(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5988342
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月7日
(54)【発明の名称】セパレータの製造方法、それによって製造されたセパレータ、及びそれを含む電気化学素子
(51)【国際特許分類】
H01M 2/16 20060101AFI20160825BHJP
H01M 10/052 20100101ALI20160825BHJP
H01G 11/52 20130101ALN20160825BHJP
【FI】
H01M2/16 L
H01M2/16 M
H01M2/16 P
H01M10/052
!H01G11/52
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-524203(P2015-524203)
(86)(22)【出願日】2013年11月12日
(65)【公表番号】特表2015-528991(P2015-528991A)
(43)【公表日】2015年10月1日
(86)【国際出願番号】KR2013010235
(87)【国際公開番号】WO2014073937
(87)【国際公開日】20140515
【審査請求日】2015年1月21日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0127568
(32)【優先日】2012年11月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(73)【特許権者】
【識別番号】510157580
【氏名又は名称】東レバッテリーセパレータフィルム株式会社
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジュー−スン
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ボ−キュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン−フン
【審査官】
川村 裕二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−014941(JP,A)
【文献】
特開2011−198532(JP,A)
【文献】
特開平02−086056(JP,A)
【文献】
特開2004−281208(JP,A)
【文献】
特開平11−339752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/14− 2/18
H01M 4/00− 4/84
H01M 10/00−10/39
H01G 11/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータの製造方法であって、
無機物粒子、高分子バインダー、高分子繊維、及び溶媒を混合して分散溶液を製造する段階、
前記分散溶液を基板の上部面に塗布して前記無機物粒子、前記高分子バインダー及び前記高分子繊維を積層し、前記高分子バインダーによって前記高分子繊維間の隙間に前記無機物粒子が付着された不織布ウェブを形成する段階、並びに
前記不織布ウェブを乾燥及び圧着して不織布基材を形成する段階を含んでなり、
前記セパレータが、40nm〜200nmの平均気孔径を有することを特徴とする、セパレータの製造方法。
【請求項2】
前記分散溶液を製造する段階が、分散剤を更に混合して分散溶液を製造することを特徴とする、請求項1に記載のセパレータの製造方法。
【請求項3】
前記分散剤が、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ヒドラジド、ポリ‐N‐ビニル‐5‐メトキサゾリドン、N‐アルキルポリイミン、ポリビニルアルコール、N‐アセチルポリイミン、ポリアクリルアミド、ポリ‐L‐リシンハイドロブロマイド、ポリアクロレイン、ベンジル‐ドデシル‐ジメチルアンモニウムクロライド、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、4‐ビニルピリジン、及びメチルビニルケトンからなる群より選択される何れかの一種又はこれらのオリゴマーからなることを特徴とする、請求項2に記載のセパレータの製造方法。
【請求項4】
前記分散溶液を製造する段階が、
無機物粒子を溶媒に分散させて無機物分散液を形成する段階、及び
前記無機物分散液に高分子バインダーと高分子繊維とを混合して分散溶液を製造する段階を含んでなることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項5】
前記無機物粒子が、誘電率定数が5以上の無機物粒子、リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子、及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項6】
前記誘電率定数が5以上の無機物粒子が、SrTiO3、SnO2、CeO2、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO2、SiO2、Y2O3、Al2O3、AlOOH、Al(OH)3、TiO2、SiC、BaTiO3、Pb(Zrx、Ti1-x)O3(PZT、ここで、0<x<1である)、Pb1-xLaxZr1-yTiyO3(PLZT、ここで、0<x<1、0<y<1である)、(1‐x)Pb(Mg1/3Nb2/3)O3‐xPbTiO3(PMN‐PT、ここで、0<x<1である)、及びHfO2からなる群より選択される何れかの一種又はこれらのうちの二種以上の混合物であることを特徴とする、請求項5に記載のセパレータの製造方法。
【請求項7】
前記リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子が、リチウムホスフェート(Li3PO4)、リチウムチタンホスフェート(LixTiy(PO4)3、0<x<2、0<y<3)、リチウムアルミニウムチタンホスフェート(LixAlyTiz(PO4)3、0<x<2、0<y<1、0<z<3)、(LiAlTiP)xOy系列ガラス(0<x<4、0<y<13)、リチウムランタンチタネート(LixLayTiO3、0<x<2、0<y<3)、リチウムゲルマニウムチオホスフェート(LixGeyPzSw、0<x<4、0<y<1、0<z<1、0<w<5)、リチウムナイトライド(LixNy、0<x<4、0<y<2)、SiS2(LixSiySz、0<x<3、0<y<2、0<z<4)系列ガラス、及びP2S5(LixPySz、0<x<3、0<y<3、0<z<7)系列ガラスからなる群より選択される何れかの一種又はこれらのうちの二種以上の混合物であることを特徴とする、請求項5に記載のセパレータの製造方法。
【請求項8】
前記無機物粒子の平均粒径が、0.001μm〜100μmであることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項9】
前記高分子バインダーが、ポリフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン‐トリクロロエチレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体、及びポリイミドからなる群より選択される何れかの一種又はこれらのうちの二種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項10】
前記高分子繊維が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、及びポリフェニレンスルファイドからなる群より選択される何れかの一種又はこれらのうちの二種以上の混合物からなることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項11】
前記高分子繊維が、平均厚さが0.05μm〜10μmであることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項12】
前記溶媒が、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、N‐メチル‐2‐ピロリドン、シクロヘキサン、及び水からなる群より選択される何れかの一種又はこれらのうちの二種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項13】
前記基板が、ガラス基板、シリコン基板、またはプラスチック基板であることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項14】
前記不織布基材を形成する段階が、60〜150℃の温度で30秒〜10分間行われることを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【請求項15】
前記不織布基材を形成する段階の後、
無機物粒子、高分子バインダー及び溶媒を含むスラリーを前記不織布基材の少なくとも一面に塗布する段階、並びに
前記塗布されたスラリーを乾燥して多孔性コーティング層を形成する段階を更に含んでなることを特徴とする、請求項1〜14の何れか一項に記載のセパレータの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セパレータの製造方法、それによって製造されたセパレータ、及びそれを含む電気化学素子に関し、より詳しくは、高分子繊維からなる不織布基材に存在するマイクロサイズの気孔に無機物粒子及び高分子バインダーが導入されたセパレータの製造方法、それによって製造されたセパレータ、並びにそれを含む電気化学素子に関する。
【0002】
本出願は、2012年11月12日出願の韓国特許出願第10−2012−0127568号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0003】
近年、エネルギー貯蔵技術に対する関心が高まりつつある。携帯電話、カムコーダ、及びノートパソコン、さらには電気自動車のエネルギーまで適用分野が拡がるとともに、電気化学素子の研究と開発に対する努力が次第に具体化されている。電気化学素子はこのような面で最も注目される分野であり、その中でも、充放電可能な二次電池の開発に関心が寄せられている。このような電池の開発において、容量密度及び比エネルギーを向上させるために、新たな電極と電池の設計に対する研究開発が行われている。
【0004】
1990年代の始めに開発されたリチウム二次電池は、水溶液電解液を用いるニッケル‐マンガン、ニッケル‐カドミウム、硫酸‐鉛電池などの従来型電池に比べて作動電圧が高くエネルギー密度が格段に高いという長所から、現在使用されている二次電池のうち最も脚光を浴びている。
【0005】
上記のような電気化学素子は多くのメーカーで生産されているが、その安全性はそれぞれ異なる様相を呈している。このような電気化学素子の安全性評価及び安全性の確保は非常に重要である。最も重要な考慮事項は、電気化学素子が誤作動する際、使用者に傷害を負わせてはならないということであり、このような目的から、安全規格は電気化学素子内の発火及び発煙などを厳格に規制している。電気化学素子の安全性において、電気化学素子の過熱による熱暴走やセパレータの貫通による爆発が起こる恐れがある。
【0006】
尚、電気化学素子のセパレータとして、その製造コストの節減のため、多孔性の不織布基材を使用することができる。しかし、機械的強度が弱いという短所から、多孔性の不織布基材を使用したセパレータは、電気化学素子の製造時に破断し得るという問題点がある。そして、不織布基材の有する気孔が大きいため、電気化学素子の作動時に漏れ電流(leak current)が発生し得、これにより、セパレータの絶縁性が低下し得るという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、従来の不織布基材が有するマイクロサイズの気孔を無機物粒子及び高分子バインダーで十分充填することでナノサイズの気孔を形成し、気孔の大きさを制御した電気化学素子用セパレータの製造方法、それによって製造されたセパレータ、及びそれを含む電気化学素子を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するため、本発明の一態様によれば、無機物粒子、高分子バインダー、高分子繊維、及び溶媒を混合して分散溶液を製造する段階;前記分散溶液を基板の上部面に塗布して前記無機物粒子、前記高分子バインダー及び前記高分子繊維を積層し、前記高分子バインダーによって前記高分子繊維間の隙間に前記無機物粒子が付着された不織布ウェブを形成する段階;並びに前記不織布ウェブを乾燥及び圧着して不織布基材を形成する段階;を含むセパレータの製造方法が提供される。
このとき、前記分散溶液を製造する段階は、分散剤を更に混合して分散溶液を製造するものであり得る。
【0009】
ここで、前記分散剤は、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone)、ポリアクリル酸ヒドラジド(polyacrylic acid hydrazide)、ポリ‐N‐ビニル‐5‐メトキサゾリドン(poly‐N‐vinyl‐5‐methoxazolidon)、N‐アルキルポリイミン(N‐alkyl polyimine)、ポリビニルアルコール(polyvinylalcohol)、N‐アセチルポリイミン(N‐acetyl polyimine)、ポリアクリルアミド(polyacrylamide)、ポリ‐L‐リシンハイドロブロマイド(poly‐L‐lysinhydrobromide)、ポリアクロレイン(polyacroleine)、ベンジル‐ドデシル‐ジメチルアンモニウムクロライド(benzyl‐dodecyl‐dimethylammonium chloride)、ポリアクリル酸(polyacrylic acid)、ポリエチレンイミン(polyethylenimine)、4‐ビニルピリジン(4‐vinylpyridine)、及びメチルビニルケトン(methylvinylketone)からなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのオリゴマーからなり得る。
【0010】
そして、前記分散溶液を製造する段階は、無機物粒子を溶媒に分散させて無機物分散液を形成する段階;及び前記無機物分散液に高分子バインダーと高分子繊維とを混合して分散溶液を製造する段階;を含み得る。
【0011】
そして、前記無機物粒子は、誘電率定数が5以上の無機物粒子、リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものであり得る。
【0012】
ここで、前記誘電率定数が5以上の無機物粒子は、SrTiO
3、SnO
2、CeO
2、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO
2、SiO
2、Y
2O
3、Al
2O
3、AlOOH、Al(OH)
3、TiO
2、SiC、BaTiO
3、Pb(Zr
x、Ti
1-x)O
3(PZT、ここで、0<x<1である)、Pb
1-xLa
xZr
1-yTi
yO
3(PLZT、ここで、0<x<1、0<y<1である)、(1−x)Pb(Mg
1/3Nb
2/3)O
3‐xPbTiO
3(PMN‐PT、ここで、0<x<1である)、及びHfO
2からなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0013】
そして、前記リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子は、リチウムホスフェート(Li
3PO
4)、リチウムチタンホスフェート(Li
xTi
y(PO
4)
3、0<x<2、0<y<3)、リチウムアルミニウムチタンホスフェート(Li
xAl
yTi
z(PO
4)
3、0<x<2、0<y<1、0<z<3)、(LiAlTiP)
xO
y系列ガラス(0<x<4、0<y<13)、リチウムランタンチタネート(Li
xLa
yTiO
3、0<x<2、0<y<3)、リチウムゲルマニウムチオホスフェート(Li
xGe
yP
zS
w、0<x<4、0<y<1、0<z<1、0<w<5)、リチウムナイトライド(Li
xN
y、0<x<4、0<y<2)、SiS
2(Li
xSi
yS
z、0<x<3、0<y<2、0<z<4)系列ガラス、及びP
2S
5(Li
xP
yS
z、0<x<3、0<y<3、0<z<7)系列ガラスからなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0014】
そして、前記無機物粒子の平均粒径は、0.001μm〜100μmであり得る。
【0015】
そして、前記高分子バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride、PVDF)、ヘキサフルオロプロピレン(hexafluoro propylene、HFP)、ポリフッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン(polyvinylidene fluoride‐co‐hexafluoro propylene)、ポリフッ化ビニリデン‐トリクロロエチレン(polyvinylidene fluoride‐co‐trichloro ethylene)、スチレンブタジエンゴム(styrene butadiene rubber、SBR)、カルボキシルメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate)、ポリブチルアクリレート(polybutylacrylate)、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone)、ポリビニルアセテート(polyvinylacetate)、エチレンビニルアセテート共重合体(polyethylene‐co‐vinylacetate)、ポリエチレンオキサイド(polyethylene oxide)、ポリアリレート(polyarylate)、セルロースアセテート(cellulose acetate)、セルロースアセテートブチレート(cellulose acetate butyrate)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)、シアノエチルプルラン(cyanoethylpullulan)、シアノエチルポリビニルアルコール(cyanoethylpolyvinylalcohol)、シアノエチルセルロース(cyanoethylcellulose)、シアノエチルスクロース(cyanoethylsucrose)、プルラン(pullulan)、カルボキシルメチルセルロース(carboxyl methyl cellulose)、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体(acrylonitrile‐styrene‐butadiene copolymer)、及びポリイミド(polyimide)からなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0016】
そして、前記高分子繊維は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、及びポリフェニレンスルファイドからなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
そして、前記高分子繊維は、平均厚さが0.05μm〜10μmであり得る。
【0017】
そして、前記溶媒は、アセトン(acetone)、メタノール(methanol)、エタノール(ethanol)、テトラヒドロフラン(tetra hydrofuran)、メチレンクロライド(methylene chloride)、クロロホルム(chloroform)、ジメチルホルムアミド(dimethylform amide)、N‐メチル‐2‐ピロリドン(N‐methyl‐2‐pyrrolidone、NMP)、シクロヘキサン(cyclohexane)、及び水からなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0018】
そして、前記基板は、ガラス基板、シリコン基板、またはプラスチック基板であり得る。
そして、前記不織布基材を形成する段階は、60〜150℃の温度で30秒〜10分間行われ得る。
そして、前記セパレータは、40nm〜200nmの平均気孔径を有し得る。
【0019】
尚、前記不織布基材を形成する段階の後、無機物粒子、高分子バインダー及び溶媒を含むスラリーを前記不織布基材の少なくとも一面に塗布する段階;並びに前記塗布されたスラリーを乾燥して多孔性コーティング層を形成する段階;を更に含むことができる。
尚、本発明の他の態様によれば、上述した製造方法によってセパレータが提供される。
【0020】
そして、本発明の更に他の態様によれば、カソード、アノード、前記カソードと前記アノードとの間に介在されたセパレータ及び電解液を含む電気化学素子において、前記セパレータは上述したセパレータである電気化学素子が提供される。
ここで、前記電気化学素子はリチウム二次電池であり得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施例によれば、従来の不織布基材が有するマイクロサイズの気孔を無機物粒子及び高分子バインダーで十分充填することで、ナノサイズの気孔になるように制御することができ、それによって漏れ電流の発生を防止することができ、その結果、電気化学素子の絶縁性の低下を防止することができる。
そして、高分子繊維からなる不織布基材の気孔に無機物粒子を導入することで、セパレータの機械的強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【
図1】本発明の一実施例によって製造されたセパレータの断面を撮影したSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施例を詳しく説明する。本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0024】
本発明によるセパレータの製造方法は、以下の通りである。
まず、無機物粒子、高分子バインダー、高分子繊維及び溶媒を混合して分散溶液を製造する(S1)。
このとき、前記分散溶液は、前記無機物粒子などの凝集を防止し、より効果的に分散させるため、分散剤を更に混合して製造することができる。
【0025】
ここで、前記分散剤は、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ヒドラジド、ポリ‐N‐ビニル‐5‐メトキサゾリドン、N‐アルキルポリイミン、ポリビニルアルコール、N‐アセチルポリイミン、ポリアクリルアミド、ポリ‐L‐リシンハイドロブロマイド、ポリアクロレイン、ベンジル‐ドデシル‐ジメチルアンモニウムクロライド、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、4‐ビニルピリジン、及びメチルビニルケトンからなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのオリゴマーからなるものであり得る。また、単分子またはオリゴマー単位が共有結合で連結されている、繰り返される形態の炭化水素分子であって、分子量が10,000g/mol以上であり、4族元素と混合型イオン性共有結合(mixed ionic covalent bond)の形成が可能な複合高分子が分散剤として使用され得る。
【0026】
そして、前記分散溶液は、無機物粒子、高分子バインダー、高分子繊維及び溶媒を同時に混合及び分散して製造することができるが、無機物粒子を溶媒に分散させて無機物分散液を形成する段階、及び前記無機物分散液に高分子バインダーと高分子繊維とを混合して分散溶液を用意する段階を経て製造することもできる。この場合、前記無機物分散液をビーズミル工程などを通じて分散させることで、よりよく分散させることができる。
【0027】
尚、本発明で使用できる無機物粒子は、電気化学的に安定さえすれば特に制限されることはない。すなわち、本発明で使用できる無機物粒子は、適用される電気化学素子の作動電圧範囲(例えば、Li/Li
+基準で0〜5V)で酸化及び/または還元反応が起きないものであれば特に制限されない。特に、無機物粒子として誘電率の高い無機物粒子を使用する場合、液体電解質内の電解質塩、例えばリチウム塩の解離度増加に寄与して電解液のイオン伝導度を向上させることができる。
【0028】
上述した理由から、前記無機物粒子は、誘電率定数が5以上、または10以上の高誘電率無機物粒子を含み得る。誘電率定数が5以上の無機物粒子の非制限的な例としては、SrTiO
3、SnO
2、CeO
2、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO
2、SiO
2、Y
2O
3、Al
2O
3、AlOOH、Al(OH)
3、TiO
2、SiC、BaTiO
3、Pb(Zr
x、Ti
1-x)O
3(PZT、ここで、0<x<1である)、Pb
1-xLa
xZr
1-yTi
yO
3(PLZT、ここで、0<x<1、0<y<1である)、(1−x)Pb(Mg
1/3Nb
2/3)O
3‐xPbTiO
3(PMN‐PT、ここで、0<x<1である)、及びHfO
2からなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0029】
また、リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子、すなわちリチウム元素を含有しながらリチウムを貯蔵せず、リチウムイオンを移動させる機能を有する無機物粒子を使用することができる。リチウムイオン伝達能力を有する無機物粒子の非制限的な例としては、リチウムホスフェート(Li
3PO
4)、リチウムチタンホスフェート(Li
xTi
y(PO
4)
3、0<x<2、0<y<3)、リチウムアルミニウムチタンホスフェート(Li
xAl
yTi
z(PO
4)
3、0<x<2、0<y<1、0<z<3)、14Li
2O‐9Al
2O
3‐38TiO
2‐39P
2O
5などのような(LiAlTiP)
xO
y系列ガラス(0<x<4、0<y<13)、リチウムランタンチタネート(Li
xLa
yTiO
3、0<x<2、0<y<3)、Li
3.25Ge
0.25P
0.75S
4などのようなリチウムゲルマニウムチオホスフェート(Li
xGe
yP
zS
w、0<x<4、0<y<1、0<z<1、0<w<5)、Li
3Nなどのようなリチウムナイトライド(Li
xN
y、0<x<4、0<y<2)、Li
3PO
4‐Li
2S‐SiS
2などのようなSiS
2系列ガラス(Li
xSi
yS
z、0<x<3、0<y<2、0<z<4)、LiI‐Li
2S‐P
2S
5などのようなP
2S
5系列ガラス(Li
xP
yS
z、0<x<3、0<y<3、0<z<7)、またはこれらの混合物などが挙げられる。
【0030】
前記無機物粒子の大きさは特に制限されないが、不織布基材に存在する気孔によく浸透して適切な孔隙率が維持できるように、平均粒径が0.001μm〜100μm範囲であり得る。
【0031】
そして、前記高分子バインダーは、ポリフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン‐トリクロロエチレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノ‐エチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体、及びポリイミドからなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得るが、特にこれらに限定されることはない。
【0032】
そして、前記高分子繊維は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレンなどのようなポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレンなどのようなポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、及びポリフェニレンスルファイドからなる群より選択されるいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物から成り得る。
そして、前記高分子繊維の平均厚さは、0.05μm〜10μmであり得るが、特にこれらに限定されることはない。
【0033】
そして、前記溶媒としては、沸点の低いものが使用され得る。これは、以後の溶媒の除去を容易にするためである。使用可能な溶媒の非制限的な例としては、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、N‐メチル‐2‐ピロリドン、シクロヘキサン、及び水などからなる群より選択される1種または2種以上の混合物であり得る。
【0034】
続いて、前記分散溶液を基板の上部面に塗布して前記無機物粒子、前記高分子バインダー、及び前記高分子繊維を積層し、前記高分子バインダーによって前記高分子繊維同士の間の隙間に前記無機物粒子が付着された不織布ウェブを形成する(S2)。
【0035】
基板の上部面に分散溶液を塗布することで不織布ウェブを形成する。このとき高分子繊維と無機物粒子とが前記不織布ウェブの厚さ方向に均一に混合されているため、高分子繊維間の隙間に無機物粒子がよく位置するようになり、前記無機物粒子は、高分子バインダーによって前記高分子繊維間の隙間に付着されることで、気孔を充填するようになる。
【0036】
このとき、前記基板としては、ガラス基板、シリコン基板、またはプラスチック基板などを使用できるが、特にこれらに限定されることはない。但し、ガラス基板を使用すれば、平坦で均質な不織布ウェブを形成することができる。
続いて、前記不織布ウェブを乾燥及び圧着して不織布基材を形成する(S3)。前記段階を行うことで、溶媒を完全に除去することができる。
このとき、前記形成された不織布基材の厚さは特に制限されないが、5〜50μmであり得る。
【0037】
そして、前記乾燥段階は、60〜150℃の温度で30秒〜10分間行われ得、前記条件を満足すれば、残留溶媒が十分除去されて、電気化学素子のセパレータとして適用された場合に副反応が生じないという効果を奏する。
【0038】
前記製造方法によって製造されたセパレータは、積層された高分子繊維間の隙間に形成された気孔に無機物粒子及び高分子バインダーが導入されることで、セパレータの平均気孔径が40nm〜200nmのナノサイズになるように制御でき、これによって漏れ電流の発生を防止でき、その結果、電気化学素子の絶縁性の低下を防止することができる。そして、前記高分子繊維間の隙間に存在する気孔に無機物粒子が導入されることで、セパレータの機械的強度を向上させることができる。
【0039】
また、前記製造方法によって製造されたセパレータで電気化学素子を構成すれば、面方向及び厚さ方向に同じリチウムイオンのフラックス(flux)を可能にすることで、電気化学素子の性能を向上させることができる。
【0040】
尚、前記段階S3の後、無機物粒子、高分子バインダー及び溶媒を含むスラリーを前記不織布基材の少なくとも一面に塗布する段階、並びに前記塗布されたスラリーを乾燥して多孔性コーティング層を形成する段階を更に含むことができる。
このような過程を更に含むことで、電気化学素子の過熱時に高分子繊維から構成された不織布基材が熱収縮することを抑制することができる。
このような本発明の製造方法によって製造されたセパレータは、カソードとアノードとの間に介在されて電気化学素子として製造される。
【0041】
本発明の電気化学素子は、電気化学反応をするすべての素子を含み、具体的な例としては、あらゆる種類の一次電池、二次電池、燃料電池、太陽電池、またはスーパーキャパシタ素子のようなキャパシタなどが挙げられる。特に、前記二次電池のうちリチウム金属二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、またはリチウムイオンポリマー二次電池などを含むリチウム二次電池が望ましい。
【0042】
本発明の製造方法によって製造されたセパレータと共に適用される電極は、特に制限されず、当業界に周知の通常の方法によって電極活物質が電極電流集電体に結着した形態に製造することができる。前記電極活物質のうちカソード活物質の非制限的な例としては、従来の電気化学素子のカソードに使用できる通常のカソード活物質が使用可能であり、特にリチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウム鉄酸化物、またはこれらを組み合わせたリチウム複合酸化物を使用することができる。アノード活物質の非制限的な例としては、従来の電気化学素子のアノードに使用できる通常のアノード活物質が使用可能であり、特にリチウム金属またはリチウム合金、炭素、石油コークス(petroleum coke)、活性化炭素(activated carbon)、グラファイト(graphite)、もしくはその他の炭素類などのようなリチウム吸着物質などが望ましい。カソード電流集電体の非制限的な例としては、アルミニウム、ニッケルまたはこれらの組み合わせによって製造されるホイルなどが挙げられ、アノード電流集電体の非制限的な例としては、銅、金、ニッケルまたは銅合金、もしくはこれらの組み合わせによって製造されるホイルなどが挙げられる。
【0043】
本発明で使用できる電解液は、A
+B
-のような構造の塩として、A
+はLi
+、Na
+、K
+のようなアルカリ金属陽イオンまたはこれらの組合せからなるイオンを含み、B
-はPF
6-、BF
4-、Cl
-、Br
-、I
-、ClO
4-、AsF
6-、CH
3CO
2-、CF
3SO
3-、N(CF
3SO
2)
2-、C(CF
2SO
2)
3-のような陰イオンまたはこれらの組合せからなるイオンを含む塩をプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ‐ブチロラクトン、またはこれらの混合物からなる有機溶媒に溶解または解離したものが挙げられるが、特にこれらに限定されることはない。
【0044】
前記電解液の注入は、最終製品の製造工程及び求められる物性に応じて、電池製造工程のうち適宜な段階において行えばよい。すなわち、電池組立ての前または電池組立ての最終段階などにおいて注入すればよい。
【0045】
本発明の製造方法によって製造されたセパレータを電池に適用する工程としては、一般の工程である巻き取り(winding)の外にも、セパレータと電極との積層(lamination、stack)及び折り畳み(folding)工程が可能である。
【0046】
以下、本発明を具体的に説明するため、実施例を挙げて詳しく説明する。しかし、本発明による実施例は、多様な形態に変形され得、本発明の範囲が以下に説明する実施例によって限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は、当業界で通常の知識を持つ者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0047】
実施例:セパレータの製造
(1)分散溶液の製造
無機物粒子として酸化アルミニウム(Al
2O
3)、高分子バインダーとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)及びカルボキシルメチルセルロース(CMC)を95:4:1の比率で混合して溶媒である水に投入した後、ビーズミル工程を通じて分散液を形成した。その後、前記製造された分散液に平均厚さが5μmであるポリエチレンテレフタレート素材の高分子繊維を混合及び分散して分散溶液を製造した。
(2)不織布ウェブの形成
前記製造された分散溶液を、ドクターブレード装置を利用してガラス基材上に塗布して不織布ウェブを形成した。
(3)乾燥及び圧着
前記形成された不織布ウェブを乾燥/圧着機に投入し、80℃の温度で2分間乾燥/圧着してセパレータを製造した。
【0048】
比較例
実施例で使用された高分子繊維と同一の成分及び厚さを有する高分子繊維からなり、実施例で製造された不織布ウェブと同一の厚さを有する一般の不織布基材を用意した。
【0049】
セパレータの物性評価
セパレータの物性として透気度は、日本工業標準のガーレー(JIS Gurley)測定方法に従って、東洋精機製作所製のGurley type Densometer(No.158)を用いて測定した。すなわち、透気度は、100ccの空気が4.8インチの一定の空気圧力下で1平方インチのセパレータを通過する時間(秒)を意味する。尚、気孔の直径は、アクアポア(non‐mercury porosicetry)方法を用いて気孔の大きさの分布と気孔の平均直径を測定した。
【0050】
実施例によって製造されたセパレータの透気度の測定結果、20秒程度に測定され、平均気孔径は80nm程度に測定された。
図1は、実施例によって製造されたセパレータの断面を撮影したSEM写真である。
尚、比較例の場合、透気度の測定結果、0秒に近い程度に測定され、平均気孔径は10μm程度に測定された。
【0051】
コインセルの充放電実験
実施例で製造されたセパレータを一般の二次電池用カソードとアノードとの間に介在させてコインセルを製造し、比較例による不織布基材を一般の二次電池用カソードとアノードとの間に介在させてコインセルを製造した。
【0052】
比較例の不織布基材を含むコインセルの場合、CV充電過程において充電が終了しないという問題があったが、実施例で製造されたセパレータを適用したコインセルは、正常な充放電が行われた。
【0053】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者であれば、本発明の本質的な特性から脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されることはない。本発明の保護範囲は、下記の請求範囲によって解釈されねばならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれると解釈されねばならない。