【0015】
本発明の第1の麺類は、上記の麺原料を用いる以外は、目的とする麺の種類に応じた常法に従って製造することができる。例えば以下の3通りの製麺方法により、麺類を製造することができる。
(1) 麺原料に加水し混捏して麺生地を作製し、該麺生地を圧延し、圧延した麺帯を麺線に切り出す方法
(2) 麺原料に加水し混捏して麺生地を作製し、該麺生地を麺線に押し出す方法
(3) 麺原料に加水し混捏して麺生地を作製し、該麺生地を押し出し、押し出した麺生地を束ねて圧延し、圧延した麺帯を麺線に切り出す方法
【実施例】
【0020】
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例1〜6、13及び14は参考例である。
【0021】
実施例1〜3(本発明の第1の麺類の実施例)および比較例1〜3
下記の(麺の作製方法)により、ノンフライ即席中華麺をそれぞれ製造した。
(麺の作製方法)
(1)表1に示す配合の麺用穀粉組成物をそれぞれ調製した。
(2)食塩1質量部、かんすい(オリエンタル酵母社製「赤かんすい」)0.4質量部を共に水35質量部に溶かした水溶液を調製し、上記(1)の麺用穀粉組成物100質量部に添加して常法によって10分間混捏して生地を作製した。
(3)上記(2)の生地を製麺ロールを用いて複合、圧延して、厚さ1.5mmの麺帯にした後、18番(麺線幅:約1.2mm)の角の切刃を用いて麺線に切り出した。
(4)上記(3)の麺線を温度100℃の蒸気で2分30秒蒸熱処理した後、110℃の熱風で18分間乾燥してノンフライ即席中華麺をそれぞれ得た。
【0022】
評価試験例1
実施例1〜3および比較例1〜3で得られた各ノンフライ即席中華麺200gを入れた容器に、450mlの沸騰水を注ぎ、蓋をして4分間かけてそれぞれ復元した後、それぞれに濃縮スープを入れた。これらの麺について、下記の評価基準にて、麺のほぐれ、復元性および食感をパネラー10名に評価させた。その結果(パネラー10名の平均点)を表1に示す。
【0023】
(ほぐれの評価基準)
5点:麺線の結着がなく、極めて良好。
4点:ほぼ麺線の結着がなく、良好。
3点:大部分はほぐれているが、一部に麺線の結着が残る。
2点:麺線の結着が多く、不良。
1点:麺線の大部分結着し、極めて不良。
【0024】
(復元性の評価基準)
5点:十分可食状態で、極めて良好。
4点:ほぼ可食状態になっており、良好。
3点:大部分は可食状態であるが、一部に芯が残る。
2点:麺の表面は可食状態であるが、中心部には芯が残り、不良。
1点:麺の表面および中心部はまだ硬く、極めて不良。
【0025】
(食感の評価基準)
5点:滑らかさ、弾力感のバランスが、極めて良好。
4点:滑らかさ、弾力があり、良好。
3点:滑らかさはあるが、若干硬い。
2点:やや滑らかさに欠け、やや硬い。
1点:滑らかさに欠け、硬く、ボキボキとした食感。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例4〜6(本発明の第2の麺類の実施例)および比較例4
表2に示す配合の麺用穀粉組成物をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ノンフライ即席中華麺をそれぞれ製造した。
【0028】
評価試験例2
実施例4〜6および比較例4で得られた各ノンフライ即席中華麺について、評価試験例1と同様にして、麺のほぐれ、復元性および食感をパネラー10名に評価させた。その結果(パネラー10名の平均点)を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
実施例7〜9(本発明の第1の麺類の実施例)および比較例5
表3に示す配合の麺用穀粉組成物をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ノンフライ即席中華麺をそれぞれ製造した。
【0031】
評価試験例3
実施例7〜9および比較例5で得られた各ノンフライ即席中華麺について、評価試験例1と同様にして、麺のほぐれ、復元性および食感をパネラー10名に評価させた。その結果(パネラー10名の平均点)を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
実施例10〜12(本発明の第2の麺類の実施例)および比較例6
表4に示す配合の麺用穀粉組成物をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、ノンフライ即席中華麺をそれぞれ製造した。
【0034】
評価試験例4
実施例10〜12および比較例6で得られた各ノンフライ即席中華麺について、評価試験例1と同様にして、麺のほぐれ、復元性および食感をパネラー10名に評価させた。その結果(パネラー10名の平均点)を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
実施例13〜16および比較例7
下記の(麺の作製方法)により、生中華麺をそれぞれ製造した。実施例13および15は本発明の第1の麺類の実施例であり、実施例14および16は本発明の第2の麺類の実施例である。
(麺の作製方法)
(1)表5に示す配合の麺用穀粉組成物をそれぞれ調製した。
(2)食塩1質量部、かんすい(オリエンタル酵母社製「赤かんすい」)1.0質量部を共に水43質量部に溶かした水溶液を調製し、上記(1)の麺用穀粉組成物100質量部に添加して常法によって10分間混捏して生地を作製した。
(3)上記(2)の生地を製麺ロールを用いて複合、圧延して、厚さ1.6mmの麺帯にした後、18番(麺線幅:約1.2mm)の角の切刃を用いて麺線に切り出し、生中華麺をそれぞれ得た。
【0037】
評価試験例5
実施例13〜16および比較例7で得られた各生中華麺を茹でた後、冷蔵庫で一晩保管した。これらの茹で中華麺200gに対して、濃縮スープ70mlを入れた。これらの麺について、評価試験例1と同様にして、麺のほぐれおよび食感をパネラー10名に評価させた。その結果(パネラー10名の平均点)を表5に示す。
【0038】
【表5】