(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
流体の流れ(1)に流体の流れ(2)を混合する装置であって、流体の流れ(1)を送るパイプと、流体の流れ(2)を供給するためのパイプの内部に配置された3から5個の分配器とを有し、分配器はパイプ内に突き出ており、分配器はパイプに周囲に均等に分布するように配置されており、この分配器の配置は、パイプのケーシングに孔部により可能とされており、これらの分配器は、流体の流れ(2)の流れの主方向に連続的に減少する自由流断面を有し、且つこれらの分配器は、流体の流れ(1)に流体の流れ(2)を供給するための孔部の列を一以上有し、
分配器は、流体の流れ(2)の流れの主方向に、同一又は減少する円形断面を有することを特徴とする装置。
【背景技術】
【0002】
2流体の流れの混合のための多数の技術的解決策が知られている。本発明の文脈における流体の流れは、一般に、物質の流れを意味するとこのケースでは理解される。物質の流れは、一般的な条件下で液体又は気体の形態で存在する。一般的な条件は、広く異なる技術的なアプリケーションの観点から、温度又は圧力等の一般的に関連するパラメータに関して急激に変化され得る。この場合には、流体の流れは、全て同じ集合状態(液体又は気体)にある多数の異なる物質の混合物を構成しても良い。したがって、例えば、液体出発材料は、交差する流れにマウントされたパイプとリングの分配器によって連続貫流反応器のジオメトリで混合される。更に、既知の解決策は、Tピース、スタティックミキサー又は多数の分配器の組み合わせである(非特許文献1)。特許文献1は、孔部を有するトロイダルリングが複数の気体流の混合のためにガスバーナで使用されるリング分配器を開示している
【0003】
一種の出発材料(流体の流れ)が、他の出発材料(流体の流れ)よりも大きな量で必要とされる場合、最大の体積の流れを有する出発材料(以下では、流体の流れ( 1 )として示す)は、通常、反応部分に対してパイプラインのジオメトリで供給される。そして、少ない出発材料の体積の流れは、次いで、例えば、
図1に概略的に示したように、プラグインパイプ分配器により、交差する流れに追加される(以下、流体の流れ( 2 )として示す)。パイプ(11)の断面を見ることができ、この中には第2の流体の流れを供給するための孔部を有するランス(12)が装着されている。既知のパイプやリング分配器は、主の流体の流れに混合する体積の流れを供給するための一以上の孔部の列を有する円形断面を有している。液体の体積の流れが、すべての孔部に均等に配分されていることを保証するために、ホール領域の和に対するパイプ分配器の断面比率は十分に高くなければならない(非特許文献2)。そうでなければ、孔部から孔部へ分配器の流れ方向に減少する質量の流れは、分配器内の静圧を増加させ、したがって、孔部からの流出のために利用できる推力は低下する。このことは、流れの方向に見られるように、分配器の更に上流にある孔部と比較して、下流にある孔部の好ましい通過流れを生じさせる。
【0004】
パイプ分配器に関するところでは、既知の可能性は、静圧が流れの線に沿って可能な限り一定に保たれるように、分配管内の流れの断面を不連続にすることである。これは
図2に示されている。矢印は、流体の流れの方向を示し、流れの方向に流れの断面の減少が見られる。
【0005】
更に、分配器断面積領域が一定である場合に、分配器パイプ内に静圧の増加に対応して流れの方向の孔部圧力損失を同様に増加させるように、孔径を適合させることが知られている。これは、スロットの形状、長さに亘って可変となる幅で実施することができる。更に、従来の代替案は、分配器に隣接するサイドパイプの直径に対する長さを、サイドパイプにおける圧力損失を主パイプにおける静圧の増加に適合させることである(非特許文献2)。
【0006】
混合すべき流体の流れが発熱反応に関与する場合は、分配器のジオメトリの体積はできるだけ低い方が大抵有利である。分配器のジオメトリへの逆の流れ及び出発材料の制御できない反応は避け得ないので、分配器の反応体積は、次の上流の安全装置(例えば、逆止弁)まで制限することが有利である。
【0007】
特許文献2は、液体を運ぶ中空断面の配置、特に、水を運ぶラインについて記載している。この中で、液体に利用できる断面を制限するディスプレーサ体がインストールされている。温度による流体の流れの体積の変化(凍結/凝固)が発生した場合のラインの安定性は、それによって増加する。
【0008】
特許文献3には、アルカンジカルボン酸の製造方法が記載されている(請求項1)。その中では、混合装置が使用される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願は、2011年3月11日に出願された米国仮出願 61/447721 を参照によって組み込んでいる。
【0016】
流体の流れ(1)に流体の流れ(2)を混合するための装置が見いだされた。この装置は、流体の流れ(1)を送るパイプ、パイプの内部に配置されて流体の流れ(2)を供給するための少なくとも2個の分配器を有し、分配器の配置はパイプのケーシングの孔部により可能であり、これらの分配器は、流体の流れ(2)の流れの主方向に見られるように、一定又は連続的に減少する自由流断面を有し、流体の流れ(1)に流体の流れ(2)を供給するための一以上の孔部の列を有する。分配器の入口点は、好ましくはパイプに長手方向軸に対して垂直な面内に配置され、又は特別に好ましくは、パイプ径の最大5倍の距離で、互いにオフセットされるように配置される。
【0017】
流体の流れ(1)を送るパイプ内に放射状に突き出る本発明の少なくとも2個の分配器の配置により、良好な分配動作が、比較的低い体積固有の圧力損失と共に達成することができる。より詳細な説明については、本発明の装置の実施の形態の例を示す
図3が参照される。ここで見ることができることは、流体の流れ(1)を運ぶパイプ(32)の断面と、その内部に放射状に突き出る三の分配器(31)と、孔部を有する分配器である。分配器の孔部を介して、分配器に投入された流体の流れ(2)は、パイプ(32)の内部空間で流体の流れ(1)に混合される。
図1に示す装置に比べて、本発明による装置が動作しているときには、より低い体積固有の圧力損失の場合に良好な分配動作を達成すること、又は同一の体積固有の圧力損失の場合により良好な分配動作を達成することが可能である。結果として、本発明に係る装置の動作が著しくより効果的であることが分かる。この顕著な積極的な効果は、
図3に示す装置において、3個の分配器は、外部から別々に流体の流れ2に作用し、そして物質流のこの比例配分により、孔部の列を介して短い距離がカバーされ、低い圧力損失で所望の分配動作を実現することが可能となる。
【0018】
本発明に係る装置は、最も多様な流体の流れの混合に適している。したがって、例えば、多数のガス状流体の流れ又は凝集の液体状態の流体の流れを互いに混合することができる。分配器を介して1種以上のより少量の流体の流れ(2)がより多量の流体の流れ(1)に混入される量比が好ましい。流体の流れ(1)に対する流体の流れ(2)の体積比は、0.001−1が好ましい。 0.01−0.5の範囲が特に特に好ましい。好ましい物質群は、水性又は非水性無機酸又は有機酸とアルカリ溶液であり、また短鎖、芳香族、環状及び脂環式炭化水素及び金属触媒、有機金属触媒、有機触媒である。熱を放出すると同時に、互いに反応する流体の流れが好ましい。酸化剤と反応して、酸化反応が熱を生成しながら行われるシクロヘキサン誘導体が特に好ましい。この反応の出発材料は、既に流体の流れの何れかに存在しても良い。熱を生成して互いに反応し、アジピン酸、グルタル酸、またコハク酸を生成する、水、硝酸水素、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン及び銅及びバナジウム触媒は、特に好ましい。この場合において、好ましくは、シクロヘキサノール/シクロヘキサノン流体の流れは、少量の流体の流れ(2)であり、銅及びバナジウム触媒と共に水性硝酸水素は多量の流体の流れ(1)である。容量の比は上述した通りである。
【0019】
本発明に従って使用される分配器は、流体の流れ(2)が注入されるオリフィスを有する。これらは、分配器に沿って、一以上の列の形態で配列され、好ましくは円形の孔部である。分配器の入口径に対するこれらのオリフィスの直径は、好ましくは0.001から0.5、特に好ましくは0.05から0.2の範囲である。3から8の孔の列が特に推奨される。その結果、更なる分配の均一化が達成できる。
【0020】
分配器の自由流断面は、流体の流れ(2)が分配器を通って流れるとき、流体の流れ(2)が利用可能な断面積を意味すると理解される。この断面積は、流体の流れ(2 )の流れ方向に見られるように、定数又は変数であっても良い。分配器の好ましい実施の形態を、
図4に見ることができる。ここで分配器(41)は、連続してテーパ状の断面(42)を有する。更に、オリフィス(47)(孔部)は、それと通して投与した流体の流れが流出することができるように見ることができる。自由流断面の減少は、分配器に搭載されたディスプレーサ体によってもたらされ得る。これは
図5に示されている。内側にディスプレーサ体(52)を有する分配器(51)が見ることができる。テーパ状断面により、有利に、この処理なしで生じる孔部から孔部への質量の流れ減少の都合上の推進圧力差の増加は、正確に分配器内に残存する質量の流れ流速の増加によって補償される。流れの方向に沿って分配器における流速の増加は、ディスプレーサ体なしで円錐分配器によって、円筒ディスプレーサ体と円錐分配器によって、又は円錐ディスプレーサ体と円錐分配器によって実現することができる。円錐分配器の場合には、流れの方向に断面積の減少が有利である。分配器における断面積は、好ましくは環状であっても良い。ディスプレーサ体は、全長又は分配器の一部のみに亘って延在する。パイプに突き出る分配器の場合、自由流断面は、流体の流れ(2)の流れの主方向に見られるように連続で減少する。これは、種々の手段によって実施可能である。この場合、円形の断面を有する分配器を使用することが推奨される。円形断面は、好ましくは流体の流れ(2)の流れの主方向に見られるように同一又は減少している。自由流断面は、この場合、分配器部の環状隙間を形成する。
【0022】
分配器の好ましい実施の形態は、直線又は曲がった形状を有している。この場合、特に好ましくは、円筒形又は円錐形である。以下の定義は、好ましい実施形態のために為されており、したがって楕円又は長方形断面を有する実施の形態については明示的に記載していない。
【0023】
本発明の文脈における体積固有の圧力損失は、次の定義を持ち、分配器上の円筒形の体積要素の自由体積に関連して、分配器を通って流れる流体の流れの圧力損失を意味すると理解される。
【0024】
図3に、分配器とパイプの共通インタフェース(33)における分配器の直径をD
0で示している。関連する領域は、入口の断面に指定されている。含まれる流体の流れ体積V
Fは、分配器内に位置する。分配器内の流体の流れ体積は、流体の流れ(2)の体積として定義される。流体の流れ(2)は、分配器で、孔部を閉じて入口断面まで、分配器で利用可能な容量を占有する。
【0025】
パイプ(32)は
図3に示されている。関連する直径はD
Rによって示されている。体積比の定義によって、分配器によってカバーされず長さD
0、直径D
Rを有する円筒パイプに位置する主なる流れ流体の流れの自由体積は、分配器を除き同じパイプ部分の全体の体積と関係付けられる。
【0026】
体積比εは、以下のように定義される:
【0028】
有利な形状と体積固有の圧力損失を記述するために、無次元の特性数DPVは次のように定義される。
【0032】
ここで、流体の流れ(2)の密度はρ、圧力損失係数はζ、入口断面での流体の流れ(2)の速度はvである。
【0033】
体積の流れの分配が全ての孔部に対して同じであり、DPVの値が低い場合には、分配器は有利である。低いDPV値を有する分配器では、分配器の自由体積に関連して分配器の個々の孔部への体積の流れの均一な分配に要求されるエネルギは、より高いDPV値を有する分配器におけるよりも、より効果的に利用される。
【0034】
図4に示した分配器では、入口断面(43)のマージンと分配器(44)の端部間の長さが示されており、 L
1で以下に指定される。L
Mは、パイプ径で標準化された分配器の長さである。
【0036】
パイプ径に関して分配器の好ましい長さは、0.05から1、特に好ましくは0.1から0.5である。
【0037】
D
0、Mは、入口断面におけるパイプ径で標準化された分配器径である。
【0039】
パイプ径に関して分配器の標準化された好ましい直径は、0.005から0.5、特に好ましくは0.01から0.2である。
【0040】
図4に示した分配器端部(44)の直径は、D
1で以下に示される。無次元コーン/直径比は、分配器開始端部(43)の入口の直径に対する端部の直径の比である:
【0042】
分配器の好ましいコーン/直径比は、0から1、特に好ましくは0.25から1である。
【0043】
図7に示す分配器において、ディスプレーサ体(71)が設けられている。これは、分配器の入口(73)で断面D
0、Kを有している。ディスプレーサ体の端部(72)の直径はD
1、Kで指定される。入口(73)と終端部(72)の間の長さはL
1、Kで指定される。ディスプレーサ体の標準化された長さは、
【0045】
好ましいディスプレーサ本体の長さは、0.1から1、特に好ましくは0.3から1である。
【0046】
D
0、Kは、入口断面におけるディスプレーサ体の外径である。D
KMは、ディスプレーサ体と分配器の直径の比である:
【0048】
ディスプレーサ体と分配器の直径の比は、好ましくは0から0.95、特に好ましくは0から0.7である。
【0049】
D
1、Kは、入口断面から最も遠い末端部でのディスプレーサ体の直径である。ディスプレーサ体の標準化された直径比は:
【0051】
ディスプレーサ体直径比は、好ましくは0.1から1、特に好ましくは0.3から1である。
【0052】
分配器の円錐形状が特に好ましい。この場合において、特に好ましくは、円筒状のディスプレーサ体は、分配器への入口の断面の上流の流れの断面に存在しても良い。更に、
図7に示すように、末端径(72)が出発径(71)よりも大きい円錐形のディスプレーサ体を有する円筒状の分配器が特に好ましい。
【0053】
好ましい実施の形態では、パイプ内への分配器の入口点は、パイプの長手方向軸に垂直な面内に配置されている。この変形例は、例えば、
図3に見ることができる。入口点は、この場合は、パイプ(32)の表面のレベル、分配器の断面積の重力センター領域の意味であると理解される。ここで示した円形の断面積を有する分配器の場合は、例えば、重力センター領域は、この円形面積の中心に位置する。そして、これらの重力センター領域の合計は、分配器へのスケッチ矢印の延長により形成された、分配器を通して長手方向の中間軸上にある。入口点は、したがって、パイプの表面積(32)とこの軸の界面に位置する。
図3では、一つの面に3個の入口点が示されている。一つの面内の配置の結果として、分配器は直接近接する。そして、短時間でパイプ(32)の断面全体を迅速かつ効果的に混合することが確保される。分配器の入口点又はパイプへの分配器がパイプの長手方向軸に垂直な面内に実際に配列されている場合に、この効果は特に顕著である。しかし、ある種の”オフセット“も非常に良好な結果を生み出す。本発明により、パイプ(32)の長手方向軸に関して、長手方向軸上のパイプ(32)の水力直径の1.5倍まで変位している入口点も本発明の”一つの面内にある“としてカバーされる。この場合の水力直径は、流れの断面積の4倍を、流体の流れにより湿潤される円周で割ったものを意味すると理解される。円形パイプ(32)の場合、水力直径はパイプの直径に対応する。パイプ(32)の他の形状に関しては、例えば、矩形断面のダクトに関しては、水力直径は簡単に求めることができる。
【0054】
例えば、
図3に示したように、本発明の分配器はパイプ(32)内に突き出ている。この原理は、周知のリング分配器と比較してメリットが得られる。何故なら、それらは、接続ピースによりパイプ内に簡単に導入され得るからである。プロセス工学の観点から簡単である好ましくは3から5の分配器がパイプ内に突き出る。好ましくは内部にディスプレーサ体を持つ少なくとの1個の分配器がパイプ内に突き出る。
【0055】
効果的かつ均一な分散を確実にするために、3から5の分配器が特別に推奨される。更に完全な混合の均一性を高めるために、これらはパイプの円周上に均一に分布するように配置することが推奨される。
【0056】
流体の流れ(2)を分散するための分配器に設けられた孔部は、円形、楕円形又は長方形設計であっても良く、又はスロットの形態で設計されても良い。
【0057】
図4に示すように、孔部の間隔(48)は、2個の隣接するオリフィス(47)の中心間距離として導入される。これは、孔径を下に標準化され、変数s
Lにより指定される。円形の孔部については、孔部の間隔と孔径に起因する長さの比s
Lは、好ましくは0.1と10の間、特に好ましくは0.2と1.5の間にある。
【0058】
分配器の中間軸(45)と孔部の中間軸(46)は
図4に示されている。孔部中間軸は、分配器(44)の中間軸の法線方向、又は以下でα
Lと言及している法線から特定の角度だけ傾斜しても良い。中間軸(45)と中間軸(46)の為す角度は、好ましくは90から300度の間、特に好ましくは90と70°の間である。
【0059】
分配器の直径D
0との関係で、孔径は、好ましくは0.01と0.5の間、特に好ましくは0.05と0.2の間にある。特別に好ましくは、孔部によって配置される場合、円形の断面又は少なくとも同じ領域に1個の溝部を有し、長手方向軸に沿って配置され、入り口断面から長さ間隔の関数として同様の断面積分布を有する孔部である。流体の流れ(2)の流れの主方向に見られるように、少なくとも1個の分配器に沿って孔部の列内で孔径を変化させても良い。孔部の孔径の変化は、上流の直接に隣接する孔部の孔径に関してせいぜい0.5から1.5、特別に好ましくは0.8から1.2である。
【0060】
以上説明したように、分配器の入口点は、本発明の定義された方法の一つの面内にある。
図3に示すように、分配器は、それらの長手方向軸に対してパイプ(32)に直線的に突き出ている。
【0061】
更に好ましい実施の形態は、
図6に示されている。ここでは、パイプ(62)内に突き出る分配器(61)は曲がった形状を有している。特に好ましい実施の形態では、分配器の曲率は以下の様に形成される。上述した特性変数(重力の領域中心)の観点において、それらは全円周に亘り配置される。換言すれば、パイプ(62)の入口点だけではなくパイプ(62)の長手方向軸に垂直な面内である。
【0062】
好ましくは、分配器は、それらが突出されるパイプのように、円形の断面を有する。しかしながら、例えば、矩形断面、又は他の形態の形状を使用することもできる。
【0063】
本発明による装置は、従来技術に比べ、より低い体積固有の圧力損失又は定義されたより低いDPV値を有する。
【0064】
本発明に係る装置は、二以上の流体の流れを混合するプロセス工学の観点から、単純で効果的な方法を提供する。高い分散アクションと比較的低い体積固有圧力損失と共に、良好な完全混合が、実現される。この装置は、有利に簡単に取り付けられ、維持することができる。
【0065】
実施例
公知の従来技術に係る非特許装置と、本発明に係る装置を互いに比較する。同じ量及び同じ流体の流れが両方の装置に供給される。この場合に、以下の設計基準は、混合作用の観点から装置の比較可能性を確保するために基礎としてとられる:無次元長さL
M 、孔部の数、孔部の間隔及び入口断面の直径D
0は、両方の装置に関して同一である。分配器での流れ及び個々の孔部への全体の体積の流れの配分における誤った分布は、各々の孔部を介して体積の流れが同一である配分の理想状態からの偏差として定義される。ここで考慮した混合装置の良い比較のために、個々の孔部に対する誤った分布も同様に同一である必要がある。これは、既存の一般的に知られている先行技術( Perry’s Chemical Engineers Handbook, 8
th Edition, Mc Graw Hill, 2008, p. 6-32-6-33 )に従って計算されており、5%で規定されている。孔径は、これに基づいて固定されている。以下で変形例(1)として示されている非特許装置は、更なる金具なしの円筒形を有している。変形例(2)として以下に示されている本発明による装置は、円筒形の外径と円錐形のディスプレーサ体を有する。両方の装置は、それぞれの場合において円周に亘り4の孔部の列と、孔部の列の一つに亘り31の孔部を有する。それぞれの場合、3台の装置が流体の流れ(1)に放射状に導入されると仮定される。集計結果に見られるように、混合作用は同じであるが、DVP値に関して、変形例(2)はより有利である。後者はより低いからである。
【0067】
定義と実施例の有効範囲:
流体の流れの粘度η、流体の流れの密度ρ、分配器の入口径D
0,及び入口断面での関連する入口速度u
0を使用して、レイノルド数Reは、以下で定義される。
【0069】
上記の実施例では、2300より高いレイノルド数を有する分配器の使用の範囲で有効である。