【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を説明する図である。本実施例のプラズマ処理装置では、真空容器の内部に処理対象の試料が載置される試料台を有した処理室内に導入したガスを容器外部のコイルアンテナから供給された電界により励起してプラズマを形成して試料をエッチング処理する装置である。
【0019】
図1のプラズマ処理装置は、大きく分けて内部に円筒形の処理室を備えた円筒形を有する真空容器2と、この上方に配置されて内部の処理室に電界を供給する電界供給手段と、真空容器2とその下部で連結されて処理室内部のガスやプラズマの粒子を排気するターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有する排気手段とを備えている。このようなプラズマ処理装置において、金属等導電性部材から構成された真空容器2は、円筒形上部の上縁部の上方に載せられて真空容器2内部を気密に閉塞する縦断面がおよそ台形を有した絶縁材料(例えば、石英、セラミックスなどの非導電性材料)製のベルジャ3を備えている。このベルジャ3の内側表面は真空容器2内の処理室に面しその天井面を形成している。
【0020】
真空容器2の内の処理室の下部には処理対象の基板状の試料である半導体ウエハ4(以下、ウエハと称す)をその上面に載置するための試料台5が配置されている。この試料台5はその外周側面と処理室の内側壁面との間に均等な距離の隙間を有した円筒形を備え、その軸は円筒形の処理室と合致するように配置されている。
【0021】
試料台5の上面の載置面の上方の処理室内の空間は、真空容器2の側壁に連結されたガス供給管12を通り処理用ガスが供給されプラズマ6が形成される空間となっている。また、試料台5は、試料台5を含む試料保持部7上に配置される。
【0022】
処理室の内側壁を覆って処理室内部に配置されるカバー8は、ウエハ4をエッチングすることで生成された反応生成物が処理室内壁に付着し堆積することを抑制するために配置された導電性の部材であって、接地されて特定の(接地)電位にされた真空容器の側壁と電気的に導通されている。カバー8の処理室内に面した表面は、上記生成物が付着する箇所であって、付着した反応生成物が剥がれて処理室内に再度遊離することを抑制するように、所定の粗さの範囲で凹凸が形成されている。
【0023】
ベルジャ3の外側壁上には、これの外周に沿って複数回巻かれたコイル状の上アンテナ1aおよび下アンテナ1bが配置されている。また、ベルジャ3の外側壁と上アンテナ1a,下アンテナ1bとの間には、ベルジャ3の縦断面が台形となる外側壁の形状に合わせた形状を有した導電性の板状の部材から構成されたファラデーシールド9が外側壁を覆って配置されている。
【0024】
ファラデーシールド9は、真空容器2の円筒の軸の上方から見て円板状の形状を有し、上アンテナ1aおよび下アンテナ1bが巻かれた方向を横切る所定の幅のスリットが複数個配置されて、処理室内に形成されるプラズマ6と上アンテナ1aおよび下アンテナ1bにより形成される誘導電界または誘導磁場とが静電容量的に結合した結果ベルジャ3の内側側壁がプラズマ6の粒子の衝突により削れたり消耗したりする相互作用を抑制する。本実施例のファラデーシールド9および上アンテナ1aおよび下アンテナ1bは、整合器10を介して高周波電源11に接続されており、高周波電源11からの高周波電力を調節することでこれが印加されるファラデーシールド9に形成される電位とプラズマ6の電位と電位差を調節し上記プラズマ6の粒子との相互作用を調節することが出来る。
【0025】
真空容器内2の側壁には、ガス源と連結され内部を処理ガスが通流するガス供給管12が連結され、処理室内に処理ガスが供給される。また、真空容器2は、その下部であって円筒形状部分から水平方向に所定の距離だけ離れた箇所に連結され内部の処理室と連通した排気装置13と連結されている。排気装置12は、その駆動により処理室内部の処理ガスまたはプラズマ、反応生成物等の粒子を処理室外に排出して処理室内を減圧する。
【0026】
また、本実施例の試料台5は内部に予め定められた周波数の電力を供給する基板バイアス電源14が接続された電極を備えて、電極に高周波の電力が供給されることにより試料台5上面に載せられたウエハ4の上面上方に電界を形成して、プラズマ6の電位とウエハ4上方の電界の電位との電位差に応じてプラズマ6存在するイオン等の荷電粒子をウエハ4上面に誘引して衝突させてウエハ4上面の処理対象の膜構造の異方性処理を促進することが出来る。
【0027】
図2は、本発明に係るプラズマエッチング装置の真空容器2内部に設置された、試料台5を含む試料保持台7の構成の概略を示す縦断面図である。この図において、試料保持台7の下部の構成は説明を容易にするため簡略されて示されている。
【0028】
試料保持台7の上部を構成する試料台5は、試料保持台7を構成する円板形状を有した接地ベース15の上方に絶縁体材料で構成された円板であって両者の間の導通を防止する絶縁ベース16を挟んで配置される。試料台5は大きく分けて電極17と静電吸着膜18とを備えている。
【0029】
電極17は、円板または円筒形を有した導電性の部材であって、内部に図示していない冷媒が通流する冷媒流路を備えて、その温度が冷媒の温度調節器によって調節される。本実施例では電極17の材質としてアルミニウムもしくはチタン合金が用いられる。
【0030】
電極17は、その上部において中央部が外周部より高くされた縦断面が凸形状を有して凸部を構成する中央部の上面はウエハ4が載せられるウエハ載置面を構成する。中央部の凸部の上面は静電吸着膜18が配置され、さらに静電吸着膜18内部に配置された少なくとも1つの膜状の電極に直流電力が供給されることによって形成された静電気力により、ウエハ4を誘電体膜18上面上に静電吸着する。
【0031】
本実施例では、静電吸着膜18はアルミナ等セラミクスまたはその化合物から構成された材料を溶射して膜として形成した所謂溶射膜であるが、エポキシ、ポリイミド、シリコンゴムなど高分子系材料で形成しても良い。また、電極17は絶縁軸19内部の軸20を介し基板バイアス電源14に接続されている。
【0032】
静電吸着膜18上に載せられたウエハ4と静電吸着膜18との間には冷却ガス供給管21を介してヘリウム等のウエハ冷却ガスが供給される。このため、載置面を構成する静電吸着膜18の中心部には冷却ガス供給管21と連通した開口が配置されている。
【0033】
また、電極17に供給された基板バイアス電源14からの高周波電力が電極17の側面を介してプラズマ6と電気的に結合してイオン電流が流れることを低減するため、電極17の側壁の外側に側壁外周を覆って接地カバー22と絶縁カバー23が配置されて上記結合をシールドする構造になっている。また、上部中央の凸部の外周側に配置され低くされた部分(段差部)上には、静電吸着膜18が構成する凸部上面の円形の載置面の外周を囲む石英またはセラミクス等の誘電体材料から構成された誘電体製リング24が配置されている。
【0034】
誘電体製リング24は、処理室内のプラズマが形成される空間またはこの空間内に形成されたプラズマに面し、試料台5上に設置されたウエハ4が搭載される面以外の電極部を覆いプラズマによる損傷を防ぐための部材であって、本実施例では電極17の段差部の上面及び凸部の側面と共に接地カバー22、絶縁カバー23野上面と側面とを覆っている。
試料保持部カバー25は、表面に凹凸が加工されて形成されており、その表面に付着した処理室内の反応生成物が剥離して真空容器2内に遊離するのを防いでいる。
【0035】
図3は、従来技術による試料台5の外周部分の構成を拡大して示す縦断面図である。本図において、
図2において示した箇所については説明を省略する。
【0036】
本図の構成では、誘電体製リング24内側表面(裏面)には金属膜26が配置されている。また、電極17の段差部の上面の外縁部には、誘電体製リング24の裏面内側表面に形成された金属膜26と上部が接して電気的に導通するための突起であるコンタクト部27が配置されている。
【0037】
なお、この例では電極17の凸部上面を覆う静電吸着膜18は、当該凸部の側壁面及び段差部の上面を覆ってコンタクト部27の直ぐ中央側箇所に至る領域まで配置されている。これは、誘電体の皮膜により電極17が直接プラズマに接触するのを防ぐためである。
なお、ウエハ4を静電吸着する領域とそれ以外の部分とで静電吸着に使用する誘電体を異ならせても良い。
【0038】
金属膜26は、電極17と電気的に導通された結果、基板バイアス電源14からの高周波電力が印加されて、金属膜26の直上方の誘電体製リング24の上面に電界が形成される。このため、誘電体製リング24上方の電界の電位とプラズマ6の電位との間に電位差が形成されるため、この電位差に応じてプラズマ6内の荷電粒子が誘電体製リング24上面に誘引され衝突することで、誘電体製リング24上面に付着した処理中に形成された付着性の生成物を除去してウエハ4の汚染を低減される。
【0039】
このような従来技術の構成では、ウエハ4、電極17、誘電体製リング24の間にプラズマが侵入し、侵入したプラズマ6と金属膜26が導通した結果、ウエハ4の処理中に電極17とプラズマ6との間の結合の結果生じるイオン電流が増大するという問題が生じてしまう。また、侵入したプラズマ6内の反応性の粒子によりコンタクト部27の表面の材料が変質してしまい、金属膜26と電極17との間の導通の性能が劣化する、あるいは処理を繰り返すうちに経時変化を引き起こす可能性もある。
【0040】
一方、
図4に示す本発明の構成は、このような問題点を解決しようとするものである。
図4に、
図1に示す試料台のウエハ4外周部の構成の概略を拡大して示す縦断面図である。
【0041】
本図に示す実施例では、誘電体製リング24の内側表面(裏面)に金属膜26及びこの金属膜26の裏面側の表面と端部とを被覆して誘電体膜28が配置されている。本実施例では、誘電体膜28は誘電体製リング24の裏面側にリング状に配置されており、その内周縁は誘電体製リング24の内周縁の下端部と一致する。本実施例では、誘電体膜28は溶射により予め定められた厚さまで形成された後その裏面側表面を研磨または切削することにより所定の値まで厚さが調節される共に後述のようなプラズマや放電に対する作用を奏する形状に表面が調整される。
【0042】
金属膜26の表面および端部を覆って誘電体膜28を溶射により形成することで、誘電体膜28により高周波電力の直流成分は遮断される一方、交流成分は透過し、誘電体製リング表面にはバイアス電圧が発生し、反応生成物の付着を抑制することが出来る。本実施例のリング状に形成される金属膜26は、誘電体製リング24下方から見てそのリング状部分の裏面において同心状の2つの円環で挟まれた領域の全体を覆う一様な面を構成しほぼ均一な厚さで形成される。なお、リング状部分は単一な面でなくともリング状に配置された複数の部分から構成されていても良く、所定の幅のスリットが径方向あるいは周方向に形成されていても良い。
【0043】
誘電体制リング24の裏面にリング状に配置された金属膜26の外周縁は、誘電体製リング24の外周部の側壁部分、すなわち誘電体制リング24が電極17の段差部に配置された状態で絶縁カバー23及び接地カバー22の外周側に位置してこれを囲んでいる円筒形の部分の内周側壁に配置され、金属膜26は当該円筒部の内周側壁を覆って配置される。これは側壁部分の外周側側壁表面はプラズマに曝されるために、当該外周側壁面への処理室内に形成された反応生成物や化合物の付着物や堆積物を抑制するためである。
【0044】
一方、金属膜26の内周縁部は誘電体製リング24の上面の内周側部分に配置された凸部の内周側面よりも誘電体製リング24の裏面側において中央側であって、ウエハ4が電極17の凸部上面の試料の載置面に載せられた状態で載置面の外周縁より外側に突出してオーバーハングしている部分であるウエハ4の外周縁よりもウエハ4または電極17の凸部の半径方向について距離Rだけ中央側に位置している。つまり、金属膜26の内周縁部分の直上方はウエハ4が電極17の載置面に載せられた状態でウエハ4の外周縁部分に覆われている。
【0045】
また、誘電体製リング24の円筒部分より中央側に位置するリング部の内周縁は、段差部に誘電体製リング24がん載せられた状態で、電極17の凸部の外側壁とわずかな隙間を開けてこれを囲んで位置しており、ウエハ4が凸部上に載せられた状態で凸部の半径方向に距離Hだけウエハ4の外周縁より中央側に位置している。距離HとRとはH>Rの関係を有し金属膜26の内周縁と誘電体製リング24の内周縁との距離は、後述の通り、誘電体製リング24の裏面と電極17段差部の表面の静電吸着膜17の上面との間へのプラズマの進入または異常放電を抑制できる大きさに形成されている。
【0046】
金属膜26の表面および端部を被覆して誘電体膜28を形成しており、本実施例では従来技術のように電極17と金属膜26とを物理的に接触させるコンタクト部27を備えていない。電極17に供給される高周波電力は、電極17の上面には位置される誘電体材料により構成された静電吸着膜18及び誘電体製リング24の裏面に配置された誘電体膜28とを透過して金属膜26と電気的に導通可能にされる。物理的に接触するコンタクト部27を備えていないため、従来の技術で問題となっていたコンタクト部27の表面の変質、劣化に起因する誘電体膜24の上面の付着物の分布とこれによる処理の経時的な変化を抑制できる。
【0047】
つまり、
図4に示すように電極17と金属膜26との間で金属膜26に接触するコンタクト部27を有していない場合で誘電体製リング24裏面上の誘電体膜28を有していない場合、静電吸着膜18と誘電体製リング24と金属膜26の間にプラズマが侵入し、静電吸着膜28を沿い異常放電が発生する可能性がある。本実施例では、誘電体製リング24の裏面の金属膜26と電極17との間で金属膜26を覆う誘電体膜28を配置したことにより、誘電体リング24と電極17の上面に配置された静電吸着膜18との間に処理室内に形成されたプラズマが入り込んでも、金属膜26にプラズマが達することが抑制される。また、金属膜26と電極17との間に異常放電が生じることを抑制できる。
【0048】
また、誘電体膜28はその表面が切削または研磨されれて特定の範囲の厚さおよび表面の粗さ等の形状が調整されるとともに、誘電体製リング24が電極17の段差部上に載せられた状態で、段差部上面に配置されており同様に溶射によって皮膜が形成された後に切削または研磨されてその表面に粗さや厚さ等を特定の範囲にされた形状を有する静電吸着膜18の表面と当接する。これらの面同士の間の空間は、研磨または切削された表面によりその上下が挟まれており、これらの表面の形状は、プラズマ中の粒子の進入や電極17と金属膜26との間に印加される高周波電力による異常放電の発生を抑制できるものに予め調整されている。
【0049】
すなわち、溶射によって形成された後の研磨の結果表面の粗さ、例えばRa(算術平均粗さ)を十分小さくされた皮膜の表面同士が接触して生じる隙間は非常に小さいものとなり、粒子の進入を低減すると共に放電が生起する値より小さな隙間を形成することで、高周波電力を安定して金属膜26に印加して、結果として誘電体製リング24上方の電位ひいては誘電体製リング24で囲まれるウエハ4の処理を長期間にわたりより安定にすることが出来る。
【0050】
また、金属膜26上に形成する誘電体膜28の材質は誘電体リング24の材質によらず、溶射により薄膜を形成できる誘電体であればよい。つまり、処理室内で実施する処理の条件やウエハ4から製造される半導体デバイスの製造コストを考慮して仕様を満たすことのできる材料を選択可能である。
【0051】
図5を用いて、
図4に示す誘電体製リング24の製造の手順を示す。
図5は、
図4に示す実施例に係る誘電体製リングの製造の手順を模式的に示す図である。
【0052】
誘電体製リング24の母材となる誘電体は、電極17の段差部の上面及び円筒形の凸部の側壁表面と所定の値以下の隙間となるように予め定められた寸法で形成される(
図5a)。本実施例での誘電体製リング24を石英により構成する場合には、従来の製造方法が用いられる。また、アルミナあるいはイットリア等のセラミクス材料を焼結して構成しても良く、本実施例ではアルミナ焼結体を切削加工により成形している。
【0053】
誘電体製リング24の上下方向の厚さについては、使用する基板バイアス電源14から供給される高周波電力の電圧のピークトゥピーク値(以下、Vppと称す)と誘電体製リング24の上面上方に発生するバイアス電位との関係を考慮して選択される。つまり、この厚さはウエハ4の処理の際に使用するVppの値に応じて誘電体製リング24上面に発生するバイアス電位が、これにより誘引されるプラズマ中の荷電粒子の誘電体製リング24表面への衝突が当該上面での反応生成物の付着を抑制できるだけの電圧を実現できる値の範囲にされる。
【0054】
次に、誘電体製リング24裏面上に金属材料を用いた溶射によって金属膜26を形成する(
図5b)。上記の通り、金属膜26は誘電体製リング24の形状またはこれが載せられる電極17の段差部上面の形状に合わせてリング状に成膜される。
【0055】
本実施例では金属膜材としてタングステンを使用したが、これは誘電体製リング材であるアルミナに対して接着性が良いことが知られているためである。電気伝導性があり、誘電体製リングを構成する誘電体材への接着性が良ければタングステンである必要はなく金・銀・アルミニウム・銅なども可能である。また、金属膜26の製造方法も、溶射である必要はなく、めっき・スパッタ・蒸着・印刷・塗布・薄膜接着など薄膜を形成できる方法であればいずれでも良い。また金属膜26は設置後、切削・研磨を実施し所定の表面粗さを持たせても良い。
【0056】
次に、誘電体製リング24内側表面にリング状に形成した金属膜26の表面及び内外の周縁部を覆って誘電体材料を溶射して誘電体膜28を形成する(
図5c)。本実施例では誘電体材料としてアルミナを使用した。これは誘電体製リング材としてアルミナを使用しているためであり、溶射により薄膜を形成できる誘電体膜、たとえばチタニア、マグネシアなどの使用も可能であり、また、誘電体製リング24を形成する誘電体と異なる材料を使用しても良い。
【0057】
金属膜27上に設置する誘電体膜28の膜厚は、誘電体材料の直流抵抗を考慮して設定される。使用する直流電力及び高周波電力を考慮にいれ、金属膜27に印加される電力の直流成分を遮断するのに十分な直流抵抗を設定し、溶射膜の体積抵抗率と電極18と金属膜27が重複する領域の面積の値とを用いて以下の式(1)から、誘電体膜28に要求される膜厚を算出してこれを実現する。ただし、電極温度およびプラズマからの入熱により誘電体製リング24が加熱させられていることから、誘電体膜28の体積抵抗率が低下していることは考慮しなければならない。
【0058】
R=ρ d/A (1)
ここでRは絶縁膜28の抵抗、ρは誘電体膜材の体積抵抗率、dは誘電体膜28の厚さ、Aは電極17と金属膜26が重複する領域の面積である。
【0059】
次に、誘電体膜28の裏面側の上面を切削もしくは研磨してその表面の形状及び誘電体膜28の厚さを所定の範囲のものに調節する(
図5d)。誘電体膜28を成膜した後にその表面を切削もしくは研磨することにより、誘電体膜28表面の膜厚、表面粗さの範囲を上述の異常放電の発生を抑制できるものにするとともに、電極17の段差部上面を構成する静電吸着膜18上に載せられた際の誘電体膜28と静電吸着膜18との間の隙間へのプラズマ中の粒子の進入を抑制できるものにする。
【0060】
溶射によって形成された静電吸着膜18の上面も、誘電体膜28が接した際に上記プラズマの進入を抑制できるように予め定められた範囲の値の表面形状にされていることが望ましい。
【0061】
以上説明した通り、上記実施例の誘電体製リングを用いることで、誘電体製リング24への生成物の付着、堆積を抑制し、またはその作用を長期間安定して発揮させることが出来る。また、ウエハ4の汚染、処理の歩留まりの低下を抑制できる。