特許第5979461号(P5979461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5979461太陽電池式照明装置の制御システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5979461
(24)【登録日】2016年8月5日
(45)【発行日】2016年8月24日
(54)【発明の名称】太陽電池式照明装置の制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20160817BHJP
【FI】
   H05B37/02 D
   H05B37/02 J
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-529702(P2015-529702)
(86)(22)【出願日】2013年10月25日
(65)【公表番号】特表2015-531974(P2015-531974A)
(43)【公表日】2015年11月5日
(86)【国際出願番号】KR2013009576
(87)【国際公開番号】WO2014069843
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2015年3月3日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0121360
(32)【優先日】2012年10月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジョン−ミン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン−キュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ギュ−ヨル・イ
【審査官】 柿崎 拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−159885(JP,A)
【文献】 特開2008−311178(JP,A)
【文献】 特開2012−094273(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/097871(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池の放電電力によって発光する発光源と、前記放電電力の大きさを調節する制御部とを含む複数の太陽電池式照明装置を統合的に管理する、太陽電池式照明装置の制御システムであって、
前記複数の太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量バランシングのために、各太陽電池式照明装置に含まれた前記制御部から各二次電池の充電量に関する情報を収集し、収集された前記各二次電池の充電量に基づいて、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定し、決定された太陽電池式照明装置の制御部に照度制御信号を出力するメイン制御部を含み、
前記メイン制御部は、
所定の基準充電量よりも充電量の多い二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度増加対象として決定し、照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に、照度増加を指示する照度制御信号を出力し、
所定の基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置が前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置に隣接する場合、前記基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度低下対象として決定し、照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に照度低下を指示する照度制御信号を出力することを特徴とする太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項2】
前記メイン制御部が、前記基準充電量と前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の二次電池に充電された充電量との差に比例して照度増加を指示する照度制御信号を、前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力することを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項3】
前記メイン制御部が、前記基準充電量と前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の二次電池に充電された充電量との差に比例して照度低下を指示する照度制御信号を前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力することを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項4】
前記メイン制御部が、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の照度を前記隣接する太陽電池式照明装置の増加された照度に比例して低下させる照度制御信号を、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力することを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項5】
前記メイン制御部が、各太陽電池式照明装置に含まれた制御部から各二次電池の劣化程度に関する情報を収集し、各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量と劣化程度とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御することを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項6】
前記メイン制御部が、天気情報を外部のサーバーから受信し、前記天気情報と各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御することを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項7】
前記天気情報が、日の出/日の入り時刻、太陽の不照日、または月光に関する情報を含んでいることを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項8】
各太陽電池式照明装置が、照度センサーを更に含み、
前記メイン制御部が、各太陽電池式照明装置の制御部から前記照度センサーがセンシングした照度に関する情報を収集し、収集された前記照度に関する情報と各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御することを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御システム。
【請求項9】
二次電池の放電電力によって発光する発光源と、前記放電電力の大きさを調節する制御部とを含み、通信網を介して互いに接続された複数の太陽電池式照明装置を統合的に制御する方法であって、
(a)各太陽電池式照明装置に含まれた制御部から、各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量に関する情報を受信する段階と、
(b)前記充電量に関する情報を利用して、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定する段階と、
(c)決定された太陽電池式照明装置の制御部に、照度増加または照度低下を指示する照度制御信号を出力する段階と
を含み、
前記(b)段階は、所定の基準充電量よりも充電量の多い二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度増加対象として決定する段階を含み、
前記(c)段階は、照度増加を指示する照度制御信号を、照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力する段階を含み、
前記(b)段階は、所定の基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置が前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置に隣接する場合、前記基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度低下対象として決定する段階を含み、
前記(c)段階は、照度低下を指示する照度制御信号を、照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力する段階を含むことを特徴とする太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項10】
前記(c)段階が、前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の充電量と前記基準充電量との差に比例して照度増加を指示する照度制御信号を、前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力する段階を含むことを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項11】
前記(c)段階が、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の充電量と前記基準充電量との差に比例して照度低下を指示する照度制御信号を、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力する段階を含むことを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項12】
前記(c)段階が、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の照度を前記隣接する太陽電池式照明装置の増加された照度に比例して低下させる照度制御信号を、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力する段階を含むことを特徴とする請求項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項13】
前記(a)段階が、各太陽電池式照明装置に含まれた制御部から、各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の劣化程度に関する情報を更に受信する段階を含み、
前記(b)段階が、前記充電量に関する情報と劣化程度に関する情報とを共に考慮して、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定する段階を含むことを特徴とする、請求項ないし12のいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項14】
前記(a)段階が、外部のサーバーから天気情報を更に受信する段階を含み、
前記(b)段階が、前記充電量に関する情報と前記天気情報とを共に考慮して、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定する段階を含むことを特徴とする、請求項ないし12のいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項15】
前記天気情報が、日の出/日の入り時刻、太陽の不照日、または月光に関する情報を含むことを特徴とする請求項14に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【請求項16】
各太陽電池式照明装置が、照度センサーを更に含み、
前記(a)段階が、各太陽電池式照明装置の制御部から前記照度センサーがセンシングした照度に関する情報を更に受信する段階を含み、
前記(b)段階が、前記充電量に関する情報と前記照度に関する情報とを共に考慮して、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定する段階を含むことを特徴とする、請求項ないし12のいずれか一項に記載の太陽電池式照明装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池式照明装置の制御システム及び方法に関し、より詳しくは、太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量の平準化(equalization)作業の制御及び方法に関する。
本出願は、2012年10月30日出願の韓国特許出願第10−2012−0121360号に基づく優先権を主張するものであり、該当韓国出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0002】
エネルギー消費が増加するにつれて、世界各国は、石炭、石油、及び原子力のような従来のエネルギー源が抱えている資源枯渇と環境問題から逃れ、環境にやさしく、無限の資源である代替エネルギー源の開発に拍車をかけている。
このような代替エネルギー源としては、太陽光、風、波、及び地熱などが挙げられるが、これらを活用して新たなエネルギー源の一つとして日常の生活に応用するための多様な研究が行われている。その中でも太陽光は、日常の生活に応用される代表的な代替エネルギー源であって、その活用範囲は、家庭用太陽光発電から太陽電池式照明装置に至るまで多岐にわたる。
【0003】
特に、太陽電池式照明装置は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池を利用して、昼間に太陽エネルギーから変換した電気エネルギーを二次電池に充電し、夜間に太陽電池式照明装置の電源として利用する太陽光発電システムの応用である。太陽電池式照明装置は、海岸、山頂、農地、登山路などの電線の埋設及び配線が困難な地域、観光地、テーマパーク、研究所などの環境保護に対する特別な考慮が必要な地域、または公園、散歩道、庭園、墓地などの美観に対する考慮が必要な地域において、線路の埋設作業を必要とせず、設置が容易であり、設置とメンテナンスのコストが安いことから、脚光を浴びている。前記太陽電池式照明装置としては、景観灯、街路灯、保安灯などが挙げられる。
【0004】
しかしながら、太陽エネルギーから電源を得る太陽電池式照明装置は、雪/雨または曇りのため日差しのない日や夜には電源の充電が不可能であるため、二次電池の充電量に合わせた点灯制御が必要である。また、それぞれの太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量は相異なり得る。一例として、建物と隣接した地域に設置された太陽電池式照明装置の場合、時間によって変化する建物の影によって、前記二次電池が異なる量に充電され得る。したがって、複数の太陽電池式照明装置の稼動時間を算出し、前記二次電池の充電量が均一になるように二次電池の充電量をバランシングする必要がある。
【0005】
二次電池の充電量をバランシングする方法は、様々である。代表的には、二次電池毎に充電回路(boost circuit)または放電回路(buck circuit)を設け、相対的に充電量の少ない二次電池を充電するか、または、相対的に充電量の多い二次電池を放電する方法を用いる。
【0006】
放電回路を設けて二次電池の充電量をバランシングする方法の場合、抵抗素子を含む放電回路の構成が容易であり、コストがあまり高くなく、制御し易いという長所がある。しかしながら、充電量バランシングのために、相対的に充電量の多い二次電池に貯蔵されたエネルギーを効果的に使用できず、放電して捨ててしまうという短所がある。一方、充電回路を設けて二次電池の充電量をバランシングする方法の場合、充電量が相対的に少ない二次電池の充電量を増加させることができるため、全体的に高い充電状態でバランシングが行われるという長所がある。しかしながら、充電回路は、放電回路に比べてコストが高く、充電回路の制御が単純ではないという短所がある。したがって、太陽電池式照明装置に適切な二次電池のバランシング方法が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量バランシングを制御するシステム及び方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するために、本発明による太陽電池式照明装置の制御システムは、二次電池の放電電力によって発光する発光源と、前記放電電力の大きさを調節する制御部とを含む複数の太陽電池式照明装置を統合的に管理する制御システムであって、前記複数の太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量バランシングのために、各太陽電池式照明装置に含まれた前記制御部から各二次電池の充電量に関する情報を収集し、収集された前記各二次電池の充電量に基づいて、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定し、決定された太陽電池式照明装置の制御部に照度制御信号を出力するメイン制御部を含む。
【0009】
本発明の実施態様によれば、前記メイン制御部は、所定の基準充電量よりも充電量の多い二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度増加対象として決定し、決定された太陽電池式照明装置の制御部に照度増加を指示する照度制御信号を出力する。
望ましくは、前記メイン制御部は、前記基準充電量と前記決定された太陽電池式照明装置の二次電池に充電された充電量との差に比例して照度増加を指示する照度制御信号を、前記決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力することができる。
【0010】
本発明の別の実施態様によれば、前記メイン制御部は、所定の基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置が前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置に隣接する場合、前記基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度低下対象として決定し、決定された太陽電池式照明装置の制御部に照度低下を指示する照度制御信号を出力する。
望ましくは、前記メイン制御部は、前記基準充電量と前記決定された太陽電池式照明装置の二次電池に充電された充電量との差に比例して照度低下を指示する照度制御信号を前記決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力するか、または、前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の照度を、前記隣接する太陽電池式照明装置の増加した照度に比例して低下させる照度制御信号を前記照度低下対象として決定された太陽電池式照明装置の制御部に出力することができる。
【0011】
本発明の更に別の実施態様によれば、前記メイン制御部は、各太陽電池式照明装置に含まれた制御部から各二次電池の劣化程度に関する情報を収集し、各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量と劣化程度とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御する。
【0012】
本発明の更に別の実施態様によれば、前記メイン制御部は、天気情報を外部のサーバーから受信し、前記天気情報と各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御する。前記天気情報は、日の出/日の入り時刻、太陽の不照日、または月光に関する情報を含むことができる。
【0013】
本発明の更に別の実施態様によれば、各太陽電池式照明装置は、照度センサーを更に含む。この場合、前記メイン制御部は、各太陽電池式照明装置の制御部から前記照度センサーがセンシングした照度に関する情報を収集し、収集された前記照度に関する情報と各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置の照度を制御する。
【0014】
上記の課題を達成するために、本発明による太陽電池式照明装置の制御方法は、二次電池の放電電力によって発光する発光源と、前記放電電力の大きさを調節する制御部とを含み、通信網を介して互いに接続された複数の太陽電池式照明装置を統合的に制御する方法であって、(a)各太陽電池式照明装置に含まれた制御部から、各太陽電池式照明装置に含まれた二次電池の充電量に関する情報を受信する段階と、(b)前記充電量に関する情報を利用して、照度制御を要する少なくとも一つの太陽電池式照明装置を決定する段階と、(c)決定された太陽電池式照明装置の制御部に、照度増加または照度低下を指示する照度制御信号を出力する段階とを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様によれば、照明装置の特性を利用して二次電池の充電量バランシングを行うことができるため、別途の放電回路が必要なく、二次電池に貯蔵されたエネルギーを効果的に使用できずに無駄にすることを防止することができる。
本発明の別の態様によれば、照明装置の照度を高めることだけでなく、隣接する照明装置の増加した照度と連携して照度を低下させる制御を通じて、より効率的な充電量バランシングを達成することができる。
本発明の更に別の態様によれば、二次電池の劣化程度を考慮して、または、照明装置が設置された地域周辺の明るさを考慮して照度を制御できるため、より効率的な充電量バランシングを達成することができる。
【0016】
本明細書に添付される以下の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであって、本発明は、図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】太陽電池式街路灯の構成の一例を示した図である。
図2】本発明の実施形態による制御システムの構成を示したブロック図である。
図3】本発明の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図4】本発明の別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図5】本発明の更に別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図6】本発明の更に別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は一般的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形形態があり得ることを理解せねばならない。
【0019】
図1は、太陽電池式街路灯の構成の一例を示した図である。
図1に示された太陽電池式街路灯は、本発明による太陽電池式照明装置の制御システム(以下、「制御システム」とする)の制御対象になり得る太陽電池式照明装置(以下、「照明装置」とする)の一例に過ぎない。したがって、本発明による制御システムの制御対象は、図1に示された実施形態によって限定されない。
【0020】
図1を参照すれば、前記照明装置100は、発光源110、太陽電池120、二次電池130、及び制御部140を含む。
前記発光源110は、白熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、LEDなどの電気エネルギーを光エネルギーに変換する電気素子であり、その種類に特に制限はない。前記発光源110は、前記二次電池130の放電電力によって発光する。
前記太陽電池120は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。前記太陽電池は、P型半導体とN型半導体との接合からなり、光を当てれば内部に電子と正孔が発生する。このとき、P型半導体とN型半導体との間に発生した電位差によって電力が発生する。太陽電池については、本発明が属する技術分野において既知であるため、具体的な原理及び構成に関する詳しい説明は省略する。
【0021】
前記二次電池130は、前記太陽電池120から生産された電気エネルギーを化学エネルギーとして貯蔵する。そして、前記発光源110に電力供給が必要であるとき、化学エネルギーを再び電気エネルギーに変換して電力を供給する。
前記二次電池130は、求められる充放電容量及び出力電圧を満たすために、一つ以上のセルを含むことができる。このとき、セルの種類は特に限定されない。前記二次電池130は、再充電可能であり、充電または放電電圧が考慮されるリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、ニッケル−亜鉛電池などから構成することができる。しかしながら、本発明が、セルの種類、出力電圧、充電容量などによって限定されることはない。
【0022】
前記制御部140は、前記二次電池130の電圧と電流を測定することができる。そのために、前記制御部140は、前記二次電池130の電圧を測定する電圧測定素子と、二次電池の電流を測定する電流測定素子とを含むことができる。二次電池の電圧とは、前記二次電池130の出力電圧を意味し、二次電池の充電中または放電中に測定することもできるが、充放電が行われない間に開放電圧(OCV)として測定することもできる。また、二次電池の電流は、前記二次電池130の充電中または放電中に測定される。
また、前記制御部140は、メモリを更に含むことができる。前記メモリは、RAM、ROM、EEPROMなどのデータを記録し消去できることが知られた既知の半導体素子や、ハードディスクのような大容量記録媒体であって、デバイスの種類に関わらず情報が記録されるデバイスを総称するものであり、特定のメモリデバイスを指すものではない。
【0023】
前記制御部140は、測定された前記二次電池130の電圧と電流を前記メモリに保存することができる。そして、前記測定された電圧と電流を利用して充電電力及び放電電力を計算し、計算された充電電力及び放電電力を累積して充電電力量、放電電力量、及び現在の充電量を算出することができる。このとき、算出された充電電力量、放電電力量、及び現在の充電量も前記メモリに保存される。本発明が属する技術分野において、充電電力量、放電電力量、及び現在の充電量を算出する多様な方法が知られている。代表的に、前記充電電力量、放電電力量、及び現在の充電量は、電流積算法(Ampere counting)を利用して算出することができる。また、前記制御部140は、前記二次電池130の電圧または電流を除いた電気的特性値の測定、充放電制御、電圧の平滑化(equalization)制御、SOC(State Of Charge)の推定などを含み、当業者にとって適用可能なBMS(Battery Management System)機能を含むことができる。
【0024】
図2は、本発明の実施形態による制御システム200の構成を示したブロック図である。
本発明による制御システム200は、各照明装置100の制御部140に接続されたメイン制御部210を含む。
前記照明装置100の制御部140と前記メイン制御部210とは、通信網220を介して接続される。図2に示された前記通信網220の形態は並列通信網の形態であるが、直列通信網を除外することはない。したがって、前記通信網220は、デイジー・チェーン(daisy chain)であり得る。デイジー・チェーンとは、連続的に接続されているバス(bus)の結線方式を意味する。また、前記通信網220は、無線通信方式を使用する通信網でもあり得る。すなわち、前記通信網220は、データを送受信可能な通信網であって、本発明の出願時点で当業者にとって既知の通信技術で具現されたすべての通信網を含む。
【0025】
前記メイン制御部210と前記照明装置の制御部140とは、前記通信網220を介してデータを送受信する。そのために、前記メイン制御部210及び前記照明装置の制御部140は、データ通信デバイスと通信インターフェースを形成でき、通信規約に従う通信ロジックを含むことができる。
前記メイン制御部210は、各照明装置100の制御部140から各照明装置100に含まれた二次電池130の充電量に関するデータを受信する。そして、前記充電量に関するデータを利用して、前記二次電池130の充電量バランシングのための制御信号を出力する。このとき、前記メイン制御部210が出力する制御信号は、各照明装置100の発光源110の照度を制御する信号である。
【0026】
一般に、照明装置の発光源として使用される電気素子が同一である場合、照度が高いほど発光源が消費する電力量が多い。すなわち、照度制御を通じて発光源が消費する電力量を制御することができる。発光源の照度を高めるために、電圧及び/または電流を上昇させることができるが、電流量を増加させて照度を増加させることが望ましい。一例として、前記発光源110に接続された可変抵抗を利用して供給される電流量を変化させることができるが、電流量を調節する多様な方法が存在する。
本発明による制御システム200は、前記二次電池130の充電量バランシングのために、前記発光源110の照度を制御する。すなわち、本発明は、放電回路を用いてエネルギーを消耗する従来の充電量バランシング方法を利用せず、発光源を含む照明装置の特性を利用し、照度制御を通じて二次電池の充電量バランシングを達成する。
【0027】
本発明の実施形態によれば、前記メイン制御部210は、所定の基準充電量よりも多い充電量が貯蔵された二次電池130を含む照明装置100の制御部140に、発光源110の照度を増加させる制御信号を出力する。
前記照明装置100が設置された場所、使用目的、電力消耗量などによって、前記二次電池130に充電すべき一定水準の電力量が決定され得る。すなわち、前記照明装置100には、ユーザ所望の時間、所望の明るさの光を提供できるように求められる充電量がある。本明細書では、それを「基準充電量」と称する。
【0028】
前記基準充電量は、ユーザが設定することもできるが、前記メイン制御部210によっても設定され得る。前記メイン制御部210は、各太陽電池式照明装置に含まれた各制御部140から各二次電池130の充電量に関する情報を受信する。そして、前記受信された各二次電池130の充電量に関する情報を利用して、基準充電量を設定することもできる。一例として、基準充電量は、二次電池の充電量の平均値であり得る。別の例として、受信された二次電池130の充電量のうち最も少ない充電量を有する二次電池の充電量が基準充電量になり得る。
【0029】
昼間、太陽電池120を通じて生産された電力量は、前記照明装置100によって異なり得る。また、同量の電力が生産されても、二次電池の特性または劣化程度によって貯蔵された電力量が異なり得る。特に、一部の太陽電池120は前記基準充電量よりも多くの電力を生産するか、または、一部の二次電池130には前記基準充電量よりも多くの電力が貯蔵されていることがあり得る。したがって、前記基準充電量よりも多い充電量が貯蔵された二次電池を含む照明装置100は、他の照明装置よりも多くの電力を消費して充電量バランシングを達成する必要がある。そのために、前記メイン制御部210は、前記基準充電量よりも多い充電量が貯蔵された二次電池130を含む照明装置100の照度増加の制御信号を、該当照明装置100の制御部140に出力する。
望ましくは、前記メイン制御部210は、前記基準充電量と、前記決定された太陽電池式照明装置の二次電池に充電された充電量との差に比例して照度増加を指示する制御信号を、前記照明装置の制御部140に出力する。すなわち、基準充電量を超過する充電量が多いほど、照度をより増加させる制御信号を出力する。
【0030】
一方、一部の太陽電池120は前記基準充電量よりも少量の電力を生産するか、または、一部の二次電池130には前記基準充電量よりも少ない電力量を貯蔵されていることがあり得る。この場合、充電量の少ない二次電池130を含む照明装置の照度は低下させることが望ましい。しかしながら、前記照明装置100の使用目的によっては、むやみに照度を低下させることは望ましくない。一例として、防犯用街路灯の場合、照度を低下させると犯罪防止という本来の目的を果たせない恐れがある。
したがって、本発明による前記メイン制御部210は、前記基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置が前記照度増加対象として決定された太陽電池式照明装置に隣接する場合、前記基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む太陽電池式照明装置を照度低下対象として決定する。そして、前記メイン制御部210は、前記基準充電量よりも少ない充電量が貯蔵された二次電池130を含む照明装置100の照度低下の制御信号を、該当照明装置100の制御部140に出力する。
【0031】
このとき、前記メイン制御部210は、前記二次電池130に貯蔵された充電量のうち基準充電量に達しない充電量に比例して照度を低下させる制御信号を、該当照明装置100の制御部140に提供することができる。また、前記メイン制御部210は、前記隣接する照明装置の増加した照度に比例して、照度低下の制御信号を該当照明装置100の制御部140に提供することもできる。
一部の照明装置の照度を低下させても、隣接する照明装置が照度を増加させるように制御された照明装置であれば、全体的に使用目的に応じた照度を具現することができる。したがって、求められる照度を満たし、照明装置の使用目的の達成と共に充電量バランシングを果たすことができる。
【0032】
本発明の別の実施形態によれば、前記メイン制御部210は、各二次電池130の充電量と劣化程度とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置100の照度を制御する信号を出力することができる。
二次電池は、充放電が繰り返れるほど徐々に充電量が減り、内部抵抗が増加する劣化現象が発生する。したがって、二次電池が劣化するほど、同じ二次電池でも充電可能な容量が減り、同じ容量を充電しても、増加した内部抵抗によって充電された容量をより速く消耗する。したがって、前記充電量に関するデータのみを利用して照度を制御するよりは、各二次電池の劣化程度を考慮して照度を制御する場合、より効率的な充電量バランシングが可能である。
【0033】
二次電池の劣化程度は、前記二次電池130の特性をセンシングした前記制御部140が推定でき、前記制御部140から各二次電池に関する情報を受信した前記メイン制御部210が推定することもできる。一方、本発明が属する分野では、二次電池の劣化程度を推定する多様な技術が知られている。一例として、二次電池130が満充電された後、放電終止電圧まで放電する間、電流積算法によってFCC(Full Charge Capacity)を計算し、二次電池130の初期容量(Initial Full Charge Capacity)を基準に、前記計算されたFCCの相対的な比率を計算すれば、二次電池の劣化程度を推定することができる。しかしながら、本発明が二次電池130の劣化程度を推定する方法によって限定されることはない。
【0034】
前記照明装置100の照度制御において、前記二次電池130の充電量または劣化程度だけでなく、前記照明装置100の周辺状況も共に考慮して照度を制御することができる。すなわち、前記照明装置100が設置された地域周辺の明るさを考慮する場合、充電量バランシングのための照度制御の幅がより広くなり得る。
【0035】
本発明の更に別の実施形態によれば、前記メイン制御部210は、天気情報を受信し、前記天気情報と前記二次電池130の充電量とを共に考慮して各太陽電池式照明装置100の照度を制御する信号を出力する。
前記天気情報は、日の出及び日の入りに関する情報を含むことができる。一例として、日没直後及び日の出直前には、大気が太陽光を反射するため、前記照明装置100の稼動が不要であるか、または、照度を低下させることができる。このとき、日の出及び日の入り時刻は季節によって変わるため、日の出及び日の入りに関する情報を利用して前記照明装置100の稼動時間を算出することができる。そして、前記照明装置100の稼動時間によって前記基準充電量が変化し得る。したがって、前記メイン制御部210は、日の出及び日の入りに関する情報と前記二次電池130の充電量とを考慮して照度を制御することができる。
【0036】
また、前記天気情報は、太陽の不照日に関する情報を含むことができる。緯度、季節、天気などにより昼間に太陽の光に照らされないことがある。このとき、太陽の不照日とは、昼間に日差しのない日を言う。この場合、前記太陽電池120を利用した電力の生産性が落ちるだけでなく、前記照明装置100の稼動時間が変化する恐れがある。この場合にも、電力の生産性及び稼動時間によって前記基準充電量が変化し得る。したがって、前記メイン制御部210は、太陽の不照日に関する情報と前記二次電池130の充電量とを考慮して照度を制御することができる。
【0037】
また、前記天気情報は、月光に関する情報を含むことができる。月の変化によって、夜間に求められる照度が変化し得る。一例として、満月の場合、前記照明装置100に高い照度が求められず、三日月の場合、前記照明装置100に高い照度が求められる。この場合にも、月光の明るさに応じて前記基準充電量が変化し得る。したがって、前記メイン制御部210は、月光に関する情報と前記二次電池130の充電量とを共に考慮して、各太陽電池式照明装置100の照度を制御することができる。
【0038】
また、前記照明装置100は、照度センサー150を更に含むことができる。この場合、本発明による前記メイン制御部210は、前記照度センサー150がセンシングした照度に関する情報と、二次電池130の充電量とを共に考慮して各太陽電池式照明装置100の照度を制御することができる。
【0039】
本発明による制御システム200は、メモリ部230を更に含むことができる。前記メモリ部230は、RAM、ROM、EEPROMなどのデータを記録し消去できることが知られた既知の半導体素子や、ハードディスクのような大容量記録媒体であって、デバイスの種類に関わらず情報が記録されるデバイスを総称するものであり、特定のメモリデバイスを指すものではない。
前記メモリ部230には、基準充電量、充電量による照度の増加または低下程度に関するルックアップテーブル、各二次電池130の充電量、各二次電池130の劣化程度、天気情報、照度情報などの照度制御を通じた充電量バランシングに関する多様なデータが保存され得る。
【0040】
前記メイン制御部210は、上述した多様な制御ロジックを実行するために、本発明が属する技術分野で知られたプロセッサ、ASIC(Application−Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路、レジスター、通信モデム、データ処理装置などを含むことができる。また、上述した制御ロジックがソフトウェアとして具現されるとき、前記メイン制御部210は、プログラムモジュールの集合として具現され得る。このとき、プログラムモジュールは、メモリに保存され、プロセッサによって実行され得る。ここで、メモリは、プロセッサの内部または外部にあり得、既知の多様な手段によってプロセッサに接続され得る。また、メモリは、前記メモリ部230の内部または外部に位置することができる。前記メモリは、デバイスの種類に関わらず、情報が記録されるデバイスを総称するものであって、特定のメモリデバイスを指すものではない。
【0041】
以下、上述した制御システム200の構成を参照して、本発明による太陽電池式照明装置の制御方法(以下、「制御方法」とする)を詳しく説明する。但し、本発明による制御方法の説明において、前記照明装置100及び制御システム200の各構成についての具体的な説明は、繰り返しとなるため省略する。
【0042】
図3は、本発明の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
まず、段階S300において、前記メイン制御部210は、前記制御システム200のメモリ部230に、前記照明装置100に求められる基準充電量を設定及び保存する。前記基準充電量は、上述したように、前記照明装置100が設置された場所、使用目的などによって多様に設定され得る。前記メイン制御部210は、前記段階S300に対するプロセスを終了し、次の段階S310に移行する。
【0043】
段階S310において、前記メイン制御部210は、通信網220を介して各照明装置100に含まれた制御部140から二次電池130の充電量に関する情報を受信する。前記メイン制御部210は、前記受信した各二次電池130の充電量に関する情報をメモリ部230に保存する。前記メイン制御部210は、前記制御システム200に属するすべての照明装置100から二次電池130の充電量に関する情報を受信すれば、前記段階S310に対するプロセスを終了し、次の段階S320に移行する。
【0044】
段階S320において、前記メイン制御部210は、各二次電池130の充電量に関する情報と前記基準充電量とを比較する。そして、前記メイン制御部210は、どの照明装置100の照度を増加または低下させるかを判断する。
本発明の実施形態によれば、前記メイン制御部210は、所定の基準充電量よりも多くの充電量が貯蔵された二次電池130を含む照明装置100を、照度を増加させるべき照明装置100に決定する。望ましくは、前記メイン制御部210は、前記基準充電量を超過する充電量に比例して照度の増加程度を決定することができる。
【0045】
本発明の別の実施形態によれば、前記メイン制御部210は、所定の基準充電量よりも少ない充電量が貯蔵された二次電池を含む照明装置が照度を増加させることが決定された照明装置と隣接する場合、前記基準充電量よりも少ない充電量が貯蔵された二次電池を含む照明装置に対しては、照度を低下させるべき照明装置と判断することができる。この場合、前記メイン制御部210は、基準充電量よりも少ない充電量の程度に比例して照明装置の照度低下の程度を判断することができる。また、前記メイン制御部210は、基準充電量よりも充電量の少ない二次電池を含む照明装置に対しては、照度が増加された隣接する照明装置の照度の増加程度に比例して照度を低下させると判断することもできる。
どの照明装置の照度を如何に制御するかを判断すれば、前記メイン制御部210は、前記段階S320に対するプロセスを終了し、次の段階S330に移行する。
【0046】
段階S330において、前記メイン制御部210は、以前の段階S320で行った判断に対応する照度制御信号を、通信網220を介して照度制御を要する照明装置の制御部140に出力する。そうすれば、照度制御を要する照明装置の制御部は、照度制御信号を受信した後、二次電池130から発光源110に供給される放電電力を調節して照度を制御する。このような照度制御過程は、照度制御信号が提供される照明装置に含まれた二次電池130の充電量が、基準充電量と実質的に同一になるまで続くことができる。そのために、前記メイン制御部210は、フィードバック制御ロジックを実行することができる。すなわち、前記メイン制御部210は、照度制御が行われる間、照明装置の制御部140から周期的に二次電池130の充電量情報を受信してモニタリングし、二次電池130の充電量が基準充電量と同一になるまで、照度制御信号を通信網220を介して制御部に出力し続けることができる。
【0047】
図4は、本発明の別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図4を参照すれば、図3に比べて、段階S311が追加され、段階S320が段階S321に変更された点を除けば、残りの段階は実質的に同一である。したがって、本発明の別の実施形態について、追加された段階S311と変更された段階S321を中心に説明する。
【0048】
前記メイン制御部210は、段階S300のプロセスを行った後、段階S311で、通信網220を介して各照明装置100の制御部140から各二次電池130の劣化程度に関する情報を受信する。前記二次電池130の劣化程度に関する情報は、前記制御部140が推定した二次電池の劣化程度に関する情報でもあり得、二次電池の劣化程度を推定するために前記制御部140から受信した二次電池の電気的特性値でもあり得る。二次電池の劣化程度を推定する具体的な方法については、上述したため繰り返しの説明は省略する。前記メイン制御部210は、段階S310と段階S311のプロセスが終了すれば、段階S321にプロセスを移行する。
段階S321において、前記メイン制御部210は、各二次電池130の充電量と劣化程度とを共に考慮して、どの照明装置100の照度を増加または低下させるかを判断する。そして、前記メイン制御部210は、段階S330で、通信網220を介して照度制御を要する照明装置の制御部に照度制御信号を出力する。
【0049】
図5は、本発明の更に別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図5に示されたフロー図は、図3に比べて、段階S312が追加され、段階S320が段階S322に変更されたことを除けば、残りの段階は実質的に同一である。したがって、本発明の更に別の実施形態について追加された段階S312と変更された段階S322を中心に説明する。
【0050】
前記メイン制御部210は、段階S312で、天気情報を受信する。前記天気情報は、日の出/日の入り時刻に関する情報、太陽の不照日に関する情報、または月光に関する情報であり得る。前記メイン制御部210は、前記天気情報を外部のサーバーから周期的に提供を受けることができ、前記外部のサーバーは、非限定的な例として、気象庁サーバーであり得る。前記メイン制御部210は、段階S310と段階S312が終了すれば、プロセスを段階S322に移行する。
段階S322において、前記メイン制御部210は、各二次電池130の充電量と天気情報とを共に考慮して、どの照明装置100の照度を増加または低下させるかを判断する。ここで、前記天気の具体的な情報内容及び天気情報に関する照度の制御方法については、上述したため繰り返しの説明は省略する。段階S322が終了すれば、前記メイン制御部210は、段階S330で、通信網220を介して照度制御を要する照明装置の制御部に照度制御信号を出力する。
【0051】
図6は、本発明の更に別の実施形態による制御方法を概略的に示すフロー図である。
図6に示された実施形態は、前記照明装置100に照度センサー150が含まれている場合に適用できる制御方法である。図6に示されたフロー図は、図3に比べて、段階S313が追加され、段階S320が段階S323に変更された点を除けば、残りの段階は実質的に同一である。したがって、本発明の更に別の実施形態について、追加された段階S313と変更された段階S323を中心に説明する。
【0052】
前記メイン制御部210は、段階S313で、通信網220を介して各照明装置100の制御部140から、照度センサー150がセンシングした照度に関する情報を受信する。その後、前記メイン制御部210は、プロセスを段階S323に移行する。
段階S323において、前記メイン制御部210は、各二次電池130の充電量と、前記照度センサー150がセンシングした照度に関する情報とを共に考慮して、どの照明装置100の照度を増加または低下させるかを判断する。そして、前記メイン制御部210は、段階S330で、通信網220を介して照度制御を要する照明装置の制御部130に照度制御信号を出力する。
【0053】
本発明によれば、発光照度の増加によって電力消耗を増加させることができる照明装置の特性を利用することで、二次電池の充電量バランシングを行うことができる。したがって、別途の放電回路が必要なく、二次電池に貯蔵されたエネルギーを効果的に使用できずに無駄にすることを防止することができる。また、照明装置の照度を増加させるだけでなく、隣接する照明装置の増加された照度と連携して照度を低下させる制御を通じて、より効率的な充電量バランシングを達成することができる。また、二次電池の劣化程度、または、照明装置が設置された地域周辺の明るさを考慮して照度を制御できるため、より効率的な充電量バランシングを達成することができる。
【0054】
本発明の説明において、図1及び図2に示された本発明による制御システム200に対する各構成は、物理的に区別される構成要素ではなく、論理的に区別される構成要素として理解されねばならない。
すなわち、それぞれの構成は、本発明の技術思想を実現するための論理的な構成要素に該当するため、それぞれの構成要素が統合または分離されても、本発明の論理構成による機能を実現できれば、本発明の範囲内にあると解釈されねばならず、同一または類似の機能を果たす構成要素であれば、その名称の一致如何とは関係なく、本発明の範囲内であると解釈されねばならない。
【0055】
以上、本発明を限定された実施形態及び図面によって説明したが、本発明は、これらによって限定されず、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想及び特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能である。
【符号の説明】
【0056】
100 太陽電池式照明装置
110 発光源
120 太陽電池
130 二次電池
140 制御部
150 照度センサー
200 制御システム
210 メイン制御部
220 通信網
230 メモリ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6