(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
超音波プローブにより被検体に向けて超音波を送信し、得られた受信データに基づいて診断装置本体により超音波画像を生成し、前記超音波画像に基づいて検査を行う超音波診断装置であって、
超音波診断に関する一連の検査項目を時系列に並べて一画面内に同時に表示する表示部と、
前記表示部において、前記一連の検査項目のうち、現在実施している検査項目を強調表示させる制御部と、
前記表示部に表示された前記一連の検査項目のうち1つの検査項目をオペレータが選択するための選択部と、を備え、
前記制御部は、前記選択部を介して1つの検査項目が選択されると、前記一連の検査項目のうち選択された検査項目以降の検査項目が実施されるように前記診断装置本体を制御することを特徴とする超音波診断装置。
前記制御部は、前記選択部を介して選択された検査項目から前記一連の検査項目が開始されるように前記診断装置本体を制御することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
前記制御部は、前記選択部を介して、未だ実施されていない検査項目を残して先の検査項目が選択されると、前記未だ実施されていない検査項目をスキップして前記先の検査項目が実施されるように前記診断装置本体を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断装置。
前記制御部は、前記選択部を介して、既に実施された検査項目が選択されると、前記一連の検査項目のうち選択された前記既に実施された検査項目以降の検査項目が実施されるように前記診断装置本体を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波診断装置。
前記制御部は、実施された検査回数の表示または検査情報の反映状況の表示を、前記検査項目と併せて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波診断装置。
超音波プローブにより被検体に向けて超音波を送信し、得られた受信データに基づいて診断装置本体により超音波画像を生成し、前記超音波画像に基づいて検査を行う超音波診断装置であって、
超音波診断に関する一連の検査項目を時系列に並べて一画面内に同時に表示する表示部と、
前記表示部において、前記一連の検査項目のうち、現在実施している検査項目を強調表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、実施された検査回数の表示または検査情報の反映状況の表示を、前記検査項目と併せて前記表示部に表示させることを特徴とする超音波診断装置。
前記制御手段が、選択された前記検査項目から前記一連の検査項目が前記診断装置本体で開始されるように前記表示手段の表示を制御することを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置の表示方法。
未だ実施されていない検査項目を残して先の検査項目が選択されると、前記制御手段が、前記未だ実施されていない検査項目をスキップして前記先の検査項目が前記診断装置本体で実施されるように前記表示手段の表示を制御することを特徴とする請求項8または9に記載の超音波診断装置の表示方法。
既に実施された検査項目が選択されると、前記制御手段が、前記一連の検査項目のうち選択された前記既に実施された検査項目以降の検査項目が前記診断装置本体で実施されるように前記表示手段の表示を制御することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の超音波診断装置の表示方法。
前記制御手段が、前記表示手段に、実施された検査回数または検査情報の反映状況を、前記検査項目と併せて表示することを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の超音波診断装置の表示方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る超音波診断装置を示す。超音波診断装置は、超音波プローブ1と、この超音波プローブ1に通信ケーブル2を介して接続された診断装置本体3とを備えている。
【0016】
診断装置本体3は、筺体4と、筺体4の一端にヒンジ部5を介して回動可能に取りつけられた蓋体6とを有している。筺体4は、ほぼ平板形状を有し、表面上に操作者が各種の操作を行うための操作部7が形成されており、操作部7のヒンジ部5側には、タッチパネル9が設置されている。蓋体6も、ほぼ平板形状を有し、ヒンジ部5による回動に伴って筺体4の操作部7に対向する内側の面上に表示部8が形成されている。
【0017】
ここで、超音波プローブ1と診断装置本体3の内部構成を
図2に示す。
超音波プローブ1は、アレイトランスデューサ11を有し、このアレイトランスデューサ11に送信回路12と受信回路13が接続され、送信回路12および受信回路13にプローブ制御部14が接続されている。
【0018】
診断装置本体3は、通信ケーブル2を介して超音波プローブ1の受信回路13に接続された信号処理部21を有し、この信号処理部21にDSC(Digital Scan Converter)22、画像処理部23、表示制御部24および画像表示部8が順次接続されている。画像処理部23には、画像メモリ25が接続され、信号処理部21、DSC22、画像処理部23および画像メモリ25により画像生成部26が形成されている。また、タッチパネル9にパネル制御部27が接続されている。
さらに、信号処理部21、DSC22、表示制御部24、パネル制御部27に本体制御部30が接続されており、本体制御部30に操作部7、格納部31、検査メモリ32およびタッチパネル9がそれぞれ接続されている。
また、超音波プローブ1のプローブ制御部14と診断装置本体3の本体制御部30が通信ケーブル2を介して互いに接続されている。
【0019】
超音波プローブ1のアレイトランスデューサ11は、1次元または2次元のアレイ状に配列された複数の超音波トランスデューサを有している。これら複数の超音波トランスデューサは、それぞれ送信回路12から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に被検体からの超音波エコーを受信して受信信号を出力する。各超音波トランスデューサは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子、PMN−PT(マグネシウムニオブ酸・チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成した振動子によって構成される。
【0020】
そのような振動子の電極に、パルス状または連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状または連続波の超音波が発生して、それらの超音波の合成により超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することにより伸縮して電気信号を発生し、それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
【0021】
送信回路12は、例えば、複数のパルサを含んでおり、プローブ制御部14からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、アレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサから送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号の遅延量を調節して複数の超音波トランスデューサに供給する。
【0022】
受信回路13は、アレイトランスデューサ11の各超音波トランスデューサから送信される受信信号を増幅してA/D変換した後、プローブ制御部14からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速または音速の分布に従い、各受信信号にそれぞれの遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた受信データ(音線信号)が生成される。
プローブ制御部14は、診断装置本体3の本体制御部30から伝送される各種の制御信号に基づいて、超音波プローブ1の各部の制御を行う。
【0023】
診断装置本体3の信号処理部21は、超音波プローブ1の受信回路6で生成された受信データに対し、超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。
DSC22は、信号処理部21で生成されたBモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)する。
画像処理部23は、DSC22から入力されるBモード画像信号に階調処理等の各種の必要な画像処理を施した後、Bモード画像信号を表示制御部24に出力する、あるいは画像メモリ25に格納する。
【0024】
表示制御部24は、画像処理部23によって画像処理が施されたBモード画像信号に基づいて、画像表示部8に超音波診断画像を表示させる。
画像表示部8は、例えば、LCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示制御部24の制御の下で、超音波診断画像を表示する。また、検査時には、必要に応じて検査のためのカーソルやキャリパ等が超音波診断画像に重畳表示される。
【0025】
操作部7は、筺体4の表面上に配置され、操作者が入力操作を行うための各種の操作ボタンを有している。
格納部31は、動作プログラムおよび一連の検査項目を含む検査プログラム等を格納するもので、ハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、DVD−ROM、SDカード、CFカード、USBメモリ等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
また、検査メモリ32は、検査により得られた計測値等、検査結果に関わる情報が格納されるメモリである。
本体制御部30は、操作者により操作部7から入力された各種の指令信号等に基づいて、診断装置本体3内の各部の制御を行う。
【0026】
なお、信号処理部21、DSC22、画像処理部23、表示制御部24およびパネル制御部27は、CPUと、CPUに各種の処理を行わせるための動作プログラムから構成されるが、それらをデジタル回路で構成してもよい。
【0027】
また、パネル制御部27は、本体制御部30より出力された一連の検査項目に対応する操作表示画像をタッチパネル9に表示させる。
タッチパネル9は、表示機能と位置入力機能とを併せ持つ装置で、例えば、LCD等のディスプレイ装置の上に操作者が接触等したことを感知する透明な膜センサが貼り付けられており、ディスプレイ上の表示と膜センサ上の接触位置等とに基づいて所定の操作信号を出力する。膜センサにおける検出方式としては、抵抗膜方式、静電容量方式等を用いることができる。
タッチパネル9により入力された操作は、本体制御部30へ操作信号として出力され、本体制御部30により所定の操作がなされる。
なお、タッチパネル9の代わりに、操作表示部と操作選択部とをそれぞれ備えてもよい。
【0028】
次に、実施の形態1の動作を説明する。
診断装置本体3の筐体4の操作部7に配置されている電源スイッチを投入することにより、診断装置本体3内および超音波プローブ1内の各部に電力が供給され、超音波診断装置が起動される。
【0029】
そして、超音波プローブ1の送信回路12からの駆動信号に従って、アレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサから順次超音波ビームが送信され、各超音波トランスデューサで受信された受信信号が順次受信回路13に出力されて受信データが生成される。これらの受信データに基づいて診断装置本体3の画像生成部26で画像信号が生成され、さらに、画像信号に基づいて表示制御部24により超音波画像が画像表示部8に表示される。
【0030】
次に、生成され画像表示部8に表示された超音波画像に基づいて所望の検査が行われる。
筺体4のタッチパネル9には、例えば、
図3に示すような一連の検査を行うための一連の検査項目が時系列に並べて一画面内に同時にブロック表示される。なお、一連の検査項目は、格納部31に格納されている複数の検査プログラムにそれぞれ予め設定されており、操作部7、本体制御部30を通じて格納部31から1つの検査プログラムを呼び出すことで表示することもでき、また、操作部7またはタッチパネル9を操作して一連の検査項目を新たに作成してもよい。
【0031】
図3において、強調表示されているブロック41およびブロック42は、現在検査が行われている検査項目を示す。
図3のSequenceブロック40は、タッチパネル9において、現在、一連の検査項目が、シーケンス表示されていることを示す。また、Vascularブロック41が強調表示されているのは、現在、超音波画像に対して血管に関する検査が行われていることを示す。
【0032】
また、時系列に並んだブロック42〜ブロック47は血管に関する一連の検査項目を示す。
Lt. ScA Distanceブロック42は、左鎖骨下動脈(Left Subclavian Artery)の距離を計測する検査項目を示し、Lt. RA Distanceブロック43は、左橈骨動脈(Left Radial Artery)の距離を計測する検査項目を示し、Lt. BA Areaブロック44は、左上腕動脈(Left Brachial Artery)の面積を計測する検査項目を示し、Lt. Graft prox. Distanceブロック45、Lt. Graft mid. Distanceブロック46、およびLt. Graft dist. Distanceブロック47は、それぞれ左の動脈グラフト(Left Arterial Graft)の距離を計測する検査項目を示す。
【0033】
図3では、現在、Lt. ScA Distanceブロック42が強調表示されているため、時系列に並べて一画面内に同時に表示された一連の検査項目のうち左鎖骨下動脈の距離を計測する検査が行われていることがわかる。
この場合、例えば、本体制御部30は、表示制御部24を通じて画像表示部8に左鎖骨下動脈の距離を計測するためのキャリパを超音波画像に重ねて表示し、操作者は操作部7を操作することでキャリパを操作し、超音波画像上で確認される左鎖骨下動脈の距離を計測する。距離の計測は、本体制御部30が、例えば、キャリパにより確定された2点の位置を基準に演算する。
【0034】
左鎖骨下動脈の距離が計測されると、左鎖骨下動脈の距離情報が本体制御部30によって、検査メモリ32に保存され、また、表示制御部24を通じて画像表示部8に表示される。左鎖骨下動脈の距離の計測が完了すると、本体制御部30はLt. ScA Distanceブロック42を通常の表示に戻し、次の検査項目であるLt. RA Distanceブロック43を強調表示する。
本体制御部30は、表示制御部24を通じて画像表示部8に左橈骨動脈の距離を計測するためのキャリパを超音波画像に重ねて表示する。これ以降の動作は、左鎖骨下動脈の距離
を計測した場合の動作と同じである。
【0035】
以下、同様にして、タッチパネル9に表示されたブロック42〜ブロック47の一連の検査項目の全てについて検査が完了し、それらの検査に基づく情報が検査メモリ32に記憶されると、超音波画像に基づく一連の検査が終了する。
実施の形態1では、一連の検査項目を時系列に並べて一画面内に同時に表示しており、且つ、現在検査の行われている検査項目を強調表示しているため、操作者は、一連の検査の進捗状況を一目で確認することができ、一連の検査を効率よく実施することが可能となる。
【0036】
実施の形態2
次に、産科においてよく利用される一連の検査を例に挙げて、一連の検査の開始位置を変更することができる本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置の動作を説明する。なお、実施の形態2に係る超音波診断装置の構成は、
図1および
図2に示した実施の形態1の装置と同様である。
図4は、産科においてよく利用される一連の検査を行う場合のタッチパネル9の操作表示の一例である。
図4のSequenceブロック50およびOB Routineブロック51は、タッチパネル9において、超音波診断装置に予め記憶された、産科においてよく利用される一連の検査項目が、現在、シーケンス表示されていることを示す。
【0037】
図4において、GSブロック52は、胎嚢(Gestational Sac)の確認の検査項目を示し、CRLブロック53は、頭臀長(Crown Rump Length)を計測する検査項目を示し、BPDブロック54は、児頭大横径(Biparietal Diameter)を計測する検査項目を示し、ACブロック55は、胎児腹部周囲長(Abdominal Circumference)を計測する検査項目を示し、FLブロック56は、大腿骨長(Femur Length)を計測する検査項目を示す。
図4に表示された一連の検査項目のうち、強調表示された最初のGSブロック52は、デフォルト開始位置であり、通常は、GSブロック52の胎嚢の確認の検査から一連の検査が開始される。
【0038】
産科においてよく利用される一連の検査項目GS、CRL、BPD、AC、FLのうち、妊娠初期の
被検者に対しては、検査項目GS、CRL、BPDのみを検査し、妊娠中期の
被検者に対しては、検査項目BPD、AC、FLのみを検査する。
そのため、実施の形態2では、
被検者の妊娠段階に応じて、一連の検査の開始位置を変更することができる。
【0039】
妊娠段階が妊娠中期である
被検者に対しては、
図4に示すように、操作者は、タッチパネル9に表示された一連の検査ブロックのうち、BPDブロック54に触れて検査項目BPDを選択することで、
図5に示すように検査の開始位置を検査項目BPDからに変更する。つまり、本体制御部30は、タッチパネル9からの操作信号を受け、パネル制御部27を通じてタッチパネル9のBPDブロック54を強調表示する。
開始位置が
BPDブロック54に変更されると、上述と同様、本体制御部30が、表示制御部24、画像表示部8を制御して、超音波画像上に計測に必要なキャリパ等を重ねて表示する。
【0040】
また、図示していないが、妊娠段階が妊娠初期である
被検者に対しては、検査項目GS、検査項目CRLと検査を進めて検査項目BPDで検査を終了する。検査終了の指示は、計測後、操作部7またはタッチパネル9を通じて行う。
このように、実施の形態2では、一連の検査において、検査の開始位置を変更することで不要な検査を避け、
被検者への負担を軽減し、検査効率を上げることができる。
また、一連の検査項目のうち、上述のデフォルト開始位置も予め変更することができる。例えば、妊娠中期以降の
被検者を主たる検査対象として、予めデフォルト開始位置をGSブロック52からBPDブロック54に変更しておいてもよい。
【0041】
実施の形態3
次に、羊水量を測定するための一連の検査を例に挙げて、所定の検査をスキップすることができる本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の動作を説明する。なお、実施の形態3に係る超音波診断装置の構成も、
図1および
図2に示した実施の形態1の装置と同様である。
図6(A)に示すように、胎児Bが母体Mの中央付近にいる場合、羊水Lの量は、
図6(A)に示すQ1部〜Q4部までのフリースペース深度を計測し、それらを足し合わせることで計算される。
【0042】
しかし、例えば、
図6(B)に示すように、胎児Bが母体MのQ1部〜Q4部のうちQ3部に偏って位置する場合、Q3部では計測地点と胎児との距離が近いため計測する程の深度になっていないため、Q3部での計測が不要となる。
【0043】
図7(A)〜(D)は、羊水量を測定する検査の際のタッチパネル9の操作表示の一例である。
図7(A)〜(D)において、AF
Iブロック61は羊水指標(Amniotic Fluid Index)の検査を示し、一連のQ1ブロック62〜Q4ブロック65は、
図6(A)、(B)に示した母体MのQ1部〜Q4部の位置に対応した検査項目を示す。
【0044】
Q3部に胎児が寄っていると分かっている場合、
図7(A)、(B)に示すように、検査項目Q1、検査項目Q2と検査を進めた後、
図7(C)に示すように、次の検査項目であるQ3ブロック64が強調表示されているときに、操作者がタッチパネル9のQ4ブロック65に触れて検査項目Q4を選択することで、
図7(D)に示すように、不要な検査項目Q3をスキップし、その先の検査項目Q4に移行することができる。つまり、本体制御部30は、タッチパネル9からの操作信号を受け、パネル制御部27を通じてタッチパネル9のQ4ブロック65を強調表示する。なお、もちろん、複数の検査項目をスキップすることもできる。
このように、実施の形態3では、タッチパネル9上において強調表示されていない先の検査ブロックを選択するだけで、極めて容易に一連の検査内の不要な検査をスキップすることができ、
被検者(ここでは、胎児および母体)への負担を軽減し、検査効率を上げることができる。
【0045】
実施の形態4
上記の実施の形態1〜3の超音波診断装置において、胎児の体重を算出する場合、上述のBPD(児頭大横径)、AC(胎児腹部周囲長)、FL(大腿骨長)の計測値を利用して推定するが、超音波画像上での計測精度は、多少の操作で値が大きく変わってしまうため、一度、全体を確認した上で確定したい場合がある。
このような場合、検査による計測値(検査情報)が反映される前なのか、反映された後なのかをタッチパネル9上で判別できることが好ましい。その場合、例えば、
図8(A)に示すように、検査ブロックの形状を強調することで、検査情報の反映前なのか反映後なのかを判別できてもよい。
【0046】
また、検査プログラムによっては、同一の検査を複数回実行して、計測値の平均を利用するものもある。
このような場合、一連の検査を1回目の計測なのか、2回目の計測なのかタッチパネル9上で判別できることが好ましい。その場合、例えば、
図8(B)に示すように、検査ブロックに対して何回目の検査なのか重ねて表示することで、検査回数を確認できるように構成することができる。
【0047】
また、タッチパネルに表示された一連の検査ブロックのうち、既に実施された検査ブロックを操作者が選択することで、その既に実施された検査項目まで戻って、再度、その後の一連の検査項目を実施するように構成してもよい。この場合も、複数回検査がなされた検査ブロックには、上述のとおり検査回数が表示されることが好ましい。
【0048】
以上、本発明の超音波診断装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。