特許6015475IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

封止用のAu基はんだ合金に関するものであり、特にSAWフィルタや水晶発振子等の封止材として用いられるAu基はんだ合金及びその製造方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

近年、SAWフィルタや水晶振動子の分野においては軽薄短小化が進み、これに伴って封止材として使用されるテープ状あるいはプリフォーム状のAu基はんだ合金も厚み30μm以下と薄型が主流となってきている。そのため、テープ状あるいはプリフォーム状に加工する前に、Au基はんだ合金をフープ状に圧延加工する工程で厚みを30μm以下にする必要があるが、得られるフープ状のAu基はんだ合金が圧延加工時に塑性変形してしまい、幅方向に無視できない大きさの反りが発生するという問題があった。 即ち、前述のとおりAu基はんだ合金は常温では脆く、割れやすいため、フープ状に加工する圧延加工においては、はんだ合金の融点近くまで熱を加えながら圧延する熱間圧延あるいは温間圧延が一般的である。しかし、熱間圧延あるいは温間圧延で厚み30μm以下に圧延すると、ワークロールから排出された直後のはんだ合金は融点近くまで加熱されているため、巻取りテンションにより容易に塑性変形してしまい、幅方向に反りが発生することが分かった。 しかも、反りを有するフープ状のAu基はんだ合金を用いて、打ち抜き加工によりプリフォーム状のAu基はんだ合金を作製すると、反りに起因した割れ不良が発生しやすくなり、得られたプリフォーム状のAu基はんだ合金にも30μm以上の大きな反りが発生してしまう。反りの大きいプリフォーム状Au基はんだ合金は、実装時にフィーダー等に引っ掛かって作業性を著しく低下させ、更には濡れ広がりのばらつきが生じるためリーク不良の原因となりやすい。 また、反りを有するフープ状のAu基はんだ合金で、スリット加工によりテープ状のAu基はんだ合金を作製した場合、テープ形状の全体に蛇行が発生してしまい、また切断部には割れが発生しやすい。蛇行したテープ状Au基はんだ合金は、した反りの大きいプリフォーム状Au基はんだ合金の場合と同様に、実装時の作業性を低下させるだけでなく、リーク不良の原因となる恐れがある。 そのため、封止材として使用されるAu基はんだ合金においては、割れを抑えるだけでなく、反りや蛇行についても発生を極力抑える必要がある。しかしながら、従来から特許文献5〜8に記載されているようにスリット加工時や打ち抜き加工時における割れを防止する方法は数多く提案されてきたが、厚み30μm以下に圧延する際に発生する反りの問題については有効な対策が存在せず、従ってフープ状だけでなくプリフォーム状やテープ状のAu基はんだ合金でも反りや蛇行を有効に防止し得ない現状であった。 本発明は、した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、常温で脆く割れやすいAu基はんだ合金を熱間圧延あるいは温間圧延でフープ状に圧延加工する際に、厚み30μm以下に圧延しても幅方向に反りが発生することがなく、これをプリフォーム状やテープ状に加工しても反りや蛇行が発生しないAu基はんだ合金の製造方法、並びに、その方法で得られる厚み30μm以下で反りや蛇行のないAu基はんだ合金を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するため、本発明が提供するAu基はんだ合金の製造方法は、Sn、Ge、Siの少なくとも1種を含有するAu基はんだ合金の製造方法であって、Au基はんだ合金を熱間又は温間でフープ状に圧延加工する際に、ワークロールの排出側に圧延直後のAu基はんだ合金を挟んで冷却ガイドロールと冷却ガスノズルを対向させて設置し、表面温度30℃以下の冷却ガイドロールを圧延直後のAu基はんだ合金の片面側に接触・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、Sn、Ge、Siの少なくとも1元素を含有するAu基はんだ合金の圧延加工により、厚みが30μm以下でありながら、幅方向の反りが100μm以下に制御されたフープ状Au基はんだ合金を提供することができる。更には、このフープ状Au基はんだ合金を用いて、打ち抜き加工により反りが20μm以下のプリフォーム状Au基はんだ合金を、またスリット加工によって蛇行が10cm/m以下のテープ状Au基はんだ合金を得ることができる。従って、本発明のAu基はんだ合金は、封止材用として、中でも高い接合信頼性が要求されるSAWフィルタや水晶振動子の封止材用として、極めて有用なものである。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明方法におけるAu基はんだ合金の圧延工程を模式的に示す説明図である。

【図2】フープ状Au基はんだ合金における幅方向の反りの測定方法を模式的に示す説明図である。

【図3】実施例における各試料のフープ状Au基はんだ合金の幅方向の反りを比較して示したグラフである。

【図4】テープ状Au基はんだ合金の蛇行の測定方法を模式的に示す説明図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 Au基はんだ合金   1a 圧延直後のAu基はんだ合金   1b フープ状Au基はんだ合金   1c テープ状Au基はんだ合金   2 巻出ロール   3 巻取ロール   4 ワークロール   5 バックアップロール   6 冷却ガイドロール   7 冷却ガスノズル   8 台座

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