(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5985616
(24)【登録日】2016年8月12日
(45)【発行日】2016年9月6日
(54)【発明の名称】浄化機能を有する補充可能なアンプル
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20160823BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20160823BHJP
C23C 16/448 20060101ALI20160823BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/02 D
C23C16/448
【請求項の数】31
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-512108(P2014-512108)
(86)(22)【出願日】2012年5月24日
(65)【公表番号】特表2014-519705(P2014-519705A)
(43)【公表日】2014年8月14日
(86)【国際出願番号】US2012039386
(87)【国際公開番号】WO2012166528
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年3月10日
(31)【優先権主張番号】61/491,178
(32)【優先日】2011年5月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】チズム,リチャード ディー.
(72)【発明者】
【氏名】クレル,アンディ
【審査官】
小川 将之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−094424(JP,A)
【文献】
特開2002−328055(JP,A)
【文献】
特表2011−513950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
H01L 21/02
C23C 16/448
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浄化中にアンプル及び/又はプロセスラインを隔離するように適合された流体送達システムであって、
補充可能なアンプルに加圧ガス源を連結するように配置された流入制御弁と、
前記補充可能なアンプルを使用場所に連結するように配置された排出制御弁と、
バルク送達システムから前記補充可能なアンプルまでその補充のためにプロセスラインを連結するように配置されたプロセス制御弁と、
前記プロセスラインに結合されたプロセス隔離弁と、
前記プロセス隔離弁と前記プロセス制御弁との間で前記プロセスラインに結合された浄化供給弁であって、前記浄化供給弁、前記プロセス隔離弁及び前記プロセス制御弁が前記プロセスライン内で互いに一列に並んでいる、浄化供給弁と、を備える流体送達システム。
【請求項2】
前記流入制御弁と前記排出制御弁との間を連結するように配置されたバイパス弁をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記流入制御弁は複数の流入制御弁を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の流入制御弁の少なくとも1つは手動である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセス制御弁は複数のプロセス制御弁を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のプロセス制御弁の少なくとも1つは3方向プロセス制御弁である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記排出制御弁は複数の排出制御弁を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の排出制御弁の少なくとも1つは手動である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記補充可能なアンプルに真空源を連結するように配置された真空源弁をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記使用場所に前記排出制御弁を連結するように配置された化学物質排出弁をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記使用場所は半導体製造場所を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記使用場所は半導体製造ツールを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセス制御弁は3方向プロセス制御弁を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記浄化供給弁は3方向浄化供給弁を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
流体送達システムを浄化する方法であって、
バルク送達システムから補充可能なアンプルまでその補充のためにプロセスラインを連結するプロセス隔離弁を閉じることと、
前記プロセス隔離弁と前記補充可能なアンプルとの間の前記プロセスラインに結合された浄化供給弁を通して浄化ガスを供給することと、
前記浄化供給弁と前記補充可能なアンプルとの間の前記プロセスラインに結合されたプロセス制御弁の開閉を少なくとも1回繰り返すことと、を含み、
前記浄化供給弁、前記プロセス隔離弁及び前記プロセス制御弁が前記プロセスライン内で互いに一列に並んでいる、方法。
【請求項16】
前記浄化供給弁は3方向浄化供給弁を備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記補充可能なアンプルに連結された流体排出ラインに結合された真空源を始動させることをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記浄化供給弁、流入制御弁、排出制御弁、及び、前記流入制御弁と前記排出制御弁との間のバイパス弁のいずれかを通る浄化ガスを流すことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記流入制御弁は加圧ガス供給ラインに結合され、前記排出制御弁は流体排出ラインに結合され、前記バイパス弁は前記加圧ガスライン及び前記流体排出ラインに結合される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
すべての弁を閉じることをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記補充可能なアンプルを取り外すためにガスの供給を維持することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記補充可能なアンプルを隔離することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記プロセス制御弁は3方向プロセス制御弁を備える、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記使用場所は半導体製造場所を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記使用場所は半導体製造ツールを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
アンプルを補充して流体送達システムを浄化するように適合されたマニホールドであって、
(a)加圧ガス源に連結された流入制御弁であって、補充可能なアンプルに加圧ガス源を連結するように配置された流入制御弁と、
(b)浄化供給ガス源に連結された浄化供給弁と、
(c)前記浄化供給弁に連結されたプロセス隔離弁と、
(d)前記浄化供給弁に連結されたプロセス制御弁と、
(e)真空源に連結された真空源弁と、
(f)前記プロセス制御弁と、前記真空源弁と、前記流入制御弁に連結されたバイパス弁と、に連結された排出制御弁と、を備え、
前記プロセス制御弁は、バルク送達システムから前記補充可能なアンプルまでその補充のためにプロセスラインを連結するように配置され、前記浄化供給弁、前記プロセス隔離弁及び前記プロセス制御弁が前記プロセスライン内で互いに一列に並び、前記浄化供給弁は、前記プロセス隔離弁と前記プロセス制御弁との間で前記プロセスラインに結合される、マニホールド。
【請求項27】
前記浄化供給弁は3方向浄化供給弁を備える、請求項26に記載のマニホールド。
【請求項28】
前記プロセス制御弁は3方向プロセス制御弁を備える、請求項26に記載のマニホールド。
【請求項29】
(a)前記流入制御弁に連結された第2の流入制御弁と、
(b)前記排出制御弁に連結された第2の排出制御弁と、
(c)前記排出制御弁に連結された化学物質排出弁と、
(d)3方向プロセス制御弁に連結された2方向プロセス制御弁を備える前記プロセス制御弁と、のいずれかをさらに備える、請求項26に記載のマニホールド。
【請求項30】
前記浄化供給弁、前記プロセス隔離弁及び前記プロセス制御弁は、浄化中にプロセスライン及び/又はアンプルを隔離するように構成される、請求項26に記載のマニホールド。
【請求項31】
前記浄化供給弁は3方向浄化供給弁を備え、前記プロセス制御弁は3方向プロセス制御弁を備える、請求項30に記載のマニホールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浄化(パージ)機能を有する補充可能なアンプルを組み込んだ流体送達システム、流体送達システムを浄化する方法、及び、流体送達システムを浄化するように適合されたマニホールドに関する。様々な態様において、本開示は、浄化中に流体送達システム内のあらゆるプロセスライン及び/又はアンプルを隔離すること、プロセスライン及び/又はアンプルを隔離して流体送達システムを浄化する方法、並びに、プロセスライン及び/又はアンプルを隔離して流体送達システムを浄化するように適合されたマニホールドに関する。本明細書では主に半導体応用のための流体送達システム及び方法に焦点を合わせているが、本明細書に開示されたシステム及び方法は広範囲の分野に適合されることが可能である。
【背景技術】
【0002】
流体送達システムの使用において、特に高純度の流体、例えば液体又は気相材料の連続供給を望む分野では、流体を使用場所(例えば半導体製造ツール)に連続して流すことを維持するために、補充可能なアンプルを利用することが多い。補充可能なアンプル内の流体が、例えば流体在庫監視デバイス又は組立体によって検知された場合に補充される必要がある場合、バルク送達システムは、アンプルを補充するためにプロセスラインを通じて補充可能なアンプルに連結され得る。多くのこのようなアンプルは、流体を使用場所に分配する間に補充され得る。
【0003】
半導体応用において利用される多くの流体は揮発性が高い。このような揮発性が高い流体を使用する際、特に補充可能なアンプルを取り外している間は細心の注意が必要である。補充可能なアンプルは、アンプル内における汚染物質の蓄積を最小にするために、定期的に取り外され、洗浄され、及び/又は、交換されなければならない。半導体の流体送達システム及びマニホールドからのアンプルの取り外しは、現在のところ、流体をシステムから浄化する期間を延長する必要がある単調なプロセスである。例えば、アンプルを空にして、プロセスラインを流体送達システムに流し戻すことには、従来の浄化方法を使用して多くの日数が掛かる可能性がある。半導体製造ツールにもたらされる作動停止時間は、実質的に歳入上の損失を招く。
【0004】
その結果、当技術分野は、補充可能なアンプルの取り外し及び/又は洗浄並びにプロセスラインの浄化に関連した、作動停止時間を所定の範囲内にするためのシステム、マニホールド並びに方法の改善を求め続けている。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、浄化中にプロセスライン及び/又はアンプルを隔離するように適合されたシステム、方法及びマニホールドに関する。
【0006】
一態様では、本開示は、浄化中にあらゆるアンプル及びプロセスラインを隔離するように適合された流体送達システムに関し、該システムは、補充可能なアンプルに加圧ガス源を連結するように配置された流入制御弁と、補充可能なアンプルを使用場所に連結するように配置された排出制御弁と、補充可能なアンプルにプロセスラインを連結するように配置されたプロセス制御弁と、プロセス隔離弁と、プロセス隔離弁とプロセス制御弁との間に配置された浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)と、を備える。
【0007】
別の態様では、本開示は、流体送達システムを浄化する方法に関し、該方法は、補充可能なアンプルにプロセスラインを連結するプロセス隔離弁を閉じることと、プロセス隔離弁と補充可能なアンプルとの間のプロセスラインに結合された浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)を通して浄化ガスを供給することと、浄化供給弁(例えば、3方向浄化供給弁)と補充可能なアンプルとの間のプロセスラインに結合されたプロセス制御弁の開閉を少なくとも1回繰り返すことと、を含む。
【0008】
さらなる態様では、本開示は、アンプルを補充して流体送達システムを浄化するように適合されたマニホールドに関し、該マニホールドは、加圧ガス源に連結された流入制御弁と、浄化供給ガス源に連結された浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)と、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)に連結されたプロセス隔離弁と、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)に連結されたプロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)と、真空源に連結された真空源弁と、プロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁、真空源弁、及び、流入制御弁に連結されたバイパス弁)に連結された排出制御弁と、を備える。
【0009】
本開示の他の態様、特徴及び実施形態は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明白になろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態による流体送達システム及びマニホールドの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、流体送達システム、方法、並びに、このようなシステムの浄化中にプロセスライン及び/又はアンプルを隔離するためのマニホールドに関する。
【0012】
一実施形態では、流体送達システムは、浄化中にあらゆるアンプル及びプロセスラインを隔離するように適合され、該システムは、補充可能なアンプルに加圧ガス源を連結するように配置された流入制御弁と、補充可能なアンプルを使用場所に連結するように配置された排出制御弁と、プロセスラインを補充可能なアンプルに連結するように配置されたプロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)と、プロセス隔離弁と、プロセス隔離弁とプロセス制御弁との間に配置された浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)と、を備える。
【0013】
本開示の流体送達システムは、補充可能なアンプル及び/又はバルク送達システムに連結するプロセスラインを隔離することにより、システムの迅速な浄化を可能にする。
【0014】
別段の指定がない限り、本明細書に使用される用語は、本開示に関連する当業者による共通の理解と同じ意味を有すると解釈されるべきである。本明細書に使用される用語は、本明細書及び関連技術分野の概念と一致する意味を有すると解釈されるべきであることがさらに理解されよう。
【0015】
1つ又は複数の要素の別段の記載がない限り、本明細書に使用される場合、用語「comprising(備える)」、「including(含む)」、及び「having(有する)」は、1つ又は複数の要素の存在を除外しないオープンエンド用語と解釈されるべきである。
【0016】
本明細書に使用される場合、語句「流体送達システム」は、流体をアンプルから使用場所に送達するように適合されたあらゆるシステムを指す。様々な実施形態において、アンプルは補充可能なアンプルを備える。一実施形態では、流体送達システムは、アンプルを補充してアンプルから使用場所に流体を供給するための補充可能なアンプルに結合されたマニホールドを備える。
【0017】
本明細書に使用される場合、語句「バルク送達システム」は、流体を流体送達システム及び/又は補充可能なアンプルに送達するように適合されたあらゆるシステムを指す。一実施形態では、バルク送達システムは、プロセスラインを通して流体送達システム及び/又は補充可能なアンプルに連結され、補充可能なアンプルを補充するように配置されている。このような一般型のバルク送達システムは、Unichem(登録商標)3000シリーズのバルク送達システム及びUnichem(登録商標)3250バルク送達システムを含む、商標Unichem(登録商標)下で米国コネチカット州DanburyのATMI,Inc.から市販されている。
【0018】
「真空源」に関連して本明細書に使用される場合、用語「真空」は、圧力差の提供に有効な低圧を意味する。こうした低圧は、大気中の圧力より低い圧力、大気圧、又は低い過圧であってもよい。真空源自体は、ポンプ、圧縮機、送風機、排気装置(ejector)、排出装置(eductor)、ベンチュリ、又は流体送達システム内に必須の真空を提供するために有効な他のデバイスもしくは装置を備えてもよい。
【0019】
上述したように、流体送達システム全体をプロセスラインから流体送達システムに浄化して戻すために必要な時間は、現在の半導体製造装置では約数日掛かる可能性がある。補充可能なアンプルを取り外す前に完全に空にするためにさらに時間が必要であることがある。本システムは、プロセスラインを浄化することなく、アンプルを空にすることなく、又は、バルク送達システムに連結された他のシステムを作用させることなく、アンプルを取り外す前の浄化を可能にし、それによって半導体製造ツールの作動停止時間を大幅に低減する。アンプルの定期的な取り外し、保守又は洗浄は、高純度の流体送達システムに必要とされるので、本システム、方法及びマニホールドは、こうしたアンプルの扱いの効率を向上させる。
【0020】
一実施形態では、プロセスラインは、バルク送達システムを流体送達システムに連結し、バルク送達システムと流体送達システムとの間を連結するラインを閉じるためのプロセス隔離弁を含む。プロセス隔離弁により、バルク送達システム及びプロセス隔離弁からバルク送達システムまでのプロセスラインを、システムの浄化中に隔離することを可能にする。
【0021】
様々な実施形態では、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)は、浄化ガスを浄化ガス供給源からプロセス隔離弁とアンプルとの間のプロセスラインに供給するために、プロセス隔離弁と補充可能なアンプルとの間に配置される。
【0022】
本明細書に使用される場合、用語「3方向弁」(並びにあらゆるタイプの3方向弁、例えば3方向浄化供給弁及び3方向プロセス制御弁を含む)は、3つの分離した流体ラインを連結する、又は、1つの流体ラインを第2の流体ラインに第2の流体ラインの端点以外の第2の流体ライン上の点で連結するように適合された弁を意味する。弁の特定の配置を、2方向弁、1つの弁ポートを外した4方向弁などの組合せを含む、3方向弁の代わりに利用することができることが理解されよう。
【0023】
手動特性であるか又は自動特性であるかに関わらず、あらゆる弁を本開示の流体送達システムに利用することができる。あらゆるこのような弁が自動である場合、弁は、中央処理装置又は運用監視及び制御組立体と作動可能に連結された適切な弁アクチュエータ/コントローラ構成部品を備えてもよく、それによってそれぞれの弁を、作動の所定の周期に従って、必要に応じて開閉のために作動させることができる。
【0024】
さらなる実施形態では、プロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)は、流体送達システムの浄化中にアンプルを隔離するために、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)とアンプルとの間に配置される。プロセス制御弁は、流体送達システムの浄化中にアンプルを迂回するために、3方向浄化供給弁とアンプルとの間に配置された3方向プロセス制御弁を含んでもよい。プロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)は、排出制御弁及び/又は流体排出ラインに連結されてもよい。様々な実施形態では、流体排出ラインは、アンプルを使用場所に連結し、真空源弁及び真空源に結合されてもよい。様々な実施形態では、流体排出ラインは、廃棄点(例えば排気管又はキャニスタ)に連結される。プロセス制御弁は、3方向弁、手動弁、自動弁、2方向弁、1ポートを外した4方向弁などを備え得る、複数のあらゆるプロセス制御弁を含んでもよい。
【0025】
本明細書に開示された流体送達システムは、加圧ガス供給ラインを通って加圧ガス源をアンプルに連結する流入制御弁を備えてもよい。流入制御弁は、手動弁を備えて得る複数のあらゆる流入制御弁を含んでもよい。
【0026】
本明細書に開示された流体送達システムは、加圧ガス供給ラインを流体排出ラインに連結するバイパス弁を備えてもよく、それによってアンプル及びプロセスラインを迂回する。
【0027】
本明細書に開示された流体送達システムは、あらゆるプロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)、化学物質排出弁、真空源弁、バイパス弁、補充可能なアンプル及び使用場所に連結された排出制御弁を備えてもよい。様々な実施形態では、排出制御弁及び/又は化学物質排出弁は、アンプルから使用場所への流体の送達を制御する。排出制御弁は、手動弁を備え得る複数のあらゆる排出制御弁を備えてもよい。
【0028】
本明細書に開示された流体送達システムは、加圧ガス供給ライン、プロセス隔離弁とアンプルとの間のプロセスライン、及び、流体排出ライン(集合的に「(複数の)ライン」)の浄化を提供する。流体送達システムは、任意選択的にアンプルを空にするため、又は、そうではなくアンプルを空にする必要なしにラインのみを浄化するために利用されてもよい。バルク送達システムへのプロセスラインを隔離してラインを浄化することは、浄化中にプロセス隔離弁を閉じるものである。アンプル及びプロセスラインを隔離してラインを浄化することは、プロセス隔離弁を閉じ、アンプルを迂回しシステムを流体排出ラインまで浄化するために、アンプルに連結されたプロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)の一部を閉じるものである。
【0029】
上述のシステムの配置に使用する場所は、供給された流体が、例えば加工、処理又は他の利用機能を実行するために利用される、あらゆる適切な場所であることが可能である。一実施形態では、使用場所は、その中で供給された流体が、堆積、イオン注入、エッチング又は他の流体を使用する作動もしくはプロセスなどのために利用される、例えば半導体製造ツールを備え得る半導体製造場所を含む。
【0030】
一実施形態では、補充可能なアンプルにプロセスラインを連結するプロセス隔離弁を閉じることと、プロセス隔離弁と補充可能なアンプルとの間のプロセスラインに結合した浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)を通る浄化ガスを供給することと、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)と補充可能なアンプルとの間のプロセスラインに結合したプロセス制御弁の開閉を少なくとも1回繰り返すことと、を含む、流体送達システムを浄化する方法が開示される。
【0031】
このような方法は、補充可能なアンプルに連結された、流体排出ラインに結合された真空源を開始することをさらに含んでもよい。このような方法は、あらゆる浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)、流入制御弁、排出制御弁、及び、バイパス弁を通る浄化ガスを流すことをさらに含んでもよい。このような方法は、すべての弁を閉じることをさらに含んでもよい。このような方法は、補充可能なアンプルを除去するためにガスの供給を維持することをさらに含んでもよい。このような方法は、補充可能なアンプルを隔離することをさらに含んでもよい。
【0032】
開示された方法の様々な実施形態では、流入制御弁は加圧ガス供給ラインに結合され、排出制御弁は流体排出ラインに結合され、バイパス弁は加圧ガスライン及び流体排出ラインの両方に結合される。さらなる様々な実施形態では、プロセス制御弁は3方向プロセス制御弁を備える。
【0033】
方法は、例えば、蒸着装置、イオン注入装置、エッチング装置、フォトリソグラフィ装置、ウエハ洗浄装置などの、半導体製造場所(例えば半導体製造ツール)である供給されたガスの使用場所で実施されてもよい。
【0034】
一実施形態では、方法は、すべての弁を閉じることから開始され、続いてプロセスラインをアンプルから使用場所又は排出点まで及びアンプルまで戻って浄化する。浄化に続いて、流体排出ラインに結合された真空源を開始してもよい。開始するステップに続いて、プロセス隔離弁を閉じてもよい。閉じるステップに続いて、浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)と補充可能なアンプルとの間のプロセスラインに結合されたプロセス制御弁の開閉を少なくとも1回繰り返してもよい。様々な実施形態では、プロセス制御弁は、3方向プロセス制御弁を含んでもよい。様々な実施形態では、繰り返す開閉作動は複数回起きる。
【0035】
繰り返しに続いて、浄化ガスの供給を開始するために浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)を開いてもよい。様々な実施形態では、浄化ガスは、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム、キセノンなどのあらゆる不活性ガスであってもよい。浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)を開くことに続いて、プロセス制御弁を開閉する繰り返しを追加してもよい。追加の繰り返しの後に、あらゆる1つ又は複数の(1)プロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)を閉じること、(2)アンプルから使用場所又は排出点までのプロセスラインを(不活性制御弁及び/又は排出制御弁を通って)浄化すること、(3)すべての弁を閉じること、(4)補充可能なアンプルを除去するためにガスの供給を維持すること、並びに、(5)アンプルの取り外しが続いてもよい。
【0036】
さらなる実施は、アンプルを補充、流体送達システムを浄化するように適合されたマニホールドとして構成することができ、該マニホールドは、(a)加圧ガス源に連結された流入制御弁、(b)浄化供給ガス源に連結された浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)、(c)浄化供給弁(例えば3方向浄化供給弁)に連結されたプロセス隔離弁、(d)3方向浄化弁に連結されたプロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)、(e)真空源に連結された真空源弁、並びに、(f)プロセス制御弁(例えば3方向プロセス制御弁)、真空源弁、及び流入制御弁に連結されたバイパス弁に連結された、排出制御弁を備える。
【0037】
開示されたようなマニホールドは、あらゆる(a)(第1の)流入制御弁に連結された第2の流入制御弁、(b)(第1の)排出制御弁に連結された第2の排出制御弁、(c)排出制御弁に連結された化学物質排出弁、及び、(d)3方向プロセス制御に連結された2方向プロセス制御弁をさらに備えてもよい。様々な実施形態では、3方向浄化供給弁、プロセス隔離弁及び3方向プロセス制御弁は、浄化中にあらゆるプロセスライン及びアンプルを隔離するように配置される。
【0038】
本開示の利点及び特徴は、その特定の応用において、本開示の範囲を何ら限定するものではなく、むしろ本開示の一実施形態の例示であると解釈されるべきである、以下の例を参照にさらに示される。
【0039】
図1に概略的に示されたタイプのシステム100は、本開示の様々な実施形態に従って利用されてもよく、当該システム100は、流体102を流体排出ライン141及び排出制御弁143を通って使用場所(図示せず)に送達するための補充可能なアンプル101と、補充可能なアンプル101に連結されて補充可能なアンプル101から流体102を駆動するために利用される加圧ガス源130と、補充可能なアンプル101を補充るためのプロセスライン111及び115と、バルク送達システム110とプロセス隔離弁113との間のプロセスライン111を隔離するためのプロセス隔離弁113と、3方向浄化供給弁114によりプロセス隔離弁113と補充可能なアンプル101との間のプロセスライン115に連結された浄化供給ガス源120と、浄化中にアンプル101を迂回するためにプロセスライン115を流体排出ライン141に連結させる3方向プロセス制御弁116と、を組み込む。
【0040】
また、
図1に開示されたシステム100は、加圧ガス130を補充可能なアンプル101に連結する加圧ガス供給ライン131に沿って、流入制御弁134及び手動制御弁132を組み込んでもよい。また、加圧ガス供給ライン131は、補充可能なアンプル101を迂回するためのバイパス弁133を含んでもよい。様々な実施形態では、プロセスラインは、3方向プロセス制御弁116に加えて、手動プロセス制御弁112を含んでもよい。様々な実施形態では、流体排出ライン141は、手動排出制御弁142及び/又は化学物質排出弁161を備える。また、開示されたシステム100は、真空源弁151により流体排出ライン141に連結された真空源150を含んでもよい。
【0041】
図1に概ね開示されたシステム100は、(a)加圧ガス源に連結された流入制御弁134及び/又は132と、(b)浄化供給ガス120の源に連結された3方向浄化供給弁114と、(c)3方向浄化供給弁114に連結されたプロセス隔離弁113と、(d)3方向浄化供給弁114に連結された3方向プロセス制御弁116と、(e)真空源150に連結された真空源弁151と、(f)3方向プロセス制御弁116と、真空源弁151並びに流入制御弁134及び/又は132にバイパス弁133に連結された排出制御弁143及び/又は142を含むマニホールドと、を組み込む。
【0042】
図1に開示された一般型のシステムは、隔離弁113を閉じた結果、バルク送達システム110とプロセス隔離弁113との間のプロセスライン111を隔離して、及び/又は、アンプル101に連結された3方向プロセス制御弁116の一部を閉じ、浄化をプロセスライン115から流体排出ライン141に向け直すことにより、プロセスライン115とアンプル101との間の連結の端部で、補充可能なアンプル101を隔離して、流体送達システム100の局所(例えば本明細書に開示されたマニホールド内)の迅速な(例えば2〜3時間)浄化を可能にする。
【0043】
本明細書に記載されたあらゆる要素及び特徴を、本開示の広範囲にわたる範囲内であらゆる1つ又は複数の他の要素及び特徴と組み合わせてもよいことを理解されたい。
【0044】
本開示を、特定の態様、特徴及び例示的実施形態を参照に本明細書に説明したが、本開示の有用性はこのように限定されず、むしろ本明細書の記載に基づいて本開示の分野の当業者に示唆されるように、多くの他の変形形態、修正形態及び代替的実施形態に拡大され、それを含むことが理解されよう。それに対応して以下に主張されたように本発明は、その精神及び範囲内におけるすべてのこのような変形形態、修正形態及び代替的実施形態を含んでいると、広範囲に理解され解釈されることを意図する。