特許第6016737号(P6016737)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6016737
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年10月26日
(54)【発明の名称】電池パックの電池内配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20161013BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20161013BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20161013BHJP
【FI】
   H01M2/10 M
   H01M2/10 S
   H01M2/20 A
   H01M2/20 Z
   H01M10/48 P
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-178511(P2013-178511)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-49931(P2015-49931A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2014年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【復代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(72)【発明者】
【氏名】杉本 薫
(72)【発明者】
【氏名】杉村 竹三
【審査官】 藤原 敬士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−110395(JP,A)
【文献】 特開2015−022965(JP,A)
【文献】 特開2012−059500(JP,A)
【文献】 特開2012−084319(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルが重ね合わされて構成された電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルが直列に接続されるために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配線基材上に保持された電池内配線モジュールであって、
前記配線基材は、
前記電池セルの重ね合わせ方向に延びる幹部と、
該幹部の側部から前記電池セルの重ね合わせ方向と交差する方向に延びる複数の枝部と、
これら枝部の先端に形成され、前記バスバーを個別且つ取外し可能に保持する複数のバスバー保持部とで構成され、
これらバスバー保持部間に、隣り合うバスバー保持部同士が非連結であるとともに変位を許容する変位許容空間が設けられ、
少なくとも前記枝部は、可撓性を有するとともに、電圧監視線を導く配線案内部が備えられ、
前記幹部に、一端を前記バスバーに接続した前記電圧監視線を導く配線案内部と、該配線案内部に導かれる前記電圧監視線とが備えられるとともに、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体が搭載され、
前記幹部は、平面視帯状の基板と、該基板に対して立設された壁部とで形成された皿状であり、
前記枝部は、前記電圧監視線を収容できる大きさで、細幅の基板と、該基板の両側に備えた壁部を有する断面形状で形成され、
前記枝部の前記壁部は、前記幹部の前記壁部から連設されており、
前記幹部の前記壁部は、前記基板の長手方向の一端側を除いた、長手方向の他端側の壁部と、前記側部において前記枝部の壁部と連設されている部分を除く長手方向に沿った壁部とで形成され、
前記バスバー保持部は、平面視方形状で、底を構成する方形枠状の枠部と、当該枠部の外周縁全体に立設した壁部を有するとともに、前記バスバー保持部の前記壁部は、前記枝部の前記壁部から連設されており、
前記幹部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体、及び前記枝部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体が、前記配線案内部である
電池内配線モジュール。
【請求項2】
前記バスバー保持部に、前記バスバーを着脱可能に保持する保持手段が備えられた
請求項1に記載の電池内配線モジュール。
【請求項3】
前記枝部が前記幹部の両側部に備えられた
請求項1または請求項2に記載の電池内配線モジュール。
【請求項4】
両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルが重ね合わされて構成された電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルが直列に接続されるために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが保持される配線基材であって、
前記電池セルの重ね合わせ方向に延びる幹部と、
該幹部の側部から前記電池セルの重ね合わせ方向と交差する方向に延びる複数の枝部と、
これら枝部の先端に形成され、前記バスバーを個別且つ取外し可能に保持する複数のバスバー保持部とが備えられ、
これらバスバー保持部間に、隣り合うバスバー保持部同士が非連結であるとともに変位を許容する変位許容空間が設けられ、
少なくとも前記枝部は、可撓性を有するとともに、電圧監視線を導く配線案内部が備えられ、
前記幹部に、一端を前記バスバーに接続した前記電圧監視線を導く配線案内部と、該配線案内部に導かれる前記電圧監視線とが備えられるとともに、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体が搭載され、
前記幹部は、平面視帯状の基板と、該基板に対して立設された壁部とで形成された皿状であり、
前記枝部は、前記電圧監視線を収容できる大きさで、細幅の基板と、該基板の両側に備えた壁部を有する断面形状で形成され、
前記枝部の前記壁部は、前記幹部の前記壁部から連設されており、
前記幹部の前記壁部は、前記基板の長手方向の一端側を除いた、長手方向の他端側の壁部と、前記側部において前記枝部の壁部と連設されている部分を除く長手方向に沿った壁部とで形成され、
前記バスバー保持部は、平面視方形状で、底を構成する方形枠状の枠部と、当該枠部の外周縁全体に立設した壁部を有するとともに、前記バスバー保持部の前記壁部は、前記枝部の前記壁部から連設されており、
前記幹部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体、及び前記枝部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体が、前記配線案内部である
配線基材。
【請求項5】
請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の電池内配線モジュールが取り付けられた電池モジュール。
【請求項6】
請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の電池内配線モジュールが取り付けられた電池モジュールが収容された電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けて電池セル同士を直列に接続する電池内配線モジュールに関し、より詳しくは、電池モジュールに対しての取り付け性が良好な電池内配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリット自動車等に搭載される高出力電源としての電池パックは、1個以上の電池モジュールを備えている。電池モジュールは、直列に接続される複数の電池セルを重ね合わせて構成される。
【0003】
電池セルを直列に接続するには、隣接する電池セルの正電極と負電極を接続するが、電池モジュールにおける電池セルの電極間のピッチは、必ずしも同一ではない。つまり、重ね合わされる電池セルやそれらの間に備えられるセパレータの寸法公差と、電池セルの電極の芯ずれ公差とが重なるので、電池モジュールの重ね合わせ方向における両端側に近づくほど電極の位置ずれが大きくなるおそれがある。このため、直列に接続する作業が容易ではないという問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、下記特許文献1に開示されているバッテリ接続プレートが提案されている。
【0005】
特許文献1のバッテリ接続プレートは、電極を接続するバスバーを備えた接続部間に、電極間の位置ずれを吸収するために変位する一体のピッチ調整手段を備えた構成である。この構成により、電池モジュールにおける電池セルの電極間のピッチに違いがあっても、ピッチ調整手段が接続部同士の間を適宜離したり接近させたり調整して、接続部に備えたバスバーを電極に対応させることができるので、接続作業性がよい。
【0006】
しかし、ピッチ調整手段は接続部同士を直接連結した構成であるので、許容できる変位量はあまり大きくない。このため、電極間のピッチの違いが大きい場合には、ピッチ調整手段がピッチの違いを吸収しきれずに破損するおそれがある。
【0007】
また、隣接する接続部同士においては、一方の接続部の変位がピッチ調整手段を介して他方の接続部に影響を与えて、他方の接続部に対して不要な変位を強制するので、バッテリ接続プレートとこれの接続部に備えられたバスバーとに歪が生じるという難点もある。歪はバッテリ接続プレートの脆弱化を招来する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000‐149909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、この発明は、電池モジュールに対する取り付け性が良好であるうえに、電池内配線モジュールとこれに関わる装置が損傷しにくく耐久性に優れたものとなるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのための第1の手段は、両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルが重ね合わされて構成された電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルが直列に接続されるために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配線基材上に保持された電池内配線モジュールであって、前記配線基材は、前記電池セルの重ね合わせ方向に延びる幹部と、該幹部の側部から前記電池セルの重ね合わせ方向と交差する方向に延びる複数の枝部と、これら枝部の先端に形成され、前記バスバーを個別且つ取外し可能に保持する複数のバスバー保持部とで構成され、これらバスバー保持部間に、隣り合うバスバー保持部同士が非連結であるとともに変位を許容する変位許容空間が設けられ、少なくとも前記枝部は、可撓性を有するとともに、電圧監視線を導く配線案内部が備えられ、前記幹部に、一端を前記バスバーに接続した前記電圧監視線を導く配線案内部と、該配線案内部に導かれる前記電圧監視線とが備えられるとともに、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体が搭載され、前記幹部は、平面視帯状の基板と、該基板に対して立設された壁部とで形成された皿状であり、前記枝部は、前記電圧監視線を収容できる大きさで、細幅の基板と、該基板の両側に備えた壁部を有する断面形状で形成され、前記枝部の前記壁部は、前記幹部の前記壁部から連設されており、前記幹部の前記壁部は、前記基板の長手方向の一端側を除いた、長手方向の他端側の壁部と、前記側部において前記枝部の壁部と連設されている部分を除く長手方向に沿った壁部とで形成され、前記バスバー保持部は、平面視方形状で、底を構成する方形枠状の枠部と、当該枠部の外周縁全体に立設した壁部を有するとともに、前記バスバー保持部の前記壁部は、前記枝部の前記壁部から連設されており、前記幹部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体、及び前記枝部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体が、前記配線案内部である電池内配線モジュールである。
【0011】
前記「重ね合わせ」の語は、上下方向のほか横方向に重ね合わせるものを含む意味で用いている。
【0012】
前記配線案内部は、電圧監視線を単にのせるだけのものであっても、電線監視線を積極的に保持する手段を備えたものであってもよい。
【0013】
この構成では、バスバーを保持した複数のバスバー保持部は幹部の側部から延びる枝部の先端に形成され、少なくとも枝部が可撓性を有するので、電池モジュールに対して取り付けるときには、枝部が傾いたり曲がったりしてバスバー保持部を電池セルの電極に合わせて変位させ、電極間のピッチの違いを吸収する。枝部を屈曲させたり湾曲させたりすれば、電池内配線モジュールの幹部を取り付ける面と電極を有する面が相違している場合にも対応可能である。
【0014】
複数のバスバー保持部間の変位許容空間は、前述のバスバー保持部の変位をより柔軟にするとともに、隣り合うバスバー保持部が互いに自由に変位できるようにして、歪の伝達を遮断する。バスバー保持部の変位が柔軟になされるのでバスバー保持部の損傷を防止でき、歪の伝達を抑制できるので配線基材の脆弱化を防げ、これらの結果、耐久性の向上を図ることができる。
【0015】
幹部は、枝部を支持するほか、バスバー保持部のバスバーに接続した電圧監視線を配線案内部に導いて、電圧監視線を整然とまとめて保持する。これにより、電圧監視線の保護を図れ、不測の損傷等を防止できる。電圧監視線がバスバーに接続され幹部に保持されているため、電圧監視線の取り付け作業も容易である。
【0016】
また、前記枝部に、前記電圧監視線を導く配線案内部を備えているため、枝部の配線案内部が電圧監視線におけるバスバー保持部から幹部までの間の部分を導いて、整然と保持するので、電圧監視線のより完全な保護を図れる。
【0017】
また、前記幹部に、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体を搭載しているため、幹部が電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体を備えているので、電池モジュールに対する取り付けに際しては、電池内配線モジュールを取り付けるだけで電圧監視ユニット本体も一緒に取り付けることが可能である。つまり、取り付け作業性が格段に向上する。
【0018】
この発明の態様として、前記バスバー保持部に、前記バスバーを着脱可能に保持する保持手段を備えてもよい。
この構成では、保持手段がバスバーを保持するとともに、リサイクルに際してバスバーを取り外すことを可能にする。このため、リサイクル時の作業性がよい。
【0019】
この発明の態様として、前記枝部を前記幹部の両側部に備えてもよい。この場合には、枝部の形成位置を一側部と他側部において幹部の長手方向でずらす。
この構成では、幹部の両側面の枝部が電池セルの両側の電極に対する接続を可能にするので、1個の電池内配線モジュールの取り付けで、電池セルの直列接続が可能になる。
【0020】
課題を解決するための第2の手段は、両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルが重ね合わされて構成された電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルが直列に接続されるために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが保持される配線基材であって、前記電池セルの重ね合わせ方向に延びる幹部と、該幹部の側部から前記電池セルの重ね合わせ方向と交差する方向に延びる複数の枝部と、これら枝部の先端に形成され、前記バスバーを個別且つ取外し可能に保持する複数のバスバー保持部とが備えられ、これらバスバー保持部間に、隣り合うバスバー保持部同士が非連結であるとともに変位を許容する変位許容空間が設けられ、少なくとも前記枝部は、可撓性を有するとともに、電圧監視線を導く配線案内部が備えられ、前記幹部に、一端を前記バスバーに接続した前記電圧監視線を導く配線案内部と、該配線案内部に導かれる前記電圧監視線とが備えられるとともに、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体が搭載され、前記幹部は、平面視帯状の基板と、該基板に対して立設された壁部とで形成された皿状であり、前記枝部は、前記電圧監視線を収容できる大きさで、細幅の基板と、該基板の両側に備えた壁部を有する断面形状で形成され、前記枝部の前記壁部は、前記幹部の前記壁部から連設されており、前記幹部の前記壁部は、前記基板の長手方向の一端側を除いた、長手方向の他端側の壁部と、前記側部において前記枝部の壁部と連設されている部分を除く長手方向に沿った壁部とで形成され、前記バスバー保持部は、平面視方形状で、底を構成する方形枠状の枠部と、当該枠部の外周縁全体に立設した壁部を有するとともに、前記バスバー保持部の前記壁部は、前記枝部の前記壁部から連設されており、前記幹部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体、及び前記枝部における前記基板と前記壁部で囲まれる内側の全体が、前記配線案内部である配線基材である。
【0021】
課題を解決するための第3の手段は、前記電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール。
この構成では、電池内配線モジュールのバスバー保持部の変位が電池セルの電極に合わせて柔軟になされるのでバスバー保持部の損傷を防止でき、バスバー保持部を変位させる枝部の変形による歪の伝達を抑制できるので、配線基材自体の脆弱化を防げる。また電圧監視線の保護も図れる。これらの結果、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール耐久性の向上を図ることができる。このほか、電圧監視線がバスバーに接続され幹部に保持されるので、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの組み立て性を向上することもできる。
【0022】
課題を解決するための第4の手段は、前記電池内配線モジュールを取り付けた電池電モジュールが収容された電池パック。
この構成では、電池内配線モジュールのバスバー保持部の変位が電池セルの電極に合わせて柔軟になされるのでバスバー保持部の損傷を防止でき、バスバー保持部を変位させる枝部の変形による歪の伝達を抑制できるので、配線基材自体の脆弱化を防げる。また電圧監視線の保護も図れる。これらの結果、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール耐久性の向上を図ることができ、ひいては、その電池モジュールを収容した電池パックの耐久性を図ることができる。このほか、電圧監視線がバスバーに接続され幹部に保持されるので、電池内配線モジュールが取り付けられた電池モジュールを収容する電池パックの組み立て性を向上することもできる。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、電池内配線モジュールの電池モジュールに対する取り付け性が良好であるうえに、電池内配線モジュールと、これに用いる配線基材、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール及び電池パックの耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】電池内配線モジュールの斜視図。
図2】電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの斜視図。
図3】電池モジュールを収容した電池パックの斜視図。
図4】電池内配線モジュールの分解斜視図。
図5】バスバーとバスバー保持部の拡大斜視図。
図6】電池内配線モジュールを電池モジュールに対して取り付ける状態を示す分解斜視図。
図7】電池内配線モジュールと配線基材の作用状態を示す平面図。
図8】他の例に係る電池内配線モジュールの斜視図。
図9】他の例に係る電池内配線モジュールの斜視図。
図10】他の例に係る電池内配線モジュールの斜視図。
図11】他の例に係る電池内配線モジュールの斜視図。
図12】他の例に係る電池内配線モジュールの斜視図。
図13】他の例に係る枝部の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図面において、図1は電池内配線モジュール11の斜視図で、図2はその電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72の斜視図、図3は電池モジュール72を収容した電池パック75の斜視図である。図4は電池内配線モジュール11の分解斜視図、図5はバスバー12とバスバー保持部53の拡大斜視図で、図6は電池内配線モジュール11を電池モジュール72に対して取り付ける前の状態の斜視図である。図7は、電池内配線モジュール11及び配線基材15の作用状態を示す平面図である。図8図13は、他の例を説明する図面である。
【0026】
図1に示した電池内配線モジュール11は、図2に示したように複数の電池セル71を重ね合わせて構成した電池モジュール72に取り付けられるもので、前記電池セル71を直列に接続するために電池セル71の電極としての電極ポスト73に接続されるバスバー12と、このバスバー12に一端を接続した電圧監視線13と、電圧監視線13の他端を接続する電圧監視ユニット本体14を、配線基材15に備えた構成である。電圧監視線13と電圧監視ユニット本体14は、電池モジュール72を構成する電池セル71の過充電や過放電等を防止するために電池セル71の電圧を監視するためのものである。
【0027】
この電池内配線モジュール11は、電池モジュール72に取り付けられ、電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72は、図3に示したように電池収容箱74に収納された電池パック75を構成する。電池パック75内に収容される電池モジュール72の数は、図示した例に限られず1個以上である。電池モジュール72の数が2個以上の場合には、図示は省略するが、電モジュール72は互いに直列接続される。
【0028】
まず、電池セル71と電池モジュール72について簡単に説明する。
【0029】
前記電池セル71は、図2に示したように、方形の2つの垂直面71aを有する厚みの薄い六面体形状で、垂直面を立てた姿勢にしたときの上面71bの左右両側に、前記電極ポスト73としての正極ポスト73aと負極ポスト73bを配設した構成である。正極ポスト73aと負極ポスト73bは棒状に形成され、電池セル71の上面71bから突出している。正極ポスト73aと負極ポスト73bの外周面には、ナット16(図2参照)を螺合可能とする雄ねじ(図示せず)を外周面に有する。
【0030】
前記電池モジュール72を構成するための電池セル71の重ね合わせは、電池セル71の垂直面71a同士が対向するように行う。つまり、電池セル71の電極ポスト73が両側において電池セル71の重ね合わせ方向に並ぶ。
【0031】
このとき、隣接する電池セル71における電池セル71の重ね合わせ方向で隣り合う電極ポスト73が、正極ポスト73a、負極ポスト73b、正極ポスト73aと、交互に並ぶように、電池セル71は互い違いに向きを変えながら重ね合わされる。電池セル71間には、冷却通路を確保するためのセパレータが介装されるが、セパレータの図示は便宜上省略している。
【0032】
つぎに、電池内配線モジュール11について説明する。
【0033】
電池内配線モジュール11は、図4に示したように、前記配線基材15と、前記バスバー12と、前記電圧監視線13と、前記電圧監視ユニット本体14で構成される。
【0034】
配線基材15は、絶縁性と可撓性を有する比較的柔軟な合成樹脂で全体が形成されている。概略の構成を述べると、配線基材15は、電池モジュール72の電池セル71の重ね合わせ方向(図2参照)に延びる細長い形状の幹部51と、この幹部51の両側部から電池セル71の重ね合わせ方向と交差する方向、詳しくは直交する方向に水平に延びる複数本の枝部52と、これら枝部52の先端に形成され前記バスバー12を個別に保持する複数のバスバー保持部53を一体に備え、バスバー保持部53間には変位許容空間54を有する。
【0035】
前記幹部51は、平面視帯状の基板51aと、この基板51aの長手方向の一端を除くほぼ全周に壁部51bを立設した皿状である。幹部51における基板51aと壁部51bで囲まれる内側の略全体が、前記電圧監視線を導く配線案内部55である。幹部51の長さは、電池モジュール72の長さに応じて適宜設定される。
【0036】
また幹部51における壁部51bを有しない一端側の部分には、前記電線監視ユニット本体14を搭載する電圧監視ユニット本体取り付け部56が形成されている。この電圧監視ユニット本体取り付け部56は、電圧監視ユニット本体14の取り付け態様に応じて、たとえば係止やねじ止めなどができるような形状に適宜形成される。
【0037】
前記枝部52は、幹部51の両側部から、所定の間隔を隔て複数本平行に形成される。枝部52の断面形状は、前記電圧監視線13を収容できる大きさで、細幅の基板52aと、この基板52aの両側に備えた壁部52bを有する形状である(図5参照)。枝部52の壁部52bは、幹部51の壁部51bから連設されている。枝部52における基板52aと壁部52bで囲まれる内側の全体が、前記電圧監視線を導く配線案内部55である。なお、前記枝部52は、図示した例に限られず、適用する電池モジュール72の電池セル71の数に応じて設定される。
【0038】
前記バスバー保持部53は、平面視方形状で、底を構成する方形枠状の枠部53aと、この枠部53aの外周縁全体に立設した壁部53bを有する。バスバー保持部53の壁部53bは、枝部52の壁部52bから連設されている。
【0039】
このバスバー保持部53に保持されるバスバー12は、導電のための部材である。この例では、図4に示したように、導電性を有する1枚の板材からバスバー12を示している。前記のような形状の電極ポスト73に接続するため、バスバー12は、電極ポスト73を通す貫通穴21を有する。電池モジュール72の隣接する電池セル71における隣り合う電極ポスト73は、前述のように正極ポスト73aと負極ポスト73bが交互に並ぶので、バスバー12には、幹部51の両側部のうちの一方側における電池セル71の重ね合わせ方向の両端に対応する位置の一部のバスバー12aを除いて、正極ポスト73aに接続する貫通穴21と、負極ポスト73bに接続する貫通穴21を1個ずつ備えている(図2参照)。これら貫通穴21の間隔は、隣接する電池セル71の電極ポスト73の間隔に対応させている。
【0040】
幹部51の両側部のうちの一方側における電池セル71の重ね合わせ方向の両端に対応する位置のバスバー12aは、中心に1個の貫通穴21を備えた構造である。
【0041】
このような複数のバスバー12におけるすべての貫通穴21が電池セル71とその電極ポスト73の寸法設定に対応した一定の間隔に配置されるようにするために、位置や長さ等が適宜設定されて前記バスバー保持部53と前記枝部52が形成されている。バスバー保持部53に対する枝部52の形成位置は、バスバー保持部53における電池セル71の重ね合わせ方向の中間位置である。
【0042】
幹部51の両側部に形成される枝部52について付言すれば、一側部の枝部52と他側部の枝部52は、形成位置が幹部51の長手方向においてずれている。具体的には、貫通穴21が1個であるバスバー12aを保持したバスバー保持部53を除いて、一側部において隣り合う2本の枝部52の中間位置に、他側部の枝部52が存在する。
【0043】
また、バスバー保持部53には、図5に示したように、バスバー12を着脱可能に保持する保持手段が備えられている。保持手段は、バスバー保持部53の壁部53bの内側面における枠部53aの上面よりも上方に形成された縦断面三角形状の複数の係止突起53cで構成される。係止突起53cは、バスバー保持部53を構成する材料の可撓性や柔軟性によって変位可能である。係止突起53cの周囲には、変形を容易にする抜きを設けてもよい。また、保持手段には、前述のような形状の係止突起53c以外の構造を採用してもよい。
【0044】
前記変位許容空間54は、隣り合うバスバー保持部53同士を非連結とするとともに、前記枝部52の傾きや湾曲などの変位に基づくバスバー保持部53の変位を許容する部分である。
【0045】
このように構成された配線基板15には、図4に示したように電圧監視線13の一端を接続したバスバー12と、電圧監視線13の他端を接続する電圧監視ユニット本体14を、図1に示したように保持して、電圧監視線13を前記枝部52と幹部51の配線案内部55に導く。すると、電池内配線モジュール11となる。
【0046】
バスバー12に対する電圧監視線13の接続は、電圧監視線13の端末を溶接、たとえば抵抗溶接やファイバレーザ溶接、超音波溶接等をして接続する。図4中、22が溶接部である。このほか、バスバー12の一部に形成した圧着部(図示せず)に電圧監視線13の端末を挿入してから圧着部をかしめて接続する構成を採用してもよい。電極ポストに挿嵌する貫通穴を備えた丸型端子(図示せず)を介して接続してもよいが、前述のように溶接や圧着であらかじめ接続しておくと、丸型端子を電極ポストに挿嵌合して共締めする必要がなく、バスバー12をバスバー保持部53に保持する作業だけで電圧監視線13の配線ができるので、部品点数の低減や組み立て作業の簡単化を図ることができる利点を有する。
【0047】
電圧監視線13の他端は、電圧監視ユニット本体14の端面に設けられた電線接続部41に接続される(図1図4参照)。電線接続部41は圧接端子で、電圧監視線13の他端を上から圧入することにより接続可能な構成である。
【0048】
電線監視ユニット本体14は、高さが低い箱状で、前記電線接続部41を有する端面とは別の端面にコネクタ接続部42を有する。このコネクタ接続部42に、図1に示したように配線のコネクタ43が接続される。このコネクタ43を介して、電池モジュール72の電池状態情報を外部の電子制御ユニット(図示せず)へ接続する。
【0049】
前述のようにして構成された電池内配線モジュール11は、図6に示したように電池モジュール72の電極ポスト73を有する面に対して取り付けられる。取り付けは、電池モジュール72の電極ポスト73にバスバー12の貫通穴21を挿嵌したのち、電極ポスト73にナット16を螺合して行う。取り付け後は、電池内配線モジュール11の上にカバー部材18を被着する。カバー部材18は、電池内配線モジュール11の形状に合わせて適宜形成される。
【0050】
バスバー12を保持するバスバー保持部53は可撓性を有する枝部52にのみに支持されており、バスバー保持部53同士は非連結であるので、電極ポスト73にバスバー12の貫通穴21を挿嵌するときには、図7に示したように、隣り合うバスバー保持部53のバスバー12が接続する電極ポスト73の位置にずれがあってもそのずれに対応して変位する。つまり、枝部52の変位で電極ポスト73の位置ずれを吸収する。このため、電池モジュール72に対する電池内配線モジュール11の取り付けは、無理な力をかけずに容易に、しかも確実に行える。
【0051】
なお、図7においては便宜上、電圧監視線13と電圧監視ユニット本体14の図示を省略している。
【0052】
しかも、バスバー保持部53同士は非連結でありバスバー保持部53間には変位許容空間54を有するので、一部のバスバー保持部53が変位しても、その変位による歪が他のバスバー保持部53に伝達されることを回避できる。
【0053】
取り付けに無理な負荷をかけずに済み、歪の発生も抑えられるので、配線基材15の損傷や脆弱化を防止し、耐久性を高めることができる。配線基材15の耐久性が高まるので、電池内配線モジュール11や、これを取り付けた電池モジュール72、この電モジュール72を収容した電池パック75の耐久性も向上できる。
【0054】
しかも、配線基材15の枝部52は幹部51の両側に備えられているので、1個の電池内配線モジュール11の取り付けを行えば、1個の電池モジュール72における電池セル71の直列接続ができる。このため、電池モジュール72の両側に対して別の部材を別々に取り付ける場合に比べて作業性がよい。そのうえ、配線基材15は、形状の異なるものを一つずつ備える必要もないので、製造から管理、組み付け作業、取り付け作業全体にわたっての作業を簡素化できる。
【0055】
また、電池内配線モジュール11には、電池セル71の直列接続に必要なバスバー12のほかに、電圧監視に必要な部材も一体に備えているので、電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72や電池パック75の組み立て作業の簡単化も図れる。
【0056】
電池内配線モジュール11における配線基材15の幹部51と枝部52には、電圧監視線13を導く配線案内部55を有するので、電圧監視線13を整然とまとめることができる。このため、配線やその接続部分を保護でき、取扱い性が良好である。
【0057】
バスバー保持部53に対してはバスバー12が着脱可能であるので、リサイクル時には、バスバー保持部53からバスバー12を取り外すことができ、分別を容易に行える。
【0058】
以下、その他の例について説明する。この説明において、前記構成と同一または同等の部位については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0059】
図8は電池内配線モジュール11の斜視図であり、この図に示したように、配線基材15の幹部51に、電圧監視ユニット本体14を接続するコネクタ44を搭載した例である。コネクタ44には、必要な本数の電圧監視線13の一端が接続されている。
【0060】
この構成によると、電圧監視ユニット本体14と電圧監視線13との接続がコネクタ44を介して行われるので、配線基材15上での電圧監視線13の接続作業を省いて、組み付け作業の簡素化を図ることができる。
【0061】
図9は、電極ポスト73が突出する上面にガス排出ダクト72aを備えた電池モジュール72に対する取り付けが行えるようにした電池内配線モジュール11を示す斜視図である。
【0062】
この電池内配線モジュール11は、幹部51の両側の枝部52を斜め下に向けて備え、幹部51の基板51aの底面をガス排出ダクト72aの高さだけ上に浮かせた構成である。前記枝部52の形状は、直線状ではなく、屈曲した形状であってもよい。
【0063】
この構成によると、ガス排出ダクト72aを有する電池モジュール72に対しても、ナット16締めによる電極ポスト73に対するバスバー12の接続を適正に行うことができる。
【0064】
図10も、電極ポスト73が突出する上面にガス排出ダクト72aを備えた電池モジュール72に対する取り付けが行えるようにした電池内配線モジュール11を示す斜視図である。
【0065】
この電池内配線モジュール11は、前述の構成の電池内配線モジュール11を幹部51において左右に2分割した構成である。つまり、ガス排出ダクト72aの側面に沿うように取り付け可能な幹部51の一側面に、電池モジュール72の幅方向の外側(電極ポスト73方向)に向けて延びる複数の枝部52を備えた構成である。幹部51には、配線案内部55のみが形成されている。
【0066】
配線案内部55に導かれた電圧監視線13の端部は幹部51の外においてコネクタ44に接続されている。このコネクタ44と、コネクタ44に接続する電圧監視ユニット本体14(図8参照)は、電池モジュール72の適宜位置に取り付けられる。
【0067】
左右に2分割された電池内配線モジュール11の各コネクタ44は、左右別々ではなく一体であってもよい。
【0068】
この構成によると、ガス排出ダクト72aを避けて電池内配線モジュール11の取り付けが行えるうえに、嵩張らないコンパクトな形状にすることができる。
【0069】
図11は、図10に示した電池内配線モジュール11の変形例を示す斜視図であり、幹部51をガス排出ダクト72a(図10参照)よりも幅方向の外側の位置に配置しても接続できるようにした構成である。つまり、ガス排出ダクト72aの側面から離れた位置に取り付け可能な幹部51の一側面に、電池モジュール72の幅方向の内側(ガス排出ダクト72a方向)に向けて延びる複数の枝部52を備えた構成である。幹部51には、配線案内部55のみが形成されている。
【0070】
この構成でも、ガス排出ダクト72aを避けて電池内配線モジュール11の取り付けが行えるうえに、嵩張らないコンパクトな形状にすることができる。また、この構成によると、電極ポスト73(図9参照)が、電池セル71の上面71bの左右両側ではなく中央付近に突出している場合でも電池内配線モジュール11の取り付けを行うことができる。
【0071】
図12は、電極ポスト73が電池セル71の上面71bではなく側面71cに突出している場合でも、電池モジュール72の上面に取り付けて接続が行えるようにした電池内配線モジュール11の斜視図である。
【0072】
つまり、電池内配線モジュール11は、配線基材15の枝部52が前述の場合よりも長く形成され、枝部52の長手方向の途中に、枝部52を折曲しやすくするための切欠き部52cを備えている。柔軟性が高い場合には、切欠き部52cを備えずともよい。
【0073】
このように構成された電池内配線モジュール11では、電池内配線モジュール11を電池モジュール72の上面に載せるようにして取り付ければ、側面71cに電極ポスト73を有する場合であっても取り付けができ、しかも一度の取り付け作業で直列接続が可能であるので作業性がよい。
【0074】
図13は枝部52の他の例を示す平面図であり、枝部52が長手方向に伸縮する伸縮機構52dを有している。この例では、伸縮機構は、互いに嵌り合って相互間で摺動可能な嵌合構造で構成した例を示している。
【0075】
枝部52がこのような伸縮機構52dを有する場合には、電極ポスト73のピッチの違いが大きく、枝部52の傾きや湾曲でき対応しきれないような場合があったとしても、伸縮機構52dによって適宜伸縮が行われるので、電極ポスト73に対してより柔軟に対応させることができる。
【0076】
この発明の構成と前述の一形態の構成との対応において、
この発明の電極は、前記電極ポスト73、正極ポスト73a、負極ポスト73bに対応し、
同様に、
保持手段は、前記係止突起53cに対応するも、
この発明は前述の一形態の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。
【0077】
たとえば、前記幹部51と枝部52は、壁部51a,52aなしに板状に形成されたものでもよく、この場合には、配線案内部55に、電圧監視線13を積極的に保持する適宜の手段を備えるとよい。
【0078】
また、前述のような枝部52は、すべてのバスバー保持部53にそれぞれ設けるのではなく、一部のバスバー保持部53のみに設けることもできる。
【0079】
前述の例では、前記電極として、電極ポスト73の例を示したが、その他の形態の電極でもよく、バスバー12の接続の仕方もナット16による固定のみに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0080】
11…電池内配線モジュール
12…バスバー
13…電圧監視線
14…電圧監視ユニット本体
15…配線基材
51…幹部
52…枝部
53…バスバー保持部
53c…係止突起
54…変位許容空間
55…配線案内部
71…電池セル
72…電池モジュール
73…電極ポスト
73a…正極ポスト
73b…負極ポスト
75…電池パック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13