(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5988231
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】電気車両のバッテリーとインバータとを電気的に接続する1つ以上のコンタクタを駆動する駆動回路、及び電圧駆動部の状態を診断する診断方法
(51)【国際特許分類】
B60L 3/00 20060101AFI20160825BHJP
H03K 17/08 20060101ALI20160825BHJP
H03K 17/00 20060101ALI20160825BHJP
【FI】
B60L3/00 J
H03K17/08
H03K17/00 B
【請求項の数】40
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-520021(P2015-520021)
(86)(22)【出願日】2013年6月27日
(65)【公表番号】特表2015-523843(P2015-523843A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】KR2013005723
(87)【国際公開番号】WO2014003466
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2015年2月25日
(31)【優先権主張番号】13/537,510
(32)【優先日】2012年6月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ・ウィリアム・グルピド
【審査官】
清水 康
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−136095(JP,A)
【文献】
特開2002−345102(JP,A)
【文献】
特開2000−059919(JP,A)
【文献】
特開平07−087608(JP,A)
【文献】
特開2000−166281(JP,A)
【文献】
特開平09−284902(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0207635(US,A1)
【文献】
米国特許第06919726(US,B1)
【文献】
特開2005−136945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00 − 3/12
B60L 7/00 − 13/00
B60L 15/00 − 15/42
H03K 17/00
H03K 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両のバッテリーとインバータとを電気的に接続する1つ以上のコンタクタを駆動する駆動回路であって、
第1電圧駆動部と、
第2電圧駆動部と、
マイクロプロセッサーと
を含み、
前記第1電圧駆動部は、第1入力ライン、第1出力ライン、第1電圧センシングライン、及び第1サブ駆動回路を有し、前記第1入力ラインは前記第1サブ駆動回路及び前記マイクロプロセッサーに接続され、前記第1出力ラインはコンタクタのコンタクタコイルの一端に接続され、前記第1電圧センシングラインは、一端が前記第1サブ駆動回路を介して前記第1出力ラインに接続され、他端が前記マイクロプロセッサーに接続され、
前記第2電圧駆動部は、第2入力ライン、第2出力ライン、第2電圧センシングライン、及び第2サブ駆動回路を有し、前記第2入力ラインは前記第2サブ駆動回路及び前記マイクロプロセッサーに接続され、前記第2出力ラインは前記コンタクタコイルの他端に接続され、前記第2電圧センシングラインは、一端が前記第2サブ駆動回路を介して前記第2出力ラインに接続され、他端が前記マイクロプロセッサーに接続され、
前記マイクロプロセッサーは、第1パルス幅変調信号を前記第1入力ラインに生成し、前記第1電圧駆動部が前記コンタクタコイルの一端で受信される第2パルス幅変調信号を前記第1出力ラインに出力するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させるように構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第1電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得るようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第2電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得るようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第1電圧値及び前記複数の第2電圧値に基づいて前記第1電圧駆動部及び前記第2電圧駆動部の状態を診断した後、前記第1電圧駆動部及び前記第2電圧駆動部の状態を示す診断フラグを設定するようにさらに構成される、駆動回路。
【請求項2】
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第1電圧値が第1臨界値よりも小さい場合、第1診断フラグを第1値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第2電圧値が第2臨界値よりも大きい場合、第2診断フラグを第2値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記マイクロプロセッサーは、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させるようにさらに構成される、請求項2に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記マイクロプロセッサーは、前記第1診断フラグが前記第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが前記第2値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項3に記載の駆動回路。
【請求項5】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間に、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項3に記載の駆動回路。
【請求項6】
前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記コンタクタコイルが逆極性電圧で活性化し、前記第1診断フラグは前記第1電圧駆動部が低電圧に短絡したことを示し、前記第2診断フラグは前記第2電圧駆動部が高電圧に短絡したことを示す、請求項2に記載の駆動回路。
【請求項7】
前記第2臨界値は、前記第1臨界値よりも大きい、請求項2に記載の駆動回路。
【請求項8】
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第3電圧値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第3電圧値が第3臨界値よりも大きい場合、第3診断フラグを第3値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第4電圧値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第4電圧値が第4臨界値よりも大きい場合、第4診断フラグを第4値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記第3診断フラグが第3値に等しく設定され、かつ、前記第4診断フラグが第4値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項9】
前記マイクロプロセッサーは、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させるようにさらに構成される、請求項8に記載の駆動回路。
【請求項10】
前記マイクロプロセッサーは、前記第3診断フラグが前記第3値に等しく設定され、かつ、前記第4診断フラグが前記第4値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項9に記載の駆動回路。
【請求項11】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項9に記載の駆動回路。
【請求項12】
前記第3診断フラグが前記第3値に等しく設定されたことは、前記第1電圧駆動部が望ましくない高電圧に短絡したことを示す、請求項8に記載の駆動回路。
【請求項13】
前記第4診断フラグが前記第4値に等しく設定されたことは、前記第2電圧駆動部が望ましくない高電圧に短絡したことを示す、請求項8に記載の駆動回路。
【請求項14】
前記第4臨界値は、前記第3臨界値と同一である、請求項8に記載の駆動回路。
【請求項15】
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第5電圧値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第5電圧値が第5臨界値よりも大きい場合、第5診断フラグを第5値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第2電圧値に基づいて、前記コンタクタコイルに流れる電流量を示すフィルタリングされた第1電流値を決定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第1電流値が第6臨界値よりも小さい場合、第6診断フラグを第6値に等しく設定するようにさらに構成され、
前記マイクロプロセッサーは、前記第5診断フラグが第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが第6値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項16】
前記マイクロプロセッサーは、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させるようにさらに構成される、請求項15に記載の駆動回路。
【請求項17】
前記マイクロプロセッサーは、前記第5診断フラグが前記第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが前記第6値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項16に記載の駆動回路。
【請求項18】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項16に記載の駆動回路。
【請求項19】
前記第5診断フラグが前記第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが前記第6値に等しく設定されたことは、前記コンタクタコイルに流れる電流量が前記コンタクタを閉動作状態に維持するために必要な電流量よりも少ないことを示す、請求項15に記載の駆動回路。
【請求項20】
前記第2電圧センシングラインは、トランジスタを用いて前記第2出力ラインに電気的に接続される、請求項1に記載の駆動回路。
【請求項21】
電気車両のバッテリーとインバータとを電気的に接続する1つ以上のコンタクタを駆動する駆動回路の診断方法であって、
前記駆動回路は、第1電圧駆動部、第2電圧駆動部、及びマイクロプロセッサーを含み、前記第1電圧駆動部は、第1入力ライン、第1出力ライン、第1電圧センシングライン、及び第1サブ駆動回路を有し、前記第1入力ラインは前記第1サブ駆動回路及び前記マイクロプロセッサーに接続され、前記第1出力ラインはコンタクタのコンタクタコイルの一端に接続され、前記第1電圧センシングラインは、一端が前記第1サブ駆動回路を介して前記第1出力ラインに接続され、他端が前記マイクロプロセッサーに接続され、前記第2電圧駆動部は、第2入力ライン、第2出力ライン、第2電圧センシングライン、及び第2サブ駆動回路を有し、前記第2入力ラインは前記第2サブ駆動回路及び前記マイクロプロセッサーに接続され、前記第2出力ラインは前記コンタクタコイルの他端に接続され、前記第2電圧センシングラインは、一端が前記第2サブ駆動回路を介して前記第2出力ラインに接続され、他端が前記マイクロプロセッサーに接続され、
前記マイクロプロセッサーを用いて、第1パルス幅変調信号を前記第1入力ラインに生成し、前記第1電圧駆動部が前記コンタクタコイルの一端で受信される第2パルス幅変調信号を前記第1出力ラインに出力するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させる段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第1電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得る段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第2電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得る段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第1電圧値及び前記複数の第2電圧値に基づいて前記第1電圧駆動部及び前記第2電圧駆動部の状態を診断した後、前記第1電圧駆動部及び前記第2電圧駆動部の状態を示す診断フラグを設定する段階と
を含む診断方法。
【請求項22】
前記診断フラグを設定する段階は、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第1電圧値が第1臨界値よりも小さい場合、第1診断フラグを第1値に等しく設定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第2電圧値が第2臨界値よりも大きい場合、第2診断フラグを第2値に等しく設定する段階と
を含み、
前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項21に記載の診断方法。
【請求項23】
前記マイクロプロセッサーを用いて、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させる段階をさらに含む、請求項22に記載の診断方法。
【請求項24】
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第1診断フラグが前記第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが前記第2値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項23に記載の診断方法。
【請求項25】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間に、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項23に記載の診断方法。
【請求項26】
前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記コンタクタコイルが逆極性電圧で活性化し、前記第1診断フラグは前記第1電圧駆動部が低電圧に短絡したことを示し、前記第2診断フラグは前記第2電圧駆動部が高電圧に短絡したことを示す、請求項22に記載の診断方法。
【請求項27】
前記第2臨界値は、前記第1臨界値よりも大きい、請求項22に記載の診断方法。
【請求項28】
前記診断フラグを設定する段階は、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第3電圧値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第3電圧値が第3臨界値よりも大きい場合、第3診断フラグを第3値に等しく設定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第4電圧値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第4電圧値が第4臨界値よりも大きい場合、第4診断フラグを第4値に等しく設定する段階と
を含み、
前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第3診断フラグが第3値に等しく設定され、かつ、前記第4診断フラグが第4値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項21に記載の診断方法。
【請求項29】
前記マイクロプロセッサーを用いて、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させる段階をさらに含む、請求項28に記載の診断方法。
【請求項30】
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第3診断フラグが前記第3値に等しく設定され、かつ、前記第4診断フラグが前記第4値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項29に記載の診断方法。
【請求項31】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項29に記載の診断方法。
【請求項32】
前記第3診断フラグが前記第3値に等しく設定されたとき、前記第3診断フラグは前記第1電圧駆動部が望ましくない高電圧に短絡したことを示す、請求項28に記載の診断方法。
【請求項33】
前記第4診断フラグが前記第4値に等しく設定されたとき、前記第4診断フラグは前記第2電圧駆動部が望ましくない高電圧に短絡したことを示す、請求項28に記載の診断方法。
【請求項34】
前記第4臨界値は、前記第3臨界値と同一である、請求項28に記載の診断方法。
【請求項35】
前記診断フラグを設定する段階は、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第5電圧値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第5電圧値が第5臨界値よりも小さい場合、第5診断フラグを第5値に等しく設定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第2電圧値に基づいて、前記コンタクタコイルに流れる電流量を示すフィルタリングされた第1電流値を決定する段階と、
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第1電流値が第6臨界値よりも小さい場合、第6診断フラグを第6値に等しく設定する段階と
を含み、
前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第5診断フラグが第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが第6値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項21に記載の診断方法。
【請求項36】
前記マイクロプロセッサーを用いて、第1信号を前記第2入力ラインに出力し、前記第2電圧駆動部が前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから電流を受信するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させる段階をさらに含む、請求項35に記載の診断方法。
【請求項37】
前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第5診断フラグが前記第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが前記第6値に等しく設定された場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む請求項36に記載の診断方法。
【請求項38】
前記第1パルス幅変調信号が生成される間、前記第1信号はハイロジック電圧を有する、請求項36に記載の診断方法。
【請求項39】
前記第5診断フラグが前記第5値に等しく設定され、かつ前記第6診断フラグが前記第6値に等しく設定されたことは、前記コンタクタコイルに流れる電流量が前記コンタクタを閉動作状態に維持するために必要な電流量よりも少ないことを示す、請求項35に記載の診断方法。
【請求項40】
前記第2電圧センシングラインは、トランジスタを用いて前記第2出力ラインに電気的に接続される、請求項21に記載の診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動回路及び診断方法に関する。より詳しくは、本発明は、電気車両の
バッテリーとインバータとを電気的に接続する1つ以上のコンタクタを駆動する駆動回路、及
び電圧駆動部
の状態を診断する診断方法に関する。
本出願は、2012年6月29日出願の米国特許出願第13/537,510号に基づく優先権を主張するものであり、該当米国出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明者は、電気車両のための向上した駆動回路、及
び電圧駆動部
の状態を診断する診断方法の必要性を認識した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様によれば、電気車両のための駆動回路が提供される。該駆動回路は、第1入力ライン、第1出力ライン、及び第1電圧センシングラインを有する第1電圧駆動部を含み、前記第1入力ラインは前記第1電圧駆動部及びマイクロプロセッサーに接続され、前記第1出力ラインはコンタクタのコンタクタコイルの一端に接続され、前記第1電圧センシングラインは前記第1出力ライン及び前記マイクロプロセッサーに接続される。また、前記駆動回路は、第2入力ライン、第2出力ライン、及び第2電圧センシングラインを有する第2電圧駆動部をさらに含み、前記第2入力ラインはマイクロプロセッサーに接続され、前記第2出力ラインは前記コンタクタコイルの他端に接続され、前記第2電圧センシングラインは前記マイクロプロセッサーに接続される。前記マイクロプロセッサーは、第1パルス幅変調信号を前記第1入力ラインに生成し、前記第1電圧駆動部が前記コンタクタコイルの一端で受信される第2パルス幅変調信号を前記第1出力ラインに出力するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させるように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第1電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得るように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定するように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第1電圧値が第1臨界値よりも小さい場合、第1診断フラグを第1値に等しく設定するように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第2出力ラインの電圧を示す前記第2電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得るように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定するように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第2電圧値が第2臨界値よりも大きい場合、第2診断フラグを第2値に等しく設定するように構成される。また、前記マイクロプロセッサーは、前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるように構成される。
【0004】
本発明の別の態様によれば、電気車両のための駆動回路の診断方法が提供される。該駆動回路は、第1電圧駆動部、第2電圧駆動部、及びマイクロプロセッサーを含む駆動回路である。前記第1電圧駆動部は、第1入力ライン、第1出力ライン、及び第1電圧センシングラインを有し、前記第1入力ラインは前記第1電圧駆動部及びマイクロプロセッサーに接続され、前記第1出力ラインはコンタクタのコンタクタコイルの一端に接続され、前記第1電圧センシングラインは前記第1出力ライン及び前記マイクロプロセッサーに接続される。第2電圧駆動部は、第2入力ライン、第2出力ライン、及び第2電圧センシングラインを有し、前記第2入力ラインはマイクロプロセッサーに接続され、前記第2出力ラインは前記コンタクタコイルの他端に接続され、前記第2電圧センシングラインは前記マイクロプロセッサーに接続される。前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、第1パルス幅変調信号を前記第1入力ラインに生成し、前記第1電圧駆動部が前記コンタクタコイルの一端で受信される第2パルス幅変調信号を前記第1出力ラインに出力するようにして、前記コンタクタコイルを活性化させる段階を含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第1電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得る段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定する段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第1電圧値が第1臨界値よりも小さい場合、第1診断フラグを第1値に等しく設定する段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記マイクロプロセッサーが前記第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第2出力ラインの電圧を示す前記第2電圧センシングラインの電圧を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得る段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定する段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記フィルタリングされた第2電圧値が第2臨界値よりも大きい場合、第2診断フラグを第2値に等しく設定する段階をさらに含む。また、前記診断方法は、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定された場合、前記第1パルス幅変調信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】一実施形態による駆動回路を有する電気車両を示したブロック図である。
【
図2】
図1に示された駆動回路で使用される第1電圧駆動部の回路図である。
【
図3】
図1に示された駆動回路で使用される第2電圧駆動部の回路図である。
【
図4】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第1セットを示した概路図である。
【
図5】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第2セットを示した概路図である。
【
図6】
図1の駆動回路から出力される信号を示した概路図である。
【
図7】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第3セットを示した概路図である。
【
図8】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第4セットを示した概路図である。
【
図9】
図1の駆動回路から出力される他の信号を示した概路図である。
【
図10】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第5セットを示した概路図である。
【
図11】
図1の駆動回路から出力される電圧パルスの第6セットを示した概路図である。
【
図12】
図1の駆動回路から出力されるさらに他の信号を示した概路図である。
【
図13】別の一実施形態による診断方法を示したフロー図である。
【
図14】別の一実施形態による診断方法を示したフロー図である。
【
図15】別の一実施形態による診断方法を示したフロー図である。
【
図16】別の一実施形態による診断方法を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1ないし
図3には、一実施形態による駆動回路40を含む電気車両10が示されている。前記電気車両10は、バッテリーパック30、メインコンタクタ50、接地コンタクタ52、プリチャージコンタクタ54、電流センサ60、抵抗70、高電圧インバータ90、電気モータ91、電線100,102,104,106,114,116,118、及び車両制御部117をさらに含む。前記駆動回路40の長所は後述されるが、第1電圧駆動部が低電圧に短絡したことと第2電圧駆動部が高電圧に短絡したこととを
判断する診断アルゴリズムを実行することである。
【0007】
前記電気車両10の構造及び動作の説明に先立ち、本明細書で用いられる幾つかの用語について簡単に説明する。
「フィルタリングされた電圧値(filtered voltage value)」とは、複数の電圧値に基づいて決定された電圧値を意味する。フィルタリングされた電圧値は、フィルタ方程式を用いて決定することができる。
「フィルタリングされた電流値(filtered current value)」とは、複数の電圧値または複数の電流値に基づいて決定された電流値を意味する。フィルタリングされた電流値は、フィルタ方程式を用いて決定することができる。
「フィルタ方程式(filter equation)」とは、複数の値に基づいてある値を計算するために用いられる方程式を意味する。実施形態において、フィルタ方程式は一次遅れフィルタ(first order lag filter)または積分関数(integrator)からなり得る。当然ながら、本発明が属する分野で知られている他の種類のフィルタ方程式も用いられ得る。
「高電圧(high voltage)」とは、前記駆動回路の所定動作モード中に期待される電圧よりも高い電圧を意味する。例えば、前記駆動回路の所定動作モードで、前記駆動回路内の所定地点における期待される電圧が4V(例えば、30%デューティサイクル(duty cycle)で12V)であると仮定すると、前記駆動回路内の所定地点における実電圧4.5Vは高電圧であると言える。
「ハイロジック電圧(high logic voltage)」とは、前記駆動回路でブール論理値(Boolean logic value)「1」に対応する電圧を意味する。
【0008】
前記バッテリーパック30は、前記電線118を介して前記電気モータ91に作動電圧を出力する高電圧インバータ90に作動電圧を出力する。前記バッテリーパック30は、相互に電気的に直列に接続されたバッテリーモジュール140,142,144を含む。
前記駆動回路40は、前記メインコンタクタ50、前記接地コンタクタ52、及び前記プリチャージコンタクタ54の動作位置を制御する。前記駆動回路40は、マイクロプロセッサー170、第1電圧駆動部180、第2電圧駆動部182、第3電圧駆動部184、第4電圧駆動部186、第5電圧駆動部188、及び第6電圧駆動部190を含む。
【0009】
前記マイクロプロセッサー170は、前記第1電圧駆動部180、前記第2電圧駆動部182、前記第3電圧駆動部184、前記第4電圧駆動部186、前記第5電圧駆動部188、及び前記第6電圧駆動部190の動作を制御する制御信号を出力する。前記マイクロプロセッサー170は、前記駆動回路40と関連して後述される診断アルゴリズムを実行するためメモリ装置171に保存されているソフトウェアプログラムを実行する。前記メモリ装置171には、ソフトウェアアルゴリズム、値、及び状態フラグが保存される。前記マイクロプロセッサー170は、前記マイクロプロセッサー170に作動電圧(例えば、5V)を供給するVcc電圧源に動作可能に接続される。
【0010】
一実施形態による駆動回路40と関連する診断アルゴリズムを説明する前に、前記駆動回路40の構造及び動作について説明する。
図1及び
図2を参照すれば、前記第1電圧駆動部180及び前記第2電圧駆動部182は、前記接点500を閉動作位置(closed operational position)にするために前記メインコンタクタコイル502を活性化させ、前記接点500を開動作位置(open operational position)にするために前記メインコンタクタコイル502を非活性化させるのに用いられる。
【0011】
図1、
図4ないし
図6を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス602及び第1信号702を前記第1及び第2電圧駆動部180,182の入力ライン202,262にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部180,182は、前記接点500を閉動作位置にするために前記メインコンタクタコイル502を活性化させる。特に、前記第1電圧駆動部180が前記初期電圧パルス602を受信すれば、それに応答して、前記第1電圧駆動部180は、前記メインコンタクタコイル502を活性化させる初期電圧パルス652を出力する。
【0012】
前記初期電圧パルス602を生成した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス604,606,608,610を有するパルス幅変調信号603を出力する。勿論、前記電圧パルス604,606,608,610のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス602を生成した後、前記電圧パルス604,606,608,610を生成する間に、前記マイクロプロセッサー170は、ハイロジック電圧を有する前記第1信号702を出力し続ける。前記第1信号702は、前記第2電圧駆動部182のトランジスタ280をターンオンさせる。
【0013】
特に、前記第1電圧駆動部180がパルス幅変調信号603を受信すれば、それに応答して、前記第1電圧駆動部180は、前記メインコンタクタコイル502の活性化を維持させるためにパルス幅変調信号653(
図5を参照)を出力する。前記パルス幅変調信号653は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス654,656,658,660を有する。勿論、前記電圧パルス654,656,658,660のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号603及び前記第1信号702を前記第1及び第2電圧駆動部180,182の入力ライン202,262にそれぞれ出力することを停止すれば、前記第1及び第2電圧駆動部180,182は、前記メインコンタクタコイル502を非活性化させて前記接点500を開動作位置に誘導する。
【0014】
図1及び
図2を参照すれば、前記第1電圧駆動部180は、
サブ駆動回路201、入力ライン202、出力ライン204、及び電圧センシングライン206を含む。前記入力ライン202は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路201に接続される。前記出力ライン204は、前記メインコンタクタコイル502の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン206は、前記出力ライン204及びマイクロプロセッサー170に接続される。
【0015】
一実施形態において、前記
サブ駆動回路201はトランジスタ220,222を含む。前記トランジスタ220は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたノード230に接続されたベースB、(ii)PSR電源に接続されたコレクタC、及び(iii)前記出力ライン204に接続されたノード232に接続されたエミッタEを有する。前記トランジスタ222は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたノード230に接続されたベースB、(ii)接地に接続されたコレクタC、及び(iii)前記出力ライン204に接続されたノード232に接続されたエミッタEを有する。前記マイクロプロセッサー170がノード230にハイロジック電圧を印加すれば、前記トランジスタ220はターンオンされ、前記トランジスタ222はターンオフされ、前記PSR電源からの電圧(例えば、12V)は前記ノード232及び前記出力ライン204に印加され、前記出力ライン204に印加された電圧は前記メインコンタクタコイル502の一端に印加される。逆に、前記マイクロプロセッサー170がノード230へのハイロジック電圧の印加を停止すれば、前記トランジスタ220はターンオフされ、前記トランジスタ222はターンオンされ、接地電圧が前記ノード232及び前記出力ライン204に印加され、前記出力ライン204に印加された接地電圧は前記メインコンタクタコイル502の一端に印加される。
【0016】
図1及び
図3を参照すれば、前記第2電圧駆動部182は、
サブ駆動回路261、入力ライン262、出力ライン264、電圧センシングライン266、及び電圧センシングライン268を含む。前記入力ライン262は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路261に接続される。前記出力ライン264は、前記メインコンタクタコイル502の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン266は、前記出力ライン264及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記メインコンタクタコイル502が活性化すれば、前記電圧センシングライン268は、前記メインコンタクタコイル502の第1電流を示す電圧を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。
【0017】
一実施形態において、前記
サブ駆動回路261はトランジスタ280及び抵抗282を含む。前記トランジスタ280は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたゲートG、(ii)前記電圧センシングライン266及び前記出力ライン264に接続されたノード284に接続されたドレインD、及び(iii)抵抗282に接続されたソースSを有する。前記抵抗282は、前記ソースSと電気的接地との間に接続される。前記抵抗282の一端にあるノード286は、前記電圧センシングライン268を介して前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記マイクロプロセッサー170が前記ゲートGにハイロジック電圧を印加すると、前記トランジスタ280はターンオンされ、前記メインコンタクタコイル502から前記トランジスタ280及び前記抵抗282を介して電流が接地に流れる。逆に、前記マイクロプロセッサー170が前記ゲートGへのハイロジック電圧の印加を停止すれば、前記トランジスタ280はターンオフされ、前記メインコンタクタコイル502、前記トランジスタ280、及び前記抵抗282を介して電流が流れることを許可しない。
【0018】
図1を参照すれば、前記第3電圧駆動部184及び前記第4電圧駆動部186は、前記接点510を閉動作位置にするために接地コンタクタコイル512を活性化させ、前記接点510を開動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を非活性化させるのに用いられる。
【0019】
図1、
図7ないし
図9を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス802及び前記第1信号902を前記第3及び第4電圧駆動部184,186の前記入力ライン302,362にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部184,186は、前記接点510を閉動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を活性化させる。特に、前記第3電圧駆動部184が前記初期電圧パルス802を受信すれば、それに応答して、前記第3電圧駆動部184は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させる初期電圧パルス852を出力する。
【0020】
前記初期電圧パルス802を生成した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス804,806,808,810を有するパルス幅変調信号803を出力する。勿論、前記電圧パルス804,806,808,810のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス802を生成した後、前記電圧パルス804,806,808,810を生成する間に、前記マイクロプロセッサー170は、前記第4電圧駆動部186に含まれたトランジスタ280のようなトランジスタを連続的にターンオンさせるために、ハイロジック電圧を有する前記第1信号902を出力し続ける。
【0021】
特に、前記第3電圧駆動部184が前記パルス幅変調信号803を受信すれば、それに応答して、前記第3電圧駆動部184は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させるパルス幅変調信号853(
図8を参照)を出力する。前記パルス幅変調信号853は、デューティサイクルが30%である電圧パルス854,856,858,860を含む。勿論、前記電圧パルス854,856,858,860のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号803及び前記第1信号902を前記第3及び第4電圧駆動部184,186の前記入力ライン302,362にそれぞれ出力することを停止すれば、前記電圧駆動部184,186は、前記接点510を開動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を非活性化させる。
【0022】
図1及び
図2を参照すれば、前記第3電圧駆動部184は、
サブ駆動回路301、入力ライン302、出力ライン304、及び電圧センシングライン306を含む。前記入力ライン302は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路301に接続される。前記出力ライン304は、前記接地コンタクタコイル512の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン306は、前記出力ライン304及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。一実施形態において、前記
サブ駆動回路301の構造は上述した
サブ駆動回路201の構造と同じである。
【0023】
図1及び
図3を参照すれば、前記第4電圧駆動部186は、
サブ駆動回路361、入力ライン362、出力ライン364、電圧センシングライン366、及び電圧センシングライン368を含む。前記入力ライン362は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路361に接続される。前記出力ライン364は、前記接地コンタクタコイル512の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン366は、前記出力ライン364及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記接地コンタクタコイル512が活性化すれば、前記電圧センシングライン368は、前記接地コンタクタコイル512に流れる第2電流を示す信号を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。一実施形態において、前記
サブ駆動回路361の構造は上述した
サブ駆動回路261の構造と同じである。
【0024】
前記第5電圧駆動部188及び前記第6電圧駆動部190は、接点520を閉動作位置にするためにプリチャージコンタクタコイル522を活性化させ、前記接点520を開動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を非活性化させるのに用いられる。
【0025】
図1、
図10ないし
図12を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス1002及び第1信号1102を前記第5及び第6電圧駆動部188,190の前記入力ライン402,462にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部188,190は、前記接点520を閉動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を活性化させる。特に、前記第5電圧駆動部188が前記初期電圧パルス1002を受信すれば、それに応答して、前記第5電圧駆動部188は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させる前記初期電圧パルス1052を出力する。
【0026】
前記初期電圧パルス1002を出力した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス1004,1006,1008,1010を有するパルス幅変調信号1003を出力する。勿論、前記電圧パルス1004,1006,1008,1010のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス1002を出力した後、前記電圧パルス1004,1006,1008,1010を出力する間に、前記マイクロプロセッサー170は、前記第6電圧駆動部190に含まれたトランジスタ280のようなトランジスタを連続的にターンオンさせるために、ハイロジック電圧を有する前記第1信号1102を出力し続ける。
【0027】
前記第5電圧駆動部188が前記パルス幅変調信号1003を受信すれば、それに応答して、前記第5電圧駆動部188は、前記プリチャージコンタクタコイル522を活性化させるパルス幅変調信号1053を出力する。前記パルス幅変調信号1053は、デューティサイクルが30%である電圧パルス1054,1056,1058,1060を含む。勿論、前記電圧パルス1054,1056,1058,1060のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号1003及び前記第1信号1102を前記第5及び第6電圧駆動部188,190の前記入力ライン402,462にそれぞれ出力することを停止すれば、前記電圧駆動部188,190は、前記接点520を開動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を非活性化させる。
【0028】
前記第5電圧駆動部188は、
サブ駆動回路401、入力ライン402、出力ライン404、及び電圧センシングライン406を含む。前記入力ライン402は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路401に接続される。前記出力ライン404は、前記プリチャージコンタクタコイル522の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン406は、前記出力ライン404及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。一実施形態において、前記
サブ駆動回路401の構造は上述した
サブ駆動回路201の構造と同じである。
【0029】
前記第6電圧駆動部190は、
サブ駆動回路461、入力ライン462、出力ライン464、電圧センシングライン466、及び電圧センシングライン468を含む。前記入力ライン462は、前記マイクロプロセッサー170及び前記
サブ駆動回路461に接続される。前記出力ライン464は、前記プリチャージコンタクタコイル522の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン466は、前記出力ライン464及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が活性化すれば、前記電圧センシングライン468は、前記プリチャージコンタクタコイル522に流れる第2電流を示す信号を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。一実施形態において、前記
サブ駆動回路461の構造は上述した
サブ駆動回路261の構造と同じである。
【0030】
前記メインコンタクタ50は、前記バッテリーパック30、前記電流センサ60、及び前記インバータ90に電気的に直列に接続される。特に、前記バッテリーパックの正極端子は、前記電線100を介して前記電流センサ60に電気的に接続される。前記電流センサ60は、前記電線102を介して前記メインコンタクタ50の接点500の一端に電気的に接続される。また、前記接点500の他端は、前記電線106を介して前記インバータ90に電気的に接続される。前記メインコンタクタコイル502が活性化すれば、前記接点500は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子と前記インバータ90とが電気的に接続される。前記メインコンタクタコイル502が非活性化すれば、前記接点500は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0031】
前記接地コンタクタ52は、前記バッテリーパック30と前記インバータ90との間に電気的に直列に接続される。前記バッテリーパック30の負極端子は、前記電線114を介して前記接地コンタクタ52の接点510の一端に電気的に接続される。また、前記接点510の他端は、前記電線116を介して前記インバータ90に電気的に接続される。前記接地コンタクタコイル512が活性化すれば、前記接点510は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の負極端子と前記インバータ90とが電気的に接続される。前記接地コンタクタコイル512が非活性化すれば、前記接点510は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の負極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0032】
前記プリチャージコンタクタ54は、前記メインコンタクタ50に電気的に並列に接続される。前記接点520の一端は、前記電線104を介して前記電線102に電気的に接続される。前記接点520の他端は、前記抵抗70及び前記電線108を介して前記電線106に電気的に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が活性化すれば、前記接点520は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90に電気的に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が非活性化すれば、前記接点520は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0033】
前記電流センサ60は、前記バッテリーパック30から前記インバータ90に供給される全体電流量を示す信号を生成する。前記マイクロプロセッサー170は、前記電流センサ60から前記信号を受信する。前記電流センサ60は、前記バッテリーパック30の正極端子と前記接点500の一端との間に電気的に直列に接続される。
【0034】
図1、
図4ないし
図6、
図13ないし
図16を参照して、前記メインコンタクタコイル502、前記接地コンタクタコイル512、及び前記プリチャージコンタクタコイル522のうち少なくともいずれか1つが活性化したとき、前記電気車両10の駆動回路40のための診断方法を示したフロー図を説明する。説明を簡潔にするために、前記メインコンタクタコイル502を制御するための、前記メインコンタクタコイル502、前記第1電圧駆動部180、及び前記第2電圧駆動部182を参照して診断方法を説明する。なお、以下の診断方法は、前記接地コンタクタコイル512及び/または前記プリチャージコンタクタコイル522、並びにそれらを含む駆動回路にも適用できることを理解せねばならない。
【0035】
段階1300において、前記駆動回路40は、前記第1電圧駆動部180、前記第2電圧駆動部182、及び前記マイクロプロセッサー170を有する。前記第1電圧駆動部180は、前記第1入力ライン202、前記第1出力ライン204、及び前記第1電圧センシングライン206を有する。前記第1入力ライン202は、前記第1電圧駆動部180及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記第1出力ライン204は、前記コンタクタ50の前記コンタクタコイル502の一端に接続される。前記第1電圧センシングライン206は、前記出力ライン204及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記第2電圧駆動部182は、前記第2入力ライン262、前記第2出力ライン264、及び前記第2電圧センシングライン268を有する。前記第2入力ライン262は前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記第2出力ライン264は前記コンタクタコイル502の他端に接続される。前記第2電圧センシングライン268は、前記マイクロプロセッサー170に接続され、前記トランジスタ280を介して前記第2出力ライン264に電気的に接続される。
【0036】
段階1302において、前記マイクロプロセッサー170は、第1、第2、第3、第4、第5、及び第6診断フラグをそれぞれ初期値に設定する。一実施形態において、前記初期値はブール論理値「0」である。段階1302の後、段階1304に移行する。
段階1304において、前記マイクロプロセッサー170は、第1パルス幅変調信号603を前記入力ライン202に生成し、前記第1電圧駆動部180が前記コンタクタコイル502の一端で受信される第2パルス幅変調信号653を前記出力ライン204に出力するようにする。段階1304の後、段階1306に移行する。
段階1306において、前記マイクロプロセッサー170は、第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記第2電圧駆動部182が前記コンタクタコイル502を活性化させる電流を前記出力ライン264の前記コンタクタコイル502から受けるように、前記入力ライン262に第1信号702を出力する。段階1306の後、段階1320に移行する。
【0037】
段階1320において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1パルス幅変調信号603を生成する間に、前記第1電圧センシングライン206の電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得る。段階1320の後、段階1322に移行する。
段階1322において、前記マイクロプロセッサー170は、第1フィルタ方程式を用いて前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定する。一実施形態において、前記第1フィルタ方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態による第1フィルタ方程式は次のようである。
フィルタリングされた第1電圧値=フィルタリングされた第1電圧値
old+(複数の第1電圧値のうちの一電圧値−フィルタリングされた第1電圧値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第1電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。段階1322の後、段階1324に移行する。
【0038】
段階1324において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1パルス幅変調信号603を生成する間に、前記第2電圧センシングライン268から電圧値を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得る。前記電圧センシングライン268の電圧値は、前記トランジスタ280がターンオンされたときの前記出力ライン264の電圧を示す(例えば、出力ライン264の電圧=電圧センシングライン268の電圧+トランジスタ280による電圧降下)。段階1324の後、段階1326に移行する。
【0039】
段階1326において、前記マイクロプロセッサー170は、第2フィルタ方程式を用いて前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定する。一実施形態において、前記第2フィルタ方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態による第2フィルタ方程式は次のようである。
フィルタリングされた第2電圧値=フィルタリングされた第2電圧値
old+(複数の第2電圧値のうちの一電圧値−フィルタリングされた第2電圧値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第2電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。段階1326の後、段階1328に移行する。
【0040】
段階1328において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第1電圧値が第1臨界値よりも低く、前記第1電圧駆動部180が望ましくない低電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1328の値が「はい」であれば、段階1330に移行し、「いいえ」であれば、段階1340に移行する。
段階1330において、前記マイクロプロセッサー170は、第1診断フラグを第1値に等しく設定する。一実施形態において、前記第1値はブール論理値「1」である。段階1330の後、段階1332に移行する。
【0041】
段階1332において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第2電圧値が第2臨界値よりも高く、前記第2電圧駆動部182が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1332の値が「はい」であれば、段階1334に移行し、「いいえ」であれば、段階1340に移行する。
段階1334において、前記マイクロプロセッサー170は、第2診断フラグを第2値に等しく設定する。一実施形態において、前記第2値はブール論理値「1」である。段階1334の後、段階1340に移行する。
【0042】
前記段階1328の値が「いいえ」であれば、段階1340に移行する。段階1340において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1診断フラグが第1値に等しく設定され、かつ、前記第2診断フラグが第2値に等しく設定されて、前記コンタクタコイル502が逆極性電圧で活性化したことを示すのか否かを判断する。段階1340の値が「はい」であれば、段階1342に移行し、「いいえ」であれば、段階1344に移行する。
段階1342において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1パルス幅変調信号603及び前記第1信号702の生成を停止して、前記コンタクタコイル502を非活性化させる。段階1342の後、診断方法は終了する。
【0043】
前記段階1340の値が「いいえ」であれば、段階1344に移行する。段階1344において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第2電圧値が第3臨界値よりも大きく、前記第2電圧駆動部182が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1344の値が「はい」であれば、段階1346に移行し、「いいえ」であれば、段階1352に移行する。
段階1346において、前記マイクロプロセッサー170は、第3診断フラグを第3値に等しく設定する。一実施形態において、前記第3値はブール論理値「1」である。段階1346の後、段階1348に移行する。
【0044】
段階1348において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第1電圧値が第4臨界値よりも大きく、前記第1電圧駆動部180が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1348の値が「はい」であれば、段階1350に移行し、「いいえ」であれば、段階1352に移行する。
段階1350において、前記マイクロプロセッサー170は、第4診断フラグを第4値に等しく設定する。一実施形態において、前記第4値はブール論理値「1」である。段階1360の後、段階1352に移行する。
【0045】
前記段階1344の値が「いいえ」であれば、段階1352に移行する。段階1352において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第4診断フラグが第4値に等しく設定され、前記第1電圧駆動部180が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否か、及び、前記第3診断フラグが第3値に等しく設定され、前記第2電圧駆動部182が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1352の値が「はい」であれば、段階1370に移行し、「いいえ」であれば、段階1372に移行する。
段階1370において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1パルス幅変調信号603及び前記第1信号702の生成を停止して、前記コンタクタコイル502を非活性化させる。段階1370の後、診断方法は終了する。
【0046】
前記段階1352の値が「いいえ」であれば、段階1372に移行する。段階1372において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第1電圧値が第5臨界値よりも大きく、前記第1電圧駆動部180が望ましくない高電圧に短絡したことを示すのか否かを判断する。段階1372の値が「はい」であれば、段階1374に移行し、「いいえ」であれば、段階1382に移行する。
段階1374において、前記マイクロプロセッサー170は、第5診断フラグを第5値に等しく設定する。一実施形態において、前記第5値はブール論理値「1」である。段階1374の後、段階1376に移行する。
【0047】
段階1376において、前記マイクロプロセッサー170は、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電流値を決定する。一実施形態において、前記フィルタリングされた第1電流の方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態によるフィルタリングされた第1電流の方程式は次のようである。
フィルタリングされた第1電流値=フィルタリングされた第1電流値
old+((複数の第2電圧値のうちの一電圧値/抵抗282の抵抗値)−フィルタリングされた第1電流値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第2電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。前記フィルタリングされた第1電流値は、前記コンタクタコイル502を介して流れる電流量を示す。段階1376の後、段階1378に移行する。
【0048】
段階1378において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第1電流値が第6臨界値よりも小さいのか否かを判断する。段階1378の値が「はい」であれば、段階1380に移行し、「いいえ」であれば、段階1382に移行する。
段階1380において、前記マイクロプロセッサー170は、第6診断フラグを第6値に等しく設定する。一実施形態において、前記第6値はブール論理値「1」である。段階1380の後、段階1382に移行する。
【0049】
前記段階1372の値が「いいえ」であれば、段階1382に移行する。段階1382において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第5診断フラグが第5値に等しく設定され、かつ、前記第6診断フラグが第6値に等しく設定されて、前記コンタクタコイル502に流れる電流量が前記コンタクタ50を閉動作状態に維持するために必要な電流レベルよりも小さいことを示すのか否かを判断する。段階1382の値が「はい」であれば、段階1384に移行し、「いいえ」であれば、診断方法は終了する。
段階1384において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1パルス幅変調信号603及び前記第1信号702の生成を停止して、前記コンタクタコイル502を非活性化させる。段階1384の後、診断方法は終了する。
【0050】
前記駆動回路40及び前記診断方法は、他の回路及び方法に比べて著しい利点を提供する。特に、前記駆動回路40及び前記診断方法は、前記第1電圧駆動部が低電圧に短絡したことと前記第2電圧駆動部が高電圧に短絡したこととを
判断する技術的効果を提供する。
また、前記駆動回路及び前記診断方法は、第1電圧駆動部及び第2電圧駆動部が高電圧に短絡したことを判断する技術的効果を提供する。また、前記駆動回路及び前記診断方法は、第1電圧駆動部が高電圧に短絡し、第2電圧駆動部に低電流が流れることを判断する技術的効果を提供する。
【0051】
上述された診断方法は、その少なくとも一部が、前記方法を行うためにコンピューターによって実行可能な命令の形態で具現され、コンピューター可読媒体の形態で実現され得る。前記コンピューター可読媒体は、ハードドライブ、RAM、フラッシュメモリ、その他当業者に知られたコンピューター可読媒体を一つまたはそれ以上を含むことができる。前記コンピューターによって実行可能な命令は、一つまたはそれ以上のコンピューター又はマイクロプロセッサーに読み込まれて実行され、一つまたはそれ以上のコンピューター又はマイクロプロセッサーは前記方法を実施する装置になる。
【0052】
以上のように、本発明を限定された実施形態によって説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、このような本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、当業界の通常の知識を有する者にとっては、他の多くの変形、変更、置換、又は均等な構成が可能であろう。本発明の様々な実施形態が記載されているが、実施形態の一部のみを含んでもよいと理解されるべきである。したがって、本発明が前述の説明によって限定されると解釈されてはならない。
【符号の説明】
【0053】
10 電気車両
30 バッテリーパック
40 駆動回路
50 メインコンタクタ
52 接地コンタクタ
54 プリチャージコンタクタ
60 電流センサ
70 抵抗
90 高電圧インバータ
91 電気モータ
100,102,104,106,114,116,118 電線
117 車両制御部
119 電流センサ
121 電源供給機
140,142,144 バッテリーモジュール
170 マイクロプロセッサー
171 メモリ装置
180 第1電圧駆動部
182 第2電圧駆動部
184 第3電圧駆動部
186 第4電圧駆動部
188 第5電圧駆動部
190 第6電圧駆動部
201 第1電圧駆動部の
サブ駆動回路
202 第1電圧駆動部の入力ライン
204 第1電圧駆動部の出力ライン
206 第1電圧駆動部の電圧センシングライン
207,209 第1電圧駆動部の電源供給ライン
220,222 第1電圧駆動部のトランジスタ
230,232 第1電圧駆動部のノード
261 第2電圧駆動部の
サブ駆動回路
262 第2電圧駆動部の入力ライン
264 第2電圧駆動部の出力ライン
266,268 第2電圧駆動部の電圧センシングライン
207,209 第2電圧駆動部の電源供給ライン
280 第2電圧駆動部のトランジスタ
282 第2電圧駆動部の抵抗
284,286 第2電圧駆動部のノード
301 第3電圧駆動部の
サブ駆動回路
302 第3電圧駆動部の入力ライン
304 第3電圧駆動部の出力ライン
306 第3電圧駆動部の電圧センシングライン
361 第4電圧駆動部の
サブ駆動回路
362 第4電圧駆動部の入力ライン
364 第4電圧駆動部の出力ライン
366,368 第4電圧駆動部の電圧センシングライン
401 第5電圧駆動部の
サブ駆動回路
402 第5電圧駆動部の入力ライン
404 第5電圧駆動部の出力ライン
406 第5電圧駆動部の電圧センシングライン
461 第6電圧駆動部の
サブ駆動回路
462 第6電圧駆動部の入力ライン
464 第6電圧駆動部の出力ライン
466,468 第6電圧駆動部の電圧センシングライン
500 接点
502 メインコンタクタコイル
510 接点
512 接地コンタクタコイル
520 接点
522 プリチャージコンタクタコイル