特許第5965819号(P5965819)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5965819荷電粒子線装置及び重ね合わせずれ量測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965819
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】荷電粒子線装置及び重ね合わせずれ量測定方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/22 20060101AFI20160728BHJP
   H01J 37/244 20060101ALI20160728BHJP
   H01J 37/28 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   H01J37/22 502H
   H01J37/244
   H01J37/28 B
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-236901(P2012-236901)
(22)【出願日】2012年10月26日
(65)【公開番号】特開2014-86393(P2014-86393A)
(43)【公開日】2014年5月12日
【審査請求日】2015年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100102576
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敏章
(72)【発明者】
【氏名】山本 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】船越 知弘
(72)【発明者】
【氏名】谷本 憲史
【審査官】 鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/099490(WO,A1)
【文献】 特開2008−058166(JP,A)
【文献】 特開2006−286685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/22
H01J 37/244
H01J 37/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの照射条件で荷電粒子線を試料に照射する荷電粒子線源と、
測定領域内の第1のレイヤに形成された第1のパターンから発生される信号を検出する第1の検出器と、
測定領域内の第2のレイヤに形成された第2のパターンから発生される信号を、第1の検出器と同時に検出する第2の検出器と、
前記第1及び第2の検出器から出力される第1及び第2の検出信号に基づいて前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を測定する画像処理部と
を有する荷電粒子線装置。
【請求項2】
請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
前記重ね合わせずれ量の測定前に、上位レイヤと下位レイヤの同じ位置にパターンが形成された又は上位レイヤのパターンと下位レイヤのパターンの位置関係が既知である標準試料に前記荷電粒子線を照射し、荷電粒子線の入射角度を校正する入射角度調整部を有する
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項3】
請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
前記画像処理部は、前記荷電粒子線の入射角度の校正時に測定された入射角度に基づいて、前記第1及び第2の検出信号から算出される前記重ね合わせずれ量を補正する
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項4】
請求項3に記載の荷電粒子線装置において、
前記照射条件は、前記第1及び第2の検出器において、それぞれ対応するレイヤからの信号を独立かつ同時に検出できるように設定される
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項5】
請求項4に記載の荷電粒子線装置において、
前記第1の検出器から出力される前記第1の検出信号による画像から求めた前記第1のレイヤにおける前記第1のパターンの位置と、
前記第2の検出器から出力される前記第2の検出信号による画像から求めた前記第2のレイヤにおける前記第2のパターンの位置と、
から前記第1のパターンと前記第2のパターンの間の重ね合わせずれ量を求める
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項6】
請求項4に記載の荷電粒子線装置において、
前記第1及び第2の検出器の一方は2次電子検出器であり、他方は反射電子検出器である
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項7】
請求項6に記載の荷電粒子線装置において、
前記重ね合わせずれ量の測定時に使用するレシピは、GUIを通じて選択入力可能である
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項8】
請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
前記重ね合わせずれ量の測定対象である試料の向きを前記荷電粒子線の入射面内で回転可能な機構部を有し、
前記画像処理部は、1つの測定点について、複数の回転向きから前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を測定し、複数の測定結果の平均値を前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量とする
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項9】
請求項8に記載の荷電粒子線装置において、
前記画像処理部は、回転角が180°異なる2つの回転向きについて前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を測定し、測定された2つの測定結果の平均値を前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量とする
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項10】
請求項9に記載の荷電粒子線装置において、
前記試料の回転は、180°回転可能なステージ上で行う
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項11】
請求項8に記載の荷電粒子線装置において、
前記回転可能な機構部は、前記荷電粒子線を照射する試料を配置する試料室とバルブを介して開閉自在に接続されたチャンバ内に配置される
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項12】
請求項8に記載の荷電粒子線装置において、
前記回転可能な機構部は、前記荷電粒子線を照射する試料を搭載するステージを回転駆動対象とする
ことを特徴とする荷電粒子線装置。
【請求項13】
1つの照射条件で荷電粒子線源から荷電粒子線を試料に照射する処理と、
測定領域内の第1のレイヤに形成された第1のパターンから発生される信号を第1の検出器で検出する処理と、
測定領域内の第2のレイヤに形成された第2のパターンから発生される信号を、第2の検出器を用い、前記第1の検出器と同時に検出する処理と、
前記第1及び第2の検出器から出力される第1及び第2の検出信号に基づいて前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を測定する処理と
を有する重ね合わせずれ量測定方法。
【請求項14】
請求項13に記載の重ね合わせずれ量測定方法において、
前記重ね合わせずれ量の測定前に、上位レイヤと下位レイヤの同じ位置にパターンが形成された又は上位レイヤのパターンと下位レイヤのパターンの位置関係が既知である標準試料に前記荷電粒子線を照射し、荷電粒子線の入射角度を校正する処理を有する
ことを特徴とする重ね合わせずれ量測定方法。
【請求項15】
請求項14に記載の重ね合わせずれ量測定方法において、
前記荷電粒子線の入射角度の校正時に測定された入射角度に基づいて、前記第1及び第2の検出信号から算出される前記重ね合わせずれ量を補正する
ことを特徴とする重ね合わせずれ量測定方法。
【請求項16】
請求項13に記載の重ね合わせずれ量測定方法において、
前記重ね合わせずれ量の測定対象である試料の向きを前記荷電粒子線の入射面内で回転可能な機構部を用いて、1つの測定点について、複数の回転向きから前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を測定し、複数の測定結果の平均値を前記第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量とする
ことを特徴とする重ね合わせずれ量測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体デバイスの製造工程間におけるパターンの重ね合わせずれ量を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ここでは、半導体ウエハ上に半導体デバイスを製造する場合に使用する検査技術の問題点を説明する。半導体デバイスは、フォトマスクに形成されたパターンをリソグラフィー処理及びエッチング処理を用いて半導体ウエハ上に転写する工程を繰り返すことにより製造される。半導体デバイスの製造過程においては、リソグラフィー処理、エッチング処理等の良否、異物の発生等が製造される半導体デバイスの歩留まりに大きく影響する。従って、製造過程における異常や不良の発生を早期に又は事前に検知することが重要である。このため、製造過程では、半導体ウエハ上に形成したパターンの計測や検査が行われる。
【0003】
とりわけ、近年の半導体デバイスの微細化と三次元化の進行により、異なる工程間におけるパターンの重ね合わせ管理の重要度が高まっている。従来は、光を半導体デバイスに照射することにより得られる反射光から各工程で作成されたパターンの位置を計測し、異なる工程間でのパターンの重ね合わせずれ量を求めている。
【0004】
しかし、パターンの微細化により、光によっては、必要とされる精度を得ることが難しくなっており、光よりも分解能が高い走査型電子顕微鏡を用い、重ね合わせずれ量を測定するニーズが高まっている。例えば特許文献1には、ダブルパターニングで形成された2つのパターン間のずれ量を走査型電子顕微鏡により測定する手法が提案されている。なお、特許文献1は、半導体デバイスの表面に形成されている2つのパターンを測定対象とする。このため、走査型電子顕微鏡は、それらの画像を容易に取得することができる。
【0005】
一方、半導体デバイスの表面に形成されたパターンと、半導体デバイスの内部に形成されたパターン間における重ね合わせずれ量を測定対象とする場合、表面パターンと内部パターンのそれぞれについて良好な画像を取得する必要がある。一般に、試料からの2次電子は表面の情報を多く含み、内部の構造の情報は反射電子に主に反映される。例えば特許文献2には、2次電子と反射電子を分離して検出可能な走査型電子顕微鏡が示されている。また、特許文献3には、複数の検出器からの検出信号を用いて下層パターンのコントラストを向上させる技術が開示されている。また、特許文献4には、照射エネルギーの異なる2つの光源を使用して異なるレイヤのパターン画像を取得し、それらを交互に表示する又は実質的に重ね合わせて表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−85138号公報
【特許文献2】特許第3291880号公報
【特許文献3】特開2011−119446号公報
【特許文献4】特開平6−243814号公報
【特許文献5】特開2007−42929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来技術を用いて表面パターン(上層パターン)と内部パターン(下層パターン)の重ね合わせずれ量を測定しようとすると、以下の問題がある。
【0008】
前述したように、表面パターンの情報は2次電子に多く含まれ、内部パターンの情報は反射電子に多く含まれる。ところが、2次電子と反射電子はパターンコントラストやパターンエッジの見え方が大きく異なるため、同一のアルゴリズムによりパターン位置を算出することができない。
【0009】
また、電子線の入射方向が試料面に対して傾いている場合(電子線が試料面に対して垂直に入射しない場合)、その傾きのために、表面のパターン位置と内部のパターン位置との間で測定誤差が生じてしまう問題がある。
【0010】
また、表面パターンと内部パターンの取得に2つの電子銃を使用する方法(特許文献4)は、2つの電子線軸を予め一致させる作業が必要となる。また、この方法は、表面パターンと内部パターンを画面上で観察可能とすることを目的とし、重ね合わせずれ量を数値として計算することは想定されていない。
【0011】
本発明は以上の技術的課題を考慮してなされたもので、異なるレイヤに属するパターン間の重ね合わせずれ量を正確に数値として測定することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、1つの照射条件で荷電粒子線を試料に照射する荷電粒子線源と、照射領域内の第1のレイヤに形成された第1のパターンから発生される信号を検出する第1の検出器と、照射領域内の第2のレイヤに形成された第2のパターンから発生される信号を、第1の検出器と同時に検出する第2の検出器と、第1及び第2の検出器から出力される第1及び第2の検出信号に基づいて第1及び第2のパターン間の重ね合わせずれ量を計算する画像処理部とを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、異なるレイヤに形成されたパターンの重ね合わせずれ量を高精度で測定することができる。また、測定結果を製造プロセスにフィードバックさせることにより、半導体デバイスの歩留まり向上に貢献できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例1に係る走査型電子顕微鏡の概略構成を示す図。
図2】異なるレイヤに重なるように形成されたパターン間で測定ずれ量が生じる原因を説明する図。
図3】照射電子の入射角度の校正手順を示す図。
図4】標準試料の構造例を示す図。
図5】標準試料を用いた入射角度の校正方法を説明する図。
図6】実施例1に係る重ね合わせずれ量の測定手順を示す図。
図7】重ね合わせずれ量の測定対象パターンの一例を示す図。
図8】重ね合わせずれ量の測定方法を説明する図。
図9】実施例2に係る走査型電子顕微鏡の概略構成例を示す図。
図10】実施例2に係る重ね合わせずれ量の測定手順を示す図。
図11】実施例2における重ね合わせずれ量のキャンセル原理を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施態様は、後述する実施例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
【0016】
[実施例1]
[装置構成]
図1に、本実施例で使用する走査型電子顕微鏡の装置構成を示す。走査型電子顕微鏡の装置本体は、カラム1と試料室2で構成される。
【0017】
カラム1の内側には、照射電子を発生させる電子銃3、ウエハ11に照射される照射電子を収束させるコンデンサレンズ4及び対物レンズ8、照射電子をウエハ11に対して走査させるディフレクタ7、照射電子を対物レンズ8に対してアライメントするアライナ5、ウエハ11から発生する2次電子を検出するための2次電子検出器9、2次電子を2次電子検出器9に取り込むためのExBフィルタ6、ウエハ11からの反射電子を検出するための反射電子検出器10を有している。ディフレクタ7は、電子線走査コントローラ17から与えられる信号に従い、照射電子をウエハ11に対して走査させる。
【0018】
試料室2に設置されるXYステージ13は、ステージコントローラ18から与えられる信号に従い、カラム1に対してウエハ11を移動させる。XYステージ13上には、照射電子の入射角度の校正に使用する標準試料12が取り付けられている。また、本装置はウエハアライメントのための光学顕微鏡14を有している。
【0019】
2次電子検出器9及び反射電子検出器10から出力される検出信号は、アンプ15及び16において信号変換され、画像処理ボード19に与えられる。画像処理ボード19は、2次電子検出器9及び反射電子検出器10から与えられる各信号を加算して画像化する。2次電子検出器9の検出信号は主にウエハ表面(上層レイヤ)のパターン情報を示し、反射電子検出器10の検出信号は主に下層レイヤのパターン情報を示す。画像処理ボード19は、これら2つの検出信号に基づいて生成したパターン画像からパターンの重ね合わせ誤差を数値として計算する。制御PC20は、走査型電子顕微鏡全体の動作を制御する。制御PC20には、不図示のモニターや入力装置が接続されている。後述するGUIは不図示のモニターに表示される。
【0020】
[測定誤差の発生原理]
図2に、試料面に対して照射電子32が斜め上方から入射する場合(試料面の垂線に対して照射電子32が角度θだけずれている場合)に、異なるレイヤに形成されたパターンの重ね合わせ測定値に誤差が含まれる原因を説明する。
【0021】
図2では、試料11の厚みLだけ高さが異なる2つのレイヤの同じ位置に、パターン33とパターン34が形成されている。この場合、パターン33とパターン34のずれ量はゼロと測定されるべきである。しかし、照射電子32が角度θだけ傾いているため、L・tanθだけ互いの位置がずれているように測定されてしまう。このため、異なるレイヤに形成されたパターンの重ね合わせずれ量を測定する前に、照射電子32がウエハ11に対して垂直に入射されるように校正しておくことが必要となる。
【0022】
[照射角の調整]
図3に、照射電子32の傾き(入射角度θ)を校正するための手順を示す。図3に示す動作は、モニターのGUI画面上で、照射電子32の入射角度の校正動作が選択されることにより開始される(プロセス41)。校正動作の開始後、制御PC20は、XYステージ13の移動を制御し、標準試料12を照射電子32の照射領域に移動させる(プロセス42)。標準試料12には、2つのレイヤの同じ位置にパターンがずれなく形成されている、又は、レイヤを異にする2つのパターンの位置関係が既知のパターンが形成されている。
【0023】
この段階で、ワブラーとスティグマが調整される(プロセス43)。その後、制御PC20は、標準試料12の画像を取得する(プロセス44)。具体的には、標準試料12の1番上のレイヤパターンに相当する2次電子像と2番目のレイヤパターンに相当する反射電子像を取得する。
【0024】
次に、画像処理ボード19は、照射電子32の入射角度(傾き)θを計算する(プロセス45)。具体的には、画像処理ボード19は、検出画像から上位レイヤのパターン位置と下位レイヤのパターン位置をそれぞれ計算し、それら2つのパターン位置の差L・tanθを計算し、当該差と既知の厚みLを用いて入射角度θを計算する。
【0025】
次に、画像処理ボード19は、計算された入射角度θと規定値(許容値)とを比較する(プロセス46)。
【0026】
入射角度θが規定値よりも大きい場合、制御PC20は、アライナ5により照射電子32の傾きを調整する(プロセス47)。この後、制御PC20は、プロセスをプロセス43に戻す。これにより、調整後の入射角度θについて、ワブラーとスティグマ調整、画像取得、及び入射角度(傾き)θの計算処理が実行される。アライナ5は、カラム1に対して上下に配置された2組のアライメントコイルから構成されているので、試料上における照射電子32の照射位置を一定に保ちながら電子線の傾きのみを変更することができる。
【0027】
計算された入射角度θが規定値以内であった場合、制御PC20は、入射角度θの校正処理を終了する(プロセス48)。
【0028】
[入射角度θの計算方法]
図4及び図5を用い、照射電子32の入射角度θを計算する処理手順を説明する。図4は、標準試料12に形成されているパターン形状を説明するための模式図である。図4(a)は、標準試料12を照射電子32の入射方向から見た図(平面図)である。図4(b)は、図4(a)のA−A’間の断面を示す模式図(断面図)である。図4(b)に示されるように、標準試料12の表面には深さLの溝51が作られており、溝51の底面にはラインパターン52が形成されている。ここで、溝51とラインパターン52は、それぞれの中心が一致するように形成されており、中心間にずれがないことが同一ロット品の断面観察により確認されている。
【0029】
図5は、標準試料12のSEM画像を示している。ここで、図5(a)のSEM画像は、2次電子検出器9と反射電子検出器10からの信号を加算することにより得られる画像である。図5(b)は、B−B’間の信号強度を示している。図中、a1及びa2は溝51のエッジに対して得られる信号のピークである。b1−b2間は、下位レイヤのラインパターン52に対応する。b1−b2間の信号強度は周囲よりも高くなっている。
【0030】
以下、SEM画像から求められたa1、a2、b1、b2の各位置から入射角度θを算出する手順を説明する。前述したように、入射角度θがゼロの場合(傾きがない場合)、溝51の中心位置(a1+a2)/2と、ラインパターン52の中心位置(b1+b2)/2は一致しているはずである。しかし、入射角度θがゼロでない場合(入射角度がθの場合)、図2で説明したように、L・tanθだけ位置がずれる。
よって、以下の関係が成立する。
【0031】
(b1+b2)/2 −(a1+a2)/2 = L・tanθ …(式1)
【0032】
この式をθについて解くと、以下の式が得られる。
【0033】
θ=ATAN [{(b1+b2)/2 −(a1+a2)/2}/L] …(式2)
【0034】
ここで得られるθは、X方向への傾斜角であるが、Y方向への傾斜角は、X方向に溝51が形成されたパターンについて同様に計測することができる。
【0035】
[重ね合わせずれ量の測定方法]
図6図8を用い、本実施例による重ね合わせずれ量の測定方法を説明する。勿論、この計測処理は、前述した傾斜角度の校正後に実行される。まず、図6に、重ね合わせずれ量の計算時に実行される処理手順を示す。
【0036】
制御PC20は、GUI画面を通じ、ウエハ11とレシピの選択、重ね合わせ計測の実行の選択を受け付ける(プロセス61)。制御PC20は、選択されたウエハ11を試料室2へロードする(プロセス62)。
【0037】
次に、制御PC20は、光学顕微鏡像とSEM像によるアライメントを実行する(プロセス63)。その後、制御PC20は、XYステージ13を制御し、レシピに登録された重ね合わせ測定点にウエハ11を移動させる(プロセス64)。
【0038】
その後、画像処理ボード19は、レシピに登録された所定の条件に従ってSEM画像を取得する(プロセス65)。画像処理ボード19は、2次電子検出器9からの信号による2次電子画像における上位レイヤのパターン位置と、反射電子検出器10からの信号による反射電子画像における下位レイヤのパターン位置を検出し、上位レイヤと下位レイヤ間のパターン位置の違いから重ね合わせずれ量を計算する(プロセス66)。ここでの計算は、上位レイヤのパターンと下位レイヤのパターンの見かけ上の重ね合わせずれ量から照射電子32の入射角度θに固有のずれ量を減算することにより行う。計算方法の詳細については後述する。
【0039】
制御PC20は、レシピに規定された測定点の全てについて、重ね合わせずれ量の計算が終了したか否かを判断する(プロセス67)。測定点が残っている間(否定結果が得られる間)、制御PC20は、照射電子32の照射範囲に次の測定点を移動させ、画像の取得、重ね合わせずれ量の算出を実行する。全ての測定点について測定が終了した場合(肯定結果が得られた場合)、制御PC20は、ウエハ11をアンロードし(プロセス68)、重ね合わせずれ量の測定結果を出力する(プロセス69)。
【0040】
図7に、重ね合わせずれ量を測定するパターンの構造例を示す。図7(a)は、照射電子32の入射方向から見た図であり、図7(b)は、C−C’断面を示している。パターン71はウエハ表面に形成されたパターンであり、パターン72はウエハ内部に形成されたパターンである。なお、パターン71とパターン72は、それぞれの中心が一致するように設計されている。
【0041】
図8では、プロセス66で実行される計算処理の具体例を説明する。図8(a)は、2次電子検出器9から出力される検出信号から得られる画像であり、ウエハ表面に形成されたパターン71のエッジ部分に検出信号のピークが出現する。図8(b)は、Ax−Ax’間の信号強度を示しているが、パターンエッジに対応して4つのピークaX1、aX2、aX3、aX4が見られる。ここで、パターン71のX方向の中心位置をaxcとすると、中心位置axcは、次式で与えられる。
【0042】
axc = (aX1 + aX2 + aX3 + aX4 )/4 …(式3)
【0043】
同様に、パターン71のY方向の中心位置をaYcとすると、中心位置aYcは、図8(c)に示されるAY−AY’間の信号強度に表れる4つのピークを用いて次式で与えられる。
【0044】
aYc = (aY1 + aY2 + aY3 + aY4 )/4 …(式4)
【0045】
図8(d)は、反射電子検出器10から出力される検出信号から得られる画像であり、ウエハ内部に形成されたパターン72の部分で、物質の違いによるコントラストにより信号強度が強くなっている。図8(e)は、Bx−Bx’間の信号強度を示しており、bX1、bX2、bX3、bX4は信号強度が変化する箇所を示している。この場合、パターン72のX方向の中心位置bxcは、次式で与えられる。
【0046】
xc = (bX1 + bX2 + bX3 + bX4 )/4 …(式5)
【0047】
同様に、パターン72のY方向の中心位置をbYcとすると、中心位置bycは、図8(f)に示されるBY−BY’間の信号強度に見られる4つの強度変化位置を用いて次式で与えられる。
【0048】
bYc = (bY1 + bY2 + bY3 + bY4 )/4 …(式6)
【0049】
ここで、X方向及びY方向の重ね合わせずれ量をΔx及びΔyとすると、Δx及びΔyは以下の式で求められる。
【0050】
Δx = bxc axc …(式7)
Δy = bYc aYc …(式8)
【0051】
ここで、照射電子32の入射角度θが重ね合わせずれ量の測定誤差を無視できるレベルに調整されている場合、ΔxとΔyを重ね合わせずれ量の測定の結果として使用することができる。もし、照射電子32の入射角度θに起因するずれ量の補正が必要な場合(更に高精度の結果が必要な場合)、照射電子32の入射角度θの校正過程で取得され保持されている値を用いてずれ量の補正を行う。入射角度校正後のX方向とY方向の最終的な入射角度をそれぞれθ及びθとし、パターン71とパターン72の間の深さの差をLとすると、補正後のΔx及びΔyは次式で与えられる。
【0052】
Δx = (bxc axc ) − L・tanθ …(式9)
Δy = (bYc aYc ) − L・tanθ …(式10)
【0053】
ここで、半導体の製造工程においては、各層の厚みは正確にモニターされているため、Lは正確な値を入手可能である。
【0054】
[まとめ]
本実施例では、1つの電子銃3と、2次電子検出器9と、反射電子検出器10とを走査型電子顕微鏡に搭載し、測定点の上位レイヤに形成されたパターンと下位レイヤに形成されたパターンに対応する検出信号を同時に取得し、異なるレイヤ間の重ね合わせずれ量を計算する手法を採用する。このように本実施例では、従来装置のように複数の電子銃を搭載する必要がないため、電子線の軸線を一致させる調整作業が必要がない。また、上位レイヤに形成されたパターンに対応する検出信号と下位レイヤに形成されたパターンに対応する検出信号は、同じ照射電子32を用いて同時に取得できるため、高い位置検出精度を期待できる。また、電子銃3が1つであるため、装置構成も小型化することができる。また、上位レイヤに形成されたパターンの測定には2次電子検出器9を使用し、下位レイヤに形成されたパターンの測定には反射電子検出器10を使用するため、各レイヤに形成されたパターンを高精度に検出することができる。
【0055】
また、本実施例では、標準試料12を用いて照射電子32の入射角度θが規定値以下となるように校正した後に重ね合わせずれ量の測定動作を実行する。このため、照射電子32の入射角度θに起因する固有のずれ量を許容値以内に抑制でき、重ね合わせずれ量の測定精度を高めることができる。また、校正時に取得された入射角度θに起因する固有のずれ量を用いて重ね合わせずれ量を補正することにより、一段と、測定精度を高めることができる。
【0056】
また、測定結果を製造プロセスにフィードバックさせることにより、半導体デバイスの歩留まり向上に貢献することができる。
【0057】
なお、本実施例では、重ね合わせずれ量の測定を開始する前に、照射電子32の入射角度θの校正を行うことにより、その後に実行される重ね合わせずれ量の測定の精度を保証しているが、測定終了後においても照射電子32の入射角度θを測定し、測定の前後でθが異なる場合には又は測定後の入射角度θが規定値を超える場合には、アラームを出しても良い。
【0058】
[実施例2]
[装置構成]
続いて、図9に、実施例2で使用する走査型電子顕微鏡の装置構成を示す。図9には、図1との対応部分に同一符号を付して示す。本実施例に係る走査型電子顕微鏡の装置本体には、カラム1と試料室2に加え、ロードチャンバ21が配置される。
【0059】
ロードチャンバ21は、試料室2に隣接するように配置されており、試料室2の間には開閉可能なバルブ24が配置されている。ロードチャンバ21内には、真空アライナ22とロボット23が設定されている。また、不図示の真空排気機構も有している。
【0060】
ロボット23は、XYステージ13と真空アライナ22の間でウエハ11を移動させる搬送機構である。真空アライナ22は、ウエハ11を水平面内で回転駆動する回転機構である。真空アライナ22には、例えば特許文献5に記載の機構を使用する。ここで、真空アライナ22は、ウエハ11を載置するステージ、ウエハ11の中心位置と向きを検出する機構、ステージを回転駆動する機構、回転量を検出する機構等を有している。回転角は任意であり、例えば180°、120°、90°でも良い。以下の説明では、ウエハ11の向きを180°回転させる場合について説明する。本実施例のように、ロードチャンバ21を設けることにより、ウエハ11を、試料室2と同じ真空状態のまま(すなわち、外部空間に一旦出すことなく)、その向きを変えてステージ13上に戻すことができる。
【0061】
[重ね合わせずれ量の測定方法]
図10を用い、本実施例による重ね合わせずれ量の測定方法を説明する。
【0062】
制御PC20は、GUI画面を通じ、ウエハ11とレシピの選択、重ね合わせ計測の実行の選択を受け付ける(プロセス101)。制御PC20は、選択されたウエハ11を試料室2へロードする(プロセス102)。
【0063】
次に、制御PC20は、光学顕微鏡像とSEM像によるアライメントを実行する(プロセス103)。その後、制御PC20は、XYステージ13を制御し、レシピに登録された重ね合わせ測定点にウエハ11を移動させる(プロセス104)。
【0064】
その後、画像処理ボード19は、レシピに登録された所定の条件に従ってSEM画像を取得する(プロセス105)。ここでのSEM画像も、2次電子検出器9と反射電子検出器10からの信号を加算することにより得られる。また、画像処理ボード19は、取得したSEM画像について、重ね合わせずれ量を計算する(プロセス106)。本実施例の場合、計算される重ね合わせずれ量には、上位レイヤのパターンと下位レイヤのパターンの見かけ上の重ね合わせずれ量(照射電子32の入射角度θに固有のずれ量)が含まれている。また、実施例1で説明した入射角度θの校正処理は基本的に不要である。もっとも、校正処理を行っても良い。
【0065】
制御PC20は、レシピに規定された測定点の全てについて、重ね合わせずれ量の計算が終了したか否かを判断する(プロセス107)。測定点が残っている間(否定結果が得られる間)、制御PC20は、照射電子32の照射範囲に次の測定点を移動させ、画像の取得、重ね合わせずれ量の算出を実行する。
【0066】
全ての測定点について測定が終了した場合(肯定結果が得られた場合)、制御PC20は、ウエハ11をロードチャンバ21に移動し、ウエハ11の向きを180°回転させる(プロセス108)。その後、制御PC20は、回転後のウエハ11をXYステージ13上に再び戻す。
【0067】
その後、制御PC20は、光学顕微鏡像とSEM像によるアライメントを実行する(プロセス109)。その後、制御PC20は、XYステージ13を制御し、レシピに登録された重ね合わせ測定点にウエハ11を移動させる(プロセス110)。
【0068】
その後、画像処理ボード19は、レシピに登録された所定の条件に従ってSEM画像を取得する(プロセス111)。ここでのSEM画像も、2次電子検出器9と反射電子検出器10からの信号を加算することにより得られる。また、画像処理ボード19は、取得したSEM画像について、重ね合わせずれ量を計算する(プロセス112)。ここでの重ね合わせずれ量にも、上位レイヤのパターンと下位レイヤのパターンの見かけ上の重ね合わせずれ量(照射電子32の入射角度θに固有のずれ量)が含まれている。
【0069】
この後、制御PC20は、レシピに規定された測定点の全てについて、重ね合わせずれ量の計算が終了したか否かを判断する(プロセス113)。全ての測定点について測定が終了した場合(肯定結果が得られた場合)、制御PC20は、ウエハ11をアンロードする(プロセス114)。
【0070】
その後、画像処理ボード19又は制御PC20は、1つの測定点について向きを変えて測定された2つの重ね合わせずれ量を用い、測定結果を補正する(プロセス115)。具体的には、2つの重ね合わせずれ量の平均値を算出する。なお、同プロセス115は、ウエハ11のアンロード前に実行しても良いし、同時に実行しても良い。この後、制御PC20は、重ね合わせずれ量の測定結果を出力する(プロセス116)。
【0071】
図11に、ウエハ11の向きを180°回転させ、1つの測定点について、異なる回転方向から重ね合わせずれ量を2度測定することにより、照射電子32の入射角度θに固有のずれ量をキャンセルできることを説明する。
【0072】
図11(a)はウエハ11を回転させる前の状態、図11(b)はウエハ11を180°回転させた後の状態をそれぞれ表わしている。図11では、ウエハ11の上位レイヤにパターン123が形成され、下位レイヤにパターン124が形成されているものとする。また、上位レイヤと下位レイヤは厚みLだけ高さが異なっているものとする。また、パターン123とパターン124はX方向に距離Dだけずれて形成されているものとする。また、照射電子32が入射角度θでウエハ11に入射する場合を考える。
【0073】
図11(a)の場合、重ね合わせずれ量Δは、次式で表わされる。
【0074】
Δ = D + L・tanθ …(式11)
【0075】
すなわち、Δは本来計測されるべき値であるDから、+L・tanθのずれ量を含む値となる。
【0076】
一方、図11(b)の場合には、ウエハ11が180°回転しているため、重ね合わせずれ量Δ2は、次式で表される。
【0077】
Δ2 = D − L・tanθ …(式12)
【0078】
すなわち、Δ2は本来計測されるべき値であるDから、−L・tanθのずれ量を含む値となる。
【0079】
ここで、ΔとΔ2の平均値を求めると、次式となる。
【0080】
2 )/2 = {(D + L・tanθ) + (D − L・tanθ)}/2 = D …(式13)
【0081】
式13より、平均値を計算すると、照射電子32の入射角度θに起因する固有のずれ量がキャンセルされ、真の重ね合わせずれ量Dが正確に求められることが分かる。
【0082】
なお、Y方向についての重ね合わせずれ量Dの測定についても同様の処理手順を適用することにより、真の重ね合わせずれ量Dを計算することができる。
【0083】
[まとめ]
本実施例の場合、ウエハ11の向きを180°回転させ、1つの測定点について2つの重ね合わせずれ量を測定する必要があるが、照射電子32の入射角度θを校正するための標準試料12の作成や校正動作を無くすことができる。また、前述したように、ウエハ11の回転角は任意であり、例えば120°ずつ回転させて1つの測定点について3つの方向から重ね合わせずれ量を測定し、その後、これらの平均値を計算しても良い。また例えば、90°ずつ回転させて1つの測定点について4つの方向から重ね合わせずれ量を測定し、その後、これらの平均値を計算しても良い。このように、ウエハ11を回転させて1つの測定点について複数の重ね合わせずれ量を計算し平均化することにより、照射電子32の入射角度θの影響を低減し、高精度で重ね合わせずれ量を計算することができる。
【0084】
また、本実施例の場合、試料室2の隣にロードチャンバ21を配置するため、真空状態のままウエハ11の回転を可能とすることができる。この結果、試料室2から外部に取り出してウエハ11を回転させる場合に比して作業時間の大幅な短縮を実現できる。
【0085】
また、本実施例の場合には、ロードチャンバ21を設けているが、XYステージ13がウエハ11の回転機構を備える場合には、ロードチャンバ21を設けなくても良い。この場合、装置構成を一段と小型化することができる。
【0086】
[他の実施例]
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでなく、様々な変形を含んでいる。例えば前述の実施例では、いずれも電子銃3を用いる場合について説明したが、イオン源その他の荷電粒子源を用いても良い。すなわち、走査型電子顕微鏡に限らず、イオン顕微鏡その他の荷電粒子線装置であっても良い。また、各実施例に係る走査型電子顕微鏡は、測長SEMに限らず、レビューSEMでも良い。
【0087】
また、上述した実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限られない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加、削除又は置換することも可能である。
【0088】
また、上述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路その他のハードウェアとして実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することにより実現しても良い。すなわち、ソフトウェアとして実現しても良い。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に格納することができる。
【0089】
また、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示すものであり、製品上必要な全ての制御線や情報線を表すものでない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
【符号の説明】
【0090】
1…カラム、2…試料室、3…電子銃、4…コンデンサレンズ、5…アライナ、6…ExBフィルタ、7…ディフレクタ、8…対物レンズ、9…2次電子検出器、10…反射電子検出器、11…ウエハ、12…標準試料、13…XYステージ、14…光学顕微鏡、15、16…アンプ、17…電子線走査コントローラ、18…ステージコントローラ、19…画像処理ボード、20…制御PC、21…ロードチャンバ、22…真空アライナ、23…ロボット、24…バルブ、33、34、71、72、123、124…パターン、51…溝、52…ラインパターン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11