特許第5965475号(P5965475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5965475ジメチルスルホキシド及びリン酸エステルを含む補助剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965475
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】ジメチルスルホキシド及びリン酸エステルを含む補助剤
(51)【国際特許分類】
   A01N 25/00 20060101AFI20160721BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 43/50 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 43/18 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 37/48 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 41/06 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 43/88 20060101ALI20160721BHJP
   A01N 43/80 20060101ALI20160721BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   A01N25/00 101
   A01N25/30
   A01N43/50 Q
   A01N43/18 Z
   A01N37/48
   A01N41/06 Z
   A01N43/88 105
   A01N43/80 101
   A01P13/00
【請求項の数】19
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-508745(P2014-508745)
(86)(22)【出願日】2012年4月25日
(65)【公表番号】特表2014-518855(P2014-518855A)
(43)【公表日】2014年8月7日
(86)【国際出願番号】EP2012057579
(87)【国際公開番号】WO2012150163
(87)【国際公開日】20121108
【審査請求日】2015年4月22日
(31)【優先権主張番号】61/481,744
(32)【優先日】2011年5月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11164529.7
(32)【優先日】2011年5月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100122389
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 栄一
(74)【代理人】
【識別番号】100111741
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 夏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100169971
【弁理士】
【氏名又は名称】菊田 尚子
(74)【代理人】
【識別番号】100125508
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 愛
(74)【代理人】
【識別番号】100180932
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 洋子
(72)【発明者】
【氏名】シュナーベル,ゲアハルト
(72)【発明者】
【氏名】プフェニング,マティアス
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−150227(JP,A)
【文献】 特表2009−532421(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/040835(WO,A2)
【文献】 特開2010−47562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 1/00−65/48
A01P 1/00−23/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
極性溶媒、及び式(A)
【化1】
(式中、Raは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-であり、
Rbは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-又はOHであり、
R1は、C6-C30-アルキルであり、
n、mは、互いに独立して2〜6の値であり、
x、yは、互いに独立して0〜100の値であり、
x+yは、1〜100の値を表す)
のリン酸エステルを含む、殺有害生物剤の活性を増強するための補助剤であって、式(A)のリン酸エステルが遊離酸として及び/又は塩として存在でき、極性溶媒がジメチルスルホキシド又はテトラメチレンスルホンである、上記補助剤。
【請求項2】
R1が、C8-C18-アルキルである、請求項1に記載の補助剤。
【請求項3】
n及びmが、互いに独立して2又は3の値である、請求項1又は2に記載の補助剤。
【請求項4】
式(A)のリン酸エステルを少なくとも20重量%含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項5】
極性溶媒を少なくとも20重量%含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項6】
極性溶媒と、式(A)のリン酸エステルとの重量比が、9.7:0.3〜1:9の範囲内にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項7】
アニオン性界面活性剤を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項8】
水を20重量%以下含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項9】
極性溶媒が、ジメチルスルホキシドを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の補助剤。
【請求項10】
殺有害生物剤、及び請求項1から9のいずれか一項に記載の補助剤を含む、農薬組成物。
【請求項11】
殺有害生物剤が、溶解した形態で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
式(A)のリン酸エステルを少なくとも20重量%含む、請求項10又は11に記載の組成物。
【請求項13】
極性溶媒を少なくとも20重量%含む、請求項10から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
水を20重量%以下含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
非イオン性界面活性剤を含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
殺有害生物剤が、マザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン及びイマゼタピルから選択されるイミダゾリノンを含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
請求項1から9のいずれか一項に記載の補助剤を調製する方法であって、極性溶媒と式(A)のリン酸エステルとを接触させる、上記方法。
【請求項18】
殺有害生物剤の活性を増強するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の補助剤の使用。
【請求項19】
植物病原菌及び/又は望ましくない植生及び/又は望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を抑制し、並びに/或いは植物の成長を調節するための方法であって、請求項10から14のいずれか一項に記載の組成物を、それぞれの有害生物、それぞれの有害生物から保護されるべきそれらの周囲環境又は作物に、土壌及び/又は望ましくない植物に、及び/又は作物に、及び/又はそれらの周囲環境に作用させる、上記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極性溶媒、及び式(A)のリン酸エステル(本明細書で下に記載)を含んだ、殺有害生物剤の活性を増強するための補助剤(adjuvant)に関し、式(A)のリン酸エステルは、遊離酸として、及び/又は塩として存在することが可能であり、極性溶媒は、任意の比率で水と混和することができ、60℃超の引火点を有する。本発明は、殺有害生物剤及び補助剤を含んだ農薬組成物に、極性溶媒と、式(A)のリン酸エステルとを接触させる補助剤の調製方法に、殺有害生物剤の活性を増強するための補助剤の使用に、並びに植物病原菌及び/又は望ましくない植生及び/又は望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を抑制し、及び/又は植物の成長を調節する方法にさらに関し、該組成物が、それぞれの有害生物に、それぞれの有害生物から保護されるべきそれらの周囲環境又は作物に、土壌及び/又は望ましくない植物及び/又は作物及び/又はそれらの周囲環境に作用することを可能にする。本発明は、好ましい特徴と、他の好ましい特徴との組合せを含む。
【背景技術】
【0002】
リン酸エステルを含んだ補助剤及び農薬製剤は、公知であり、WO 2007/115944は、モノヒドロキシ官能性ポリアルキルエーテルのリン酸エステルを含む、イミダゾリノン除草剤のための補助剤を開示している。WO 2001/67860は、シクロヘキサンポリカルボン酸エステル、及びポリアルキレンオキシドエーテルのリン酸エステル又はジメチルスルホキシド(DMSO)などの補助剤及び/又は添加剤を含む農薬製剤を開示している。WO 2010/040835は、ピラクロストロビン、水溶解性が少なくとも2g/lである有機溶媒LM2(DMSOなど)及びアニオン性界面活性物質OS1(オリゴ-C2-C3-アルキレンオキシドC8-C22-アルキルエーテルホスフェートなど)を含む液体製剤を開示している。
【0003】
公知の補助剤及び農薬製剤の不利点は、とりわけ、殺有害生物剤に対する活性増強効果に改善の余地があること、活性増強効果が大きく変化すること、及び補助剤を農薬製剤中に組み込むことが難しいこと(即ち例えば貯蔵安定性の低下が起こり得る)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO 2007/115944
【特許文献2】WO 2001/67860
【特許文献3】WO 2010/040835
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの不利点を克服する補助剤及び農薬組成物を提供することが、本発明の目的であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
当該目的は、極性溶媒、及び式(A)
【化1】
【0007】
(式中、Raは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-であり、
Rbは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-又はOHであり、
R1は、C6-C30-アルキルであり、
n、mは、互いに独立して2〜6の値であり、
x、yは、互いに独立して0〜100の値であり、
x+yは、1〜100の値を表す)、
のリン酸エステルを含む、殺有害生物剤の活性を増強するための補助剤であって、式(A)のリン酸エステルが遊離酸として及び/又は塩として存在することができ、極性溶媒が任意の比率で水と混和することができ、60℃超の引火点を有する補助剤によって達成された。
【0008】
Rbは、好ましくはOHである。
【0009】
特に好ましい一形態では、式(A)のリン酸エステルは、混合物であることができ、その中で、混合物の一部分T1においてRbはOHであり、混合物の残りの部分T2においてRbはR1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-である。混合物は、T2を、通常は0.5〜50重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%含み、混合物の残部は、T1である。
【0010】
R1は、直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルであることができる。R1は、好ましくは非置換の、脂肪族アルキルラジカルである。R1は、好ましくはC8-C18-アルキルであり、特に好ましくはデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル又はヘキサデシルなどのC10-C16-アルキルである。
【0011】
添え字n及びmは、好ましくは互いに独立して2〜5の値であり、特に好ましくは2〜4、特に2又は3である。添え字n及びmは、通常、異なる値をとる。添え字n及びmは、通常、整数である値をとる。
【0012】
添え字x及びyは、好ましくは互いに独立して0〜40の値であり、特に好ましくは0〜25の値、特に1〜20の値である。
【0013】
x+yの総計は、好ましくは3〜50の値を表し、特に好ましくは6〜30、特に10〜25を表す。
【0014】
好ましい実施形態では、nは2であり、xは3〜30であり、mは3であり、yは0〜20であり、x+yは4〜30である。
【0015】
ラジカル「R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-」において、アルコキシ単位「(CnH2nO)x」及び「(CmH2mO)y」は、任意の順序で、例えばランダムに分布して、又はブロックワイズで(A-B又はA-B-Aなど)起きてもよい。
【0016】
さらに好ましい実施形態では、R1はC8-C18-アルキルであり、n及びmは互いに独立して2〜4の値であり、x及びyは互いに独立して1〜25の値であり、x+yは3〜50の値を表す。
【0017】
特に好ましい実施形態では、R1はC8-C18-アルキルであり、n及びmは互いに独立して2又は3の値であり、x及びyは互いに独立して1〜20の値であり、x+yは6〜30の値を表す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
式(A)のリン酸エステルは、遊離酸として(RaRbP(O)OHなど)、及び/又は塩として(例えば対イオンを伴うRaRbP(O)O-など)存在することができる。リン酸エステルの塩の形態において、式(A)のリン酸エステルは、通例の対イオンを含み、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニウム、(2-ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウム、グアニジニウム、トリエタノールアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジメチルアンモニウム又はジグリコールアンモニウムのカチオンなどである。リン酸エステルは、遊離酸として存在することが好ましい。
【0019】
式(A)のリン酸エステル及びそれらの調製は、一般に知られており、例えばWasow, Surfactant Science Series, volume 56 (Anionic Surfactants: Organic Chemistry), 1995, chapter 10.2 (Polyoxyalkylene phosphate esters), pages 560-564にある。
【0020】
極性溶媒は、任意の比率で水と混和することができ、60℃超の引火点を有する。こうした溶媒の例は、一般に知られており、専門家であれば教科書で見つけることができる。特に良好な例は、N-メチルピロリドン又はDMSOである。
【0021】
「任意の比率で水と混和することができる」という表現は、任意の重量比の水と極性溶媒とが、20°Cで、24時間以内に相分離を生じることなく調製できることを意味する。
【0022】
引火点は、通常、1013mbarで測定され、好ましくは65℃超、特に好ましくは70℃超、特に好ましくは75℃超、特に80℃超である。引火点は、DIN 51758、EN 22719で特定されている通りに測定できる。
【0023】
さらなる実施形態では、極性溶媒は、好ましくは少なくとも一つ(一つ又は二つなど)のスルホキシド基又はスルホン基を有するが、スルホキシド基がより好ましい。例は、ジメチルスルホキシド(DMSO)又はテトラメチレンスルホンである。
【0024】
最も好適である極性溶媒は、DMSOである。
【0025】
本発明による補助剤は、式(A)のリン酸エステルを、通常は少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも20重量%、特に少なくとも30重量%含む。別の形態では、本発明による補助剤は、式(A)のリン酸エステルを、通常は少なくとも31重量%、好ましくは少なくとも33重量%、特に少なくとも35重量%含む。補助剤は、リン酸エステルを、90重量%以下、好ましくは75重量%以下、特に50重量%以下、含むことができる。
【0026】
ジメチルスルホキシド(DMSO)は、一般に知られる有機溶媒である。本発明による補助剤は、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)を、通常は少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも30重量%、特に少なくとも50重量%含む。別の形態では、本発明による補助剤は、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)を、通常は少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも62重量%、特に少なくとも65重量%含む。補助剤は、極性溶媒(DMSOなど)を、95重量%以下、好ましくは85重量%以下、特に75重量%以下含むことができる。
【0027】
補助剤における、極性溶媒(DMSOなど)と、式(A)のリン酸エステルとの重量比は、通常は9.7:0.3〜1:9、好ましくは9:1〜3:7、特に好ましくは8.5:1.5〜4:6、特に8:2〜5:5の範囲内にある。
【0028】
補助剤は、さらなる通例の農薬補助剤を含むことができ、さらなる有機溶剤又は界面活性剤などである。好ましくは、補助剤は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む。好適なアニオン性界面活性剤は、スルホネート、スルフェート、ホスフェート又はカルボキシレートの、アルカリ、アルカリ土類又はアンモニウムの塩であり、スルホネートが好ましい。スルホネートの例は、アルキルアリールスルホネート、ジフェニルスルホネート、α-オレフィンスルホネート、リグノスルホネート、脂肪酸及び油のスルホネート、エトキシル化したアルキルフェノールのスルホネート、縮合ナフタレンのスルホネート、ドデシル及びトリデシルベンゼンのスルホネート、ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホネート、スルホスクシネート又はスルホスクシナメートである。スルフェートの例は、脂肪酸及び油の、エトキシル化したアルキルフェノールの、アルコールの、エトキシル化したアルコールの、又は脂肪酸エステルの、スルフェートである。ホスフェートの例は、リン酸エステルがある。カルボキシレートの例は、アルキルカルボキシレート、及びカルボキシル化したアルコールエトキシレート又はアルキルフェノールエトキシレートである。
【0029】
本発明の補助剤は、アニオン性界面活性剤を、通常は少なくとも0.5重量%、好ましくは少なくとも1重量%、特に少なくとも2重量%含む。補助剤は、アニオン性界面活性剤を30重量%以下、好ましくは15%以下、特に7%以下、含むことができる。
【0030】
本発明の補助剤は、水を、通常は20重量%以下、好ましくは5重量%以下、特に1重量%以下含む。
【0031】
本発明の補助剤は、殺有害生物剤を、通常は5重量%以下、好ましくは1重量%以下特に好ましくは0.1重量%以下含む。さらに好ましい形態では、補助剤は、殺有害生物剤、例えば本明細書で下に説明するような殺有害生物剤を含まない。
【0032】
好ましい実施形態では、補助剤は、式(A)のリン酸エステルを20〜75重量%、極性溶媒(DMSOなど)を30〜85重量%、及び任意選択でアニオン性界面活性剤を1〜15重量%含む。特に好ましい実施形態では、補助剤は、式(A)のリン酸エステルを30〜50重量%、極性溶媒(DMSOなど)を50〜75重量%、及び任意選択でアニオン性界面活性剤を2〜7重量%含む。
【0033】
本発明による補助剤は、通常は液体又は固体であり、液体が好ましい。固体製剤の例は、WO 2007/028504又はWO 2007/028505における固体製剤と類似したものである。農薬製剤の固体型の好ましい例は、本明細書で下に、「vi)顆粒水分散剤(WG)」及び「vii)水分散剤(WP)」の項目で説明している。本発明による補助剤は、好ましくは液体、とりわけ溶液、エマルション、サスペンション又はサスポエマルションである。補助剤は、特に好ましくは溶液である。
【0034】
本発明のさらなる主題は、本発明による補助剤を調製する方法であって、極性溶媒と、式(A)のリン酸エステルとを接触させる方法であり、例えば該組成物を任意の順序で混合することによる。
【0035】
本発明のさらなる主題は、殺有害生物剤、とりわけ除草剤の活性を増強するための、本発明による補助剤の使用である。好ましい殺有害生物剤は、本明細書で下に説明している。
【0036】
本発明のさらなる主題は、殺有害生物剤及び本発明による補助剤を含む農薬組成物に関する。
【0037】
殺有害生物剤という用語は、殺菌剤、殺虫剤、線虫駆除剤、除草剤、毒性緩和剤及び/又は成長調節剤から成る群から選択される少なくとも1種の有効成分を指す。好ましい殺有害生物剤は、殺菌剤、殺虫剤、除草剤及び成長調節剤である。特に好ましい殺有害生物剤は、除草剤である。上記クラスの2種以上からの殺有害生物剤混合物もまた、使用してもよい。当業者は、こうした殺有害生物剤に精通しており、これらは例えば、Pesticide Manual, 15th Ed. (2009), The British Crop Protection Council, Londonにおいて見つけることができる。以下の殺有害生物剤が、例として好適である(殺有害生物剤A)〜K)は殺菌剤である)。
【0038】
A)呼吸阻害剤
- Q0サイトでの複合III阻害剤(例えばストロビルリン):アゾキシストロビン、カウメトキシストロビン、カウモキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フェナミンストロビン、フェノキシストロビン/フルフェノキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、トリフロキシストロビン、メチル2-[2-(2,5-ジメチルフェニルオキシメチル)フェニル]-3-メトキシアクリレート、2-(2-(3-(2,6-ジクロロフェニル)-1-メチルアリリデンアミノオキシメチル)フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチルアセタミド、ピリベンカルブ、トリクロピリカルブ/クロロジンカルブ、ファモキサドン、フェナミドン;
- Qiサイトでの複合III阻害剤:シアゾファミド、アミスルブロム;
- 複合II阻害剤(例えばカルボサミド):ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、テクロフタラム、チフルザミド、N-(4'-トリフルオロメチルチオ-ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-(1,3,3-トリメチルブチル)フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、及びN-[9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド;
- 他の呼吸阻害剤(例えば複合I、脱共役剤):ジフルメトリム;ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、フルアジナム;フェリムゾン;有機金属化合物:フェンチンアセテート、フェンチン塩化物又はフェンチン水酸化物などのフェンチン塩;アメトクラジン;及びシルチオファム;
B)ステロール生合成阻害剤(SBI殺菌剤)
- C14-デメチラーゼ阻害剤(DMI殺菌剤):トリアゾール:アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキシポコナゾール、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール;イミダゾール:イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;ピリミジン、ピリジン及びピペラジン:フェナリモール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン;
- デルタ14-レダクターゼ阻害剤:アルジモルフ、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、ピペラリン、スピロキサミン;
- 3-ケトレダクターゼ阻害剤:フェンヘキサミド;
C)核酸合成阻害剤
- フェニルアミド又はアシルアミノ酸の殺菌剤:ベナラキシル、ベナラキシル-m、キララキシル、メタラキシル、メタラキシル-M(メフェノキサム)、オフレース、オキサジキシル;
- その他:ヒメキサゾール、オクチリノン、オキソリン酸、ブピリメート;
D)細胞分裂及び細胞骨格阻害剤
- ベンズイミダゾール、チオファネートなどのチューブリン阻害剤:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネートメチル;トリアゾロピリミジン:5-クロロ-7-(4-メチル-ピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン;
- さらなる細胞分裂阻害剤:ジエトフェンカルブ、エタボキサム、ペンシクロン、フルオピコリド、ゾキサミド、メトラフェノン、ピリオフェノン;
E)アミノ酸合成及びタンパク質合成阻害剤
- メチオニン合成阻害剤(アニリノピリミジン):シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル;
- タンパク質合成阻害剤:ブラストサイジン-S、カスガマイシン、カスガマイシンヒドロクロリド水和物、ミルジオマイシン、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、ポリオキシン、バリダマイシンA;
F)シグナル伝達阻害剤
- MAP/ヒスチジンキナーゼ阻害剤:フルオロイミド、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、フェンピクロニル、フルジオキソニル;
- G-タンパク質阻害剤:キノキシフェン;
G)脂質及び膜合成阻害剤
- リン脂質生合成阻害剤:エジフェンホス、イプロベンホス、ピラゾホス、イソプロチオラン;
- 脂質過酸化:ジクロラン、キントゼン、テクナゼン、トルクロホス-メチル、ビフェニル、クロロネブ、エトリジアゾール;
- リン脂質生合成及び細胞壁付着:ジメトモルフ、フルモルフ、マンジプロパミド、ピリモルフ、ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、バリフェナレート、及び4-フルオロフェニルN-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブタ-2-イル)カルバメート;
- 細胞膜透過性及び脂肪酸に影響を与える化合物:プロパモカルブ、プロパモカルブヒドロクロリド
H)「マルチサイト」阻害剤
- 無機の有効成分:ボルドー(Bordeaux)混合物、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;
- チオ及びジチオカルバメート:フェルバム、マンコゼブ、マネブ、メタム、メチラム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;
- 有機塩素化合物(例えばフタリミド、スルファミド、クロロニトリル):アニラジン、クロロタロニル、カプタホール、キャプタン、フォルペット、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール及びその塩、フタリド、トリルフルアニド、N-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-エチル-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
-グアニジン及びその他:グアニジン、ドジン、ドジン遊離塩基、グアザチン、グアザチンアセテート、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イミノクタジントリス(アルベシレート)、ジチアノン;
I)細胞壁生合成阻害剤
- グルカン合成阻害剤:バリダマイシン、ポリオキシンB;メラニン合成阻害剤:ピロキロン、トリシクラゾール、カルプロパミド、ジシクロメット、フェノキサニル;
J)耐性感応物質
-アシベンゾラル-S-メチル、プロベナゾール、イソチアニル、チアジニル、プロヘキサジオン-カルシウム、ホスホネート:ホセチル、ホセチル-アルミニウム、亜リン酸及びその塩;
K)未知の作用機序
- ブロノポール、キノメチオネート、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジフェンゾクワット、ジフェンゾクワット-メチルスルフェート、ジフェニルアミン、フェンピラザミン、フルメトバール、フルスルファミド、フルチアニル、メタスルホカルブ、ニトラピリン、ニトロタール-イソプロピル、オキシン-銅、プロキナジド、テブフロキン、テクロフタラム、トリアゾキシド;2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロメトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メチル)-2-フェニルアセトアミド、N’-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N’-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N’-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N’-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N-メチル-(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボキシラート、N-メチル-(R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル 2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)-アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボキシレート、1-[4-[4-[5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-3-イソオキサゾリル]-2-チアゾリル]-1-ピペリジニル]-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イルメトキシアセテート、N-メチル-2-{1-[(5-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}-N-[(1R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]-4-チアゾールカルボキサミド、3-[5-(4-メチルフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン(ピリソキサゾール)、N-(6-メトキシピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、5-クロロ-1-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)-2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール、2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソオキサゾール-5-イル]-2-プロパ-2-イニルオキシアセトアミド;
M)成長調節剤
- アブシジン酸、アミドクロール、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、ブトラリン、クロルメコート(クロルメコート塩化物)、塩化コリン、シクラニリド、ダミノジド、ジケグラック、ジメチピン、2,6-ジメチルプリジン、エテホン、フルメトラリン、フルルプリミドール、フルチアセット、ホルクロルフェヌロン、ジベレリン酸、イナベンフィッド、インドール-3-酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メピコート(メピコート塩化物)、メトコナゾール、ナフタレン酢酸、N-6-ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン-カルシウム)、プロヒドロジャスモン、チジアズロン、トリアペンテノール、トリブチルホスホロトリチオエート、2,3,5-トリヨード安息香酸、トリネキサパック-エチル、及びウニコナゾール;
N)除草剤
- アセトアミド:アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ジメタクロール、ジメテナミド、フルフェナセット、メフェナセット、メトラクロール、メタザクロール、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド、プレチラクロール、プロパクロール、テニルクロール;
- アミノ酸類似体:ビラナホス、グリホセート、グルホシネート、スルホセート;
- アリールオキシフェノキシプロピオネート:クロジナホップ、シハロホップ-ブチル、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P-テフリル;
- ビピリジル:ジクワット、パラコート;
- カルバメート及びチオカルバメート:アスラム、ブチレート、カルベタミド、デスメジファム、ジメピペレート(dimepiperat)、エプタム(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメジファム、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、トリアレート;
- シクロヘキサンジオン:ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;
- ジニトロアニリン:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;
- ジフェニルエーテル:アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、ジクロホップ、エトキシフェン、フォメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;
- ヒドロキシベンゾニトリル:ブロモキシニル、ジクロベニル、イオキシニル;
- イミダゾリノン:イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;
- フェノキシ酢酸:クロメプロップ、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)、2,4-DB、ジクロルプロップ、MCPA、MCPA-チオエチル、MCPB、メコプロップ;
- ピラジン:クロリダゾン、フルフェンピル-エチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;
- ピリジン:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル;
- スルホニル尿素:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、1-((2-クロロ-6-プロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)スルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)尿素;
- トリアジン:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トリアジフラム;
- 尿素:クロルトルロン、ダイムロン、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リヌロン、メタベンズチアズロン、テブチウロン;
- 他のアセトラクテートシンターゼ阻害剤:ビスピリバック-ナトリウム、クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン、フルメトスラム、メトスラム、オルトスルファムロン、ペノクススラム、プロポキシカルバゾン、ピリバムベンズ-プロピル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン、ピロクススラム;
-その他:アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフルレセート、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カルフェントラゾン、シニドン-エチル(ethyyl)、クロルタール、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド、ジカンバ、ジフェンゾクワット、ジフルフェンゾピル、ドレックスレラモノセラス(Drechslera monoceras)、エンドタール、エトフメセート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルポキサム、フルオロクロリドン、フルルタモン、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、メチルアルセニック酸、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピラゾリネート、キノクラミン、サフルフェナシル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、テルバシル、テフリルトリオン、テンボトリオン、チエンカルバゾン、トプラメゾン、4-ヒドロキシ-3-[2-(2-メトキシエトキシ-メチル)-6-トリフルオロメチルピリジン-3-カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクト-3-エン-2-オン、エチル(3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)フェノキシ]ピリジン-2-イルオキシ)アセテート、メチル6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピルピリミジン-4-カルボキシレート、6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-オール、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カルボン酸、メチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)ピリジン-2-カルボキシレート、及びメチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-3-ジメチルアミノ-2-フルオロフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート;
O)殺虫剤
- オルガノ(チオ)ホスフェート:アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン-メチル、パラオクソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
- カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、トリアザメート;
- ピレスロイド:アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、α-シペルメトリン、β-シペルメトリン、ζ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、λ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリンI及びII、レスメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン、
- 昆虫成長阻害剤:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン、シラマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンタジン;b)エクジソン拮抗薬:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラメート;
- ニコチン受容体作動薬/拮抗薬:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1-(2-クロロチアゾール-5-イルメチル)-2-ニトリミノ-3,5-ジメチル-[1,3,5]トリアジナン;
- GABA拮抗薬:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、N-5-アミノ-1-(2,6-ジクロロ-4-メチルフェニル)-4-スルフィナモイル-1H-ピラゾール-3-チオカルボキサミド;
- 大環状ラクトン:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、スピネトラム;
- ミトコンドリア性電子伝達鎖阻害剤(METI)I殺ダニ剤:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
- METI II及びIII物質:アセキノシル、フルアシプリム、ヒドラメチルノン;
- デカップラー:クロルフェナピル;
- 酸化的リン酸化阻害剤:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギット;
- 昆虫脱皮阻害剤:クリオマジン;
- 「混合機能オキシダーゼ」阻害剤:ピペロニルブトキシド;
- ナトリウムチャネル遮断剤:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
- その他:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジピル(HGW86);シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、イミシアホス、ビストリフルロン及びピリフルキナゾン。
【0039】
好ましい殺有害生物剤は、N)型の除草剤の少なくとも1種を含み、特に好ましくはグリホセート、グルホシネート、オーキシン除草剤、ALS阻害剤の除草剤、漂白剤の除草剤、又はプロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤の除草剤を含む。きわめて特に好ましい殺有害生物剤は、イミダゾリノンを含み、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン及びイマゼタピルなどを含む。
【0040】
殺有害生物剤は、固体、溶解、懸濁、エマルション又はサスポエマルションの形態で存在することができる。少なくとも1種の殺有害生物剤が、溶解した形態で存在していることが好ましい。
【0041】
殺有害生物剤は、水溶性、又は水不溶性であることができる。少なくとも1種の殺有害生物剤が水に可溶であることが好ましい。通常、水に可溶な殺有害生物剤は、20℃で、少なくとも0.2重量%まで、好ましくは少なくとも0.5重量%まで、特に好ましくは少なくとも2重量%まで、特に5重量%まで、水に可溶である。
【0042】
農薬組成物はまた、無機のスルフェート、無機のホスフェート、又は無機のニトレートなどの肥料を含むこともできる。例は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム又はリン酸アンモニウムである。農薬組成物はまた、銅又は亜鉛を含有する化合物などの微量栄養素を含むこともできる。
【0043】
本発明による農薬組成物は、殺有害生物剤を、通常は少なくとも0.5重量%、好ましくは少なくとも1.0重量%含む。農薬組成物は、殺有害生物剤を、99重量%以下、好ましくは80重量%以下、特に60%以下含むことができる。
【0044】
本発明による農薬組成物は、式(A)のリン酸エステルを、通常は少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも20重量%、特に少なくとも30重量%含む。別の形態では、本発明による農薬組成物は、式(A)のリン酸エステルを、通常は少なくとも31重量%、好ましくは少なくとも35重量%、特に少なくとも40重量%含む。農薬組成物は、該リン酸エステルを、90重量%以下、好ましくは75重量%以下、特に50重量%以下含むことができる。
【0045】
本発明による農薬組成物は、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)を、通常は少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも30重量%、特に少なくとも50重量%含む。別の形態では、本発明による農薬組成物は、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)を、通常は少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも65重量%、特に少なくとも70重量%含む。農薬組成物は、極性溶媒(DMSOなど)を、95重量%以下、好ましくは85重量%以下、特に75重量%以下含むことができる。
【0046】
農薬組成物における、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)と、式(A)のリン酸エステルとの重量比は、通常は9.7:0.3〜1:9、好ましくは9:1〜3:7、特に好ましくは8.5:1.5〜4:6、特に8:2〜5:5の範囲内にある。
【0047】
本発明による農薬組成物は、通常は液体又は固体であり、液体が好ましい。固体製剤の例は、WO 2007/028504又はWO 2007/028505における固体製剤と類似したものである。農薬製剤の固体型の好ましい例は、本明細書で下に、「vi)顆粒水分散剤(WG)」及び「Vii)水分散剤(WP)」の項目で説明している。本発明による農薬組成物は、好ましくは液体、とりわけ溶液、エマルション、サスペンション又はサスポエマルションである。該組成物は、特に好ましくは溶液である。
【0048】
農薬組成物は、植物保護製品のために通常利用される補助剤をさらに含むこともでき、補助剤の選択は、特定の使用形態、又は有効成分による。好適な補助剤の例は、さらなる溶媒、固体担体、界面活性物質(界面活性剤、可溶化剤、保護コロイド、湿潤剤及び接着剤など)、有機及び無機の増粘剤、殺細菌剤、凍結防止剤、消泡剤、任意選択で着色剤及び展着剤(例えば種子の処理用)である。
【0049】
好適であるさらなる溶媒は、水、有機溶媒、例えば中沸点から高沸点の鉱油留分、例えば、ケロシン及びディーゼル油、さらにまたコールタール油及び植物又は動物起源の油、脂肪族、環式及び芳香族の炭化水素、例えばパラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化したナフタレン及びその誘導体、アルキル化したベンゼン及びその誘導体と、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びシクロヘキサノール、グリコールなどのアルコールと、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン、ジメチル脂肪酸アミド、脂肪酸及び脂肪酸エステルなどのケトンと、強極性溶媒、例えばN-メチルピロリドンなどのアミドなどの、有機溶媒である。原則として、溶媒の混合物を使用することも可能である。好ましい、さらなる溶媒は、有機溶媒である。
【0050】
本発明による農薬組成物は、水を、通常は20%以下、好ましくは5重量%以下、特に1重量%以下含む。
【0051】
固体担体は、シリカ、シリカゲル、ケイ酸塩、沈降したシリカ(例えばSipernat 50 SなどのSipernat型)、タルク、カオリン、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土などの鉱物土類と、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕した合成材料と、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素などの肥料と、穀物粉、樹皮粉、木粉及び堅果殻粉、セルロース粉末などの植物起源製品、又は他の固体担体である。
【0052】
好適な界面活性物質(補助剤、湿潤剤、接着剤、分散助剤又は乳化剤)は、芳香族スルホン酸(例えばリグノスルホン酸(Borresperse(登録商標)型、Borregaard、ノルウェー)、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(Morwet(登録商標)型、Akzo Nobel、米国)及びジブチルナフタレンスルホン酸(Nekal(登録商標)型、BASF、ドイツ))の並びに脂肪酸、アルキル及びアルキルアリールスルホネート、アルキルスルフェート、ラウリルエーテルスルフェート及び脂肪アルコールスルフェートのアルカリ、アルカリ土類、アンモニウム塩;、硫酸化ヘキサ、ヘプタ及びオクタデカノールの及び脂肪アルコールグリコールエーテルの塩;スルホン化ナフタレン及びその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレン又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、エトキシル化したイソオクチル、オクチル又はノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化したヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビトールエステル、リグニン亜硝酸塩の廃液と、タンパク質、変性タンパク質、多糖類(例えばメチルセルロース)、疎水変性デンプン、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)型、Clariant、スイス)、ポリカルボキシレート(Sokalan(登録商標)型、BASF、ドイツ)、ポリアルコキシレート、ポリビニルアミン(Lupamin(登録商標)型、BASF、ドイツ)、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)型、BASF、ドイツ)、ポリビニルピロリドン、並びにそれらのコポリマーである。
【0053】
好適である界面活性剤は、特に、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤、ブロックポリマー、並びに高分子電解質である。好適なアニオン性界面活性剤は、本明細書で上に記載のものである。
【0054】
好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシレート、N-アルキル化した脂肪酸アミド、アミンオキシド、エステル又は糖系の界面活性剤である。アルコキシレートの例は、アルコール、アルキルフェノール、アミン、アミド、アリールフェノール、脂肪酸、又はアルコキシル化した脂肪酸エステルなどの化合物である。アルコキシル化のために使用できる物質は、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドであり、エチレンオキシドが好ましい。N-アルキル化した脂肪酸アミドの例は、脂肪酸グルカミド又は脂肪酸アルカノールアミドである。エステルの例は、脂肪酸エステル、グリセロールエステル又はモノグリセリドである。糖系界面活性剤の例は、ソルビタン、エトキシル化したソルビタン、ショ糖エステル及びグルコースエステル、又はアルキルポリグルコシドである。
【0055】
好適なカチオン性界面活性剤は、第四級界面活性剤、例えば一つ又は二つの疎水性基を有する第四級アンモニウム化合物、又は長鎖第一級アミンの塩である。好適な両性界面活性剤は、アルキルベタイン及びイミダゾリンである。好適なブロックポリマーは、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドのブロックを含むA-B又はA-B-A型のブロックポリマー、又はアルカノール、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを含むA-B-C型のブロックポリマーである。好適な高分子電解質は、ポリ酸又はポリ塩基である。ポリ酸の例は、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩である。ポリ塩基の例は、ポリビニルアミン又はポリエチレンアミンである。
【0056】
農薬組成物は、好ましくは少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む。農薬組成物は、アニオン性界面活性剤を、通常は少なくとも0.5重量%、好ましくは少なくとも1重量%、特に少なくとも2重量%含む。該組成物は、アニオン性界面活性剤を、30重量%以下、好ましくは15重量%以下、特に7重量%以下含むことができる。
【0057】
農薬組成物は、特に好ましくは少なくとも1種のアニオン性界面活性剤、及び少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。農薬組成物は、非イオン性界面活性剤を、通常は少なくとも3重量%、好ましくは少なくとも10重量%、特に少なくとも20重量%含む。該組成物は、非イオン性界面活性剤を、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、特に30重量%以下含むことができる。好適なアニオン性及び非イオン性の界面活性剤は、本明細書で上に述べられている。
【0058】
増粘剤の例(即ち組成物に、修飾された流動挙動を与える化合物、即ち静止状態で高粘度、撹拌状態で低粘度)は、キサンタンガム(Kelzan(登録商標)、CP Kelco、米国)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia、フランス)、又はVeegum(登録商標)(R.T.Vanderbilt、米国)、又はAttaclay(登録商標)(Engelhard Corp.、米国ニュージャージー州)などの、多糖類並びに有機無機層状ミネラルである。
【0059】
殺細菌剤を、該組成物を安定化させるために添加してもよい。殺細菌剤の例は、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマール系のもの(ICIからのProxel(登録商標)、又はThor ChemieからのActicide(登録商標)RS、及びRohm & HaasからのKathon(登録商標)MK)であり、さらにアルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノンなどのイソチアゾリノン誘導体(Thor ChemieからのActicide(登録商標)MBS)である。
【0060】
好適な凍結防止剤の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素及びグリセロールである。
【0061】
消泡剤の例は、シリコーンエマルション(例えばSilikon(登録商標)SRE、Wacker、ドイツ、又はRhodorsil(登録商標)、Rhodia、フランスなど)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、有機フッ素化合物、及びそれらの混合物である。
【0062】
着色剤の例は、水に難溶な顔料と、水に可溶な染料との両方である。挙げることができる例は、ローダミンB(Rhodamin B)、C.I.ピグメントレッド112及びC.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108の名称で知られる顔料及び染料である。
【0063】
展着剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、及びセルロースエーテル(タイロース(Tylose)(登録商標)、信越化学工業、日本)である。
【0064】
組成物の型の例は、サスペンション(SC、OD、FS)、乳剤(EC)、エマルション(EW、EO、ES)、ペースト、丸剤、水和剤又は粉剤(WP、SP、SS、WS、DP、DS)又は粒剤(GR、FG、GG、MG)(水溶性又は水分散性(水和性)のいずれかであることができる)であり、、並びに種子などの植物繁殖物質の処理用のゲル(GF)がある。農薬組成物は、公知の方法(例えばMollet, H.及びGrubemann, A.: Formulation technology (Wiley VCH Verlag, Weinheim, 2001)で調製される。
【0065】
農薬製剤の型の例は、以下の通りである。
【0066】
1.水に希釈する組成物型
i)水溶剤(SL、LS)
水溶性の有効成分10重量部を、本発明による補助剤80重量部に溶解し、10%の湿潤剤で処理する。これにより、有効成分の含有率が10重量%である組成物が得られる。
【0067】
ii)分散剤(DC)
本発明による補助剤及び任意選択の殺有害生物剤20重量部を、シクロヘキサノン70重量部に溶解し、分散助剤、例えばポリビニルピロリドン、10重量部を添加する。水に希釈すると、分散液が得られる。有効成分の含有率は、20重量%である。
【0068】
iii)乳剤(EC)
本発明による補助剤及び任意選択の殺有害生物剤15重量部を、キシレン75重量部に溶解し、カルシウムドデシルベンゼンスルホネート及びヒマシ油エトキシレート(いずれの場合も5重量部)を添加する。水に希釈すると、エマルションが得られる。該組成物は、有効成分の含有率が15重量%である。
【0069】
iv)エマルション(EW、EO、ES)
本発明による補助剤及び任意選択の殺有害生物剤25重量部を、キシレン35重量部に溶解し、カルシウムドデシルベンゼンスルホネート及びヒマシ油エトキシレート(いずれの場合も5重量部)を添加する。乳化装置(例えばUltra-Turrax)を使用して、この混合物を水30重量部の中に入れ、均質なエマルションにした。水に希釈すると、エマルションが得られる。該組成物は、有効成分の含有率が25重量%である。
【0070】
v)サスペンション(SC、OD、FS)
本発明による補助剤及び任意選択の殺有害生物剤20重量部を、撹拌ボールミル中で粉砕し、分散助剤及び湿潤剤10重量部、並びに水又は有機溶媒70重量部を添加すると、微細な有効成分のサスペンションが得られる。水に希釈すると、有効成分の安定なサスペンションが得られる。該組成物中の有効成分の含有率は、20重量%である。
【0071】
vi)顆粒水分散剤(WG)
吸収性担体(例えばSipernat 50 S)上の本発明による補助剤の被吸収剤50重量部を微細に粉砕し、担体、分散助剤及び湿潤剤50重量部を添加し、技術的装置(例えば押出、噴霧塔、流動床)により、水分散性又は水溶性粒剤として調製する。水に希釈すると、有効成分の、安定な分散液又は溶液が生成する。
【0072】
vii)水分散剤(WP)
吸収性担体(例えばSipernat 50 S)上の本発明による補助剤の被吸収剤50重量部を、ローターステーターミル中で粉砕し、担体、分散助剤、湿潤剤及びシリカゲル25重量部を添加する。水に希釈すると、有効成分の、安定な分散液又は溶液が生成する。
【0073】
viii)ゲル(GF)
ボールミル中で、有効成分20重量部、分散助剤10重量部、ゲル化剤1重量部、及び水又は有機溶媒70重量部を、微細なサスペンションへ粉砕する。水に希釈すると、有効成分の含有率が20重量%である安定なサスペンション液が得られる。
【0074】
2.直接施用する組成物型
ix)粉剤(DP、DS)
吸収性担体(例えばSipernat(登録商標)50 S)上の、本発明による補助剤、及び殺有害生物剤の被吸収剤5重量部を微細に粉砕し、微細に分割したカオリン95重量部と緊密に混合する。これにより、直接施用する粉剤が得られる。
【0075】
x)粒剤(GR、FG、GG、MG)
吸収性担体(例えばSipernat(登録商標)50 S)上の、本発明による補助剤、及び殺有害生物剤の被吸収剤0.5重量部を微細に粉砕し、担体99.5重量部と合わせる。これに関連する現在の方法は、押出、噴霧乾燥、又は流動床である。これにより、有効成分の含有率が0.5重量%である、直接施用する粒剤が得られる。
【0076】
xi)ULV溶液(UL)
吸収性担体(例えばSipernat(登録商標)50 S)上の、本発明による補助剤、及び殺有害生物剤の被吸収剤10重量部を、有機溶媒、例えばキシレン、90重量部に溶解する。これにより、有効成分の含有率が10重量%である、直接施用する組成物が得られる。
【0077】
本発明はさらに、本発明による農薬組成物を調製する方法に関し、殺有害生物剤、極性溶媒(ジメチルスルホキシドなど)、及び式(A)のリン酸エステルを接触させる方法であり、例えば該成分を任意の順序で混合することによる。
【0078】
植物繁殖物質、特に種子を処理するには、水溶剤(LS)、サスペンション(FS)、粉剤(DS)、水分散剤及び水溶性粉末(WS、SS)、エマルション(ES)、乳剤(EC)、並びにゲル(GF)を、一般に使用する。これらの組成物は、植物繁殖物質、特に種子に、希釈していない形態で、又は好ましくは希釈した形態で施用できる。これに関連して、当該組成物は2〜10倍に希釈して、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%の有効成分が、種子被覆用混合物に用いる組成物中に存在するようにすることができる。これらは、播種前又は播種中に使用できる。植物繁殖物質の処理、特に種子の処理は、当業者には公知であり、例えば種子の成熟前発芽が防止されるように、植物繁殖物質を散粉する、コーティングする、丸める、漬ける又は浸すことによって実施され、該処理が、丸める、コーティングする若しくは散粉することによって、又は畝処理によって実施されることが好ましい。
【0079】
種子を処理するには、サスペンションを使用することが好ましい。こうした組成物は、通常、有効成分を1〜800g/l、界面活性剤を1〜200g/l、凍結防止剤を0〜200g/l、結着剤を0〜400g/l、着色剤及び溶媒、好ましくは水を0〜200g/l含む。
【0080】
植物保護において使用するための施用率は、所望の効果の性質に応じて、有効成分が、0.001〜2.0kg/ha、好ましくは0.005〜2kg/ha、特に好ましくは0.05〜0.9kg/ha、特に0.1〜0.75kg/haである。植物繁殖物質、例えば種子を処理するとき、有効成分量0.1〜1000g/100kg(植物繁殖物質又は種子)、好ましくは1〜1000g/100kg、特に好ましくは1〜100g/100kg、特に5〜100g/100kgが、一般に使用される。材料又は貯蔵製品の保護に使用するとき、有効成分の施用率は、施用地の性質及び所望の効果によって異なる。材料保護における従来の施用率は、例えば有効成分が、処理される材料1立方メートル当たり0.001g〜2kg、好ましくは0.005g〜1kgである。
【0081】
農薬組成物に添加混合してもよい物質は、各種の、油、湿潤剤、除草剤、殺細菌剤、他の殺有害生物剤、及び/又は肥料(例えば、硝酸アンモニウム/尿素の溶液UAN、硫酸アンモニウムAMSなど)であり、任意選択で、また使用直前に混合添加する(タンクミックス)。これらの作用剤は、本発明による組成物へ、1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で添加混合できる。
【0082】
本発明による補助剤は、本発明による組成物へ、1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で添加混合できる。
【0083】
本発明はさらに、植物病原菌及び/又は望ましくない植生及び/又は望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を抑制し、及び/又は植物の成長を調節する方法であって、本発明による農薬組成物を、それぞれの有害生物、それぞれの有害生物から保護されるべきそれらの周囲環境又は作物に、土壌及び/又は望ましくない植物に、及び/又は作物に、及び/又はそれらの周囲環境に作用させる方法に関する。作物という用語はまた、品種改良、突然変異生成、又は組換えの方法によって修飾された植物も含み、市場に出ている、又は開発過程にあるバイオテクノロジーの農産物も含む。遺伝子組換え植物は、その遺伝物質が、自然条件下では発生しない方法で、ハイブリダイズ、突然変異生成、又は自然組換え(即ち遺伝物質の組換え)により修飾された植物である。ここでは、原則として、一つ以上の遺伝子が、植物の性質を改善する目的で、植物の遺伝物質中に結合される。こうした遺伝子修飾はまた、タンパク質、オリゴ又はポリペプチドの翻訳後修飾も含み、例えばグリコシル化の手段、又は例えばプレニル化、アセチル化又はファルネシル化した残基若しくはPEG残基などのポリマー結合の手段による。
【0084】
本発明の利点は、とりわけ、殺有害生物剤に対する顕著な活性増強効果であり、活性増強効果がほとんど限定されないという事実であり、農薬製剤への補助剤の組み込みを簡単にできることである。補助剤は、水性の農薬製剤中のみならず非水性の農薬製剤中へもきわめて簡単に組み込むことができ、作物による耐性が良好であり、タンクミックスとの相溶性が高く、補助剤と接触している容器及び装置を簡単な方法で(例えば水を使用して)洗浄することができ、該補助剤を、使用する噴霧装置用の洗浄剤として用いることさえでき、補助剤は毒性が低く、補助剤は容易に環境中に分解可能である。
【0085】
以下の実施例は、いかなる制限も課すことなく、本発明を例示する。
【実施例】
【0086】
界面活性剤A:アニオン性界面活性剤、pH6〜7(水中5%)、表面張力約29mN/m(水中0.1%)。
【0087】
界面活性剤B:非イオン性界面活性剤、水に可溶、pH5〜7(水中1%)、HLB値15〜17。
【0088】
リン酸エステル1:Klearfac(登録商標)AA270、ポリアルコキシル化した脂肪アルコールのリン酸エステル(遊離酸の形態)、液体状、水約13重量%、リン酸約10重量%、酸価200〜220mg KOH/g、25℃で動的粘度2.2025mPas、pH(水中1%)2.2、表面張力(25℃、0.1%水性溶液)28.1ダイン/cm、米国BASF Corporationから市販。
【0089】
[実施例1]
補助剤の調製
リン酸エステル1 350g、及び界面活性剤A 35gを、ジメチルスルホキシド(DMSO)に、室温で撹拌しながら溶解させ、溶液を1.0l作製した。該溶液は、すぐ使用できる状態であり、貯蔵安定性である。
【0090】
[実施例2]
農薬製剤の調製
以下の成分を、室温で、大部分のDMSOに入れて撹拌し、その後、DMSOを補って1.0lとした:イマザモックス27g/l、界面活性剤B 266g/l、リン酸エステル1 333g/l、及び界面活性剤A 33g/l。これにより、透明な溶液の、すぐ使えるSL製剤(水溶剤)が得られた。
【0091】
[実施例3]
農薬製剤の調製
以下の成分を、室温で、大部分のDMSO中へ入れて撹拌し、その後、DMSOを補って1.0lに作製した:イマザモックス25g/l、界面活性剤B 250g/l、リン酸エステル1 300g/l、及び界面活性剤A 25g/l。これにより、透明な溶液の、すぐ使えるSL製剤(水溶剤)が得られた。
【0092】
[実施例4]
シクロキシジムを有するタンクミックスの調製
A)噴霧可能なタンクミックス(施用率250l/ha)を、シクロキシジム10重量%を含有する水和剤製剤(WP)と、水とを混合して調製する。リン酸エステル1とDMSOとを1:1.6又は1.25:1の重量比で含有する補助剤を調製して、該タンクミックスに添加する。シクロキシジムの施用率は、12.5、25、50及び100g/haとする。DMSO及びリン酸エステル1の施用率は、250g/ha及び400g/ha、又は500g/ha及び400g/haとする。
【0093】
[実施例5]
アシフルオルフェン-ナトリウムを有するタンクミックスの調製
A)噴霧可能なタンクミックス(施用率250l/ha)を、アシフルオルフェン-ナトリウム100g/lを含有する水溶剤製剤(SL)と、水とを混合して調製する。リン酸エステル1とDMSOとを1:1.6又は1.25:1の重量比で含有する補助剤を調製して、該タンクミックスに添加する。該除草剤の施用率は、37.5、75、150及び300g/haとする。DMSO及びリン酸エステル1の施用率は、250g/ha及び400g/ha、又は500g/ha及び400g/haとする。
【0094】
[実施例6]
ホルメサフェン-ナトリウムを有するタンクミックスの調製
A)噴霧可能なタンクミックス(施用率250l/ha)を、ホルメサフェン-ナトリウム100g/lを含有する水溶剤製剤(SL)と、水とを混合して調製する。リン酸エステル1とDMSOとを1:1.6又は1.25:1の重量比で含有する補助剤を調製して、該タンクミックスに添加する。該除草剤の施用率は、35、70、140及び280g/haとする。DMSO及びリン酸エステル1の施用率は、250g/ha及び400g/ha、又は500g/ha及び400g/haとする。
【0095】
[実施例7]
ベンタゾン-ナトリウムを有するタンクミックスの調製
A)噴霧可能なタンクミックス(施用率250l/ha)を、ベンタゾン-ナトリウム100g/lを含有する水溶剤製剤(SL)と、水とを混合して調製する。リン酸エステル1とDMSOとを1:1.6又は1.25:1の重量比で含有する補助剤を調製して、該タンクミックスに添加する。該除草剤の施用率は、105、210、420及び840g/haとする。DMSO及びリン酸エステル1の施用率は、250g/ha及び400g/ha、又は500g/ha及び400g/haとする。
【0096】
[実施例8]
トプラメゾンを有するタンクミックスの調製
A)噴霧可能なタンクミックス(施用率250l/ha)を、トプラメゾン10重量%を含有する水和剤製剤(WP)と、水とを混合して調製する。リン酸エステル1とDMSOとを1:1.6又は1.25:1の重量比で含有する補助剤を調製して、該タンクミックスに添加する。該除草剤の施用率は、6.25、12.5、25及び50g/haとする。DMSO及びリン酸エステル1の施用率は、250g/ha及び400g/ha、又は500g/ha及び400g/haとする。
【0097】
[実施例9]
生物活性
生物活性を、野外試験で栽培した成長段階12〜18にあるアカザ(Chenopodium album)に対して評価した。該植物を、実施例3のSL製剤のイマザモックス、使用率32g/ha及び40g/haで処理し、その有効性を、処理後60日に評価した。
【0098】
除草剤の活性度を、処理済み植物へ、対照の非処理植物との比較でスコアを授けることにより評価した。評価尺度は、活性度0〜100%の範囲とする。活性度100%は、植物の、少なくとも地上に出ている部分の完全な枯死を意味する。逆に、活性度0%は、処理済み植物と非処理植物との間に差がなかったことを意味する。表1における結果は、補助剤添加の結果、有効成分の活性度が増したことを明示した。
【0099】
比較用の対照「対照A」は、BASF SEからのPulsar(登録商標)40(イマゾモックスを40g/l含有するSL製剤)、及びBASF SEからのDash(登録商標)(液体の補助剤)を含有した。
【表1】
【0100】
[実施例10]
生物活性
生物活性を、温室で栽培した成長段階12〜18にあるアンブロシアタカセイヨウ(Amborosia elatior)、タデヒルガオ(Polygonum convolvulus)、チョウセンアサガオ属の種(Datura spp.)、オナモミ属の種(Xanthium sp.)、トウダイグサ(Mercurialis annua)及びスベリヒユ(Portulaca oleracea)に対して評価した。該植物を、実施例3のSL製剤のイマザモックス、使用率32g/ha及び40g/haで処理し、その有効性を、処理後60日に評価した。除草剤の活性度を、実施例9と同じように評価し、平均活性度を、全ての植物から算出した(表2)。
【表2】
【0101】
[実施例11]
生物活性
生物活性を、温室で栽培した成長段階12〜18にあるオニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、ヒメイヌビエ(Echinochloa crus-galli)、エノコログサ(Setaria viridis)及びザラツキエノコログサ(Setaria verticillata)に対して評価した。該植物を、実施例3のSL製剤のイマザモックス、使用率32g/ha及び40g/haで処理し、その有効性を、処理後60日に評価した。除草剤の活性度を、実施例9と同じように評価し、平均活性度を、全ての植物から算出した(表3)。
【表3】
【0102】
[実施例12]
貯蔵安定性
農薬組成物を、イマザモックス25g/l、補助剤A〜E、及び水を混合してSL製剤を生成することにより調製した。農薬組成物の安定性を、目視検査で試験した。表4にまとめた通り、サンプルAは透明な溶液を形成し(「はい」)、他方、サンプルB〜Eの中で、イマザモックスは溶解しなかった(「いいえ」)。サンプルA〜Eを水で希釈して、イマザモックスの濃度が1重量%である水性タンクミックスを調製したときにのみ、全てのタンクミックスが溶液を形成した。
【0103】
比較用の補助剤として、Soprophor(登録商標)DSS15(エトキシル化したポリアリールフェノールスルフェートのアンモニウム塩、CAS 59891-11-1、水に可溶)、又はSoprophor(登録商標)4D384(ポリアリールフェニルエーテルスルフェートのアンモニウム塩、水に可溶)(いずれも米国Rhodiaから入手可能)を使用した。
【表4】
本発明は以下の発明を包含する。
(1)極性溶媒、及び式(A)
【化2】
(式中、Raは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-であり、
Rbは、R1-O-(CnH2nO)x-(CmH2mO)y-又はOHであり、
R1は、C6-C30-アルキルであり、
n、mは、互いに独立して2〜6の値であり、
x、yは、互いに独立して0〜100の値であり、
x+yは、1〜100の値を表す)
のリン酸エステルを含む、殺有害生物剤の活性を増強するための補助剤であって、式(A)のリン酸エステルが遊離酸として及び/又は塩として存在でき、極性溶媒が任意の比率で水と混和することができ、60℃超の引火点を有する、上記補助剤。
(2)R1が、C8-C18-アルキルである、(1)に記載の補助剤。
(3)n及びmが、互いに独立して2又は3の値である、(1)又は(2)に記載の補助剤。
(4)式(A)のリン酸エステルを少なくとも20重量%含む、(1)から(3)のいずれかに記載の補助剤。
(5)極性溶媒を少なくとも20重量%含む、(1)から(4)のいずれかに記載の補助剤。
(6)極性溶媒と、式(A)のリン酸エステルとの重量比が、9.7:0.3〜1:9の範囲内にある、(1)から(5)のいずれかに記載の補助剤。
(7)アニオン性界面活性剤を含む、(1)から(6)のいずれかに記載の補助剤。
(8)水を5重量%以下含む、(1)から(7)のいずれかに記載の補助剤。
(9)極性溶媒が、ジメチルスルホキシドを含む、(1)から(8)のいずれかに記載の補助剤。
(10)極性溶媒が、少なくとも一つのスルホキシド基を有する、(1)から(9)のいずれかに記載の補助剤。
(11)殺有害生物剤、及び(1)から(10)のいずれかに記載の補助剤を含む、農薬組成物。
(12)殺有害生物剤が、溶解した形態で存在する、(11)に記載の組成物。
(13)式(A)のリン酸エステルを少なくとも20重量%含む、(11)又は(12)に記載の組成物。
(14)極性溶媒を少なくとも20重量%含む、(11)から(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)水を5重量%以下含む、(11)から(14)のいずれかに記載の組成物。
(16)非イオン性界面活性剤を含む、(11)から(15)のいずれかに記載の組成物。
(17)(1)から(10)のいずれかに記載の補助剤を調製する方法であって、極性溶媒と式(A)のリン酸エステルとを接触させる、上記方法。
(18)殺有害生物剤の活性を増強するための、(1)から(10)のいずれかに記載の補助剤の使用。
(19)植物病原菌及び/又は望ましくない植生及び/又は望ましくない昆虫若しくはダニの攻撃を抑制し、並びに/或いは植物の成長を調節するための方法であって、(11)から(15)のいずれかに記載の組成物を、それぞれの有害生物、それぞれの有害生物から保護されるべきそれらの周囲環境又は作物に、土壌及び/又は望ましくない植物に、及び/又は作物に、及び/又はそれらの周囲環境に作用させる、上記方法。