(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1記載の不在予測装置は、さらに、前記部屋選定部で選定された部屋の人検知センサのセンサデータを、不在開始時間から所定時間前まで遡って複数取得し、各不在時間数に対応して閾値を算出する閾値算出部を有する不在予測装置。
前記不在判定部は、全ての人検知センサが所定時間以上、人を検知しない場合には不在と判定し、不在判定後に最初にいずれかの人検知センサが人を検知した時間を帰宅時間と判定する請求項1記載の不在予測装置。
前記部屋選定部は、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋の人検知センサのセンサデータと不在時間との相関が最も高い部屋を選定することを特徴とする請求項1記載の不在予測装置。
前記部屋選定部は、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータに対応する不在時間を受け付けると、部屋選定処理を行うことを特徴とする請求項1又は5記載の不在予測装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1においては、一つの部屋においての在室予測しか行われていないため、家全体での不在予測は困難であった。全館空調システムへの適用や宅配便や郵便の配達時刻の自動指定を行うことは難しかった。
【0005】
本発明は、人検知センサからのセンサデータに基づいて、家全体での不在予測を行う不在予測装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る不在予測装置は、二以上の部屋に各々に設けられ、人の在不在を検出する人検知センサからセンサデータを記憶するセンサデータ記憶部と、人検知センサからのセンサデータに基づいて部屋の不在を判定し、不在開始時刻及び不在時間を出力する不在判定部と、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータを前記センサデータ記憶部から取得し、不在時間と取得したセンサデータとに基づいて、部屋を選定する部屋選定部と、選定された部屋の人検知センサのセンサデータに基づいて、不在時間を予測する不在予測部と、を有する。このように、不在予測に用いる部屋を選定することで、不在時間をより精度高く予測することが可能となる。
【0007】
また、好ましくはさらに、部屋選定部で選定された部屋の人検知センサのセンサデータを、不在開始時間から所定時間前まで遡って複数取得し、各不在時間数に対応して閾値を算出する閾値算出部を有する不在予測装置である。
【0008】
また、不在判定部は、全ての人検知センサが所定時間以上、人を検知しない場合には不在と判定し、不在判定後に最初にいずれかの人検知センサが人を検知した時間を帰宅時間と判定してもよい。
【0009】
また、本発明の不在予測装置は、好ましくはさらに、予測された不在時間に基づいて、電気機器に対して制御信号を出力する電気機器制御部を有する。
【0010】
さらに、本発明の不在予測装置は、部屋選定部は、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋の人検知センサのセンサデータと不在時間との相関が最も高い部屋を選定してもよい。
【0011】
前記部屋選定部は、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータに対応する不在時間を受け付けると、部屋選定処理を行うことを特徴とする請求項1又は5記載の不在予測装置。
【0012】
本発明にかかる不在予測方法は、二以上の部屋に各々に設けられ、人の在不在を検出する人検知センサからセンサデータを記憶するステップ、人検知センサからのセンサデータに基づいて部屋の不在を判定し、不在開始時刻及び不在時間を出力するステップ、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータを前記センサデータ記憶部から取得し、不在時間と取得したセンサデータとに基づいて、部屋を選定するステップ、選定された部屋の人検知センサのセンサデータに基づいて、不在時間を予測するステップと、を有する不在予測方法である。
【0013】
本発明にかかる不在予測プログラムは、二以上の部屋に各々に設けられ、人の在不在を検出する人検知センサからセンサデータを記憶するステップ、人検知センサからのセンサデータに基づいて部屋の不在を判定し、不在開始時刻及び不在時間を出力するステップ、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータを前記センサデータ記憶部から取得し、不在時間と取得したセンサデータとに基づいて、部屋を選定するステップ、選定された部屋の人検知センサのセンサデータに基づいて、不在時間を予測するステップと、をコンピュータに実行させるための不在予測プログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各部屋に人検知センサを設け、不在との相関性が高い部屋を選定し、選定した部屋での人検知センサデータに基づいて予測することで家全体でより精度高く不在予測を行うことが可能となる。また、不在予測を行うにあたって、相関の高い部屋を選定しているため、より精度高く予測を行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態である不在予測装置を図面に従って説明する。
【0017】
図1は、本発明の一つの実施形態における不在予測装置のブロック図である。不在予測装置100は、入力されたセンサデータに基づいて家に人がどの程度長い時間不在となるか、不在時間を予測する装置である。不在予測装置100は、例えば、家の部屋それぞれに設けられた人検知センサからの入力に基づいて人の不在を判定して、不在開始時刻を設定し、不在時間を算出する。不在開始時刻より所定時間前から不在開始時刻までの各部屋のセンサデータを取得し、不在時間とセンサデータとの相関が最も高い部屋のセンサデータに基づいて不在時間を予測する。予測された不在時間に基づいて空調機器の電源をON/OFFや、荷物の配達時間の設定を行うよう制御を行う。
【0018】
不在予測装置100は、例えば、複数の人検知センサ200A〜Dと接続されている。人検知センサ200は、センサが取り付けられた所定の範囲内において、人が存在する場合、人の存在を検知するセンサである。人検知センサ200は、例えば、家のなかの部屋それぞれに各1個ずつ取り付けられている。なお、必ずしも全ての部屋でなくてもよく、また廊下など部屋ではないところにとりつけてもよい。また、広い部屋においては、センサを2つ取り付けてもよい。人検知センサが検知したセンサデータは、不在予測装置へ送られる。
【0019】
また、不在予測装置100は、空調機器や宅配便配達時間設定システムなどと接続されている。不在予測装置が予測した不在時間に基づいて空調機器を制御したり、宅配便の配達時間を設定するよう制御される。
【0020】
不在予測装置100は、受信部110、センサデータ記憶部120、不在判定部130、部屋選定部140、しきい値算定部150、不在予測部160、制御部170を有する。受信部110は、例えば、人検知センサ200A〜200Dにおいて検知された検知データを各センサから受信する。
【0021】
センサデータ記憶部120は、受信部110が受信した人検知センサのセンサデータを記憶する。センサデータ記憶部120は、例えば、センサの検知回数を所定時間間隔で記憶している。所定時間間隔とは、例えば15秒間隔であり、センサデータ記憶部120は、15秒の間に何回人検知センサが検知したかを示すセンサデータを各人検知センサ別に記憶する。センサデータ記憶部120で記憶されているセンサデータは、不在判定部130及び部屋選定部140で読みだされる。
【0022】
不在判定部130は、人検知センサからのセンサデータに基づいて部屋の不在を判定する。例えば、不在判定部130は、受信部110が受信した全ての人検知センサのセンサデータにおいて、検知回数がゼロである時間が一定時間以上あった場合、家全体として不在であると判定する。一定時間以上とは、例えば30分以上である。不在判定部は、不在と判定した後、最後に人を検知した時間を不在開始時刻として設定する。また、不在判定部130は、不在判定後、最初にいずれかの人検知センサにおいて人を検知した場合には、その時刻を帰宅時刻として設定し、不在開始時刻と帰宅時刻から不在時間を算出する。算出された不在時間と、不在開始時刻は、部屋選定部140へと送信される。
【0023】
部屋選定部140は、不在開始時刻から、所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータをセンサデータ記憶部120から取得し、不在時間と取得したセンサデータとに基づいて部屋を選定する。部屋選定部140は、不在判定部130から不在開始時刻を取得すると、不在開始時刻の所定時間前から不在開始時刻までの全ての人検知センサのセンサデータをセンサデータ記憶部120から取得し、所定時間前から不在開始時刻までの検知回数合計を人検知センサ毎に算出して記憶し、その不在開始時刻に対応する不在時間を取得すると、不在時間を取得した所定時間分のセンサデータに対応づけて不在時間関連データベースとして部屋選定部140に記憶する。所定時間とは、例えば不在開始時刻から1時間前である。部屋選定部140は、このように所定時間前から不在開始時刻までのセンサデータを人検知センサ別に記憶している。
【0024】
部屋選定部140は、不在判定部130から不在開始時刻を新たに取得すると、不在時間を予測するための部屋を選定する処理を行う。例えば、部屋選定部140は、不在関連データベースに記憶されているデータに基づいて、不在開始時刻から所定時間前までの各部屋における人検知センサの反応回数の合計と不在時間との相関の絶対値が最も高く、かつ、不在時間がある所定時間未満の場合の人検知センサ反応回数の平均値とある所定時間以上での人検知センサ反応回数の平均値との差が所定値以上である部屋を選定する。具体的には、下記の式に基づいて相関を算出する。
【数1】
ここで,iは,家全体として不在であると判定した日(または時刻)を示し、nが部屋選定部140にて判定を行っている日(または時刻)を表す。すなわち、これまで部屋選定部140にて記憶されている“不在時間”と“不在開始時刻から所定時間前までの各部屋における人検知センサの反応回数の合計”に、その日/時刻(不在判定の行われた時刻)の不在時間と反応回数の合計を加えて、上記の式より相関を算出し、その絶対値を各部屋毎(各人検知センサ毎)に比較を行う。
【0025】
「所定時間」の時間の閾値の設定は、例えば、初めに1時間と設定し、1時間以下での人感センサ反応回数の平均と1時間以上での人検知センサ反応回数の平均の差を算出する。これを1時間毎に10時間まで繰り返し、人検知センサ反応回数の平均の差が最も大きい時間で、かつ、各部屋別に算出した平均の差も最も大きい時間を「短時間」の閾値として設定を行うようにしてもよい。なお、1時間毎に算出した場合に、人検知センサ反応回数の平均の差で最も大きい値が、同じ値で何時間か続いた場合は,その内の最も小さい時間を「所定時間」としてもよい。
【0026】
また、「所定時間」の閾値を設定した際の人検知センサ反応回数の平均の差にある1以下の係数(例えば0.5)をかけた値を「所定値」として設定する。これらの設定については、最初はある値(例えば,「短時間」は2時間、「所定値」は5)がデフォルトとして設定されており、1ヶ月に1回程度の頻度で上記の算出をして,「所定時間」と「所定値」の値の更新を行うようにしてもよい。
【0027】
部屋選定部140は、不在開始時刻から所定時間前まで遡った各部屋のセンサデータに対応する不在時間を受け付けると、部屋選定処理を行う。なお、他のタイミングで選定処理を行ってもよい。
【0028】
しきい値算出部150は、部屋選定部140で選定された部屋の人検知センサの反応回数に基づいて不在時間予測のためのしきい値を算出する。部屋選定部140に記憶されている不在時間関連データベースから、選定された部屋の人検知センサの反応回数と対応する不在時間を複数読み出し、人検知センサの反応回数と不在時間の相関に基づいてしきい値を算出する。
【0029】
例えば、しきい値算出部150は、ある所定時間以上不在の場合での反応回数のある%ile値を算出する。ここで例えば、所定時間を2時間とすると、不在時間が2時間以上である場合の反応回数のうち、あるしきい値である%ile値を算出する。例えば、人検知センサの反応回数と不在時間との相関が正である場合、5%をしきい値として算出し、相関が負の場合は95%をしきい値として算出する。より具体的には、不在時間が2時間以上の場合の人検知センサの反応回数のうち、反応回数の小さい値から順にならべ、各反応回数の出現頻度を小さい順から累積して求め、全出現頻度(=2時間以上における人検知センサ反応の合計)に対して,反応回数の出現頻度の累積値の割合が,%ile値としている5%または95%の回数になる値をしきい値として設定する。
【0030】
不在予測部160は、不在開始時刻が不在判定部130から受信するとともに、不在開始時刻の所定時間前から不在開始時刻までの選定された部屋における人検知センサの反応回数を受信すると、不在時間の予測を行う。不在予測部160は、例えば、部屋選定部140で予め選定された部屋における人検知センサの反応回数と不在時間との相関が正の場合、選定された部屋での今回受信された人検知センサの反応回数がしきい値算出部150において予め算出されたしきい値以上であれば、今回の不在時間は所定時間よりも長いと予測する。なお、しきい値未満であれば、今回の不在時間は所定時間よりも短いと予測する。所定時間とは、部屋選定及びしきい値算出において設定された所定時間と同一であり、不在時間を短時間として考えられる時間数であり、例えば2時間や3時間である。
【0031】
また、不在予測部160は、選定された部屋における人検知センサの反応回数と不在時間との相関が負の場合、選定された部屋での今回受信された人検知センサの反応回数がしきい値算出部150において算出されたしきい値以上であれば、今回の不在時間は所定時間よりも短いと予測する。またしきい値未満であれば、今回の不在時間は所定時間よりも長いと予測する。
【0032】
制御部170は、不在予測部160が予測した不在時間に基づいて不在予測装置100に接続されている空調機器や宅配便配達時間設定システムへの制御信号を生成する。例えば、不在予測部160において、不在時間が2時間以内と予測された場合には、宅配便の配達時間を2時間半後に設定するように、宅配便配達時間設定システムへ設定要求を送信する。また、空調機器については,不在が短時間と予想された場合には電源のON/OFFによるエネルギー増を考慮し、運転し続けるように制御してもよい。なお、この場合に予測不在時間が経過しても人検知センサが検知しない場合には、電源OFFするよう制御してもよい。
【0033】
図2は、センサデータ記憶部120及び不在判定部130に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図面である。
図2(a)は、センサデータ記憶部120に記憶されているセンサデータの構成の一例を示している。センサデータ記憶部120は、受信部110が受信した人検知センサのセンサデータを記憶しており、例えば
図2(a)のように、人検知センサが検知した回数を15秒間隔で記憶している。部屋選定部140は、不在時間を不在判定部130から受信すると、不在開始時刻の所定時間前から不在開始時刻までのセンサデータ記憶部120に記憶されたセンサデータを取得することとなる。
【0034】
図2(b)は、部屋選定部140に記憶されている不在時間関連データベースの構成の一例である。ここでは、不在判定部130から受信した不在時間に対応して、不在開始時刻から1時間前までの各部屋の人検知センサの反応回数の合計を記憶している。センサデータ記憶部120から受信した不在開始時刻の1時間前から不在開始時刻までのセンサデータにもとづいて、部屋選定部140が算出した1時間における反応回数の合計を人検知センサ別に不在時間に対応づけて記憶している。
【0035】
図3は、不在判定部130における不在判定処理及び不在時間の算出処理を説明するフローチャートである。不在判定部130は、人検知センサからのセンサデータに基づいて部屋の不在を判定し、不在開始時刻及び不在時間を出力する。
【0036】
不在判定部130は、例えば、各部屋の人検知センサからのセンサデータを受信部110から取得する(ステップS301)。どこかの部屋の人検知センサのセンサデータが0以外を示しているかどうかを判定する(ステップS302)。どこかの人検知センサのセンサデータが0以外を示している場合は、1(人検知あり)となり、Yesと判定され、ステップS303へと進む。なお、すべての人検知センサのセンサデータが0である場合は、人検知なしとなり、Noと判定され、ステップS307へと進む。
【0037】
ステップS302でYesと判定された場合、不在フラグが1であるかどうかを判定する(ステップS303)。不在フラグが1である場合は、不在と判定済みという意味であり、不在フラグが0である場合は不在の判定はされていない、つまり在宅という意味である。不在フラグが0である場合には、Noと判定され、ステップS301に戻って、引き続きセンサデータを取得する。不在フラグが1である場合には、Yesと判定されステップS304へとすすむ。どこかの人検知センサで人が検知され、不在フラグが1であった場合は、帰宅したと考えられるため、帰宅と判定し、不在フラグを0へと変更する(ステップS304)。
【0038】
そして、帰宅と判定した判定時刻を帰宅時刻として設定する処理を行う(S305)。帰宅時刻を設定した後、ステップS306にすすむ。ステップS306では、帰宅時刻と不在開始時刻との差を不在時間と設定する。ステップS306については後述する。
【0039】
一方、ステップS302においてすべての人検知センサのセンサデータが0であるため、Noと判定され、ステップS307にすすむと、全部屋の人検知センサのセンサデータが0である継続時間がある所定時間以上継続しているか判定を行う。ある所定時間とは、例えば30分である。所定時間未満の場合は、Noと判定され、ステップS301へと戻り、引き続きセンサデータを取得する。所定時間以上継続していると判定される場合には、不在と判定され、不在フラグを1とする(ステップS308)。
【0040】
続いて、不在と判定した時刻を不在開始時刻として部屋選定部140へ送信する(ステップS309)。
【0041】
そして、ステップS305で設定された帰宅時刻と、ステップS309で設定された不在開始時刻とに基づいて不在時間を設定する(ステップS306)。つまり、ステップS309において不在開始時刻が設定されたのち、帰宅時刻が設定された場合、不在時間が算出されることとなる。ステップS306の処理は、ステップS309の処理が行われた後、ステップS305の処理が行われ、これら二つの処理が行われた後に行われることとなる。不在時間がステップS306において設定されると不在時間を部屋選定部140へ送信する(ステップS140)。
【0042】
図4は、部屋選定部140における部屋選定処理での相関の絶対値及び平均値の差を説明する図面である。
図4(a)は、部屋選定処理における部屋選定基準の一つである相関の絶対値を説明する図面である。ここでの不在時間のしきい値は2時間である。部屋選定部140における部屋選定処理において、不在開始時刻から2時間前までの部屋の人検知センサ反応回数と不在時間との相関の絶対値について、それぞれの部屋の人検知センサについて算出し、どの部屋が最も高いか判定される。
【0043】
図4(b)は、部屋選定処理における選定基準の一つである平均値の差を説明する図面である。部屋選定部140における部屋選定処理において、不在関連データベースに記憶されている反応回数と不在時間のデータに基づいて不在時間がある所定時間未満の場合の人検知センサ反応回数の平均値とある所定時間以上での人検知センサ反応回数の平均値との差が所定値以上である部屋が選定される。
図4(b)では、所定時間は2時間であり、平均値の差は、例えば所定値である5以上である部屋を選定する。人感センサ反応回数の平均の差が最も大きい値に、ある係数(例えば0.5)をかけて、所定値以上の部屋を選定する。
【0044】
図5は、しきい値算出部150におけるしきい値算出を説明する図面である。
図5(a)は、人検知センサ反応回数と不在時間との相関が正の場合を示す図である。不在時間関連データベースから不在時間と対応する選定された部屋の人検知センサ反応回数とを読み出し、不在時間を横軸、人検知センサ反応回数を縦軸として生成した図である。ここで、予め定めておいた時間で区切り、しきい値を算出する。ここでは、不在時間が2時間以上のデータにおいて、人検知センサ反応回数の出現頻度を反応回数の小さい順から累積して求め、全出現頻度(=2時間以上における人検知センサ反応の合計)に対して、出現頻度の累積値の割合が、5%の回数になる値をしきい値と設定する。
【0045】
図5(b)は、人検知センサ反応回数と不在時間との相関が負の場合を示す図である。ここでは、不在時間が2時間を所定時間として2時間以上のデータにおいて、下から95%の値をしきい値(図中の矢印部分)として設定した場合を示している。
【0046】
図6は、本発明の実施の形態に係る不在予測装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6において、不在予測装置100を構成するコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、不在予測装置100を形成するコンピュータは、
図6に示したようにCPU101、ROM102、RAM103、外部記憶装置104、通信インターフェース105、入出力インターフェース106と接続されたキーボード108をバスに接続して構成される。また、入出力インターフェース106に出力部300として、一例としてスピーカ301と、表示装置として設けられたディスプレイ302が接続されている。
【0047】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、例えば、不在判定部130、部屋選定部140、しきい値算定部150、不在予測部160は、外部記憶装置104として磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディアに不在予測プログラムとして記憶され、CPU101で実行させることで、各種の機能を実行させる。なお、ネットワークからコンピュータへ不在予測プログラムをインストールし、また、装置本体に予め組み込まれた状態、例えば、プログラムが記録されているROM102などで構成してもよい。