(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011910
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 7/00 20060101AFI20161011BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20161011BHJP
H01Q 1/40 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
H01Q7/00
H01Q1/38
H01Q1/40
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-105745(P2012-105745)
(22)【出願日】2012年5月7日
(65)【公開番号】特開2013-236141(P2013-236141A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2015年4月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(72)【発明者】
【氏名】大西 直幸
(72)【発明者】
【氏名】三木 裕彦
【審査官】
赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2009/0284423(US,A1)
【文献】
特開2005−094742(JP,A)
【文献】
特開2005−094743(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/020728(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 7/00
H01Q 1/38
H01Q 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックの基体に第1放射電極が設けられたチップアンテナと、絶縁部材に前記第1放射電極への給電端子と、実装端子と、第2放射電極が設けられた支持部材を備え、
前記絶縁部材は略矩形であって、その長手方向に溝部又は窪み部を備え、前記第2放射電極は、溝部又は窪み部と対向する面側に形成され、前記第2放射電極と間隔をもって重なるように、前記チップアンテナが前記溝部又は窪み部に落ち込み、
前記チップアンテナの第1放射電極はコイル状に構成され、前記支持部材の第2放射電極は線状に構成され、前記第1放射電極の一方端が前記給電端子と接続し、他方端が前記第2放射電極の一方端と接続し、
前記第2放射電極は前記第1放射電極よりも前記支持部材が実装される基板面から離れて位置することを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のアンテナ装置であって、
前記チップアンテナの第1放射電極の巻軸が前記基板と略平行となり、
前記溝部又は窪み部の底部であって前記チップアンテナと前記第2放射電極との間に窪みを設けることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のアンテナ装置であって、
前記第2放射電極の他方端は自由端であり、前記支持部材の前記第2放射電極の自由端が位置する面内にて、前記第2放射電極が屈曲することを特徴とするアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の小型の移動体通信機に用いられるアンテナ装置に関し、特には小型化が可能なFMラジオ放送受信用アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機等の移動体通信機は多機能化が進み、通話のみならずFMラジオを受信する付加機能を備えるものも少なくない。VHF帯を利用するFMラジオ放送では、その音声信号を聞くためのイヤホンのケーブル長さを受信周波数に応じて選定することでアンテナとして使用することが行われている。一方で、イヤホンが接続されていないとFMラジオ放送を受信できない為、移動体通信機に内蔵可能な小型のアンテナ装置が求められていた。
【0003】
この様な課題に対して、特許文献1には、
図10に示す様に、プリント基板220上に搭載されている第1アンテナ223と、携帯電話機のキャビネットの空き部分に導電膜をコーティングして形成された第2アンテナ213とを、それぞれの一端側214,224で接続して、必要な長さをもった一つのFMラジオ放送受信アンテナ装置とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−217381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の受信アンテナ装置は、波長λの1/4の長さで動作するモノポールアンテナで構成される。例えば、FMラジオの受信帯域である80MHzの信号を受信するのに必要なアンテナの物理的な長さは、およそ86cmにもなる。アンテナを指示する絶縁体による波長短縮効果を50%程度見込んでも、40cmを越える長さが必要となる。
【0006】
特許文献1においては、プリント基板上に搭載されている第1アンテナ223は、銅板を所定形状に打ち抜いたプレートを樹脂成形体222に貼り合わせて形成された銅板アンテナである。携帯電話機に内蔵された実施態様によれば、その長さは、せいぜい10cm程度であると類推される。受信に必要なアンテナの物理長を確保するには、線状の蒸着アンテナとして構成される第2アンテナを、相当に長く構成する必要がある。第2アンテナはシールドと同じ面に形成されるので、第2アンテナが長くなれば、その分、シールドの面積が減じられてしまい、筐体内からのノイズが外部へ漏れたり、逆に、外部からのノイズが入り込んだりして誤動作の原因ともなる。
【0007】
また、本発明者が鋭意研究するなかで、移動体通信機に受信アンテナ装置を内蔵する場合、筐体内で発生するノイズの影響を受けてFMラジオ放送の周波数帯に雑音が重畳しやすいことが判明した。その発生源は明らかではないものの、変調されて可聴音に重畳される雑音となる。アンテナ装置とノイズ発生源となる高周波回路部との間に、金属の遮蔽板を設置してノイズ干渉を防止することは可能だが、遮蔽板方向からの電波も遮蔽するのでアンテナ装置として利得を低下させてしまうという問題があった。
【0008】
そこで本発明では、移動体通信機に内蔵可能であって、FMラジオ放送の信号を受信することが出来、ノイズの影響が低減されたアンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、セラミックの基体に第1放射電極が設けられたチップアンテナと、絶縁部材に前記第1放射電極への給電端子と、実装端子と、第2放射電極が設けられた支持部材を備え、
前記絶縁部材は略矩形であって、その長手方向に溝部又は窪み部を備え、前記第2放射電極は、溝部又は窪み部と対向する面側に形成され、前記第2放射電極と間隔をもって重なるように
、前記チップアンテナが
前記溝部又は窪み部に落ち込み、前記チップアンテナの第1放射電極はコイル状に構成され、前記支持部材の第2放射電極は線状に構成され、前記第1放射電極の一方端が前記給電端子と接続し、他方端が前記第2放射電極の一方端と接続し、前記第2放射電極は前記第1放射電極よりも前記支持部材が実装される基板
面から離れて位置することを特徴とするアンテナ装置である。
【0010】
前記チップアンテナは、セラミックの基体として磁性体部材を用いるのが好ましい。磁性体部材を構成する磁性材料として、Ni系、Li系、Mn系の軟磁性フェライト、Fe−Si系、Fe基やCo基のアモルファス系、超微結晶軟磁性材料などの磁性合金を用いることが出来る。
【0011】
磁性材料として軟磁性フェライトを用いる場合、酸化第二鉄(Fe
2O
3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)及び酸化銅(CuO)を主成分とし、仮焼粉を粉末成形し、焼結して磁性体部材を得る。焼結体をそのまま磁性体部材として用いる場合もあるが、研削等の加工手段によって所定の形状に加工する場合もある。
【0012】
またドクターブレード法等の公知のシート化技術により得たグリーンシートを所定の形状に加工し、単層、あるいは積層し、得られた積層体を焼結して磁性体部材とする場合もある。この場合も、グリーンシートの状態や焼結体の状態で、研削等の手段によって所定の形状に加工する場合がある。
【0013】
アモルファス系、超微結晶軟磁性材料などの磁性合金は、通常、リボン状で供せられるので、それを粉状あるいは薄片状として、樹脂やゴムに分散させた後にシート化、あるいは所定形状のブロック状にして磁性体部材とすることも出来る。
【0014】
第1放射電極はセラミックの基体にコイル状の導体で構成され、巻軸方向に導線が巻回されている。第1放射電極に用いる導線は、単線のエナメル線を用いるのが好ましく、融着力を持つオーバーコート(融着層)が形成されたエナメル線(自己融着線)がより好ましい。融着層は熱又は溶剤により活性化するものであり、コイル20を自己融着コイルとすることで組立工程における取り扱いが容易と成る。またその線径は30μm〜80μmであるのが好ましい。
また、セラミックの基体を積層体として構成する場合には、AgやCu等の低抵抗金属の導体ペーストを用いて、それを所定のパターンでグリーンシートに印刷するなどして、積層インダクタの様な周知のコイル構成としても良い。
【0015】
支持部材は絶縁材料で構成されるが、成形性や給電端子等の一体化の容易性を考慮すると樹脂部材とするのが好ましい。樹脂部材は、樹脂組成物として、はんだリフロー等の高温に耐え得るような、液晶ポリマーやポリフェニレンサルファイド等の高耐熱の熱可塑性エンジニアリングプラスチックを用いて構成されるのが好ましい。
【0016】
支持部材は、略矩形に形成された絶縁部材の表面に、給電端子と、実装端子と、第2放射電極が設けられている。給電端子と実装端子は少なくとも支持部材の底面と側面に現れるように構成することが好ましい。また、第2放射電極は、少なくともチップアンテナと間隔をもって重なるような位置であって、前記底面と対向する天面に現れるように構成するのが好ましい。
給電端子、実装端子、第2放射電極には、それぞれCu、黄銅やリン青銅などのCu合金、Fe−Ni−Co系合金が用いられ、所定の形状に形成されて、圧入、はめ込み、貼り付け等によって絶縁部材に固定する場合や、インサートモールドして一体化する場合がある。
【0017】
支持部材は、樹脂部材の対向する一対の側面の一方から他方に向けて溝を形成し、その断面がコの字状となるようにしたり、窪みを形成したりしてキャップ状として形成するのが好ましく、その溝部や窪み部にチップアンテナを配置するのが好ましい。
【0018】
本発明においては、前記チップアンテナの第1放射電極の巻軸を、受信アンテナ装置が実装される基板と略平行となるように構成
し、前記溝部又は窪み部の底部であって、前記チップアンテナと前記第2放射電極との間に窪みを設けるのが好ましい。基体を通過する磁束に対して、第2放射電極が含む導体が垂直に広がらない様にすることで、アンテナ装置の利得低下を防ぐことが出来る。
【0019】
また、第2放射電極の他方端は自由端であって、前記支持部材の第2放射電極の自由端が位置する面内にて、前記第2放射電極を屈曲させて、その物理長さを確保する構成とするのも好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、移動体通信機に内蔵可能なほどに小型であって、FMラジオ放送の信号を受信することが出来、金属の遮蔽部材等を設けることなくノイズの影響が低減されたアンテナ装置を提供することが出来る。
【0021】
部品点数及び作業工程を増やすことなく、受信アンテナ装置を移動体通信機に内蔵できるので、製造時間の短縮、製造コストの削減などが可能となり、移動体通信機を安価に提供することも可能となる。また遮蔽部材等が必要ないので、その分の空き領域を利用して多機能化を図ったり、小型化を図ったりすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例に係るアンテナ装置を上面側から見た斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係るアンテナ装置を下面側から見た平面図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るアンテナ装置をA方向側から見た側面図である。
【
図4】本発明の一実施例に係るアンテナ装置をB方向側から見た側面図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るアンテナ装置のa−a’断面図である。
【
図6】本発明の一実施例に係るアンテナ装置に用いるチップアンテナの外観斜視図である。
【
図7】本発明の他の実施例に係るアンテナ装置に用いるチップアンテナの外観斜視図である。
【
図8】本発明の一実施例に係るアンテナ装置の基板への実装状態を説明するための図である。
【
図9】本発明の一実施例に係るアンテナ装置の移動体通信機への内蔵状態を説明するための図である。
【
図10】従来のアンテナ装置の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のアンテナ装置について図面を用いて説明する。
図1にアンテナ装置を上面側から見た斜視図を示し、
図2に下面側から見た平面図を示し、
図3にA方向側から見た側面図を示し、
図4にB方向側から見た側面図を示し、
図5にa−a’断面図を示す。また、
図6はアンテナ装置に用いるチップアンテナの外観斜視図であり、
図7はアンテナ装置に用いる他の構成のチップアンテナの外観斜視図である。また
図8はアンテナ装置を基板に実装した状態を示す斜視図である。
【0024】
ここに示すアンテナ装置1は、セラミックの基体6に第1放射電極7となるコイルが設けられたチップアンテナ5と、絶縁部材に前記第1放射電極への給電端子10と、実装端子15と、第2放射電極30が設けられた支持部材20を備える。第1放射電極7と重ねる様に線状の第2放射電極3が設けられ、アンテナ装置は平面的に小型化された構成となっている。
【0025】
支持部材20には、対向する一対の側面の一方から他方に向けて、長手方向に溝部22が形成されており、断面がコの字状となっている。溝部22を挟んで向かい合う2つの脚部には、長手方向の両端側に給電端子10と実装端子15が形成される。基板61に形成された給電線路70と接続される給電端子10と、基板61に形成された実装パッド(図示せず)と接続される実装端子15のぞれぞれは、樹脂部材の脚部を、その厚み方向に把持する様なコの字型となっている。更に給電端子10は、溝部22の底部まで至り、チップアンテナ5のコイル端部8bと接続の為の接続部11aを構成している。
【0026】
支持部材20の天面側には線状の第2放射電極30が形成されている。第2放射電極30の一端側は、支持部材20の側面を通って溝部22の底部まで至り、その端部は、チップアンテナ5のコイル端部8aと接続の為の接続部11bを構成するように幅広に形成されている。電気的な接続には、はんだや導電性接着剤が用いられる。
【0027】
支持部材20に形成された溝部22は、チップアンテナ5が収容可能であって、基板61への実装面となる支持部材2の底面よりも、チップアンテナ5の全体が落ち込むような深さとなっている。
【0028】
図8にアンテナ装置を基板に実装した状態を示す。通常、アンテナ装置1が実装される基板61には、グランド電極GNDが設けられている。前記グランド電極GNDと、第1放射電極7や第2放射電極30との間に寄生容量が形成されると、その容量によって受信アンテナ装置1の利得が劣化したり、動作周波数(共振周波数と呼ぶ場合がある)が移動したりする場合がある。また本来、コイル状の第1放射電極7に入射すべき電磁界がグランド電極に吸収されて利得の低下を招く場合もある。
【0029】
本発明者らの研究によれば、チップアンテナを用いたアンテナ装置のアンテナ特性の内、特には受信性能であるゲイン特性を向上させる手法として2つの方法があげられる。その一つは、チップアンテナ5の体積を増やすことであり、他の一つは受信に寄与する導体(エレメントとも呼ばれる)の長さを、モノポール動作に応じた必要な長さとすることである。
【0030】
チップアンテナの体積を増やす場合 共振周波数foが低下しやすくなるため、エレメントを極端に短縮することで適正な共振周波数foに合わせざるを得なくなり、その結果、受信性能が低下する。一方で、チップアンテナを極小化してエレメントを延長するという手法は、受信性能を向上させる一方でノイズも拾いやすくなるため、人の耳で聞いた感覚としてノイズ混じりの音声となってしまい、あたかも受信性能が低下したように感じてしまう。
【0031】
移動体通信機器は、個々に筐体のサイズや構造、チップアンテナ周辺の部品配置も異なるため、一概に最適エレメント長、あるいは 最適チップアンテナ体積を規定することは出来ないものの、個々にはノイズを拾いにくく、かつ受信性能を満足できる組み合わせを見出すことは可能である。しかしながら、チップアンテナをプリント基板に実装した後、共振周波数がドリフトする現象があり、その原因がプリント基板のグランドパターンとの容量結合であって、それが受信性能を大きく左右することを知見した。
【0032】
本発明のアンテナ装置1では、基板61への実装面とチップアンテナ5との間に空間を有し、第2放射電極30は第1放射電極7よりも基板61から離れて位置することで、各放射電極はグランド電極から出来るだけ遠ざけられ、更に第1、第2放射電極とグランド電極との間に空気層を積極的に設けている。この様な構成によれば発生する寄生容量を小さくすることが出来る。この様な構成によって、筐体内で発生するノイズ源からの信号に対して鈍感な構成とすることが出来て、可聴音に重畳される雑音を低減することが出来る。
【0033】
支持部材20を構成する樹脂部材は、基板61への実装の際にはんだリフロー時に曝される熱を考慮すれば、液晶ポリマーやポリフェニレンサルファイド等、高耐熱の熱可塑性エンジニアリングプラスチック等の樹脂を用いるのが好ましい。比誘電率が5以下、好ましくは4以下のポリイミド樹脂、フッ素樹脂、あるいは、形状は限定されるもののガラスエポキシ樹脂も用いることが出来る。
【0034】
第1放射電極7を備えたチップアンテナ5を構成するセラミックの基体6は、磁性体部材で構成するのが好ましい。磁性体部材を構成する磁性材料として、Ni系、Li系、Mn系の軟磁性フェライト、Fe−Si系、Fe基やCo基のアモルファス系、超微結晶軟磁性材料などの磁性合金を用いることが出来る。アモルファス系、超微結晶軟磁性材料などの磁性合金は、通常、リボン状で供せられるので、それを所定の形状のシートに加工して、単層、あるいは複数層に積層して磁性体部材とすることが出来る。また磁性材料を粉状あるいは薄片状として、樹脂やゴムに分散させた後に成形して磁性体部材とすることも出来る。その形状はシート状、ブロック状等、本発明の思想を逸脱しない範囲であれば、限定はされない。
【0035】
チップアンテナ5の構成は、
図6に示す様な、基体6を構成する磁性体部材に導線7を巻回するものや、
図7に示す様な、基体6を構成する磁性体部材の内部に導線7を構成する積層構造のものがある。
【0036】
また第1放射電極7と第2放射電極30とを重ねる構成により、それらの間には寄生容量が形成される。その容量によって受信アンテナ装置の動作周波数を低周波化することが出来る。容量値は、第1放射電極7と第2放射電極30とを対向させる間隔や面積、あるいは介在する樹脂部材の比誘電率で調整することが出来る。また、
図2に示す様に、支持部材20に設けられた溝部22の底部に窪み45を形成して、空気層を設けて寄生容量を調整することもできる。
【0037】
図9にアンテナ装置を移動体通信機に内蔵した状態を示す。第2放射電極30を移動体通信機の筐体90に近接して配置することで優れた受信性能を得ることが出来る。
【符号の説明】
【0038】
1 アンテナ装置
5 チップアンテナ
7 第1放射電極
8a、8b コイル端部
10 給電端子
11a,11b 接続部
15 実装端子
20 支持部材
22 溝部
30 第2放射電極