特許第6015811号(P6015811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 栗田工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6015811-水処理方法及び水処理装置 図000004
  • 特許6015811-水処理方法及び水処理装置 図000005
  • 特許6015811-水処理方法及び水処理装置 図000006
  • 特許6015811-水処理方法及び水処理装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6015811
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】水処理方法及び水処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 21/01 20060101AFI20161013BHJP
   C02F 1/44 20060101ALI20161013BHJP
   B01D 61/02 20060101ALI20161013BHJP
   C02F 1/58 20060101ALI20161013BHJP
   B01D 61/58 20060101ALI20161013BHJP
   B01D 61/24 20060101ALI20161013BHJP
   B01D 61/16 20060101ALI20161013BHJP
   C02F 1/42 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   B01D21/01 107Z
   B01D21/01 101A
   C02F1/44 F
   B01D61/02 500
   C02F1/58 A
   B01D61/58
   B01D61/24
   B01D61/16
   C02F1/42 D
【請求項の数】18
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-101956(P2015-101956)
(22)【出願日】2015年5月19日
【審査請求日】2016年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】藤井 昭宏
(72)【発明者】
【氏名】川勝 孝博
(72)【発明者】
【氏名】内田 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】和田 真一
【審査官】 井上 能宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭60−129184(JP,A)
【文献】 特公昭55−043370(JP,B1)
【文献】 特開昭59−177190(JP,A)
【文献】 特開2009−226373(JP,A)
【文献】 特開2014−034006(JP,A)
【文献】 特開昭57−010305(JP,A)
【文献】 特開2013−233489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00〜 21/34
B01D 61/00〜 61/58
C02F 1/00〜 1/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機物を含む被処理水に凝集剤を添加して凝集、固液分離処理し、得られた分離水を逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する水処理方法において、該凝集剤として、メラミン・アルデヒド縮合物を含む凝集剤を用いると共に、重亜硫酸および/またはその塩を、前記固液分離前の凝集処理水あるいは前記固液分離後の分離水に添加することを特徴とする水処理方法。
【請求項2】
請求項において、前記被処理水が分子量1万以上の高分子有機物および/または腐植物質を含むことを特徴とする水処理方法。
【請求項3】
請求項またはにおいて、前記固液分離処理が沈殿処理、加圧浮上処理、濾過処理、もしくは膜分離処理のいずれかであることを特徴とする水処理方法。
【請求項4】
請求項ないしのいずれか1項において、前記凝集剤の添加前、添加後、あるいは添加と同時に、前記被処理水に無機凝集剤を添加して凝集、固液分離処理することを特徴とする水処理方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、前記重亜硫酸および/またはその塩の添加で、前記逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理により得られる処理水のアルデヒド濃度を0.01mg/L以下とすることを特徴とする水処理方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、前記凝集剤がメラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液であることを特徴とする水処理方法
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、前記メラミン・アルデヒド縮合物の分子量が400〜10,000,000の範囲あるいはコロイド粒径が5〜500nmの範囲であることを特徴とする水処理方法
【請求項8】
請求項1ないしのいずれか1項において、前記メラミン・アルデヒド縮合物1g中の遊離のアルデヒドの含有量が7mg以下であることを特徴とする水処理方法
【請求項9】
請求項において、前記凝集剤は、限外濾過膜処理あるいは透析膜処理により前記アルデヒドの除去処理がなされたものであることを特徴とする水処理方法
【請求項10】
有機物を含む被処理水に凝集剤を添加して凝集、固液分離処理する手段と、得られた分離水を逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する手段とを有する水処理装置において、該凝集剤として、メラミン・アルデヒド縮合物を含む凝集剤を用いる水処理装置であって、重亜硫酸および/またはその塩を、前記固液分離前の凝集処理水あるいは前記固液分離後の分離水に添加する手段を有することを特徴とする水処理装置。
【請求項11】
請求項10において、前記被処理水が分子量1万以上の高分子有機物および/または腐植物質を含むことを特徴とする水処理装置。
【請求項12】
請求項10または11において、前記固液分離処理する手段が沈殿処理、加圧浮上処理、濾過処理、もしくは膜分離処理のいずれかで固液分離する手段であることを特徴とする水処理装置。
【請求項13】
請求項10ないし12のいずれか1項において、前記凝集剤の添加前、添加後、あるいは添加と同時に、前記被処理水に無機凝集剤を添加する手段を有し、該無機凝集剤が添加された被処理水が凝集、固液分離処理されることを特徴とする水処理装置。
【請求項14】
請求項10ないし13のいずれか1項において、前記重亜硫酸および/またはその塩の添加で、前記逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する手段で得られる処理水のアルデヒド濃度が0.01mg/L以下となることを特徴とする水処理装置。
【請求項15】
請求項10ないし14のいずれか1項において、前記凝集剤がメラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液であることを特徴とする水処理装置。
【請求項16】
請求項10ないし15のいずれか1項において、前記メラミン・アルデヒド縮合物の分子量が400〜10,000,000の範囲あるいはコロイド粒径が5〜500nmの範囲であることを特徴とする水処理装置。
【請求項17】
請求項10ないし16のいずれか1項において、前記メラミン・アルデヒド縮合物1g中の遊離のアルデヒドの含有量が7mg以下であることを特徴とする水処理装置。
【請求項18】
請求項17において、前記凝集剤は、限外濾過膜処理あるいは透析膜処理により前記アルデヒドの除去処理がなされたものであることを特徴とする水処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種産業排水や生活排水または該排水の生物処理水あるいは表層水、地下水などの被処理水に含まれる有機物を、効率的に凝集処理するための凝集剤および水処理方法に関する。詳しくは、本発明は、有機物を含む被処理水を膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する際の前処理として、凝集、固液分離処理を行う際に、該被処理水に添加する凝集剤と、この凝集剤を用いた水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
i) 排水や表層水、地下水から、純水を得るために、不純物やイオンを取り除くための高度処理として膜分離処理やイオン交換樹脂処理が用いられている。これらの水処理工程に先立ち、膜や樹脂に対し処理性能を低下させる汚染物質である水溶性有機物を低減させるための凝集、固液分離処理による前処理が広く行われている。
【0003】
ii) 汚染物質の例としては、生物代謝物(多糖、タンパク質)、腐植物質(フミン酸、フルボ酸)などが挙げられ、これらの高分子有機物は、膜分離処理においては、精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜の膜面に付着したり、あるいは膜モジュールの流路を閉塞させたりして、透過水量の低下を引き起こす。また、イオン交換樹脂処理では、イオン交換樹脂に吸着して再生不良を引き起こす。
【0004】
iii) 従来、汚染物質を除去するための前処理には、塩化第二鉄やポリ塩化アルミニウムなどの無機凝集剤が用いられてきた。しかし、無機凝集剤のみでの凝集処理では、大量の無機凝集剤が必要となり、汚泥発生量の増加に繋がる。無機凝集剤とカチオン性の高分子凝集剤を併用して汚泥発生量を削減する試みも行われてきたが(例えば、特許文献1)、生物代謝物に対しての凝集除去効果は十分なものではなかった。
【0005】
iv) 有機物を含む被処理水、特に生物代謝物由来の高分子有機物を含む被処理水を、凝集、固液分離処理した後、後段に膜分離処理、特に逆浸透膜分離処理を行う水処理において、凝集処理による多糖類の除去は不十分であり(非特許文献1)、残存した多糖類は逆浸透膜の透水性能を低下させるほか、非可逆性のファウリングを引きこす原因物質となっている。
【0006】
また、イオン交換樹脂においても、本発明者らが調査した結果、腐植物質がアニオン交換樹脂に吸着することで、イオン交換樹脂の性能が低下することが分かっている。具体的には、有機炭素検出型サイズ排除クロマトグラフ法(LC−OCD)および、三次元蛍光分光法により、イオン交換樹脂通水前後において腐植物質の濃度が減少していることから、腐植物質が樹脂に吸着されることが確認されている。本発明者らが試験を行った結果、腐植物質を含んだ水をイオン交換樹脂に通水すると、腐植物質が吸着し、図1に示すように、全交換容量と中性塩分解能が減少するという知見が得られている(図1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−202452号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Tambo et al. Water Research,Vol. 12(1978),931-950
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、有機物を含む被処理水を膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する際の前処理としての凝集、固液分離処理を行う際に、該被処理水に添加する凝集剤として、後段の分離膜やイオン交換樹脂の汚染原因物質となる被処理水中の高分子有機物や腐植物質を効率的に凝集処理することができる凝集剤と、この凝集剤を用いた水処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、凝集剤としてメラミン・アルデヒド縮合物を用いることにより、被処理水中の高分子有機物や腐植物質を効率的に凝集処理してこれを高度に固液分離することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
【0017】
] 有機物を含む被処理水に凝集剤を添加して凝集、固液分離処理し、得られた分離水を逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する水処理方法において、該凝集剤として、メラミン・アルデヒド縮合物を含む凝集剤を用いると共に、重亜硫酸および/またはその塩を、前記固液分離前の凝集処理水あるいは前記固液分離後の分離水に添加することを特徴とする水処理方法。
【0018】
] []において、前記被処理水が分子量1万以上の高分子有機物および/または腐植物質を含むことを特徴とする水処理方法。
【0019】
] []または[]において、前記固液分離処理が沈殿処理、加圧浮上処理、濾過処理、もしくは膜分離処理のいずれかであることを特徴とする水処理方法。
【0020】
] []ないし[]のいずれかにおいて、前記凝集剤の添加前、添加後、あるいは添加と同時に、前記被処理水に無機凝集剤を添加して凝集、固液分離処理することを特徴とする水処理方法。
【0023】
[1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記重亜硫酸および/またはその塩の添加で、前記逆浸透膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理により得られる処理水のアルデヒド濃度を0.01mg/L以下とすることを特徴とする水処理方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、有機物を含む被処理水を凝集、固液分離した後、膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する水処理において、分離膜やイオン交換樹脂の汚染原因物質となる被処理水中の高分子有機物や腐植物質を効率的に凝集処理して、これを高度に固液分離することができるため、膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理の性能低下を抑制して長期に亘り安定かつ効率的な水処理を行える。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】腐植物質を含んだ水をイオン交換樹脂に通水したときの通水量に対する全交換容量と中性塩分解能の低下率を示すグラフである。
図2】実施例で用いたRO平膜評価装置を示す模式図である。
図3】実施例4−1および比較例4−1の結果を示すグラフである。
図4】比較例5−1および比較例5−1の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
[作用機構]
本発明による作用機構は以下の通りである。
メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液中に含まれるメラミン・アルデヒド縮合物を被処理水に添加すると、メラミン・アルデヒド縮合物がpH上昇とともに不溶化し、被処理水中の有機物、特に多糖と結合した状態で会合する。その結果、分離膜やイオン交換樹脂の汚染原因物質である多糖、タンパク質、腐植物質等を効率よく凝集除去することができる。
【0028】
[メラミン・アルデヒド縮合物]
本発明で使用されるメラミン・アルデヒド縮合物は、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液、具体的には、メラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイド溶液、あるいは低分子メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液として使用される。
特に、メラミン・アルデヒド縮合物は、メラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイド溶液として用いることが好ましい。これは、酸溶液中においてコロイド状態で溶解しているメラミン・アルデヒド縮合物は、pHの上昇とともに直ちに不溶化し、凝集物の核となるため、高い凝集効果が望めるためである。
【0029】
メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液はメラミンとアルデヒドを反応させて得られたメチロールメラミンにさらに酸を添加することで製造されるが、必要に応じて、メチロールメラミンをさらにアルキルエーテル化したものに酸を加えても良い。
【0030】
反応に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどが挙げられ、その中でも、ホルムアルデヒドやパラホルムアルデヒドが反応効率や取り扱い性の面で好ましい。
【0031】
メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液の製造例として、特に、メラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイド溶液の製造については以下の方法が挙げられる。
【0032】
メチロールメラミンを製造する際のメラミンとアルデヒドとの仕込み割合は、メラミン1モルに対してアルデヒド1〜6モルとするのが好ましい。但し、メラミン1モルに対してアルデヒドが2.5モルを超えると酸コロイド溶液としたときに遊離のアルデヒド量が多くなるので、アルデヒドはメラミン1モルに対して2.5モル以下とするのが好ましい。
【0033】
得られたメチロールメラミンは水には溶解しないが、酸溶液にはコロイド状となって溶解する。メチロールメラミンをさらにアルキルエーテル化して得られるアルキル化メチロールメラミンは水溶性であり、酸を加えるとコロイド状になる。
【0034】
ここで用いる酸としては、一塩基性酸が適している。具体的には、塩酸、硝酸等の鉱酸の他、蟻酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸等の有機酸が挙げられる。とりわけ塩酸は安定したコロイド溶液が得られるので好ましい。
【0035】
一塩基性酸、特に塩酸の添加量は、メラミン1モルに対し、0.5〜1.5モル程度、好ましくは0.7〜1.3モルとするのが好適である。
【0036】
コロイド溶液調製初期においては、遊離のアルデヒドが多く存在するが、調整後、室温で放置して熟成すると、遊離のアルデヒドが減少する。熟成時間は、室温の場合には5日〜3ケ月、加熱する場合には50℃で2〜3時間程度が適当である。
メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液のメラミン・アルデヒド縮合物の含有量は、通常5〜20重量%、pHは1.5〜2.5程度である。
【0037】
本発明で用いるメラミン・アルデヒド縮合物は、分子量が400〜10,000,000、特に1,000〜100,000の範囲であることが好ましい。メラミン・アルデヒド縮合物の分子量が大きい方が凝集効果に優れる傾向があるが過度に大きいと、酸溶液とする際にメラミン・アルデヒド縮合物の溶解性が低下する。なお、メラミン・アルデヒド縮合物の分子量は、例えば、後掲の実施例の項に記載される方法で求めることができる。
【0038】
また、本発明で用いるメラミン・アルデヒド縮合物は、酸コロイド溶液としたときのコロイド粒径が5〜50nm、特に10〜30nmであることが好ましい。このコロイド粒径が大きい方が凝集効果に優れるが、大き過ぎるものは添加したコロイドの総表面積が小さくなるため、効率が悪くなる。メラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイド溶液のコロイド粒径は例えば動的光散乱法により測定し、その平均値として求めることができる。
【0039】
前述の方法で製造したメラミン・アルデヒド縮合物には、その製造原料であるアルデヒドが残留して含まれていたり、保存中にメラミン・アルデヒド縮合物からアルデヒドが遊離してアルデヒドが含まれることとなる場合がある。メラミン・アルデヒド縮合物中に含まれているアルデヒドは、凝集処理水、更には固液分離水中に含まれることとなるが、アルデヒド、特にホルムアルデヒドは低分子量かつ電荷を持たないため、後段の逆浸透(RO)膜処理やイオン交換樹脂処理で十分に除去し得ない。例えば、本発明による水処理で得られた処理水を超純水の原水とする場合、処理水のTOCは0.01mg/L以下に保つことが好ましいが、ホルムアルデヒドが混入するとTOCを十分に低減することができない。このため、本発明の凝集剤を用いる際には、メラミン・アルデヒド縮合物を精製してアルデヒド含有量を低減することが好ましい。この場合、メラミン・アルデヒド縮合物の精製方法としては、分画分子量500〜1,000,000程度の限外濾過膜あるいは透析膜を用いた膜処理が挙げられる。また、後述のように、重亜硫酸処理でホルムアルデヒドをヒドロキシメタンスルホネートに変換してもよい。ヒドロキシメタンスルホネートは負の電荷を有するため、RO膜処理やイオン交換樹脂処理で容易に除去することができる。
【0040】
精製によりメラミン・アルデヒド縮合物中のアルデヒドを除去する場合、メラミン・アルデヒド縮合物1g中のアルデヒドの含有量が7mg以下、特に4mg以下となるように精製することが好ましい。
なお、メラミン・アルデヒド縮合物中のアルデヒドの含有量は、後掲の実施例の項に記載の方法で定量することができる。
【0041】
[被処理水]
本発明で凝集処理する被処理水は有機物、特に、分子量が1万以上の高分子有機物や腐植物質を含む水であり、例えば、各種産業排水や生活排水または該排水の生物処理水あるいは表層水、地下水などが挙げられる。被処理水中の有機物濃度については特に制限はないが、通常上記のような水を被処理水とする場合、被処理水中の分子量1万以上の高分子有機物や腐植物質の含有量は0.1mg/L以上、例えば0.1〜1mg/L程度である。
【0042】
この被処理水は、本発明の凝集剤により凝集処理した後固液分離し、分離水は膜分離処理またはイオン交換樹脂処理される。
【0043】
[凝集処理]
有機物を含む被処理水に本発明の凝集剤であるメラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液を添加して凝集処理する際の添加量は、被処理水中の有機物含有量にもよるが、有効成分(メラミン・アルデヒド縮合物)の添加量として、0.1〜5mg/L、特に0.2〜2mg/Lが望ましい。この添加量が少な過ぎると十分な凝集効果を得ることができず、多過ぎると未反応のメラミン・アルデヒド縮合物が残留し、処理水の有機物濃度が増加する。
【0044】
また、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液を添加する際の、被処理水のpHは中性付近が望ましく、pH4以上、中でもpH5〜10が望ましい。pHが低すぎるとメラミン・アルデヒド縮合物が不溶化しにくく、凝集能力が落ちるためである。pHが10を超えると、pH調整剤によるコストが増加するほか、中和時に塩濃度が増加するため不適当である。
【0045】
従って、被処理水にメラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液を添加した後、必要に応じて水酸化ナトリウム等のアルカリを添加して上記のpHに調整して凝集処理を行う。
【0046】
本発明においては、メラミン・アルデヒド縮合物と共に、無機凝集剤や有機高分子凝集剤を併用して凝集処理を行ってもよい。この場合、無機凝集剤、有機高分子凝集剤は、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液を添加する前に添加してもよく、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液の添加後に添加してもよく、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液の添加と同時に添加してもよい。
【0047】
併用する無機凝集剤としては、塩化アルミニウム、硫酸バンド、塩化第二鉄、硫酸第一鉄などが挙げられる。また、有機高分子凝集剤としては、アクリルアミド系やアニオン系の有機高分子凝集剤が望ましく、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルスルホン酸などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0048】
無機凝集剤を併用する場合、無機凝集剤の添加量は、被処理水の水質、用いる無機凝集剤の種類によっても異なるが、無機凝集剤の添加量は、5〜100mg/L程度とすることが好ましい。また有機高分子凝集剤を併用する場合の添加量も被処理水の水質や用いる有機高分子凝集剤の種類によっても異なるが、有機高分子凝集剤の添加量は、1〜20mg/L程度とすることが好ましい。
【0049】
なお、無機凝集剤を併用する場合、凝集処理時のpHは、前述のpH範囲において、用いる無機凝集剤の種類に応じて、無機凝集剤による凝集処理に適したpHとすることが好ましい。例えば、鉄系の無機凝集剤であればpH4〜10程度、アルミニウム系の無機凝集剤であればpH4〜8程度とすることが好ましい。
【0050】
本発明による凝集処理は、通常撹拌下に2〜30分程度行われる。
【0051】
[固液分離]
本発明において凝集処理水の固液分離方法には特に制限はなく、常法に従って、沈殿処理、加圧浮上処理、濾過処理、膜分離処理等で固液分離することができる。これらの2種以上を組み合わせて固液分離してもよい。
【0052】
[重亜硫酸処理]
メラミン・アルデヒド縮合物と共存するあるいはメラミン・アルデヒド縮合物から遊離したアルデヒドを除去するために重亜硫酸処理を行ってもよい。
即ち、凝集処理水または、これを固液分離して得られた分離水に重亜硫酸或いは重亜硫酸塩(以下、「重亜硫酸(塩)」と記載する。)を添加して、メラミン・アルデヒド縮合物中に含まれて凝集処理水中に持ち込まれたアルデヒド、特にホルムアルデヒドをヒドロキシメタンスルホネートに変換してもよい。ヒドロキシメタンスルホネートは、前述の通り、RO膜処理やイオン交換樹脂処理で容易に除去することができ、処理水のTOCに影響することがない。
【0053】
この場合、重亜硫酸(塩)の添加量は、凝集処理水中のアルデヒド含有量によって適宜調整され、固液分離水を膜分離処理またはイオン交換樹脂処理して得られる水溶液のアルデヒド濃度が0.01mg/L以下となるように添加することが好ましい。
【0054】
[後段処理]
本発明においては、上述のようにして被処理水を凝集、固液分離して得られた分離水を、膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する。
この膜分離処理としては、特にRO膜分離処理を行うことが好ましい。
【0055】
本発明によれば、前段の凝集、固液分離処理で、分離膜やイオン交換樹脂の汚染原因物質となる被処理水中の高分子有機物や腐植物質を高度に除去することができるため、この膜分離処理またはイオン交換樹脂処理において、分離膜やイオン交換樹脂の性能低下を抑制して長期に亘り安定かつ効率的な水処理を行える。
【実施例】
【0056】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0057】
以下の実施例および比較例において、凝集剤としては、以下のものを用いた。また、以下に示す無機凝集剤の添加量は、水溶液としての添加量である。
【0058】
<無機凝集剤>
塩化第二鉄(FeCl、38重量%水溶液)
ポリ塩化アルミニウム(PAC、10重量%水溶液)
【0059】
<メラミン・アルデヒド縮合物>
MF−1:メラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイド溶液
メラミン1モルに対し、2モルのホルムアルデヒドを反応させて得られたメチロール化メラミン0.05モルを1.35重量%塩酸水溶液100ml(メラミン1モルに対して塩酸0.75モル)に加えて熟成調製したもの(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物含有量10重量%、pH2)
MF−2:低分子メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液:メチル化メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(重量平均分子量432、シグマ・アルドリッチ)を0.1M塩酸水溶液に溶解したもの(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物10重量%水溶液、pH1)
【0060】
上記のMF−1に含まれるメラミン・アルデヒド縮合物の酸コロイドの分子量については、動的光散乱法を用いて得られた粒径のピークに起因する拡散係数をもとに、以下の換算式を用いて換算分子量を算出した(日本膜学会(編)、膜分離プロセスの設計法)。その結果、分子量は660万であった。
D=8.76×10−9(Mw)−0.48
(D:拡散係数(m/s),Mw:分子量)
【0061】
<実施例1−1>
生物処理水をRO膜処理して得られる濃縮水(分子量1万以上の高分子有機物を0.1mg/L含む)を被処理水とした。
25℃の被処理水500mLをビーカーに入れ、150rpmで5分間撹拌している最中に、MF−1を有効成分濃度1mg/Lとなるよう添加した後、FeCl水溶液を20mg/L添加し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを5.5に合わせた。さらに、50rpmで10分間撹拌することで凝集処理を行った。凝集処理後の水は、孔径0.45μmの親水性PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シリンジフィルターで濾過し、固液分離を行った。この濾過水をLC−OCDで分析し、分子量1万以上の有機炭素成分のピーク面積を算出した。なお、分子量マーカーとしてデキストランを使用した。有機物の除去率は下記式で算出した。
除去率(%)=(1−凝集処理水の有機炭素成分ピーク面積/未凝集処理水の有機炭素成分ピーク面積)×100
【0062】
<実施例1−2>
MF−1の代わりにMF−2を添加したこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0063】
<比較例1−1>
MF−1の代わりに同量の純水を添加したこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0064】
<比較例1−2>
MF−1の代わりに、カチオン性有機高分子凝集剤であるポリ(2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム)(PMETMA、分子量900万)を1mg/L添加したこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0065】
<比較例1−3>
MF−1の代わりに、カチオン性有機高分子凝集剤であるポリ(2−メタクリロイルオキシエチル)−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウム(PMEBDA、分子量1000万)を1mg/L添加したこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0066】
<実施例2−1>
実施例1−1において、FeCl水溶液の代わりにPAC水溶液を20mg/L添加し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に合わせたこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0067】
<比較例2−1>
MF−1の代わりに同量の純水を添加したこと以外は実施例2−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0068】
<実施例3−1>
実施例1−1において、MF−1添加後、FeCl水溶液を添加せずに、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを7.0に合わせたこと以外は実施例1−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
【0069】
<比較例3−1>
MF−1の代わりにFeCl水溶液を20mg/L添加したこと以外は実施例3−1と同様に凝集処理を行って、有機物の除去率を求めた。
上記の結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
表1より次のことが分かる。
実施例1−1,実施例1−2および比較例1−1より、無機凝集剤(FeCl)添加前に、メラミン・アルデヒド縮合物を添加することで、除去率の上昇が確認できた。また、比較例1−2,1−3より、無機凝集剤(FeCl)とカチオン性高分子凝集剤を併用しても、除去率の向上はほとんど見られないことが分かる。
実施例2−1および比較例2−1より、無機凝集剤としてPACを用いた場合でも、メラミン・アルデヒド縮合物を添加した方が高い除去率を示すことが分かる。
実施例3−1および比較例3−1より、中性条件では、無機凝集剤を用いるよりメラミン・アルデヒド縮合物を用いたほうが高い除去率を示すことが分かる。
【0072】
<実施例4−1>
多糖のモデル物質としてグアガム(グアーコールF50、三栄薬品貿易製)を純水に溶かし、グアガム濃度1mg/L、pH6.5の水溶液を2L調製し、ビーカーに入れた。ビーカー内の水溶液を150rpmで5分間撹拌している最中に、MF−1を有効成分濃度1mg/Lとなるよう添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に合わせた。さらに、50rpmで10分間撹拌することで凝集処理を行った。凝集処理後の水は、孔径0.45μmの酢酸セルロース膜で吸引濾過し、固液分離を行った。
【0073】
この濾過水を図2に示したRO平膜評価装置を用い、以下の通水条件で通水し、フラックスの経時変化を測定した。
<測定条件>
供給水流量:0.7mL/min
水温:25℃
回収率:80%
【0074】
この平膜試験装置は、有底有蓋の円筒状容器1の高さ方向の中間位置に平膜セル2を設けて容器内を原水室1Aと透過水室1Bとに仕切り、この容器1をスターラー3上に設置し、ポンプ4で供給水(濾過水)を配管11を介して原水室1Aに給水すると共に、容器1内の攪拌子5を回転させて原水室1A内を攪拌し、透過水を透過水室1Bより配管12を介して取り出すと共に、濃縮水を原水室1Aより配管13を介して取り出すものである。供給水給水配管11には圧力計6が設けられ、濃縮水取り出し配管13には開閉バルブ7が設けられている。
平膜セル2には、膜面積8cmのポリアミド系RO膜:(日東電工社製「ES−20」)を設置した。
【0075】
なお、回収率、フラックスは以下の式で算出した。後述の実施例6−1においても同様である。
回収率[%]=(透過水流量[mL/min]/供給水流量[mL/min])×100
フラックス[m/(m・d)]]=透過水流量[m/d]/膜面積[m]×温度換算係数[−]
【0076】
<比較例4−1>
MF−1の代わりに同量の純水を添加したこと以外は、実施例4−1と同様に凝集処理を行って、得られた濾過水のフラックスの経時変化を測定した。
【0077】
<実施例5−1>
腐植物質のモデル物質としてカナディアンフルボ(ピィアイシィ・バイオ製)を1mg/Lになるよう純水に溶かし、カルシウムを10mg/L含んだpH6.5の水溶液を2L調製し、ビーカーに入れた。ビーカー内の水溶液を150rpmで5分間撹拌している最中に、MF−1を有効成分濃度1mg/Lとなるよう添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に合わせた。さらに、50rpmで10分間撹拌することで凝集処理を行った。凝集処理後の水は、孔径0.22μmの酢酸セルロース膜で吸引濾過し、固液分離を行った。この濾過水について実施例4−1と同様にRO平膜試験装置を用いてフラックスの変化を測定した。
【0078】
<比較例5−1>
MF−1の代わりに同量の純水を添加したこと以外は、実施例5−1と同様に凝集処理を行って、得られた濾過水のフラックスの経時変化を測定した。
【0079】
実施例4−1および比較例4−1の結果を図3に、実施例5−1および比較例5−1の結果を図4にそれぞれ示す。
【0080】
図3,4より、グアガム溶液もしくはカナディアンフルボ溶液にメラミン・アルデヒド縮合物を添加することで、フラックスの低下を抑制することができた。メラミン・アルデヒド縮合物を添加し濾過することで、膜汚染物質である多糖および腐植物質が凝集除去できることが確認された。
【0081】
<実施例6−1>
MF−1を限外濾過膜を用いて精製した。具体的には、MF−1の6mLを、分画分子量3,000の遠心式限外濾過ユニット(アミコンウルトラ、ミリポア社)に入れ、さらに酸性液(純水に塩酸を加え、pH2に調整したもの)を9mL加えた。その後、重力加速度2,500Gで1時間遠心操作を行い、透過液と濃縮液に分離した。濃縮液に酸性液を加え15mLに希釈し、再び遠心操作を行った。この手順をさらに2回繰り返し、濃縮液を回収することで、精製したMF−1を得た。
【0082】
この精製MF−1に含まれるホルムアルデヒド含有量を以下のアセチルアセトン法による比色定量で求めた。
【0083】
<アセチルアセトン法>
サンプル:供給水および透過水
アセチルアセトン試薬:酢酸アンモニウム15g、酢酸0.3mL、アセチルアセトン0.2mLを純水に溶かし100mLとしたもの
定量法:サンプル5mLとアセチルアセトン試薬を混ぜ、40℃で30min加熱し、30min静置した。その後、波長413nmの吸光度を測定し、濃度が既知のホルムアルデヒド水溶液から作成した検量線をもとに、ホルムアルデヒド含有量を算出した。
【0084】
また、精製したMF−1を有効成分濃度1mg/Lとなるよう純水に添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に合わせた。このMF−1を添加した純水を、図2に示したRO平膜評価装置(膜面積8cmのポリアミド系RO膜:(日東電工社製「ES−20」))を用い、以下の通水条件で通水し、供給水と透過水のホルムアルデヒド含有量をGC/MS法で測定した。なお、透過水は、2時間通水を行ったのち採取した。
<通水条件>
供給水流量:1.6mL/min
水温:25℃
回収率:75%
【0085】
<実施例6−2>
MF−1を透析膜を用いて精製した。具体的には、MF−1の6mLを分画分子量7,000の透析膜ユニット(再生セルロース製、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)に入れ、5Lの酸性液(純水に塩酸を加え、pH2に調整したもの)に対し、1週間透析を行った。精製したMF−1のホルムアルデヒド含有量を実施例6−1と同様にアセチルアセトン法で求めた。
【0086】
<実施例6−3>
未精製のMF−1を有効成分濃度1mg/Lとなるように添加した純水に、35重量%重亜硫酸ナトリウム水溶液を10mg/L添加して混合した後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に合わせた。この混合液について、実施例6−1と同様にしてRO平膜評価装置に通水し、供給水と透過水のホルムアルデヒド含有量を測定した。
【0087】
<比較例6−1>
未精製のMF−1のホルムアルデヒド含有量を実施例6−1と同様にアセチルアセトン法で求めた。
精製したMF−1の代わりに未精製のMF−1を用いたこと以外は、実施例6−1と同様にしてRO平膜評価装置に通水し、供給水と透過水のホルムアルデヒド含有量を測定した。
実施例6−1〜6−3および比較例6−1の結果を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】
比較例6−1では未精製のMF−1を用いたため、ホルムアルデヒドは2000mg/L以上含まれており、供給水に含まれているホルムアルデヒドはRO膜処理を用いても十分に除去されずに透過水中に残留していた。
実施例6−1は限外濾過膜で精製したMF−1を用いており、ホルムアルデヒド量は1/3以下に低減できていた。そのため、供給水および透過水に含まれるホルムアルデヒド量は分析の検出下限値未満となり、透過水中のTOCを低減できることが明らかとなった。
実施例6−2は透析膜で精製したMF−1であり、ホルムアルデヒド量は1/40以下に低減できた。この精製法でも同様に透過水中のTOCを低減できることが期待できる。
実施例6−3では、ホルムアルデヒドと重亜硫酸ナトリウムが反応した結果、ヒドロキシメタンスルホネートが生成し、供給水および透過水中でホルムアルデヒドは検出下限値未満となった。
【符号の説明】
【0090】
1 容器
1A 原水室
1B 透過水室
2 平膜セル
3 スターラー
【要約】
【課題】有機物を含む被処理水を、凝集、固液分離した後、膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理する水処理において、分離膜やイオン交換樹脂の汚染原因物質となる被処理水中の高分子有機物や腐植物質を効率的に凝集処理して、これを高度に固液分離することにより、膜分離処理あるいはイオン交換樹脂処理の性能低下を抑制して長期に亘り安定かつ効率的な水処理を行う。
【解決手段】凝集剤として、メラミン・アルデヒド縮合物を含む凝集剤を添加する。この凝集剤は、メラミン・アルデヒド縮合物の酸溶液であり、メラミン・アルデヒド縮合物の分子量は400〜10,000,000の範囲、コロイド粒径は5〜500nmの範囲であることが好ましい。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4