(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基板を搬入して行うプロセス処理とその後に前記基板を搬出して行うクリーニング処理を繰り返し実行可能な複数の処理室と,前記基板をロード又はアンロードするためのロードロック室と,前記各処理室と前記ロードロック室の間で前記基板の搬出入を行う搬送アーム装置とを備えた基板搬送装置の基板搬送方法であって,
前記基板搬送装置は,前記クリーニング処理中に動作可能な前記搬送アーム装置のステップ数ごとにそれを動作させるための搬送シーケンスの種類を記憶するとともに,前記搬送アーム装置の複数の動作パターンを,前記搬送シーケンスの種類ごとに関連づけて記憶する記憶部を備え,
前記基板搬送装置の各処理室によって複数の前記基板を並行して処理する際に,前記ロードロック室に最初の基板がロードされると,その基板のプロセス処理時間,クリーニング処理時間,基板搬出入時間を含む処理条件に基づいて,前記記憶部に記憶された搬送シーケンスの種類の中から選択する工程と,
選択された前記搬送シーケンスに関連づけて前記記憶部に記憶された前記搬送アーム装置の動作パターンの中から選択して動作パターンの組合せを構築し,その際にその直前に組んだ前記動作パターンによって予想される搬送状態に応じて次の動作パターンを選択して組合せることによって,前記搬送シーケンスをスケジューリングする工程と,
スケジューリングした前記搬送シーケンスに従って前記搬送アーム装置を制御して前記基板の搬送制御を行う工程と,を有し,
前記搬送シーケンスをスケジューリングする工程では,並行処理を行う処理室数と同数の前記動作パターンを組合せて1サイクルとし,その1サイクルを繰り返すように前記搬送シーケンスを組み立てることを特徴とする基板搬送方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0020】
(基板搬送装置の構成例)
まず,本発明の実施形態にかかる基板搬送方法を実施可能な基板搬送装置について図面を参照しながら説明する。
図1は,基板搬送装置の概略構成を示す断面図である。この基板搬送装置(基板処理装置)100は,基板例えば半導体ウエハ(以下,単に「ウエハ」ともいう。)Wに対して所定のプロセス処理を行う複数(ここでは6つ)の処理室PM1〜PM6を備える処理ユニット110と,この処理ユニット110に対して大気圧雰囲気中でウエハWを搬出入させる搬送ユニット120と,装置全体の動作を制御する制御部300とを備える。
【0021】
ここでの各処理室PM1〜PM6はそれぞれ同様に構成される。例えば各処理室PM1〜PM6はそれぞれ減圧可能な処理容器140を備え,その内部に設けた載置台に載置したウエハW上に処理ガスのプラズマを生成してウエハ表面にエッチングや成膜などのプロセス処理を施すように構成される。これにより,どの処理室PM1〜PM6にウエハを搬入しても同様のプロセス処理を行うことができる。
【0022】
また,各処理室PM1〜PM6では,ウエハWのプロセス処理が終了した後に,ウエハWを搬出して処理室内にウエハが存在しない状態でクリーニング処理(ウエハレスクリーニング)を行うようになっている。ここでのクリーニング処理は,その処理中の処理室にはウエハを搬入できないような処理である。例えば処理室内にクリーニングガスを導入してプラズマを生成して行うようにしてもよく,またプラズマを生成しないで行うようにしてもよい。なお,
図1に示す基板搬送装置100は,処理室を6つ設けた場合を例に挙げているが,これに限定されるものではなく,5つ以下の処理室を備えたものであってもよい。
【0023】
上記搬送ユニット120の搬送室130は,例えばN
2ガス等の不活性ガスや清浄空気が循環される断面略矩形状の箱体により構成されている。搬送室130における断面略矩形状の長辺を構成する一側面には,複数のカセット台132A〜132Cが並設されている。これらカセット台132A〜132Cには,カセット容器134A〜134Cを載置される。搬送室130の側壁には,ウエハWの投入口としての3つのロードポート136A〜136Cが各カセット台132A〜132Cに対応するように設けられている。
【0024】
図1では,例えば各カセット台132A〜132Cに3台のカセット容器134A〜134Cをそれぞれ1つずつ載置することができる例を挙げているが,カセット台とカセット容器の数はこれに限られず,例えば1台又は2台であってもよく,また4台以上設けてもよい。
【0025】
各カセット容器134A〜134Cには,少なくとも1ロット分(例えば25枚)以上のウエハWを等ピッチで多段に載置して収容できるようになっており,内部は例えばN
2ガス雰囲気で満たされた密閉構造となっている。そして,搬送室130はその内部へロードポート136A〜136Cを介してウエハWを搬出入可能に構成されている。
【0026】
搬送室130内には,例えば屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる搬送ユニット側搬送アーム装置160が設けられている。この搬送ユニット側搬送アーム装置160は,ウエハWをその長手方向(
図1に示す矢印方向)に沿って搬送するように構成されている。具体的には搬送ユニット側搬送アーム装置160は基台162上に固定され,この基台162は搬送室130内の中心部を長手方向に沿って設けられた図示しない案内レール上を例えばリニアモータ駆動機構によりスライド移動可能に構成されている。搬送ユニット側搬送アーム装置160はウエハを保持するピック(エンドエフェクタ)が設けられた搬送アームを備える。この場合,搬送ユニット側搬送アーム装置160は例えば
図1に示すような2つの搬送アームを備えるダブルアーム機構であってもよく,また1つの搬送アームを備えるシングルアーム機構であってもよい。
【0027】
搬送室130の一端部,すなわち断面略矩形状の短辺を構成する一方の側面には,ウエハWの位置決め装置としてのオリエンタ(プリアライメントステージ)137が設けられている。オリエンタ137は,例えば内部に回転載置台138とウエハWの周縁部を光学的に検出する光学センサ139とを備え,ウエハWのオリエンテーションフラットやノッチ等を検出して位置合せを行う。
【0028】
次に,処理ユニット110の構成例について説明する。処理ユニット110は
図1に示すように,断面多角形(例えば六角形)に形成された共通搬送室112を備える。共通搬送室112の周囲には各処理室PM1〜PM6が各ゲートバルブ142を介して接続されている。
【0029】
また,共通搬送室112の周囲には,第1,第2ロードロック室LLMの先端がそれぞれゲートバルブ(真空圧側ゲートバルブ)142を介して接続されており,第1,第2ロードロック室LLMの基端は,それぞれゲートバルブ(大気圧側ゲートバルブ)118を介して搬送室130における断面略多角形状の長辺を構成する他側面に接続されている。
【0030】
共通搬送室112は,その内部を所定の真空圧力に制御できるように構成されており,各処理室PM1〜PM6の間,又は各処理室PM1〜PM6と各第1,第2ロードロック室LLMとの間でウエハWを搬出入する機能を有する。
【0031】
第1,第2ロードロック室LLMは,ウエハWを一時的に保持して圧力調整後に,次段へパスする機能を有している。第1,第2ロードロック室LLMの内部にはそれぞれ,ウエハWを載置可能な受渡台116が設けられている。
【0032】
共通搬送室112内には,例えば屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる処理ユニット側搬送アーム装置150が設けられている。処理ユニット側搬送アーム装置150は,2つの搬送アーム152A,152Bを有しており,これらの先端にはそれぞれウエハを保持するピック(エンドエフェクタ)が設けられている。これら2つの搬送アーム152A,152Bによって一度に2枚のウエハWを取り扱うことができるようになっている。
【0033】
処理ユニット側搬送アーム装置150は基台154に回転自在に支持されている。基台154は,共通搬送室112内の基端側から先端側にわたって配設された案内レール156上を例えば図示しないスライド駆動用モータによりスライド移動自在に構成されている。なお,基台154には例えばアーム旋回用のモータなどの配線を通すためのフレキシブルアーム158が接続されている。
【0034】
このように構成された処理ユニット側搬送アーム装置150によれば,この処理ユニット側搬送アーム装置150を案内レール156に沿ってスライド移動させることにより,第1,第2ロードロック室LLM及び各処理室PM1〜PM6にアクセス可能となる。例えば処理ユニット側搬送アーム装置150を第1,第2ロードロック室LLM及び対向配置された処理室PM1,PM6にアクセスさせる際には,処理ユニット側搬送アーム装置150を案内レール156に沿って共通搬送室112の基端側寄りに位置させる。
【0035】
また,処理ユニット側搬送アーム装置150を他の4つの処理室PM2,PM3,PM4,PM5にアクセスさせる際には,処理ユニット側搬送アーム装置150を案内レール156に沿って共通搬送室112の先端側寄りに位置させる。これにより,1つの処理ユニット側搬送アーム装置150により,共通搬送室112に接続されているすべての処理室PM1〜PM6と第1,第2ロードロック室LLMにアクセス可能となる。
【0036】
基板搬送装置100には,制御部(全体制御装置)300が接続されており,この制御部300によって基板搬送装置100の各部が制御されるようになっている。また,制御部300には,オペレータが基板搬送装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや,基板搬送装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなる操作部310が接続されている。
【0037】
さらに,制御部300には,基板搬送装置100で実行される各種処理(ウエハWに対するプロセス処理,その後のクリーニング処理の他,ウエハWの搬送制御など)を制御部300の制御にて実現するためのプログラムやプログラムを実行するために必要な処理条件(レシピ)などが記憶された記憶部320が接続されている。
【0038】
記憶部320には,例えばウエハWのプロセス処理に用いられる複数の処理条件(レシピ)や後述する搬送シーケンスの種類(S1,S2,S3)やそれらにそれぞれ関連づけられた複数の動作パターン(As,Bs,Aq,Bqなど)の他,搬送シーケンスの種類を選択するための計算式(例えば後述する
図5に示すような計算式)など各種処理に必要な情報が記憶されている。処理条件は例えばプロセス処理時間,クリーニング処理時間,処理ガスの流量比,処理室内圧力,高周波電力などである。
【0039】
なお,これらのプログラムや処理条件はハードディスクや半導体メモリに記憶されていてもよく,またCD−ROM,DVD等の可搬性のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体に収容された状態で記憶部320の所定位置にセットするようになっていてもよい。
【0040】
制御部300は,操作部310からの指示等に基づいて所望のプログラム,処理条件を記憶部320から読み出して各部を制御することで,基板搬送装置100での所望の処理を実行する。また,操作部310からの操作により処理条件を編集できるようになっている。
【0041】
(基板搬送装置の動作)
次に,上述したように構成された基板搬送装置100の動作について説明する。本実施形態にかかる基板搬送装置100では,1ロット分25枚のウエハWを複数の処理室で並行してプロセス処理を実行するようになっている。このような並行処理に用いる処理室は予め設定できるようになっており,設定された処理室にウエハが搬送される。ここでの並行処理としては,例えばオア搬送による並行処理が挙げられる。オア搬送とは,処理可能でかつ空いている複数の処理室に対して順番にウエハWを搬送する搬送方法である。ここでは,ロードロック室LLMを経由しながら処理室PM1,PM2,PM3を用いてオア搬送の並行処理を行う場合を例に挙げて説明する。
【0042】
例えばカセット容器134Aに収容されたウエハWを処理室PM1でプロセス処理する際には,先ず搬送ユニット側搬送アーム装置160によってカセット容器134AからウエハWを搬出して,オリエンタ137に搬入して位置合わせを行う。その後,搬送ユニット側搬送アーム装置160によってオリエンタ137から搬出して,ロードロック室LLMに搬入され室内圧力が調整される。
【0043】
次に,ロードロック室LLMにて圧力調整が終了すると,処理ユニット側搬送アーム装置150によってウエハWはロードロック室LLMから搬出され,処理室PM1に搬入される。処理室PM1にてウエハWに対して所定のプロセス処理時間だけプロセス処理を行う。その後,処理ユニット側搬送アーム装置150によって処理室PM1からウエハWを搬出して,所定のクリーニング処理時間だけ処理室PM1内のクリーニング処理を行う。
【0044】
このとき,カセット容器134Aからは次のウエハWが取り出され,ロードロック室LLMに搬入され,圧力が調整される。ロードロック室LLMの圧力調整が終了すると,処理ユニット側搬送アーム装置150によってロードロック室LLMから次の未処理ウエハWを搬出して,ロードロック室LLMに処理室PM1から搬出された処理済ウエハWを搬出する。
【0045】
ここで,本実施形態の処理ユニット側搬送アーム装置150は2つの搬送アーム152A,152Bを備えるので,処理済ウエハWと未処理ウエハWを交換するように搬出入することができる。例えば搬送アーム152Aで処理済ウエハWを保持し,他方の搬送アーム152Bが空いている場合は,その空きの搬送アーム152Bで未処理ウエハWをロードロック室LLMから搬出し,その直後に搬送アーム152Aで保持している処理済ウエハWをロードロック室LLMに搬入する。
【0046】
この場合,3つの処理室PM1,PM2,PM3を並行処理(例えばオア搬送処理)を行う処理室に設定し,上述したような一連のプロセス処理を処理室PM1,PM2,PM3で並行して実行する際には,これら処理室PM1,PM2,PM3でのプロセス処理やクリーニング処理の実行中にも処理ユニット側搬送アーム装置150を動作させるようにすることで,全体のスループットを向上させることができる。
【0047】
ところが,プロセス処理時間やクリーニング処理時間は,ウエハWの処理条件(プロセスレシピ)によって異なり,近年ではウエハW上に形成される素子の多様化によって,プロセス処理の処理条件も多様化している。このため,処理ユニット側搬送アーム装置150の動作を予め定めてしまうと,多様な処理条件に対応できなくなる虞がある。
【0048】
特にクリーニング処理中の処理室内には次の未処理ウエハWを搬入できないので,クリーニング処理時間が長いと,未処理ウエハWを保持したまま,処理ユニット側搬送アーム装置150の待ち時間が発生してしまうことも考えられる。逆にクリーニング処理時間が短いと,クリーニングが終了しても,処理ユニット側搬送アーム装置150が空くまでその処理室に次の未処理ウエハを搬入できなくなり,処理室の待ち時間が発生してしまうことも考えられる。
【0049】
また,プロセス処理時間やクリーニング処理時間は,処理室内の状態に応じて経時的に変化することもある。またメンテナンス後の処理室のように処理室内の状態が回復すると,それに応じてプロセス処理時間やクリーニング処理時間も変化することがある。このような場合にも,処理ユニット側搬送アーム装置150の動作を予め定めてしまうと,処理ユニット側搬送アーム装置150や処理室の動作効率が低下してしまう虞がある。
【0050】
さらに,異なる処理条件のウエハ処理に切り換えた場合やプロセス処理の処理結果に応じて動作時間を補正したい場合もある。このような場合にも,予め処理ユニット側搬送アーム装置150の動作を定めてしまうと,プロセスが終了して搬出できるはずのウエハWがそのタイミングで搬出できなくなるなど,余計な待ち時間が生じて,スループットが低下してしまう虞がある。
【0051】
そこで,本実施形態では,処理室のクリーニング中に処理ユニット側搬送アーム装置150を動作させるステップ数に応じた搬送シーケンスの種類を処理条件に応じて選択し,処理条件に応じて動作パターンを選択して組み,その際にその直前に組んだ動作パターンによって予想される搬送状態に応じて次の動作パターンを選択して組合せることによって,搬送シーケンスをスケジューリングする。
【0052】
こうしてスケジューリングされた搬送シーケンスに基づいて処理ユニット側搬送アーム装置150を動作させることで,これにより,様々な処理条件に対しても動作パターンの最適な組合せによって的確に対応でき,クリーニング中も処理条件に応じて効率よく処理ユニット側搬送アーム装置150を動作させて基板処理全体のスループットを向上できる。また,プロセス処理時間やクリーニング処理時間に応じて処理ユニット側搬送アーム装置150と処理室の動作効率を大幅に高めることができる。
【0053】
さらに,スケジューリングされた搬送シーケンスに基づいて処理ユニット側搬送アーム装置150を動作させている間でも,その動作を監視して搬送効率が低下している状態になっているか否かを判定し,そのような状態になっていれば,効率のよい搬送シーケンスを再度選択し,再度スケジューリングを行う。これにより,クリーニング処理時間などの処理条件の変化に的確に対応でき,それに応じて効率よく処理ユニット側搬送アーム装置150の動作を制御することができる。
【0054】
ここで,このような搬送シーケンスの種類の具体例について説明する。ここでは,ロードロック室LLMを経由しながら処理室PM1,PM2,PM3で並行して実行する際に,予め処理ユニット側搬送アーム装置150の3つの第1,第2,第3の搬送シーケンスS1,S2,S3を選択できるようにする場合を例に挙げて説明する。
【0055】
ここでの第1,第2,第3の搬送シーケンスS1,S2,S3はそれぞれ,ある処理室から処理済ウエハを搬出してから次の未処理ウエハを搬入するまで,すなわちクリーニング処理中に,2つ,4つ,6つの処理ユニット側搬送アーム装置150の動作ステップを行うものである。搬送シーケンスS1,S2,S3の順に2ステップ,4ステップ,6ステップと,ウエハを搬入できない処理室のクリーニング処理中に動作するステップ数(スキップ数)を増加させることができるので,処理全体のスループットをより向上させることができる。
【0056】
(搬送シーケンスの種類)
以下,搬送シーケンスS1,S2,S3について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は第1の搬送シーケンスS1による処理ユニット側搬送アーム装置150の動作ステップを説明するための図であり,
図3は搬送シーケンスS2による処理ユニット側搬送アーム装置150の動作ステップを説明するための図であり,
図4は搬送シーケンスS3による処理ユニット側搬送アーム装置150の動作ステップを説明するための図である。
【0057】
第1の搬送シーケンスS1は
図2に示すように,1つの処理室(例えばPM1)と1つのロードロック室LLMにそれぞれウエハWが1枚ずつ存在し,2つの搬送アーム152A,152BはともにウエハWを保持せず空いている状態を初期状態とする(
図2(a))。この初期状態から,処理室PM1でプロセス処理が終了すると,一方の搬送アーム152Aで処理済ウエハWを保持して搬出する(
図2(b))。
【0058】
処理済ウエハWが搬出されると,処理室PM1ではクリーニング処理が行われる。その間に,搬送アームは,ロードロック室LLMに対するウエハWの搬出及び搬入という2つの動作ステップを行う。
【0059】
具体的には
図2に示すように,空いている他方の搬送アーム152Bでロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出し(
図2(c)),一方の搬送アーム152Aに保持している処理済ウエハWをロードロック室LLMに搬入する(
図2(d))。その後,他方の搬送アーム152Bで保持している未処理ウエハWを処理室PM1に搬入する(
図2(e))。
【0060】
搬送シーケンスS2は
図3に示すように,(1)並行処理を行う3つの処理室のうち,1つの処理室(例えばPM3)はウエハWがない空き状態であり,他の2つの処理室(例えばPM1,PM2)にはそれぞれウエハWが搬入されている状態,(2)ロードロック室LLMは両方ともウエハWがない空き状態,(3)一方の搬送アーム152AはウエハWがない空き状態で,他方の搬送アーム152Bに未処理ウエハWを保持している状態,このような状態を初期状態とする(
図3(a))。この初期状態から,処理室PM1でプロセス処理が終了すると,一方の搬送アーム152Aで処理済ウエハWを保持して搬出する(
図3(b))。
【0061】
処理済ウエハWが搬出されると,処理室PM1ではクリーニング処理が行われる。その間に,搬送アームは,空き処理室への未処理ウエハWの搬入,ロードロック室LLMに対するウエハWの搬出及び搬入,別の処理室から処理済ウエハWの搬出という4つの動作ステップを行う。
【0062】
具体的には
図3に示すように,他方の搬送アーム152Bに保持している未処理ウエハWを空いている他の処理室PM3に搬入する(
図3(c))。次いで,空になった他方の搬送アーム152Bでロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出し(
図3(d)),一方の搬送アーム152Aに保持している処理済ウエハWをロードロック室LLMに搬入する(
図3(e))。次いで,空になった一方の搬送アーム152Aで別の処理室PM2の処理済ウエハWを搬出し(
図3(f)),他方の搬送アーム152Bで保持している未処理ウエハWを処理室PM1に搬入する(
図3(g))。
【0063】
搬送シーケンスS3は
図4に示すように,(1)並行処理を行う3つの処理室のうち,1つの処理室(例えばPM3)はウエハWがない空き状態であり,他の2つの処理室(例えばPM1,PM2)にはそれぞれウエハWが搬入されている状態,(2)一方のロードロック室LLMには未処理ウエハWが搬入されている状態,(3)搬送アーム152A,152Bは両方ともウエハWがない空き状態,このような状態を初期状態とする(
図4(a))。この初期状態から,処理室PM1でプロセス処理が終了すると,一方の搬送アーム152Aで処理済ウエハWを保持して搬出する(
図4(b))。
【0064】
処理済ウエハWが搬出されると,処理室PM1ではクリーニング処理が行われる。その間に,搬送アームは,ロードロック室LLMに対する未処理ウエハWの搬出及び処理済ウエハWの搬入,空き処理室への未処理ウエハWの搬入,別の処理室から処理済ウエハWの搬出,ロードロック室LLMに対する別の未処理ウエハWの搬出及び別の処理済ウエハWの搬入,という6つの動作ステップを行う。
【0065】
具体的には
図4に示すように,空いている他方の搬送アーム152Bでロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出し(
図4(c)),一方の搬送アーム152Aに保持している処理済ウエハWをロードロック室LLMに搬入する(
図4(d))。次いで,他方の搬送アーム152Bに保持している未処理ウエハWを空いている他の処理室PM3に搬入する(
図4(e))。次いで,一方の搬送アーム152Aで別の処理室PM2の処理済ウエハWを搬出する(
図4(f))。
【0066】
次に,空いている他方の搬送アーム152Bでロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出し(
図4(g)),一方の搬送アーム152Aに保持している処理済ウエハWをロードロック室LLMに搬入する(
図4(h))。次いで,他方の搬送アーム152Bで保持している未処理ウエハWを処理室PM1に搬入する(
図4(i))。
【0067】
このような搬送シーケンスS1,S2,S3のうち,搬送シーケンスS1を基本シーケンスとし,この搬送シーケンスS1を用いるよりも搬送シーケンスS2,S3を用いた方がスループットが向上する場合にこれら搬送シーケンスS2,S3を選択する。
【0068】
(搬送シーケンスの種類の選択方法)
次に,このような搬送シーケンスの種類の選択方法について図面を参照しながら説明する。この搬送シーケンスの種類の選択方法は,例えばロードロック室LLMに最初のウエハWが搬入されたタイミングで行われる。
【0069】
搬送シーケンスの種類(S1,S2,S3)は,並行処理(例えばオア搬送による並行処理)を行う処理室数の他,処理室のプロセス処理時間やクリーニング処理時間,ウエハの搬出時間や搬入時間などの動作時間などに基づいて,最もスループットがよくなるものを選択する。
【0070】
例えば各搬送シーケンスS1,S2,S3において,スループットが遅い要因となっている動作時間の組合せを場合分けして複数の律速パターンとし,各律速パターンにおいてウエハ1枚当たりに必要な動作時間を算出するための計算式を設定する。そして,搬送シーケンスS1,S2,S3においてそれぞれ各律速パターンごとに動作時間を算出し,最も長い動作時間を各搬送シーケンスS1,S2,S3のウエハ1枚当たりに必要な動作時間とする。
【0071】
ここで,上述した各律速パターンにおいてウエハ1枚当たりに必要な動作時間を算出するための計算式の具体例について説明する。
図5は各搬送シーケンスS1,S2,S3を4つの律速パターンに分けてそれぞれの計算式を表にまとめたものである。ここでは
図5に示すように4つの律速パターンでそれぞれ計算式を設定している。
【0072】
図5において,Tpは処理室でのプロセス処理時間,Tcは処理室でのクリーニング処理時間である。Tinは処理室又はロードロック室にウエハWを搬入する時間,Toutは処理室又はロードロック室からウエハWを搬出する時間である。Tbfは処理室からウエハを搬入する前に共通搬送室112内に設けられる図示しない位置センサ(TNS)によってウエハWの位置補正を行う時間,Tafは処理室から搬出した後に上記位置センサ(TNS)によるウエハWの位置補正を行う時間であり,これらTNSによる位置補正を行わない場合は,Tbf,Tafをゼロとして算出する。
【0073】
このように4つの律速パターンを設定したのは,主として処理室の2つの動作時間(プロセス処理時間,クリーニング処理時間)と,これらの各動作中のウエハ搬出入の2つの動作時間が律速要因と考えられるためであり,これらを組合せると4通りとなるからである。すなわち,第1の律速パターンは,プロセス処理時間とクリーニング処理時間がともに短く,これらの動作中のウエハ搬出入の動作時間の方が相対的に長くなる場合である。第2の律速パターンは,プロセス処理時間が短くてクリーニング処理時間の方が長く,プロセス中のウエハ搬出入の動作時間が長くなる場合である。第3の律速パターンは,プロセス処理時間とクリーニング処理時間がともに長くなる場合である。第4の律速パターンは,クリーニング処理時間が短くてプロセス処理時間の方が長く,クリーニング中のウエハ搬出入の動作時間が長くなる場合である。
【0074】
こうして算出した各搬送シーケンスS1,S2,S3の動作時間を比較し,最も動作時間が短い搬送シーケンスを選択する。これにより,ウエハ1枚当たりの動作時間が最も短くなる搬送シーケンスを選択できるので,処理全体のスループットを効果的に向上させることができる。
【0075】
なお,各搬送シーケンスS1,S2,S3の動作時間が同じ値のときには,搬送シーケンスS1(スキップ数2),S3(スキップ数6),S2(スキップ数4)の順に選択する。これは動作時間が同じであれば,搬送シーケンスS1では搬送シーケンスS2,S3に比して初期状態が単純であるため,初期動作時間が少なくて済むからである。また,搬送シーケンスS3(スキップ数6)は搬送シーケンスS2(スキップ数4)に比してスキップ数が多いので,カセット容器からロードロック室へ搬送する際の遅れに対応し易いからである。
【0076】
ところで,上述した搬送シーケンスS2,S3では,処理室のクリーニング中に行う搬送アームの動作ステップが多いため,プロセス処理やクリーニング処理の実行時間の組合せによっては各動作ステップの順序を変える方が早いこともある。例えば搬送シーケンスS2の
図2(c)では,未処理ウエハWを他の処理室PM3に搬入する動作を先に行った場合を例に挙げているが,プロセス処理の実行時間が短い場合のように,先に処理室PM2の処理済ウエハを搬出した方が装置全体の動作効率がよい場合もある。
【0077】
従って,これらの動作ステップの順序は状況に応じて変えることができるようにしておくことが好ましい。このため,順序の異なる複数の動作ステップからなる動作パターンを複数用意しておき,プロセス処理時間やクリーニング処理時間などの動作時間や状況の変化に応じて,これらの各動作パターンの組合せを変えることによって各搬送シーケンスS2,S3をスケジューリングする。
【0078】
(搬送シーケンスのスケジューリング)
以下,このような搬送シーケンスS2,S3のスケジューリング方法について説明する。ここでは,搬送シーケンスS2,S3をそれぞれ,第1段階(イントロフェーズ),第2段階(ファーストフェーズ),第3段階(レギュラーフェーズ)の3つの段階に分ける。そして,各段階において予め用意した搬送アームの複数の動作パターンを組み合わせてスケジューリングする。
【0079】
ここでの搬送シーケンスのスケジューリングの目的は以下の通りである。すなわち,プロセス処理時間,クリーニング処理時間などの動作時間や状況の変化に応じて全体のスループットが短くなるように,並行処理を行う処理室数と同数の動作パターンを組合せて1サイクルとすること,そしてその1サイクルを繰り返すことによって,その搬送シーケンスのクリーニング中の搬送アームのステップ数(スキップ数)を実現するための規則的な搬送シーケンスを組み立てることが目的である。
【0080】
このため,先ず第1段階では,規則的な搬送シーケンスを組み立てるために必要となる所定のウエハWの配置パターン(型)を構築し,これを初期状態とする。第2,第3段階では並行処理を行う処理室数と同数の動作パターンを組合せて1サイクルとし,その1サイクルを繰り返すように搬送シーケンスを組み立てる。第2段階は初期状態から第3段階のサイクル(繰り返しサイクル)に移行させるための1サイクルであり,第3段階と同様の数の動作パターンを1サイクルとし,そのサイクルの構築方法も第3段階と同様である。
【0081】
(第2の搬送シーケンスのスケジューリング)
ここで,このような方法で搬送シーケンスS2をスケジューリングする際の具体例について,プロセス処理時間が短い場合と長い場合に分けて説明する。
図6A,
図6Bはそれぞれ搬送シーケンスS2をスケジューリングする際のタイムチャートである。
図6Aはプロセス処理時間が短い場合であり,
図6Bは
図6Aよりもプロセス処理時間が長い場合である。
【0082】
図6A,
図6Bでは,1マスを6秒としてスケジューリングしたものである。
図6A,
図6Bでのウエハ搬入時間Tin,ウエハ搬出時間Toutはそれぞれ6秒(1マス分)とし,クリーニング処理時間Tcは24秒(4マス分)とし,
図6Aでのプロセス処理時間Tpは36秒(6マス分),
図6Bでのプロセス処理時間Tpは36秒(6マス)とする。
【0083】
ここでは,並行処理を行う処理室はPM1,PM2,PM3の3つとし(n=3),ロードロック室はLLMのみを用いる場合を例に挙げる。この場合,搬送シーケンスS2では,例えば上述した
図3に示すように,クリーニング中の搬送アームのステップ数(スキップ数)は4つであるため,それを実現するシーケンスを第1〜第3段階に分けて動作パターンを組み立ててスケジューリングする。このようなスケジューリングをするために各段階で用いる動作パターンは以下の通りである。
【0084】
なお,下記の動作パターンのうち,TNSを含むステップは上述した位置センサ(TNS)を備え,このTNSによるウエハWの位置補正を行う場合に適用する。TNSを備えていない場合やTNSによるウエハWの位置補正を行わない場合は,下記の動作パターンのうちTNSを含むステップは行わない。本実施形態ではTNSを含むステップは行わないので,TNSを含むステップは省略して考える。
【0085】
[第1段階の動作パターン]
(動作パターンAs)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
処理室PMにウエハを搬入するステップ
(動作パターンBs)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
(動作パターンCs)
処理室PMからウエハを搬出するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ
【0086】
[第2段階及び第3段階の動作パターン]
(動作パターンAq)
処理室PMからウエハを搬出するステップ
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
別の処理室PMにウエハを搬入するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ
(動作パターンBq)
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
処理室PMにウエハを搬入するステップ
別の処理室PMからウエハを搬出するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ
【0087】
上記第2,第3段階の動作パターンのうち,先に処理室からウエハWを搬出するAqを2回以上連続で繰り返すことで,クリーニング中の搬送アームのステップ数を4つにすることができる。従って,そのような動作パターンの組み合わせを繰り返すことができるようにシーケンスをスケジューリングする。
【0088】
但し,例えば処理室でのプロセス処理時間が長いときは,そのプロセスが終了するのを待ってその処理室からウエハWを搬出するよりも,クリーニングが終了した別の処理室にウエハWを搬入した方が全体のスループットが早くなる場合もある。このため,上記第2,第3段階の動作パターンとしては,上記のように,先に処理室からウエハWを搬出する動作パターンAqのみならず,先に別の処理室にウエハWを搬入する動作パターンBqも用意しておくことが好ましい。
【0089】
このような動作パターンを用いて,プロセス処理時間が短い場合(
図6A)の搬送シーケンスS2のスケジューリングについて説明する。先ず第1段階の動作パターンを組み立てる。ここでの第1段階では,クリーニング中の搬送アームの4つのステップ数(スキップ数)を実現するためのウエハWの配置パターン(型)を構築し,これを初期状態とする。
【0090】
具体的には,
図3(a)に示すような状態にする。ここでは,並行処理を行う処理室の数nが3であるので,(1)処理室PM3はウエハWがない空き状態,他の2つの処理室PM1,PM2にはそれぞれウエハWが搬入されている状態,(2)ロードロック室LLMはウエハWがない空き状態,(3)一方の搬送アーム152AはウエハWがない空き状態で,他方の搬送アーム152Bに未処理ウエハWを保持している状態,このような状態を初期状態とする。
【0091】
このとき,上述した動作パターンAs,Bs,Csを組み合わせることで,そのときのウエハWの配置状態に拘わらず,初期状態のウエハWの配置状態を構築することができる。ここでは処理室PM1,PM2,PM3のすべてが空き状態から初期状態を構築する場合を例に挙げる。
【0092】
最初の第1段階(イントロフェーズ)では,先ずロードロック室LLMからウエハWを搬出して,処理室PM1に搬入する動作パターンAsを組む(t0〜t2)。次いでロードロック室LLMから次のウエハWを搬出して,処理室PM2に搬入する動作パターンAsを組む(t2〜t6)。続いてロードロック室LLMから次のウエハWを搬出して,搬送アーム152Bで保持する動作パターンBsを組む(t6〜t9)。こうして,
図3(a)に示すような初期状態を構築するシーケンスがスケジューリングされる。
【0093】
次の第2段階(ファーストフェーズ)では,先に処理室からウエハWを搬出する動作パターンAqと,先に別の処理室にウエハWを搬入する動作パターンBqとのうち,スループットが早くなる方を選択して組んでいく。この場合,動作パターンAqとBqのどちらを組んでも,スループットが同等になる場合は,動作パターンAqの2回以上の連続を実現し易くさせるため,動作パターンAqを優先して組む。
【0094】
具体的には,
図6Aに示すような初期状態の次の動作パターンとしては,AqとBqのどちらを組んでも,スループットが同等になるので,動作パターンAqを組む(t9〜t14)。その次の動作パターンとしては,処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t14〜t18)。次も同様に処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t19〜t22)。こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了したら第3段階に移る。
【0095】
次の第3段階(レギュラフェーズ)では,第2段階と同様に,動作パターンAqとBqとのうち,スループットが早くなる方を選択して組んでいく。この場合,動作パターンAqとBqのどちらを組んでも,スループットが同等になる場合は,動作パターンAqの連続を実現し易くさせるため,動作パターンAqを優先して組む。
【0096】
具体的には,
図6Aに示すような第2段階が終了した状態の次の動作パターンとしては,処理室PM3にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM1からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t22〜t26)。次も同様に処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t27〜t30)。次も同様に処理室PM2にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t30〜t34)。
【0097】
こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了すると,その後はこれを1サイクルとして繰り返すことによって,搬送シーケンスS2をスケジューリングすることができる。この
図6Aの例のように,プロセス処理時間が短い場合は,動作パターンAqの繰り返しで,クリーニング処理中に4ステップを実行可能な搬送シーケンスS2をスケジューリングすることができる。
【0098】
次に上記と同様の動作パターンを用いて,プロセス処理時間が長い場合(
図6B)の搬送シーケンスS2のスケジューリングについて説明する。先ず第1段階の動作パターンを組み立てる。ここでの第1段階では,クリーニング中の搬送アームの4つのステップ数(スキップ数)を実現するためのウエハWの配置パターン(型)を構築し,これを初期状態とする。この場合も
図3(a)に示すような状態にする。なお,この初期状態にするためには,上記
図6Aと同様の動作パターンAq,Aq,Bqを組めばよいので(t0〜t9),ここではその詳細な説明は省略する。
【0099】
次の第2段階(ファーストフェーズ)において,初期状態からの動作パターンは,
図6Aの場合と異なり,処理室PM1からウエハWを搬出するよりも,別の処理室PM3にウエハWを搬入する方が早いので,動作パターンBqを組む(t9〜t15)。その次の動作パターンとしては,処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t15〜t20)。次も同様に処理室PM2にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t20〜t24)。こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了したら第3段階に移る。
【0100】
次の第3段階(レギュラフェーズ)では,第2段階が終了した状態からの動作パターンは,処理室PM1からウエハWを搬出するよりも,別の処理室PM3にウエハWを搬入する方が早いので,動作パターンBqを組む(t24〜t31)。その次の動作パターンとしては,処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t31〜t36)。次も同様に処理室PM2にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t36〜t40)。
【0101】
こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了すると,その後はこれを1サイクルとして繰り返すことによって,搬送シーケンスS2をスケジューリングすることができる。この
図6Bの例のように,プロセス処理時間が長い場合は,動作パターンBq,Aq,Aqを1サイクルとし,その1サイクルの繰り返しでクリーニング処理中に4ステップを実行可能な搬送シーケンスS2をスケジューリングすることができる。
【0102】
(第3の搬送シーケンスのスケジューリング)
次に,搬送シーケンスS3をスケジューリングする際の具体例について,プロセス処理時間が短い場合と長い場合に分けて説明する。
図7A,
図7Bはそれぞれ,搬送シーケンスS3をスケジューリングする際のタイムチャートである。
図7Aはプロセス処理時間が短い場合であり,
図7Bは
図7Aよりもプロセス処理時間が長い場合である。
【0103】
図7A,
図7Bでは,
図6A,
図6Bと同様に,1マスを6秒としてスケジューリングしたものである。
図7A,
図7Bでのウエハ搬入時間Tin,ウエハ搬出時間Toutはそれぞれ6秒(1マス分)とし,クリーニング処理時間Tcは36秒(6マス分)とし,
図7Aでのプロセス処理時間Tpは24秒(4マス分),
図6Bでのプロセス処理時間Tpは60秒(10マス)とする。
【0104】
ここでは,並行処理を行う処理室はPM1,PM2,PM3の3つとし(n=3),ロードロック室はLLMのみを用いる場合を例に挙げる。この場合,搬送シーケンスS2では,例えば上述した
図4に示すように,クリーニング中の搬送アームのステップ数(スキップ数)は6つであるため,それを実現するシーケンスを第1〜第3段階に分けて動作パターンを組み立ててスケジューリングする。このようなスケジューリングをするために各段階で用いる動作パターンは以下の通りである。
【0105】
なお,下記の動作パターンのうち,TNSを含むステップは上述した位置センサ(TNS)を備え,このTNSによるウエハWの位置補正を行う場合に適用する。TNSを備えていない場合やTNSによるウエハWの位置補正を行わない場合は,下記の動作パターンのうちTNSを含むステップは行わない。本実施形態ではTNSを含むステップは行わないので,TNSを含むステップは省略して考える。
【0106】
[第1段階の動作パターン]
(動作パターンAs)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
処理室PMにウエハを搬入するステップ
(動作パターンBs)
処理室PMからウエハを搬出するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ
【0107】
[第2段階及び第3段階の動作パターン]
(動作パターンAq)
処理室PMからウエハを搬出するステップ
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
別の処理室PMにウエハを搬入するステップ
(動作パターンBq)
ロードロック室LLMからウエハを搬出するステップ(搬出後LLM真空状態保持)
処理室搬入前のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
処理室PMにウエハを搬入するステップ
別の処理室PMからウエハを搬出するステップ
処理室搬出後のウエハをTNSによって位置補正するステップ(本実施形態では省略)
ロードロック室LLMにウエハを搬入するステップ(搬入後LLM真空状態終了)
【0108】
上記第2,第3段階の動作パターンのうち,先に処理室からウエハWを搬出するAqを2回以上連続で繰り返すことで,クリーニング中の搬送アームのステップ数を6つにすることができる。従って,そのような動作パターンの組み合わせを繰り返すことができるようにシーケンスをスケジューリングする。
【0109】
但し,例えば処理室でのプロセス処理時間が長いときは,そのプロセスが終了するのを待ってその処理室からウエハWを搬出するよりも,ロードロック室から未処理ウエハWを搬出してクリーニングが終了した別の処理室に搬入した方が全体のスループットが早くなる場合もある。このため,上記第2,第3段階の動作パターンとしては,上記のように,先に処理室からウエハWを搬出する動作パターンAqのみならず,先にロードロック室から未処理ウエハWを搬出して別の処理室に搬入する動作パターンBqも用意しておくことが好ましい。
【0110】
このような動作パターンを用いて,プロセス処理時間が短い場合(
図7A)の搬送シーケンスS3のスケジューリングについて説明する。先ず第1段階の動作パターンを組み立てる。ここでの第1段階では,クリーニング中の搬送アームの6つのステップ数(スキップ数)を実現するためのウエハWの配置パターン(型)を構築し,これを初期状態とする。
【0111】
具体的には,
図4(a)に示すような状態にする。ここでは,並行処理を行う処理室の数nが3であるので,(1)処理室PM3はウエハWがない空き状態,他の2つの処理室PM1,PM2にはそれぞれウエハWが搬入されている状態,(2)一方のロードロック室LLMには未処理ウエハWが搬入されている状態,(3)搬送アーム152A,152Bは両方ともウエハWがない空き状態,このような状態を初期状態とする。
【0112】
このとき,上述した動作パターンAs,Bsを組み合わせることで,そのときのウエハWの配置状態に拘わらず,初期状態のウエハWの配置状態を構築することができる。ここでは処理室PM1,PM2,PM3のすべてが空き状態から初期状態を構築する場合を例に挙げる。
【0113】
最初の第1段階(イントロフェーズ)では,先ずロードロック室LLMからウエハWを搬出して,処理室PM1に搬入する動作パターンAsを組む(t0〜t2)。次いでロードロック室LLMから次のウエハWを搬出して,処理室PM2に搬入する動作パターンAsを組む(t2〜t6)。その後,ロードロック室に未処理ウエハWが搬入されると,
図4(a)に示すような初期状態を構築するシーケンスがスケジューリングされる。
【0114】
次の第2段階(ファーストフェーズ)では,先に処理室からウエハWを搬出する動作パターンAqと,先にロードロック室から未処理ウエハWを搬出して別の処理室に搬入する動作パターンBqとのうち,スループットが早くなる方を選択して組んでいく。この場合,動作パターンAqとBqのどちらを組んでも,スループットが同等になる場合は,動作パターンAqの2回以上の連続を実現し易くさせるため,動作パターンAqを優先して組む。
【0115】
具体的には,
図7Aに示すような初期状態の次の動作パターンとしては,ロードロック室LLMからウエハWを搬出するよりも,処理室PM1からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t6〜t11)。これは,ロードロック室LLMからウエハWを搬出できるサイクル時間の方が長いためである。従って,ロードロック室LLMからウエハWを搬出できるサイクル時間の方が短ければ,動作パターンBqを組むことも可能である。
【0116】
その次の動作パターンとしては,ロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出して処理室PM1に搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t11〜t15)。次も同様にロードロック室LLMから未処理ウエハWを搬出して処理室PM2に搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t15〜t19)。こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了したら第3段階に移る。
【0117】
次の第3段階(レギュラフェーズ)では,第2段階と同様に,動作パターンAqとBqとのうち,スループットが早くなる方を選択して組んでいく。この場合,動作パターンAqとBqのどちらを組んでも,スループットが同等になる場合は,動作パターンAqの連続を実現し易くさせるため,動作パターンAqを優先して組む。
【0118】
具体的には,
図7Aに示すような第2段階が終了した状態の次の動作パターンとしては,ロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM3に搬入するよりも,別の処理室PM1からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t19〜t23)。次も同様にロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM1にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t23〜t27)。
【0119】
こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了すると,その後はこれを1サイクルとして繰り返すことによって,搬送シーケンスS3をスケジューリングすることができる。この
図7Aの例のように,プロセス処理時間が短い場合は,動作パターンAqの繰り返しで,クリーニング処理中に6ステップを実行可能な搬送シーケンスS3をスケジューリングすることができる。
【0120】
次に上記と同様の動作パターンを用いて,プロセス処理時間が長い場合(
図7B)の搬送シーケンスS3のスケジューリングについて説明する。先ず第1段階の動作パターンを組み立てる。ここでの第1段階では,クリーニング中の搬送アームの6つのステップ数(スキップ数)を実現するためのウエハWの配置パターン(型)を構築し,これを初期状態とする。この場合も
図4(a)に示すような状態にする。なお,この初期状態にするためには,上記
図7Aと同様の動作パターンAq,Aqを組めばよいので(t0〜t9),ここではその詳細な説明は省略する。
【0121】
次の第2段階(ファーストフェーズ)において,初期状態からの動作パターンは,
図7Aの場合と異なり,処理室PM1からウエハWを搬出するよりも,ロードロック室LLMからウエハWを搬出して別の処理室PM3に搬入する方が早いので,動作パターンBqを組む(t6〜t14)。なお,この場合,その後にロードロック室LLMに処理済ウエハWを搬入するまでに時間があるので,その間はロードロック室LLMの真空状態を保持しておくことが好ましい。
【0122】
その次の動作パターンとしては,ロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM1に搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t14〜t20)。次も同様にロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM2にウエハWを搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t20〜t24)。こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了したら第3段階に移る。
【0123】
次の第3段階(レギュラフェーズ)では,第2段階が終了した状態からの動作パターンは,処理室PM1からウエハWを搬出するよりも,ロードロック室LLMからウエハWを搬出して別の処理室PM3に搬入する方が早いので,動作パターンBqを組む(t24〜t32)。その次の動作パターンとしては,ロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM1に搬入するよりも,別の処理室PM2からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t32〜t38)。次も同様にロードロック室LLMからウエハWを搬出して処理室PM2に搬入するよりも,別の処理室PM3からウエハWを搬出する方が早いので,動作パターンAqを組む(t38〜t42)。
【0124】
こうして,並行処理を行う処理室数分のスケジューリングが終了すると,その後はこれを1サイクルとして繰り返すことによって,搬送シーケンスS3をスケジューリングすることができる。この
図7Bの例のように,プロセス処理時間が長い場合は,動作パターンBq,Aq,Aqを1サイクルとし,その1サイクルの繰り返しで,クリーニング処理中に6ステップを実行可能な搬送シーケンスS3をスケジューリングすることができる。
【0125】
ところで,上述したような搬送シーケンスS1,S2,S3の選択やスケジューリングは,最初の未処理ウエハWがロードロック室LLMに搬入されたタイミングで行うことが好ましい。そして,その後はその搬送シーケンスに基づいて,その動作パターンを繰り返すように実際に搬送アームが制御される。
【0126】
このような搬送アームによる繰り返し動作の継続中に,装置状況が変化する場合がある。例えばダミーウエハ(シーズニングウエハ)Wから製品ウエハWへの切り換えがあったり,異なる処理を行うウエハWへの切り換えがあったりする場合など,プロセス処理時間が異なるウエハWの処理に移行することがある。また,同じプロセス処理を繰り返していても,処理室内の内壁に付着物が付着するなど処理室内の状況の変化によってプロセス処理時間が変動したり,クリーニング処理時間が変動したりすることもある。さらに処理室の故障やメンテナンス,その復帰などによって並行処理を行う処理室の数が変わったりすることもある。
【0127】
このように装置状況が変化したときには,搬送アームの動作パターンの組合せを変えた方がスループットが早くなる場合もある。このような場合には,スケジューリングをし直して搬送シーケンスを再構築することが好ましい。
【0128】
(搬送シーケンスの再構築)
ここで,このような搬送シーケンスの再構築について説明する。ここではプロセス処理時間の長いダミーウエハWの処理を
図6B又は
図7Bに示す搬送シーケンスで行った後に,
図6A又は
図7Aに示す搬送シーケンスをスケジューリングできる,プロセス処理時間が短い製品ウエハの処理に切り換える場合を考える。
【0129】
この場合,動作パターンBsを含む
図6B又は
図7Bに示す搬送シーケンスよりも,動作パターンBsを含まない
図6A又は
図7Aに示す搬送シーケンスの方がスループットが早いので,製品ウエハWの処理に切り換えた後も
図6B又は
図7Bに示す搬送シーケンスをそのまま続けるより,スケジューリングし直して
図6A又は
図7Aに示す搬送シーケンスを再構築した方がスループットを早くすることができる。
【0130】
そこで,このような場合に搬送シーケンスを再構築するか否かについては,例えば搬送シーケンスの繰り返しサイクルに動作パターンBsが含まれるか否かで判定することができる。この場合の判定は,並行処理を行うすべての処理室のクリーニング開始から終了までの時間をTc(total)とし,1つの処理室でのクリーニング開始から次のクリーニング開始までの時間をTc(cycle)とすると,下記数式(1)によって判定できる。すなわち,下記数式(1)を満たすときに,搬送シーケンスの繰り返しサイクルに動作パターンBsが含まれるので,再構築が必要であると判定することができる。
【0131】
Tc(total)<Tc(cycle) ・・・(1)
【0132】
ここで,クリーニング処理時間をTc,ロードロック室に未処理ウエハが搬入される際の1つのロードロック室当たりのサイクルタイムをTl,並行処理を行う処理室数をn,クリーニング処理時間が重複する回数すなわちn/2の整数値をn′とし,2つの処理室で重複するクリーニング処理時間と重複回数を考慮すると,搬送シーケンスS2におけるTc(total)は例えば下記(2)によって算出することができ,搬送シーケンスS3におけるTc(total)は例えば下記(4)によって算出することができる。
【0133】
また,ウエハ搬出時間をTout,ウエハ搬入時間をTin,プロセス処理時間をTp,とすると,搬送シーケンスS2におけるTc(cycle)は例えば下記(3)で算出することができ,搬送シーケンスS3におけるTc(cycle)は例えば下記(5)で算出することができる。なお,下記数式(4)においてTbfは処理室搬入前にウエハをTNSによって位置補正する時間であり,Tafは処理室搬入後にウエハをTNSによって位置補正する時間である。このTNSによるウエハの位置補正を行わない場合は,TbfとTafはともにゼロとする。
【0134】
(搬送シーケンスS2)
Tc(total)=(Tc×n)−(Tc−Tl)×n′ ・・・(2)
Tc(cycle)=Tout+Tc+Tin+Tp ・・・(3)
【0135】
(搬送シーケンスS3)
Tc(total)=(Tc×n)−(Tc−Tl)×n′
+(Tout+Tc+Tbf+Taf)×(n−n′−1)
・・・(4)
Tc(cycle)=Tout+Tc+Tin+Tp ・・・(5)
【0136】
例えば
図6Bに示す搬送シーケンスには,動作パターンBsが含まれているので,Tc(total)とTc(cycle)を比較してみると,確かに(1)式を満たすことが分かる。また
図7Bに示す搬送シーケンスでも,動作パターンBsが含まれているので,Tc(total)とTc(cycle)を比較してみると,確かに(1)式を満たすことが分かる。このように数式(1)を用いれば,動作パターンBsを含む搬送シーケンスであるかを判定できる。
【0137】
そこで,プロセス処理の時間が異なるウエハWの処理に切り換える場合には,その切り換えの最初のウエハWが搬送室130側からロードロック室LLMに搬入されたときに,搬送シーケンスを再構築するか否かの判定を行う。そして,上記数式(1)を満たさないと判定した場合は搬送シーケンスを再構築せずにそのままウエハWの処理を続行し,上記数式(1)を満たすと判定した場合は搬送シーケンスを再構築し,再構築後の搬送シーケンスにてウエハWの処理を行う。
【0138】
例えば上述したようにダミーウエハWの後に製品ウエハWの処理を行う例では,最初に製品ウエハWが搬送室130側からロードロック室LLMに搬入されたときに,搬送シーケンスを再構築するか否かの判定を行う。そして,上記数式(1)を満たすと判定した場合は搬送シーケンスを再構築し,再構築後の搬送シーケンスにて製品ウエハWの処理を行う。これにより,製品ウエハWについては,より早いスループットでプロセス処理を行うことができる。
【0139】
次に,搬送シーケンスS3を再構築する場合の例を挙げる。ここでは
図7Bに示す搬送シーケンスでプロセス処理時間の長いダミーウエハWの処理を行った後に,
図7Aに示す搬送シーケンスが可能なプロセス処理時間が短い製品ウエハの処理に切り換える場合を考える。
【0140】
なお,搬送シーケンスを再構築する際のタイミングによっては,並行処理を行っているすべての処理室に既にウエハWが搬入されている場合もある。このように,すべての処理室に既にウエハWが搬入されている状態で搬送シーケンスを再構築する際には,各処理室でのプロセス処理時間の残時間を考慮して,動作パターンAq,Bqのいずれを組む方がよいかを判断するように構成することが好ましい。
【0141】
ここで,具体例を挙げて説明すると,
図8は,4つの処理室PM1〜PM4で並行処理を行う場合に,各処理室にてPM1〜PM4でダミーウエハWの処理を行った後に,製品ウエハWの処理に切り換える場合のタイミングチャートである。
図8では,ダミーウエハWの処理では,搬送シーケンスS2で処理を行っていて,製品ウエハに切り換える際のタイムチャートを示す。この
図8においては,製品ウエハWがロードロック室に搬入されたタイミングで,搬送シーケンスを再構築する。このとき,第1段階では動作パターンCs,Bsを組んで,搬送シーケンスS2のウエハWの配置状態(型)を構築する。
【0142】
次の第2段階に移る際に,動作パターンAq,Bqのいずれを組む方がよいかの判断が必要となる。
図8の例では,処理室PM2でのプロセス処理時間の残時間が短く,そのプロセスが終了するタイミングの方が処理室PM1のクリーニング処理が終了するタイミングよりも早い。このため,処理室PM1に次のウエハを搬入するよりも,処理室PM2からウエハWを搬出する方が全体のスループットが早くなる。従って,この場合は,動作パターンAqを組む。こうして,各処理室でのプロセス処理時間の残時間を考慮しながら,搬送シーケンスの再構築することで,よりスループットを向上させる搬送シーケンスをスケジューリングすることができる。
【0143】
(基板搬送制御)
次に,本実施形態にかかる搬送アーム装置150の基板搬送制御を
図1に示す基板搬送装置の制御部300で行う際の具体例について,図面を参照しながら説明する。
図9は,本実施形態における搬送アーム装置150の基板搬送制御のフローチャートである。
図9に示す基板搬送制御は,複数のウエハWを連続して処理する場合には,ロードロック室LLMに搬送室側から最初のウエハWが搬入(ロード)されたタイミングで実行される。ここでは,3つの処理室PM1,PM2,PM3を用いてオア搬送による並行処理を行う場合を例に挙げる。
【0144】
ロードロック室LLMに搬送室側から最初のウエハWが搬入されると,制御部300は,
図9に示すステップS110にて搬送シーケンスの種類を選択する。ここでの搬送シーケンスの種類は上述したように,処理室クリーニング中に動作させる搬送アーム装置150のステップ数が2ステップの搬送シーケンスS1(
図2),4ステップの搬送シーケンスS2(
図3),6ステップの搬送シーケンスS3(
図4)の3種類である。なお,ここでの搬送シーケンスの種類は例示であり,これらの3種類に限られるものではない。クリーニング実行中に搬送アーム装置150が動作可能なステップ数に応じて4種類以上の搬送シーケンスを選択可能としてもよい。
【0145】
これらの搬送シーケンスS1,S2,S3は,上述した手法により
図5に示す計算式を用いてプロセス処理時間,クリーニング処理時間などの処理条件に基づいてスループットが最も早くなるものが選択される。このような搬送シーケンス選択処理を制御部300が行う場合のフローチャートを
図10に示す。
【0146】
搬送シーケンス選択処理では,制御部300は先ず
図10に示すステップS111にて搬送シーケンスS1,S2,S3ごとに
図5に示す計算式を用いて各律速パターンの時間を算出する。次にステップS112にて各律速パターンのうち最も長い時間をそれぞれ各搬送シーケンスS1,S2,S3のスループット時間とする。そしてステップS113にて各搬送シーケンスS1,S2,S3のうち,最もスループットが短いものを選択する。
【0147】
次いでステップS114にて選択した搬送シーケンスは1つか否かを判断し,選択した搬送シーケンスは1つの場合は,
図9のフローチャートに戻って次のステップS120の処理に移る。また,ステップS114にて選択した搬送シーケンスが複数の場合,すなわちスループットが同じ値の場合にはステップS115にて上述したように搬送シーケンスS1,S3,S2の順の優先度で1つの搬送シーケンスを選択して
図9のフローチャートに戻って次のステップS120の処理に移る。
【0148】
次のステップS120以降では,選択した搬送シーケンスの種類に応じた処理を行う。すなわち,ステップS120にて選択した搬送シーケンスの種類がS1である場合は,ステップS122にて搬送アーム装置150を制御して
図2に示すようなウエハWの搬送制御を開始する。搬送シーケンスS1の場合には,処理室クリーニング中にはロードロック室LLMとの搬出入だけでありステップ数が少ない。このため,他の搬送シーケンスS2,S3のようなスケジューリングを行うことなく,ウエハWの搬送制御を行う。
【0149】
これに対して,ステップS120にて選択した搬送シーケンスの種類がS2,S3の場合にはそれぞれ,クリーニング中のステップ数が4つ,6つと多くなるので,それぞれについて搬送制御前にスケジューリングを行う。このような各搬送シーケンスS2,S3のスケジューリングはそれぞれ上述したように第1段階(S130,S160),第2段階(S140,S170),第3段階(S150,S180)に分けて行う。
【0150】
先ずステップS120にて選択した搬送シーケンスの種類がS2の場合について説明する。この場合には先ずステップS130にて第1段階のスケジューリングを行う(例えば
図6Aのt0〜t9)。ここでは並行処理を行う処理室はPM1,PM2,PM3の3つであるため,ここでの第1段階では上述した搬送シーケンスS2の動作パターンAs,Bs,Csを組み合わせて,上述した
図3(a)に示すような所定のウエハWの配置パターン(型)を構築する。このような第1段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図11に示す。
【0151】
第1段階のスケジューリングでは,制御部300は先ず
図11に示すステップS131にてロードロック室に最初のウエハWがロードされている現時点において,並行処理を行うn個(ここでは3個)の処理室PM1,PM2,PM3のすべてにウエハWがあるか否かを判断する。ステップS131にて並行処理を行う処理室のすべてにウエハWがあると判断した場合はステップS132にて動作パターンCsを組む(例えば
図8のt0〜t4)。この場合はいずれかの処理室からウエハWを搬出する処理から始めないと上述したウエハWの配置パターンを構築できないからである。
【0152】
これに対して,ステップS131にて並行処理を行う処理室にウエハWのない空きの処理室があると判断した場合は,ステップS133にてn−1個の処理室のすべてにウエハがあるか否か,すなわち並行処理を行う処理室にウエハWのない空きの処理室が1つだけであるか否かを判断する。ステップS133にて空きの処理室が1つだけでないと判断した場合はステップS134にて動作パターンAsを組んでステップS133の処理に戻る。そして空きの処理室が1つだけになるまでステップS133,S134の処理を繰り返して動作パターンAsを組む(例えば
図6Aのt0〜t6)。
【0153】
ステップS133にて空きの処理室が1つだけと判断した場合は,もうウエハWを搬入する必要がないので,ステップS135にて動作パターンBsを組む(例えば
図6Aのt6〜t9)。これにより,
図3(a)に示すウエハWの配置パターンを構築するようにスケジューリングされる。
【0154】
続いて,
図9の処理に戻りステップS140にて第2段階のスケジューリングを行う(例えば
図6Aのt9〜t22)。第2段階は次の第3段階に繋げるための1サイクル分だけ動作パターンを組む。ここでの動作パターンは上述した搬送シーケンスS2の動作パターンAq,Bqを用いる。このような第2段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図12に示す。
【0155】
第2段階のスケジューリングでは,制御部300は先ず
図12に示すステップS141にて動作パターンBqを実行した方が動作パターンAqを実行するよりも早いか否かを判断する。そして,ステップS141にて動作パターンAqを実行した方が早いと判断した場合はステップS142にて動作パターンAqを組む(例えば
図6Aのt9〜t14)。
【0156】
例えば
図6Aに示すようにプロセス処理時間が短い場合は,
図6Bに示すようにプロセス処理時間が長い場合よりも,動作パターンAqを実行した方が早くなる場合が多いので,動作パターンAqを連続して組むことができる(例えば
図6Aのt9〜t22)。このため,そのようにスケジューリングしておくことで,スループットがより早くなるように搬送アーム装置150を制御させることができる。
【0157】
なお,ステップS141にて動作パターンAq,Bqのどちらを実行しても同じと判断した場合もステップS142にて動作パターンAqを組む。これにより,動作パターンAqを優先して組むことができる。
【0158】
これに対して,ステップS141にて動作パターンBqを実行した方が動作パターンAqを実行するよりも早いと判断した場合はステップS143にて動作パターンBqを組む(例えば
図6Bのt9〜t15)。例えばプロセス処理時間が長い場合には,動作パターンBqを組んだ方がスループットが早くなる場合もあるので,そのような場合に有効である。
【0159】
そして,ステップS144にて並行処理を行う処理室数nと同数,すなわち1サイクル分の動作パターンを組んだか否かを判断する。未だ1サイクル分の動作パターンを組んでいないと判断した場合は,ステップS141の処理に戻り,1サイクル分の動作パターンを組んだと判断した場合は
図9の処理に戻りステップS150にて第3段階のスケジューリングに移る。
【0160】
次の第3段階では1サイクル分の動作パターンを組み(例えば
図6Aのt22〜t34),このサイクルを繰り返すことで規則的な搬送シーケンスをスケジューリングすることができる。ここでの動作パターンは第2段階の場合と同様に搬送シーケンスS2の動作パターンAq,Bqを用いる。このような第3段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図13に示す。
【0161】
第3段階のスケジューリングにおいて,最初の1サイクルは第2段階の場合と同様にスケジューリングする。従って,
図13のステップS151〜S154は,第2段階の場合の
図12のステップS141〜S144と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
【0162】
そして,1サイクル分の動作パターンを組むと,次のステップS155にてそのサイクルを繰り返すようにスケジューリングする。そしてステップS156にてプロセス処理を予定しているすべてのウエハWについてのスケジューリングが終了したか否かを判断する。そして,ステップS156にてすべてのスケジューリングが終了したと判断すると,搬送シーケンスS2のスケジューリングを終了して
図9の処理に戻り,次のステップS210〜236におけるウエハWの搬送制御を行う。
【0163】
次に,ステップS120にて選択した搬送シーケンスの種類がS3の場合について説明する。この場合には先ずステップS160にて第1段階のスケジューリングを行う(例えば
図7Aのt0〜t6)。ここでは並行処理を行う処理室はPM1,PM2,PM3の3つであるため,ここでの第1段階では上述した搬送シーケンスS3の動作パターンAs,Bsを組み合わせて,上述した
図4(a)に示すような所定のウエハWの配置パターン(型)を構築する。このような第1段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図14に示す。
【0164】
第1段階のスケジューリングでは,制御部300は先ず
図14に示すステップS161にてロードロック室に最初のウエハWがロードされている現時点において,並行処理を行うn個(ここでは3個)の処理室PM1,PM2,PM3のすべてにウエハWがあるか否かを判断する。ステップS161にて並行処理を行う処理室のすべてにウエハWがあると判断した場合はステップS162にて動作パターンBsを組む。この場合はいずれかの処理室からウエハWを搬出する処理から始めないと上述したウエハWの配置パターンを構築できないからである。
【0165】
これに対して,ステップS161にて並行処理を行う処理室にウエハWのない空きの処理室があると判断した場合は,ステップS163にてn−1個の処理室のすべてにウエハがあるか否か,すなわち並行処理を行う処理室にウエハWのない空きの処理室が1つだけであるか否かを判断する。ステップS163にて空きの処理室が1つだけでないと判断した場合はステップS164にて動作パターンAsを組んでステップS163の処理に戻る。そして空きの処理室が1つだけになるまでステップS163,S164の処理を繰り返して動作パターンAsを組む(例えば
図7Aのt0〜t6)。これにより,
図4(a)に示すウエハWの配置パターンを構築するようにスケジューリングされる。
【0166】
続いて,
図9の処理に戻りステップS170にて第2段階のスケジューリングを行う(例えば
図7Aのt6〜t19)。第2段階は次の第3段階に繋げるための1サイクル分だけ動作パターンを組む。ここでの動作パターンは上述した搬送シーケンスS3の動作パターンAq,Bqを用いる。このような第2段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図15に示す。
【0167】
第2段階のスケジューリングでは,制御部300は先ず
図15に示すステップS171にて動作パターンBqを実行した方が動作パターンAqを実行するよりも早いか否かを判断する。そして,ステップS171にて動作パターンAqを実行した方が早いと判断した場合はステップS172にて動作パターンAqを組む(例えば
図7Aのt6〜t11)。
【0168】
例えば
図7Aに示すようにプロセス処理時間が短い場合は,
図7Bに示すようにプロセス処理時間が長い場合よりも,動作パターンAqを実行した方が早くなる場合が多いので,動作パターンAqを連続して組むことができる(例えば
図7Aのt6〜t19)。このため,そのようにスケジューリングしておくことで,スループットがより早くなるように搬送アーム装置150を制御させることができる。
【0169】
なお,ステップS171にて動作パターンAq,Bqのどちらを実行しても同じと判断した場合もステップS172にて動作パターンAqを組む。これにより,動作パターンAqを優先して組むことができる。
【0170】
これに対して,ステップS171にて動作パターンBqを実行した方が動作パターンAqを実行するよりも早いと判断した場合はステップS173にて動作パターンBqを組む(例えば
図7Bのt6〜t14)。例えばプロセス処理時間が長い場合には,動作パターンBqを組んだ方がスループットが早くなる場合もあるので,そのような場合に有効である。
【0171】
そして,ステップS174にて並行処理を行う処理室数nと同数,すなわち1サイクル分の動作パターンを組んだか否かを判断する。未だ1サイクル分の動作パターンを組んでいないと判断した場合は,ステップS171の処理に戻り,1サイクル分の動作パターンを組んだと判断した場合は
図9の処理に戻りステップS180にて第3段階のスケジューリングに移る。
【0172】
次の第3段階では1サイクル分の動作パターンを組み(例えば
図7Aのt19〜t31),このサイクルを繰り返すことで規則的な搬送シーケンスをスケジューリングすることができる。ここでの動作パターンは第2段階の場合と同様に搬送シーケンスS3の動作パターンAq,Bqを用いる。このような第3段階のスケジューリングを制御部300が行う場合のフローチャートを
図16に示す。
【0173】
第3段階のスケジューリングにおいて,最初の1サイクルは第2段階の場合と同様にスケジューリングする。従って,
図16のステップS181〜S184は,第2段階の場合の
図15のステップS171〜S174と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
【0174】
そして,1サイクル分の動作パターンを組むと,次のステップS185にてそのサイクルを繰り返すようにスケジューリングする。そしてステップS186にてプロセス処理を予定しているすべてのウエハWについてのスケジューリングが終了したか否かを判断する。そして,ステップS186にてすべてのスケジューリングが終了したと判断すると,搬送シーケンスS3のスケジューリングを終了して
図9の処理に戻り,次のステップS210〜236におけるウエハWの搬送制御を行う。
【0175】
このように,ロードロック室LLMにロードされたタイミングで,ステップS110の搬送シーケンスの種類の選択(ステップS110)とスケジューリング(ステップS130〜S150,ステップS160〜180)が即座に行われる。その後,制御部300はステップS210〜236にて,スケジューリング後の搬送シーケンスS2又はS3に従って搬送アーム装置150を制御することで,ウエハWの搬送制御を実行する。
【0176】
以下,このようなウエハWの搬送制御を
図9を参照しながら説明する。ウエハWの搬送制御についても,スケジューリングした搬送シーケンスの通り,第1段階(ステップS210〜S214),第2段階(ステップS220〜S224),第3段階(ステップS230〜S236)の順に実行する。なお,第3段階ではステップS230〜S236にて1サイクル分の処理を行うと,ステップS236にてすべてのウエハWの処理が終了するまで1サイクルを繰り返し実行する。
【0177】
ところで,各処理室でウエハWに対してエッチングなどのプロセス処理を続けていると,処理室内に付着物が付着して徐々に変化するので,プロセス処理時間やクリーニング処理時間など同じ処理条件を繰り返していても,エッチング量などの処理結果は経時的に変化する傾向がある。この場合,ウエハWのプロセス処理中にプラズマ状態やガス成分などを検出しながらプロセス終了時やクリーニング終了時を決める制御を行っている場合には,プロセス処理時間やクリーニング処理時間が変化する場合がある。
【0178】
また,搬送アーム装置で処理室内から搬出する際には,載置台からウエハWを離脱させる必要がある。このとき,静電チャックなどでウエハWを載置台上に吸着保持するようなものでは,着脱を繰り返しているうちに,経時的に離脱し難くなってウエハWの搬出に時間がかかることもある。このため,ウエハWを搬出する時間も経時的に変化する場合がある。
【0179】
このように,プロセス処理時間やクリーニング処理時間の変化が大きかったり,ウエハの離脱時間が長かったりするように,処理室内での処理時間や搬送アームでの搬送時間に経時的な変化があると,各処理室でウエハWを搬出したり搬入したりするタイミングがずれて,搬送シーケンスが崩れてしまう虞がある。例えばスケジューリングした通りに搬送アーム装置150を制御しても,搬出できるはずのウエハWがそのタイミングで搬出できないなどの不都合が生じ,搬送効率が低下している状態になっている場合がある。
【0180】
そこで,本実施形態では,
図9に示すステップS210〜S236による搬送制御を実行する際,その各段階においてステップS212,S222,S232にて,搬送シーケンスが上記のように搬送効率が低下している状態になっているか否か判断し,もしそのような状態になっている場合にはステップS110に戻って,搬送シーケンスの種類を再度選択し,再度スケジューリングを行うことができるようになっている。これにより,処理室内での処理時間や搬送アームでの搬送時間に経時的な変化があっても,最適な搬送シーケンスを再度スケジューリングすることができる。
【0181】
また,プロセス処理時間やクリーニング処理時間などの処理条件もこのような経時的変化に応じて徐々に調整されることがある。またメンテナンスを行うと,処理室内の状態が一気に改善するので,プロセス処理時間やクリーニング処理時間などの処理条件も大きく調整されることがある。このような場合も,
図9に示すステップS212,S222,S232において,搬送効率が低下している状態を判断して,上記と同様に最適な搬送シーケンスを再度スケジューリングすることができる。
【0182】
なお,本実施形態では,搬送アーム装置150が共通搬送室112内をスライドすることですべての処理室にアクセス可能にした基板搬送装置に適用した場合を例に挙げて説明したが,これに限られるものではなく,
図17に示すように共通搬送室112の周りに4つの処理室PM1〜PM4を備え,搬送アーム装置150がスライドしないで旋回によって各処理室PM1〜PM4にアクセス可能にした基板搬送装置101に適用してもよい。また処理室の数は
図1,
図17に図示したものに限られるものではない。
【0183】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。