特許第6002143号(P6002143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6002143
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年10月5日
(54)【発明の名称】充填材を含有する発泡体
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/40 20060101AFI20160923BHJP
【FI】
   C08J9/40CFF
   C08J9/40CFG
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-541313(P2013-541313)
(86)(22)【出願日】2011年11月28日
(65)【公表番号】特表2013-544312(P2013-544312A)
(43)【公表日】2013年12月12日
(86)【国際出願番号】EP2011071119
(87)【国際公開番号】WO2012072543
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2014年11月21日
(31)【優先権主張番号】10193488.3
(32)【優先日】2010年12月2日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】デボア,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】シェルツァー,ディートリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルニー,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ラドトケ,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】シュタインケ,トビアス ハインツ
【審査官】 相田 元
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−091134(JP,A)
【文献】 特開2001−152012(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0317756(US,A1)
【文献】 特表平06−509729(JP,A)
【文献】 米国特許第04540717(US,A)
【文献】 特開2002−085311(JP,A)
【文献】 特開昭61−108544(JP,A)
【文献】 特表2006−528269(JP,A)
【文献】 特開平07−026054(JP,A)
【文献】 特表2010−535643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 9/00−9/42
B29B 11/16、15/08−15/14
C08J 5/04−5/10、5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続気泡発泡体(S)の少なくとも一部を、少なくとも一種のラクタム類モノマー(M)で浸し、次いで
触媒を用いて前記モノマー(M)を少なくとも一部、アニオン重合させることを特徴とする複合材料の製造方法であって、
前記連続気泡発泡体(S)が金属である方法。
【請求項2】
モノマー(M)がカプロラクタム、ピペリドン、ピロリドン、ラウロラクタム、およびそれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
触媒がカプロラタムナトリウム、カプロラクタムカリウム、カプロラクタムマグネシウムブロミド、マグネシウムカプロラクタムクロライド、ビスカプロラクタムマグネシウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウム金属、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムハイドライド、カリウム金属、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、およびカリウムブトキシドからなる群から選択されるものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
アニオン重合において活性剤を用いる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
発泡体がハニカム構造である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法によって得られる複合材料の、スポーツ用品における、または難燃性材料または強化材料としての使用法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミドで充填された連続気泡発泡体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、高分子材料からなる発泡体の製造方法には、種々の公知の方法がある。種々の形式の発泡体については、例えば、「Polymeric Foams and Foam Technology」,edited by D.Klempner and V.Sendijarevic,Carl Hanser Verlag,Munich,2nd edition,2004が概説している。ここでは、「発泡体」は、気体の泡を液体または固体の中に導入することにより製造される材料と定義することができる。
【0003】
連続気泡発泡体も原理的に公知である。「連続気泡」は各気泡が少なくとも2つの気孔または破壊された面を有する気泡構造と定義される。さらに、大多数のセルリブ(cell ribs)は少なくとも3個のセルの部分を形成しなければならない。これに対して、「独立気泡」は気泡に気孔または破壊された面がない。連続気泡プラスチック発泡体は、通常、ポリエチレン(PE)、ポリウレタン(PU)、塩化ビニル(PVC)を基礎として製造される(Arnim Kraatz’s thesis,2007,Halle University参照)。一般的に、連続気泡発泡体は柔らかい傾向がある。
【0004】
連続気泡発泡体は、例えば、金属またはプラスチック材料から構成することができる。
【0005】
公知技術には、他の物質を入れることによって、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の性質を変性する方法が記載されている。このタイプの方法の例としては、他のポリマーと混合して均一なシステムを作ること(例えば、PMMAとPSAN,またはPPOとポリスチレンの混合-Modern Styrenic Polymers,John Wiley and Sons,Ltd,2003,page 699,part 6,Styrenic Blends参照)、潤滑油を添加して流動性を高めること(Plastics Additives Handbook,5th Edition,Hanser Publishers,Chapter 5,Lubricants)、ガラスファイバーを添加して剛性を高めること(Handbuch der Technischen Polymerchemie,VCH Verlag,1993,page 651,part12.4.5.1,reinforced plastics)、ゴムを堅い熱可塑性樹脂の中に混入して圧縮強度と靭性を変性すること(Mechanical Properties of Polymers Based on Nanostructure and Morphology,Taylor and Francis Publishers,2005,Chapter 11,Structure−Property Relationships in Rubber Modified Amorphous Thermoplastic Polymers)などがあげられる。
【0006】
他の物質、例えば、ポリマー、を高分子発泡体中に入れると、しばしば発泡体中の種々の成分すなわち発泡体および高分子物質の機械的性質が相互に改善される(強化効果)ことがある。例えば、発泡体の低温溶融が防止され、または難燃性が改良された事例もある。
【0007】
そのほとんどが射出成形法である現行の方法では、ポリマーの粘度が一般的に高すぎるので、発泡体とポリマーとの相互貫入網目構造を提供することはできない。現行の方法を使ってもしできるとしても、発泡体の気孔をポリマーで不完全にしか充填できない。発泡体の気孔を充填しようとすると、しばしば発泡体を傷つけまたは破壊することになる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】「Polymeric Foams and Foam Technology」,edited by D.Klempner and V.Sendijarevic,Carl Hanser Verlag,Munich,2nd edition,2004
【非特許文献2】Arnim Kraatz’s thesis,2007,Halle University
【非特許文献3】Modern Styrenic Polymers,John Wiley and Sons,Ltd,2003,page 699,part 6,Styrenic Blends
【非特許文献4】Plastics Additives Handbook,5th Edition,Hanser Publishers,Chapter 5,Lubricants
【非特許文献5】Handbuch der Technischen Polymerchemie,VCH Verlag,1993,page 651,part12.4.5.1,reinforced plastics
【非特許文献6】Mechanical Properties of Polymers Based on Nanostructure and Morphology,Taylor and Francis Publishers,2005,Chapter 11,Structure−Property Relationships in Rubber Modified Amorphous Thermoplastic Polymers
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
発泡体を傷つけることなく、連続気泡発泡体の気孔をできるだけ完全にポリマーで満たすことが本発明の目的である。これが改善された性質、例えば、改善された機械的性質、例えば、靭性、伸び、および圧縮後の回復、を有する複合材料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
驚くべきことには、連続気泡発泡体の存在下で、ラクタムモノマーを触媒アニオン重合させることによって、上記の目的が達成されることがわかった。
【0011】
したがって本発明は、連続気泡発泡体(S)の少なくとも一部を、ラクタム類からなる群の少なくとも一種のモノマー(M)で浸し、次いで触媒を用いて前記モノマー(M)を少なくとも一部、アニオン重合させる、複合材料の製造方法を提供する。
【0012】
本発明のさらなる主題は、本発明の方法で得られる複合材料であり、また、本発明の方法で得られる複合材料を、スポーツ用品において、または難燃性の材料または強化材料として使用することである。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では、相(phases)の一つが他の相の積極的な改質(相互強化効果)を引き起こす。この効果は、例えば、複合材料の強化、衝撃改質または破断伸びの改良に利用できる。さらに有利な点は、従来製造された複合材料と比べて本発明の複合材料は吸水性が低いことである。
【0014】
本発明において、用語「複合材料」とは、2種またはそれ以上の非類似の構成材料を結合したエンジニアリング材料をいう。
【0015】
用語「メラミン−ホルムアルデヒド発泡体」は、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物を含み、メラミンに加えて、熱硬化性樹脂を形成することのできる他の化合物を50重量%まで、好ましくは20重量%まで含むことができ、ホルムアルデヒドに加えて、他のアルデヒドを共縮合単位として50重量%まで、好ましくは20重量%まで含むことができる。
【0016】
しかしながら、本発明では、未変性のメラミン−ホルムアルデヒド縮合物が好ましい。
【0017】
熱硬化性樹脂を形成することのできる他の化合物の例としては、アルキル置換メラミン、ウレタン、脂肪族アミン、フェノール、およびフェノール誘導体があげられる。有用なアルデヒドの例は、アセトアルデヒド、アクロレイン、およびベンズアルデヒドである。
【0018】
メラミン−ホルムアルデヒド縮合物についての詳細な記載は、Houben−Weyl,Methoden der organischen Chemie,volume 14/2,1963,page 319 to 402に認められる。
【0019】
熱硬化性樹脂を形成することのできる化合物対アルデヒドのモル比は、1:1.5〜1:4.5の広い制限内で変更でき、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物の場合は、その比は1:2.5〜1:3.5である。
【0020】
メラミン樹脂は有利にも共縮合した硫酸基(sulfite groups)を含有する。メラミン−ホルムアルデヒド縮合物のさらなる詳細については、米国特許第4,540,717号明細書に記載されている。
【0021】
本発明の工程の後では、発泡体とポリアミドは各々、連続相を形成する。したがって、この工程の終わりでは、この反応系は少なくとも2つの連続相または少なくとも2つの主要な相を有する。本発明の複合材料のモルフォロジーは主として気孔のサイズによって決定されると思われる。
【0022】
特に、本発明の方法は以下のように実施される。ここでは発泡体は乾燥したものが好ましい。
【0023】
発泡体(S)は混合物、例えば、モノマー(M)、触媒、および任意選択的に活性剤を含有する溶液、と接触させる。これは、例えば、発泡体をモノマー(M)、触媒、および任意選択的に活性剤を含有する溶液に浸漬するか、または発泡体(S)をこの溶液でスプレーするか、または発泡体にこの溶液を塗るか、によって完成することができる。この工程は減圧下で行うことが好ましい。
【0024】
その後の重合の温度は、通常、85℃〜200℃の範囲、好ましくは95℃〜180℃の範囲、さらに好ましくは105℃〜160℃の範囲である。
【0025】
モノマー(M)は、もっぱら発泡体(S)の気孔の中に入れることができる。しかしながら、発泡体(S)の表面、すなわち複合材料(W)の表面に薄いポリマーフィルムを設けるのも有利である。
【0026】
発泡体(S)対モノマー(M)の比は変化させることができる。この比は、90:10〜10:90の範囲、好ましくは80:20〜20:80の範囲、さらに好ましくは60:40〜40:60の範囲である。
【0027】
本発明において、発泡体は、例えば、金属、プラスチック、または天然の材料、例えば、木材(例えば、バルサ材)から作ることができる。発泡体はまた、これらの材料の混合物から作ることもできる。
【0028】
好ましい実施形態では、発泡体は金属またはプラスチックと金属の混合物からなる。アルミニウムおよびマグネシウムからなる群の金属が好ましい。
【0029】
さらに好ましい実施形態では、発泡体はプラスチックからなる。
【0030】
適切な発泡体を形成することができるプラスチックの例としては、PSU(ポリスルホン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PI(ポリイミド)、ポリウレタン、PA(ポリアミド)、PLA(ポリラクチド)、PPE/PS(ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン)、amsan(アクリロニトリル/アルファ−メチルスチレン)、PC(ポリカーボネート)、ポリプロピレン、メラミン−ホルムアルデヒドがあげられる。
【0031】
特に好ましくは、メラミン−ホルムアルデヒド発泡体、例えば、BASF SEのBasotect(登録商標)である。
【0032】
本発明において、発泡体は90℃までは熱的に安定でなければならず、好ましくは105℃まで、さらに好ましくは130℃までである。
【0033】
発泡体は、規則的または不規則的な気孔構造をもつことができる。後者の例は、蜂の巣で生じるハニカム構造である。この構造は通常、6角形の気孔構造を有する。
【0034】
モノマー(M)は、ラクタム類の群の化合物である。その例としては、カプロラクタム、ピペリドン、ピロリドン、ラウロラクタム、またはそれらの混合物があげられ、好ましくはカプロラクタム、ラウロラクタム、またはそれらの混合物、さらに好ましくはカプロラクタムまたはラウロラクタムである。
【0035】
有用な触媒としては特に、カプロラタムナトリウム、カプロラクタムカリウム、カプロラクタムマグネシウムブロミド、マグネシウムカプロラクタムクロライド、ビスカプロラクタムマグネシウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウム金属、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムハイドライド、カリウム金属、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、およびカリウムブトキシド、好ましくはナトリウムハイドライド、ナトリウム金属、カプロラタムナトリウム、およびさらに好ましくはカプロラタムナトリウム(例えば、Bruggolen(登録商標)C10;カプロラタムナトリウム18重合%のカプロラクタム溶液)があげられる。
【0036】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1種の活性剤(開始剤としても公知)を用いる。しかし、活性剤を用いることが絶対に必要というわけではない。
【0037】
有用な活性剤としては、特に脂肪族ジイソシアネート、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンドデカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート;または芳香族ジイソシアネート、例えば、トルイルジイソシアネート(トリレンジイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、またはポリイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアネート、Basonat(登録商標)HI 100(BASF SE製)、アロファネート、例えば、エチルアロファネートまたはそれらの混合物あげられ;好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、さらに好ましくはヘキサメチレンジイソシアネートがあげられる。有用な活性剤としては、さらにアシルハライド、またはアシルハライドまたはイソシアネートとラクタムとの反応生成物があげられる。
【0038】
ラクタム対触媒のモル比は広い範囲内で変化可能であるが、通常、1:1〜10000:1の範囲、好ましくは10:1〜1000:1の範囲、さらに好ましくは50:1〜300:1の範囲である。活性剤:触媒のモル比は、広い範囲内で変化可能であるが、通常、100:1〜1:10000の範囲、好ましくは10:1〜1:100の範囲、さらに好ましくは1:1〜1:10の範囲である。
【0039】
本発明による方法の完了後、すなわちモノマー(M)の重合の後でも、複合材料は任意選択的に後成形、例えば、加熱および曲げが可能である。
【0040】
本発明の方法により得られる複合材料は、防炎要素または強化要素として、例えば、車の製造やスポーツ用品の分野で大変有用である。
【実施例】
【0041】
以下の実施例は、本発明のいくつかの態様を説明するのに役立つものである。これらは、決して発明の範囲を限定するものではない。すべての成分および器具等は乾燥していた。
【実施例1】
【0042】
Basotect(登録商標)(メラミン樹脂からなる可撓性の連続気泡発泡体)からなる55×20×95mmの発泡体を、アルミニウムホイル製の65×30×105mmの皿に入れた。この皿を窒素雰囲気下、150℃の乾燥キャビネットに入れ、数時間保持した。
【0043】
以下の溶液を、窒素雰囲気下で2つのガラスフラスコに個別に準備した。:
1:38.45gのカプロラクタム+11.55gのBruggolen(登録商標)C10(Bruggemann製のポリアミド製造用の触媒;ナトリウムカプロラクタム(濃度17%)のカプロラクタム溶液)
2:44.89gのカプロラクタム+5.11gのBruggolen(登録商標)C20(Bruggemann製のポリアミド製造用の活性剤;ブロックドジイソシアネート(濃度80%)のカプロラクタム溶液)
次いで、電磁撹拌機を使って溶融させた。110℃で上記溶液1および2を混合し、15秒混合した後、窒素雰囲気下に、乾燥キャビネット内の前記アルミニウム皿にいっぱいになるまで加えた。少し振って、過剰の液を除いた。10分後、重合は終わった。アルミニウム皿を乾燥キャビネットから取り出し、冷却した。成形体をアルミニウム皿から取り出した。それは、ポリカプロラクタムで満たされた発泡体(BASF製Basotect(登録商標))の相互貫入網目構造から成っていた。VN(粘度数)=180、残留カプロラクタム=1.9重量%、成形体の密度=1.1g/mL
【実施例2】
【0044】
55×20×95mmのポリアミド(PA)の連続気泡発泡体をガラスのフラスコに入れた。フラスコを数時間、150℃で脱気した。
【0045】
以下の溶液、を窒素雰囲気下で2つのガラスフラスコに個別に準備した。
1:38.45gのカプロラクタム+11.55gのBruggolen(登録商標)C10
2:44.89gのカプロラクタム+5.11gのBruggolen(登録商標)C20
次いで、電磁撹拌機を使って溶融させた。110℃で上記溶液1および2を混合し、15秒混合した後、バルブを通してPA発泡体に加えた。10分後、重合は終わった。
【0046】
発泡体のミクロ断面積は、相互貫入網目構造があることを示している。
【0047】
カプロラクタムモノマーで処理する前と後に、各々、発泡体を水に30分浸漬した。吸水性は処理後よりも処理前の方が明らかに高かった。
【0048】
同様に、発泡体の剛性はカプロラクタム重合後は重合前に比べて明らかに高かった。