(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第4レンズ群は、前群と後群の実質的に2個のレンズ群からなり、
前記前群を光軸と垂直の成分を持つ方向に移動することで像ブレ補正を行い、
無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群を像面側へ移動させ、前記第3レンズ群を物体側へ移動させ、
以下の条件式を満足していることを特徴とする近接撮影レンズ。
3.48<f4/fa<14.00
−10.5<f4/f≦−2.06
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの前記第4レンズ群の焦点距離、faは無限遠物体に合焦したときの前記前群の焦点距離、fは無限遠物体に合焦したときの全レンズ系の焦点距離を示す。
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第4レンズ群は、前群と後群の実質的に2個のレンズ群からなり、
前記前群を光軸と垂直の成分を持つ方向に移動することで像ブレ補正を行い、
無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群を像面側へ移動させ、前記第3レンズ群を物体側へ移動させ、
開口絞りを有し、無限から近距離へ合焦する際、前記開口絞り前後のレンズ成分が移動し、
前記前群は少なくとも1つの負の屈折力を有するレンズ成分と少なくとも1つの正の屈折力を有するレンズ成分を有し、
以下の条件式を満足していることを特徴とする近接撮影レンズ。
4.01≦f4/fa<14.00
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの前記第4レンズ群の焦点距離、faは無限遠物体に合焦したときの前記前群の焦点距離を示す。
前記第2レンズ群および第3レンズ群が各々少なくとも1つの負の屈折力を有するレンズ成分と少なくとも1つの正の屈折力を有するレンズ成分を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の近接撮影レンズ。
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4個のレンズ群からなり、前記第4レンズ群が前群と後群の実質的に2個のレンズ群からなる近接撮影レンズの製造方法であって、
以下の条件式を満足するようにし、
無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群が像面側へ移動し、前記第3レンズ群が物体側へ移動するようにし、
前記前群が光軸と垂直の成分を持つ方向に移動することで像ブレ補正を行うようにすることを特徴とする近接撮影レンズの製造方法。
3.48<f4/fa<14.00
−10.5<f4/f≦−2.06
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの前記第4レンズ群の焦点距離、faは無限遠物体に合焦したときの前記前群の焦点距離、fは無限遠物体に合焦したときの全レンズ系の焦点距離を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願の実施形態に係る近接撮影レンズについて説明する。
【0013】
本実施形態に係る近接撮影レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4個のレンズ群からなり、前記第4レンズ群は光軸と垂直の成分を持つように動くことで像ブレ補正を行う像ブレ補正レンズ群と、該像ブレ補正レンズ群より像面側に配置された後群との実質的に2個のレンズ群からなり、無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群を像面側へ移動させ、前記第3レンズ群を物体側へ移動させることで合焦を行い、以下の条件式を満足していることを特徴とする。
3.48<f4/fa<14.00 ・・・(1)
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの前記第4レンズ群の焦点距離、faは無限遠物体に合焦したときの像ブレ補正レンズ群の焦点距離を示す。
【0014】
上記条件式(1)は、第4レンズ群と像ブレ補正レンズ群の焦点距離を規定しており、上限値を上回ると、像ブレ補正レンズ群の焦点距離が短くなり、像ブレ補正時の収差を良好に補正できない。また、像ブレ補正レンズ群の移動制御が困難になる。像ブレ補正レンズ群の制御が困難になると伴に、像ブレ補正時のコマ収差を良好に補正できない。本発明の効果を確実にするためには、条件式(1)の上限値を12.00にすることが望ましい。
【0015】
一方、上記条件式(1)の下限値を下回ると、像ブレ補正レンズ群の焦点距離が長くなり、像面湾曲収差を良好に補正できない。また、像ブレ補正レンズ群の移動量が大きくなる。本発明の効果を確実にするためには、条件式(1)の下限値を3.50にすることが望ましい。
【0016】
また本実施形態に係る近接撮影レンズは、以下の条件式を満足することが望ましい。
−10.50<f4/f<−1.80 ・・・(2)
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの前記第4レンズ群の焦点距離、f は無限遠物体に合焦したときの全レンズ系の焦点距離を示す。
【0017】
上記条件式(2)は、第4レンズ群の焦点距離を規定し、上限値を上回ると、第4レンズ群の焦点距離が短くなり、第4レンズ群より物体側のレンズ群の焦点距離を短くする必要があり、無限物体から近距離物体まで諸収差を良好に補正できない。本発明の効果を確実にするためには、条件式(2)の上限値を−1.90にすることが望ましい。
【0018】
一方、上記条件式(2)の下限値を下回ると、第4レンズ群の焦点距離が長くなり、バックフォーカスを確保することが困難になり、球面収差を良好に補正できない。本発明の効果を確実にするためには、条件式(2)の下限値を−8.00にすることが望ましい。
【0019】
また、本実施形態に係る近接撮影レンズは、開口絞りを有し、無限遠物体から近距離物体へ合焦する際、開口絞り前後のレンズ成分が移動することが望ましい。
【0020】
このような構成にすることで、無限遠物体から近距離物体まで効率よく合焦することができると伴に、球面収差の変動を良好に補正することができる。
【0021】
また、本実施形態に係る近接撮影レンズは、像ブレ補正レンズ群は少なくとも1つの負の屈折力を有するレンズ成分と少なくとも1つの正の屈折力を有するレンズ成分を有することが望ましい。
【0022】
このような構成にすることで、像ブレ補正時の倍率色収差を良好に補正することができる。
【0023】
また、本実施形態に係る近接撮影レンズは、第2レンズ群および第3レンズ群が各々少なくとも1つの負の屈折力を有するレンズ成分と少なくとも1つの正の屈折力を有するレンズ成分を有することが望ましい。
【0024】
このような構成にすることで、無限遠物体から近距離物体までの倍率色収差を良好に補正できる。
【0025】
以上述べた様に、本実施形態に係る近接撮影レンズは、無限遠物体から近距離物体まで高い結像性能を得ることができる。
【0026】
以下、各数値実施例に係る近接撮影レンズを添付図面に基づいて説明する。
なお、第4実施例は参考例とする。
【0027】
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係る近接撮影レンズ1の構成を示す断面図である。
【0028】
本第1実施例に係る近接撮影レンズ1は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSPと、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有する。
【0029】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凹形状の負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合からなる接合負レンズとを有する。
【0030】
第2レンズ群G2は、物体側から順に両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23との接合からなる接合負レンズとを有する。合焦時は物体側から像側に移動する。
【0031】
開口絞りSPは、Fナンバーを決定し、合焦時は像面Iに対して固定される。
【0032】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と両凸形状の正レンズL33との接合からなる接合正レンズとを有する。
【0033】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、前群G4aと後群G4bとを有し、前記前群は、光軸と垂直な成分を有する方向に移動し、像ブレ補正を行う。前群G4aは、物体側に配置された両凹形状の負レンズL41と像側に配置され物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42との接合からなる接合負レンズを有し、後群G4bは、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43aと、両凸形状の正レンズL44とを有している。
【0034】
第4レンズ群G4の像側には、像面に配設される撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターや赤外カットフィルター等で構成されたフィルターFLを有する。
【0035】
無限遠物体から近距離物体への合焦の際(以下、合焦時という)、第1レンズ群G1と開口絞りSPと第4レンズ群G4は、像面Iに対して固定され、第2レンズ群G2は、物体側から像面側に、第3レンズ群G3は、像面側から物体側に移動する。
【0036】
下記表1は、本第1実施例における各諸元を示す。表1の[全体諸元]において、fはレンズ全系の焦点距離、2ωは画角(単位:「°」)、FnoはFナンバー、TLは無限遠合焦状態におけるレンズ全長をそれぞれ示している。
【0037】
また、[レンズ諸元]において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の番号、rは各レンズ面の曲率半径、dは面間隔、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、BFはバックフォーカスをそれぞれ示す。なお、空気の屈折率nd=1.00000は記載を省略している。また、曲率半径r及び面間隔d欄の「∞」は平面を示している。
【0038】
また、[レンズ諸元]及び[合焦時における可変間隔]において、物面と第1レンズ群G1の最も物体側のレンズ面との軸上空気間隔をd0、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔をd7、第2レンズ群G2と開口絞りSPとの軸上空気間隔をd12、開口絞りSPと第3レンズ群G3との軸上空気間隔をd13、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との軸上空気間隔をd18、第4レンズ群G4と像面Iとの軸上空気間隔をd25としている。[合焦時における可変間隔]においてβは撮影倍率を示す。
【0039】
さらに、[条件式対応値]においては、上記の条件式(1)〜(3)に対応する値を示している。なお、表1において、焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他の長さの単位には「mm」が使われている。但し、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。以上、表についての説明は、他の実施例においても同様とし、その説明を省略する。
【0040】
(表1)
[全体諸元]
f = 37.0mm
2ω = 24.8゜
Fno= 2.88
TL = 77.4mm
[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ d0
1 77.5275 2.80 45.31 1.79500
2 -67.6830 0.15
3 22.9343 2.60 63.34 1.61800
4 150.1316 0.60
5 -134.0000 0.80 27.57 1.75520
6 19.0148 2.85 46.6 1.80400
7 348.8226 d7
8 -154.9309 0.80 58.12 1.62299
9 12.7357 2.30
10 -48.8633 0.80 58.82 1.51823
11 13.0839 1.90 25.64 1.78472
12 38.0066 d12
13(絞り) ∞ d13
14 40.5538 2.30 63.34 1.61800
15 -35.2835 0.10
16 19.4139 1.10 22.74 1.80809
17 10.4545 3.70 65.44 1.60300
18 -813.9658 d18
19 -138.3764 0.90 44.81 1.74400
20 9.7983 1.91 27.57 1.75520
21 17.3987 4.70
22 -10.8000 1.10 70.31 1.48749
23 -16.1401 0.10
24 55.4642 3.34 50.27 1.71999
25 -24.0183 d25
26 ∞ 0.50 63.76 1.51680
27 ∞ 1.11
28 ∞ 1.59 63.76 1.51680
29 ∞ 0.30
30 ∞ 0.70 63.76 1.51680
31 ∞ 0.70
像面 ∞
[合焦時における可変間隔]
無限遠 近距離
f,β 37.00 -0.50 -1.01
d7 1.53 6.42 10.48
d12 10.72 5.82 1.77
d13 10.96 6.23 1.40
d18 2.30 7.03 11.86
d25 12.19 12.19 12.19
[撮影レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 25.03
G2 8 -15.11
G3 14 18.08
G4 19 -208.52
[条件式対応値]
条件式(1)f4/fa= 10.00
条件式(2)f4/f = -5.64
【0041】
図2(a)、
図3(a)及び
図4(a)は、本第1実施例に係る近接撮影レンズ1の手ぶれ補正を行っていない状態での諸収差図であり、
図2(a)は、無限遠合焦状態、
図3(a)は撮影倍率β=−0.5状態、及び
図4(a)は撮影倍率β=−1.0状態をそれぞれ示す。
【0042】
各収差図においてFNOはFナンバー、Yは像高、NAは開口数、dはd線(波長λ=587.6nm)、及びgはg線(波長λ=435.8nm)をそれぞれ示す。また、非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、以降の他の収差図においても同様であり、以降の収差図の説明においては重複する説明を省略する。
【0043】
各収差図より本第1実施例に係る近接撮影レンズ1は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0044】
図2(b)、
図3(b)及び
図4(b)は、本第1実施例に係る近接撮影レンズ1の像ブレ補正を行っている状態での横収差図であり、
図2(b)は無限遠合焦状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.225mm)、
図3(b)は撮影倍率β=−0.5状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.337mm)、
図4(b)は撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.440mm)を示している。
【0045】
各収差図より本第1実施例に係る近接撮影レンズ1は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行っている状態での収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0046】
(第2実施例)
図5は、本第2実施例に係る近接撮影レンズ2の構成を示している。本第2実施例に係る近接撮影レンズ2は、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G1と、合焦時に移動する第2レンズ群G2と、開口絞りSPと、合焦時に移動する第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4とを有する。
【0047】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凹形状の負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合からなる接合負レンズとを有する。第1レンズ群G1は、全体で正の屈折力を有しており、無限遠物点から近距離物点に合焦する時(以下、合焦時)は像面Iに対して固定される。
【0048】
第2レンズ群G2は、物体側から順に両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23との接合からなる接合負レンズとを有する。第2レンズ群G2は、全体で負の屈折力を有しており、合焦時は物体側から像側に移動する。
【0049】
開口絞りSPは、Fナンバーを決定し、合焦時は像面Iに対して固定される。
【0050】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と両凸形状の正レンズL33との接合からなる接合正レンズとを有し、全体で正の屈折力を有しており、合焦時は像側から物体側に移動する。
【0051】
第4レンズ群G4は、光軸と垂直の成分を持つように動くことで像ブレ補正を行う前群G4aと、前群G4aの像側に配置された後群G4bとを有し、全体で負の屈折力を有している。前群G4aは、物体側に配置された両凹形状の負レンズL41と像側に配置され物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42との接合からなる接合負レンズを有し、後群G4bは、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43aと、両凸形状の正レンズL44とを有している。
【0052】
以下の表2は、第2実施例における各諸元を示す。
(表2)
[全体諸元]
f = 48.56mm
2ω = 24.7゜
Fno= 2.3
TL = 102.18mm
[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ d0
1 105.1200 3.68 45.37 1.79668
2 -91.5848 0.20
3 31.1432 3.35 63.34 1.61800
4 249.6600 0.79
5 -180.6090 1.05 27.52 1.75520
6 24.8341 3.81 46.54 1.80411
7 344.9561 d7
8 -179.3442 1.05 59.60 1.60729
9 16.5710 3.02
10 -68.6389 1.05 58.90 1.51823
11 17.2472 2.50 26.29 1.78470
12 53.5612 d12
13(絞り) ∞ d13
14 53.3133 3.02 63.34 1.61800
15 -47.2836 0.13
16 25.7028 1.45 23.78 1.84666
17 14.3322 4.86 63.34 1.61800
18 -697.4023 d18
19 -108.8895 1.18 44.77 1.74400
20 14.1378 2.23 29.57 1.71736
21 22.9337 6.18
22 -13.9284 1.45 70.31 1.48749
23 -19.1846 0.13
24 62.4150 4.43 48.45 1.69700
25 -31.3480 d25
26 ∞ 2.00 63.88 1.51680
27 ∞ 0.10
像面 ∞
[合焦時における可変間隔]
無限遠 近距離
f,β 48.56 -0.50 -1.01
d7 2.01 9.01 14.48
d12 14.46 7.46 2.00
d13 14.17 8.38 1.97
d18 3.43 9.21 15.62
d25 20.46 20.47 20.60
[撮影レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 33.87
G2 8 −20.70
G3 14 23.61
G4 19 −309.30
[条件式対応値]
条件式(1)f4/fa= 12.53
条件式(2)f4/f = -6.37
【0053】
図6(a)、
図7(a)及び
図8(a)は、本第2実施例に係る近接撮影レンズ2の諸収差図であり、
図6(a)は、無限遠合焦状態の諸収差図であり、
図7(a)は撮影倍率β=−0.5状態、及び
図8(a)は撮影倍率β=−1.0状態をそれぞれ示す。
【0054】
各収差図より本第2実施例に係る近接撮影レンズ2は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0055】
図6(b)、
図7(b)及び
図8(b)は、本第2実施例に係る近接撮影レンズ2の像ブレ補正を行っている状態での横収差図であり、
図6(b)は無限遠合焦状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.243mm)、
図7(b)は撮影倍率β=−0.5状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.387mm)、
図8(b)は撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.504mm)である。
【0056】
各収差図より本第2実施例に係る近接撮影レンズ2は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時の横収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0057】
(第3実施例)
図9は、本第3実施例に係る近接撮影レンズ3の構成を示している。本第3実施例に係る近接撮影レンズ3は、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G1と、合焦時移動する第2レンズ群G2と、開口絞りSPと、合焦時に移動する第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4とを有する。
【0058】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凹形状を持った負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合からなる接合負レンズを有する。第1レンズ群G1は、全体で正の屈折力を有しており、無限遠物点から近距離物点に合焦する時(以下、合焦時)は像面Iに対して固定される。
【0059】
第2レンズ群G2は、物体側から順に両凹形状の負レンズL21と、両凹形状を持った負レンズL22と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23との接合からなる接合負レンズとを有する。第2レンズ群G2は、全体で負の屈折力を有しており、合焦時は物体側から像側に移動する。
【0060】
開口絞りSPは、Fナンバーを決定し、合焦時は像面Iに対して固定される。
【0061】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と両凸形状の正レンズL33との接合からなる接合正レンズとを有し、全体で正の屈折力を有しており、合焦時は像側から物体側に移動する。
【0062】
第4レンズ群G4は、光軸と垂直の成分を持つように動くことで像ブレ補正を行う前群G4aと、前群G4aの像側に配置された後群G4bとを有し、全体で負の屈折力を有している。前群G4aは、物体側に配置された両凹形状の負レンズL41と像側に配置され物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42との接合からなる接合負レンズを有し、後群G4bは、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43aと、両凸形状の正レンズL44とを有している。
【0063】
表3は、本第3実施例における各諸元を示す。
(表3)
[全体諸元]
f = 37.1mm
2ω = 24.7゜
Fno= 2.10
TL = 70.20mm
[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ d0
1 62.5471 2.73 45.29 1.79500
2 -65.0490 0.15
3 22.6930 2.50 58.22 1.62299
4 174.1884 0.60
5 -120.0000 0.80 25.68 1.78472
6 16.6957 2.80 46.57 1.80400
7 6876.0909 d7
8 -71.7826 0.80 60.67 1.60311
9 10.9013 2.30
10 -68.8400 0.80 52.30 1.51742
11 11.2530 1.80 25.43 1.80518
12 34.2160 d12
13(絞り) ∞ d13
14 34.6945 2.20 63.37 1.61800
15 -33.0826 0.10
16 18.8317 1.10 26.56 1.76182
17 10.2304 3.10 67.90 1.59319
18 -3408.2041 d18
19 -475.8216 0.92 58.22 1.62299
20 9.2000 1.80 45.79 1.54814
21 12.8431 4.60
22 -11.4956 1.10 70.40 1.48749
23 -15.5600 0.10
24 19.6665 3.42 69.97 1.51860
25 -46.4686 d25
26 ∞ 0.50 63.76 1.51680
27 ∞ 1.11
28 ∞ 1.59 63.76 1.51680
29 ∞ 0.30
30 ∞ 0.70 63.76 1.51680
31 ∞ 0.70
像面 ∞
[合焦時における可変間隔]
無限遠 近距離
f,β 37.1 -0.50 -1.01
d7 1.50 6.25 9.80
d12 9.80 5.05 1.50
d13 8.83 5.54 1.50
d18 2.25 5.53 9.55
d25 9.31 9.20 9.31
[撮影レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 22.98
G2 8 −14.05
G3 14 16.59
G4 19 −76.27
[条件式対応値]
条件式(1)f4/fa= 4.01
条件式(2)f4/f = -2.06
【0064】
図10(a)、
図11(a)及び
図12(a)は、本第3実施例に係る近接撮影レンズ3の諸収差図であり、
図10(a)は、無限遠合焦状態の諸収差図であり、
図11(a)は撮影倍率β=−0.5状態、及び
図12(a)は撮影倍率β=−1.0状態をそれぞれ示す。
【0065】
各収差図より本第3実施例に係る近接撮影レンズ3は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0066】
図10(b)、
図11(b)及び
図12(b)は、本第3実施例に係る近接撮影レンズ3の像ブレ補正を行っている状態での横収差図であり、
図10(b)は無限遠合焦状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.225mm)、
図11(b)は撮影倍率β=−0.5状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.330mm)、
図12(b)は撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.421mm)である。
【0067】
各収差図より本第3実施例に係る近接撮影レンズ3は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行っている状態での横収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0068】
(第4実施例)
図13は、本第4実施例に係る近接撮影レンズ4の構成を示している。本第4実施例に係る近接撮影レンズ4は、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G1と、合焦時に移動する第2レンズ群G2と、開口絞りSPと、合焦時に移動する第3レンズ群G3と、合焦時に固定の第4レンズ群G4とを有する。
【0069】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凹形状を持った負レンズL13と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14との接合からなる接合負レンズを有する。第1レンズ群G1は、全体で正の屈折力を有しており、無限遠物点から近距離物点に合焦する時(以下、合焦時)は像面Iに対して固定される。
【0070】
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23との接合からなる接合負レンズを有する。第2レンズ群G2は、全体で負の屈折力を有しており、合焦時は物体側から像側に移動する。
【0071】
開口絞りSPは、Fナンバーを決定し、合焦時は像面Iに対して固定される。
【0072】
第3レンズ群G3は、物体側から順に両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と両凸形状の正レンズL33との接合からなる接合正レンズとを有し、全体で正の屈折力を有しており、合焦時は像側から物体側に移動する。
【0073】
第4レンズ群G4は、光軸と垂直の成分を持つように動くことで像ブレ補正を行う前群G4aと、前群G4aの像側に配置された後群G4bとを有し、全体で負の屈折力を有している。前群G4aは、物体側に配置された両凹形状の負レンズL41と像側に配置され物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42との接合からなる接合負レンズを有し、後群G4bは、両凸形状の正レンズL43bを有している。第4レンズ群G4は、合焦時において像面Iに対して固定である。
【0074】
表4は、本第4実施例における各諸元を示す。
(表4)
[全体諸元]
f = 37.1mm
2ω = 24.8゜
Fno= 2.87
TL = 72.18mm
[レンズ諸元]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ d0
1 70.8382 2.70 46.60 1.80400
2 -63.1601 0.15
3 22.5881 2.50 63.34 1.61800
4 169.2097 0.60
5 -105.0000 0.80 26.92 1.76180
6 17.1000 2.80 42.71 1.83481
7 385.4177 d7
8 -130.5620 0.80 63.34 1.61800
9 11.3487 2.30
10 -36.3796 0.80 41.42 1.57501
11 12.2016 1.80 25.35 1.80518
12 71.9713 d12
13(絞り) ∞ d13
14 43.0898 1.68 67.87 1.59319
15 -30.3991 0.10
16 22.3501 1.11 26.05 1.78470
17 10.6343 3.80 63.45 1.61800
18 -149.9090 d18
19 -50.8151 1.20 50.84 1.65844
20 10.1277 2.20 27.51 1.75520
21 16.6188 4.50
22 20.3000 4.64 69.98 1.51860
23 -170.9229 d23
24 ∞ 0.50 63.88 1.51680
25 ∞ 1.11
26 ∞ 1.59 63.88 1.51680
27 ∞ 0.30
28 ∞ 0.70 63.88 1.51680
29 ∞ 0.70
30 ∞ 0.01
像面 ∞
[合焦時における可変間隔]
無限遠 近距離
f,β 37.1 -0.50 -1.01
d7 1.50 5.76 9.71
d12 10.00 5.74 1.79
d13 9.70 5.19 1.04
d18 1.80 6.31 10.46
d25 9.81 9.81 9.81
[撮影レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 23.27
G2 8 −14.52
G3 14 17.82
G4 19 −72.00
[条件式対応値]
条件式(1)f4/fa= 3.55
条件式(2)f4/f = -1.94
【0075】
図14(a)、
図15(a)及び
図16(a)は、本第4実施例に係る近接撮影レンズ4の諸収差図であり、
図14(a)は、無限遠合焦状態の諸収差図であり、
図15(a)は撮影倍率β=−0.5状態、及び
図16(a)は撮影倍率β=−1.0状態をそれぞれ示す。
【0076】
各収差図より本第4実施例に係る近接撮影レンズ4は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0077】
図14(b)、
図15(b)及び
図16(b)は、本第4実施例に係る近接撮影レンズ4の像ブレ補正を行った時の横収差図であり、
図14(b)は無限遠合焦状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.225mm)、
図15(b)は撮影倍率β=−0.5状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.312mm)、
図16(b)は撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時(像ブレ補正群のシフト量0.427mm)である。
【0078】
各収差図より本第4実施例に係る近接撮影レンズ4は、無限遠合焦状態から撮影倍率β=−1.0状態において像ブレ補正を行った時の横収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることが分かる。
【0079】
なお、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれに限定されるものはではない。以下の内容は、本願の光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
【0080】
本願の光学系の数値実施例として4群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の構成(例えば、5群等)の光学系を構成することもできる。具体的には、本願の光学系の最も物体側や最も像側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、空気間隔で分離された少なくとも1つのレンズを有する部分をいう。
【0081】
また、本願の光学系は、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。特に、第2レンズ群及び第3レンズ群を合焦レンズ群とすることが好ましい。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
【0082】
また、本願の光学系を構成するレンズのレンズ面は、球面又は平面としてもよく、或いは非球面としてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、レンズ加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないため好ましい。レンズ面が非球面の場合、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)或いはプラスチックレンズとしてもよい。
【0083】
また、本願の光学系において開口絞りは第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置されることが好ましく、開口絞りとして部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用する構成としてもよい。
【0084】
また、本願の光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コンストラストの高い光学性能を達成することができる。
【0085】
図17は、本実施形態に係る近接撮影レンズを搭載した光学装置(一眼レフカメラ)の概略構成図である。
【0086】
図17において、不図示の被写体からの光は、本撮影レンズ6で集光され、クイックリターンミラー7で反射されて焦点板8に結像される。焦点板8に結像された被写体像は、ペンタプリズム9で複数回反射されて接眼レンズ10を介して撮影者に正立像として観察可能に構成されている。
【0087】
撮影者は、不図示のレリーズ釦を半押ししながら接眼レンズ10を介して被写体像を観察して撮影構図を決めた後、レリーズ釦を全押しする。レリーズ釦を全押しした時、クイックリターンミラー7が上方に跳ね上げられ被写体からの光は撮像素子11で受光され撮像画像が取得され、不図示のメモリに記録される。
【0088】
レリーズ釦を半押し及び全押しした時、撮影レンズ6に内蔵されているセンサー12(例えば角度センサーなど)で撮影レンズ6の傾きが検出されてCPU13に伝達され、CPU13で回転ぶれ量が検出されて手ブレ補正用レンズ群を光軸に垂直な成分を有する方向に駆動するレンズ駆動手段14が駆動され、手ぶれ発生時の撮像素子11上における像ブレが補正される。このようにして、本実施形態に係る撮影レンズ6を具備する光学装置であるカメラ5が構成されている。なお、
図17に記載のカメラ5は、撮影レンズ6を着脱可能に保持するものでも良く、撮影レンズ6と一体に成形されるものでも良い。また、カメラ5は、いわゆる一眼レフカメラでも良く、クイックリターンミラー等を有さないミラーレスカメラでも良い。
【0089】
ここで、本カメラ5に撮影レンズ6として搭載した上記第1実施例に係る近接撮影レンズ1は、上記第1実施例において説明したようにその特徴的なレンズ構成によって、像ブレ補正機能を有し、小型で高性能近接撮影レンズを実現している。これにより本カメラ5は、像ブレ補正性能を有し、小型で高性能なものとなっている。
【0090】
なお、第1実施例に係る近接撮影レンズ1を撮影レンズ6として搭載してカメラ5を構成した例を示したが、上記第1実施例以外の実施例に係る近接撮影レンズ2ないし4のいずれかを搭載しても上記カメラ5と同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0091】
以下、本願の近接撮影レンズの製造方法の概略を
図18に基づいて説明する。
図18は、本願の近接撮影レンズの製造方法を示す図である。
【0092】
本願の近接撮影レンズの製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4個のレンズ群からなり、前記第4レンズ群が前群と後群の実質的に2個のレンズ群からなる近接撮影レンズの製造方法であって、
図18に示す各ステップS1ないしS3を含むものである。
【0093】
ステップS1:近接撮影レンズが以下の条件式(1)を満足するようにする。
3.48<f4/fa<14.00・・・(1)
ただし、f4は無限遠物体に合焦したときの第4レンズ群の焦点距離、faは無限遠物体に合焦したときの前群の焦点距離を示す。
【0094】
ステップS2:無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、第1レンズ群は固定であり、第2レンズ群が像面側へ移動し、第3レンズ群が物体側へ移動するようにする。
【0095】
ステップS3:前群が光軸と垂直の成分を持つ方向に移動することで像ブレ補正を行うようにする。
【0096】
斯かる本願の近接撮影レンズの製造方法によれば、小型で高性能な近接撮影レンズを製造することができる。
【0097】
以上のように、本発明によれば、像ブレ補正機能を有し、小型で高性能な近接撮影レンズ、撮影装置及び近接撮影レンズの製造方法を提供することができる。特に、本発明によれば、フィルムカメラ、電子スチルカメラ等の光学機器に好適で、オートフォーカスでフォーカシングが可能な、無限遠から等倍まで高品質な画像を得られる画角12度から20度程度、Fナンバー2.0から2.8程度の内焦式の近接撮影レンズを提供することができる。