【実施例】
【0168】
A.調製実施例
(実施例A1)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-2)の合成
【化17】
【0169】
1,2-ジヒドロキシベンゼン1.12gを、酢酸ナトリウムバッファー100ml(0.025mM、pH 4.65)及びエタノール30mlに溶解する。
没食子酸1.74gを、引き続き酵素原液1mLを加える。
酢酸ナトリウムバッファー10ml(0.025mM、pH 4.65)に凍結乾燥した酵素10mg(Trametes versicolor由来のラッカーゼ、Fluka)を溶解することにより、酵素原液を調製する。
TLCにて没食子酸が無くなることにより反応の終了が示されるまで、反応混合物を数時間激しく撹拌する。
反応混合物を濾別し、残渣を水で洗浄し、60℃で真空乾固する。
化合物(B-2)に相当する固体0.21gを得る。
UV-Vis(MeOH):λ
max=400nm(ε=11413)、λ
max=276nm、ε=23972。
【0170】
(実施例A2)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-3)の合成
【化18】
【0171】
1,2-ジヒドロキシベンゼン1.12g及び没食子酸メチルエステル1.88gを、酢酸ナトリウムバッファー80ml(0.025mM、pH 4.65)及びエタノール20mlに溶解する。
酵素原液1mLを加えた後、反応混合物を数時間激しく撹拌する。
酢酸ナトリウムバッファー10ml(0.025mM、pH 4.65)に凍結乾燥した酵素10mg(Trametes versicolor由来のラッカーゼ、Fluka)を溶解することにより、酵素原液を調製する。
TLCにて没食子酸メチルエステルが無くなることにより反応の終了が示されるまで、反応混合物を数時間激しく撹拌する。
反応混合物を濾別し、残渣を水で洗浄し、60℃で真空乾固する。
化合物(B-3)に相当する固体0.15gを得る。
UV-Vis(MeOH): λ
max=395nm(ε=13523)、λ
max=277nm、ε=26379。
【0172】
(実施例A3)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-4)の合成
【化19】
【0173】
3-メトキシカテコール1.43g及び没食子酸1.74gを、酢酸ナトリウムバッファー100ml(0.025mM、pH 4.65)及びエタノール30mlに溶解する。
引き続き酵素原液1mLを反応混合物に加える。
酢酸ナトリウムバッファー10ml(0.025mM、pH 4.65)に凍結乾燥した酵素10mg(Trametes versicolor由来のラッカーゼ、Fluka)を溶解することにより、酵素原液を調製する。
TLCにて没食子酸が無くなることにより反応の終了が示されるまで、反応混合物を数時間激しく撹拌する。
反応混合物を濾別し、残渣を水で洗浄し、30℃で真空乾固する。
化合物(B-4)に相当する固体0.49gを得る。
UV-Vis(MeOH): λ
max=396nm(ε=8489)、λ
max=307nm、ε=24015。
【0174】
(実施例A4)
ラッカーゼ触媒による化合物B-5の合成
【化20】
【0175】
3-メトキシカテコール43g及び没食子酸メチルエステル1.88gを、酢酸ナトリウムバッファー80ml(0.025mM、pH 4.65)及びエタノール20mlに溶解する。
引き続き酵素原液1mLを反応混合物に加える。
酢酸ナトリウムバッファー10ml(0.025mM、pH 4.65)に凍結乾燥した酵素10mg(Trametes versicolor由来のラッカーゼ、Fluka)を溶解することにより、酵素原液を調製する。
TLCにて没食子酸メチルエステルが無くなることにより反応の終了が示されるまで、反応混合物を数時間激しく撹拌する。
反応混合物を濾別し、残渣を水20mlで洗浄し、45℃で真空乾固する。
化合物(B-5)に相当するベージュ色固体0.52gを得る。
UV-Vis(MeOH): λ
max=403nm(ε=11667)、λ
max=308nm(ε=29426)。
【0176】
(実施例A5)
ラッカーゼ触媒による化合物B-6の合成
【化21】
【0177】
3-メチルカテコール1.24g及び没食子酸メチルエステル1.84g(両方ともにFLUKAから市販されている)を、リン酸バッファー80ml(pH=5、0.05M)とエタノール20mlとの混合物に溶解し、開放ビーカー中室温にて24時間ラッカーゼ溶液2ml(T.versicolor、46U)で処理する。
【0178】
得られた固体を濾別し、水で洗浄し、乾燥させる。
化合物(B-6)0.64gを得る。
1H-NMR (DMSOD
6, 300 MHz): 10.00 (広幅, 1 H); 9.60 (広幅, 1 H); 8.22 (d, 1 H); 7.55 (d, 1 H); 7.51 (s, 1 H); 2.33 (s, 3 H).
13C-NMR (DMSOD
6, 75 MHz): 17.1; 53.7; 115.6; 1213.2; 128.6; 130.0; 133.1; 139.2; 147.7; 150.8; 153.8; 167.2; 184.8.
UV-Vis(MeOH): λ
max=396nm(ε=12328)、λ
max=280nm(ε=27527)。
【0179】
(実施例A6)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-7)の合成
【化22】
【0180】
オルト酢酸トリエチル92.5gを、キシレン375ml中のピロガロール72.5g(両方ともにFLUKAから市販されている)に加え、約120℃で加熱する。
生成したエタノールを5時間かけて留去させる(理論上約66.5mL)。
赤褐色だが透明の溶液が生成する。
冷却した後、溶液を水(3回)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させる。
キシレンを除去した後、残渣が残り、これを酢酸エチル/ヘキサンから再結晶する。
生成物85.7g(77%)を得る。
あるいは、シリカゲルのカラム(溶離液ヘキサン-酢酸エチル/1-1)上で粗生成物を精製して、化合物(B-7-2)85gを白色粉体として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.71 (dd, 1 H); 6.48 (dd, 1 H); 6.45 (dd, 1 H); 3.61 (q, 2 H);1.82 (s, 3 H); 1.21 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.2; 24.9; 58.6; 101.3; 110.5; 121.7; 128.5; 133.64; 138.6; 147.8。
【化23】
【0181】
過アセチル化したα-D-グルコシルブロミド50.0g(グルコースペンタ-アセテート及び48%HBr溶液からこれ自体調製される)及び保護化したピロガロール(B-7-2)12.0gを、室温でクロロホルム100ml及び水1.7mlに溶解する。
炭酸カリウム42.0g及びベンジルトリブチルアンモニウムクロリド3.8gを加える。
混合物を2日間撹拌する。
固体を濾別し、有機相を0.1N塩化水素、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで順次抽出する。
硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させるとシロップ状物が得られ、これをジエチルエーテルから結晶化する:
固体のグルコシド(B-7-3)28.5gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.63 (d, 1 H); 6.58 (d, 1 H); 5.14 - 5.34 (m, 4 H); 4.30 (dd, 1 H); 4.12 (dt, 1 H); 3.58 (q, 2 H); 2.03 - 2.07 (4 x s, 4 x 3 Hずつ); 1.80 (s, 3 H); 1.20 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.2; 21.0 (4 x C); 24.9; 58.4; 62.1; 68.5; 71.5; 72.4; 73.0; 100.4; 103.9; 113.1; 121.6; 128.5; 136.0; 139.3; 148.4; 169.4; 170.4; 170.6。
【化24】
【0182】
化合物(B-7-3)20.0g及びパラ-トルエンスルホン酸25mgを、水0.5mlを含むクロロホルム100mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で4時間撹拌する。
次いで混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。
得られた残渣をシリカゲルのカラム(溶離液:酢酸エチル)に通して酸を除去し、化合物(B-7-4)14.4gを白色泡沫状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.71 (d, 2 H); 6.50 (dd, 1 H); 6.17 (広幅, OH); 5.61 (広幅, OH); 5.27 (五重線, 2 H); 5.14 (t, 1 H); 4.93 (d, 1 H); 4.27 (dd, 1 H); 4.18 (dd, 1 H); 3.85 (ddd, 1 H); 2.10 (s, 3 H); 2.08 (s, 3 H); 2.04 (s, 3 H); 2.03 (s, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 20.8; 20.9; 21.0; 21.1; 62.0; 86.4; 71.6; 72.5; 72.6; 102.0; 109.9; 112.0; 120.2; 135.1, 144.7; 145.6; 169.5; 170.1; 170.2; 170.7。
【化25】
【0183】
化合物B-9-3にて記載した通りに、ナトリウムメタノレートを用いて化合物(B-7-4)を収率85%で脱保護化する。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.61 (d, 1 H); 6.52 (t, 1 H); 6.44 (d, 1 H); 4.65 (d, 1 H); 3.77 (d, 1 H); 3.63 (dd, 1 H); 3.27 - 3.44 (m, 4 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 61.3; 70.2; 73.8; 76.5; 77.1; 103.2; 109.1; 110.8; 119.0; 135.4; 145.9; 146.3。
【化26】
【0184】
化合物(B-7-5)0.60gを室温でリン酸バッファー20ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
【0185】
激しく撹拌しながら、エタノール2mlに溶解した没食子酸メチルエステル0.38gを加え、引き続きラッカーゼ溶液2ml(T.versicolor 1mg/1ml バッファー(26U/mg))を加える。
この混合物を終夜撹拌し、濾別し、濾液を水で洗浄する。
僅かにオレンジがかった粉体0.37g(40%)を得る:
1H-NMR (DMSOD
6, 300 MHz): 8.27 (d, 1 H); 7.52 (d, 1 H); 7.51 (s, 1 H); 5.23 (d, 1 H); 5.06 (広幅 2 H); 4.56 (広幅 1 H); 3.86 (s, 3 H); 3.70 (d, 1 H); 3.20 - 3.40 (m, 5 H).
13C-NMR (DMSOD
6, 75 MHz): 53.7; 61.4; 70.5; 74.0; 77.0; 100.7; 113.6; 114.9; 117.2; 124.1; 130.0; 138.7; 138.9; 150.2; 152.8; 154.2; 167.2; 184.1.
UV-Vis(MeOH): λ
max=399nm(ε=10816)、λ
max=287nm(ε=26118)。
【0186】
(実施例A7)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-9)の合成
【化27】
【0187】
実施例B-7-3におけるα-グルコシルブロミドにて記載した通りに得られた、化合物(B-7-2)1.4g及び過アセチル化したα-ラクトシルブロミド9.29gを、室温で水0.2mlを含むクロロホルム15mlに溶解する。
ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド(Fluka)0.45g及び微粉末の炭酸カリウム(技術グレード)4.90gをこの混合物に順次加える。
全ての出発物質が消費されるまで、混合物を30時間激しく撹拌する。
次いで混合物をセライトで濾過して微粉末を除去し、蒸発させる。
次いで得られた残渣をシリカゲルの短カラム(溶離液ヘキサン-酢酸エチル/6-1から1-1)で精製する。
化合物(B-9-1)4.64gを無色のシロップ状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.73 (t, 1 H); 6.58 (t, 2 H), 5.36 (dd, 1 H), 5.27 (m, 1 H), 5.08 - 5.16 (m, 2 H), 4.97 (dd, 1 H), 4.52 (dd, 1 H), 4.48 (ddd, 1 H), 4.06 - 4.18 (m, 4 H), 3.86 - 3.95 (m, 2 H), 3.72 (m, 1 H), 3.52 - 3.62 (m, 2 H), 2.04 - 2.16 (7 x s, 各3 H), 1.80 (s, 3 H), 1.26 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.6; 15.2; 20.8; 20.97 (2x C); 21.1; 21.2; 21.4; 24.9; 58.4; 60.7; 61.1; 61.5; 62.1; 66.9; 69.4; 71.0; 71.2; 71.8; 73.0; 73.2; 76.3; 100.2; 101.3; 103.8; 112.8; 121.5; 128.5; 135.9; 139.4; 148.3; 169.1; 169.7; 169.8; 170.1; 170.2; 170.3, 170.4。
【化28】
【0188】
化合物(B-9-1)4.32gを、水0.2mlを含むクロロホルム20ml及びトルエンスルホン酸55mgに溶解する。
全ての出発物質が消費されるまで、混合物を室温で1時間撹拌する。
溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルパッド(溶離液ヘキサン-酢酸エチル/1-1)で濾過して、化合物(B-9-2)3.36gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.73 (dd, 2 H); 6.51 (dd, 2 H), 6.19 (広幅 OH); 5.45 (広幅 OH); 5.27 (dd, 1 H), 5.17 (d, 1 H), 5.14 (dd, 1 H); 5.10 (d, 1 H), 4.97 (dd, 1 H), 4.88 (d, 1 H); 4.52 (dd, 1 H), 4.08 - 4.19 (m, 3 H), 3.86 - 3.95 (m, 2 H), 3.72 (ddd, 1 H), 1.98 - 2.16 (7 x s, 各3 H)。
【化29】
【0189】
アルゴン雰囲気中、室温で化合物(B-9-2)3.08gを、ナトリウムメタノレート0.27gを含むメタノール20mlとジクロロメタン7mlとの混合物に溶解する。
混合物を2.5時間撹拌し、混床式イオン交換樹脂(Amberlite MB-30)4.0gで処理する。
濾過し、蒸発させて、化合物(B-9-3)1.84gを灰色粉体として得る。
1H-NMR (CD
3OD,300 MHz): 6.56 (dd, 1 H), 6.45 (dd, 1 H), 6.30 (t, 1 H), 4.73 (d, 1 H); 4.38 (d, 1 H); 3.90 (t, 1 H); 3.46 - 3.82 (m, 11 H)。
【化30】
【0190】
化合物(B-9-2)0.10g、没食子酸0.025g及びラッカーゼ2mg(T.versicolor、Fluka、26U/mg)を、室温でリン酸バッファー10ml(pH=4.8、0.1M)及びアセトン2mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで、開放ビーカー中激しく撹拌する。茶色がかった固体(B-9)90mgを得る。
1H-NMR (OC(CD
3)
2,300 MHz): 8.45 (d, 1 H); 7.84 (d, 1 H); 7.58 (s, 1 H); 5.82 (d, 1 H); 5.47 (dd, 1 H); 5.43 (d, 1 H); 5.40 (dd, 1 H); 5.21 (dd, 1 H); 5.07 (t, 1 H); 4.92 (dd, 1 H); 4.10 - 4.42 (m, 6 H); 2.06 (s, 3 H); 2.02 (s, 3 H); 2.01 (s, 3 H); 2.00 (s, 3 H); 1.99 (s 3 H); 1.98 (s, 3 H); 1.97 (s, 3 H)。
【0191】
(実施例A8)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-13)の合成
【化31】
【0192】
米国特許第4,675,392号(1987年)に従って得られた保護化した糖(B-7-0)23.8g、及び化合物(B-7-2)10.9gをアセトン500mlに溶解し、炭酸カリウム35.0g及びヨウ化ナトリウム230mgで処理する。
全ての出発物質が消費されるまで、この混合物を50℃で終夜激しく撹拌する。
冷却した後、固体を濾別し、溶媒を蒸発させる。
残渣をシリカゲルパッド(溶離液ヘキサン-酢酸エチル/10-4)で精製する。
化合物(B-13-1)28.2gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.72 (dd, 1 H); 6.49 (d, 1 H), 6.41 (d, 1 H); 5.16 (dd, 1 H); 5.06 (t 1 H); 4.97 (dd, 1 H); 4.52 (dd, 1 H); 4.25 (dd, 1 H); 4.08 - 4.14 (m, 3 H); 4.02 (dt, 1 H); 3.64 - 3.77 (m, 2 H); 3.59 (q, 2 H); 1.91 - 2.07 (4 x s, 各3 H及び2 H); 1.80 (s; 3 H); 1.20 (t, 3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 15.2, 20.8; 20.9; 21.1; 24.9; 25.0; 29.9; 58.3; 62.2; 66.1; 66.8; 68.7; 71.6; 72.1; 73.1; 101.2; 101.8; 108.6; 121.6; 128.2; 134.9; 142.3; 147.9; 169.3; 169.5; 170.3; 170.7。
【化32】
【0193】
化合物(B-13-1)28.0g及びパラ-トルエンスルホン酸35mgを、水0.9mlを含むクロロホルム150mlに溶解し、室温で2時間撹拌する。
次いで混合物を硫酸ナトリウムで濾過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルの短カラム(溶離液ヘキサン-酢酸エチル/10-5)に通して酸を除去する。
溶媒を蒸発させて、化合物(B-13-2)20.8gを白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.70 (t, 1 H); 6.57 (dd, 1 H); 6.43 (dd, 1 H); 5.84 (OH); 5.52 (OH); 5.20 (t, 1 H); 5.02 (t, 1 H); 5.00 (dd, 1 H); 4.23 (DDD, 1 H); 3.99 - 4.15 (m, 4 H); 3.72 (m, 2 H); 1.95 - 2.05 (4 x s, 各3 H及び2 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 20.9; 21.0 (2 x C); 21.1; 29.6; 62.2; 66.1; 66.3; 68.7; 71.5; 72.2; 73.1; 100.9; 104.9; 109.2; 119.9; 133.2; 144.7; 146.4; 169.5; 169.7; 170.3; 170.9。
【化33】
【0194】
化合物(B-13-2)3.0gを、2.1当量のナトリウムメタノレートを含むメタノール25mlに溶解する。
混合物を氷浴中で10分間撹拌し、次いで更なるメタノール20mlを含むAmberlite IRC 50を用いて中和させる。
僅かに茶褐色がかった溶液を濾別し、蒸発させ、水から凍結乾燥させて、僅かにフワフワした化合物(B-13-3)1.8gを得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.60 (t, 1 H); 6.46 (d, 1 H); 6.41 (d, 1 H); 4.32 (d, 1 H); 4.15 - 4.23 (m, 2 H); 3.60 - 3.85 (m, 4 H); 3.18 - 3.38 (m, 4 H); 2.13 (t, 2 H).
13C-NMR (CD
3 OD
, 75 MHz): 29.7; 61.7; 66.3; 66.7, 70.5; 74.0; 76.7; 77.0; 103.2; 105.1; 108.9; 118.9; 134.4; 145.5; 147.7。
【化34】
【0195】
化合物(B-13-1)1.20g及び市販されている没食子酸メチルエステル0.70gを、室温でエタノール6mlを含むリン酸バッファー60ml(50mmol、pH=5)に溶解する。
ラッカーゼ原液4ml(10mg/10ml(23U/mg))溶液を加えることにより反応を開始する。
開放ビーカー中で終夜インキュベートした後、更にラッカーゼ46Uを加え、インキュベーションを続ける。
更に24時間後、反応混合物を遠心分離機にかけ、透明な上澄み液を凍結乾燥させる。
得られた茶褐色粉体をメタノール60ml中で撹拌し、再度遠心分離機にかける。この手順を2度繰り返し、次いでメタノールを蒸発させ、残渣をシリカゲルパッド(溶離液ジクロロメタン-メタノール-水/10-4-0.4)で精製する。ベンゾトロポロン化合物(B-13)0.44gを得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 8.24 (s 1H); 7.64 (s, 1 H); 7.18 (s, + H); 4.32 (d, 1 H); 4.09 - 4.17 (m, 2 H); 3.96 (s, 1 H); 3.81 - 3.89 (m, 3 H); 3.68 (dd, 1 H); 3.17 - 3.33 (m, 4 H); 2.22 (t, 2 H).
13C-NMR (CD
3 OD
, 75 MHz): 29.5; 52.4; 61.7; 66.3 (2 x C); 70.6; 74.0; 76.9; 77.0; 103.3; 110.3; 113.6; 116.2; 124.1; 130.2; 137.8; 138.3; 150.8; 151.8; 153.9; 167.5; 183.0.
UV-Vis (MeOH): λ
max = 404 nm (ε = 10478), λ
max = 306 nm (ε = 28087). 水溶性: 10.467%。
【0196】
(実施例A9)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-16)の合成
【化35】
【0197】
過アセチル化したα-D-ガラクトシルブロミド5.0g(FLUKAから市販されている)及び保護化されたピロガロール(B-7-2)1.3gを、室温でクロロホルム15ml及び水0.2mlに溶解する。
【0198】
炭酸カリウム4.5g及びベンジルトリブチルアンモニウムクロリド0.4gを加える。
出発物質が完全に消費されるまで、混合物を室温で激しく撹拌する(約19時間)。
固体をセライトで濾別し、有機相を蒸留させて茶褐色のシロップ状物を得、これをシリカゲルカラム(溶離液 酢酸エチル-ヘキサン/1-1)で精製する。
化合物(B-16-1)2.48gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.68 (t, 1 H); 6.58 (dd, 1 H); 6.52 (dd, 1 H); 5.38 (dd; 1 H); 5.36 (dd, 1 H); 5.00 - 5.01 (m, 2 H); 4.05 - 4.17 (m, 2 H); 3.93 (dt, 1 H); 3.51 (q, 2 H); 1.95 - 2.11 (4 x s, 4 x 各3H); 1.74 (s, 3 H); 1.14 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.2; 20.9; (2 x C); 21.0 (2 x C); 25.0; 58.4; 61.4; 67.1; 69.0; 71.1; 71.3; 101.2; 104.0; 113.1; 121.5; 128.5; 136.1; 139.5; 148.3; 169.5; 170.2; 170.3: 170.4。
【化36】
【0199】
化合物(B-16-1)2.5g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)45mgを、水0.15mlを含むクロロホルム10mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で6時間撹拌する。
混合物を固体の炭酸水素ナトリウム0.02gで中和し、次いでセライト及び硫酸ナトリウムのパッドで濾過し、蒸発させる。
化合物(B-16-2)2.1gを白色泡沫状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.73 (d; 1 H); 6.72 (s, 1 H); 6.63 (dd, 1 H); 6.13 (広幅, OH); 5.46 (q, 2 H); 5.04 (dd, 1 H); 5.03 (d, 1 H); 4.02 - 4.27 (m, 3 H); 2.20 (s, 3 H); 2.14 (s, 3 H); 2.06 (s, 3 H); 2.02 (s, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 20.9; 21.0 (2 x C); 21.2; 61.6; 67.6; 69.3; 70.7; 71.7; 102.5; 109.5; 111.8; 120.2; 134.9, 144.7; 145.4; 170.1; 170.2; 170.4 (2 x C)。
【化37】
【0200】
化合物(B-9-3)にて記載した通りに、ナトリウムメタノレートを用いて化合物(B-16-2)(2.0g)を脱保護化する。
充分脱保護化された糖(B-16-3)1.3gを得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.68 (dd, 1 H); 6.50 - 6.54 (m, 2 H); 4.68 (d, 1 H); 3.75 - 3.90 (m, 4 H); 3.53 - 3.65 (m, 2 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 61.30; 69.12; 71.35; 73.57; 76.00; 104.51; 109.21; 110.59; 118.32; 124.32; 145.17; 148.05。
【化38】
【0201】
化合物(B-16-3)0.10gを室温でリン酸バッファー4ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
激しく撹拌しながら、没食子酸メチルエステル0.80g及びラッカーゼ1mg(T.versicolor:26U/mg)を加える。
この混合物を開放ビーカー中で終夜撹拌し、濾別し、濾液を水で洗浄する。
化学式(B-16)のベンゾトロポロン化合物に相当する僅かにオレンジ色の粉体0.07gを得る。
1H-NMR (DMSOD
6, 300 MHz): 8.26 (d, 1 H); 7.56 (d, 1 H); 7.51 (s, 1 H); 5.16 (d, 1 H); 3.88 (s, 3 H); 3.40 - 3.70 (m, 6 H)。
【0202】
(実施例A10)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-15)、(B-29)の合成
【化39】
【0203】
出発フェノール(B-7-2)(23.4g)及び市販されている(6-ブロモ)エチルヘキサノエート(28.0g)を室温でジメチルホルムアミド200mlに溶解する。
混合物を炭酸カリウム82.6gで処理し、24時間激しく撹拌する。
反応を完結させるため、スラリー液を60℃に2時間加熱する。
冷却した後、混合物を濾過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。
洗液及び濾液を合わせ、1N塩化水素、水及びブラインで順次抽出する。
通常の後処理により残渣を得、これを短シリカパッド(溶離液:酢酸エチル-ヘキサン/2-8)で精製する。
化合物(B-15-1)37.2gを無色油状物として得る。
【0204】
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.69 (dd, 1 H); 6.46 (ddd, 2 H); 4.08 (q, 2 H); 4.07 (t, 2 H); 3.57 (dq, 1 H); 2.30 (t, 2 H); 1.78 (m, 5 H); 1.68 (m, 2 H); 1.50 (m, 2 H); 1.24 (t, 3 H); 1.70 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.60; 15.19; 24.93; 25.04; 25.84; 29.41; 34.54; 58.26; 60.46; 69.54; 101.58; 108.76; 121.45; 128.11; 135.00; 142.36; 147.96; 173.58。
【化40】
【0205】
化合物(B-15-1)37.0g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)100mgを、水1.0mlを含むクロロホルム200mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で撹拌する。
混合物を固体の炭酸水素ナトリウムで中和し、次いでセライト及び硫酸ナトリウムのパッドで濾過し、蒸発させる。
化合物(B-15-2)19.3gを無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.67 (t, 1 H); 6.55 (dd, 1 H); 6.40 (dd, 1 H); 5.91 (広幅, 2 H); 4.12 (q, 2 H); 3.97 (t, 2 H); 2.31 (t, 2 H); 1.77 (m, 2 H); 1.67 (m, 2 H); 1.46 (m, 2 H); 1.22 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.58; 24.92; 25.84; 29.10; 34.46; 60.77; 69.09; 104.52; 109.02; 119.84; 133.14; 144.59; 146.78; 174.10。
【化41】
【0206】
化合物(B-15-2)2.80gを、室温でリン酸バッファー40ml(0.05M、pH=5)及びアセトン8.00mlに溶解する。
激しく撹拌しながら、没食子酸メチルエステル2.10g及び西洋ワサビペルオキシダーゼ10mg(FLUKA:約200U/mg)を加える。
次いで3%過酸化水素溶液5mlをこの混合物に30分以内に滴下する。
4時間後アセトン16mlを加え、混合物を18時間撹拌し、次いで更に過酸化水素溶液5mlを加え、混合物を12時間撹拌する。
次いで混合物を遠心分離機にかけ、ペレットを水に繰り返し溶解し、遠心分離機にかける。
最後に、ペレットを水/アセトン(容量/容量:1-1)から遠心分離機にかけ、次いで乾燥する。
化合物(B-29)1.56gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.33 (d, 2 H); 7.89 (d, 1 H); 7.02 (s, 1 H); 6.33 (広幅, 1 H); 4.25 (t, 2 H); 4.15 (t, 2 H); 3.97 (s, 3 H); 2.37 (t, 2 H); 1.97 (m, 2 H); 1.75 (m, 2 H); 1.59 (m, 2 H); 1.26 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.63; 24.94; 25.83; 29.01; 34.48; 53.41; 60.69; 69.34; 110.26; 114.71; 125.04; 131.26; 137.17; 138.96; 150.98; 153.47; 167.06; 173.74; 182.39。
【化42】
【0207】
化合物(B-29)1.0gを、室温で水1.00ml及びリパーゼNOVO435(Novozymes)0.5gを含むトルエン100mlに溶解する。
エチルエステルの開裂が完結するまで、反応物を50℃で撹拌する。
次いで混合物を濾別し、アセトンで洗浄し、蒸発させて、酸(B-15)0.88gを得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 8.26 (d, 2 H); 7.52 (d, 1 H); 7.36 (s, 1 H); 4.19 (t, 2 H); 3.83 (s, 3 H); 2.24 (t, 2 H); 1.80 (m, 2 H); 1.59 (m, 2 H); 1.47 (m, 2 H); 1.26 (t, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 25.12; 25.88; 29.17; 34.51; 53.67; 69.26; 111.37; 114.61; 116.67; 123.95; 130.38; 138.52; 138.71; 152.08; 154.14; 167.16; 174.98; 183.47。
【0208】
(実施例A11)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-36)の合成
【化43】
【0209】
化合物(B-15-2)3.75g及び没食子酸(FLUKA)2.80gを、室温でアセトン18mlとリン酸-クエン酸バッファー(pH=5、0.05M)との混合物に溶解する。
激しく撹拌しながら、市販されている(FLUKA)西洋ワサビペルオキシダーゼ7mg(約200U/mg)を加える。
この混合物を3%過酸化水素溶液9mlで1時間以上処理する。
6時間後、混合物を濾別し、残渣を最少量のジクロロメタンで抽出して、酸(B-36)1.67を得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 13.20 (OH); 9.60 (OH); 9.53 (OH); 8.30 (d, 1 H); 7.60 (d, 1 H); 7.42 (s, 1 H); 4.20 (t, 2 H); 4.02 (q, 2 H); 2.29 (t, 3 H), 1.79 (五重線 2 H); 1.60 (m, 2 H); 1.45 (m, 2 H); 1.44 (t, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 14.97 25.04; 25.77; 29.07; 34.32; 60.43; 69.27; 111.17; 115.28; 116.79; 125.08; 130.72; 138.25; 138.74; 152.04; 152.09; 154.06; 168.27; 173.37; 183.51。
【0210】
(実施例A12)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-31)の合成
【化44】
【0211】
市販されている(FLUKA)メチルカテコール2.0g及び没食子酸5.4gを、室温でリン酸バッファー100ml(0.05M、pH=5)及びアセトン20mlに溶解する。
市販されている(FLUKA)西洋ワサビペルオキシダーゼ7.0mg(約200U/mg)を加え、引き続き混合物を過酸化水素溶液(3%)10mlで1時間処理する。
更に2時間室温で撹拌した後、得られた沈殿物を濾別し、水で充分に洗浄し、乾燥させて、化合物(B-31)0.69gを得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 8.24 (d, 1 H); 7.63 (d, 1 H); 7.51 (s, 1 H); 2.35 (s, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 17.15; 116.27; 119.26; 124.27; 128.85; 129.70; 133.12; 139.16; 147.38; 150.75; 153.66; 168.18; 186.52。
【0212】
(実施例A13)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-34)の合成
【化45】
【0213】
市販されている(FLUKA)メチルカテコール2.0g及び没食子酸オクチルエステル(FLUKA)3.0gを、室温でリン酸バッファー35ml(0.05M、pH=5)及びアセトン30mlに溶解する。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ5.0mgを加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
得られた沈殿物を濾別し、水で充分に洗浄し、乾燥させて、化合物(B-34)2.10gを得る。
【0214】
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.30 (d, 1 H); 8.17 (OH); 7.90 (d, 1 H); 7.31 (s, 1 H); 6.61 (OH); 4.45 (t, 2 H); 2.46 (s, 3 H), 1.80 (五重線 2 H); 1.30 - 1.50 (m, 10 H); 0.89 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.46; 16.55; 23.02; 26.40; 29.05; 29.55; 29.62; 32.16; 66.69; 115.98; 118.36; 124.43; 129.55; 129.59; 132.21; 139.88; 146.25; 149.39; 152.79; 168.68; 183.42.
UV-Vis(MeOH): λ
max=282nm(ε=27979)、λ
max=398nm(ε=12446)。
【0215】
(実施例A14)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-33)の合成
【化46】
【0216】
化合物(B-7-1)30.0g、市販されている(FLUKA)1-ブロモ-ドデカン37.5ml、炭酸カリウム105g及びヨウ化ナトリウム22.9gを、アセトン300ml中で2時間還流させる。
濾過し、溶媒を除去して残渣を得、これを短シリカパッド(溶離液:酢酸エチル-ヘキサン/1-10)で精製する。
化合物(B-33-1)33.1gを無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.49 (t, 2 H); 4.08 (t, 2 H); 3.63 (dq, 2 H); 1.82 (s, 3 H); 1.77 (五重線 2 H); 1.28 - 1.50 (m, 10 H); 1.20 (t, 3 H); 0.89 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.48; 15.23; 24.99; 26.28; 29.71; 29.75 (2 x C); 29.94; 29.96; 30.00; 30.02; 32.23; 58.30; 69.95; 101.51; 108.72; 121.43; 128.14; 135.05; 142.53; 147.96。
【化47】
【0217】
化合物(B-33-1)24.3g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)115mgを、水0.95mlを含むクロロホルム150mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で撹拌する。
次いで混合物をブライン及び水で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。
化合物(B-33-2)19.3gを無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.60 (dd, 1 H); 6.46 (dd, 1 H); 5.45 (広幅, 2 H); 4.03 (t, 2 H); 1.81 (五重線 2 H); 1.27 - 1.49 (m, 18 H); 0.90 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.45; 23.07; 26.38; 29.66; 29.71; 29.76; 29.94; 29.97; 30.00; 30.03; 32.29; 69.51; 104.33; 108.90; 119.95; 132.88; 144.26; 146.61。
【化48】
【0218】
化合物(B-33-2)0.80g及び没食子酸オクチルエステル(FLUKA)1.15gをアセトン30mlに溶解し、次いでリン酸バッファー9ml(0.05M、pH=5)を加える。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ10.0mgを加え、混合物を室温で48時間撹拌する。
得られた沈殿物を遠心分離機にかけ、水-アセトン(容量/容量1-1)で充分に洗浄し、ジオキサン/水から凍結乾燥させて、化合物(B-33)0.42gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.34 (OH); 8.33 (d, 1 H); 7.89 (d, 1 H); 7.02 (s, 1 H); 6.28 (OH); 4.36 (t, 2 H); 4.24 (t, 2 H); 1.94 (五重線 2 H); 1.81 (五重線 2 H); 1.15 - 1.56 (m, 28 H); 0.89 (t, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.49 (2 x C); 23.02; 23.06; 26.29; 26.38; 29.06; 29.39; 29.55; 29.62; 29.71 (2 x C); 29.95 (2 x C); 29.99 (2 x C); 32.15; 32.28; 66.78; 69.79; 110.28; 114.79; 116.20; 125.48; 131.44; 137.08; 138.99; 150.90; 151.12; 153.49; 166.66; 182.41。
【0219】
(実施例A15)
ラッカーゼ触媒による化合物B-35の合成
【化49】
【0220】
化合物(B-33-2)0.50g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)0.63gをアセトン20mlに溶解する。
リン酸バッファー12ml(0.05M、pH=5)を加える。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ5.0mgを加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
得られた沈殿物を遠心分離機にかけ、水で充分に洗浄し、ジオキサン/水から凍結乾燥させて、化合物(B-35)0.62gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.34 (d, 1 H); 8.33 (OH); 7.89 (d, 1 H); 7.04 (s, 1 H); 6.27 (OH); 4.25 (t, 2 H); 3.97 (s, 3 H); 1.94 (五重線 2 H); 1.52 (五重線 2 H); 1.25 - 1.50 (m, 12 H); 0.88 (t, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.49; 23.05; 26.27; 29.37; 29.70; (2 x C); 29.89; 29.95; 29.99; 30.01; 32.27; 54.41; 69.79; 110.28; 114.70; 116.19; 125.09; 131.36; 137.12; 139.02; 150.93; 151.11; 153.52; 167.10; 182.42。
【0221】
(実施例A16)
ラッカーゼ触媒による化合物B-32の合成
【化50】
【0222】
乾燥テトラヒドロフラン100mlに溶解した市販されているオレイン酸エチル(FLUKA)25.0gを、アルゴン雰囲気下0℃にて70分以内で水素化アルミニウムリチウム3.05gの乾燥テトラヒドロフラン50mlスラリー液に滴下する。
出発エステルが完全に消費された後、氷水10ml及び1N水酸化ナトリウム溶液10mlを順次加えることにより、過剰の水素化物をクエンチする。
得られた沈殿物をセライトパッドで濾過する。
濾液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、アルコール(B-32-1)21.5gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 5.34 (dt, 2 H); 3.63 (t, 2 H); 2.04 (m, 4 H); 1.56 (五重線 2 H); 1.24 - 1.40 (m, 26 H); 0.88 (t, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.47; 23.05; 26.12; 27.56; 27.580; 29.60; 29.68; 29.77; 29.86; 29.88; 30.02; 30.11; 30.13; 32.26; 33.17; 63.34; 129.99; 130.12。
【化51】
【0223】
化合物(B-32-1)21.5gをピリジン11mgと共にジクロロメタン120mlに溶解し、0℃に冷却する。
メシルクロリド10mlをこの混合物に加え、出発アルコールが完全に消費されるまで撹拌を続ける。
次いで混合物を1N塩化水素、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで順次抽出する。
【0224】
生成物を通常通り回収して、化合物(B-32-2)26.7gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 5.33 (dt, 2 H); 4.20 (t, 2 H); 2.98 (s, 3 H); 2.01 (m, 4 H); 1.71 (五重線 2 H); 1.24 - 1.42 (m, 26 H); 0.87 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.47; 23.04; 25.78; 27.53; 27.58; 29.37; 29.50 (2 x C); 29.68 (2 x C); 29.87; 30.05; 30.12; 32.25; 37.71; 70.44; 129.89; 130.19。
【化52】
【0225】
化合物(B-32-2)13.5g、化合物(B-7-2)23.9g、ヨウ化ナトリウム0.7g及び炭酸カリウム47.6gをアセトン500mlに加え、50℃に2日間加熱する。
出発物質が消費された後、混合物を濾別し、溶媒を蒸発させ、残渣を短シリカパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量2-1)に通す。
化合物(B-32-3)29.2gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.50 (dt, 2 H); 5.35 (dt, 2 H); 4.08 (t, 2 H); 3.63 (dq, 2 H); 2.03 (m, 4 H); 1.83 (s, 3 H); 1.80 (五重線 2 H); 1.26 - 1.40 (m, 26 H); 1.20 (t, 3 H); 0.89 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.49; 15.23; 23.06; 24.99; 26.29; 27.58; 29.60; 29.61; 29.70; 29.74; 29.84; 29.89; 30.03; 30.07; 30.14; 32.28; 58.31; 69.94; 101.52; 108.72; 121.44; 128.14; 129.98; 130.14; 135.04; 142.53; 147.96。
【化53】
【0226】
化合物(B-32-3)21.3g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)50mgを、水1mlを含むクロロホルム80mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で撹拌する。
混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。
短シリカパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 5-2)を通過させて、化合物(B-32-4)を収率16.7gで無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.50 (dt, 2 H); 5.35 (dt, 2 H); 4.08 (t, 2 H); 3.63 (dq, 2 H); 2.03 (m, 4 H); 1.80 (五重線 2 H); 1.26 - 1.40 (m, 26 H); 0.89 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.49; 23.06; 24.99; 26.29; 27.58; 29.60; 29.61; 29.70; 29.74; 29.84; 29.89; 30.03; 30.07; 30.14; 32.28; 58.31; 69.94; 101.52; 108.72; 121.44; 128.14; 129.98; 130.14; 135.04; 142.53; 147.96。
【化54】
【0227】
化合物(B-32-4)0.80g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)0.78gをアセトン25mlに溶解し、次いでリン酸バッファー8ml(0.05M、pH=5)を加える。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ5.0mgを加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
次いで混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を水で繰り返し洗浄して、化合物(B-32)0.23gを得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 8.33 (s, 1 H); 7.56 (s, 1 H); 7.44 (s, 1 H); 5.35 (dt, 2 H); 4.21 (t, 2 H); 3.88 (s, 3 H); 3.63 (dq, 2 H); 2.03 (m, 4 H); 1.80 (五重線 2 H); 1.17 - 1.35 (m, 26 H); 0.89 (t, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 14.75; 22.92; 26.19; 27.42; 29.42 (3 x C); 29.51 (3 x C); 29.66; 29.92 (2 x C); 32.10; 53.69; 69.44; 111.43; 114.65; 116.73; 124.04; 130.27 (2 x C); 130.45 (2 x C); 138.56; 138.75; 152.11; 154.24; 167.23; 183.57。
【0228】
(実施例A17)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-37)の合成
【化55】
【0229】
化合物(B-16-2)1.50g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)3.0gを、室温でリン酸バッファー330ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ8.0mg(28.6U/g)を加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
次いで混合物を濾別し、残渣を乾燥させて、化合物(B-37)1.02gを得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 8.25 (d, 1 H); 7.75 (d, 1 H); 7.33 (s, 1 H); 5.45 - 5.57 (m, 4 H); 5.29 (dd, 1 H); 4.38 (t, 1 H); 4.25 (d, 1 H); 3.90 (s, 3 H); 2.03 - 2.18 (4 x s, 各3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 20.00 (2 x C); 20.22; 20.58; 52.93; 62.12; 67.74; 69.12; 71.05; 71.97; 99.53; 112.89; 113.72; 118.05; 124.61; 129.67; 138.24; 139.16; 148.75; 152.89; 154.18; 167.83; 170.13; 170.34; 170.59; 171.05; 183.50。
【0230】
(実施例A18)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-38)の合成
【化56】
【0231】
過アセチル化したマルトシルブロミド5.0g(文献:K. P. RavindranathanらのJ. Carbohydr. Chem.、1990年、9巻(5号)、777頁に従って得られた)、化合物(B-7-2)1.40g及び炭酸カリウム2.50gを、トリブチルベンジルアンモニウムブロミド0.23gを含むクロロホルム15ml中室温で2日間激しく撹拌する。
混合物をセライトで濾過し、溶媒を蒸発させる。
残渣をシリカゲルカラム(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)で精製して、無色泡沫状物(B-38-1)3.4gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.68 (dt, 1 H); 6.52 (dt, 2 H); 5.37 (dd, 1 H); 5.30 (t, 1 H), 5.26 (dt, 1 H); 5.16 (dd, 1 H); 4.95 - 5.04 (m, 2 H); 4.82 (dd, 1 H); 4.36 (m, 1 H); 4.20 (m, 2 H); 4.04 (m, 1 H); 3.98 (dd, 1 H); 3.95 (m 1 H); 3.78 (m, 1 H); 3.51 (dq, 2 H); 1.93 - 2.10 (7 x s, 各3 H); 1.74 (d, 3 H); 1.18 (dt, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz)。
【化57】
【0232】
化合物(B-38-1)1.30g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)13mgを、水0.06mlを含むクロロホルム10mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で撹拌する。
混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。
化合物B-38-2を収量1.19gで泡沫状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.66 (d, 2 H); 6.43 (m, 1 H); 6.06 (OH); 5.37 (dd, 1 H); 5.28 (dd, 1 H); 5.26 (dd, 1 H); 5.03 (dd, 1 H), 4.97 (dd, 1 H); 4.87 (d, 1 H); 4.80 (dd, 1 H); 4.49 (dd, 1 H); 4.19 (ddd, 1 H); 4.02 (dd, 1 H); 4.00 (t, 1 H); 3.90 (ddd, 1 H); 3.7 (ddd, 1 H); 1.93 - 2.08 (7 x s, 各3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 20.94 (2 x C); 21.05 (2 x C); 22.00 (2 x C); 21.25; 61.86; 62.58; 68.34; 69.00; 69.56; 70.32; 72.27; 72.70; 73.18; 74.97; 95.96; 101.97; 110.76; 112.18; 120.40; 135.38; 144.59; 145.71; 169.49; 170.00; 170.08; 170.14; 170.53; 170.61 (2 x C)。
【化58】
【0233】
化合物(B-38-2)0.37g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)0.49gを、室温でリン酸バッファー20ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ2.0mg(28.6U/g)を加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
次いで混合物を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、化合物(B-38)0.34gを得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 7.84 (d, 1 H); 7.45 (d, 1 H); 7.02 (s, 1 H); 5.35 - 5.50 (m, 4 H); 5.16 (t, 1 H); 5.07 (tt, 1 H), 4.92 (dd, 1 H); 4.67 (d, 1 H); 4.23 - 4.34 (m, 2 H); 4.04 - 4.21 (m, 4 H); 3.87 (s, 3 H); 1.99 - 2.14 (7 x s, 各3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 19.62; 19.66; 19.78; 19.88; 19.96; 20.10; 20.23; 52.59; 60.47; 62.12; 68.65; 68.94; 69.77; 70.57; 72.19; 73.03; 74.35; 75.14; 96.48; 98.93; 107.90; 114.92; 116.78; 123.96; 129.48; 138.97; 148.61; 152.02; 153.61; 166.72; 169.97; 170.32; 170.43; 170.61; 170.70; 171.09; 171.25; 171.29; 182.98。
【0234】
(実施例A19)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-39)の合成
【化59】
【0235】
過アセチル化したラクトシルブロミド10.0g(文献:K. P. RavindranathanらのJ. Carbohydr. Chem.、1990年、9巻(5号)、777頁に従って得られた)、化合物(B-7-2)2.80g及び炭酸カリウム5.20gを、トリブチルベンジルアンモニウムブロミド0.23g及び水0.20mlを含むクロロホルム33ml中室温で3日間激しく撹拌する。
混合物をセライトで濾過し、溶媒を蒸発させる。
残渣をシリカゲルカラム(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)で精製して、無色泡沫状物(B-39-1)5.7gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.74 (t, 1 H); 6.59 (dt, 2 H); 5.43 (dd, 1 H); 5.36 (t, 1 H); 5.33 (dt, 1 H), 5.23 (dd, 1 H); 5.06 (m, 2 H); 4.86 (dd, 1 H); 4.45 (m, 1 H); 4.25 (m, 2 H); 4.10 (dd, 1 H); 4.04 (dd, 1 H); 3.95 (m 1 H); 3.80 (m, 1 H); 3.58 (dq, 2 H); 1.99 - 2.10 (7 x s, 各3 H); 1.81 (d, 3 H); 1.21 (dt, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.16; 20.88; 20.97; 21.03; 21.08; 21.17; 21.23; 21.32; 24.92; 58.40; 61.84; 62.26; 68.35; 68.83; 69.59; 70.31; 72.30; 72.66; 72.87; 73.00; 99.62; 99.69; 103.78; 112.86; 121.56; 128.48; 135.82; 139..16; 148.32; 169.45; 169.69; 169.98; 170.16; 170.31; 170.41; 170.56。
【化60】
【0236】
化合物(B-39-1)4.32g及びパラ-トルエンスルホン酸(FLUKA)55mgを、水0.20mlを含むクロロホルム20mlに溶解し、全ての出発物質が消費されるまで室温で撹拌する。
混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる。
短シリカパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)に通して、化合物(B-39-2)を収量3.36gで無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.73 (d, 2 H); 6.51 (dd, 1 H); 6.19 (OH); 5.45 (OH); 5.36 (dd, 1 H); 5.28 (t, 1 H); 5.16 (dd, 1 H), 5.11 (dd, 1 H); 4.98 (dd, 1 H); 4.88 (d, 1 H); 4.56 (dd, 1 H); 4.54 (d, 1 H); 4.05 - 4.18 (m, 3 H); 3.84 - 3.93 (m, 2 H); 3.74 (ddd, 1 H); 1.98 - 2.16 (7 x s, 各3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 20.90 (2 x C); 21.03 (2 x C); 21.08 (2 x C); 21.24; 61.86; 62.60; 68.34; 68.99; 69.56; 70.33; 72.27; 72.73; 73.15; 74.99; 95.96; 101.90; 110.69; 112.18; 120.37; 135.37; 144.61; 145.69; 169.50; 170.01; 170.10; 170.14; 170.55; 170.61 (2 x C)。
【化61】
【0237】
化合物(B-39-2)1.0g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)2.40gを、室温でリン酸バッファー150ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ10.0mg(286U)を加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
次いで混合物を濾別し、残渣を水で洗浄する。
引き続き、残渣を酢酸エチルから繰り返し蒸発させる。
化合物(B-39)0.81gを得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 10.01 (OH); 9.79 (OH); 8.25 (d, 1 H); 7.59 (d, 1 H); 7.41 (s, 1 H); 5.82 (d, 1 H); 5.40 (t, 1 H); 5.31 (d, 1 H); 5.25 (dd, 1 H); 5.05 (dd, 1 H), 4.99 (t, 1 H); 4.90 (dd, 1 H); 4.46 (dd, 1 H); 4.00 - 4.21 (m, 6 H); 3.89 (s, 3 H); 1.94 - 1.99 (7 x s, 各3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 19.70; 19.75; 19.88; 19.96; 20.05; 20.22; 20.35; 52.67; 60.49; 62.15; 68.67; 68.84; 68.96; 69.78; 70.55; 72.18; 73.06; 75.10; 95.53; 100.10; 108.94; 114.70; 116.64; 123.87; 129.37; 138.95; 148.56; 151.88; 153.06; 166.60; 169.99; 170.34; 170.47; 170.63; 170.73; 171.06; 171.11; 171.29; 182.76。
【0238】
(実施例A20)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-45)の合成
【化62】
【0239】
標準条件を適用して、市販されているブロモエタノールをアセチルクロリドでアセチル化することにより得られたブロモアセテートA(4.26g)、フェノール(B-7-2)5.00g、市販されているカリウムtert.ブトキシド2.86g及びヨウ化ナトリウム15mgを、アルゴン雰囲気下乾燥ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、75℃に18時間加熱する。室温に冷却した後、赤色溶液を1N塩化水素、飽和炭酸水素ナトリウム、水及びブラインで順次抽出する。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて油状の残渣を得、これをシリカゲルカラム(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 4-1)で精製する。純白のB-45-1(3.33g)を得る。
【0240】
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.75 (dd, 1 H); 6.52 (dd, 2 H); 4.38 - 4.43 (m, 2 H); 4.29 - 4.35 (m, 2 H); 3.60 (dq, 2 H); 2.09 (s, 3 H); 1.82 (s, 3 H); 1.21 (t, 3 H)。
【化63】
【0241】
アセテートB-45-1(2.45g)を、室温でナトリウムメタノレート0.05gを含む乾燥メタノール6mlに溶解する。出発エステルが消費するまで混合物を撹拌し、弱酸性のイオン交換体で中和し、濾過し、蒸発させて、茶褐色のシロップ状物を得る。シリカゲルカラム(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 4-1)で精製して、アルコールB-45-2(1.92g)を無色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.75 (dd, 1 H); 6.54 (ddd, 2 H); 4.21 (dt, 2 H); 3.92 - 3.98 (m. 2 H); 3.60 (q, 2 H); 2.22 (t, OH); 1.82 (s, 3 H); 1.21 (t, 3 H)。
【化64】
【0242】
アセタールB-45-2(2.59g)及びパラ-トルエンスルホン酸50mgを、水0.40mlを含むクロロホルム20mlに溶解し、出発物質が完全に消費されるまで室温で撹拌する。得られた白色沈殿物を濾別し、クロロホルムで濯いで、フェノジオールB-45-3(1.30g)を得る。母液を後処理することにより、更に生成物が回収できる。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.59 (ddd, 1 H); 6.44 (dd, 2 H); 4.01 (q, 2 H); 3.86 (t. 2 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 60.72; 70.47; 104.80; 109.17; 1118.78; 134.54; 145.62; 147.51。
【化65】
【0243】
化合物(B-45-3)1.00g及び没食子酸メチルエステル(FLUKA)1.089gを、室温でリン酸バッファー20ml及びアセトン6ml(0.05M、pH=5)に溶解する。
市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ4.0mg(28.6U/g)を加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
得られた沈殿物を濾別し(最初の濾液)、脱イオン水で充分に濯ぐ。乾燥させ、酢酸エチルから再結晶させた後、化合物B-45(0.42g)を得る。最初の濾液を新たにインキュベートし、濾過して、更に生成物0.43gを得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 9.60 (広幅, OH); 8.30 (d, 1 H); 7.54 (d, 1 H); 7.42 (s, 1 H); 5.00 (広幅, OH); 4.24 (t, 2 H); 3.87 (s, 3 H); 3.80 (t, 2 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 53.72; 60.25; 71.40; 111.31; 114.61; 116.89; 124.08; 130.41; 138.46; 138.69; 151.95; 152.16; 154.23; 167.22; 183.66。
【0244】
(実施例A21)
リパーゼ触媒による化合物(B-19)の合成
【化66】
【0245】
化合物B-36(0.72g)をジオキサン20ml及び水1mlに溶解する。混合物を60℃に加熱し、僅かな真空(500mmbar)下、市販されているリパーゼ(NovozymesからのNOVO435)0.40gで処理する。出発物質を消費した(TLC-制御)後、混合物を濾過し、凍結乾燥させて、二酸B-19(0.60g)を得る。
【0246】
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 8.37 (d, 1 H); 7.75 (d, 1 H); 7.18 (s, 1 H); 4.25 (t, 2 H); 2.35 (t, 2 H); 1.93 (五重線, 2 H); 1.73 (五重線, 2 H); 1.60 (五重線, 2 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 25.10; 25.88; 29.16; 34.50; 69.34; 111.19; 115.28; 116.82 125.09; 130.74; 138.24; 138.75; 152.05; 152.13; 154.08; 168.28; 174.98; 183.55.
(実施例A22)
化合物(B-46)の合成
【化67】
【0247】
化合物B-31(2.00g)を、アルゴン雰囲気下0℃で乾燥DMF(10ml)に溶解する。引き続きこの混合物にN-3ジメチルアミノプロピルN-エチルカルボジイミド塩酸塩(Aldrich)1.60g、ジ-イソプロピルエチルアミン2.60ml及び4-N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)15mgを加える。激しく撹拌しながら、DMF(2ml)に溶解したアミンA(1.45g)を加える。次いで混合物を室温に加温する。トロポロンB-31が完全に消費されるまで撹拌を続ける。次いで反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N塩化水素、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで順次抽出する。通常の後処理により、アミドB-46(0.34g)を得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 9.82 (広幅 OH); 9.60 (広幅, OH); 8.69 (t 広幅, NH); 7.96 (d, 1 H); 7.43 (d, 1 H); 7.40 (s, 1 H); 3.95 - 4.08 (m, 4 H); 3.31 - 3.49 (m, 2 H); 2.36 (s, 3 H); 2.07 (ddd, 2 H); 1.24 (t, 6 H).
31P-NMR (DMSO
6, 121 MHz): 29.05。
【0248】
(実施例A23)
化合物(B-47)の合成
【化68】
【0249】
化合物B-46(1.00g)を0℃でアセトニトリル20mlに溶解する。次いで得られた懸濁液をトリメチルブロモシラン(Fluka)0.66mlで処理する。透明な混合物を出発物質が消失するまで、室温で更に3時間、ブロモシラン(3x0.66ml)を更に添加して撹拌する。沈殿物を濾別し、水から凍結乾燥させて、酸B-47(0.74g)を得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 7.83 (d, 1 H); 7.45 (d, 1 H); 7.31 (s, 1 H); 3.54 - 3.66 (m, 2 H); 2.35 (s, 3 H); 2.06 (ddd, 2 H).
31P-NMR (DMSO
6, 121 MHz): 27.22。
【0250】
(実施例A24)
化合物(B-48)の合成
【化69】
【0251】
化合物B-31(2.00g)をアルゴン雰囲気下0℃で乾燥DMF(15ml)に溶解する。引き続きこの混合物にBOP(Aldrich)3.60g及びジ-イソプロピルエチルアミン2.60mlを加える。激しく撹拌しながら、DMF(4ml)に溶解したアミンA(1.60g)を加える。次いで混合物を室温に加温する。トロポロンB-31が完全に消費されるまで撹拌を続ける。次いで反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N塩化水素、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで順次抽出する。通常の後処理により、アミドB-48(1.20g)を得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 9.82 (広幅 OH); 9.60 (広幅, OH); 8.60 (t 広幅, NH); 7.93 (d, 1 H); 7.42 (d, 1 H); 7.40 (s, 1 H); 3.89 - 4.03 (m, 4 H); 3.29 (広幅 q, 2 H); 2.36 (s, 3 H);1.75 (ddd, 2 H); 1.46 - 1.66 (m, 4 H); 1.20 (t, 6 H).
31P-NMR (DMSO
6, 121 MHz): 32.71。
【0252】
(実施例A25)
化合物(B-49)の合成
【化70】
【0253】
化合物B-46にて記載した通りに化合物B-48(1.00g)を処理して、酸B-49(0.54g)を得る。
【0254】
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 7.88 (d, 1 H); 7.50 (d, 1 H); 7.39 (s, 1 H); 3.31 (広幅 t, 2 H); 2.42 (s, 3 H); 1.74 (m, 6 H).
31P-NMR (DMSO
6, 121 MHz): 30.97。
【0255】
(実施例A26)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-50)の合成
【化71】
【0256】
B-7-2におけるプロトコルに従い、オルト酢酸トリエチル43.8g及び没食子酸メチルエステル53.2g(共にFLUKAから市販されている)をキシレン180ml中約120℃で加熱する。
【0257】
セライトで濾過し、キシレンを除去した後、B-50-1(69.22g)が残り、これを次のステップで使用する。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 7.39 (d, 1 H); 7.12 (d, 1 H); 6.21 (OH); 3.60 (dq, 2 H);1.82 (s, 3 H); 1.20 (dt, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.13; 24.94; 52.60; 58.76; 102.56; 113.71; 123.79; 129.62; 137.89; 138.49; 147.74; 167.08。
【化72】
【0258】
水素化アルミニウムリチウム0.85gを、アルゴン雰囲気下0℃で乾燥テトラヒドロフラン30mlに懸濁させる。次いでテトラヒドロフラン40mlに溶解したB-50-1(6.00g)を、激しく撹拌しながらこの混合物に1.5時間かけてゆっくり加え、これにより反応物を室温に加温する。次いで混合物を水及び0.5N塩化水素でpH=7まで注意深くクエンチし、セライトで濾過し、蒸発させ、ジクロロメタンに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。通常の後処理により、B-50-2(4.4g)を黄色油状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 7.52 (広幅 (OH), 6.45 (d, 1 H); 6.39 (d, 1 H); 4.48 (s, 2 H); 3.55 (q, 2 H); 3.10 (OH); 1.75 (s, 3 H); 1.15 (q, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 15.17; 24.87; 58.49; 68.26; 99.98; 109.95; 123.54; 133.30; 134.52; 138.99; 147.96。
【化73】
【0259】
B-6におけるプロトコルに従い、3-メトキシカテコール(FLUKAから市販されている)0.74g及びアセタールB-50-2(1.20g)を、リン酸バッファー130ml(pH=5、0.05M)とアセトン25mlとの混合物に溶解し、開放ビーカー中室温にて24時間ラッカーゼ(T.versicolor、26U)6mgで処理する。
得られた固体を濾別し、水で洗浄し、ジオキサンから凍結乾燥させて、B-50(0.25g)を黄色粉体として得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 9.40 (OH); 9.25 (OH); 7.53 (d, 1 H); 7.11 (d, 1 H); 7.10 (s, 1 H); 5.45 (OH); 4.42 (s, 2 H); 3.95 (s, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 56.71; 66.46; 107.17; 116.40; 117.80; 131.62; 133.24; 135.47; 137.94; 151.34; 153.13; 154.67; 182.60。
【0260】
(実施例A27)
化合物(B-51)の合成
【化74】
【0261】
化合物B-50(0.20g)及びピリジン三酸化硫黄錯体(Fluka)0.12gを、室温で乾燥クロロホルム5ml及び乾燥ジメチルホルムアミド0.5mlに溶解する。得られた沈殿物を濾別し、真空乾固させて、化合物B-51(0.25g)を得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 8.90 (d, 2 H); 8.55 (tt, 1 H); 8.03 (dt, 2 H); 7.50 (d, 1 H); 7.13 (d, 1 H); 7.10 (s, 1 H); 4.68 (s, 2 H); 3.94 (s, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 56.72; 71.22; 107.52; 116.46; 117.80; 127.70; 132.79; 133.58; 135.79; 137.93; 143.29; 146.35; 151.42; 153.12; 154.66; 182.59。
【0262】
(実施例A28)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-52)の合成
【化75】
【0263】
B-6におけるプロトコルに従い、2-(3,4ジヒドロキシフェニル)エチルアルコール(Fluka)1.00g及び没食子酸メチルエステル1.20gを、リン酸バッファー150ml(pH=5、0.05M)に溶解し、開放ビーカー中室温にて1日間ラッカーゼ(T.versicolor、26U)5mgで処理する。
得られた固体を濾別し、水で洗浄し、ジオキサンから凍結乾燥させて、B-52(0.33g)を黄色粉体として得、これには反応中間体が混入している。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz) (生成物): 10.0 (OH); 8.62 (d, 1 H); 8.55 (OH); 7.55 (d, 1 H); 6.84 (s, 1 H); 3.55 (s, 3 H); 3.64 (t, 2 H); 3.10 (t, 2 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 39.10; 53.83; 62.44; 111.75; 115.30; 121.91; 122.48; 127.00; 130.63; 134.83; 147.53; 150.60; 153.96; 167.29; 186.12。
【0264】
(実施例A29)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-53)の合成
【化76】
【0265】
B-35におけるプロトコルに従い、化合物B-33-2(2.00g)及び没食子酸ドデシルエステル(FLUKA)2.30gを、アセトン75ml及びリン酸バッファー50ml(0.05M、pH=5)に溶解する。市販されている(FLUKA)T.versicolor由来のラッカーゼ7.0mgを加え、混合物を室温で24時間撹拌する。
得られた沈殿物を濾別し、水-アセトン(1/1、容量/容量)で充分に洗浄し、次いでジオキサンから凍結乾燥させて、化合物B-53(0.60g)を得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.27 (OH); 8.26 (d, 1 H); 7.82 (d, 1 H); 7.18 (OH); 6.96 (s, 1 H); 6.20 (OH); 4.28 (t, 2 H); 4.17 (t, 2 H); 1.82 (五重線 2 H); 1.72 (五重線 2 H); 1.25 - 1.50 (m, 36 H); 0.80 (dt, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.49; 23.05; 26.28; 26.37; 29.05; 29.37; 29.65; 29.70; (2 x C); 29.89; 29.95; 29.99; 30.00; 32.27; 66.78; 69.80; 110.30; 114.81; 116.19; 125.51; 131.47; 137.09; 139.02; 150.93; 151.13; 153.52; 166.67; 182.46。
【0266】
(実施例A30)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-54)の合成
【化77】
【0267】
市販されている(FLUKA)2,3,4-トリヒドロキシアセトフェノンA(0.50g)を、亜鉛粉末約2.0g及び半濃縮の塩化水素5mlと混合し、加熱還流させる(E.Clemmensen、Ber.、1914年、51頁に従う)。反応が進行している間、更に半濃縮の塩化水素を混合物に加えると、全ての出発物質が約3〜4時間で消費されるまで、定常的に水素が発生する。冷却後、液相をデカントする。茶褐色の粘稠性残渣を注意深く濾過することにより除去し、濾液をブラインで飽和させる。次いで水相をジエチルエーテルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、B-54-1を結晶化したシロップ状物として得(0.30g)、これは例えば昇華等による更なる精製を行うことができる。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.40 (d, 1 H); 6.26 (d, 1 H); 2.50 (q, 2 H); 1.13 (t, 3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 14.11; 22.76; 106.54; 118.69; 122.67; 133.01; 143.61; 143.66。
【化78】
【0268】
B-5における標準プロトコルに従い、トリオールB-54-1(0.30g)を、ラッカーゼ3mgを含むリン酸バッファー20mlに溶解する。終夜撹拌して黄色沈殿を得、これを濾過により取り出し、ジオキサンから凍結乾燥させて、黄色粉体0.170gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.78 (OH); 7.53 (d, 1 H); 6.79 (d, 1 H); 6.15 (2 x OH); 2.97 (q, 2 H); 2.74 (q, 2 H); 1.53 (OH); 1.21 (t, 3 H); 1.14 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 13.74; 14.58; 19.56; 28.11; 116.29; 120.55; 128.44; 128.57; 131.19; 132.42; 134.27; 147.12; 148.57; 152.08; 181.62。
【0269】
(実施例A31)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-55)の合成
【化79】
【0270】
文献(E.Clemmensen、Ber.、1914年、51頁)に従い、市販されているピロガロールA(Fluka)2.82g及び酪酸(Fluka)4.00gを、酸性イオン交換樹脂(Amberlyst15)3gの存在中120℃に終夜加熱する。冷却後、残渣を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄する。有機相を蒸発させ、残った未反応のピロガロールを短シリカゲルパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)により除去して、無色固体B-55-1(2.28g)を得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 7.26 (d, 1 H); 6.38 (d, 1 H); 2.85 (t, 2 H); 1.70 (六重線, 2 H); 0.92 (t, 3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 13.16; 18.53; 39.62; 107.34; 113.27; 122.63; 132.39; 151.91; 152.17; 205.94。
【化80】
【0271】
B-54-1に従い、化合物B-55-1(1.60g)を活性化亜鉛と反応させて、化合物B-55-2(0.74g)を無色固体として得る。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.36 (d, 1 H); 6.24 (d, 1 H); 2.40 (t, 2 H); 1.36 - 1.47 (m, 2 H); 1.16 - 1.28 (m, 2 H); 1.12 (t, 3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 14.47; 22.55; 29.44; 32.65; 106.61; 119.71; 121.32; 132.87; 143.58; 143.76。
【化81】
【0272】
B-5における標準プロトコルに従い、トリオールB-54-2(0.45g)を、ラッカーゼ7mgを含むリン酸バッファー100ml及びアセトン5mlに溶解する。15分間撹拌して黄色沈殿を得、これを濾過により取り出し、ジオキサンから凍結乾燥させて、黄色粉体0.280gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.85 (OH); 7.58 (d, 1 H); 6.85 (d, 1 H); 6.21 (2 x OH); 3.00 (t, 2 H); 2.79 (t, 2 H); 1.37 - 1.72 (m, 8 H); 0.96 (dt, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 14.37 (2 x C); 23.17; 23.22; 25.97; 31.63; 32.45; 34.56; 116.31; 119.32; 128.32; 128.99; 131.40; 132.35; 133.16; 147.36; 148.55; 152.27; 181.55。
【0273】
(実施例A32)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-56)の合成
【化82】
【0274】
文献(E. Clemmensen、Ber.、1914年、51頁)に従い、市販されているピロガロールA(Fluka)3.96g及び2-エチルヘキサン酸(Fluka)4.53gを、酸性イオン交換樹脂(Amberlyst15)3gの存在下120℃に終夜加熱する。冷却後、残渣を酢酸エチルで抽出し、半飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄する。有機相を蒸発させ、残った未反応のピロガロールを短シリカゲルパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)により除去して、茶色がかった油状物B-56-1(4.14g)を得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 7.26 (d, 1 H); 6.52 (d, 1 H); 3.26 (m, 1 H); 1.68 - 1.84 (m, 2 H); 1.40 - 1.64 (m, 2 H); 1.20 - 1.31 (m, 4 H); 0.86 (dt, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 12.34; 14.25; 22.99; 26.26; 30.11; 32.48; 107.53; 114.40; 122.86; 131.53; 150.30; 151.54; 210.17。
【化83】
【0275】
B-54-1に従い、化合物B-56-1(4.00g)を活性化亜鉛と反応させて、化合物B-56-2(1.80g)を暗シロップ状物として得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 6.51 (d, 1 H); 6.39 (d, 1 H); 2.45 (d, 2 H); 1.49 - 1.64 (m, 2 H); 1.24 - 1.35 (m, 7 H); 0.87 (dt, 6 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 11.16; 14.50; 23.45; 25.95; 29.21; 32.85; 34.18; 40.12; 107.35; 121.11; 121.72; 131.81; 141.74; 142.77。
【化84】
【0276】
B-5における標準プロトコルに従い、トリオールB-56-2(1.80g)を、ラッカーゼ7mgを含むリン酸バッファー50ml及びアセトン20mlに溶解する。29時間以上撹拌して油状物を得、これを通常方法で後処理する。シリカゲルカラム(溶離液:ジクロロメタン メタノール 容量/容量 20-1)での最終の精製により、暗赤色シロップ状物B-56(0.64g)を得、しかしながらこれにはまだ反応中間体が僅かに混入している。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.86 (OH); 7.57 (d, 1 H); 6.80 (d, 1 H); 2.97 (d, 1 H); 2.74 (d, 1 H); 0.80 - 1.40 (m, 30 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 11.20; 11.37; 14.47 (2 x C); 23.39; 23.48; 25.72; 26.05; 29.15; 29.35; 32.89; 33.08; 33.28; 39.02; 39.94; 40.56; 116.50; 118.07; 128.32; 129.15; 131.03; 132.74; 134.32; 147.38; 149.03; 152.65; 181.11。
【0277】
(実施例A33)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-57)の合成
【化85】
【0278】
文献(E.Clemmensen、Ber.、1914年、51頁)に従い、市販されているピロガロールA(Fluka)3.g及びラウリン酸(Fluka)4.77gを、酸性イオン交換樹脂(Amberlyst15)2.4gの存在下120℃に終夜加熱する。冷却後、残渣を酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄する。有機相を蒸発させ、残った未反応のピロガロールを短シリカゲルパッド(溶離液:ヘキサン 酢酸エチル 容量/容量 1-1)により除去して、シロップ状物B-57-1(2.658g)を得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 7.15 (d, 1 H); 6.35 (d, 1 H); 2.85 (t, 2 H); 1.63 (五重線, 2 H); 1.17 - 1.29 (m, 16 H); 0.80 (t, 3 H).
13C-NMR (CDCl
3, 75 MHz): 13.65; 22.35; 24.86; 29.02; 29.07; 29.13; 29.18; 29.30 (2 x C); 31.59; 37.65; 107.04; 112.85; 121.95; 131.64; 150.83; 151.29; 205.47。
【化86】
【0279】
B-54-1に従い、化合物B-57-1(1.95g)を活性化亜鉛と反応させて、化合物B-57-2(1.21g)を蝋状固体として得、これをジクロロメタンから結晶化させることができる。
1H-NMR (CD
3OD, 300 MHz): 6.42 (d, 1 H); 6.28 (d, 1 H); 2.49 (t, 2 H); 1.53 (五重線, 2 H); 1.24 - 1.34 (m, 18 H); 0.87 (t, 3 H).
13C-NMR (CD
3OD, 75 MHz): 13.85; 22.83; 24.59; 29.55; 29.71; 29.82 (2 x C); 29.84; 29.89 (2 x C); 30.42; 32.13; 106.77; 119.86; 121.46; 132.75; 143.48; 143.70。
【化87】
【0280】
B-5における標準プロトコルに従い、トリオールB-57-2(0.59g)を、ラッカーゼ12mgを含むリン酸バッファー250ml及びアセトン10mlに溶解する。酢酸エチルで抽出し、通常の後処理をした後、3.5時間撹拌して、茶褐色シロップ状物0.17gを得る。
1H-NMR (CDCl
3, 300 MHz): 8.82 (OH); 7.58 (d, 1 H); 6.82 (d, 1 H); 2.96 (t, 2 H); 2.89 (t, 2 H); 1.20 - 1.52 (m, 40 H); 0.88 (t, 6 H)。
【0281】
(実施例A34)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-58)の合成
【化88】
【0282】
B-7における標準プロトコルに従い、トリオールB-7-4(3.50g)及び没食子酸(Fluka)1.44gをアセトン230ml及び46mlに溶解する。ラッカーゼ7mgを加え、混合物を2日間インキュベートする。通常の後処理により、化合物B-58(1.80g)を得る。
1H-NMR (DMSO-D
6, 300 MHz): 9.95 (OH); 9.72 (OH); 8.28 (d, 1 H); 7.62 (d, 1 H); 7.40 (s, 1 H); 5.79 (d, 1 H); 5.35 (t, 1 H); 5.15 (dd, 1 H); 5.02 (t, 1 H); 4.36 (dt, 1 H); 4.10 - 4.16 (m, 2 H); 2.01 (s, 3 H); 1.99 (s, 3 H); 1.98 (s, 3 H); 1.96 (s, 3 H)。
【0283】
(実施例A35)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-59)の合成
【化89】
【0284】
B-7における標準プロトコルに従い、トリオールB-7-5(1.50g)及び没食子酸(Fluka)2.60gをアセトン30ml及び7mlに溶解する。西洋ワサビペルオキシダーゼ10mg及び3%過酸化水素溶液3mlを加え、混合物を4日間インキュベートする。この間、更に酵素(合計20mg)及び過酸化物溶液(合計4ml)を定期的に加える。次いで混合物を凍結乾燥し、得られた残渣をメタノールに溶解し、遠心分離機にかける。最後にメタノール溶液を蒸発させて残渣を得、カラムクロマトグラフィー(溶離液:アセトン-水 容量/容量 10-1)により精製して、化合物B-59(0.27g)を得る。
1H-NMR (CD3
6OD, 300 MHz): 8.31 (d, 1 H); 7.91 (d, 1 H); 7.35 (s, 1); 5.19 (d, 1 H); 3.95 (dd, 1 H); 3.75 (dd, 1 H); 3.42 - 3.62 (4 H)。
【0285】
(実施例A36)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-60)の合成
【化90】
【0286】
B-16におけるプロトコルに従い、保護された糖B-16-2(0.05g)、没食子酸0.025g及びラッカーゼ2mgをバッファー10ml及びアセトン2ml中でインキュベートして、生成物B-60(20mg)を得る。
1H-NMR (CD3
6OD, 300 MHz): 8.23 (d, 1 H); 7.71 (d, 1 H); 7.30 (s, 1 H); 5.42 - 5.54 (m, 2 H); 5.31 (dd, 1 H); 4.42 (dd, 1 H); 4.15 - 4.30 (m, 3 H); 2.19 (s, 3 H); 2.11 (s, 3 H); 2.08 (s 3 H); 1.99 (s, 3 H)。
【0287】
(実施例A37)
ラッカーゼ触媒による化合物(B-61)の合成
【化91】
【0288】
B-50におけるプロトコルに従い、3-メチルカテコール(FLUKAから市販されている)0.39g及びアセタールB-50-2(0.70g)をリン酸バッファー80ml(pH=5、0.05M)とアセトン15mlとの混合物に溶解し、開放ビーカー中室温にて24時間ラッカーゼ3mg(T.versicolor、26U)で処理する。
得られた固体を濾別し、水で洗浄し、ジオキサンから凍結乾燥させて、B-61(0.26g)を濃黄色粉体として得る。
1H-NMR (DMSO
6, 300 MHz): 9.40 (2 x OH); 7.44 (d, 1 H); 7.27 (s, 1 H); 7.16 (d, 1 H); 5.45 (OH); 4.40 (s, 2 H); 2.33 (s, 3 H).
13C-NMR (DMSO
6, 75 MHz): 17.34; 66.45; 118.92; 118.99; 126.45; 131.33; 133.13; 133.44; 137.00; 145.45; 149.98; 154.30; 183.78。
【0289】
B. 利用実施例
(実施例B1)
光安定性の測定
光安定性の評価に用いた方法は、UVフィルターの高度に希釈された溶液の照射に基づく。
【0290】
ある特定の線量の照射後の分析を、UV分光法で行う。光学距離1cmのキュベット中の溶液の吸光度が0.2以下であるように、エタノール中UV吸収剤の濃度を1・10
-5から1・10
-6モル/lの値に調整する。フィルター分子の相互保護はこのような条件下で排除され得る。
【0291】
図1は、試料の照射用の実験構成を示す。
【化92】
【0292】
図1:試料の照射用構成。1:メタルハライドランプ(Macam Flexicure)、2:液体光ガイド、3:光学台、4:カットオフフィルター、λ>290nmに対して透過性、5:UV吸収剤溶液を含む密閉キュベット、6:電磁撹拌機。
【0293】
試料の照射前に、試料位置でのUVB強度をUV放射計(RM-12、Dr.Grobel Electronic GmbH)で測定する。
この放射計は、波長分解放射計(Gamma C11)を用いて、メタルハライドランプ(光ガイド及びカットオフフィルターを含む)のスペクトル出力の測定値との比較によって較正する。
したがって、RM-12放射計の読取りと、対応するランプのスペクトル出力との関係は、知られており、UVB強度を測定することによって波長分解強度を決定することができる。光ガイドの端部とキュベットの間の距離を変化させることによって、UVB強度は、100μW/cm
2から4500μW/cm
2の範囲で変化させることができる。
試料照射のために、最高可能強度を用いた(Macam103放射計で測定した4.5mW/cm
2 UVB強度)。
照射時間は、0〜180分で変化させる。
試料が180分後に受けた線量は、60MEDに相当する。
照射の間に、試料を撹拌した。照射のある特定の間隔後に、試料をVU分光計(Perkin Elmer、Lambda 16)で分析した。
それぞれの線量の照射における吸光度の値から、その濃度をランベルト-ベールの法則を用いて計算し得る。
物質の半減期を得るために、一次速度モデルを実験データに適合させた。ランプのUVスペクトル及びCOLIPA標準サンのUVスペクトルは知られているので、COLIPA標準サン照射の条件下でUV吸収剤のそれぞれの半減期を計算し得る[Bernd Herzog、Stefan Muller、Myriam Sohn、Uni Ostewalder、「New Insight and Prediction of Photoatability of Sunscreens」、SOFW Journal 133、26〜36頁(2007年)]。
【0294】
一部の特定のベンゾトロポロンの照射(10MED)後の調べたハーフタイム値及び回復は、以下の表に記載する:
【表7】
【0295】
本発明による化合物番号B-1、B-2、B-3、B-4、B-5、B-13、B-19、B-32及びB-36は、高い光安定性を示し、全ての場合に、90%を超えるベンゾトロポロンが、10MEDの照射後に回復される。
【0296】
天然供給源由来の多くの化合物は、不十分で、低い光安定性の欠点を示すが、特に、化合物番号B-3及びB-5は、異常に高い固有の光安定性を示す。
【0297】
(実施例B2)
UV遮蔽特性
ベンゾトロポロン誘導体のUV遮蔽特性は、それらのエタノール中UVスペクトルを測定することによって調査した。
【0298】
以下の表に、対応するA
1%1cm値とともに調査した吸収最大値(λ
max)を記載する。
【表8】
【0299】
本発明によるベンゾトロポロン化合物番号(B-1)、(B-2)、(B-3)、(B-4);(B-5)及び(B-6)は、高いA
1%1cm値で示された通りのUV領域における高い遮蔽特性を示す。
【0300】
ベンゾトロポロン化合物(B-1)は、UV-C及びUV-B領域で高い吸収を示すが、化合物番号(
B-2)、(B-3)、(B-4)、(B-5)及び(B-6)は、UV-C/UV-B遮蔽特性、並びに約390nm〜400nmで第2の吸収最大値をもつUV-A遮蔽特性を示す。
【0301】
(実施例B3)
DPPHアッセイ
抗酸化性の試験のために、DPPHアッセイを用いる。DPPH(2,2-ジフェニル-1-ピクリル-ヒドラジル)は、安定なラジカルであり、そのラジカル形態で515nmにおいて吸収する。抗酸化剤(AH)による還元後に、その吸収は消失する:
DPPH
* + AH → DPPH-H + A
* (1)
【化93】
【0302】
反応(1)の速度は、異なる抗酸化剤に対してむしろ異なり得る。ビタミンC及びEの場合、平衡は数分で達するが、他の抗酸化剤については、数時間かかることもある。
【0303】
この試験において、抗酸化剤とDPPHのモル濃度の比を変化させ(この比は、「EC」=有効濃度と称される)、平衡状態におけるDPPHの濃度をそれぞれの比に対して測定する。抗ラジカル活性は、初期DPPH濃度を50%だけ減少させるのに必要な抗酸化剤の量と定義され、いわゆるEC
50値によって特徴づけられる。EC
50値が小さいほど、抗酸化剤はより効率的になる。したがって、その逆数1/EC
50は、抗ラジカル力を定量するために用いることができる。
【0304】
エタノール中DPPH及び抗酸化剤の溶液は、別個に調製され、反応を開始するために一緒に添加される(0.5cm
3の250μM抗酸化剤溶液を、2.5cm
3の100μM DPPH溶液に添加する)。その吸収は、Perkin Elmer Lambda 20分光光度計を用いて測定する。
【0305】
調査したEC
50値及び逆数1/EC
50値を以下の表に記載する:
【表9】
【0306】
本発明による大部分のベンゾトロポロン化合物は、最新技術の抗酸化剤であるビタミンC及びビタミンEと比較して、EC
50値及び1/EC
50値で測定された著しく高い抗酸化力/ラジカル捕捉力を有する。
【0307】
ベンゾトロポロン誘導体(B-13)は、DPPHアッセイにおいて最新技術の抗酸化剤レスベラトロールよりも更により有効である。
【0308】
C.配合実施例
【表10】
【0309】
同等の配合物を、化合物B-2の代わりに、同量の化合物B-3、B-4、B-5、B-6、B-7、B-8、B-9、B-10、B-11、B-12、B-13、B-14、B-15、B-16、B-17、B-18、B-20、B-21、B-22、B-23、B-24、B-26、B-27、B-28、B-31、B-32、B-33、B-34、B-35、B-36、B-37、B-38、B-39及びB-44を用いて得る。
【表11】
【0310】
3部のペトロラタムに溶解させた0.6部の化合物B-32を、75℃で温油相に添加する。次いで、この油相を75℃で温水相に添加し、均一な浅黄色のクリームが得られるまで、撹拌及び均質化する。
【表12】
【0311】
【0312】
同等の配合物を、化合物B-2の代わりに、同量の化合物B-3、B-4、B-5、B-6、B-7、B-8、B-9、B-10、B-11、B-12、B-13、B-14、B-15、B-16、B-17、B-18、B-20、B-21、B-22、B-23、B-24、B-26、B-27、B-28、B-31、B-32、B-33、B-34、B-35、B-36、B-37、B-38、B-39及びB-44を用いて得る。
【表13】
【0313】
【表14】
【0314】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【0315】
【表19】
【0316】
【表20】
【0317】
【表21】
【表22】
【0318】
【表23】
【0319】
【表24】
【表25】
【表26】
【0320】
【表27】
【表28】
【表29】
【0321】
本発明の特徴を、その好ましい実施形態に適用した場合に、示し、説明し及び指摘してきたが、例証された工夫の形態及び詳細において及びそれらの操作において、様々な省略及び置換並びに変更が、本発明の精神から逸脱することなく当業者によって行われ得ることが理解される。例えば、同じ結果を達成するために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を果たすそれらの要素及び/又は方法ステップの全ての組合せが、本発明の範囲内であることが明示的に意図される。