(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動レーザシステムは、望ましい波長を高い利得で光学的に増幅することができる利得媒体と、励起源と、内部光学系と、を各々が含む1以上の光増幅器を含む、請求項1に記載の装置。
前記パルスの増幅光ビームが前記ターゲット混合物と交差した時に前記プラズマ状態の前記ターゲット材料から放出された前記紫外電磁放射線の少なくとも一部分を捕捉して向け直す放射線コレクタを更に備える、請求項1に記載の装置。
前記2以上のセンサのうちの少なくとも1つが、他のセンサのうちの少なくとも1つを半径方向に分離する距離とは異なる距離によって前記主軸線から半径方向に分離される、請求項1に記載の装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一部の一般的な態様において、パルスの増幅光ビームの位置は、ターゲット混合物が位置付けられ、それによってターゲット混合物内のターゲット材料の少なくとも一部分を紫外電磁放射線を放出するプラズマ状態に変換するターゲット領域に向けて駆動軸線に沿ってパルスの増幅光ビームを誘導し、放出電磁放射線のエネルギをターゲット領域と交差する主軸線から半径方向に分離された2つ又はそれよりも多くの異なる位置で検出し、検出エネルギを解析し、解析された検出エネルギに基づいてターゲット混合物とターゲット領域内の増幅光ビームの駆動軸線との間の相対的半径方向アラインメントを推定し、かつターゲット領域内のターゲット混合物に対する増幅光ビームの半径方向アラインメントを調節し、それによってターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の相対的な半径方向距離を調節することにより、ターゲット混合物のターゲット材料に対して調節される。
【0006】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、放出紫外電磁放射線のエネルギは、極紫外電磁放射線のエネルギを測定することによって検出することができる。放出紫外電磁放射線のこのエネルギは、深紫外電磁放射線のエネルギを測定することによって検出することができる。放出紫外電磁放射線は、極紫外(EUV)電磁放射線とすることができる。
【0007】
ターゲット混合物と駆動軸線間の相対的半径方向アラインメントは、ターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の半径方向アラインメントを推定することによって推定することができる。
【0008】
増幅光ビームの半径方向アラインメントは、ターゲット領域内のターゲット混合物に向けて増幅光ビームをステアリングして移動する1つ又はそれよりも多くの光学要素の位置及び角度の1つ又はそれよりも多くを調節することによってターゲット混合物に対して調節することができる。増幅光ビームをステアリングして移動する1つ又はそれよりも多くの光学要素の位置及び角度の1つ又はそれよりも多くは、増幅光ビームをターゲット領域に向けて向け直す曲面ミラーの位置及び角度の1つ又はそれよりも多くを調節することによって調節することができる。
【0009】
主軸線から半径方向に分離された2つ又はそれよりも多くの異なる位置での放出電磁放射線のエネルギは、主軸線から半径方向に分離された4つの位置で放出電磁放射線のエネルギを測定することによって検出することができる。
【0010】
本方法はまた、増幅光ビームを供給する駆動レーザシステムに向けてターゲット混合物から反射して戻されたレーザビームの光学像を捕捉する段階を含む。ターゲット領域内のターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間の相対的半径方向アラインメントは、捕捉画像を解析することによって少なくとも部分的に推定することができる。
【0011】
2つ又はそれよりも多くの位置での放出電磁放射線のエネルギは、エネルギを増幅光ビームのパルス繰返し速度の程度である速度で測定することによって検出することができる。
【0012】
増幅光ビームの半径方向アラインメントをターゲット領域においてターゲット混合物に対して調節し、それによってターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の相対的半径方向距離を低減することができる。
【0013】
検出エネルギは、第1の1つ又はそれよりも多くの位置で取られた第1の組のエネルギの第1の全エネルギと、第2の1つ又はそれよりも多くの位置で取られた第2の組のエネルギの第2の全エネルギとの差の値を判断することによって解析することができ、第1の1つ又はそれよりも多くの位置は、第2の1つ又はそれよりも多くの位置とは異なる。第1の全エネルギは、第1の1つ又はそれよりも多くの位置で取られたエネルギの合計とすることができ、第2の全エネルギは、第2の1つ又はそれよりも多くの位置で取られたエネルギの合計とすることができる。
【0014】
検出エネルギは、差値を2つ又はそれよりも多くの位置の全てで取られたエネルギのうちの全ての全エネルギにより正規化することによって解析することができる。
【0015】
相対的半径方向アラインメントは、ターゲット領域内のターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間で主軸線に垂直である第1の方向に沿って取られた半径方向距離を推定することによって推定することができる。相対的半径方向アラインメントは、ターゲット領域内のターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間で第1の方向と主軸線とに垂直である第2の方向に沿って取られた半径方向距離を推定することによって推定することができる。
【0016】
別の一般的な態様において、装置は、駆動軸線に沿って進むパルスの増幅光ビームを生成する駆動レーザシステムと、パルスの増幅光ビームをターゲット領域に向けて誘導するビーム送出システムと、ターゲット材料を含むターゲット混合物をターゲット領域に与えるターゲット材料送出システムと、ターゲット領域と交差する主軸線から半径方向に分離され、パルスの増幅光ビームがターゲット混合物と交差した時にプラズマ状態のターゲット材料から放出された紫外電磁放射線のエネルギを検出するように構成された2つ又はそれよりも多くのセンサと、2つ又はそれよりも多くのセンサからの出力を受け取り、検出エネルギを解析して解析に基づいてターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の相対的半径方向アラインメントを推定し、かつ信号をビーム送出システムに出力してターゲット領域内のターゲット混合物に対して増幅光ビームの半径方向アラインメントを調節し、それによってターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の相対的半径方向距離を調節するように構成されたコントローラとを含む。
【0017】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、駆動レーザシステムは、望ましい波長を高い利得で光学的に増幅することができる利得媒体を各々が含む1つ又はそれよりも多くの光増幅器と、励起源と、内部光学系とを含むことができる。利得媒体は、CO
2を含むことができる。
【0018】
ビーム送出システムは、増幅光ビームをターゲット領域に集束させる集束光学要素を含むことができる。ターゲット材料送出システムは、ターゲット混合物の流体液滴をターゲット領域に与えるノズルを含むことができる。
【0019】
装置はまた、パルスの増幅光ビームがターゲット混合物と交差した時にプラズマ状態のターゲット材料から放出された紫外電磁放射線の少なくとも一部分を捕捉して向け直す放射線コレクターを含むことができる。
【0020】
放出紫外電磁放射線は、極紫外電磁放射線を含むことができる。
【0021】
2つ又はそれよりも多くのセンサは、主軸線から半径方向に分離された少なくとも4つのセンサを含むことができる。すなわち、4つのセンサは、主軸線の周りに角度的に位置決めすることができる。
【0022】
2つ又はそれよりも多くのセンサのうちの少なくとも1つは、他のセンサの少なくとも1つを半径方向に分離する距離とは異なる距離によって主軸線から半径方向に分離することができる。2つ又はそれよりも多くのセンサの全ては、同じ距離によって主軸線から半径方向に分離することができ、すなわち、それらは、主軸線から等距離とすることができる。
【0023】
装置は、ターゲット混合物から駆動レーザシステムに向けて反射して戻されたレーザビームの光学像を捕捉するように構成された撮像デバイスを含むことができる。コントローラはまた、撮像デバイスからの出力を受け取ることができ、かつ撮像デバイスからの受け取った出力にも基づいて相対的半径方向アラインメントを推定するように構成することができる。
【0024】
2つ又はそれよりも多くのセンサのサンプリング速度は、駆動レーザシステムのパルス繰返し速度の程度とすることができる。
【0025】
別の一般的な態様において、測定システムは、ターゲット領域と交差する主軸線から半径方向に分離され、パルスの増幅光ビームがターゲット混合物と交差した時にターゲット混合物のプラズマ状態のターゲット材料から放出された紫外電磁放射線のエネルギを検出するように構成された2つ又はそれよりも多くのセンサと、2つ又はそれよりも多くのセンサからの出力を受け取るコントローラとを含む。コントローラは、検出エネルギを解析して解析に基づいてターゲット領域内のターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間の相対的半径方向アラインメントを推定し、かつ信号をビーム送出システムに出力してターゲット領域内のターゲット混合物に対する増幅光ビームの半径方向アラインメントを調節し、それによってターゲット領域内のターゲット混合物と駆動軸線の間の相対的半径方向距離を調節するように構成される。
【0026】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、2つ又はそれよりも多くのセンサは、主軸線から半径方向に分離された少なくとも4つのセンサを含むことができる。
【0027】
2つ又はそれよりも多くのセンサのうちの少なくとも1つは、他のセンサの少なくとも1つを半径方向に分離する距離とは異なる距離によって主軸線から半径方向に分離することができる。
【0028】
測定システムは、増幅光ビーム生成する駆動レーザシステムに向けてターゲット混合物から反射して戻されたレーザビームの光学像を捕捉するように構成された撮像デバイスを含むことができる。コントローラはまた、撮像デバイスからの出力を受け取ることができ、かつ撮像デバイスからの受け取った出力に同じく基づいて相対的半径方向アラインメントを推定するように構成される。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を参照すると、LPP EUV光源100は、ビーム経路に沿ってターゲット材料114に向けて進む増幅光ビーム110でターゲット材料114をターゲット領域105で照射することによって形成される。増幅光ビーム110の駆動軸線は、ビーム110が不規則に成形され及び/又は非対称である場合があるので、ビーム110のほぼ中心又はビーム110が進んでいる大体の方向と見なすことができる。増幅光ビーム110の駆動軸線は、光ビーム110の光軸と見なすことができる。
【0031】
照射部位とも呼ばれるターゲット領域105は、真空チャンバ130の内部107内にある。増幅光ビーム110がターゲット混合物114に当たった時に、ターゲット混合物114内のターゲット材料は、輝線をEUV範囲に有する元素を有するプラズマ状態に変換される。プラズマ状態内のターゲット混合物114は、従って、EUV放射線を出射し、EUV放射線は、出射EUV放射線を中間フォーカスとも呼ぶ中間位置145に向けて向け直すように構成することができるコレクターミラー135により利用される。
【0032】
生じたプラズマは、ターゲット混合物内のターゲット材料の組成に依存するある一定の特性を有する。これらの特性は、プラズマによって生成されるEUV光の波長及びプラズマから放出されるデブリのタイプ及び量を含むことができる。
【0033】
光源100は、ページのz方向と平行である主軸線111から半径方向に分離された2つ又はそれよりも多くのセンサ170を含む。主軸線111は、ターゲット領域105と交差し、かつコレクターミラー135の開口140からターゲット領域105に向けて延びる方向に沿って全体的に延びる。半径方向は、ターゲット領域105の区域において主軸線111に垂直である平面に沿っている。従って、半径方向は、x及びy軸によって定義された平面に沿って延び、2つ又はそれよりも多くのセンサ170は、ターゲット領域105の区域において主軸線111に垂直であるこの平面内にある。センサ170は、主軸線111周りに位置決めされるが、主軸線111から異なる距離にあることができ、互いから等しく離間する必要はない。
【0034】
センサ170は、増幅光ビーム110がターゲット混合物114と交差する時に、プラズマ状態のターゲット材料から出射したEUV放射線のエネルギを測定するように構成される。このようにして、センサ170は、エネルギの差を光ビーム110周りで上下左右でサンプリングし、光ビーム110とターゲット領域105の位置関係を判断するように構成される。
【0035】
光源100は、出力をエネルギセンサ170から受け取り、この受け取った出力に少なくとも部分的に基づいて解析を行い、かつ増幅光ビーム110の駆動軸線とターゲット混合物114の間の相対的なアラインメントを判断する主コントローラ155も含む。
【0036】
次に、エネルギセンサ170及び主コントローラ155に対して更に説明する前に光源100の他の特徴を説明する。
【0037】
光源100は、ターゲット混合物114を液滴、液体流、固体粒子又はクラスター、液滴内に閉じ込められた固体粒子、又は液体流内に閉じ込められた固体粒子の形態で送出、制御、かつ誘導するターゲット材料送出システム125を含む。ターゲット材料114は、例えば、水、錫、リチウム、キセノン、又はプラズマ状態に変換された時にEUV範囲の輝線を有するいずれかの材料のようなターゲット材料を含むことができる。例えば、ターゲット材料は、錫とすることができ、これは、純粋な錫(Sn)、SnBr
4、SnBr
2、SnH
4のような錫化合物、錫ガリウム合金、錫インジウム合金、錫インジウムガリウム合金のような錫合金、又はこれらの合金のあらゆる組合せとすることができる。ターゲット混合物114は、非ターゲット粒子のような不純物を含む可能性もある。従って、不純物がない状況では、ターゲット混合物114は、ターゲット材料のみから構成される。ターゲット混合物114は、ターゲット材料送出システム125によってチャンバ130の内部107の中にかつターゲット領域105に送出することができる。
【0038】
光源100は、レーザシステム115の1つ又は複数の利得媒体の反転分布によって増幅光ビームを生成する駆動レーザシステム115を含む。光源100は、レーザシステム115とターゲット領域105の間でレーザシステム115からターゲット領域105にビーム110を誘導するビーム送出システムを含む。ビーム送出システムは、ビーム搬送システム120及び集束アセンブリ122を含む。ビーム搬送システム120は、増幅光ビーム110をレーザシステム115から受け取り、増幅光ビーム110を必要に応じてステアリング及び修正して増幅光ビーム110を集束アセンブリ122に出力する。集束アセンブリ122は、増幅光ビーム110を受け取って、ビーム110をターゲット領域105に集束させる。集束アセンブリ122はまた、ビーム110をステアリングするか、又はビーム110の位置をターゲット領域105に対して調節することができる。
【0039】
一部の実施において、レーザシステム115は、1つ又はそれよりも多くの主パルス、及び一部の場合に1つ又はそれよりも多くのプレパルスを供給する1つ又はそれよりも多くの光増幅器、レーザ、及び/又はランプを含むことができる。各光増幅器は、望ましい波長を高い利得で光学的に増幅することができる利得媒体と、励起源と、内部光学系とを含む。光増幅器は、レーザ空洞を形成するレーザミラー又は他のフィードバックデバイスを有する場合もあれば、有していない場合もある。従って、レーザシステム115は、たとえレーザ空洞がなくても、増幅光ビーム110をレーザ増幅器の利得媒体内の反転分布によって生成する。更に、レーザシステム115は、十分なフィードバックをレーザシステム115に供給するレーザ空洞がある場合には、コヒーレントレーザビームである増幅光ビーム110を生成することができる。「増幅光ビーム」という用語は、単に増幅されるが必ずしもコヒーレントレーザ発振であるわけではないレーザシステム115からの光、及び増幅されかつコヒーレントレーザ発振でもあるレーザシステム115からの光(駆動レーザビームと呼ぶことができる)のうちの1つ又はそれよりも多くを包含する。
【0040】
レーザシステム115内の光増幅器は、CO
2を含む充填ガスを利得媒体として含むことができ、光を約9100と約11000nmの間の波長、特に、約10600nmで1000よりも大きいか又はそれに等しい利得で増幅することができる。レーザシステム115に使用される適切な増幅器及びレーザは、レーザデバイス、例えば、比較的高電力、例えば、10kW又はそれよりも高く、かつ高いパルス繰返し速度、例えば、50kHz又はそれよりも高く作動し、放射線を例えば約9300nm又は約10600nmでDC又はRF励起で生成するパルスガス放電CO
2レーザデバイスを含むことができる。レーザシステム115内の光増幅器は、より高い電力でレーザシステム115を作動する時に使用することができる水のような冷却システムを含むことができる。
【0041】
コレクターミラー135は、増幅光ビーム110が通過してターゲット領域105に到達することを可能にする開口140を含む。コレクターミラー135は、例えば、ターゲット領域105での第1焦点と、EUV光を光源100から出力することができ、かつ例えば集積回路リソグラフィツール(図示せず)に入力することができる中間位置145での第2焦点(中間焦点とも呼ばれる)とを有する楕円面ミラーとすることができる。
【0042】
主コントローラ155はまた、レーザ制御システム157及びビーム制御システム158に接続される。主コントローラ155は、従って、レーザ位置、方向、及びタイミング補正信号を例えばレーザ制御システム157及びビーム制御システム158に与えることができ、レーザ制御システム157は、補正信号を使用してレーザタイミング回路を制御することができる。ビーム制御システム158は、補正信号を使用して、チャンバ130内のビーム焦点の位置及び/又は集束力を変えるようにビーム搬送システム120の増幅光ビーム位置及び形状を制御することができる。
【0043】
光源100は、例えばターゲット領域105に対する液滴の位置を示す出力を与え、かつこの出力を主コントローラ155に与える1つ又はそれよりも多くのターゲット又は液滴撮像器160を含むことができ、主コントローラ155は、例えば、液滴位置誤差を液滴単位で又は平均して計算することができる液滴位置及び軌道を計算することができる。
【0044】
ターゲット材料送出システム125は、主コントローラ155からの信号に応答して、例えば、望ましいターゲット領域105に到達する液滴における誤差を補正するようにターゲット材料供給装置127によって放出されるような液滴の放出点を修正するように作動可能であるターゲット材料送出制御システム126を含む。
【0045】
更に、光源100は、ターゲット領域105内のターゲット混合物114から反射された光を見るために使用することができる1つ又はそれよりも多くの光検出器165を含むことができる。別の試験レーザ(ターゲット領域105に向けて誘導されるHe−Neレーザのような)からのターゲット混合物114から反射された光を検出するために、1つ又はそれよりも多くの光検出器165をチャンバ130内に置くことができる(
図1に示すように)。他の実施において、増幅光ビーム又はターゲット混合物114から後方反射された案内レーザビーム(案内レーザ175からの)を検出するために、1つ又はそれよりも多くの光検出器165を駆動レーザシステム115の近くに置くことができる。
【0046】
光源100はまた、光源100の様々な部分を位置合わせするか又は増幅光ビーム110をターゲット領域105にステアリングするのを補助するのに使用することができる案内レーザ175を含むことができる。案内レーザ175に関連して、光源100は、案内レーザ175から光の一部分及び増幅光ビーム110をサンプリングするために集束アセンブリ122内に置かれたサンプリング装置124を含む。他の実施において、サンプリング装置124は、ビーム搬送システム120内に置かれる。サンプリング装置124は、光の部分集合をサンプリング又は向け直す光学要素を含むことができ、このような光学要素は、案内レーザビーム及び増幅光ビーム110の電力に耐えることができるあらゆる材料から製造される。サンプリング装置124は、サンプリングされた光の診断部分の画像を捕捉する光センサを含むことができ、光センサは、診断を目的として主コントローラ155によって使用することができる画像信号を出力することができる。このようなサンプリング装置124の例は、その全体が引用により本明細書に組み込まれている2011年6月16日公開の米国特許公開第2011/0141865号明細書に見出される。
【0047】
測定システムは、エネルギセンサ170及び主コントローラ155から少なくとも部分的に形成される。測定システムはまた、サンプリング装置124、ターゲット撮像器160、及び1つ又はそれよりも多くの光検出器165を含むことができる。主コントローラ155は、エネルギセンサ170からの出力を解析し(かつターゲット撮像器160及び光検出器165からの出力を解析することができ)、かつこの情報を使用して、以下で更に説明するように、ビーム制御システム158を通じて集束アセンブリ122又はビーム搬送システム120内の構成要素を調節する。
【0048】
すなわち、要約すると、光源100は、駆動軸線に沿って誘導される増幅光ビーム110を生成し、これは、ターゲット混合物114をターゲット領域105で照射して混合物114内のターゲット材料をEUV範囲の光を出射するプラズマに変換する。増幅光ビーム110は、レーザシステム115の設計及び特性に基づいて判断される特定の波長(光源波長とも呼ばれる)で作動する。更に、増幅光ビーム110は、ターゲット材料がコヒーレントなレーザ光を生成するのに十分なフィードバックをレーザシステム115に提供して戻す時か、又は駆動レーザシステム115がレーザ空洞を形成する適切な光学的フィードバックを含む場合にはレーザビームとすることができる。
【0049】
図2を参照すると、光源100は、例示的な実施において、ターゲット領域205、コレクターミラー235、エネルギセンサ270、及びターゲット材料供給装置227を含む。この実施において、エネルギセンサ270は、4つのエネルギセンサ271、272、273、274を含む。ターゲット材料供給装置227は、ターゲット混合物214の液滴を10,000個/秒を超える速度でターゲット領域205に生成することができ、ターゲット混合物214の液滴は、約20m/secの速度で進むことができる。液滴のサイズは、幅が約10μm又はこれよりも大きいとすることができる。コレクターミラー235は、レーザシステム115からの増幅光ビーム210がコレクターミラー235を通過してターゲット領域205と交差することを可能にする開口240を含む。
【0050】
この実施において、エネルギセンサ270は、主軸線211(これは、z方向と平行である)から半径方向に分離され、かつ軸線周りに角度的に配置される。すなわち、エネルギセンサ270は、主軸線211に垂直である平面に置かれ、かつ主軸線211周りに角度をつけて置くことができる。エネルギセンサ270の各々(特に、センサ271、272、273、274)は、主軸線211からある一定の半径方向距離に位置決めすることができ、特定のセンサ(例えば、センサ271)の半径方向距離は、主軸線211からの別のセンサ(例えば、センサ272、273、274のいずれか)の半径方向距離と異なる場合がある。各エネルギセンサ270は、紫外領域の電磁放射線のエネルギを観測かつ測定することができるあらゆるセンサとすることができる。従って、一部の実施において、エネルギセンサ270は、フォトダイオードであり、他の実施においては、エネルギセンサ270は、光電子増倍管である。
【0051】
エネルギセンサ270は、EUV光生成中に使用される前に、エネルギセンサ270の相対感度を判断するために主軸線211上で(すなわち、ターゲット領域205で)既知の信号を用いて較正される。較正情報は、記憶され、かつ解析中に主コントローラ155によって使用される。較正のために、エネルギセンサ270が主軸線211から半径方向に等距離であることは必要ではない。
【0052】
増幅光ビーム210は、ターゲット領域205でターゲット材料214と交差するようにターゲット領域205に向けて案内され、光源100は、交差時間及び面積オーバーラップが十分に大きい場合に十分なEUV放射線を生成することができる。例えば、一部の実施において、増幅光ビーム210がターゲット材料214の液滴と交差する時間は、約1〜10μsの間とすることができる。一般的に、増幅光ビーム210の駆動軸線212は、有効量のEUV放射線をターゲット領域205で生成するためにターゲット領域205から特定の半径方向距離内にあるべきである。しかし、駆動軸線212を有効量のEUV放射線を生成するように位置決めすることができる半径方向距離の許容可能な範囲がある場合がある。光源100は、ターゲット領域205に向けて増幅光ビーム210の照準を合わせるように構成することができる。ただし最終的には、駆動軸線212のアラインメントは、少なくとも最小量のEUV放射線を生成する駆動軸線212の方向及び角度であるように主コントローラ155により判断され、このアラインメントは、主軸線211又はターゲット領域205の中心と一致しない場合がある。
【0053】
図3を参照すると、測定システム300は、駆動軸線212をターゲット領域205に対して位置合わせして有効量のEUV放射線を生成するために使用される。この目的のために、測定システム300は、エネルギセンサ170(例えば、エネルギセンサ270のような)を含み、その出力は、主コントローラ155のアラインメント制御モジュール305に供給される。主コントローラ155、特に、アラインメント制御モジュール305は、
図4に関して以下に説明する手順を実行し、1つ又は複数の信号をビーム制御システム158に送ってビーム搬送システム120及び集束アセンブリ122のうちの1つ又はそれよりも多くにおける要素を調節することにより、ターゲット領域105に対する増幅光ビーム110の駆動軸線の位置又は角度のうちの1つ又はそれよりも多くを調節する。有効量のEUV放射線は、1μmほども小さい増幅光ビーム110の駆動軸線とターゲット領域205との間のオフセットの値に対して実質的に落ちる可能性がある。従って、測定システム300は、0.1から50μmの程度の相対的半径方向アラインメントの調節を行うために使用することができる。
【0054】
要件ではないが、測定システム300は、他の機能を実行する他の構成要素を含むことができる。例えば、測定システム300は、サンプリング装置124を含み、これは、米国特許公開第2011/0141865号明細書により詳細に説明されているように、主コントローラ155のオーバーラップ制御モジュール310によって使用されて画像信号の特徴を計算し、かつビーム搬送システム120及び集束アセンブリ122のうちの1つ又はそれよりも多くにおける要素を調整するための信号をビーム制御システム158に送ることができる画像信号を出力する。
【0055】
別の例として、測定システム300は、光検出器165からの出力及び任意的にエネルギセンサ170からの出力を受け取って解析し、解析に基づいて増幅光ビーム110のパルスの発射のタイミングを調節する方法を判断するレーザトリガ制御モジュール315を含む。レーザトリガ制御モジュール315は、解析の結果に応じて、発射時間及び速度を調節する信号をレーザ制御システム157に出力する。
【0056】
更に別の例として、測定システム300は、液滴位置誤差を液滴単位で又は平均で計算することができる液滴位置及び軌道を計算する液滴位置モジュール320を含む。液滴位置モジュール320は、こうして液滴位置偏差を判断する。すなわち、モジュール320の出力は、ターゲット材料送出制御システム126内に供給することができ、これは、この出力を使用して、ターゲット領域105内のターゲット材料114の位置又は方向を調節するか、又はターゲット材料供給装置127から出力されるターゲット材料114のタイミング又は速度を調節することができる。モジュール320の出力は、ビーム搬送システム120及び集束アセンブリ122のうちの1つ又はそれよりも多くにおける要素を必要に応じて調整又は調節するビーム制御システム15内に供給することができる。
【0057】
図4を参照すると、測定システム300は、増幅光ビーム110の半径方向アラインメントをターゲット混合物114に対して調節する手順400を実行する。光源100の初期設定の後に、主コントローラ155は、増幅光ビーム110を駆動レーザシステム115から駆動軸線に沿ってターゲット混合物114が位置するターゲット領域105に向けて誘導する信号をレーザ制御システム157及びビーム制御システム158に送る(段階405)。ターゲット混合物114内のターゲット材料の少なくとも一部分は、紫外(例えば、EUV)電磁放射線を放出するプラズマ状態に変換される。
【0058】
次に、エネルギセンサ170は、プラズマ状態のターゲット材料114から放出されるEUV電磁放射線のエネルギを検出し、主コントローラ155は、出力(感知されたエネルギ)をエネルギセンサ170の各々から受け取る(段階410)。主コントローラ155は、感知エネルギを解析する(段階415)。
図2に示す実施において、主コントローラ155に対して、エネルギセンサ271は、感知エネルギE1を出力し、エネルギセンサ272は、感知エネルギE2を出力し、エネルギセンサ273は、感知エネルギE3を出力し、エネルギセンサ274は、感知エネルギE4を出力する。主コントローラ155は、解析された感知エネルギに基づいて相対的半径方向アラインメントRAを推定する(段階420)。1つの例示的な実施において、主コントローラ155は、y方向の相対的半径方向アラインメント(RAy)を以下の計算に基づいて推定する。
【0060】
図6も参照すると、例示的なグラフ600は、エネルギセンサの全てから取られたエネルギの全エネルギEtotを示し、
図2に示す実施に関して、y方向に沿って取られたビーム送出システム内の要素の位置の関数としてEtot=E1+E2+E3+E4である。
【0061】
図7も参照すると、例示的なグラフ700は、増幅光ビームの駆動軸線とターゲット領域との間の相対的半径方向アラインメントRAyをy方向に沿って取られたビーム送出システム内の調節可能な要素の位置の関数として示している。増幅光ビーム110がビーム送出システム内の調節可能な要素と相互作用するので、要素の調節により、増幅光ビームは、ターゲット領域に対して横断方向に又は角度的に移動される。相対的半径方向アラインメントRAyは、要素がy方向に沿って調節される時に、変曲値705を通過する経路を辿る。変曲値705は、増幅光ビームがy方向にエネルギセンサ271及び272間及びエネルギセンサ274及び273間でほぼ等距離である点を示している。増幅光ビームがy方向に等距離の値からオフセットしているので、相対的半径方向アラインメントRAyは、変曲値705から離れる経路を辿る。
【0062】
すなわち、RAy信号は、増幅光ビーム210の駆動軸線
212のターゲット領域205からのオフセット(これは、主軸線
211により表すことができる)を判断するのに使用することができる。例えば、
図5Aに示すように、駆動軸線
212は、エネルギセンサ271及び274により近く、従って、RAyは、変曲値705よりも大きく、それぞれエネルギセンサ271、274からのエネルギ信号E1及びE4が、それぞれエネルギセンサ272、273からのエネルギ信号E2及びE3よりも大きいことを示している。別の例として、
図5Bに示すように、駆動軸線
212は、エネルギセンサ272及び273により近く、従って、RAyは、変曲値705を下回り、従って、エネルギ信号E2及びE3がエネルギ信号エル及びE4よりも大きいことを示している。
図5Cを参照すると、駆動軸線
212は、エネルギセンサ273及び274からy方向に沿ってほぼ等距離にあり、かつエネルギセンサ271及び272からy方向に沿ってほぼ等距離にある。従って、RAyは、変曲値705に近づく。
【0063】
エネルギセンサ271、272、273、274が、y方向に完全に位置合わせされ、かつ主軸線
211に沿った信号が、等しいエネルギをエネルギセンサ271、272、273、274の各々に供給するように較正された場合に、RAyの変曲値705は0に近づくであろう。
【0064】
次に、主コントローラ155は、増幅光ビームの方向をターゲット領域105に対して調節する(段階425)。主コントローラ155は、ビーム送出システム内の1つ又はそれよりも多くの要素の位置を調節し、それによって増幅光ビーム110の位置及び/又は角度をターゲット領域105に対して調節する方法を判断することによってこれを行う。その後に、主コントローラ155は、増幅光ビームの位置及び/又は角度を制御する1つ又はそれよりも多くの要素に結合されたアクチュエータを調節するビーム制御システム158に信号を送る。このようにして、ターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間の相対的半径方向距離が調節される。また、これにより、プラズマ状態のターゲット材料から出射したEUV電磁放射線出力の全エネルギを改善することができる。
【0065】
例えば、ビーム送出システム内の要素は、y方向に沿って調節される時に、駆動軸線
212とターゲット領域205との間の相対的なアラインメントを変える(これは、主軸線
211により表される)。全エネルギEtotは、要素の特定の位置605に対して最大値に到達する。従って、ビーム送出システム内の要素の位置を調節することにより、ターゲット混合物と増幅光ビームの駆動軸線との間の相対的半径方向距離も調節され、それによってプラズマ状態のターゲット材料によって放出されるEUV放射線を増大させてより多くのEUV光を光源100から生成する。
【0066】
調節することができる1つ又は複数の要素は、集束アセンブリ122内の最終集束レンズ及びミラーのうちの1つ又はそれよりも多くとすることができる。このような要素及びそれらの調節の例は、2011年6月16日公開の米国特許公開第2011/0140008号明細書に見ることができ、この特許は、全体が引用により本明細書に組み込まれている。他の実施において、調節することができる要素は、集束アセンブリ122内の最終集束曲面ミラーとすることができる。このような要素の例は、2066年10月5日公開の米国特許公開第200670219957号明細書に見ることができ、この特許は、全体が引用により本明細書に組み込まれている。
【0067】
別の例として及び
図2を参照すると、曲面ミラー223は、ミラー223をy又はx方向のうちの1つ又はそれよりも多くに沿って平行移動させることにより、又はミラー223をx又はy方向周りに回転させることによって調節することができる。
【0068】
調節することができる要素は、ビーム搬送システム120又は集束アセンブリ122内のミラー、曲面ミラー、レンズ、又はあらゆる他の構成要素とすることができる。このような要素の例は、米国特許公開第2011/0140008号明細書に説明されたビーム搬送システムに見ることができる。
【0069】
以上の内容ではy方向に沿った調節の例を提供したが、相対的半径方向アラインメントは、x方向に沿って又はx及びyの両方向に沿って調節することができる。例えば、x方向に沿った相対的半径方向アラインメントRAxは、以下の例示的な式により与えることができる。
【0071】
更に、上述の方法以外に相対的半径方向アラインメントをx又はy方向において計算する方法があると考えられる。エネルギセンサ271、272、273、274は、
図2に示すものと異なる角度位置に沿って置くことができ、かつこれらの角度位置に限定されない。例えば、エネルギセンサ271、272、273、274は、
図8に示すように置くことができる。1つの方向に沿った相対的半径方向アラインメントだけを知る必要がある場合には、2つほどまでに少ないエネルギセンサを使用することができる。
【0072】
上述の測定システム300は、光データのみを使用して増幅光ビームのアラインメントを判断する測定システムよりも高いサンプリング速度を可能にする。例えば、測定システム300は、ターゲット領域でターゲット混合物の液滴当たり1つのサンプル(相対的半径方向アラインメントRAがサンプルにおいて判断される)の割合で作動することができる。更に、エネルギセンサ170の範囲及び感度は、アラインメントを判断するのに使用される従来の光検出器の範囲及び感度よりも大きい。
【0073】
相対的半径方向アラインメントを調節することにより、EUV生成を増大させることができ、光源100は、エネルギセンサに依存する測定システム300を欠く従来のシステムよりも大きい効率で作動させることができる。
【0074】
他の実施も、以下の特許請求の範囲内である。