのペイロードに付加するステップと、第2の伝送フレームの信号誤り訂正符号領域を生成して第2の伝送フレームに付加するステップとを備える。フレーム再マッピング方法において、連続する所定数の第2のオーバーヘッドの所定位置の情報要素の内容が互いに異なる。所定数の互いに異なる情報要素の少なくとも一部が、連続する所定数の第2の伝送フレームのペイロード内における第1の伝送フレームの残りの先頭位置を示す。
【0017】
一実施形態では、第2のオーバーヘッドのデータ量は、第1のオーバーヘッドから削除した固定パタンと同量である。また、第2のオーバーヘッドは、前記第2の伝送フレームのフレーム同期用の固定パタンを含む。第2の伝送フレームは正スタッフ領域を有し、第2のオーバーヘッドは負スタッフ領域およびジャスティフィケーション制御領域を含み、上記の所定位置の情報要素はジャスティフィケーション制御領域に格納されている。上記の所定数の互いに異なる情報要素の少なくとも一部が、正スタッフ領域および負スタッフ領域の使用の有無を示す。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によれば、複数のフレームを多重するに際に、フレームレートが上昇しないように、フレームを再マッピングする方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態に係るフレーム再マッピング方法を実装可能な光伝送システム集積回路を用いた光伝送システムを示す構成例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るフレーム再マッピング方法を説明するための図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るフレーム再マッピング方法を説明するための図である。
【
図4】複数サブキャリアを用いてクライアントデータを伝送する光伝送システム集積回路の概略構成図である。
【
図5】複数のフレームを多重する際に、各フレームのクロックを載せ替える方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。図面において同一または類似する符号は、同一または類似する要素を示す。したがって、同一または類似する要素についての繰り返しの説明は省略する。以下の説明では、送信側のクライアント機器から入力されたクライアント信号を受信側のクライアント機器へ伝送する光伝送システムにおいて、クライアント信号が収容された100GbpsのODU4/OTU4フレームをコヒーレント通信方式で伝送するか、あるいはクライアント信号が収容された2つの100GbpsのODU4/OTU4フレームの各々を再マッピングして多重した200Gbps信号(本明細書において「送信信号」ともいう。)をコヒーレント通信方式で伝送する例を説明する。しかしながら、本願発明は、このような具体的な数値例に限定されるものではなく、一般性を失うことは他の数値においても実施することもできることは言うまでもない。
【0021】
はじめに、
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るフレーム再マッピング方法を実装可能な光伝送システム集積回路(LSI)の例を説明する。
図1の光伝送システムLSI100は、送信側と受信側に100Gbps高速I/Fをそれぞれ2つずつ備える。光伝送システムLSI100は、これらの100Gbps高速IF12−1,12−2を介して、1つまたは2つの100Gbpsのクライアント信号を入力することができる。例えば、入力されたクライアント信号はそれぞれ、フレーム化部(不図示)において100Gbpsの伝送フレーム(OTU4フレーム)にマッピングされる。
【0022】
光伝送システムLSI100には、100Gbpsの変調方式(QPSK)のシンボルに、送信信号の所定数のビットをマッピングする(割り当てる)シンボルを決定する100G用シンボルマッピング回路14が備えられている。100G用シンボルマッピング回路14は、各偏波に2ビットを割り当てる。100G用シンボルマッピング回路14は、OTU4フレームのデータを2ビットずつ各偏波の1つのシンボルに割り当てる。100G用シンボルマッピング回路14は、決定したシンボルに相当する振幅と位相(角度)を出力する。100G用シンボルマッピング回路14のシンボルレートは、25Gsps(シンボル/秒)である。
【0023】
光伝送システムLSI100は、2つ100Gbps高速IF(12−1,12−2)からそれぞれ入力された2つの100Gbpsのクライアント信号(2つのOTU4フレーム)を多重して200Gbpsの送信信号を生成する200G多重部130を備える。200G多重部130は、多重処理の際に、2つのOTU4フレーム(オリジナルフレーム)をそれぞれ新たな100Gのフレーム(新規フレーム)に再マッピングする。200G多重部130に実装される、オリジナルフレームを新規フレームに再マッピングする方法(すなわち、フレーム再マッピング方法)については、後述する。
【0024】
光伝送システムLSI100には、200Gbpsの変調方式(16QAM)のシンボルに、送信信号の所定数のビットをマッピングする(割り当てる)シンボルを決定する200G用シンボルマッピング回路132が備えられている。200G用シンボルマッピング回路132は、各偏波に4ビットを割り当てる。200G用シンボルマッピング回路132は、新規フレームのデータを4ビットずつ各偏波の1つのシンボルに割り当てる。200G用シンボルマッピング回路132は、決定したシンボルに相当する振幅と位相(角度)を出力する。200G用シンボルマッピング回路132のシンボルレートは、25Gspsである。
【0025】
光伝送システムLSI100は、シンボルマッピング部(14,132)からの出力の1つを選択してデジタルコヒーレント信号処理部144へ入力するセレクタ134を備える。
【0026】
デジタルコヒーレント信号処理部144は、セレクタ134により選択されたシンボルマッピング部に対応する変調方式にしたがって変調信号(例えば、振幅と位相)に対してデジタルコヒーレント信号処理を実行し出力する。デジタルコヒーレント信号処理部144からの変調信号は、光変調器/光源150(不図示)へ供給される。
【0027】
他方、光伝送システム集積回路(LSI)100は、受信側に、受光器180(不図示)からの信号に基づいて、クロック抽出、位相推定、及びシンボル識別などのデジタル信号処理を行い、識別されたシンボルを出力するデジタルコヒーレント信号処理部154を備える。識別されたシンボルは、セレクタ174を介して、送信側のセレクタ134により選択されたシンボルマッピング部に対応するデマッピング部(100G用シンボルデマッピング部24または200G用シンボルデマッピング部172)へ供給される。デジタルコヒーレント信号処理部154は、信号品質監視機能を有していても良い。光伝送システム集積回路(LSI)は、信号品質に基づいて、100Gbpsの光伝送とするか、または200Gbpsの光伝送とするかの決定をしても良い。
【0028】
100G用シンボルデマッピング部24は、デジタルコヒーレント信号処理部154からのシンボルをデマッピングしてビット値を出力する(シンボルに割り当てられたビット値(1偏波当たり2ビットで、合計4ビット)を決定して出力する)。100G用シンボルデマッピング部24の出力は、対向する光伝送システムLSIの送信側における送信信号(すなわち、100GbpsのクライアントがマッピングされたOTU4フレーム)である。
【0029】
200G用シンボルデマッピング部172は、デジタルコヒーレント信号処理部154からのシンボルをデマッピングしてビット値を出力する(シンボルに割り当てられたビット値(1偏波当たり4ビットで、合計8ビット)を決定して出力する)。200G用シンボルデマッピング部172の出力は、対向する光伝送システムLSIの送信側における200Gbpsの送信信号(2つのOTU4フレーム(オリジナルフレーム)がそれぞれ再マッピングされた2つの新規フレームを多重した信号)である。200G用シンボルデマッピング部172からの出力は、200G分離部170で、2つの新規フレームに分離される。さらに、各新規フレームから、オリジナルフレーム(OTU4)が再生される。
【0030】
デフレーム化部(不図示)で、100G用シンボルデマッピング部24または200G分離部170からの100Gbpsの信号(OTU4フレーム)からクライアント信号が抽出され、100Gbps高速IF(22−1,22−2)から出力される。
【0031】
例えば、光ファイバ伝送路における伝送特性が良好であり、16QAMなどの変調方式において所定の品質が確保できる場合にのみ、光伝送システムLSIの複数の100Gbps高速I/Fを介して、複数の100Gbpsのクライアント信号を入出力するようにでき、光伝送システムLSIの汎用性を高めることができる。
【0032】
次に、
図2,3を参照して、本発明の一実施形態に係るフレーム再マッピング方法を説明する。
図2は、フレーム再マッピング方法の概略を示す図である。
【0033】
図2(a)は、オリジナルフレームの例としてのOTU4フレームを示す図であり、
図5(a)と同様である。
図2(b)は、オリジナルフレームが再マッピングされた新規フレームを示す図である。本発明では、オリジナルフレームのオーバーヘッドデータの中から、受信側におけるデマッピング時に再生可能なフレーム同期用の固定パタンを削除、削除したデータ量に等しい、新規オーバーヘッドを付加して新規フレームを生成する。また、オリジナルフレームに関するFEC領域を削除し、新規フレームに関するFEC領域を付加する。オリジナルフレームのオーバーヘッドデータの残りとペイロードは、新規フレームに格納される。これにより、オリジナルフレームのフレームレートを上昇させることなく、新規フレームのフレームレートを生成することができる。新規フレームのフレームレートは、オリジナルフレームのフレームレートと等しくなる。
図2(b)は、オリジナルフレームのオーバーヘッドデータの残りとペイロードの一部、および一つ前のオリジナルフレームのペイロードの一部を新規フレームのペイロードとし、新規オーバーヘッド領域を付加した状態を示している。新規フレームのペイロードにおけるオリジナルフレーム(OTU4フレーム)の先頭位置は、後述するFPT(Frame Pointer)によって示される。受信側では、FPTを参照して、オリジナルフレームの先頭位置を判断することができる。
【0034】
例えば、OTU4のうちの14バイトを削除する。この14バイトは、受信側におけるデマッピング時に再生可能なフレーム同期用の固定パタンである。例えば、フレーム・アライメント信号(FAS)領域(受信側でOTU4フレームの先頭位置を識別するための情報、いわゆる‘F6’,‘28’パタンを格納する6バイトの領域)は終端され削除される。また、FAS領域に続く1バイトの固定パタンであるマルチフレーム・アラインメント信号(MFAS)領域を含む、OTU4のOTU−OH(14バイト)が削除される。
【0035】
新規フレームは、オリジナルフレームと同様にマルチフレーム構成である。したがって、オリジナルフレームのOH領域から削除したFAS領域およびMFASの代替が、新規OHにおいて提供される。
【0036】
図3は、本実施形態のフレーム再マッピング方法で生成される新規フレームのフレームフォーマットを例示する図である。
【0037】
図3(a)に示すように、1つの新規フレームは、16320バイト(4080バイト×4)であり、14バイトの新規OH領域と、1バイトの正スタッフ(PJO)領域と、15281バイトのペイロード領域と、1024バイト(256バイト×4)のFEC領域とを含む。
【0038】
新規OH領域は、1バイトの負スタッフ(NJO)領域と、4バイトの新FAS領域と、1バイトのジャスティフィケーション制御(JC)領域と、1バイトの新マルチフレーム・アラインメント信号(MFAS)領域と、7バイトの新OTU−OH領域とを含む。
【0039】
新FAS領域は、受信側で新規フレームの先頭位置を識別するための既知の固定パタンが格納される。新MFAS領域は、フレーム毎にインクリメントされる。新OTU−OH領域は、新規フレームについてのエラー検出用にBIP−8の演算値等を格納するために用いられる。
【0040】
図3(b)に示すように、新規OH領域中の1バイトのジャスティフィケーション制御(JC)領域は、4フレーム毎に異なる情報を格納する。(受信側でインクリメントデータに再生する。)すなわち、4フレーム毎に4バイト(32ビット)の情報を運ぶ。最初のフレームのJC領域の第1〜8ビットと2番目のフレームのJC領域の第1〜6ビットとの合計14ビットがFPTを形成する。2番目のフレームのJC領域の第7ビットおよび第8ビットの値は、正スタッフ(PJO領域の未使用)および負スタッフ(NJO領域の使用)の有無をそれぞれ示す(ビット値‘1’,‘0’はそれぞれ‘有’,‘無’を示す)。3番目のフレームのJC領域の第1〜8ビットは、JC領域の誤り訂正用のCRC−8の値が格納される。(受信側ではCRC−8によりGMP−Cmと同様にJC誤りを訂正する。)4番目のフレームのJC領域の第1〜8ビットは、オリジナルフレームのOH領域から削除したMFASを格納する。
【0041】
図3(c)は、2番目のフレームのJC領域の第7ビットおよび第8ビットの値が共に‘0’のときの4つの新規フレームを示す。新規フレームのペイロードのレートと、収容されるオリジナルフレーム(一部削除済みオリジナルフレーム)のレートが等しく、オリジナルフレームを収容するために、NJO領域を使用することなく、ペイロード領域とPJO領域を使用する例である。
【0042】
図3(d)は、2番目のフレームのJC領域の第7ビットの値が‘0’かつ第8ビットの値が‘1’のときの4つの新規フレームを示す。新規フレームのペイロードのレートよりも、収容されるオリジナルフレーム(一部削除済みオリジナルフレーム)のレートが大きく、オリジナルフレームを収容するために、ペイロード領域とともに、PJO領域およびNJO領域を使用する例である。
【0043】
図3(e)は、2番目のフレームのJC領域の第7ビットの値が‘1’かつ第8ビットの値が‘0’のときの4つの新規フレームを示す。新規フレームのペイロードのレートよりも、収容されるオリジナルフレーム(一部削除済みオリジナルフレーム)のレートが小さく、オリジナルフレームを収容するために、PJO領域およびNJO領域を使用することなく、ペイロード領域のみを使用する例である。
【0044】
図3(f)に示すように、FPTは、新規フレームに再マッピングされた(収容された)オリジナルフレーム(OTU4フレーム)の先頭位置を示す。FPTは、オリジナルフレームの先頭位置が新規フレームの何バイト目からに存在するかを4フレーム毎に示す。例えば、オリジナルフレームの先頭位置は、FPT=0のとき最初の新規フレームの新OTU−OH領域の隣の最初の1バイト目に存在し、FPT=1のとき、新OTU−OH領域の隣の5バイト目に存在する。受信側では、新規フレームを4つ受信するたびに、オリジナルフレームの先頭位置を決定して抽出し、送信側においてオリジナルフレームのOHから削除されたフレーム同期用の既知の固定パタンを挿入し、新規OHからのオリジナルのMFASの値を挿入し、FECの値を演算することで、オリジナルフレームを再生することができる。
【0045】
なお、上記実施形態では、100Gbpsのクライアント信号が100Gbps伝送用のOTU4フレーム(オリジナルのOTU4)にマッピングされ、さらにオリジナルのOTU4フレームを、100Gbps伝送用の新規フレームに再マッピングする例を説明したが、10Gbpsのクライアント信号が10Gbps伝送用のOTU2フレーム(オリジナルのOTU2)にマッピングされ、さらにオリジナルのOTU2フレームを、10Gbps伝送用の新規フレームに再マッピングする場合にも適用することができる。さらに、一般化して、クライアント信号が伝送用のOTUkフレーム(オリジナルのOTUk、kは整数)にマッピングされ、オリジナルのOTUkフレームを同一階梯の新規フレームに再マッピングする場合にも適用することができる。
【0046】
本発明によれば、新規フレームのフレームレートを上昇させずに、オリジナルフレームを新規フレームに再マッピングすることができる。フレームレートが上昇しないため、伝送側(光変調器/光源150および受光器180側)のクロックを、多重する場合と多重しない場合とで共通化できる。したがって、伝送側のクロックに関して、光伝送システム集積回路(LSI)を変更する必要が無くなる。
【符号の説明】
【0047】
10 光伝送システム集積回路(LSI)
12 100Gbps高速インターフェース(I/F)
14 100G用シンボルマッピング部
16 デジタルコヒーレント処理部
22 100Gbps高速インターフェース(I/F)
24 100G用シンボルマッピング部
26 デジタルコヒーレント処理部
100 光伝送システム集積回路(LSI)
130 200G多重部
132 200G用シンボルマッピング部
134 セレクタ(SEL)
144 デジタルコヒーレント信号処理部
150 光変調器/光源
154 デジタルコヒーレント信号処理部
170 200G分離部
172 200Gシンボルデマッピング部
174 セレクタ(SEL)
180 受光器