【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の一般式(I)で表されるカルボキサミド誘導体及びその塩類が、内部寄生虫に対して高い防除効果を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下の発明に関する。
【0007】
[1]一般式(I)
【化1】
{式中、Aは同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基;同一又は異なってもよく、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは水素原子、(C
1−C
6)アルキル基、(C
3−C
6)シクロアルキル基、(C
1−C
6)アルキルカルボニル基又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示す。)から選択されるヘテロ原子を少なくとも1つ途中に挟んだ、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基;同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
2−C
8)アルケニレン基;同一又は異なってもよく、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは前記に同じ。)から選択されるヘテロ原子を少なくとも1つ途中に挟んだ、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
2−C
8)アルケニレン基;同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
2−C
8)アルキニレン基;又は同一若しくは異なってもよく、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは前記に同じ。)から選択されるヘテロ原子を少なくとも1つ途中に挟んだ、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
2−C
8)アルキニレン基を示す。また、Aが環状構造をとり得る場合は、Aは環状構造をとってもよい。
【0008】
Eは水素原子;(C
1−C
6)アルキル基;(C
3−C
6)シクロアルキル基;(C
1−C
6)アルコキシ(C
1−C
6)アルキル基;(C
1−C
6)アルキルカルボニル基;又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示す。
【0009】
Xは同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルチオ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルフィニル基;又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルホニル基を示す。
mは0〜5の整数を示す。
【0010】
Yは同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルケニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルキニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基;(C
1−C
6)アルコキシ(C
1−C
6)アルコキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルケニルオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルキニルオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルチオ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルフィニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルホニル基;(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基;(C
1−C
6)アルコキシイミノ(C
1−C
3)アルキル基; (C
3−C
30)トリアルキルシリル基;ハロゲン原子により置換されていてもよいモノ(C
1−C
6)アルキルスルホニルアミノ基;置換基群Bから選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基;置換基群Bから選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいフェノキシ基;置換基群Bから選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいヘテロ環基又は置換基群Bから選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいヘテロ環オキシ基を示す。
【0011】
置換基群Bはハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルケニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルキニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルケニルオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルキニルオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルチオ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルフィニル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルスルホニル基;(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基又は(C
1−C
6)アルコキシイミノ(C
1−C
3)アルキル基を示す。
nは0〜5の整数を示す。
また、nが2〜5の整数である場合において、隣り合う2つのYが一緒になって(C
3−C
5)アルキレン基;(C
3−C
5)アルケニレン基;(C
2−C
4)アルキレンオキシ基又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
3)アルキレンジオキシ基を示すことができる。
Zは窒素原子;CH;又はCY(Yは前記に同じ。)を示す。}
で表されるカルボキサミド誘導体又はその塩類を有効成分とする内部寄生虫防除剤。
【0012】
[2]Aが同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基;又は同一若しくは異なってもよく、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは水素原子;(C
1−C
6)アルキル基、(C
3−C
6)シクロアルキル基、(C
1−C
6)アルキルカルボニル基又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示す。)から選択されるヘテロ原子を少なくとも1つ途中に挟んだ、ハロゲン原子、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基を示す前記[1]に記載の内部寄生虫防除剤。
【0013】
[3]Aが同一又は異なってもよく、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基;−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3及びR
4は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。また、R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ一緒になって(C
3−C
6)シクロアルカンを形成してもよい。Qは酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは水素原子;(C
1−C
6)アルキル基、(C
3−C
6)シクロアルキル基、(C
1−C
6)アルキルカルボニル基又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示す。);又は−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−CR
5(R
6)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3、R
4及びQは前記に同じくし、R
5及びR
6は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。また、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6はそれぞれ一緒になって(C
3−C
6)シクロアルカンを形成してもよい。)を示す前記[1]に記載の内部寄生虫防除剤。
【0014】
[4]Aが同一又は異なってもよく、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
8)アルキレン基;−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3及びR
4は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。また、R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ一緒になって(C
3−C
6)シクロアルカンを形成してもよい。Qは酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO
2−又は−N(R)−(式中、Rは水素原子;(C
1−C
6)アルキル基、(C
3−C
6)シクロアルキル基、(C
1−C
6)アルキルカルボニル基又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示す。);又は−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−CR
5(R
6)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3、R
4及びQは前記に同じくし、R
5及びR
6は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。また、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6はそれぞれ一緒になって(C
3−C
6)シクロアルカンを形成してもよい。)を示し、
Eが水素原子;(C
1−C
6)アルキル基;(C
1−C
6)アルキルカルボニル基;又は(C
1−C
6)アルコキシカルボニル基を示し、
Xが同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基;又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキルチオ基を示し、mが1又は2を示し、
【0015】
Yが同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;ヒドロキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基;(C
1−C
6)アルコキシ(C
1−C
6)アルコキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
2−C
6)アルケニルオキシ基;ハロゲン原子により置換されていてもよいモノ(C
1−C
6)アルキルスルホニルアミノ基;ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基;ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいフェノキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいヘテロ環基又はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基、ハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルコキシ基から選ばれる1以上の置換基で置換されていてもよいヘテロ環オキシ基を示し、nが0〜3の整数を示し、また、nが2又は3である場合において、隣り合う2つのYが一緒になって(C
2−C
4)アルキレンオキシ基又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
3)アルキレンジオキシ基を示すことができ、
Zが窒素原子;CH;又はCY(Yは前記に同じ。)を示す前記[1]に記載の内部寄生虫防除剤。
【0016】
[5]Aが同一又は異なってもよく、(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換されていてもよい(C
1−C
5)アルキレン基;−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3及びR
4は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基;又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。Qは酸素原子又は硫黄原子を示す。);又は−CR
1(R
2)−CR
3(R
4)−CR
5(R
6)−Q−(式中、R
1、R
2、R
3、R
4及びQは前記に同じくし、R
5及びR
6は同一又は異なってもよく、水素原子;(C
1−C
6)アルキル基又は(C
3−C
6)シクロアルキル基を示す。)を示し、
Eが水素原子を示し、
Xが同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基を示し、mが1を示し、
Yが同一又は異なってもよく、ハロゲン原子;又はハロゲン原子により置換されていてもよい(C
1−C
6)アルキル基を示し、nが1〜3の整数を示し、
Zが窒素原子;CH;又はCY(Yは前記に同じ。)を示す前記[1]に記載の内部寄生虫防除剤。
【0017】
[6]前記[1]乃至[5]のいずれかに記載の内部寄生虫防除剤の有効量を、ヒト以外の哺乳類又は鳥類に、経口又は非経口投与することを特徴とする内部寄生虫の防除方法。
[7]前記[1]乃至[5]のいずれかに記載の内部寄生虫防除剤の有効量を、ヒト以外の哺乳類に経口又は非経口投与することを特徴とする内部寄生虫の防除方法。
[8]ヒト以外の哺乳類が家畜である前記[7]に記載の内部寄生虫の防除方法。