【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光ファイバセンサは、伝搬可能なモード数が2〜4つに限定された数モード光ファイバ(FMF:Few−mode fiber)を用い、光ファイバセンサの出力端で観測される伝搬モードとモード間干渉の関係を明確化する手段としている。
【0008】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサは、
所定の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を備え、
前記測定波長を有する測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性のうち、
前記波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する波長変化量、及び、
前記波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて、
前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する。
【0009】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサは、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を備え、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前記第2の測定波長を有する第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性のうち、
前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、及び、
前記第2の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、を用いて、
前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する。
【0010】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサは、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を備え、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前記第2の測定波長を有する第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性のうち、
前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、
前記第2の波長依存性の光強度が最大もしくは最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、及び、
前記第1の波長依存性又は前記第2の波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて、
前記センサ部における温度、張力、曲率及び側圧のうちの任意の3種類の物理量の相対変化量を検出する。
【0011】
本願発明の光ファイバセンサでは、
前記数モード光ファイバは、ステップ型の屈折率分布を有し、LP11モードの遮断波長が1650nm以上であり、規格化周波数V値が2.9以上3.8以下であってもよい。
【0012】
本願発明の光ファイバセンサでは、
前記数モード光ファイバは、ステップ型の屈折率分布を有し、LP11モードの遮断波長が1650nm以上であり、規格化周波数V値が2.9以上3.8以下であり、
前記第1の測定波長の中心波長と前記第2の測定波長の中心波長の間隔Δλが、規格化周波数Vを用い、式(5)を満たしてもよい。
【0013】
本願発明の光ファイバセンサでは、
前記数モード光ファイバは、クラッド外径が125μm以下であってもよい。
【0014】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサシステムは、
所定の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部と、
前記測定波長を有する測定光を
前記センサ部に入射させる測定光源と
、
前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を測定し、前
記測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性のうち、前記波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する波長変化量、及び、前記波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて
、前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する解析部と、
を備える。
【0015】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサシステムは、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部と、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光及び
前記第2の測定波長を有する第2の測定光を
前記センサ部に入射させる測定光源と
、
前
記第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前
記第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性のうち、前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、及び、前記第2の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、を用いて、前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する解析部と、
を備える。
【0016】
具体的には、本願発明の光ファイバセンサシステムは、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部と、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光及び
前記第2の測定波長を有する第2の測定光を
前記センサ部に入射させる測定光源と
、
前
記第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前
記第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性のうち、前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、前記第2の波長依存性の光強度が最大
又は最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、及び、前記第1の波長依存性又は前記第2の波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて、前記センサ部における温度、張力、曲率及び側圧のうちの任意の3種類の物理量の相対変化量を検出する解析部と、
を備える。
【0017】
具体的には、本願発明の測定方法は、
所定の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を用いる測定方法であって、
前記測定波長を有する測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を測定する測定手順と、
前記波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する波長変化量、及び、前記波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて、前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する解析手順と、
を有する。
【0018】
具体的には、本願発明の測定方法は、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を用いる測定方法であって、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前記第2の測定波長を有する第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性を測定する測定手順と、
前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、及び、前記第2の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、を用いて、前記センサ部における温度又は張力の相対変化量を検出する解析手順と、
を有する。
【0019】
具体的には、本願発明の測定方法は、
所定の第1の測定波長及び第2の測定波長で少なくとも2種類以上の伝搬モードを導波可能な数モード光ファイバの両端に、前記第1の測定波長及び前記第2の測定波長で1種類の伝搬モードを導波可能な単一モード光ファイバが接続されたセンサ部を用いる測定方法であって、
前記第1の測定波長を有する第1の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性
を示す第1の波長依存性及び前記第2の測定波長を有する第2の測定光の前記センサ部の出射端における光強度の波長依存性を示す第2の波長依存性を測定する測定手順と、
前記第1の波長依存性の光強度が最大又は最小になる波長の変化量に相当する第1の波長変化量、前記第2の波長依存性の光強度が最大もしくは最小になる波長の変化量に相当する第2の波長変化量、及び、前記第1の波長依存性又は前記第2の波長依存性の光強度の最大値と最小値の差分に相当する光強度変化量、を用いて、前記センサ部における温度、張力、曲率及び側圧のうちの任意の3種類の物理量の相対変化量を検出する解析手順と、
を有する。
【0020】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。