【実施例】
【0086】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例1〜7、11、12、14および15は参考例である。
【0087】
(実施例1)
Ti化合物を触媒として重縮合した固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載する)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒーター温度が270〜300℃の設定温度の押し出し機内で溶融させた。溶融させたPETをダイ部より静電印加されたチルロール上に押し出して、帯状の非結晶ベースを得た。得られた非結晶ベースを長手方向に3.3倍に延伸した後、幅方向に対して3.8倍に延伸し、厚さ250μmのフィルム支持体を得た。
【0088】
支持体を搬送速度45m/分で搬送し、両面を955J/m
2の条件でコロナ放電処理を行った後、下記の塗布液Aをバーコート法により片面に塗布した。そして、これを145℃で1分乾燥して、支持体の片面にインク受容層が設けられた記録シート(2.1m巾のロール巻き形態)を得た。インク受容層の厚みは、0.9μmであった。
【0089】
塗布液Aの組成は次の通りである。
(塗布液A)
ポリエステル樹脂水溶液 182.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 119.8質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 25.0質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Aの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0090】
各実施例および比較例では、インクとして、無溶剤型放射線硬化型インク(FUJIFILM Speciality Ink System Limited 製、製品番号 UVIJET KO 021 White、UVIJET KO 004 Black、UVIJET KO 215 Cyan 、UVIJET KO 867 Magenta、UVIJET KO 052 Yellow)を用いた。
印刷機として、「ワイドフォーマットUVインクジェットプレスLuxelJet UV550GTW、富士フイルム製」を使用し、ロールtoロール方式ファインアートモード(波長365〜405nm、印画スピード22m
2/hr)でカラー画像を2回印刷することで、約2m巾x1.5mサイズの印刷物を得た。乾燥後の画像層の厚みは、500〜720μmであった。
【0091】
(実施例2)
実施例1の塗布液Aを、下記に示した塗布液Bに変更する以外は実施例1と同様にして、印刷物を得た。
塗布液Bの組成は次の通りである。
(塗布液B)
ポリエステル樹脂水溶液 196.2質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 129.1質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 7.5質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Bの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0092】
(実施例3)
実施例1の塗布液Aを、下記に示した塗布液Cに変更する以外は実施例1と同様にして、印刷物を得た。
塗布液Cの組成は次の通りである。
(塗布液C)
ポリエステル樹脂水溶液 141.6質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 93.2質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 75.0質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Cの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0093】
(実施例4)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Dに変更する以外は実施例1と同様にして、印刷物を得た。
【0094】
塗布液Dの組成は次の通りである。
(塗布液D)
ポリエステル樹脂水溶液 161.7質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 106.5質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
アクリル樹脂水分散液 36.4質量部
(ダイセル化学工業(株)製 EM−48D 固形分27.5%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 25.0質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Dの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0095】
(実施例5)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Eに変更する以外は実施例1と同様にして、印刷物を得た。
【0096】
(塗布液E)
塗布液Eの組成は次の通りである。
ポリウレタン樹脂水分散液 186.4質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 75.0質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Eの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0097】
(実施例6)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Fに変更する以外は実施例1と同様にして、印刷物を得た。
【0098】
塗布液Fの組成は次の通りである。
(塗布液F)
ポリエステル樹脂水溶液 182.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 119.8質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 25.0質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Fの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0099】
(実施例7)
Ti化合物を触媒として重縮合した固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載する)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒーター温度が270〜300℃の設定温度の押し出し機内で溶融させた。溶融させたPETをダイ部より静電印加されたチルロール上に押し出して、帯状の非結晶ベースを得た。得られた非結晶ベースを長手方向に3.3倍に延伸した後、空気中でコロナ放電処理を施し、下記の塗布液Gをバーコート法により片面に塗布した。塗布された一軸延伸フィルムをクリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、90℃で乾燥後、引き続き連続的に100℃の加熱ゾーンで幅方向に対して3.8倍に延伸し、更に215℃の加熱ゾーンで熱処理を施し、厚さ250μmの記録シートを得た。インク受容層の厚みは、0.1μmであった。
【0100】
塗布液Gの組成は次の通りである。
(塗布液G)
ポリエステル樹脂水溶液 63.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 41.4質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 8.7質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤B 16.0質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 8.0質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 1.2質量部
(日本触媒(株)製 シリカ粒子シーホスターKE−W10 0.15μm、固形分15%)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Gの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0101】
実施例1と同様に、印刷機として「ワイドフォーマットUVインクジェットプレスLuxelJet UV550GTW、富士フイルム製」を使用し、ロールtoロール方式ファインアートモードでカラー画像を2回印刷することで、約2m巾x1.5mサイズの印刷物を得た。
【0102】
(実施例8)
Ti化合物を触媒として重縮合した固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載する)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒーター温度が270〜300℃の設定温度の押し出し機内で溶融させた。溶融させたPETをダイ部より静電印加されたチルロール上に押し出して、帯状の非結晶ベースを得た。得られた非結晶ベースを長手方向に3.3倍に延伸した後、幅方向に対して3.8倍に延伸し、厚さ250μmのフィルム支持体を得た。
【0103】
支持体を搬送速度45m/分で搬送し、両面を955J/m
2の条件でコロナ放電処理を行った後、下記の塗布液Hをバーコート法により片面に塗布した。そして、これを145℃で1分乾燥して、さらに両面を288J/m
2の条件でコロナ放電処理を行った後、塗布液Iをバーコート法により片面に塗布した。そして、これを145℃で1分乾燥して、支持体の片面に中間層およびインク受容層が設けられた記録シートを得た。中間層、およびインク受容層の厚みは、各々0.45μmであった。
【0104】
塗布液Hの組成は次の通りである。
(塗布液H)
アクリル酸エステル共重合体 63.4質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
ポリオレフィン 95.1質量部
(ユニチカ(株)製 アローベースSE−1013N 固形分:20質量%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 31.5質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Hの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0105】
(塗布液I)
塗布液Iの組成は次の通りである。
ポリエステル樹脂水溶液 91.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 59.9質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 12.5質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Iの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0106】
実施例1と同様に、印刷機として「ワイドフォーマットUVインクジェットプレスLuxelJet UV550GTW、富士フイルム製」を使用し、ロールtoロール方式ファインアートモードでカラー画像を2回印刷することで、約2m巾x1.5mサイズの印刷物を得た。
【0107】
(実施例9)
実施例8の塗布液Hを、塗布液Jに変更する以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0108】
塗布液Jの組成は次の通りである。
(塗布液J)
アクリル酸エステル共重合体 8.5質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
ポリオレフィン 228.3質量部
(ユニチカ(株)製 アローベースSE−1013N 固形分:20質量%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 6.3質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20%)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Jの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0109】
(実施例10)
実施例8の塗布液Hを、塗布液Kに変更する以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0110】
塗布液Kの組成は次の通りである。
(塗布液K)
ポリオレフィン 190.2質量部
(ユニチカ(株)製 アローベースSE−1013N 固形分:20質量%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 31.5 質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20%)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Kの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0111】
(実施例11)
実施例8の塗布液Hを、塗布液Lに変更する以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0112】
塗布液Lの組成は次の通りである。
(塗布液L)
アクリル酸エステル共重合体 109.9質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
ポリオレフィン 25.3質量部
(ユニチカ(株)製 アローベースSE−1013N 固形分:20質量%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 31.5質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20%)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Lの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0113】
(実施例12)
実施例8で中間層の厚みを0.1μmとする以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0114】
(実施例13)
実施例8で中間層の厚みを3.0μmとする以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0115】
(実施例14)
実施例8の塗布液Hを、塗布液Mに変更する以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0116】
塗布液Mの組成は次の通りである。
(塗布液M)
アクリル酸エステル共重合体 126.8質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 31.5質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20%)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Mの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0117】
(実施例15)
実施例8の塗布液Hを、塗布液Nに変更する以外は実施例8と同様にして印刷物を得た。
【0118】
塗布液Nの組成は次の通りである。
(塗布液N)
アクリル酸エステル共重合体 63.4質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
ポリエステル水分散体 76.1質量部
(互応化学(株)製 プラスコートZ-687 固形分:25質量%)
架橋剤(カルボジイミド化合物) 31.5質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20%)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Nの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0119】
(比較例1)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Oに変更する以外は実施例1と同様にして印刷物を得た。
【0120】
塗布液Oの組成は次の通りである。
(塗布液O)
ポリエステル樹脂水溶液 202.2質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 133.1質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Oの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0121】
(比較例2)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Pに変更する以外は実施例1と同様にして印刷物を得た。
【0122】
塗布液Pの組成は次の通りである。
(塗布液P)
ポリエステル樹脂水溶液 182.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 119.8質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(メラミン化合物) 12.5質量部
(DIC(株)製 ベッカミンM−3 固形分80%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Pの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0123】
(比較例3)
実施例1の塗布液Aを、塗布液Qに変更する以外は実施例1と同様にして印刷物を得た。
【0124】
塗布液Qの組成は次の通りである。
(塗布液Q)
ポリエステル樹脂水溶液 182.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂水分散液 119.8質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(エポキシ化合物) 10.0質量部
(ナガセケムテックス(株)製 デナコールEX−521 固形分100%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)製 架橋PMMA粒子MR−2G 平均粒子径1μmの水分散物、固形分15%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Qの全体が1000質量部になるように量を調節した)
【0125】
(評価)
上記実施例1〜15、比較例1〜3の印刷物について、以下の評価を行った。
【0126】
[画像形成直後のインク接着性の評価]
カラー画像を印画した直後の印刷物上を片刃カミソリにて縦横それぞれ11本のキズを付け100個の升目を形成した後に、粘着テープ(3M社製600)を貼り付けた。そしてテープの上を消しゴムで擦って完全に付着させた後、水平面に対して90度方向に剥離させ、剥離した升目の数を求めることでインクとの接着強度の強さを下記A〜Eの5段階で以下のように評価した。
A:剥がれなしの場合
B:剥離した升目の数が1以上5未満の場合
C:剥離した升目の数が5以上15未満の場合
D:剥離した升目の数が15以上30未満の場合
E:剥離した升目の数が30以上の場合
なお、上記A〜Cは製品上合格のレベルであり、D〜Eは不合格のレベルである。
【0127】
[サーモ処理後のインク接着性の評価]
カラー画像を印画した印刷物を60℃、相対湿度90%環境下に240時間放置するサーモ処理を実施した。サーモ処理後に接着性の評価を実施した。サーモ処理後の接着性の評価基準は、下記A〜Eの5段階で以下のように評価した。
A:剥がれなしの場合
B:剥離した升目の数が1以上5未満の場合
C:剥離した升目の数が5以上15未満の場合
D:剥離した升目の数が15以上30未満の場合
E:剥離した升目の数が30以上の場合
なお、上記A〜Cは製品上合格のレベルであり、D〜Eは不合格のレベルである。
【0128】
[インク受容層、中間層の厚み]
カラー画像を印画する前の記録シートにおいて、ミクロトーム(Leica社製RM2255)を使用し、断面切削を実施した。得られた断面を走査電子顕微鏡(HITACHI社製S−4700)にて観察することで、各サンプルのインク受容層および中間層の膜厚を測定した。
【0129】
[弾性率と破断伸度の測定(実施例8〜15)]
ATSM D882に基づき、以下のサンプル作製条件で、幅5mm、厚み20μmの各評価サンプルを作製した。この厚み20μmとは、中間層の弾性率及び破断伸度を測定する場合の評価サンプルの厚みである。
【0130】
中間層を形成するために用いた塗布液を、支持体の上に塗布し、中間層を形成した条件と同じ条件で膜を形成し、この膜を支持体から剥がすことにより中間層の評価サンプルを作製した。支持体としては、セラピールHP2(東レ(株)製)を用いた。評価はテンシロンRTM−50 オリエンテック(株)製を用いて、幅5mm、チャック間距離20mm、引っ張り速度5mm/min、室温(23℃ 相対湿度50%)にて引張り特性としての弾性率と破断伸度とを各評価サンプルについて求めた。
【0131】
また、表1において、中間層の「ポリオレフィン」「アクリル」「ポリエステル」「架橋剤」欄の数値は、中間層を構成する全固形量から添加剤を除いた質量を100とするときに、各成分の固形質量を示す。
また、インク受容層の「ポリエステル」「ポリウレタン」「アクリル」「オキサゾリン」「カルボジイミド」「メラミン」「エポキシ」欄の数値は、受容層を構成する全固形量から添加剤を除いた質量を100とするときに、各成分の固形質量を示す。
【0132】
【表1】
【0133】
表から、インク受容層が、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂と、オキサゾリン系化合物およびカルボジイミド系化合物の少なくともいずれかの架橋剤とを含む実施例1〜15は、画像形成直後およびサーモ処理後もインク接着性に優れることがわかった。一方、架橋剤としてオキサゾリン系化合物またはカルボジイミド系化合物を用いていない比較例1〜3は、実施例1〜15よりも画像形成直後およびサーモ処理後のインク接着性が劣ることがわかった。