(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の振動子に接続される複数の信号線と、前記複数の信号線を被覆するシースと、前記複数の信号線を通す貫通孔を有し、前記貫通孔に通された前記複数の信号線を折り返された前記シースとともに固定するブッシュと、前記シースの該折り返し部を固定するリング部材を備え、前記ブッシュは前記貫通孔で前記リング部材を固定することを特徴とする超音波探触子用ケーブル。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の超音波探触子について、添付図面を参照して説明する。
図15には、本発明の超音波探触子3を備えた超音波診断装置の一構成例をブロック図で示す。超音波探触子3は、超音波診断装置の本体(以下、装置本体という。)1に着脱可能な構成となっており、装置本体1に取り付けられた状態で被検体2内に超音波を送信し、被検体2内の診断部位から反射するエコー信号を受信するとともに、受信したエコー信号を送信先である装置本体1へ送信する。装置本体1は、超音波探触子3に対して超音波を送受信させる超音波送受信部4と、超音波送受信部4から出力される反射エコー信号に基づいて超音波画像を形成する超音波画像形成部5と、超音波画像を表示する表示部6と、これらを制御する制御部7と、制御部7に指示を与えるコントロールパネル8とを備えている。
【0014】
超音波送受信部4は、例えば、超音波探触子3の振動子を駆動するための送波パルスを振動子に供給するとともに、振動子が受信した反射エコー信号を受信して処理するようになっている。超音波送受信部4は、超音波探触子3の振動子を駆動制御する送波パルスを供給する送信部、被検体2内からの反射エコー信号を受信する受信部、受信した反射エコー信号を直交検波して複素信号に変換する複素信号変換部、これらの各部を制御する超音波送受信制御部などを備えて構成される。
【0015】
超音波画像形成部5は、例えば、超音波送受信部4の複素信号変換部で変換された複素信号を用いて超音波画像を生成するようになっている。つまり、超音波画像形成部5は、複素信号を用いて診断部位の超音波画像情報を生成する超音波画像情報生成部、生成された超音波画像情報をテレビ表示画像パターンに走査変換して超音波画像データを生成するデジタルスキャンコンバータ部(Digital Scan Converter:以下、DSC部という。)、このDSC部で走査変換して得られた画像データに基づく画像に付帯するためのスケールやマーク及び文字等のグラフィックデータを生成するグラフィックデータ生成部、DSC部で生成した超音波画像データとグラフィックデータ生成部で生成したグラフィックデータとを合成して記憶する合成記憶部、超音波画像情報生成部、DSC部、グラフィックデータ生成部及び合成記憶部の各種処理に必要な初期値や制御パラメータなどを制御部7から読み出して設定するためのインターフェースなどを備えて構成される。
【0016】
表示部6は、超音波画像形成部5で形成された超音波画像を表示するものであり、例えば、CRTモニタや液晶モニタなどで構成される。制御部7は、コントロールパネル8から入力された指示に基づいて超音波送受信部4、超音波画像形成部5及び表示部6の動作を制御するものであり、例えば、制御用回路基板などで構成される。
【0017】
これにより、超音波診断装置1は、被検体2の診断部位の2次元超音波画像、3次元超音波画像、あるいは各種ドプラ画像などの超音波画像を形成して表示するようになっている。
【0018】
図1には、本発明の第1実施形態に係る超音波探触子3の構成が示されており、かかる超音波探触子3は、本体部31、ケーブル32、コネクタ部33、及びブッシュ34を備えて構成されている。具体的には、超音波探触子3は、被検体2内に超音波を送受信する複数の振動子を有する本体部31と、複数の振動子に接続される複数の信号線と該複数の信号線21を被覆するシース22を有するケーブル32と、ケーブル32を超音波診断装置(装置本体1)に接続させるためのコネクタ部33と、ケーブル32を通す貫通孔41を有し、貫通孔41に通されたケーブル32を折り返されたシース22とともに固定するブッシュ34を備え、ブッシュ34は、コネクタ部33に対して位置決め固定する固定部を有している。ケーブル32は、シース22の該折り返し部を固定するリング部材51、52を備え、ブッシュ34は貫通孔41でリング部材51、52を固定する。詳細は後述する。
【0019】
本体部31は、被検体2内に超音波を送信し、被検体2内の診断部位から反射するエコー信号を受信するとともに、反射エコー信号を送信先である装置本体1の超音波送受信部4へ送信する複数の振動子を有している。複数の振動子は、一例として、信号電極と接地電極の間に複数の圧電素子を挟んで形成されている。信号電極には、信号線がはんだ付け等で電気的に接続され、接地電極には、接地線がはんだ付け等で電気的に接続されている。信号線と接地線は、はんだ付け又はコネクタ基板によってケーブル32に接続されている。また、振動子は、例えば、超音波探触子3の長軸方向に1〜mチャンネル(mは任意の整数)分配列され、長軸方向へ送受信超音波のフォーカスがかけられるようになっている。さらに、短軸方向にもk個に切断されて1〜kチャンネル(kは任意の整数)分配列されている場合、振動子は、短軸方向の各振動子(1〜kチャンネル)に与える遅延時間を変えることにより、短軸方向にも送受信超音波のフォーカスをかけることができる。この場合、短軸方向の各振動子に与える超音波送信信号の振幅を変えることにより送波重み付けがかけられ、短軸方向の各振動子からの超音波受信信号の増幅度又は減衰度を変えることにより受波重み付けがかけられるようになっている。また、短軸方向のそれぞれの振動子をオン、オフすることにより、口径制御ができるようになっている。
【0020】
図2には、ケーブル32の構成を示す。ケーブル32は、上述したような複数の振動子と反射エコー信号の送信先である装置本体1の超音波送受信部4とを接続する。
図2に示すように、ケーブル32は、反射エコー信号を超音波送受信部4へ送信するための複数の信号線21と、該複数の信号線21を被覆するシース22を有しており、より合わされた複数の信号線21がシース22によって被覆されている。なお、信号線21は、本体部31の振動子と繋げられており、該振動子の数に対応する本数が備えられている。また、ケーブル32は、テンションメンバとして複数の信号線21間の空隙にこれらの信号線21に沿って介在された複数の線材23と、信号ノイズを遮断するために複数の信号線21とシース22の間の空隙にこれらに沿って介在された編組シールド24を有している。
【0021】
なお、シース22の素材には、例えば、塩化ビニルやシリコンなどの樹脂を用いることができるが、後述するように折り返しが可能な材質であれば特に限定されない。線材23としては、繊維材などを用いることができ、
図2には、かかる線材23をケーブル32の中心部に介在させた一例を示している。また、編組シールド24としては、銅線などの金属線や綿糸などの細線材を網状に編んだものを用いればよい。そして、ケーブル32は、中心部に線材23、その周りに信号線21、編組シールド24、シース22が同心状に配されることで、いわゆる同軸多芯ケーブルを構成している。
【0022】
図3(a)から(c)にはコネクタ部33の構成を示す。コネクタ部33は、ケーブル32を超音波送受信部4に接続させるためのインターフェース部材であり、コネクタ本体35とコネクタケース36を備えている。コネクタ本体35は、例えば、ケーブル32の複数の信号線21を超音波送受信部4へ接続させるためのプリント配線板、該プリント配線板に繋げられる信号線21の接続部、ノイズを遮蔽するための金属製の板金、EMC(Electro Magnetic Compatibility)の対策として必要不可欠なフェライトコアなどを備えて構成されている。そして、コネクタ本体35は、プリント配線板の端子を超音波送受信部4の被接合部に接合させることで、ケーブル32を超音波送受信部4と電気的に接続させる。なお、コネクタ本体35を構成するこれらの部材の配置は任意になし得るため、ここでは特に限定しない。
【0023】
コネクタケース36は、ブッシュ34(
図1)及びコネクタ本体35を収める筺体であって、2つ割れのケース構成体37,38を1つに組み付けてブッシュ34及びコネクタ本体35が収められる構造となっている。この場合、ケース構成体37,38には、ブッシュ34を収めるためのブッシュ収容部61とコネクタ本体35を収めるためのコネクタ本体収容部62が設けられている。ブッシュ収容部61には、後述するブッシュ34の固定部42を嵌合させて固定するための溝部63、溝部63とコネクタ外部を連通させる孔部64、溝部63とコネクタ本体収容部62を連通させる孔部65がそれぞれ形成されている。溝部63は、ケース構成体37とケース構成体38を1つに組み付けた際、固定部42の周縁を全周に亘って嵌合させる凹部が円周状に連続するように、各ケース構成体37,38に凹部が半円周状に連続する溝として形成されている。これにより、溝部63は、溝を形成する壁部66,67と底部68で固定部42の周縁を把持した状態で該固定部42を嵌合し、ブッシュ34を位置決め固定する。また、2つの孔部64,65は、ケース構成体37とケース構成体38を1つに組み付けた際、円形の貫通孔となるようにケース構成体37とケース構成体38に半円状の切り欠きとして形成されている。そして、ブッシュ34がブッシュ収容部61に収められ、コネクタ本体35がコネクタ本体収容部62に収められた状態で、2つのケース構成体37,38は1つに組み付けられる。この状態においては、ブッシュ34の固定部42の周縁が溝部63に嵌合されるとともに、後述するブッシュ34の胴体部44の一部が孔部64の開口から外部へ露出されている。また、ケーブル32の信号線21の接続部が孔部65からコネクタ本体収容部62へ引き出され、コネクタ本体収容部62に収められたコネクタ本体35のプリント配線板に繋げられている。なお、2つのケース構成体37,38が1つに組み付けられた状態での孔部64の孔径は、ブッシュ34の胴体部44の最大径寸法よりも小寸で、最小径寸法よりも大寸となるように設定すればよい。これにより、2つのケース構成体37,38が1つに組み付けられた際、ブッシュ34の胴体部44は、孔部64をなす半円状の切り欠きで挟み込まれた状態となる。また、2つのケース構成体37,38が1つに組み付けられた状態での孔部65の孔径は、ケーブル32の信号線21をコネクタ本体収容部62内へ引き出すことが可能となるように、信号線21の束よりも大寸、例えば編組シールド24の径寸法よりもわずかに大寸に設定すればよい。なお、2つのケース構成体37,38の固定方法は特に限定されず、例えば、接着やねじ止めなど任意の方法を用いることができる。
【0024】
図4及び
図5には、ブッシュ34の構成を示す。ブッシュ34は、ケーブル32を通すために穿孔された貫通孔41を有し、貫通孔41に通されたケーブル32をコネクタ部33に固定する。ブッシュ34は、コネクタ部33、具体的にはブッシュ収容部61に対して位置決め固定するための固定部42と胴体部44を有している。
図4及び
図5には、貫通孔41の穿孔方向(別の捉え方をすれば、ケーブル32の挿通方向)の一方側(
図5においては、右側)に板状の固定部42が突出して設けられ、該固定部42から他方側へ向かうに従ってなだらかに先細りとなるような釣鐘状の胴体部44を有するブッシュ34の構成を一例として示している。この場合、固定部42は、ブッシュ収容部61の溝部63と嵌合可能となるように、最大寸法Dが溝部63の溝径と略同寸で、肉厚寸法Wが溝部63の幅寸法(別の捉え方をすれば、壁部66,67の対向間隔)と略同寸に設定されている。なお、
図4及び
図5は、ブッシュ34(固定部42及び胴体部44)の外形状の一例を示すに過ぎず、ブッシュ34の外形状は、コネクタ部33に対して位置決め固定することが可能な形状であれば、コネクタ本体収容部62の形状などに応じて任意に設定することができる。例えば、本実施形態において、固定部42の端面49の形状は八角形としているが、その他の多角形や円形などとすることも可能である。また、胴体部44は、略円錐状などとすることも可能である。なお、ブッシュ34の材質は特に限定されないが、ケーブル32のシース22と同質材で構成することが好ましい。したがって、ブッシュ34の素材には、シース22と同様に、例えば塩化ビニルやシリコンなどの樹脂を用いればよい。
【0025】
ブッシュ34の貫通孔41は、第1の孔部45と該第1の孔部45よりも孔径が縮径された第2の孔部46を有している。第1の孔部45は、固定部42及び胴体部44の一部に対してこれらと同心をなすように穿孔されており、第2の孔部46は、第1の孔部45の穿孔方向の一端部(
図5においては、左端部)に連通して胴体部44の残りの部分に対して胴体部44と同心をなすように穿孔されている。これにより、ブッシュ34は、固定部42、胴体部44、貫通孔41(第1の孔部45及び第2の孔部46)が同心状に配されるとともに、固定部42及び胴体部44が貫通孔41(第1の孔部45及び第2の孔部46)によって穿孔方向に対して貫通され、該穿孔方向の両側に開口48,50を有する構造をなす。
【0026】
第1の孔部45は、その孔径D1が後述するケーブル32の第1の拡径部25よりも大径(具体的には開口48の開口径)の一定寸法に設定されるとともに、その長さ(穿孔方向に対する寸法)が第1の拡径部25から第2の拡径部26までの長さ(ケーブル32の長さ方向に対する寸法)よりも大寸となるように設定されている。つまり、第1の孔部45は、開口48の開口径のまま孔径D1が変化しない円柱状の孔(いわゆるストレート孔)となっている。ただし、後述するようにケーブル32の第1の拡径部25及び第2の拡径部26を第1の孔部45に収めることが可能であれば(
図6参照)、第1の孔部45の孔径は一定寸法には限定されず、例えば、開口48の開口径から徐々に縮径もしくは拡径させても構わない。一方、第2の孔部46は、その孔径D2がケーブル32の径寸法と略同一の一定寸法(具体的には開口50の開口径)となるように設定されている。つまり、第2の孔部46は、開口50の開口径のまま孔径D2が変化しない円柱状の孔(いわゆるストレート孔)となっている。なお、ケーブル32を通すことが可能であれば、第2の孔部46の孔径は一定寸法には限定されず、例えば、開口50の開口径から徐々に縮径もしくは拡径させることも可能である。ただし、後述するように第2の孔部46の孔周面とケーブル32の外表面を接着固定させることを考慮すれば、第2の孔部46の孔径は一定寸法であることが好ましい。このように、貫通孔41を第1の孔部45と第2の孔部46を有する構成とすることで、第1の孔部45と第2の孔部46の境界部47には段差が形成され、後述するケーブル32の第2の拡径部26である折り返し端部54と第2のリング部材52(
図6参照)を境界部47に接触させて干渉させることができる。
【0027】
以下、本実施形態の特徴に係るケーブル32の構成について、
図6を参照して説明する。なお、以下の説明では、ケーブル32が長さ方向に対して本体部31の振動子と接続される側を振動子側(
図6においては左側)、装置本体1の超音波送受信部4と接続される側を装置本体側(
図6においては右側)という。
【0028】
図6には、第1の孔部45に充填させた固着剤80でケーブル32の拡径部分の全体をブッシュ34と一体化させた状態を示す。
図6に示すように、ケーブル32は、拡径部分として、第1の拡径部25及び第2の拡径部26を有している。この場合、第2の拡径部26は、ブッシュ34の第2の孔部46の孔径よりも拡径されている。これに対し、第1の拡径部25は、第2の拡径部26よりも装置本体側に位置付けられるとともに、第2の拡径部26よりも拡径されている。そして、第1の拡径部25及び第2の拡径部26は、ブッシュ34の第1の孔部45に収められている。すなわち、
図6に示すように、第1の拡径部25の最大径寸法D3及び第2の拡径部26の最大径寸法D4は、第1の孔部45の孔径D1よりも小寸に設定されている。また、第1の拡径部25から第2の拡径部26までの長さ(ケーブル32の長さ方向に対する寸法L1)は、第1の孔部45の長さ(開口48から第2の孔部46との境界部47までの寸法L2)よりも小寸となるように設定されている。なお、以下の説明では、ケーブル32の第1の拡径部25から第2の拡径部26までの長さをケーブル拡径長L1といい、第1の孔部45の長さを収容長L2という。
【0029】
この場合、ケーブル32は、第1のリング部材51と該第1のリング部材51よりも振動子側に位置付けられた第2のリング部材52を有している。かかるケーブル32のシース22は、第1のリング部材51が装着された部位から装置本体側の端部までが振動子側へ折り返され、折り返し部53が第1のリング部材51を覆っている。第2のリング部材52は、シース22の折り返し部53の振動子側の折り返し端部54に装着されている。このように、ケーブル32に対して第1のリング部材51及び第2のリング部材52を装着することで、第1の拡径部25は、第1のリング部材51と該第1のリング部材51を覆うシース22の折り返し部53を有して構成され、第2の拡径部26は、シース22の折り返し端部54と第2のリング部材52を有して構成される。
【0030】
なお、第1のリング部材51及び第2のリング部材52の厚みは、これらをケーブル32に装着した際、第1の拡径部25及び第2の拡径部26が第2の孔部46の孔径D2よりも大径で、第1の孔部45の孔径D1よりも小径となる範囲で任意に設定することが可能である。また、第1のリング部材51及び第2のリング部材52の幅は、これらをケーブル32に装着した際、第1の拡径部25及び第2の拡径部26が第1の孔部45の開口48から突出することなく、該第1の孔部45に収まる範囲(収容長L2以内の寸法)で任意に設定することが可能である。そして、第1のリング部材51及び第2のリング部材52としては、例えば、ケーブル32の径寸法よりも大径の内径を有し、径方向にかしめることで縮径可能な金属リング、あるいは所定の径寸法に締め付け可能な金属バンドや樹脂製の結束バンドなどを適用することができる。
【0031】
次に、ケーブル32の第1の拡径部25及び第2の拡径部26のより詳細な構成について、
図7から
図13に示す第1の拡径部25及び第2の拡径部26の形成方法の一例に従って説明する。その際、第1のリング部材51及び第2のリング部材52には、ケーブル32の径寸法よりも大径の内径を有し、径方向にかしめることで縮径可能な金属リングを一例として用いる。なお、
図7から
図13においては、上側が振動子側、下側が装置本体側に相当する。
【0032】
第1の拡径部25及び第2の拡径部26を形成する際は、まず、ケーブル32に対してブッシュ34、第2のリング部材52、第1のリング部材51を挿通させる。
図7には、ケーブル32に対してブッシュ34、第2のリング部材52及び第1のリング部材51を挿通させた状態を示す。その際には、ケーブル32の装置本体側から振動子側へ向けてブッシュ34、第2のリング部材52、第1のリング部材51の順で配されるように、これらの部材をケーブル32の装置本体側の端部71から挿通させていき、シース22の装置本体側の端部72よりも振動子側へ位置付けておく。なお、ブッシュ34は、開口50から貫通孔41へケーブル32を挿通し、固定部42が装置本体側、胴体部44が振動子側に位置付けられるようにする。この場合、ケーブル32の装置本体側の端部71は、シース22及び編組シールド24が取り除かれ、信号線21が剥き出された状態となっている。かかる剥き出しの信号線21は、ケーブル32がブッシュ34を介してコネクタ部33に固定された際、コネクタケース36の孔部65から引き出され、コネクタ本体収容部62に収められたコネクタ本体35のプリント配線板に繋げられる接続部となる(
図1参照)。なお、特に図示しないが
図7において、ケーブル32の振動子側の端部には、超音波探触子3の本体部31が接続されている(
図8から
図13においても同様)。
【0033】
図8には、ケーブル32に対してブッシュ34、第2のリング部材52、第1のリング部材51を挿通させた後、ケーブル32に対して第1のリング部材51を装着させた状態を示す。ケーブル32に対して第1のリング部材51を装着させる際には、第1のリング部材51をシース22の装置本体側の端部72よりも所定の長さLだけ振動子側へ位置付ける。かかる長さLは、シース22の折り返し部53(
図6)の長さに相当しており、ブッシュ34の第1の孔部45の長さ(収容長L2(
図6))よりも小寸となるように設定する。このように第1のリング部材51を位置付けた状態で、該第1のリング部材51を所定の締め付け具を用いて径方向にかしめることで縮径させる。そして、第1のリング部材51の内径がケーブル32の径寸法と略同寸となるまで該第1のリング部材51をかしめ、かしめ後の第1のリング部材51をケーブル32に対してかしめ位置で固定させる。なお、特に図示しないが
図8において、ケーブル32には、挿通させた第2のリング部材52及びブッシュ34が第1のリング部材51よりも振動子側に配されている(
図9から
図11においても同様)。
【0034】
図9には、第1のリング部材51をケーブル32に装着させた後、シース22に対し、該シース22の装置本体側の端部72から第1のリング部材51の装着部位まで、ケーブル32の長さ方向(同図においては、上下方向)に沿って切れ込み73を入れた状態を示す。この場合、シース22の端部72から第1のリング部材51の装着部位まで先細りとなる三角形状にシース22を切り欠き、長さLに亘って切れ込み73を入れた状態を一例として示している。なお、シース22には、周方向に対して切れ込み73の反対側にも(つまり、切れ込み73から180°の位相差で)同様の三角形状の切れ込みが入れられている。したがって、シース22には2つの切れ込み73が入れられており、これらの切れ込み73に沿ってシース22を振動子側へ折り返した際、2つの折り返し部53(
図6)が形成されることとなる。なお、切れ込みの形状は、
図9に示すような三角形状には限定されず、例えば、直線状に切れ込み(切れ目)を入れてもよいし、四角形状に切れ込みを入れても構わない。また、切れ込みの数も特に限定されない。すなわち、切れ込みに沿ってシース22を振動子側へ折り返して折り返し部53とする際の折り返し作業がし易いように、シース22に形成する切れ込みの形状と数を設定すればよい。また、このように切れ込み73を入れることで、シース22が切り欠けられた部分は、編組シールド24が露出された状態となる。ここで、シース22の切れ込みは、ケーブル32への第1のリング部材51の装着前に予め入れておくことも想定可能であるが、第1のリング部材51の装着後に入れることが好ましい。
【0035】
図10には、シース22を切れ込み73に沿って折り返して折り返し部53を形成し、該折り返し部53で第1のリング部材51を覆わせた状態を示す。
図10に示すように、折り返し部53の装置本体側の端部55は、第1のリング部材51の装置本体側の周縁部とケーブル32の長さ方向(同図においては、上下方向)に対して略同一位置に位置付ける。そして、折り返し部53の振動子側の端部(折り返し端部)54は、シース22の外表面に沿って密着させる。これにより、折り返し部53は、装置本体側の端部55の径寸法が最も大きく、振動子側の端部(折り返し端部)54の径寸法が最も小さい状態となり、端部55から折り返し端部54にかけて径寸法が縮小された状態でケーブル32に対して位置付けられる。この場合、2つの切れ込み73を入れているため、シース22には2つの折り返し部53が形成されている。2つの折り返し部53は、互いの折り返し端部54を接触させることなく、切れ込み73に応じた隙間74を空けた状態でシース22の外表面に沿って密着させている。なお、2つの折り返し部53は、周方向に対して隙間74の反対側でも同様の隙間を空けた状態で互いの折り返し端部54をシース22の外表面に沿って密着させている。また、このようにシース22を折り返すことで、折り返された部分(つまり、折り返し部53が折り返し前にケーブル32を被覆していた部分)は、編組シールド24が剥き出された状態となる。
【0036】
図11には、折り返し部53を形成し、該折り返し部53で第1のリング部材51を覆わせた後、ケーブル32に対して第2のリング部材52を装着させた状態を示す。第2のリング部材52を装着させる際には、第2のリング部材52をケーブル32に沿って装置本体側へ移動させ、折り返し部53の折り返し端部54の上へ位置付ける。このように第2のリング部材52を位置付けた状態で、該第2のリング部材52を所定の締め付け具を用いて径方向にかしめることで縮径させる。そして、第2のリング部材52の内径が折り返し端部54の径寸法と略同寸となるまで該第2のリング部材52をかしめ、かしめ後の第2のリング部材52を、折り返し端部54を挟み込んだ状態でケーブル32に対してかしめ位置で固定させる。これにより、第2のリング部材52は、第1のリング部材51よりも振動子側へ位置付けて装着され、第1のリング部材51の装着部位から第2のリング部材52の装着部位までのケーブル32の長さ方向(
図11においては、上下方向)に対する寸法は、ほぼ折り返し部53の長さ、つまり第1のリング部材51の装着時に設定したシース22の端部72からの長さL(
図8)に相当する寸法に設定される。
【0037】
このようにケーブル32に対して第1のリング部材51及び第2のリング部材52を装着することで、第1のリング部材51と該第1のリング部材51を覆うシース22の折り返し部53は、ケーブル32の第1の拡径部25を構成し、シース22の折り返し端部54と第2のリング部材52は、第2の拡径部26を構成する。この場合、第1の拡径部25の最大径寸法D3は、第1のリング部材51を覆う折り返し部53の径寸法に相当し、第2の拡径部26の最大径寸法D4は、折り返し端部54の上でかしめられた第2のリング部材52の径寸法に相当する(
図6参照)。なお、特に図示しないが
図11において、ケーブル32には、挿通させたブッシュ34が第2のリング部材52よりも振動子側に配されている。
【0038】
図12には、第2のリング部材52をケーブル32(折り返し端部54)に装着させた後、折り返し端部54と第2のリング部材52、及び第1のリング部材51と折り返し部53をブッシュ34の第1の孔部45に収め、ブッシュ34とケーブル32を固定させた状態を示す。ブッシュ34とケーブル32を固定させるにあたっては、第2のリング部材52の装着部位よりも振動子側のケーブル32の外表面に対し、ブッシュ34の第2の孔部46の長さ(開口50から境界部47までの寸法L3(
図6))に相当する範囲に亘って接着剤を予め塗布しておく。この状態で折り返し端部54と第2のリング部材52が境界部47に接触し、折り返し端部54と第2のリング部材52、及び第1のリング部材51と折り返し部53が第1の孔部45に収められるまで、ブッシュ34をケーブル32に沿って装置本体側へ移動させる。そして、第2の孔部46の孔周面とケーブル32の外表面を接着固定させればよい。なお、ブッシュ34を移動させる際、折り返端部54と第2のリング部材52が境界部47に接触して干渉し、ブッシュ34を装置本体側へそれ以上移動させることができない状態であることを確認することにより、第1のリング部材51と折り返し部53、及び折り返し端部54と第2のリング部材52を有して構成されるケーブル32の拡径部分の全体が第1の孔部45に完全に収められた状態であることを同時に確認することができる。
【0039】
図13には、ブッシュ34をケーブル32に固定させた後、第1の孔部45に充填させた固着剤80で折り返し端部54と第2のリング部材52、及び第1のリング部材51と折り返し部53をブッシュ34と一体化させた状態を示す。この場合、折り返し端部54と第2のリング部材52、及び第1のリング部材51と折り返し部53を第1の孔部45に収めた状態で、第1の孔部45に開口48から固着剤80を注入する。そして、かかる第1の孔部45を注入した固着剤80で充填させ、第1のリング部材51と折り返し部53、及び折り返し端部54と第2のリング部材52を固着剤80によって第1の孔部45と固着させ、ブッシュ34と一体化させる。なお、第1の孔部45に充填させる固着剤80の材質は特に限定されないが、ケーブル32のシース22及びブッシュ34と同質材で構成することが好ましい。したがって、固着剤80としては、シース22及びブッシュ34と同様に、例えば塩化ビニルやシリコンなどの樹脂を用いればよい。このようにシース22及びブッシュ34と同質の樹脂を固着剤80として用いることで、ブッシュ34の第1の孔部45やシース22の折り返し部53と同化させることができ、ケーブル32の拡径部分の全体とブッシュ34との固着強度を増大させることができる。この結果、ケーブル32に対して振動子側へ発生する引張応力をブッシュ34及びブッシュ34を固定しているコネクタ部33で確実に負荷することができる。
【0040】
以上のように第1の拡径部25及び第2の拡径部26を形成することで、ケーブル32は拡径部分を有して構成されるとともに、該拡径部分の全体がブッシュ34と一体化され、
図6に示す状態となる。
図6に示すように、シース22の折り返し端部54と第2のリング部材52を有して構成される第2の拡径部26は、ブッシュ34の第2の孔部46の孔径D2よりも拡径されているため(D2<D4)、ケーブル32に対して振動子側へ引張応力が発生した場合であっても、第2の拡径部26である折り返し端部54と第2のリング部材52を、第1の孔部45と第2の孔部46との境界部47と干渉させることができる。したがって、かかる引張応力を折り返し端部54と第2のリング部材52及び境界部47で分散負荷することができる。
【0041】
また、第1のリング部材51と該第1のリング部材51を覆うシース22の折り返し部53を有して構成される第1の拡径部25は、第2の孔部46の孔径よりも拡径された第2の拡径部26よりもさらに拡径されている(D2<D4<D3)。このため、万が一、ケーブル32に対する振動子側への引張応力を折り返し端部54と第2のリング部材52及び境界部47で負荷することができない事態が生じた場合であっても、第1のリング部材51と折り返し部53を境界部47と干渉させることで、かかる引張応力を確実に負荷することができる。加えて、第1の拡径部25の折り返し部53は、装置本体側の端部55から振動子側の端部(折り返し端部54)にかけて径寸法が縮小された状態で第2の孔部46に対して位置付けられているため、第2の孔部46に対していわゆるくさびのような状態となっている。これにより、第1の拡径部25は、引張応力を確実に負荷するのみならず、ケーブル32のブッシュ34からの脱落防止も併せて図ることができる。
【0042】
さらに、第1のリング部材51と折り返し部53、及び折り返し端部54と第2のリング部材52を有して構成されるケーブル32の拡径部分の全体がブッシュ34と固着剤80によって一体化され、該ブッシュ34がコネクタ部33に対して強固に固定されているため、ケーブル32に対して生じた振動子側への引張応力をブッシュ34及びコネクタ部33によっても負荷することができる。
【0043】
加えて、
図6に示すように、第1の拡径部25及び第2の拡径部26は、最大径寸法D3,D4が第1の孔部45の孔径D1よりも小寸に設定されているとともに、第1の拡径部25から第2の拡径部26までの長さ(ケーブル拡径長L1)が第1の拡孔部45の長さ(収容長L2)よりも小寸となるように設定されているため、第1のリング部材51と折り返し部53、及び折り返し端部54と第2のリング部材52を有して構成されるケーブル32の拡径部分の全体を第1の孔部45に完全に収めることができる。したがって、第1のリング部材51及び折り返し部53の装置本体側の端部55は、第1の孔部45の開口48から突出することがない。つまり、ケーブル32の拡径部分の全体を第1の孔部45に完全に収めた状態であっても、第1の孔部45に充填させた固着剤80を固定部42の端面49と略面一として固着させることができる。このため、ケーブル32の拡径部分の全体をブッシュ34と一体化させた場合であっても、ブッシュ34の大きさや形状を何ら変化させることがない。
【0044】
このように、本実施形態に係る超音波探触子3によれば、ケーブル32の固定用スペースの省スペース化とケーブル32の引張強度の向上を同時に図ることができる。この結果、
図1に示すように、ケーブル32の固定用スペースであるブッシュ収容部61をコネクタ本体収容部62に対して小さくすることができ、コネクタ本体収容部62のスペース確保を図ることが可能となる。結果として、コネクタ部33の小型軽量化を図ることも可能となる。
【0045】
なお、
図2に示すように、ケーブル32には、テンションメンバとして複数の信号線21間の空隙にこれらの信号線21に沿って介在された複数の線材23が備えられている。したがって、ケーブル32の引張強度の向上を図るために線材23を利用することも可能である。このように線材23をケーブル32の引張強度を向上させるために利用した超音波探触子3の実施形態を、本発明の第2実施形態として以下に説明する。なお、第2実施形態においては、線材23をケーブル32の引張強度を向上させるために利用することを除き、超音波探触子3の基本的な構成は上述した第1実施形態と同様としており、以下では第2実施形態に特有の構成についての説明に止める。その際、第1実施形態と同様の構成部材については、図面上で同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
図14に示すように、本実施形態においては、第2のリング部材52に対して線材23を巻き付けた状態で、該第2のリング部材52をケーブル32に対して装着させている。この場合、折り返し部53を形成し、該折り返し部53で第1のリング部材51を覆わせた後、ケーブル32の装置本体側(
図14においては、下側)の端部71で剥き出された状態となっている信号線21の空隙から線材23が外部へ引き出されている。なお、外部へ引き出す線材23は、ケーブル32の中心部に介在させた複数の線材23の一部のみであってもよいし、すべてであっても構わない。また、引き出した線材23をより合わせて使用することも可能である。
【0047】
引き出された線材23は、折り返し部53が形成されて剥き出された状態の編組シールド24の上を這わせ、切れ込み73に沿うように振動子側(
図14においては、上側)へ折り曲げられている。この状態においては、第2のリング部材52は、ケーブル32に沿って装置本体側へ移動され、折り返し部53の折り返し端部54の上へ位置付けられている。
【0048】
そして、このように第2のリング部材52を位置付けた状態で、該第2のリング部材52に対して線材23の折り曲げ部27を巻き付ける。線材23を巻き付ける際には、線材23の巻き付け部28が2つの折り返し部53の間に空いた隙間74に収まるように、折り曲げ部27の長さを調整し、巻き付け位置及び巻き付け数を調整する。なお、2つの折り返し部53は、周方向に対して隙間74の反対側でも同様の隙間を空けた状態となっているため、かかる隙間位置にも第2のリング部材52に対して線材23を巻き付け、同様の巻き付け部を配する。その際には、引き出した線材23を2つに分けて折り曲げ、第2のリング部材52に巻き付ければよい。
【0049】
このように第2のリング部材52に線材23を巻き付けた状態で、該第2のリング部材52を所定の締め付け具を用いて径方向にかしめることで縮径させる。そして、第2のリング部材52の内径が折り返し端部54の径寸法と略同寸となるまで該第2のリング部材52をかしめ、かしめ後の第2のリング部材52を、折り返し端部54を挟み込むとともに線材23の巻き付け部28をシース22と密着させた状態でケーブル32に対してかしめ位置で固定させればよい。
【0050】
これにより、線材23の巻き付け部28は、シース22の折り返し端部54及び第2のリング部材52とともに、第2の拡径部26を構成する。したがって、本実施形態において、第2の拡径部26は、線材23の巻き付け部28が第2のリング部材52よりも拡径方向へ突出するため、かかる巻き付け部28の径寸法に相当する分だけさらに拡径された状態となる。ただし、折り返し端部54、第2のリング部材52及び線材23の巻き付け部28を有して構成される第2の拡径部26の最大径寸法は、第1の拡径部25の最大径寸法よりも大寸とならないように設定する。
【0051】
このように、本実施形態によれば、シース22の折り返し端部54と第2のリング部材52、さらには線材23の巻き付け部28を有して構成される第2の拡径部26は、ブッシュ34の第2の孔部46の孔径D2(
図6)よりもさらに拡径された状態となるため、ケーブル32に対して振動子側へ引張応力が発生した場合であっても、第2の拡径部26である折り返し端部54、第2のリング部材52及び線材23の巻き付け部28を、第1の孔部45と第2の孔部46との境界部47と干渉させることができる。したがって、かかる引張応力を折り返し端部54、第2のリング部材52、境界部47に加えて線材23の巻き付け部28でも分散負荷することができる。この結果、ケーブル32の引張強度のより一層の向上を図ることが可能となる。
【0052】
なお、線材23は、テンションメンバとしてケーブル32に介在させているものであり、本実施形態においてはかかる線材23を第2の拡径部26の構成要素の1つとして利用しているに過ぎない。したがって、ケーブル32の構成変更を要するものではなく、特段のコストアップは生じない。ただし、第2のリング部材52に巻き付けるための金属線などを線材23とは別に用意し、かかる金属線を第2のリング部材52に巻き付けることも想定可能である。
【0053】
上述した第1実施形態及び第2実施形態においては、複数の振動子が凸円弧状に配列されたコンベックス形の超音波探触子3を一例として想定するが、本発明に係る超音波探触子は、振動子を直線状又は平面状に配列してなるリニア形であってもよいし、体腔内用探触子、経食道用探触子などでも構わない。また、本発明は、光学内視鏡と超音波探触子を備え持つ超音波内視鏡へも適用可能である。さらに、第1実施形態及び第2実施形態においては、一例として、ハンドキャリータイプの超音波診断装置に適用する場合を想定するが、カートタイプの超音波診断装置においても、コネクタ部の小型軽量化を図れば超音波探触子の取り回し自由度の向上が可能となるなどのメリットがあり、適用する超音波診断装置のタイプは特に問わない。
【0054】
なお、超音波探触子用ケーブルは、複数の振動子に接続される複数の信号線21と該複数の信号線21を被覆するシース22を有するケーブル32と、コネクタ部33に対して位置決め固定する固定部を有しているブッシュ34とから構成されるものとして定義することもできる。
【0055】
よって、第1実施形態及び第2実施形態によれば、超音波探触子用ケーブルは、複数の振動子に接続される複数の信号線21と、複数の信号線21を被覆するシース22と、複数の信号線21を通す貫通孔41を有し、貫通孔41に通された複数の信号線21を折り返されたシース22とともに固定するブッシュ34とを備える。超音波探触子用ケーブルは、シース22の該折り返し部を固定するリング部材52を備え、ブッシュ34は貫通孔41でリング部材52を固定する。なお、超音波探触子用ケーブルの他の特徴は、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。