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特許5990434波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5990434
(24)【登録日】2016年8月19日
(45)【発行日】2016年9月14日
(54)【発明の名称】波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システム
(51)【国際特許分類】
   H04J 14/00 20060101AFI20160901BHJP
   H04J 14/02 20060101ALI20160901BHJP
   H04J 14/08 20060101ALI20160901BHJP
   H04B 10/572 20130101ALI20160901BHJP
   H01S 5/50 20060101ALI20160901BHJP
   H01S 5/40 20060101ALI20160901BHJP
【FI】
   H04B9/00 E
   H04B9/00 D
   H04B9/00 572
   H01S5/50 630
   H01S5/40
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-192873(P2012-192873)
(22)【出願日】2012年9月3日
(65)【公開番号】特開2014-50002(P2014-50002A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2014年8月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】金子 慎
(72)【発明者】
【氏名】木村 俊二
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 由美子
(72)【発明者】
【氏名】玉置 真也
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−190958(JP,A)
【文献】 特開2010−250350(JP,A)
【文献】 特開2001−298424(JP,A)
【文献】 Kimura, S.,WDM/TDM-PON technologies for future flexible optical access networks,2010 15th OptoElectronics and Communications Conference (OECC),米国,IEEE,2010年 7月 5日,pages.14-15
【文献】 KANI, Jun-ichi,Enabling Technologies for Future Scalable and Flexible WDM-PON and WDM/TDM-PON Systems,IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics ,米国,IEEE,2009年12月 4日,Vol.16, Issue.5,pages.1290-1297
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 14/00
H01S 5/40
H01S 5/50
H04B 10/572
H04J 14/02
H04J 14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々異なる波長に固定されて常時発光している複数の光源からの、互いに波長の異なる複数の連続光を常時出力する多波長光出力手段と、
外部からの波長制御信号に基づいて、前記多波長光出力手段が出力する前記連続光のうちの一つを選択して出力する光スイッチング手段と、
を備える波長可変光源。
【請求項2】
前記光スイッチング手段は、前記波長制御信号に基づいて、前記多波長光出力手段が出力する前記連続光を全て遮断できることを特徴とする請求項1に記載の波長可変光源。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の波長可変光源と、
前記波長可変光源からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段と、
前記パケット信号のパケット長にわたって前記光変調手段の出力光を透過し、前記パケット信号のパケット間で前記光変調手段の出力光を遮断するバースト信号光生成手段と、
を備えており、
前記波長可変光源は、少なくとも前記パケット信号のパケット長にわたって出力光の波長を固定するように制御する前記波長制御信号が入力されることを特徴とする波長可変送信器。
【請求項4】
請求項2に記載の波長可変光源と、
前記波長可変光源からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段と、
を備えており、
前記波長可変光源は、前記パケット信号のパケット長にわたって波長が固定された出力光を出力し、前記パケット信号のパケット間で出力光を遮断するように制御する前記波長制御信号が入力されることを特徴とする波長可変送信器。
【請求項5】
複数の子ノードと1個の親ノードが光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムであって、
前記子ノードは、
請求項3又は4に記載の波長可変送信器を有しており、
前記波長可変送信器が出力する信号光が前記親ノードから予め通知された送信波長となるように前記波長制御信号で前記波長可変光源を制御し、
前記親ノードから予め通知された時刻に、前記親ノードから予め通知された許容量と等しいパケット長の前記パケット信号を前記光変調手段へ入力し、
前記親ノードは、
前記複数の子ノードからの信号光を分岐して出力する光分岐手段と、
前記光分岐手段で分岐された信号光が入力され、前記信号光の中から特定の波長の信号光を選択的に受信するコヒーレント受信器と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【請求項6】
複数の子ノードと1個の親ノードが光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムであって、
前記子ノードは、
請求項3又は4に記載の波長可変送信器を有しており、
前記波長可変送信器が出力する信号光が前記親ノードから予め通知された送信波長となるように前記波長制御信号で前記波長可変光源を制御し、
前記親ノードから予め通知された時刻に、前記親ノードから予め通知された許容量と等しいパケット長の前記パケット信号を前記光変調手段へ入力し、
前記親ノードは、
前記複数の子ノードからの信号光を波長に応じて振り分けて別々の出力端から出力する波長ルーティング手段と、
前記波長ルーティング手段からの信号光と所定の周波数差の波長の局発光を用いて前記信号光を受信するコヒーレント受信器と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【請求項7】
前記コヒーレント受信器は、前記局発光を出力する局発光源として請求項1又は2に記載の波長可変光源を有することを特徴とする請求項6に記載の光伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システムの構成に関する。
【背景技術】
【0002】
アクセスサービスの高速化に対するニーズの高まりにより、FTTH(Fiber To The Home)の普及が世界的に進んでいる。FTTHサービスの大部分は、1個の収容局側装置(OLT: Optical Line Terminal)が時分割多重(TDM: Time Division Multiplexing)により複数の加入者側装置(ONU: Optical Network Unit)を収容し、経済性に優れたPON(Passive Optical Network)システムにより提供されている。TDM−PONでは、図1に示すように、OLTにおける動的帯域割当計算に基づいて通知された送信タイミングで各ONU内のバースト送信器が許容量のパケット信号光を送信し、各ONUからの強度および位相の異なるパケット信号光を時間軸上に多重した信号をOLT内のバースト受信器が受信する。現在の主力システムは伝送速度がギガビット級であるGE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)、G−PON(Gigabit−capable PON)であるが、映像配信サービスの進展に加え、大容量ファイルをアップロード/ダウンロードするアプリケーションの登場などにより、PONシステムの更なる大容量化が求められている。しかしながら、TDM−PONでは、ラインレートの高速化によりシステム帯域を拡張するため、高速化や波長分散の影響により受信特性が大幅に劣化することに加え、バースト送受信器の経済性が課題となるため、10ギガを超える大容量化は難しい。
【0003】
10ギガ超の大容量化に向けて、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)技術の適用が検討されている。図2は、TDM−PONにWDM技術を組み合わせたWDM/TDM−PONの一例である。各々のONUには1波長が割り当てられ、ONU間で信号の時間的重なりが、OLT内の光受信器の数M(Mは2以上の整数)まで許される。そのため、光受信器の増設により、1波長あたりのラインレートを高速化することなく、システム帯域を拡張できる。
【0004】
同じ波長を割り当てられた各ONUは、OLT内の同一の光受信器と論理的に接続し、帯域を共有する。各ONUへの割当波長が固定されている場合、各ONUとOLT内の光受信器との論理接続は不変であり、異なる光受信器と接続されているONU間で帯域を共有することはできず帯域公平性は確保されない。
【0005】
これに対して、非特許文献1では、ONUに波長可変機能を具備した波長可変型WDM/TDM−PONが提案されている。この方式では、ONUへの割当波長の変更によりONU単位で論理接続する光受信器を変更し、全てのONU間でシステム帯域を共有することができる。よって、OLTにおける動的割当計算に基づいて通知された送信波長および送信タイミングで各ONU内の波長可変バースト送信器が許容量のパケット信号光を送信することで、全てのONU間での帯域公平性を確保することができる。この時、波長切替時間は送信不能となるため、システム帯域利用効率を向上するためには、高速な波長切替が求められる。出力光波長の異なる直接変調レーザをアレイ状の配置し、バイアス電流のスイッチングにより発光するレーザを切り替える図3に示す波長可変送信器を用いることにより、高速な波長切替を実現できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】S.Kimura, “10−Gbit/s TDM−PON and over−40−Gbit/s WDM/TDM−PON systems with OPEX−effective burst−mode technologies”, OFC2009,OWH6,2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光アクセスシステムにおける運用コストの低減を狙いとして、PONの多分岐/長延化の検討が進められている。1個のPONあたりの多分岐化により、一定数のONUを収容するのに必要となるOLT数を削減できるため、収容局における装置の維持・管理効率が向上する上、収容局内における消費電力の低減が見込める。また、PONの長延化により、OLTをより上位の集約局に集約し局統合を図ることができるため、収容局のビルメンテナンスの不要化など抜本的なコスト低減が図れる。
【0008】
PONの多分岐/長延化を実現するためには、ONUとOLTとの間での許容損失を拡大する必要がある。光増幅器を用いた光中継により、大幅な許容損失の拡大が可能であるが、伝送路中に電源供給が必要な光増幅器を配置する必要がある。これに対して、受信端での高受信感度化技術であるコヒーレント受信を適用することにより、伝送路中にて電源供給することなく許容損失を拡大できる。一方で、コヒーレント受信では、信号光と局発光の干渉成分を信号成分として取り出すため、信号光と局発光の干渉成分の周波数が受信器の電気帯域内となるように、信号光と局発光の波長を高精度に安定させる必要がある。
【0009】
ここで、図3に示す波長可変送信器では、波長切替時に直接変調レーザのバイアス電流をON/OFFするため、高速な波長切替が実現できる一方で、高精度な波長安定性を得ることが難しい。そのため、波長切替の高速性を特徴とする波長可変型WDM/TDM−PONでは、コヒーレント受信を適用して多分岐/長延化を実現することが困難であるという課題があった。
【0010】
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できる波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、常時発光している複数の波長の連続光から所望の波長を選択して出力することとした。
【0012】
具体的には、本発明に係る波長可変光源は、互いに波長の異なる複数の連続光を常時出力する多波長光出力手段と、外部からの波長制御信号に基づいて、前記多波長光出力手段が出力する前記連続光のうちの一つを選択して出力する光スイッチング手段と、を備える。
【0013】
本波長可変光源は、各波長の光を常時発光させているので波長が高い精度で安定している。また、光スイッチング手段として入力電気信号に対して高速応答性のある光スイッチを用いることで高速な波長切替が実現できる。従って、本発明は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できる波長可変光源を提供することができる。
【0014】
具体的には、本発明に係る波長可変光源の前記光スイッチング手段は、前記波長制御信号に基づいて、前記多波長光出力手段が出力する前記連続光を全て遮断できる。波長制御信号に出力OFFの情報を含めることで波長可変光源から間欠的な出力光を出力することができ、送信器においてバースト信号を発生させる手段を不要とすることができる。
【0015】
本発明に係る波長可変送信器は、前記波長可変光源と、前記波長可変光源からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段と、前記パケット信号のパケット長にわたって前記光変調手段の出力光を透過し、前記パケット信号のパケット間で前記光変調手段の出力光を遮断するバースト信号光生成手段と、を備えており、
前記波長可変光源は、少なくとも前記パケット信号のパケット長にわたって出力光の波長を固定するように制御する前記波長制御信号が入力されることを特徴とする。本波長可変送信器は、前記波長可変光源からの出力光を変調する。従って、本発明は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できる波長可変送信器を提供することができる。
【0016】
本発明に係る波長可変送信器は、前記波長可変光源と、前記波長可変光源からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段と、を備えており、
前記波長可変光源は、前記パケット信号のパケット長にわたって波長が固定された出力光を出力し、前記パケット信号のパケット間で出力光を遮断するように制御する前記波長制御信号が入力されることを特徴とする。波長可変光源が間欠的な出力光を出力できる場合、波長可変送信器は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できるだけでなく、バースト信号光生成手段を不要とすることができる。
【0017】
本発明に係る光伝送システムは、複数の子ノードと1個の親ノードが光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムであって、
前記子ノードは、前記波長可変送信器を有しており、前記波長可変送信器が出力する信号光が前記親ノードから予め通知された送信波長となるように前記波長制御信号で前記波長可変光源を制御し、前記親ノードから予め通知された時刻に、前記親ノードから予め通知された許容量と等しいパケット長の前記パケット信号を前記光変調手段へ入力し、
前記親ノードは、前記複数の子ノードからの信号光を分岐して出力する光分岐手段と、前記光分岐手段で分岐された信号光が入力され、前記信号光の中から特定の波長の信号光を選択的に受信するコヒーレント受信器と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る他の光伝送システムは、複数の子ノードと1個の親ノードが光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムであって、
前記子ノードは、前記波長可変送信器を有しており、前記波長可変送信器が出力する信号光が前記親ノードから予め通知された送信波長となるように前記波長制御信号で前記波長可変光源を制御し、前記親ノードから予め通知された時刻に、前記親ノードから予め通知された許容量と等しいパケット長の前記パケット信号を前記光変調手段へ入力し、
前記親ノードは、前記複数の子ノードからの信号光を波長に応じて振り分けて別々の出力端から出力する波長ルーティング手段と、前記波長ルーティング手段からの信号光と所定の周波数差の波長の局発光を用いて前記信号光を受信するコヒーレント受信器と、を有することを特徴とする。本光伝送システムは、子ノードが前記波長可変送信器を有しており、前記波長可変送信器から信号光を親ノードが受信する。従って、本発明は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できる光伝送システムを提供することができる。
【0019】
本発明に係る光伝送システムの前記コヒーレント受信器は、前記局発光を出力する局発光源として前記波長可変光源を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、波長切替の高速性と高い波長安定性とを両立できる波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】TDM−PONを説明する図である。
図2】WDM/TDM−PONを説明する図である。
図3】従来の波長可変送信器を説明する図である。
図4】本発明に係る光伝送システムを説明する図である。
図5】本発明に係る光伝送システムを説明する図である。
図6】本発明に係る波長可変送信器を説明する図である。
図7】本発明に係る波長可変光源を説明する図である。
図8】本発明に係る波長可変送信器を説明する図である。
図9】本発明に係る光伝送システムが有するコヒーレント受信器を説明する図である。
図10】本発明に係る波長可変光源を説明する図である。
図11】本発明に係る波長可変光源を説明する図である。
図12】本発明に係る波長可変送信器を説明する図である。
図13】本発明に係る波長可変光源を説明する図である。
図14】本発明に係る光伝送システムを説明する図である。
図15】本発明に係る光伝送システムを説明する図である。
図16】波長ルーティング手段の入出力関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0023】
(第1の実施形態)
第1の実施形態における光伝送システム301である波長可変型WDM/TDM−PONにおける上り方向通信の構成を図4に示す。光伝送システム301は、複数の子ノード(ONU100)と1個の親ノード(OLT200)が光ファイバ伝送路50を介して接続された光伝送システムであって、
ONU100は、
波長可変送信器101を有しており、波長可変送信器101が出力する信号光がOLT200から予め通知された送信波長となるように波長制御信号で波長可変光源(図4において不図示)を制御し、OLT200から予め通知された時刻に、OLT200から予め通知された許容量と等しいパケット長のパケット信号を光変調手段(図4において不図示)へ入力し、
OLT200は、
複数のONU100からの信号光を分岐して出力する光分岐手段240と、光分岐手段240で分岐された信号光が入力され、信号光の中から特定の波長の信号光を選択的に受信するコヒーレント受信器201と、を有する。
【0024】
複数のONU100#K(Kは2以上の整数)内の波長可変送信器101(波長可変範囲:λ〜λ(Nは2以上の整数))と、OLT200内のM個(M=2,3,・・・,N)のコヒーレント受信器201とが光ファイバ伝送路50を介して接続されている。OLT200内のコヒーレント受信器201#m(m=1,2,・・・,M)は、波長λの信号光を選択的に受信する。各々のONU100は、波長λ〜λのいずれか1つが割り当てられ、当該波長の信号光を送信する。ここで、同一のコヒーレント受信器201を宛先とするパケット信号光が衝突しないように、光伝送システム301は、各々のONU100はOLT200から予め通知された時刻に許容量の信号光を送信する。波長可変送信器101の波長可変機能により、ONU100単位で論理的に接続するコヒーレント受信器201を変更できるため、M個のコヒーレント受信器201の帯域を全てのONU100間で共有することが可能である。図4はOLT200内の光分岐手段が複数の入力端を有する構成であるが、図5のように単一の入力端のみを有する構成も可能である。
【0025】
図6は、ONU100内の波長可変送信器101を説明する図である。波長可変送信器101は、波長可変光源150と、波長可変光源150からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段160と、パケット信号のパケット長にわたって光変調手段160の出力光を透過し、パケット信号のパケット間で光変調手段160の出力光を遮断するバースト信号光生成手段170と、を備えており、
波長可変光源150は、少なくともパケット信号のパケット長にわたって出力光の波長を固定するように制御する波長制御信号が入力されることを特徴とする。
【0026】
図7は、波長可変光源150の構成例を説明する図である。波長可変光源150は、互いに波長の異なる複数の連続光を常時出力する多波長光出力手段10と、外部からの波長制御信号に基づいて、多波長光出力手段10が出力する連続光のうちの一つを選択して出力する光スイッチング手段20と、を備える。図7の波長可変光源150は、多波長光出力手段10として各々異なる波長で常時発光しているN個の光源11を有する。そして、光スイッチング手段20は各光源11と接続される。
【0027】
光スイッチング手段20は、外部から入力される波長制御信号に応じてN個の光源11の出力光のうちの1つを選択的に出力する。この時、波長制御信号は、波長可変光源150からの出力光の波長がOLT200から予め通知された送信波長となるように光スイッチング手段20を制御する。光スイッチング手段20として、入力電気信号に対して高速応答性を有する音響光学効果や電気光学効果に基づくN×1光スイッチを用いることにより、高速な波長切替を実現できる。ここで、図3に示す波長可変送信器と異なり、個々の光源のバイアス電流は一定であるために、各光源11の波長は高い精度で安定している。よって、波長切替の高速性と高い波長安定性を両立できる。
【0028】
図6に示すように、波長可変光源150の出力光波長は、少なくともパケット信号のパケット長にわたって固定されている。図6は波長可変光源150の出力光波長がパケットごとに切り替わるが、図8のように複数パケットごとに切り替わるように波長可変光源150を制御することも可能である。
【0029】
光変調手段160は、外部から入力されるパケット信号により、波長可変光源150からの出力光を変調する。パケット信号はパケット長がOLT200から予め通知された送信許容量と等しく、同じく通知された時刻に入力される。例えば、光変調手段160は、半導体や二オブ酸リチウム(LiNbO)を材料とするマッハツェンダー型変調器、電界吸収型(EA: Electro Absorption)変調器、半導体光増幅器(SOA: Semiconductor Optical Amplifier)変調器などである。
【0030】
バースト信号光生成手段170は、外部から入力されるゲート信号に応じたON/OFFにより、光変調手段160からの出力光を透過または遮断する。ゲート信号は、光変調手段160に入力されるパケット信号と同期している。バースト信号光生成手段170がパケット信号のパケット長にわたってONとなり、他の時間にOFFとなることで、パケット信号の各パケット間における光変調器からの出力光が遮断され、バースト信号光が生成される(図6図8)。入力電気信号に対して高速応答性を有する音響光学効果や電気光学効果に基づく1×2光スイッチなどがバースト信号光生成手段170として用いられる。
【0031】
OLT200は、光分岐手段240とM個のコヒーレント受信器201を備える。光分岐手段240は、ONU100から伝送された信号光を分岐して、各コヒーレント受信器201へ出力する。例えば、光分岐手段240は、光ファイバやPLC(Planar Lightwave Circuit)により作成された光スプリッタなどである。
【0032】
図9は、OLT200が有するコヒーレント受信器201を説明する図である。コヒーレント受信器201は、局発光源71、光混合手段72、光検波器73、信号復調部74を含む。波長λである信号光を選択的に受信するコヒーレント受信器201#m内の局発光源71の波長は、λと所定の周波数差となるように高い精度で設定される。光混合手段72は、入力された信号光と局発光を、各出力端における両光の光位相差が出力端間で所定の相対差となるように混合して出力する。例えば、光混合手段72は、PLCや空間系で作成された90°光ハイブリッドである。光検波器73は、光混合手段72からの出力を2乗検波し、混合された信号光と局発光の干渉成分を取り出す。信号復調部74は、光検波器73からの出力からONU100内で光変調器160に入力されたパケット信号を復調する。例えば、信号復調部74は、アナログ/ディジタル(A/D)変換器81の後段にディジタル信号処理(DSP: Digital Signal Processing)回路82を配置し、光検波器73の出力をサンプリングして得たディジタル信号を用いたDSP82により信号復調を行う構成とすることができる。
【0033】
光伝送システム301は、ONU100内の波長可変送信器101が図7に示す波長可変光源150を備えることにより、波長切替の高速性とコヒーレント受信において要求される高い波長安定性とを両立している。よって、光伝送システム301は、波長切替の高速性を特徴とし、コヒーレント受信の適用による多分岐/長延化が可能な波長可変型WDM/TDM−PONを実現できる。
【0034】
(第2の実施形態)
第1の実施形態の光伝送システム301において、ONU100内の波長可変送信器101が有する波長可変光源150の構成(図7)を他の構成としてもよい。第2の実施形態は他の構成の波長可変光源の一例である。図10は、他の構成である波長可変光源151を説明する図である。波長可変光源151は、多波長光源12、波長分波手段13、光スイッチング手段20を有する。
【0035】
多波長光源12は、少なくともN個(Nは2以上の整数)の波長成分を有する多波長光を出力する。例えば、多波長光源12は、単一モード光の出力を高周波正弦波で変調して多波長化する構成、モード同期レーザなどであり、各波長は安定している。
【0036】
波長分波手段13は、少なくともN個の出力端を有し、多波長光源12からの多波長光を波長成分ごとに分波して出力する。例えば、波長分波手段13は、アレイ導波路回折格子(AWG: Arrayed Waveguide Grating)や多層膜フィルタなどである。
【0037】
光スイッチング手段20は、図7での説明と同様である。
【0038】
波長可変光源151は、多波長光の波長成分から選択する成分を変更することにより波長切替を行うことができ、高い波長安定性を有する。本実施形態の光伝送システムは、多波長光源151を用いることにより、波長切替の高速性とコヒーレント受信において要求される高い波長安定性とを両立できる。よって、本実施形態の光伝送システムは、波長切替の高速性を特徴とし、コヒーレント受信の適用による多分岐/長延化が可能な波長可変型WDM/TDM−PONを実現できる。
【0039】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は他の構成の波長可変光源の一例である。図11は、他の構成である波長可変光源152を説明する図である。波長可変光源152は、多波長光出力手段10として各々異なる波長で常時発光しているN個の光源11を有し、光スイッチング手段20として電気スイッチ21、N個の光スイッチング器22、及び光合波手段23を有する。
【0040】
光スイッチング器22は、各々異なる波長で常時発光している光源11と1対1に接続し、外部から入力される波長制御信号を受信した電気スイッチ21が各光スイッチング器22をON/OFFすることより、光源11の出力光を透過または遮断する。この時、波長制御信号は、OLT200から予め通知された波長を出力する光源11と接続する光スイッチング器22がONとなるように光スイッチング手段20を制御する。光合波手段23は、N個の光スイッチング器22の出力を束ねる。例えば、光合波手段23は、光ファイバやPLCにより作成された光カプラである。また、光合波手段23は、AWGや多層膜フィルタ等であってもよい。
【0041】
例えば、光スイッチング器22は、入力電気信号に対して高速応答性を有する音響光学効果や電気光学効果に基づく1×2光スイッチなどであり、高速な波長切替を実現できる。また、電気スイッチ21は、全ての光スイッチング器22をOFFすることができる。このため、光スイッチング手段20は、波長制御信号に基づいて、多波長光出力手段10が出力する連続光を全て遮断できる。
【0042】
波長可変光源152は、図6図8の波長可変送信器101に搭載することができるが、図12の波長可変送信器102に搭載することもできる。波長可変送信器102は、波長可変光源152と、波長可変光源152からの出力光を外部からのパケット信号で変調する光変調手段160と、を備えており、波長可変光源152は、パケット信号のパケット長にわたって波長が固定された出力光を出力し、パケット信号のパケット間で出力光を遮断するように制御する波長制御信号が入力される。
【0043】
例えば、図12のようにパケット信号に同期した間欠的な波長制御信号を光スイッチング手段20へ入力することで、波長可変光源152はパケット信号に同期した間欠的で波長可変の光を出力することができる。波長可変送信器102は、図6図8において必要であったバースト信号光生成手段170を不要化することも可能である。
【0044】
波長可変光源152は、図3に示す波長可変送信器と異なり、個々の光源11のバイアス電流は一定であるために、各光源11の波長は高い精度で安定している。このため、本実施形態は、ONU100内の波長可変送信器102が図11に示す波長可変光源152を備えることにより、波長切替の高速性とコヒーレント受信において要求される高い波長安定性とを両立できる。よって、波長切替の高速性を特徴とし、コヒーレント受信の適用による多分岐/長延化が可能な波長可変型WDM/TDM−PONを実現できる。
【0045】
(第4の実施形態)
第4の実施形態は他の構成の波長可変光源の一例である。図13は、他の構成である波長可変光源153を説明する図である。波長可変光源153は、多波長光源12、波長分波手段13、光スイッチング手段20を有する。
【0046】
多波長光出力手段10の多波長光源12及び波長分波手段13は、実施形態2の図10の説明と同じである。光スイッチング手段20の電気スイッチ21、N個の光スイッチング器22、及び光合波手段23は、実施形態3の図11の説明と同じである。このため、光スイッチング手段20は、波長制御信号に基づいて、多波長光出力手段10が出力する連続光を全て遮断できる。
【0047】
そして、実施形態3の説明同様に、パケット信号に同期した間欠的な波長制御信号を光スイッチング手段20へ入力することで、波長可変光源153もパケット信号に同期した間欠的で波長可変の光を出力することができる。このため、図6図8の波長可変送信器101だけでなく図12の波長可変送信器102にも搭載することができる。
【0048】
本実施形態におけるONU100内の波長可変光源153は、多波長光の波長成分から選択する成分を変更することにより波長切替を行うことができ、高い波長安定性を有する。本実施形態の光伝送システムは、多波長光源153を用いることにより、波長切替の高速性とコヒーレント受信において要求される高い波長安定性とを両立できる。よって、本実施形態の光伝送システムは、波長切替の高速性を特徴とし、コヒーレント受信の適用による多分岐/長延化が可能な波長可変型WDM/TDM−PONを実現できる。
【0049】
(第5の実施形態)
図14は、本実施形態の光伝送システム302を説明する図である。光伝送システム302は、複数の子ノード(ONU100)と1個の親ノード(OLT200)が光ファイバ伝送路50を介して接続された光伝送システムであって、
ONU100は、
波長可変送信器(101又は102)を有しており、波長可変送信器(101又は102)が出力する信号光がOLT200から予め通知された送信波長となるように波長制御信号で波長可変光源(図14において不図示)を制御し、OLT200から予め通知された時刻に、OLT200から予め通知された許容量と等しいパケット長のパケット信号を光変調手段(図14において不図示)へ入力し、
OLT200は、
複数のONU100からの信号光を波長に応じて振り分けて別々の出力端から出力する波長ルーティング手段250と、波長ルーティング手段250からの信号光と所定の周波数差の波長の局発光を用いて信号光を受信するコヒーレント受信器201と、を有する。
【0050】
光伝送システム302は、第1〜4の実施形態におけるOLT200内の光分岐手段240が波長ルーティング手段250に置き換わった構成である。波長ルーティング手段250は、N個(Nは2以上の整数)の入力端とM個(M=2,3,・・・,N)の出力端を有し、ONU100から伝送された信号光を波長に応じて振り分けてM個のコヒーレント受信器201へ出力する。各々のONU100は、送信信号光が波長ルーティング手段250において宛先とするコヒーレント受信器201へ振り分けられるようにλ〜λのいずれか1つの波長が割り当てられ、当該波長の信号光を送信する。ここで、同一のコヒーレント受信器201を宛先とする信号光が衝突しないように、各々のONU100はOLT200から予め通知された時刻に許容量の信号光を送信する。波長可変送信器(101又は102)の波長可変機能により、ONU100単位で論理的に接続するコヒーレント受信器201を変更できるため、M個のコヒーレント受信器201の帯域を全てのONU100間で共有することが可能である。図14はOLT200内の波長ルーティング手段250が複数の入力端を有する構成であるが、図15のように単一の入力端のみを有する構成も可能である。
【0051】
例えば、波長ルーティング手段250は、各入力端から入力された波長λ〜λの光を図16で表わされるように波長に応じて出力端#1〜#Mへ振り分ける周回性AWGなどである。
【0052】
本実施形態のコヒーレント受信器201は、第1の実施形態の図9で説明した構成を同様であるが、局発光源71が波長可変である必要がある。コヒーレント受信器201内の局発光源71の波長は、入力信号光と所定の周波数差となるように高い精度で設定される必要がある。ここで、コヒーレント受信器201へ入力される信号光は、論理的に接続する各々のONU100が送信する波長λ〜λの信号光が時間多重されている。よって、局発光源71は、パケット単位での高速な波長切り替えを、高い波長精度で実現することが求められる。このような要求を満たす光源として、分布ブラッグ反射型(DBR: Distributed Bragg Reflector)レーザが挙げられる。また、第1〜4の実施形態で説明した波長可変光源(150〜153)を用いることもできる。
【0053】
本実施形態は、第1〜4の実施形態と同様に、ONU100内の波長可変光源(150〜153)により、波長切替の高速性とコヒーレント受信において要求される高い波長安定性とを両立している。よって、本実施形態の光伝送システムは、波長切替の高速性を特徴とし、コヒーレント受信の適用による多分岐/長延化が可能な波長可変型WDM/TDM−PONを実現できる。
【0054】
以下は、本実施形態の波長可変光源、波長可変送信器及び光伝送システムを説明したものである。
(1)
各々異なる波長で常時発光しているN個(Nは2以上の整数)の光源と、
前記N個の光源と接続され、外部から入力される波長制御信号に応じて前記N個の光源の出力光のうちの1つを選択的に出力する光スイッチング手段を備えることを特徴とする波長可変光源。
(2)
少なくともN個(Nは2以上の整数)の波長成分を有する多波長光を出力する多波長光源と、
少なくともN個の出力端を有し、前記多波長光源からの多波長光を波長成分ごとに分波して出力する波長分波手段と、
前記波長分波手段の前記N個の出力端と接続され、外部から入力される波長制御信号に応じて前記N個の出力端の出力光のうちの1つを選択的に出力する光スイッチング手段を備えることを特徴とする波長可変光源。
(3)
各々異なる波長で常時発光しているN個(Nは2以上の整数)の光源と、
前記N個の光源と1対1に接続され、外部から入力される波長制御信号に応じたON/OFFにより前記光源の出力光を透過または遮断するN個の光スイッチング手段と、
前記N個の光スイッチング手段の出力を束ねる光合波手段を備え、
各々の前記光スイッチング手段へ入力される前記波長制御信号により、同一時刻において最大1個の光スイッチング手段がONとなることを特徴とする波長可変光源。
(4)
少なくともN個(Nは2以上の整数)の波長成分を有する多波長光を出力する多波長光源と、
少なくともN個の出力端を有し、前記多波長光源からの多波長光を波長成分ごとに分波して出力する波長分波手段と、
前記波長分波手段の前記N個の出力端と1対1に接続され、外部から入力される波長制御信号に応じたON/OFFにより前記N個の出力端からの出力光を透過または遮断するN個の光スイッチング手段と、
前記N個の光スイッチング手段の出力を束ねる光合波手段を備え、
各々の前記光スイッチング手段へ入力される前記波長制御信号により、同一時刻において最大1個の光スイッチング手段がONとなることを特徴とする波長可変光源。
(5)
上記(1)から(4)に記載のいずれかの波長可変光源と、
前記波長可変光源からの出力光を外部から入力されるパケット信号により変調する光変調手段と、
外部から入力されるゲート信号に応じたON/OFFにより、前記光変調手段の出力光を透過または遮断するバースト信号光生成手段を備え、
前記ゲート信号は、前記パケット信号と同期しており、前記パケット信号のパケット長にわたって前記バースト信号光生成手段がONとなり、
前記波長可変光源の出力光の波長は、少なくとも前記パケット信号のパケット長にわたって固定されていることを特徴とする波長可変送信器。
(6)
上記(3)または(4)に記載の波長可変光源と、
前記波長可変光源からの出力光を外部から入力されるパケット信号により変調する光変調手段を備え、
前記波長制御信号は、前記パケット信号と同期しており、前記パケット信号のパケット長にわたって前記N個の光スイッチング手段のうちの1個がONとなることを特徴とする波長可変送信器。
(7)
複数のONU100と1個のOLT200が光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムにおいて、
前記ONU100は、請求項5または6に記載の波長可変送信器を備え、
前記波長制御信号は、前記波長可変光源からの出力光の波長が前記OLT200から予め通知された送信波長となるように前記光スイッチング手段へ入力され、
前記パケット信号は、そのパケット長が前記OLT200から予め通知された許容量と等しく、前記OLT200から予め通知された時刻に前記光変調手段へ入力され、
前記OLT200は、前記複数のONU100からの信号光を分岐して出力する光分岐手段と、
前記光分岐手段と接続されたコヒーレント受信器を備え、
前記コヒーレント受信器は、入力される信号光の中から特定の波長の信号光を選択的に受信することを特徴とする光伝送システム。
(8)
複数のONU100と1個のOLT200が光ファイバ伝送路を介して接続された光伝送システムにおいて、
前記ONU100は、請求項5または6に記載の波長可変送信器を備え、
前記波長制御信号は、前記波長可変光源からの出力光の波長が前記OLT200から予め通知された送信波長となるように前記光スイッチング手段へ入力され、
前記パケット信号は、そのパケット長が前記OLT200から予め通知された許容量と等しく、前記OLT200から予め通知された時刻に前記光変調手段へ入力され、
前記OLT200は、前記複数のONU100からの信号光を波長に応じて振り分けて別々の出力端から出力する波長ルーティング手段と、
前記波長ルーティング手段と接続されたコヒーレント受信器を備え、
前記コヒーレント受信器内の局発光源の波長は、入力される信号光の波長と所定の周波数差となるように設定されることを特徴とする光伝送システム。
(9)
上記(8)に記載の光伝送システムにおいて、
前記局発光源が、請求項1から4のいずれかに記載の波長可変光源であることを特徴とする光伝送システム。
【符号の説明】
【0055】
10:多波長光出力手段
11:光源
12:多波長光源
13:波長分波手段
20:光スイッチング手段
21:電気スイッチ
22:光スイッチング器
23:光合波手段
50:光ファイバ伝送路
71:局発光源
72:光混合手段
73:光検波器
74:信号復調部
81:A/D変換器
82:DSP回路
100:ONU(子ノード)
101、102:波長可変送信器
150〜153:波長可変光源
160:光変調手段
170:バースト信号光生成手段
200:OLT
201:コヒーレント受信器
240:光分岐手段
250:波長ルーティング手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16