(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マイクロプロセッサーは、第1信号を前記第2入力ラインに出力して、前記第2電圧駆動部が前記コンタクタコイルを活性化させる電流を前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから受信するようにさらに構成される、請求項1に記載の駆動回路。
前記マイクロプロセッサーは、前記フィルタリングされた第1電圧値が前記フィルタリングされた第2電圧値と実質的に等しく、かつ、前記フィルタリングされた第1電流値が前記臨界電流値よりも小さい場合、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させるようにさらに構成される、請求項2に記載の駆動回路。
前記マイクロプロセッサーを用いて、第1信号を前記第2入力ラインに出力して、前記第2電圧駆動部が前記コンタクタコイルを活性化させる電流を前記第2出力ラインの前記コンタクタコイルから受信するようにする段階をさらに含む、請求項6に記載の診断方法。
前記フィルタリングされた第1電圧値が前記フィルタリングされた第2電圧値と実質的に等しく、かつ、前記フィルタリングされた第1電流値が前記臨界電流値よりも小さい場合、前記マイクロプロセッサーを用いて、前記第1信号の生成を停止し、前記コンタクタコイルを非活性化させる段階をさらに含む、請求項7に記載の診断方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1ないし
図3には、一実施形態による駆動回路40を含む電気車両10が示されている。前記電気車両10は、バッテリーパック30、メインコンタクタ50、接地コンタクタ52、プリチャージコンタクタ54、電流センサ60、抵抗70、高電圧インバータ90、電気モータ91、電線100,102,104,106,114,116,118、車両制御部117、電流センサ119、及び電源供給機121をさらに含む。前記駆動回路40の長所は、コンタクタコイルと電圧駆動部との間に接地電圧への短絡回路が現れたことを決定する診断アルゴリズムを実行することである。
【0007】
前記電気車両10の構造及び動作の説明に先立ち、本明細書で用いられる幾つかの用語について簡単に説明する。
「フィルタリングされた電圧値(filtered voltage value)」とは、複数の電圧値に基づいて決定された電圧値を意味する。フィルタリングされた電圧値は、フィルタ方程式を用いて決定することができる。
「フィルタリングされた電流値(filtered current value)」とは、複数の電圧値または複数の電流値に基づいて決定された電流値を意味する。フィルタリングされた電流値は、フィルタ方程式を用いて決定することができる。
「フィルタ方程式(filter equation)」とは、複数の値に基づいてある値を計算するために用いられる方程式を意味する。実施形態において、フィルタ方程式は一次遅れフィルタ(first order lag filter)または積分関数(integrator)からなり得る。当然ながら、本発明が属する分野で知られている他の種類のフィルタ方程式も用いられ得る。
「高電圧(high voltage)」とは、前記駆動回路の所定動作モード中に期待される電圧よりも高い電圧を意味する。例えば、前記駆動回路の所定動作モードで、前記駆動回路内の所定地点における期待される電圧が4V(例えば、30%デューティサイクル(duty cycle)で12V)であると仮定すると、前記駆動回路内の所定地点における実電圧4.5Vは高電圧であると言える。
「ハイロジック電圧(high logic voltage)」とは、前記駆動回路でブール論理値(Boolean logic value)「1」に対応する電圧を意味する。
【0008】
前記バッテリーパック30は、前記電線118を介して前記電気モータ91に作動電圧を出力する高電圧インバータ90に作動電圧を出力する。前記バッテリーパック30は、相互に電気的に直列に接続されたバッテリーモジュール140,142,144を含む。
前記駆動回路40は、前記メインコンタクタ50、前記接地コンタクタ52、及び前記プリチャージコンタクタ54の動作位置を制御する。前記駆動回路40は、マイクロプロセッサー170、第1電圧駆動部180、第2電圧駆動部182、第3電圧駆動部184、第4電圧駆動部186、第5電圧駆動部188、及び第6電圧駆動部190を含む。
【0009】
前記マイクロプロセッサー170は、前記第1電圧駆動部180、前記第2電圧駆動部182、前記第3電圧駆動部184、前記第4電圧駆動部186、前記第5電圧駆動部188、及び前記第6電圧駆動部190の動作を制御する制御信号を生成する。前記マイクロプロセッサー170は、前記駆動回路40と関連して後述される診断アルゴリズムを実行するためメモリ装置171に保存されているソフトウェアプログラムを実行する。前記メモリ装置171には、ソフトウェアアルゴリズム、値、及び状態フラグが保存される。前記マイクロプロセッサー170は、前記マイクロプロセッサー170に作動電圧(例えば、5V)を供給するVcc電圧源に動作可能に接続される。
【0010】
一実施形態による駆動回路40と関連する診断アルゴリズムを説明する前に、前記駆動回路40の構造及び動作について説明する。
図1及び
図2を参照すれば、前記第1電圧駆動部180及び前記第2電圧駆動部182は、前記接点500を閉動作位置(closed operational position)にするために前記メインコンタクタコイル502を活性化させ、前記接点500を開動作位置(open operational position)にするために前記メインコンタクタコイル502を非活性化させるのに用いられる。
【0011】
図1、
図4ないし
図6を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス602及び第1信号702を前記第1及び第2電圧駆動部180,182の入力ライン202,262にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部180,182は、前記接点500を閉動作位置にするために前記メインコンタクタコイル502を活性化させる。特に、前記第1電圧駆動部180が前記初期電圧パルス602を受信すれば、それに応答して、前記第1電圧駆動部180は、前記メインコンタクタコイル502を活性化させる初期電圧パルス652を出力する。
【0012】
前記初期電圧パルス602を生成した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス604,606,608,610を有するパルス幅変調信号603を出力する。勿論、前記電圧パルス604,606,608,610のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス602を生成した後、前記電圧パルス604,606,608,610を生成する間に、前記マイクロプロセッサー170は、ハイロジック電圧を有する前記第1信号702を出力し続ける。前記第1信号702は、前記第2電圧駆動部182のトランジスタ280をターンオンさせる。
【0013】
特に、前記第1電圧駆動部180がパルス幅変調信号603を受信すれば、それに応答して、前記第1電圧駆動部180は、前記メインコンタクタコイル502の活性化を維持させるためにパルス幅変調信号653(
図5を参照)を出力する。前記パルス幅変調信号653は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス654,656,658,660を有する。勿論、前記電圧パルス654,656,658,660のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号603及び前記第1信号702を前記第1及び第2電圧駆動部180,182の入力ライン202,262にそれぞれ出力することを停止すれば、前記第1及び第2電圧駆動部180,182は、前記メインコンタクタコイル502を非活性化させて前記接点500を開動作位置に誘導する。
【0014】
図1及び
図2を参照すれば、前記第1電圧駆動部180は、駆動回路201、入力ライン202、出力ライン204、及び電圧センシングライン206を含む。前記入力ライン202は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路201に接続される。前記出力ライン204は、前記メインコンタクタコイル502の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン206は、前記出力ライン204及びマイクロプロセッサー170に接続される。
【0015】
一実施形態において、前記駆動回路201はトランジスタ220,222を含む。前記トランジスタ220は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたノード230に接続されたベースB、(ii)電源供給ライン207,209を介して電源供給機121に接続されたコレクタC、及び(iii)前記出力ライン204に接続されたノード232に接続されたエミッタEを有する。前記電流センサ119は、前記電源供給ライン207,209に直列に接続され、前記電源供給機121が臨界電流レベルよりも大きい電流量を前記電源供給ライン207に供給すると、信号を生成する。前記電流センサ119から生成された信号は、前記マイクロプロセッサー170によって受信される。
【0016】
前記トランジスタ222は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたノード230に接続されたベースB、(ii)接地に接続されたコレクタC、及び(iii)前記出力ライン204に接続されたノード232に接続されたエミッタEを有する。前記マイクロプロセッサー170がノード230にハイロジック電圧を印加すれば、前記トランジスタ220はターンオンされ、前記トランジスタ222はターンオフされ、前記電源供給機121からの電圧(例えば、12V)は前記ノード232及び前記出力ライン204に印加され、前記出力ライン204に印加された電圧は前記メインコンタクタコイル502の一端に印加される。逆に、前記マイクロプロセッサー170がノード230へのハイロジック電圧の印加を停止すれば、前記トランジスタ220はターンオフされ、前記トランジスタ222はターンオンされ、接地電圧が前記ノード232及び前記出力ライン204に印加され、前記出力ライン204に印加された接地電圧は前記メインコンタクタコイル502の一端に印加される。
【0017】
図1及び
図3を参照すれば、前記第2電圧駆動部182は、駆動回路261、入力ライン262、出力ライン264、電圧センシングライン266、及び電圧センシングライン268を含む。前記入力ライン262は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路261に接続される。前記出力ライン264は、前記メインコンタクタコイル502の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン266は、前記出力ライン264及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記メインコンタクタコイル502が活性化すれば、前記電圧センシングライン268は、前記メインコンタクタコイル502の第1電流を示す電圧を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。
【0018】
一実施形態において、前記駆動回路261はトランジスタ280及び抵抗282を含む。前記トランジスタ280は、(i)前記マイクロプロセッサー170に接続されたゲートG、(ii)前記電圧センシングライン266及び前記出力ライン264に接続されたノード284に接続されたドレインD、及び(iii)抵抗282に接続されたソースSを有する。前記抵抗282は、前記ソースSと電気的接地との間に接続される。前記抵抗282の一端にあるノード286は、前記電圧センシングライン268を介して前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記マイクロプロセッサー170が前記ゲートGにハイロジック電圧を印加すると、前記トランジスタ280はターンオンされ、前記メインコンタクタコイル502から前記トランジスタ280及び前記抵抗282を介して電流が接地に流れる。逆に、前記マイクロプロセッサー170が前記ゲートGへのハイロジック電圧の印加を停止すれば、前記トランジスタ280はターンオフされ、前記メインコンタクタコイル502、前記トランジスタ280、及び前記抵抗282を介して電流が流れることを許可しない。
【0019】
図1を参照すれば、前記第3電圧駆動部184及び前記第4電圧駆動部186は、前記接点510を閉動作位置にするために接地コンタクタコイル512を活性化させ、前記接点510を開動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を非活性化させるのに用いられる。
【0020】
図1、
図7ないし
図9を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス802及び前記第1信号902を前記第3及び第4電圧駆動部184,186の前記入力ライン302,362にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部184,186は、前記接点510を閉動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を活性化させる。特に、前記第3電圧駆動部184が前記初期電圧パルス802を受信すれば、それに応答して、前記第3電圧駆動部184は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させる初期電圧パルス852を出力する。
【0021】
前記初期電圧パルス802を生成した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス804,806,808,810を有するパルス幅変調信号803を出力する。勿論、前記電圧パルス804,806,808,810のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス802を生成した後、前記電圧パルス804,806,808,810を生成する間に、前記マイクロプロセッサー170は、前記第4電圧駆動部186に含まれたトランジスタ280のようなトランジスタを連続的にターンオンさせるために、ハイロジック電圧を有する前記第1信号902を出力し続ける。
【0022】
特に、前記第3電圧駆動部184が前記パルス幅変調信号803を受信すれば、それに応答して、前記第3電圧駆動部184は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させるパルス幅変調信号853(
図8を参照)を出力する。前記パルス幅変調信号853は、デューティサイクルが30%である電圧パルス854,856,858,860を含む。勿論、前記電圧パルス854,856,858,860のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号803及び前記第1信号902を前記第3及び第4電圧駆動部184,186の前記入力ライン302,362にそれぞれ出力することを停止すれば、前記電圧駆動部184,186は、前記接点510を開動作位置にするために前記接地コンタクタコイル512を非活性化させる。
【0023】
図1及び
図2を参照すれば、前記第3電圧駆動部184は、駆動回路301、入力ライン302、出力ライン304、及び電圧センシングライン306を含む。前記入力ライン302は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路301に接続される。前記出力ライン304は、前記接地コンタクタコイル512の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン306は、前記出力ライン304及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。一実施形態において、前記駆動回路301の構造は上述した駆動回路201の構造と同じである。さらに、前記駆動回路301は、直列に接続されたそれぞれの第1電源供給ライン(図示せず)、それぞれの電流センサ(図示せず)、及びそれぞれの第2電源供給ライン(図示せず)を介して前記電源供給機121に接続される。
【0024】
図1及び
図3を参照すれば、前記第4電圧駆動部186は、駆動回路361、入力ライン362、出力ライン364、電圧センシングライン366、及び電圧センシングライン368を含む。前記入力ライン362は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路361に接続される。前記出力ライン364は、前記接地コンタクタコイル512の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン366は、前記出力ライン364及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記接地コンタクタコイル512が活性化すれば、前記電圧センシングライン368は、前記接地コンタクタコイル512に流れる第2電流を示す信号を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。一実施形態において、前記駆動回路361の構造は上述した駆動回路261の構造と同じである。
【0025】
前記第5電圧駆動部188及び前記第6電圧駆動部190は、接点520を閉動作位置にするためにプリチャージコンタクタコイル522を活性化させ、前記接点520を開動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を非活性化させるのに用いられる。
【0026】
図1、
図10ないし
図12を参照すれば、動作中に、前記マイクロプロセッサー170が初期電圧パルス1002及び第1信号1102を前記第5及び第6電圧駆動部188,190の前記入力ライン402,462にそれぞれ出力すると、前記電圧駆動部188,190は、前記接点520を閉動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を活性化させる。特に、前記第5電圧駆動部188が前記初期電圧パルス1002を受信すれば、それに応答して、前記第5電圧駆動部188は、前記接地コンタクタコイル512を活性化させる初期電圧パルス1052を出力する。
【0027】
前記初期電圧パルス1002を生成した後、前記マイクロプロセッサー170は、デューティサイクルが約30%である電圧パルス1004,1006,1008,1010を有するパルス幅変調信号1003を出力する。勿論、前記電圧パルス1004,1006,1008,1010のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
さらに、前記初期電圧パルス1002を生成した後、前記電圧パルス1004,1006,1008,1010を出力する間に、前記マイクロプロセッサー170は、前記第6電圧駆動部190に含まれたトランジスタ280のようなトランジスタを連続的にターンオンさせるために、ハイロジック電圧を有する前記第1信号1102を出力し続ける。
【0028】
前記第5電圧駆動部188が前記パルス幅変調信号1003を受信すれば、それに応答して、前記第5電圧駆動部188は、前記プリチャージコンタクタコイル522を活性化させるパルス幅変調信号1053を出力する。前記パルス幅変調信号1053は、デューティサイクルが30%である電圧パルス1054,1056,1058,1060を含む。勿論、前記電圧パルス1054,1056,1058,1060のデューティサイクルは、30%以上であっても良く、30%未満であっても良い。
前記マイクロプロセッサー170が前記パルス幅変調信号1003及び前記第1信号1102を前記第5及び第6電圧駆動部188,190の前記入力ライン402,462にそれぞれ出力することを停止すれば、前記電圧駆動部188,190は、前記接点520を開動作位置にするために前記プリチャージコンタクタコイル522を非活性化させる。
【0029】
前記第5電圧駆動部188は、駆動回路401、入力ライン402、出力ライン404、及び電圧センシングライン406を含む。前記入力ライン402は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路401に接続される。前記出力ライン404は、前記プリチャージコンタクタコイル522の一端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン406は、前記出力ライン404及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。一実施形態において、前記駆動回路401の構造は上述した駆動回路201の構造と同じである。さらに、前記駆動回路401は、直列に接続されたそれぞれの第1電源供給ライン(図示せず)、それぞれの電流センサ(図示せず)、及びそれぞれの第2電源供給ライン(図示せず)を介して前記電源供給機121に接続される。
【0030】
前記第6電圧駆動部190は、駆動回路461、入力ライン462、出力ライン464、電圧センシングライン466、及び電圧センシングライン468を含む。前記入力ライン462は、前記マイクロプロセッサー170及び前記駆動回路461に接続される。前記出力ライン464は、前記プリチャージコンタクタコイル522の他端に電気的に接続される。前記電圧センシングライン466は、前記出力ライン464及び前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が活性化すれば、前記電圧センシングライン468は、前記プリチャージコンタクタコイル522に流れる第2電流を示す信号を受信し、前記マイクロプロセッサー170に接続する。一実施形態において、前記駆動回路461の構造は上述した駆動回路261の構造と同じである。
【0031】
前記メインコンタクタ50は、前記バッテリーパック30、前記電流センサ60、及び前記インバータ90に電気的に直列に接続される。特に、前記バッテリーパックの正極端子は、前記電線100を介して前記電流センサ60に電気的に接続される。前記電流センサ60は、前記電線102を介して前記メインコンタクタ50の接点500の一端に電気的に接続される。また、前記接点500の他端は、前記電線106を介して前記インバータ90に電気的に接続される。前記メインコンタクタコイル502が活性化すれば、前記接点500は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子と前記インバータ90とが電気的に接続される。前記メインコンタクタコイル502が非活性化すれば、前記接点500は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0032】
前記接地コンタクタ52は、前記バッテリーパック30と前記インバータ90との間に電気的に直列に接続される。前記バッテリーパック30の負極端子は、前記電線114を介して前記接地コンタクタ52の接点510の一端に電気的に接続される。また、前記接点510の他端は、前記電線116を介して前記インバータ90に電気的に接続される。前記接地コンタクタコイル512が活性化すれば、前記接点510は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の負極端子と前記インバータ90とが電気的に接続される。前記接地コンタクタコイル512が非活性化すれば、前記接点510は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の負極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0033】
前記プリチャージコンタクタ54は、前記メインコンタクタ50に電気的に並列に接続される。前記接点520の一端は、前記電線104を介して前記電線102に電気的に接続される。前記接点520の他端は、前記抵抗70及び前記電線108を介して前記電線106に電気的に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が活性化すれば、前記接点520は閉動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90に電気的に接続される。前記プリチャージコンタクタコイル522が非活性化すれば、前記接点520は開動作位置になり、前記バッテリーパック30の正極端子が前記インバータ90から電気的に分離される。
【0034】
前記電流センサ60は、前記バッテリーパック30から前記インバータ90に供給される全体電流量を示す信号を生成する。前記マイクロプロセッサー170は、前記電流センサ60から前記信号を受信する。前記電流センサ60は、前記バッテリーパック30の正極端子と前記接点500の一端との間に電気的に直列に接続される。
【0035】
図1、
図4ないし
図6、
図13ないし
図15を参照して、前記メインコンタクタコイル502、前記接地コンタクタコイル512、及び前記プリチャージコンタクタコイル522のうち少なくともいずれか1つが活性化したとき、前記電気車両10の駆動回路40のための診断方法を示したフロー図を説明する。前記診断方法は、コンタクタコイルと電圧駆動部との間に接地電圧への短絡回路が現れたことを決定する。説明を簡潔にするために、前記メインコンタクタコイル502を制御するための、前記メインコンタクタコイル502、前記第1電圧駆動部180、及び前記第2電圧駆動部182を参照して診断方法を説明する。なお、以下の診断方法は、前記接地コンタクタコイル512及び/または前記プリチャージコンタクタコイル522、並びにそれらを含む駆動回路にも適用できることを理解せねばならない。
【0036】
段階1300において、前記電気車両10は、前記第1電圧駆動部180、前記第2電圧駆動部182、電流センサ119、及び前記マイクロプロセッサー170を有する前記駆動回路40を用いる。前記第1電圧駆動部180は、前記第1入力ライン202、前記第1出力ライン204、及び電源供給ライン207を有する。前記第1入力ライン202は前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記第1出力ライン204は前記コンタクタ50の前記コンタクタコイル502の一端に接続される。前記電流センサ119は前記電源供給ライン207に電気的に接続される。前記第2電圧駆動部182は、前記第2入力ライン262、前記第2出力ライン264、及び前記第2電圧センシングライン268を有する。前記第2入力ライン262は前記マイクロプロセッサー170に接続される。前記第2出力ライン264は前記コンタクタコイル502の他端に接続される。前記第2電圧センシングライン268は前記マイクロプロセッサー170に接続される。段階1300の後、段階1302に移行する。
【0037】
段階1302において、前記マイクロプロセッサー170は、第1パルス幅変調信号603を前記入力ライン202に生成し、前記コンタクタコイル502の一端で受信される第2パルス幅変調信号653を前記第1電圧駆動部180が前記出力ライン204に出力するようにして、前記コンタクタコイル502を活性化させる。段階1302の後、段階1304に移行する。
段階1304において、前記第2電圧駆動部182が前記コンタクタコイル502を活性化させる電流を前記出力ライン264の前記コンタクタコイル502から受けるように第1パルス幅変調信号を生成する間に、前記マイクロプロセッサー170は、前記入力ライン262に第1信号702を出力する。段階1304の後、段階1306に移行する。
【0038】
段階1306において、前記電流センサ119は、前記電源供給ライン207に流れる電流量が臨界電流レベルよりも大きいのか否かを判断し、「はい」であれば、段階1320に移行し、「いいえ」であれば、段階1322に移行する。
段階1320において、前記電流センサ119は、前記電源供給ライン207に流れる電流量が臨界電流レベルよりも大きいことを示す第1信号を生成する。前記第1信号は前記マイクロプロセッサー170によって受信される。段階1320の後、段階1322に移行する。
前記段階1306の値が「いいえ」であれば、段階1322に移行する。段階1322において、前記マイクロプロセッサー170は、前記メインコンタクタ50で前記接点500の一端電圧を繰り返して測定して、複数の第1電圧値を得る。段階1322の後、段階1324に移行する。
【0039】
段階1324において、前記マイクロプロセッサー170は、前記複数の第1電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電圧値を決定する。一実施形態において、前記第1フィルタ方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態による第1フィルタ方程式は次のようである。
フィルタリングされた第1電圧値=フィルタリングされた第1電圧値
old+(複数の第1電圧値のうちの一電圧値−フィルタリングされた第1電圧値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第1電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。
【0040】
段階1326において、前記マイクロプロセッサー170は、前記メインコンタクタ50で前記接点500の他端電圧を繰り返して測定して、複数の第2電圧値を得る。段階1326は段階1322と実質的に同時に行われ得る。段階1326の後、段階1328に移行する。
段階1328において、前記マイクロプロセッサー170は、前記複数の第2電圧値に基づいて、フィルタリングされた第2電圧値を決定する。一実施形態において、前記第2フィルタ方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態による第2フィルタ方程式は次のようである。
フィルタリングされた第2電圧値=フィルタリングされた第2電圧値
old+(複数の第2電圧値のうちの一電圧値−フィルタリングされた第2電圧値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第2電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。
【0041】
段階1330において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第2電圧センシングライン268の電圧を繰り返して測定して、前記第2電圧駆動部182に流れる電流量を示す複数の第3電圧値を得る。段階1330は段階1326と実質的に同時に行われ得る。段階1330の後、段階1332に移行する。
段階1332において、前記マイクロプロセッサー170は、前記複数の第3電圧値に基づいて、フィルタリングされた第1電流値を決定する。一実施形態において、前記フィルタリングされた第1電流の方程式は一次遅れフィルタ方程式である。例えば、一実施形態によるフィルタリングされた第1電流の方程式は次のようである。
フィルタリングされた第1電流値=フィルタリングされた第1電流値
old+((複数の第2電圧値のうちの一電圧値/抵抗282の抵抗値)−フィルタリングされた第1電流値
old)×ゲイン
Calibration
前記複数の第2電圧値に含まれたそれぞれの電圧値を用いて上記の方程式が繰り返し計算されることは自明である。前記フィルタリングされた第1電流値は、前記コンタクタコイル502を介して流れる電流量を示す。段階1332の後、段階1340に移行する。
【0042】
段階1340において、前記マイクロプロセッサー170は、前記フィルタリングされた第1電圧値及び前記フィルタリングされた第2電圧値に基づいて差分値を決定する。一実施形態において、前記差分値は次の方程式によって計算される。
差分値=フィルタリングされた第1電圧値−フィルタリングされた第2電圧値
段階1340の後、段階1342に移行する。
【0043】
段階1342において、前記マイクロプロセッサー170は、前記第1信号を前記電流センサ119から受信して、前記電源供給ライン207に過電流が供給されていることを示すのか否か、及び前記差分値が所定の臨界値よりも大きくて前記接点500が開動作位置にあることを示すのか否かを判断する。上記2つの条件は共に、前記第1電圧駆動部180に接地電圧への短絡回路が現れたことをさらに示す。前記第1電圧駆動部180は、直接接地電圧に短絡することもあり、駆動回路40の他の構成要素を介して間接的に接地電圧に短絡することもある。段階1342の値が「はい」であれば、段階1344に移行し、「いいえ」であれば、段階1346に移行する。
【0044】
段階1344において、前記マイクロプロセッサー170は、第1パルス幅変調信号603及び第1信号702の生成を停止して、前記コンタクタコイル502を非活性化させる。段階1344の後、診断方法は終了する。
前記段階1342の値が「いいえ」であれば、段階1346に移行する。段階1346において、前記マイクロプロセッサー170は、フィルタリングされた第1電圧値がフィルタリングされた第2電圧値と実質的に同じであって、前記接点500が閉動作位置にあることを示すのか否か、及び、フィルタリングされた第1電流値が臨界電流値よりも小さくて前記第2電圧駆動部182に低いレベルの電流が流れることを示すのか否かを判断する。上記2つの条件は共に、前記接点500と前記第2電圧駆動部182との間に接地電圧への短絡回路が現れたことを示す。段階1346の値が「はい」であれば、段階1348に移行し、「いいえ」であれば、診断方法は終了する。
段階1348において、前記マイクロプロセッサー170は、第1パルス幅変調信号603及び第1信号702の生成を停止して、前記コンタクタコイル502を非活性化させる。段階1348の後、診断方法は終了する。
【0045】
前記駆動回路40及び前記診断方法は、他の回路及び方法に比べて著しい利点を提供する。特に、前記駆動回路40及び前記診断方法は、コンタクタコイルと電圧駆動部との間に接地電圧への短絡回路が現れたことを決定する技術的効果を提供する。
【0046】
上述された診断方法は、その少なくとも一部が、前記方法を行うためにコンピューターによって実行可能な命令の形態で具現され、コンピューター可読媒体の形態で実現され得る。前記コンピューター可読媒体は、ハードドライブ、RAM、フラッシュメモリ、その他当業者に知られたコンピューター可読媒体を一つまたはそれ以上を含むことができる。前記コンピューターによって実行可能な命令は、一つまたはそれ以上のコンピューター又はマイクロプロセッサーに読み込まれて実行され、一つまたはそれ以上のコンピューター又はマイクロプロセッサーは前記方法を実施する装置になる。
【0047】
以上のように、本発明を限定された実施形態によって説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、このような本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、当業界の通常の知識を有する者にとっては、他の多くの変形、変更、置換、又は均等な構成が可能であろう。本発明の様々な実施形態が記載されているが、実施形態の一部のみを含んでもよいと理解されるべきである。したがって、本発明が前述の説明によって限定されると解釈されてはならない。