(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するために提案されたものであって、その目的は、ドーパントの濃度をより高く確保しつつも、ドーパントが拡散されるジャンクション深さを制御することができ、改善された接触抵抗を実現し、チャネル領域との離隔間隔を減らしてチャネルのしきい電圧(Vt)を改善できる埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及びその形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、上記の目的を達成するための
請求項1に係る垂直型トランジスタ
の形成方法は、半導体基板に第1の側面に反対される第2の側面を有して突出した壁体(wall)を形成するステップと、該壁体の第1の側面の一部を選択的に開口する開口部(opening)を有する片側コンタクトマスク(one side contact mask)を形成するステップと、前記開口部に露出した前記第1の側面部分に互いに拡散度(diffusivity)が異なる不純物を拡散させて
、第1の不純物層及び該第1の不純物層を覆う第2の不純物層
を有する埋没ジャンクション(buried junction)を形成するステップと、
前記壁体間に埋没されて、前記片側コンタクトマスクの開口部を介して前記埋没ジャンクションに接触連結される埋没ビットライン(buried bit line)を形成するステップと、を含み、前記第1の不純物層及び前記第2の不純物層を形成するステップが、前記片側コンタクトマスクの開口部に露出した前記第1の側面部分に接触するように、第2の不純物を有するドーピング媒介層を形成するステップと、該ドーピング媒介層に前記第2の不純物に比べて拡散度(diffusivity)が低い第1の不純物をドーピング(doping)するステップと、前記ドーピングされた第1の不純物及び第2の不純物を前記開口部に露出した前記第1の側面部分に拡散させる熱処理ステップと、前記熱処理以降に前記ドーピング媒介層を選択的に除去して前記片側コンタクトマスクの開口部を露出させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記不純物は、ヒ素(As)及びリン(P)を有し、前記リン(P)と前記ヒ素(As)との拡散度の差によって前記第1の不純物層が前記ヒ素(As)を有し、前記第2の不純物層が前記リン(P)を有して形成されることができる。
【0008】
請求項2に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記第2の不純物層は、前記第1の不純物層の前記ヒ素(As)の濃度に比べて低い濃度で前記リン(P)を有することができる。
【0009】
請求項3に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記第2の不純物層は、前記第2の側面と接することなく離隔するように、前記リン(P)が拡散されて形成されることができる。
【0010】
請求項1に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記ドーピング媒介層を形成するステップは、前記壁体間に前記第2の不純物としてリン(P)がドーピング(doping)されたポリシリコン層を蒸着するステップと、該ポリシリコン層を前記片側コンタクトマスクの開口部の上側部までエッチバック(etch back)するステップと、前記エッチバックされたポリシリコン層に前記第1の不純物としてヒ素(As)をイオン注入(ion implantation)するステップと、を含むことができる。
【0012】
上記の目的を達成するための請求項
6に係る垂直型トランジスタの形成方法は、半導体基板に第1の側面に反対される第2の側面を有して突出した壁体(wall)を形成するステップと、該壁体の第1の側面の一部を選択的に開口する開口部(opening)を有する片側コンタクトマスク(one side contact mask)を形成するステップと、前記開口部に露出した前記第1の側面部分に互いに拡散度(diffusivity)が異なる不純物を拡散させて、第1の不純物層及び該第1の不純物層を覆う第2の不純物層
を有する埋没ジャンクション(buried junction)を形成するステップと、前記壁体間に埋没されて、前記片側コンタクトマスクの開口部を介して前記埋没ジャンクションに接触連結される埋没ビットライン(buried bit line)を形成するステップと、を含み、前記第1の不純物層及び前記第2の不純物層を形成するステップが、前記片側コンタクトマスクの開口部に露出した前記第1の側面部分に接触するように拡散度(diffusivity)が互いに異なる第1の不純物及び第2の不純物を共に有するドーピング媒介層を形成するステップと、前記ドーピングされた第1の不純物及び第2の不純物を前記開口部に露出した前記第1の側面部分に拡散させる熱処理ステップと、前記熱処理以降に前記ドーピング媒介層を選択的に除去して前記片側コンタクトマスクの開口部を露出させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項
6に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記ドーピング媒介層を形成するステップは、前記第1の不純物及び前記第2の不純物の各々としてヒ素(As)及びリン(P)がドーピングされたポリシリコン層(As、Pdoped polysilicon)を蒸着するステップと、前記ポリシリコン層を前記片側コンタクトマスクの開口部の上側部までエッチバック(etch back)するステップと、を含むことができる。
【0014】
請求項
6に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記ドーピング媒介層を形成するステップが、前記壁体間を埋め込む非ドーピングされたポリシリコン(undoped polysillicon)層を蒸着するステップと、前記ポリシリコン層を前記片側コンタクトマスクの開口部の上側部までエッチバック(etch back)するステップと、前記ポリシリコン層にヒ素(As)及びリン(P)をイオン注入(ion implantation)するステップと、を含むことができる。
【0015】
請求項
6に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記片側コンタクトマスク(one side contact mask)を形成するステップが、前記壁体(wall)の前記第1の側面及び前記第2の側面の下側部分を覆う第1のライナー(liner)及び上側部分を覆う第2のライナーを形成するステップと、前記第2のライナーを覆い、前記第2のライナーに隣接する前記第1のライナーの一部を覆うように延長される第3のライナーを形成するステップと、前記第3のライナー上に前記壁体間の部分を満たす犠牲層を形成するステップと、前記第3のライナー及び前記犠牲層をリセス(recess)して前記第3のライナーの上端が底の角部に露出するトレンチを形成するステップと、該トレンチの前記第1の側面に隣接した角部を選択的に露出するエッチングバリア(etching barrier)を形成するステップと、該エッチングバリアによって露出する角部に位置する前記第3のライナー部分を除去して、前記犠牲層と前記壁体との間に溝を前記第1の側面に形成するステップと、該溝に露出する前記第1のライナー部分を選択的に除去して、前記第1の側面の一部を開口する前記開口部を形成するステップと、前記犠牲層及び前記第2の側面上に残留する前記第3のライナーを選択的に除去して残留する前記第1のライナー及び前記第2のライナーを有する前記片側コンタクトマスク(one side contact mask)を形成するステップと、を含むことができる。
【0016】
請求項
9に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記エッチングバリアを形成するステップが、前記トレンチの側壁及び底に延長され、前記トレンチによって突出する前記壁体の上端部分を覆うポリシリコン層を形成するステップと、前記トレンチの前記第2の側面に隣接した角部を覆う前記ポリシリコン層部分に選択的にイオン注入する傾斜イオン注入ステップと、前記ポリシリコン層のイオン注入された部分を選択的に除去するステップと、を含むことができる。
【0017】
請求項
6に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記壁体を多数の活性ピラーに分割する分割トレンチ(trench)を前記埋没ビットラインに交差するように形成するステップと、前記分割トレンチに露出した前記活性ピラーの側面にゲート誘電層を形成するステップと、前記分割トレンチ内に前記埋没ビットラインに交差するゲートを形成するステップと、前記活性ピラーの上部端部に第3の不純物層をドーピングして、前記埋没ジャンクションに対応する上側ジャンクションを形成するステップと、を更に含むことができる。
【0018】
請求項
11に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記ゲートに対して前記第2の不純物層が、前記ゲートに終端が一部重なるよう
にリン(P)が拡散されて形成され、前記第1の不純物層が、前記ゲートに重なることなく離隔するよう
にヒ素(As)が拡散されて形成されることができる。
【0019】
請求項
12に記載の垂直型トランジスタの形成方法において、前記第1の不純物層が前記ゲートに重なることなく離隔するように、前記片側コンタクトマスクの開口部が、前記ゲートの下端より低い位置に位置するように形成されることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ドーパントの濃度をより高く確保しつつも、ドーパントが拡散されるジャンクション深さを制御することができ、より緩やかなジャンクションプロファイル(broad junction profile)を誘導し、ジャンクションとチャネル領域との間の離隔間隔を排除させてチャネルしきい電圧の急激な増加を抑制することができる。また、ジャンクションの拡散プロファイル(profile)が拡張されることを有効に抑制し、ジャンクションによってチャネル領域が孤立されることを防止して、フローティングボディー効果が導かれることを有効に抑制させることができる。ジャンクションの表層部におけるドーパント濃度を更に高く誘導することができ、ジャンクションに接触連結される埋没ビットライン(buried bit line)とのジャンクション接触抵抗を更に低く誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法を示す図である。
【
図17】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法による効果を説明するために提示した図である。
【
図18】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法による効果を説明するために提示した図である。
【
図19】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ及び形成方法による効果を説明するために提示した図である。
【
図20】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図21】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図22】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図23】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図24】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図25】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図26】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【
図27】本発明の実施形態に係る埋没ジャンクションを有する垂直型トランジスタ形成方法の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1に示すように、シリコン基板のような半導体基板100上にエッチングマスク(etch mask)200を形成する。エッチングマスク200は、DRAM素子の場合、ビットラインが長く延長される方向に沿って長く延長されるライン状で形成されることができる。エッチングマスク200は、活性領域101を設定する第1のトレンチ110を形成するエッチング過程で用いられ得る。このため、エッチングマスク200は、半導体基板100をなすシリコンとエッチング選択比を有する絶縁物、例えば、シリコン窒化物(Si
3N
4)を有して形成されることができる。
【0031】
図2に示すように、露出した半導体基板100部分を第1マスクパターン200によって選択的にエッチングし、活性領域101を有する壁体(wall body)111が垣根状で基板100の表面から垂直に突起される形状を有するように第1のトレンチ110を形成する。第1のトレンチ110によって活性領域101を有する壁体111は互いに向かい合うように形成され、第1のトレンチ110の側壁は、このような壁体の側壁表面からなる。このとき、壁体111の第1の側面113及び第2の側面115は、互いに反対側に対向するように位置する。活性領域101を有する壁体111は、基板100の表面に対して垂直な方向に突出する形状を有するようになる。
【0032】
壁体111の第1の側面113、第2の側面115及び第1のトレンチ110の底の表面を覆う第1のライナー(liner)310を形成する。第1のライナー310は、後続過程で第1の側面113の下側の一部領域を選択的に露出する開口部を有する片側コンタクトマスク(one side contact mask)を形成するために導入される。本発明の実施形態に係る垂直型トランジスタは、DRAM素子のメモリセルを構成するために導入されるとき、活性領域101の側部にゲートを備え、活性領域101の下側に埋没ジャンクション(buried junction)、例えば、ドレーンを備え、埋没ジャンクションに対応する活性領域101の上端部に上側ジャンクション、例えば、ソースを備えるように構成される。これにより、埋没ジャンクションには、第1のトレンチ110の底部に埋没される埋没ビットラインが接触連結されるようになり、埋没ビットラインは、埋没ビットラインジャンクションである埋没ジャンクションと第1の側面113とのみで接触する片側コンタクトに接触するように構成される。このような片側コンタクトを実現するために、第1の側面113の一部領域のみ露出させる開口部を有する片側コンタクトマスクが求められる。
【0033】
第1のライナー310は、シリコン酸化物(SiO
2)を有する層を蒸着するか、熱酸化して形成することができる。第1のライナー310は、第1のトレンチ110の底部を埋めるように形成される埋没ビットラインと活性領域101の隔離絶縁のための層に導入され得る。第1のライナー310上に第1のトレンチ110を埋める埋没層330を形成する。埋没層330は、第1のライナー310とエッチング選択比を有する物質層、例えば、ポリシリコン層を蒸着して形成されることができる。
【0034】
図3に示すように、埋没層330を第1のリセスでリセスして第1のトレンチ110の底部に位置させる。このとき、第1のリセスは、第1のトレンチ110内の第1の深さD1にリセスされた埋没層331の上側表面が位置するように行われる。このような第1の深さD1は、活性領域101に垂直型トランジスタのドレーンとして用いられる埋没ジャンクションの位置に合わせて設定される。埋没層331が第1のリセスでリセスされるとき、第1のライナー部もリセスされることができるが、エッチング選択比を有することができるので、埋没層331の第1のリセスによって露出する第1のライナー部を選択的にエッチングする過程を追加で行うことができる。これにより、埋没層331と活性領域101との界面に第1のライナー311を残留させる。
【0035】
図4に示すように、残留された第1のライナー311及び埋没層331によって露出する活性領域101の第1の側壁113及び第2の側面115上に、第1のライナー311と繋がれる第2のライナー350を形成する。第2のライナー350は、第1のライナー311とエッチング選択比を有する物質、例えば、シリコン窒化物を蒸着した後、異方性エッチングしてスペーサ形態を有するように形成されることができる。スペーサ形状のための異方性エッチングは、埋没層331部分が露出するように行われることができる。
【0036】
図5に示すように、埋没層331を第2のリセスでリセスして第2の深さD2まで表面が凹むようにする。これにより、第2のリセスでリセスされた埋没層332によって第1のライナー311の一部Gが露出するようになる。第1のライナー311の露出する部分Gは、埋没ジャンクションが形成される活性領域101の部分を露出するように、後続過程で片側エッチングされる部分である。したがって、第1のライナー311の露出する部分Gは、結局、垂直型トランジスタのドレーンに該当するジャンクションの幅を考慮して設定される。第1のライナー311、第2のライナー350、及び埋没層332は、このような埋没ジャンクションが形成される活性領域101の部分の範囲を設定するマスクの役割をするようになる。すなわち、マスクは、活性領域101の下側の側壁の一部を覆う第1の部分で第1のライナー311を有し、第1の部分の下側部を遮る第2の部分で埋没層332を有し、第1の部分の上側部を覆う第3の部分で第2のライナー350を有するように構成され得る。
【0037】
図6に示すように、第2のライナー350及び第1のライナー311の露出部Gを覆う第3のライナー370を形成する。第3のライナー370は、向かい合う2つの活性領域101の壁体111の向かい合う2つの第1の側壁113及び第2の側壁115のうち、いずれかの側壁、例えば、第1の側壁113の一部が選択的にエッチングされて、すなわち、片側エッチングされ、この部分で第1のライナー311の露出部Gを選択的に露出するように導入される。このとき、第2のライナー350は、活性領域101の第2の側壁115を遮るマスクで維持されなければならないので、第3のライナー370は、第2のライナー350とエッチング選択比を有する物質、例えば、チタニウム窒化物(TiN)を有して形成されることができる。TiN層を蒸着し、異方性エッチングしてスペーサ形態で第3のライナー370を形成する。異方性エッチングは、下部の埋没層332の上側表面を露出するように行われることができる。
【0038】
その後、第3のライナー370及び埋没層332上に第1のトレンチ110を満たす犠牲層390を形成する。犠牲層390は、第1のトレンチ110の両側に位置する2つの第3のライナー370のうち、いずれかを選択し露出させてエッチングする片側エッチング過程において、選択されなかった第3のライナー370の部分がエッチングされないようにマスクする役割をする。したがって、犠牲層390は、第3のライナー370とエッチング選択比を有することができる物質、例えば、シリコン酸化物(SiO
2)を蒸着し、これをエッチバック又は化学機械的研磨(CMP)して形成されることができる。犠牲層390のCMPによってエッチングマスク200の上側表面が露出され得る。
【0039】
図7に示すように、犠牲層390をリセスする。このとき、第3のライナー370の上端部もリセスされ得る。犠牲層390が所定の深さでリセスされ、両方の活性領域101を有する壁体111及びエッチングマスク200の間に凹んだ形状で第2のトレンチ117形状がなされる。これにより、第2のトレンチ117の両側の底の角部に第3のライナー370のリセスされた上側端部が露出するようになる。
【0040】
図8に示すように、第2のトレンチ117上にエッチングバリア層(etch barrier layer)400を形成する。エッチングバリア層400は、片側コンタクトマスクをパターニングするためのエッチングバリアを形成するための層で、第2のトレンチ117の両側の底の角部411、412のうち、いずれかを選択して露出するエッチングバリアを形成するために導入される。このようなエッチングバリア層400は、ポリシリコン層を蒸着して形成することができる。
【0041】
エッチングバリア層400を形成した後、両側の底の角部411、412のうち、いずれか一側の角部、例えば、第1の角部411に重なるエッチングバリア層第1の部分401の反対の第2の角部412に重なるエッチングバリア層第2の部分402に不純物を注入する傾斜イオン注入410を行う。傾斜イオン注入410は、半導体基板100に垂直な方向に対して所定角度傾いた角度、例えば、10゜及び20゜の傾斜角で2回不純物イオンが入射されるように行われ、壁体111及びエッチングマスク200によって遮られる影効果(shadow effect)によって遮られたエッチングバリア層第1の部分401には、不純物イオンが入射されずに制限され、影効果に遮られずに露出した第2の部分402のみに選択的に不純物イオンが注入されるようにする。このとき、不純物としては、ボロン(B)を用いることができ、場合によって、ヒ素(As)やリン(P)が用いられることもできる。
【0042】
ポリシリコン層のエッチングバリア層400に部分的に不純物イオンを注入することにより、不純物イオンが注入された第2の部分402のエッチング率を、不純物イオンが注入されなかった第1の部分401に比べて低くなるように誘導することができる。ボロン(B)をイオン注入することにより、イオン注入された部分とイオンが注入されなかった部分との間のエッチング選択比を増加させることができる。これにより、同一の層であるポリシリコン層にエッチング選択比を有する部分を選択的に実現することができる。イオン注入される不純物の種類を異にするか、不純物の注入量を異にすることにより、イオン注入された部分のエッチング率を相対的に増加させて、イオン注入された部分が後続過程で選択的エッチングされるようにすることもできるが、本発明の実施形態では、ボロン(B)をイオン注入することにより、ボロンイオンが注入された部分のエッチング率が相対的に低くなるようにして、ボロンイオンが注入された部分が後続のエッチング過程で残留するように誘導することができる。
【0043】
図9に示すように、エッチングバリア層400に選択的エッチング過程を行い、不純物イオンが注入されなかった、ドーピングされなかったポリシリコン層部である第1の部分401を選択的に除去してエッチングバリア402を形成する。このとき、エッチング過程は、アンモニアを有する湿式液、例えば、水酸化アンモニウム(NH
4OH)を有する湿式液を用いる湿式エッチング過程によって行われることができ、イオン注入によってイオン注入された第2の部分(
図8の402)とイオン注入されなかった第1の部分(
図8の401)とのエッチング率の差を利用して第1の部分401を選択的に除去することにより、第2のトレンチ117の第1の角部411を選択的に露出するエッチングバリア402を形成する。
【0044】
次に、エッチングバリア402をエッチングマスクとして用いて、露出した第3のライナー370の部分を選択的にエッチング除去する。エッチングバリア402は、選択された一側面、すなわち、壁体111の第1の側面113の第3のライナー370のみを選択的に露出し、対向する第2の側面115の第3のライナー370部分を遮蔽しているので、第1の側面113の第3のライナー370のみが片側エッチングされる。これにより、第2のトレンチ117の底の角に溝形態の開口した通路371が形成され、このような開口した通路371の底部に第1のライナー311の露出する部分Gが露出する。その後、第1のライナー311の露出部Gを選択的にエッチング除去して活性領域101を有する壁体111の第1の側面113の下側一部を露出する。
【0045】
図10に示すように、第1のライナー311の露出部Gを除去して埋没ジャンクションが形成される活性領域101の部分を開口する開口部(opening)410を形成する。第1のライナー311の露出部Gを除去する過程は、開口した通路371を介したエッチング過程によって行われることができるが、犠牲層390をエッチング除去する過程で露出部Gが共に除去されるように行われることができる。犠牲層390が第1のライナー311と実質的に同じ物質、例えば、シリコン酸化物を有して形成されることができるので、犠牲層390の除去時、第1のライナー311の露出部Gが共にエッチング除去され得る。これにより、ジャンクションが形成される活性領域101の部分を開口する開口部(opening)410が形成される。
【0046】
図11に示すように、犠牲層390とエッチング選択比を有して犠牲層390の除去時に残留するようになる反対側の側壁上の第2のライナー370を選択的に除去し、スペーサ形態の第2のライナー350を露出させる。その後、下部に残留する埋没層332を選択的に除去する。これにより、開口部410を有する片側コンタクトマスク(one side contact mask)が第1のライナー311及び第2のライナー350を有して形成される。開口部410は、壁体111の活性領域101の下側部分に位置し、埋没ビットラインが形成される位置を考慮して、第1のトレンチ110の底で所定の距離離隔した位置に位置する。
【0047】
図1〜
図11を参照して上述したように、片側コンタクトマスクが、側壁111の一側面が第1の側面113の一部を露出する開口部410を有するように形成された後、このような開口部410を介して垂直型トランジスタのドレーンとして用いられる埋没ジャンクションを形成する。片側コンタクトマスクを形成するとき、傾斜イオン注入を利用したエッチングバリア402を用いる場合を例示するが、本発明はこれに限定されず、第1の側面113の一部のみを露出する開口部410を実現する限り、様々な方法で変形されることもできる。埋没ジャンクションは、不純物のドーピングによって形成され、埋没ジャンクションに接触される埋没ビットラインとの接触抵抗の減少のために、極めて高いドーピング濃度が求められる。それにもかかわらず、埋没ジャンクションがドレーンとして作用するために求められる水準の深さ(又は距離)に拡散された拡散プロファイルを有することが求められる。埋没ジャンクションにおいて求められる拡散プロファイルとドーパント濃度とを確保するために、互いに異なる拡散度を有する不純物をドーピングする方法を提示する。
【0048】
図12に示すように、片側コンタクトマスクの開口部410を介して、これに露出した側壁111の第1の側面113の部分に互いに拡散度(diffusivity)が異なる不純物を拡散させて第1の不純物層及び第1の不純物層を覆う第2の不純物層を有する埋没ジャンクションを形成する。このとき、拡散度が異なる不純物をドーピングすることにより、不純物が拡散される距離を異にすることができ、相対的に低い拡散度の不純物がドーピングされた第1の不純物層と、相対的に高い拡散度の不純物が相対的に遠い距離(又は深さ)に拡散されて形成された第2の不純物層とで埋没ジャンクションを実現することができる。
【0049】
第1の不純物層は、相対的に高い濃度で第1の不純物、例えば、ヒ素(As)をドーピングして形成し、第2の不純物層は、相対的に低い濃度で第2の不純物、例えば、リン(P)をドーピングして形成することができる。このように、互いに拡散度が異なる不純物がドーピングされた第1の不純物及び第2の不純物層を有するように埋没ジャンクションを実現することにより、開口部410を介して埋没ジャンクションに接触される埋没ビットラインを形成するとき、埋没ビットラインと埋没ジャンクションとの間の接触界面に第1の不純物の高い濃度によってオーミックコンタクト(ohmic contact)を実現でき、接触抵抗の減少を実現することができる。また、第2の不純物であるリン(P)が低い濃度でより深い深さ(より遠い距離)に拡散されて第2の不純物層を実現することにより、ヒ素(As)の低い拡散度によって求められる拡散深さ又は拡散距離を確保しない点を補償して、埋没ジャンクションが求められる拡散深さを有するようにすることができる。したがって、埋没ジャンクションの拡散プロファイルを求められる深さまで拡散されるように実現しつつも、埋没ビットラインとの接触部分における不純物の濃度を高く維持することが可能である。
【0050】
このように、互いに異なる拡散度の不純物をドーピングして第1の不純物及び第2の不純物層を形成する方法は、ドーピング媒介層500を導入し、ドーピング媒介層500に不純物をドーピングした後、熱処理などによって拡散させる方法で行われることができる。例えば、第1のトレンチ110を満たすようにポリシリコン層を蒸着する。このとき、シラン(silane:SiH
4)のようなポリシリコン層のためのシリコンソースガス(silicon source gas)とともにリン化水素(phosphine:PH
3)を供給し、リン(P)がドーピングされたポリシリコン層を蒸着する。このとき、蒸着は、ほぼ400℃〜600℃の温度範囲で行われ、ほぼ0.3Torr〜2Torrの蒸着チャンバー圧力条件で行われる。
【0051】
蒸着されたポリシリコン層を開口部410の上側部まで乾式エッチングでエッチバック(etch back)し、開口部410を介して第1の側面113の露出した表面に接触するドーピング媒介層500を形成する。第2の不純物としてリン(P)がドーピングされたドーピング媒介層500を形成した後、ドーピング媒介層500に第1の不純物としてヒ素(As)をイオン注入する。ヒ素(As)のイオン注入される浸透深さを考慮して開口部410に同等な高さ部分でポリシリコン層内にイオン注入されるヒ素(As)の濃度が実質的に最大になるように、ポリシリコン層をエッチバックすることが有効である。このようなヒ素(As)のイオン注入によってドーピング媒介層500にはリン(P)とヒ素(As)とが共にドーピングされた状態となる。
【0052】
一方、リン(P)は、相対的に高い拡散度を有し、望まなく遠い距離又は深い深さに拡散されることができる。リン(P)の拡散度を抑制して深い深さに拡散されることを抑制するために、リン(P)の拡散を抑制するカーボン(C)をドーピング媒介層500にドーピングさせることができる。カーボン(C)は、シリコン(Si)決定構造内でリン(P)が拡散又は侵入される位置に浸透又は拡散してリン(P)が浸透拡散されることを妨害し、リン(P)の拡散度又は拡散距離を抑制させることができる。このようなカーボン(C)は、イオン注入によってドーピング媒介層500に注入され得る。
【0053】
図13に示すように、ドーピング媒介層500内のリン(P)及びヒ素(As)が開口部410を介して第1の側面113の内側の活性領域101部分に拡散されるように熱処理を行う。このような熱処理は、短い時間に高い温度を印加できる急速熱的アニーリング(RTA:Rapid Thermal Annealing)で行われることができ、ほぼ800℃〜1100℃の温度で行われることができる。このとき、例えば、窒素ガス(N
2)雰囲気を利用してRTAを行うことができる。又は、RTA過程は、酸素雰囲気を利用した酸素アニーリング(O
2 annealing)で行われることができる。例えば、窒素ガス(N
2)及び酸素ガスを有する雰囲気を利用して、ドーピング媒介層500の表面に酸化物層による酸素パッシベーション(oxygen passivation)によって不純物ドーパント(dopant)が外部に損失されることを抑制して、より有効に不純物ドーパントが拡散されるようにすることができる。
【0054】
第1の不純物としてのヒ素(As)は、第2の不純物としてのリン(P)に比べて相当低い拡散度を有しているので、露出した第1の側面113から活性領域101の内側に拡散される深さ(diffusion depth)が相対的に短くなり、これにより、第1の不純物層511をなすようになる。リン(P)は、ヒ素(As)に比べて高い拡散度を有しており、相対的に側方に深い深さまで拡散されることができ、第1の不純物層511を覆う第2の不純物層513をなす拡散プロファイル(profile)を形成する。したがって、埋没ジャンクション510は、第1の不純物層511のヒ素(As)の拡散プロファイルと、これを覆う第2の不純物層513のリン(P)の拡散プロファイルとを備えるようになる。
【0055】
図14に示すように、ドーピング媒介層500を選択的に除去した後、第1のトレンチ110内にビットライン導電層、例えば、チタニウム窒化物(TiN)層のような金属層620を蒸着し、リセスして埋没ビットライン600を形成する。金属層620は、TiN層やタングステン(W)層を有することができる。金属層620と埋没ジャンクション510との界面には、金属層620がチタニウムシリサイド(TiSi
x)のようなシリサイド(silicide)層やタングステン(W)からなるとき、界面にチタニウム(Ti)及びチタニウム窒化物(TiN)の複合層が界面層610へ導入され得る。埋没ビットライン600は、開口部410を介して埋没ジャンクション510と接触し、このとき、活性領域101を基準として考慮する場合、一側壁方向のみで接触がなされる片側コンタクトが実現される。
【0056】
図15に示すように、片側コンタクトをなす埋没ビットライン600を形成した後、埋没ビットライン600を絶縁する第1の絶縁層710を第1のトレンチ110内に形成する。第1の絶縁層710は、シリコン窒化物(Si
3N
4)層を有して形成されることができる。第1の絶縁層710上に第1のトレンチ110を満たす第2の絶縁層720をポリシラザン(polysilazane)のようなスピンオン誘電層(SOD:Spin On Dielectric)を塗布し、熱処理によって緻密化(densification)して形成されることができる。このとき、SOD層上に高密度プラズマ酸化物(HDP oxide)層を更に形成し、SOD層を固定する層として利用することができる。すなわち、第2の絶縁層720は、SOD層とHDP酸化物層との二重層で形成されることができる。
【0057】
次に、活性領域101の長い垣根形状の壁体111を横切って分割する分割トレンチとして第3のトレンチ116を形成して、活性領域101の壁体111をセル(cell)単位に分離させて活性ピラー(active pillar)112で形成する。第3のトレンチ116は、埋没ビットライン600と交差するように形成され、
図16に示されているように、ワードライン(word line)として用いられるゲート(gate:
図16の750)が形成される活性ピラー112の第3の側面119を露出するように形成される。このとき、第3のトレンチ116の底には、埋没ビットライン600が露出されないように、第1の絶縁層710又は第2の絶縁層720の一部が残留され得る。
【0058】
第3のトレンチ116によって露出した活性ピラー112の第3の側面119は、第1の側面113及び第2の側面115と交差される面方向を有して形成される。このような露出する第3の側面119上に熱酸化などを行ってゲート誘電層751を形成する。
【0059】
第3のトレンチ116内のゲート誘電層751上にワードラインとして用いられるゲート750を形成する。このとき、ゲート750は、ゲート誘電層751上に側方に付着された形状で形成され、タングステン層のような金属層を有して形成されることができる。このとき、向かい合う2つの第3の側面119上に各々分離されたゲート750が形成されるように、ゲート750のための層を蒸着した後、第3のトレンチ116の底が露出するように異方性乾式エッチングする過程が導入され得る。このような乾式エッチング過程によってゲート750がそれぞれの活性ピラー112が付着された形態になるようにノード(node)分離され得る。タングステン層とゲート誘電層751との界面には、接着層としてチタニウム/チタニウム窒化物層が導入され得る。ゲート750は、埋没ビットライン600と交差される方向に延長されるように形成される。ゲート750のための層を蒸着し、リセスして活性ピラー112の上側端部の側面を露出した後、活性ピラー112の上側端部に第1の不純物及び第2の不純物と同じ導電型の不純物、例えば、リン(P)をドーピングしてソース(source)として上側ジャンクション550を形成する。このように、垂直型トランジスタが構成されることができ、ソースの上側ジャンクション550に連結されるようにキャパシタが集積されてDRAMメモリセルが構成され得る。
【0060】
本発明の実施形態に係る垂直型トランジスタは、拡散度が異なるヒ素(As)とリン(P)を不純物として用いるハイブリッド(hybrid)ドーピング方式で埋没ジャンクション510を形成することにより、埋没ジャンクション510に求められる接触抵抗の減少とともに、ジャンクション拡散プロファイルを求める形態で形成することができる。
【0061】
図17に示すように、活性領域101を有する壁体111又は壁体111を分割して形成される活性ピラー112の下側に片側コンタクト(OSC:one side contact)として埋没ジャンクション510が形成される。このとき、埋没ジャンクション510は、拡散度(diffusivity)が低いヒ素(As)が拡散された第1の不純物層511と拡散度が相対的に高いリン(P)が拡散された第2の不純物層513を有して備えられる。第1の不純物層511のヒ素(As)は拡散度が低いため、高い濃度でドーピングされても第1の不純物層511の拡散プロファイルが側方に深く拡張されず、OSCの第1の側面113に隣接する表層内に限定されることができる。言い換えれば、第1の不純物層511の拡散プロファイルが側方に深く拡散されることを抑制しつつも、第1の不純物層511内のヒ素(As)の濃度を増加させることができる。第1の不純物層511が開口部410に露出する第1の側面113部分の表層に隣接して位置するので、開口部410を介して接触する埋没ビットライン(
図16の600)は、実質的に第1の不純物層511と電気的に接触される。
【0062】
埋没ビットライン600の接触抵抗を減少させるためには、このような接触がオーミック接触を形成することが有利であり、オーミック接触のために、第1の不純物層511の濃度は相当高く形成されることが有利である。第1の不純物層511にドーピングされるドーパントの拡散度がヒ素(As)より大きい場合、濃度が高くなるほど拡散プロファイルの深さは増加されるはずであり、
図18に示されたように、このような場合、拡散プロファイル53が反対側の第2の側面115まで延長されるように拡散されることができる。埋没ジャンクション拡散プロファイル53が第1の側面113から第2の側面115まで延長される場合、ゲート750に重なる活性領域101部分と下部の半導体基板100部分が拡散プロファイル53によって断絶遮断されるフローティングボディー構造(floating body structure)が誘発され得る。このようなフローティングボディー構造において、ゲート750の下の活性領域101部分にファイルアップ(pile up)されるホール電荷(hole charge)が半導体基板100側に抜け出すことができないため、続けてファイルアップされたホール電荷がトランジスタの動作に悪影響を及ぼして動作不良を誘発し得る。
【0063】
本発明の実施形態では、第1の不純物層511の不純物ドーパントを、ヒ素(As)を用いることにより、ドーパント濃度を増加させるにもかかわらず、ヒ素(As)の低い拡散度によって第1の不純物層511の拡散プロファイルが側方に深く拡散されることを有効に制限抑制することができる。これにより、第1の不純物層511の濃度をオーミック接触のために求められる高い水準、例えば、5E19 dose/cm
3〜7E20 dose/cm
3水準に実現することができる。
【0064】
第1の不純物層511を、ヒ素(As)のドーピングを利用して実現するとき、ヒ素(As)の低い拡散度は、拡散プロファイルの深さ拡張を抑制するのに有効であるが、第1の不純物層511がゲート750に重なるチャネル(channel)地点との相当な距離であるD3の分だけ離隔する脆弱点が伴われ得る。開口部410は、ゲート750と所定間隔D4の分だけ離隔したより深い位置に位置する。これは、開口部410を介して埋没ジャンクション510に接触する埋没ビットライン600と、これに交差されるように形成されるゲート750とが離隔マージン(margin)を確保するためである。埋没ビットライン600とゲート750との間の離隔マージンはほぼ40nm程度に設定されることができるが、このような離隔マージンは、工程マージンを確保することにより、埋没ビットライン600とゲート750との間の短絡(short)を防止するために設定される。
【0065】
このような離隔マージンを減らす場合、工程マージンの確保が難しく、かつ、トランジスタの動作時、埋没ビットライン600とゲート750との間の寄生キャパシタンス(capacitance)の発生又は撹乱によってDRAMの読み出し及び書き込み(read/write)動作時に、しきい電圧(Vt)が変わるミスマッチ(mismatch)現象が誘発され得る。したがって、埋没ビットライン600とゲート750との間に導入される第1の絶縁層(
図16の710)又は第2の絶縁層720による離隔間隔及び絶縁の確保が重要である。
【0066】
第1の不純物層511のみで埋没ジャンクション510を構成するためには、第1の不純物層511の拡散プロファイルの終端部分がゲート750と重ならなければならないが、ヒ素(As)の低い拡散度によって拡散される距離D5が制限されるため、第1の不純物層511とゲート750との間に離隔距離D3が誘発される。このような離隔距離D3の発生は、トランジスタのしきい電圧Vtの急激な増加を誘発するようになり、実験的にチャネルの不純物濃度が1E12 dose/cm
3で離隔されない場合に比べてD3が20nmに測定される場合、1V以上のしきい電圧の増加が測定される。ヒ素(As)の濃度が7E20 dose/cm
3〜3E20 dose/cm
3範囲にスプリット(split)した場合に、しきい電圧Vtは1.2〜1.6V水準に相当急激な増加を見せることが実験的に測定される。このようなしきい電圧の増加を抑制するためには、離隔距離D3を減らさなければならず、このために、開口部410の離隔間隔D4が減らなければならないが、これは、埋没ビットライン600とゲート750との離隔確保のために困難である。
【0067】
第1の不純物層511の濃度確保のために、低い拡散度のヒ素(As)を用いるときのしきい電圧増加を補償するために、第2の不純物層513を形成して埋没ジャンクション510のより緩慢な拡散プロファイルを実現する。このとき、第2の不純物層513は、相対的に高い拡散度のリン(P)をドーピングする。リン(P)は、ヒ素(As)より低い濃度で例えば、6.3E16 dose/cm
3〜5.7E19 dose/cm
3水準にドーピングされ得る。リン(P)のドーピングによる第2の不純物層513は、リン(P)の相対的に高い拡散度によって第1の不純物層511より深い深さに拡散され、これにより、拡散プロファイルは、より深い深さまで拡張される。第2の不純物層513は第1の不純物層511を内包するように覆う形状で形成され、全体埋没ジャンクション510の拡散プロファイルがゲート750に重なる活性領域101部分であるチャネルに一部重なるように拡張されることができる。これは、
図19に示されているように、リン(P)の拡散度又は拡散距離がヒ素(As)の拡散度又は拡散距離より大きいためである。
【0068】
図19は、75Asと31Pの拡散プロファイルをSIMSで測定した結果を見せている。濃度1E18原子 dose/cm
3における拡散深さを測定すれば、ヒ素(As)は203Åであることに比べ、リン(P)は175Åに測定される。このとき、表面でのヒ素(As)の濃度は6.5E19 dose/cm
3であり、リン(P)の濃度は5.7E19 dose/cm
3であり、全体濃度は1.25E20 dose/cm
3に設定して行われる。拡散のための熱処理は、1000℃でほぼ10秒程度RTA処理によって行う。リン(P)は、より深い距離まで拡散されることを、
図19のSIMS測定プロファイルが見せている。
【0069】
このように、リン(P)をドーピングして第2の不純物層513を形成することにより、全体埋没ジャンクション510の拡散プロファイルが、ゲート750に重なる活性領域101部分であるチャネルに接するように拡張させることができる。これにより、トランジスタのしきい電圧Vtは0.6〜0.2V水準に減少させることができ、これは、ヒ素(As)のみでドーピングした第1の不純物層511のみで埋没ジャンクション510が備えられる場合に発生するしきい電圧の急激な増加を補償できることを示す。第2の不純物層513のためのリン(P)のドーピング濃度をヒ素(As)のドーピング濃度より低くすることにより、第2の不純物層513が第2の側面115まで至らず、第2の側面115と所定間隔520離隔されるようにすることができる。すなわち、リン(P)のドーピング濃度を減少させることにより、第2の不純物層513の拡散プロファイルが過度に拡張されることを抑制することができる。
【0070】
これは、オーミック接触のために求められるドーパントドーピング濃度水準を、ヒ素(As)のドーピング濃度を増加させることによって実現し、緩慢な拡散プロファイルをリン(P)のドーピングで実現することによって可能である。このように、第2の不純物層513が所定間隔520、第2の側面115と離隔することにより、離隔した部分を介してチャネルの下の活性領域101部分と下部の半導体基板100とが遮断されずに連結されるボディータイド構造(body tied structure)が実現され得る。これにより、ホール電荷がこのような離隔部分に半導体基板100側に抜け出すことができ、ホール電荷のファイルアップを有効に抑制することができる。
【0071】
本発明の実施形態では、拡散度が低いヒ素(As)で接触濃度を確保し、拡散度が高いリン(P)でジャンクション深さを確保した緩慢なプロファイルのジャンクション(broad junction)で埋没ジャンクション510を形成することができる。これにより、緩慢なプロファイルによる電界(electrical field)の減少を実現し、チャネル及びジャンクション抵抗を減少させて安定したトランジスタ動作を実現することができる。ヒ素(As)の濃度を高くしつつも、埋没ジャンクション510とゲート750の下のチャネルとの重ね(overlap)確保が可能であって、埋没ビットライン600とゲート750であるワードラインとの間のマージンを確保しつつも、セルトランジスタのしきい電圧Vtが上昇することを有効に抑制することができる。更に、ポリシリコンを蒸着する蒸着設備とイオン注入のみで埋没ジャンクション510を実現する過程の実行が可能であって、新しい装備の導入なしで垂直型トランジスタの製造が可能である。
【0072】
本発明の実施形態に係る垂直型キャパシタのジャンクション形成方法は、ヒ素(As)とリン(P)を共にドーピングする限り、様々に変形されたドーピング方法が利用され得る。
【0073】
図20に示すように、低濃度のリン(P)と高濃度のヒ素(As)とが共にドーピングされたポリシリコン層(As、P doped polysilicon)を蒸着し、これを片側コンタクトマスクの開口部410の上側部までエッチバック(etch back)してドーピング媒介層501を形成することができる。次に、
図21に示されているように、RTA過程を利用して拡散させて第1の不純物層521及び第2の不純物層523を有する埋没ジャンクション520を形成することができる。このような場合、ドーピングされたポリシリコン層を蒸着時にヒ素(As)とリン(P)を共にドーピングすることにより、イオン注入のような工程ステップを省略することができる。
【0074】
図22に示すように、不純物がドーピングされていない非ドーピングされたポリシリコン層(undoped polysillicon)を蒸着し、これを片側コンタクトマスクの開口部410の上側部までエッチバック(etch back)する。次に、低濃度のリン(P)と高濃度のヒ素(As)とをイオン注入のようなドーピング方法でドーピングしてドーピング媒介層503を形成することができる。続いて、RTA過程を利用して拡散させて第1の不純物層531及び第2の不純物層533を有する埋没ジャンクション530を形成することができる。このとき、ヒ素(As)とリン(P)のドーピングは、イオン注入の他に、ヒ素化合物やリン化合物をドーピングソースガス形態で提供して行われることもできる。このような場合、非ドーピングされたポリシリコン層を蒸着し、イオン注入によってヒ素(As)とリン(P)をドーピングすることにより、ドーピングポリシリコン層の形成が単純化され得る。
【0075】
図23に示すように、片側コンタクトマスクの開口部410にリン化水素(phosphine)ガスのようなリン化合物のドーピングソースを提供し、露出した第1の側面113にリン(P)を直接ドーピングする。これにより、リンドーピング層544が形成される。次に、ヒ素(As)をドーピングする過程、例えば、イオン注入過程が行われ得る。ヒ素(As)は、露出した第1の側面113部分に直接イオン注入されたり、又は、
図24に示されているように、ヒ素(As)がドーピングされたポリシリコン層のドーピング媒介層505を形成した後、
図25に示されているように、RTA過程を利用して拡散させて第1の不純物層541及び第2の不純物層543を有する埋没ジャンクション540を形成することができる。このとき、ヒ素(As)がドーピングされたポリシリコン層のドーピング媒介層505は、非ドーピングされたポリシリコン層を蒸着し、エッチバックした後、ヒ素(As)をイオン注入することによって形成されることもできる。
【0076】
図26に示すように、片側コンタクトマスクの開口部410によって露出した第1の側面113にリン(P)及びヒ素(As)を直接ドーピングしてドーピング層555を形成することができる。リン化合物をプラズマ励起して第1の側面113に提供することにより、励起されたリン(P)が第1の側面113にプラズマドーピングされるようにすることができ、また、ヒ素化合物をプラズマ励起して第1の側面113に提供することにより、励起されたヒ素(As)が第1の側面113にプラズマドーピングされるようにすることができる。プラズマドーピングによって形成されたドーピング層555にRTA過程を行ってドーピングされた不純物ドーパントが拡散されるようにすることにより、第1の不純物層551及び第2の不純物層553を有する埋没ジャンクション550を形成することができる。
【0077】
一方、
図13に示されているように、ドーピング媒介層500を形成した後、熱処理によって不純物の拡散を誘導してから、ドーピング媒介層500を選択的に除去せずに、ドーピング媒介層500をビットラインとして利用することができる。例えば、
図14に示されているように、ビットライン600のための別の導電層を蒸着し、このために、ドーピング媒介層500を選択的に除去する過程を省略し、ドーピング媒介層500として利用されたドーパントがドーピングされたポリシリコン層を残存させてビットライン600として利用することができる。ポリシリコン層のみでビットライン600を形成することができるので、選択的エッチング及び別の導電層の蒸着及びエッチング過程を省略でき、工程ステップの減縮が可能である。
【0078】
このとき、不純物の拡散のためのRTA過程は、酸素雰囲気を利用した酸素アニーリング(O
2 annealing)で行われ得る。例えば、窒素ガス(N
2)及び酸素ガスを有する雰囲気を利用して、ドーピング媒介層500の表面に酸化物層による酸素パッシベーション(oxygen passivation)によって不純物ドーパント(dopant)が外部に損失されることを抑制し、より有効に不純物ドーパントが拡散されるようにすることができる。これにより、ドーピング媒介層500内のドーパントがRTA過程中に表面の外部に流出されて損失されることを抑制し、ドーピング媒介層500を有するビットラインの導電性を高く維持することができる。
【0079】
図27に示すように、ドーピング媒介層500として利用されたポリシリコン層上に導電性が更に高い金属層、例えば、タングステン(W)やチタニウム(Ti)などの金属層630を追加で蒸着してビットライン605を構成することもできる。このような場合、ドーピング媒介層500のポリシリコン層表面に酸化層が発生することを抑制するために、RTA過程は、酸素パッシベーションを誘導しない不活性ガス雰囲気、例えば、窒素ガス雰囲気で行われ得る。場合によって、ドーピング媒介層500の一部厚さを部分的にリセスし、金属層630を蒸着することもできる。